...

手指骨骨塩量と腰椎骨塩量の相関性と 診断への応用

by user

on
Category: Documents
10

views

Report

Comments

Transcript

手指骨骨塩量と腰椎骨塩量の相関性と 診断への応用
9
9
手指骨 と腰椎骨塩量の相関性
◎原 著
手指骨骨塩量 と腰椎骨塩量 の相関性 と
診断への応用
睦部, 奥田 博之 .
)
, 穐山 恒雄,
高取 明正 l), 谷崎 勝朗 2)
中井
三朝分院放射線室,
三朝分院産科婦人科,
1)
三朝分院内科
2)
要 旨 :QCTおよびDf
P法による測定値の相関性について検討 し,DL
P法による腰椎骨塩圭の推
定および.スクリーニングへの適用について考察 した。OCT値 と ∑GS/Dや MClとの相関関
係の検討では.対象のOCT値が低値か高値かによって相関関係がかな り異なることが明 らかに
なった。すなわち.OCT値が低 い領域では.OCT値 と.∑GS/DやMC=こ明らかな正の相関関
係が認 められたか .一方 .OCT値が高 い領域 では.相関関係 は認め られなか った。 また,
∑GS/D-2.
8nAl
以上,または MCL
-0.
4
8以上の症例においては腰椎圧迫骨折の危険は小さ
.
8w AI
以下,または MCL-0.
2
4以下の症例においては腰椎圧迫骨折の危険
く,∑GS/D -1
が大きい可能性が示唆された。
P法
索引用語 :骨租髭症.骨塩量 .QCT,DI
ke
ywor
ds:os
t
e
opor
os
i
s
,bonemi
ne
r
alde
n
si
t
y,quanti
t
at
i
vec
omput
e
dt
omogr
aphy,
di
gi
t
ali
magepr
oc
e
s
s
l
ngme
t
hod
は じめに
の簡便 さ.等の点で優れ,スク リーニ ングの手段
に用 いることがで きれば,大 きな効用をもたらす。
6
5
才以上の老人人口の約 y
3は,骨粗髭症 に羅患
P法 による骨塩
今回,腰椎 QCTおよび手指骨DI
5
0万人 にの
してお り,日本の骨粗餐症患者数 は4
量測定値についてその相関性を検討 し,手指骨骨
ぼると推定 されている1
)
。高齢化社会 をむかえ,
塩量による腰椎骨塩量の推定および,腰椎圧迫骨
骨粗餐症 はますます問題 になって くるものと思わ
折のハイ リスク例をスク リーニ ングす る可能性 に
-9
0%は骨塩量 に依存すると
れる。骨の強度の80
ついて考察 したので報告す る。
が,特に重要 とされ る,腰椎圧迫
いわれている2)
対
骨折,大腿骨頚部骨折 に対する,スク リーニ ング
P
法の確立が期待 されるところである。手指骨 DI
法(
dl
gi
t
ali
magepr
oc
e
s
s
i
n
gme
t
hod)3
)は,直
接、腰椎や大腿骨現部の骨塩量を測定す るもので
象
名 (
平均年齢5
4.
5才 )
当院婦人科受診の女性89
を対象 とした。その疾患内訳を表 1に しめす。た
だ し,局所の炎症性疾患,胃疾患 (胃切除の症例
1
)被曝線量.2)装置の普及 とコス ト
はないが ,
はない)等,骨塩量に無関係 と思われる疾患 は無
3)測定精度.4)精度を確保す るための撮影手技
視 した。
1
00
手指骨 と腰椎骨塩量の相関性
表 1 測定対象者の概要
12名
更年榊 暗
R
高
血
果
3名
1.年齢にともなう各測定値の変化
A
7
高 脂 血 症
2
圧
7
気管 支嘆 息
2
6
糖
病
1
-一0
.
7
0,∑GS/Dがr
ニー0.
6
5,
MCI
が
QCT値がr
6
捷能性無月経
】
r
-一0.
6
6であ り,測定法間 に大 きな差 を認 めな
かった。各図には 3次式で近似 した曲線 もしめし
卵巣挽能障害
肝 障
結
満
肥
害
変形性腰椎症
4
尿
O
A
1
まずはじめに,測定法 ごとに,年齢 との関連 を
図 1-図 3に示す。測定値 と年齢 の相関係数 は,
たが,この曲線の最大値,変曲点,最大減少率 は
次の値になった。
(
上記いずれかの疾患を持っ人3
7名。うち,複数
の疾患を持っ人1
2
名, いずれの疾患 も持たない
人5
2
名。うち,健診受診者 (
測定希望者)1
3
名)
方
法
QCTによる測定 はXpe
e
d(
東芝製Ⅹ線CT),BMAS ファントム (
京都科学製)を用いた。QCT
とDI
P法の撮影は、同 日に施行 した。BMDの計
算はⅩpe
e
dのオプションプログラムによった。
右手第 2中手骨をDI
P法で測定 し,∑GS/DとM
CI
3
)の測定を中外製薬に依頼 した。 なお,測定値
