Comments
Description
Transcript
1.5層
1.5層(DINKS) 大幅な躯体改造により生まれる 高階高住宅の提案 内装の改修だけでは得られなかった「天井高さの改善」 をスラブの撤去・付替えと、1階既存木造床撤去により実 現し、更にその空間を利用した床面積拡大と、さまざまな 高さの床構成によるプランニングを計画しました。 ここでは、プライベートスペースとパブリックスペースを一 体で計画し、階段により柔らかく分離した1LDKを提案し ています。 共用部分(共用廊下・階段)を通らない南側からのアプ ローチとすることで、独立性の高い居住空間としました。 □住戸面積 : 約61㎡ □住戸形式 : 1LDK □天井高 : 4000mm(直天井),2100(二重天井) / 梁下2240mm 技術検証項目 Z3 ▽ ▽新Z2 バルコニー バルコニー 共用廊下 木造床 (現況床レベル) 1800 2300 階高;2600 Z2 ▽ 高階高とするため、Z2・Z3のスラブを撤去し、その中 間にスラブを付け替え、1階木造床についても撤去し、 :新設躯体 Z3 ▽ 1 基礎梁補強 2 耐力壁端部曲げ補強 :既存躯体 躯体撤去後 :撤去躯体 Z1 ▽ 床レベル・天井高さを再構築しました。 2100 リビング 専用庭 4000 2240 寝室 共用廊下 2100 ダイニング キッチン Z2 ▽ 階高;4480 躯体撤去前 Z1 ▽ ▽新Z1 スラブの付け替えには大型スラブを採用し、小梁のな 1 基礎梁補強 い天井としています。大規模な躯体改造を行なう今回 の計画は基礎梁の補強が必要となり、壁梁撤去等の 改造により、耐力壁端部は曲げに対する補強の必要 性が高くなります。 ここでは、基礎梁及び耐力壁端部の補強について、 2階共用廊下 1階共用廊下 MB EPS 洗面 脱衣室 EV (想定) MB EPS 浴室 クロー ゼット ダイニング キッチン 寝室 EV (想定) 施工性等の検証に取り組みました。 便所 ロフト リビング 住戸企画 吹抜 物入 バルコニー 玄関 アルコーブ 南入りアクセス 沿道に面するC棟は1階を南入りアクセスとし、屋外計 画とともに魅力ある景観を演出しています。 2 耐力壁端部 曲げ補強 専用庭 △南入りアクセス 下階 上階 302 206 303 3戸1 (ファミリー) 4戸1 (2世帯) 1.5層 (シングル) 103 10 1.5層 (DINKS) 1 基礎梁補強 ここでは基礎梁3スパンをそれぞれ以下の方法により補強し、施工性等の検証に取り組みました。 短所:本数が多く施工に 手間がかかる ▼Z0 頭ナット付 あと施工アンカー D16@150ダブル 頭ナット付 あと施工アンカー D16@600ダブル ▽Z1 1100 450 600 500 210 380 380 130 ①あと施工アンカー接合 目荒し 目荒し 2-D16 2-D16 6-D10 6-D10 2-D16 240 240 240 240 240 240 720 720 増設基礎梁部 接合部 450 ▼Z0 PC鋼棒 23φ@800 目荒し 目荒し PC鋼棒 23φ@200 2-D16 2-D16 240 240 240 720 720 増設基礎梁部 接合部 ▲PC鋼棒圧着 頭ナット付 あと施工アンカー D16@600ダブル ▽Z1 450 PC鋼棒 目荒し PC鋼棒 目荒し 2-D16 Р -120×120×25 L (SS400) 6-D10 ▼Z0 1100 600 500 2-D16 本数が多くなる接合部を ②による工法で行い、増 基礎梁部を①の工法に より施工 写 真 2-D16 STP □-D10@200 2-D16 STP □-D10@200 240 240 240 PC鋼棒 4-D10 4-D10 -120×120×25 Р L (SS400) PC鋼棒 ③あと施工アンカー接合+ PC鋼棒による圧着工法 ▲あと施工アンカー接合 ▽Z1 800 300 600 200 短所:単価が高い 写 真 2-D16 STP □-D10@200 STP □-D10@200 ②PC鋼棒による圧着工法 あと施工アンカー 6-D10 あと施工 アンカー 写 真 2-D16 STP □-D10@200 2-D16 PC鋼棒 STP □-D10@200 23φ@200 240 240 240 240 240 240 720 720 増設基礎梁部 接合部 PC鋼棒 ▲あと施工アンカー接合+PC鋼棒圧着 2 耐力壁端部曲げ補強 耐力壁端部の曲げ補強手法としては、躯体端部 をはつり、鉄筋により補強することも可能ですが、 ここで は より簡易かつ 短 期 間で の施 工が 可能 な、炭素繊維シートを採用しています。 補強端部の定着長さが確保出来ない部位は、定 着金物を用いた工法とし、施工性等の検証に取 り組みました。 炭素繊維シート接着 定着長さ 定着長さ 炭素繊維 シート接着 炭素繊維 シート接着 写 真 炭素繊維 シート接着 壁梁下端 定着金物 写 真 定着金物 壁梁下端 ▲定着長さを確保した納まり ▲定着金物による納まり 特許名称:連続繊維シート固定部及びこれを用いた構造物補強工法 商標名:リダブル工法