...

陸 上 自 衛 隊 仕 様 書

by user

on
Category: Documents
30

views

Report

Comments

Transcript

陸 上 自 衛 隊 仕 様 書
調達要求番号:
陸
上 自
衛
隊
仕
様
物 品 番 号
仕
書
様 書 番 号
GW-D013901L
防衛大臣承認
3 t燃料タンク車(一般用)
年
月
日
作
成
平成12年11月28日
変
更
平成23年 9月30日
作成部隊等名
補給統制本部 火器車両部
1 総則
1.1 適用範囲
この仕様書は,陸上自衛隊において燃料の輸送などに使用するキャブオーバ形総輪駆動の3 t燃料
タンク車(一般用)
(以下,“トラック”という。)について規定する。
1.2 用語及び定義
この仕様書で用いる用語及び定義は,次によるほか,DSP D 0003による。ただし,DSP
D 0003の標準積載状態は除くものとする。
1.2.1
空車状態
トラックに燃料,潤滑油,冷却水などを全量搭載し,携行工具,附属品及び予備部品を取付位置な
どに収納した状態をいう。ただし,タイヤチェーン,燃料携行缶,洋形おの,ショベル及びバチツル
ハシは,含まないものとする。
1.2.2
最大積載状態
空車状態のトラックに6 000 Lの軽油を満載し,操縦手1名(80 kg)及び助手1名(80
kg)を積載した状態をいう。
なお,この状態での運行は,原則として路上とする。
1.3 製品の呼び方
製品の呼び方は,調達要領指定書によって指定する場合を除き,3 t燃料タンク車(一般用)と
する。
1.4 引用文書
この仕様書に引用する次の文書は,この仕様書に規定する範囲内において,この仕様書の一部を成
すものであり,入札書又は見積書の提出時における最新版とする。
a) 規格
JIS G 3452
配管用炭素鋼鋼管
JIS K 5572
フタル酸樹脂エナメル
JIS K 5651
アミノアルキド樹脂エナメル
JIS K 6343
送油用ゴムホース
NDS Z 8201
標準色
b) 仕様書
DSP D 0003
3 tトラック
DSP Z 1005
燃料携行缶
GLT-CG-Z000001
陸上自衛隊装備品等一般共通仕様書
-1-
c) 法令等
消防法(昭和23年法律第186号)
危険物の規制に関する政令(昭和34年政令第306号)
危険物の規制に関する規則(昭和34年総理府令第55号)
自衛隊の使用する自動車に関する訓令(昭和45年防衛庁訓令第1号)
技術変更提案の処理について(通達)[陸幕装計第72号(10.3.26)
]
2 製品に関する要求
2.1 構成
構成は,次によるほか,DSP D 0003の 2.3 による。
a) タンク
b)
ポンプ
c)
配管
2.2 ねじ部品類
ねじ部品類は,DSP D 0003の 2.4 による。
2.3 構造・形状・寸法・質量
2.3.1 構造
構造は,DSP D 0003の 2.5.1 k) 13)を除き,DSP D 0003の 2.5.1 によるほか,次
によるものとし,
“消防法”
,
“危険物の規制に関する政令”(以下,
“政令”という。),
“危険物の規制
に関する規則”
(以下,
“府令”という。
)及び“自衛隊の使用する自動車に関する訓令”
(以下,
“訓令”
という。
)に適合するものとする。
なお,細部については,承認図面による。
a)
機関,動力伝達装置,走行装置,ブレーキ装置,懸架装置,かじ取り装置,フレーム,操縦室,
灯火類,附属装置などは,DSP D 0003の 2.5.1 による。ただし,次の事項は,この仕様
書の規定による。
1) 懸架装置の後部は,トラニオンボギー式の車軸式懸架とし,トルクロッドを用いるものとする。
2) ピントルフック及びエアブレーキジョイントは,トラックの後端に取り付けるものとし,1t
トレーラ及び1t水タンクトレーラのけん(牽)引ができる構造とする。また,けん(牽)引,
回収などに使用できるフックを,トラックの前面に設けるものとする。
3) 燃料携行缶1)2個を収納できる取付具を,タンク外部に取り付けるものとする。
注1) DSP Z 1005
4) 蓄電池急速充電用ソケットは,取り付けないものとする。