の単位 は,QCTは7
n
g
/c
d(CaCO3
相当量),∑GS
/DはmmAl
である。グラフ作成,整式近似 には,
2
8 3
8 4
8 5
8 6
8 7
8 8
8 9
8
マイクロソフ トチャー トを用いた。
年齢
QCTは第 2腰椎か ら第 4腰椎 までを測定 し、
その相加平均をとったが,測定対象の中の 5名 は
図 1 年齢 (
才)とQCTによる測定値 (
7
n
g
/ml
)
腰椎の 1つ以上に明かな圧迫骨折が認められた。
3.
5
この場合,その腰椎の測定は困難か,正常 な椎体
の測定値より高値を示す ことが多いため、この測
定値については平均の計算対象か ら除外 した。こ
の 5名の測定値を表 2にしめ してお く。
∑ 2・
5
G
表 2 腰椎圧迫骨折者の測定値
2
S
/
年齢(
才)
QCr
(
J
L
g/CL
3)
∑G
S
/
D
(
MA
l
)
N
e
t
6
3
8
9.
2
1.
9
5
0.
2
36
6
4
85.
4
1.
76
0.
21
9
67
3
6.
3
1.
2
8
0.
2
52
7
8
3
6.
3
1.
7
2
0.
2
2
9
85
2
2.
6
1.
80
0.
21
3
D l.
5
1
臥
5
2
8 3
8 4
8 5
8 6
8 7
8 8
8 9
回
年齢
図 2 年齢 (
才)と∑GS/D (
mAl
)
1
01
手指骨 と腰椎骨塩量の相関性
有用であると考える。変曲点での減少率について,
9.
6
5
6
a.
8.
5
5
∑GS/DとMCI
は同様 の値 を しめすが ,QCT値
の減少率はかなり大 きい。
2.測定値問の相関
臥5
M
CA
9
a)概 観
3種類の測定値間の相関を図 4-図 6にしめす。
.4 5
2
)
.
4
0
7
n
g
/c
d
さらに,図 4にはQCTの測定値を階級幅3
8.
3
5
8.
3
切.
2
5
E
)
.
2
で区切 り,そこに含まれる症例についてQCT測定
/Dの平均 を階級 ごとに求めた折れ線
値 と∑GS
8.1
.
5
2
8 3
8 4
8 5
8 6
8 7
8 8
8 9
8
∑GS/DとMCI
の相関係数は0
.
8
4と高かった。
QCT値 とMCI
の相 関係数 は0.
5
7で ,QCT値 と
∑GS/Dの相関係数0.
7
0よりやや低い。
グラフ,および 3次式近似曲線を同時にしめ した
が,この両者 はよく一致 している。
年齢
才)とMCI
図 3 年齢 (
QCT:最大値をしめす年齢31
才
(
BMD -2
2
7
m
g
/c
d)
変曲点 5
5
才
(
減少率 --5
.
7
m
9
/c
d・year.減少率 を百分率
で表せば,最大値を しめす年齢のQCT値に対 し
2.
5%/ye
a
r
,5
5
才のBMD値 1
3
9
7
叩/c
dに対 し
4.
1%/y
e
ar
)
6
才
∑GS
/-D:最大値を しめす年齢3
(∑GS/D-3.
l
mmAl
)
変曲点 5
6
才
3.
5
J
∑ 2.
5
G
S
/
D
2
l ・5
8
5
相田
15
8
288
25
8
388
Q C T
図 4 QCTよる測定値 (
m
g
/c
d)
と∑GS
/D (mmAl)
(
減少率 ニー0.
0
5
mmAl
/y
e
a
r
.減少率を百分率
で表せば,最大値を しめす年齢の ∑GS
/D値 に
対 し1
.
7%/y
e
a
r
,5
6
才の ∑GS
/D値 2
.
3
9
n
z
h
Z
Al
に対 し2.
1
%/y
e
a
r
)
MC巨 最大値をしめす年齢3
0
才
r=9.
57
0
0
遠
藤
(
MC1 -0.
4
9)
変曲点 5
5
才
(
減少率ニー0
.
0
0
8/y
e
ar
.減少率 を百分率で表
.
6
%
せば,最大値をしめす年齢のMCIに対 し1
○.
三
.
○
.
I
才のMCI
値0.
3
6に対 し2.
2
%/y
e
ar
)
/y
e
ar
,5
5
ただ し,4
0
才未満の症例が少ないので,最大値
をしめす年齢 と最大値 (
骨塩量)は信頼性に乏 し
いと思われるが,最大減少率 (
変曲点)について
紘,変曲点前後の年齢における減少率を知 る上で
8
5E
) 1
88 1
58 288 258 388
QCT
図 5 QCTよる測定値 (
7
n
9
/c
d)
とMCI
手指骨 と腰椎骨塩量の相関性
C)QCT値 とMCI
の相関
図 7と同様に,QCT値が低いグループと,高い
標本数4
4と4
5
)LMCI
との相関
グループに 2分 (
48である。 この場合 も,QCT
係数を求めたのがE
値が低いグループと高いグループの相関係数には