5) ボンディングアース線を,タンクとシャシフレームの間に取り付けるものとする。
6) 火花防止装置を,排気管に取り付けるものとし,排気管との接続部は,排気漏れのない構造と
する。
b) 動力取出装置は,コンスタントメッシュ式の変速機横取出方式とする。
c) タンクは,次による。
1) タンクは,容量約6 000 Lのだ(楕)円形とし,継目箇所をできるだけ上部に配置し,溶
接によって製作するものとする。
2) タンクは,約3 000 Lの2室に間仕切りするものとする。
3)
タンクは,サブフレームに溶接し,シャシフレーム上に緩衝物を介して,ボルト,ナット及
びブラケットによって取り付けるものとする。
-2-
4) タンク上部には,マンホール,底弁ハンドル及び手すりを取り付けるものとする。
5)
マンホールは,内径約400 mmのもので,パッキンを挿入し,鋼板プレス製の蓋をボルト
で締め付け,完全に気密が保てる構造とする。また,マンホールの蓋には,注油口,安全装置
及び検尺装置を設けるものとする。
6) タンク各室の底部に,排出口を設けるものとする。
7) 底弁を排出口に取り付け,手動閉鎖装置及び自動閉鎖装置を設けるものとする。
8) タンクは,底部から燃料中に混入した水分の排出ができる構造とする。
9)
タンク内面は,グリットブラスト又はサンドブラストした後,約0.1 mmの厚さの亜鉛溶
射を施すものとする。
10) タンク前部の右側及び左側に,昇降用ステップをそれぞれ設けるものとし,滑り止め塗料を塗
布するものとする。また,塗色は,NDS Z 8201の色番号 2314(OD色 7.5Y 3/1)を
標準とする。
なお,使用する塗料については,調達要領指定書によって指定する。
11) タンク上部両側に,しま鋼板の通路を設けるものとする。
12) タンク前方右側に,施錠ができる工具収納箱を取り付けるものとする。
13) タンクの側面に,ホース収納箱を設けるものとする。
d) ポンプは,次による。
1) 形式 歯車ポンプ
2) 定格吐出量 約600 min-1 で600 L/min以上
3) 吐出圧力 200 kpa以上
4) 口径 65 mm~85 mm
5) 動力は,動力取出装置,駆動軸,チェーン及びスプロケットを介して取り入れるものとする。
e) 配管は,次による。
1) 配管は,鋼管製2)とし,タンクの底弁と,左側及び右側の吸排口,ポンプ,ストレーナ,安全
弁などを連結するものとする。
注2) JIS G 3452
2)
ふるい目の開きが840 μm~710 μm(20~24メッシュ)の黄銅製ストレーナを,
歯車ポンプ吸入側配管途中に取り付けるものとする。
3) 燃料の動力吸入,動力吐出及び重力吐出ができるよう,切替え用の四方コックを配管途中に取
り付けるものとする。
f)
昇降用はしごを,タンク前方左右の巻込防止装置に取り付けるものとする。
なお,はしごには,しま鋼板を使用した滑り止め処置を施すものとする。
2.3.2 形状・寸法
形状及び寸法は,図 1 を標準とする。
なお,細部については,承認図面による。
2.3.3 質量
質量は,表 1 を標準とする。
-3-
表 1-質量
単位
区分
kg
質量
空車状態質量
9 470
空車状態の配分質量
前
4 420
後
5 050
最大積載状態の質量
14 730
2.4 外観・性能・機能
2.4.1 外観
外観は,DSP D 0003の 2.6.1 による。
2.4.2 性能・機能
性能及び機能は,表 2 によるほか,DSP D 0003の 2.6.2 による。
なお,トラックの最小旋回半径は,9.4 m以下,渡渉能力は,55 cm以上,最大安定傾斜
角は,訓令の保安基準に適合するものとする。
表 2-性能・機能
項目
ぎ装
規定
給油試験 吸入
性能
表 3 の試験方法によって試験を行ったとき,500±50 L/min
とする。
吐出
表 3 の試験方法によって試験を行ったとき,550±50 L/min
とする。
導通
表 3 の試験方法によって試験を行ったとき,異常があってはならない。
2.5 塗装
塗装は,次によるほか,DSP D 0003の 2.7 による。
なお,細部については,承認図面による。
a) タンク外側(配管を含む。
)
,ホースリールなどの格納室は,調達要領指定書によって指定する場
合を除き,次のいずれかによって塗装するものとする。また,塗色については,NDS Z 82
01の色番号 2314(OD色 7.5Y 3/1)によって塗装するものとし,色見本を提出するものとす
る。
1) JIS K 5572の半つや外部用又は同等品
2) JIS K 5651の半つや外部用又は同等品
2.6 製品の表示
製品の表示は,DSP D 0003の 2.8 による。
なお,細部については,承認図面による。
2.7 標識
標識は,DSP D 0003の 2.9 による。
3 品質保証
検査は,DSP D 0003の付表 1 及び表 3 による。ただし,寸法・重量検査の試験方法中,
“荷
台”を“タンク”に,運行試験検査及び渡渉能力検査の試験方法中,
“標準積載状態”を“最大積載状
態”にそれぞれ読み替えるものとする。
-4-
表 3-検査
項目
ぎ装
給油試験
試験方法
吸入
性能
ポンプを600 min
-1
判定基準
で運転し,タン 2.4.2 による。
ク各室間の燃料吐出量を調べる。
吐出
ポンプを600 min-1で運転し,ピス
トルノズルの燃料を移送して吸入量を調べ
る。
導通
タンクとアース線及びタンクとノズルの間
の導通を調べる。
4 出荷条件
出荷条件は,DSP D 0003の箇条 4 による。
5 その他の指示
その他の指示は,次によるほか,DSP D 0003の箇条 5 による。
5.1
附属品
附属品は,調達要領指定書によって指定する場合を除き,表 4 による。
5.2
承認用図面
契約の相手方は,2.3.1,2.3.2,2.5 及び 2.6 に基づき承認用図面及び色見本を作成し,契約担当
官等(以下,
“担当官”という。
)の承認を受けるものとする。
なお,作成及び提出の要領は,GLT-CG-Z000001の 2.2 及び箇条 6 による。
5.3
申請書類
申請書類は,調達要領指定書によって指定する場合を除き,DSP D 0003の 5.4 によるほか,
“消防法”
,政令及び府令に基づく危険物の貯蔵所設置申請のため,次の書類4部を担当官経由の上,
調達要求元に提出するものとし,トラック1両につき2部を添付するものとする。
a)
移動タンク貯蔵所構造設備明細書
b)
外観三面図
c)
タンク構造図
d)
配管概要図
e)
安全装置構造図
f)
防護枠取付け構造図
g)
底弁及び閉鎖装置構造図
h)
静電気除去装置構造図
5.4
技術変更提案
契約の相手方は,自らの発意及び官側の指示によって技術変更をする場合は,
“技術変更提案の処理
について(通達)
”別冊に基づき,担当官に提出するものとする。
5.5
その他
その他は,次による。
a)
契約の相手方は,この仕様書に疑義が生じた場合は,担当官の指示を受けるものとする。
b) 契約の相手方は,検査資料その他必要な技術資料を官側の要求によって閲覧に供するものとする。
-5-
表 4-附属品
名称
消火器
数量
注記
1
粉末消火器ABC1.8 kg,加圧式,自動車用(消防法の規格適
合品)とする。ただし,包装は,除くものとする。
2
粉末消火器ABC6 kg,加圧式,自動車用(消防法の規格適合品)
とする。ただし,包装は除くものとし,格納箱付きとする。
消火器取付具
非常信号灯
1式 操縦室内の適宜な位置に取り付ける。
1
国土交通省保安基準適合品,乾電池式(単3アルカリ乾電池),懐中
電灯兼用式,ミニチュアバルブ(2.5 V以上,0.3 A),肩掛
けフック付き
非常信号灯取付具
1式 操縦室内の適宜な位置に取り付ける。
空気ホース
1
ストッパ(固定)金具付き,8 m
タイヤ
1
ホイール付き
サクションホース
2
内径63 mm,長さ3 m,両端カップリング付きとし,品質は,J
IS K 6343のアース棒を挿入したゴムホース1種と仕様上同
等以上のものとする。
ノズル
1
ピストル形で,ゴムホースのカップリングに接続できるものとする。
バレルサクション
1
ストレーナ付き
スパナ
2
ホース接手用
アース線
2
両口わに口クランプ付き,5 m
アース棒
1
φ 10 全長900 mm
異径接手
1
地下タンク用
始動キー
2
ノズル
-
-6-
Fly UP