大 きな差 があ り,QCT値 が高 い人 か ら5
6人 目
「
=E
,
.
49 (
QCT値 1
2
9
.
5
m
9
/c
n
3
)までの相関係数 は負の値 と
なった。
田.
5
1
1.
5
2
2.
5
3
3.
5
∑GS/D
図 6 ∑GS/D (
n
z
n
Al
)とMCI
(
実線は全休のB]
帰直線oまた,∑GS
/D
の値の大小によって 2群に分け,その回帰
直線を点線で しめす。)
b)QCT値と∑GS
/Dの相関
QCT値が低いグループと,高いグループに 2分
4と4
5) し∑GS/Dとの相関係数 を求 め
(
標本数4
8
9
名のQCT値 とMCI
の相関係数 は,0.
5
7でQCT
値 と∑GS
/Dの相関係数に比べ小 さかったが,図
8の様に,QCT値が低い領域においては,QCT値
の相関係数 は0.
7
5(
BMDが小 さい方か ら
とMCI
4
4
人のデータ) に達 し,QCT値 と ∑GS
/Dの相
関係数 と差 はなかった。QCT値 とMCIの全体 の
相関係数が,0.
5
7と低いのはQCT値が高 い領域で
の相関の負の傾向が大 きいことによる。
8.
7
たのが図 7である。2グループの境界は,QCT値-
臥6
1
4
6
m
g
/c
n
B
である。この図には,E]
帰直線 の9
5
%
信頼区間 もしめ した。QCT値 が低 いグループで
は直線の傾 きが大 きくなっている。また,QCT値
r-0.
7
5)
,
が低いグループの相関係数 は大 きく (
高いグループの相関は小さい (
r-0.
1
5)。なお,
QCT値が高 い人か ら2
4人 目 (
QCT 値 1
7
5
.
9
7
n
g
/
c
m
3
)までの相関係数は負の値 となった。
8.
5
∩
C 8.
4
I
8.
3
8.
2
臥1
8
5
8 1
8
8 1
5
8 2
8
8 25
8 3
8
8
QCT
∑ GS /D
図 8 QCTによる測定値 (
m
g
/c
d) とMCI
(
QCTの測定値により 2群に分けた)
d)∑GS/DとMCI
の相関
図 6には,∑GS
/Dが低いグループと高いグルー
プで 2分 (
標本数4
4と4
5
)LMCI
との相関係数 ,
B]
帰直線を しめ しているが,2グループの回帰直
8 58 1
回
G
51
5
8 2
8
8 2
5
8 3
8
8
QCT
図 7 QCTによる測定値 (
7
叩/C
7
3
)と ∑GS/D
(
mAl
)
(
QCTの測定値により 2群に分けた)
線 は全体のそれにほとんど重なっている。また,
∑GS/Dが大 きいグループの相関係数は,小 さい
グループより,やや小さかった。
e)MCI
高値群 と低値群 におけるQCT値 と ∑GS
1
0
3
手指骨 と腰椎骨塩量の相関性
/Dの関係
相関係数 は大 きく,近似直線の傾 きも大 き くな っ
89
名を,図 6の対象全体についてのB]
帰直線 を
ている。腰椎骨塩量 (
QCT値)が 1
5
0m
g
/c
dを越
基準 として,それよりMCI
が高い値を しめす群 と,
え るとQCT値 と ∑GS
/D,QCT値 とMCI
の問 に
低 い値を しめす群 に分 け,さらに,それぞれを,
相関関係 はみとめ られな くな り,∑GS
/D,MCI
QCT値が高い値の群 と低い値の群 に 2分 し,計 4
ともに,その測定値 は頭打 ち状態を しめす。す な
群 につ いて ,∑GS
/DとQCT値 の相関 の様子 を
わち,DI
P法 とQCTの測定値間の関係 を相関係数
詞べたのが図 9であ る。QCT値が大 きい領域 で
で論 じる場合,対象群 によって (
年齢層 ,疾病 の
は,回帰直線が一致す る。 これは,この領域 で M
有無等),両者の相関係数 は大 きく変化す ること
CIとQCT値 の相 関 関 係 が な い こ とに よ る 。
QCT値が小さい領域では,MCIが大 きい群 の方
/Dに対す るQCT値が大 きくなる。
が,∑GS
を念頭 におかなければな らない。
女性 における腰椎 QCT値 と腰椎圧迫骨折確率
0% は1
2
57
n
g
/C
Ⅱ
f
以下 に分布
について,骨折者 の9
0%を含む6
0
m
g
/c
n
f
以下 には
し,さらに骨折者の5
正常者がほとんど分布 しないということが報告 さ
2
5m
g
/c
m
9
以上 を安全
れている6)。いま,QCT値 1
3 .5
(
.
・ 一. <
.
' 守
∑ 2.
5
G
S 2
/
D 1.
5
域,それ以下を危険域 とす ると,対象8
9名 につ い
i.
畠 ・
li :
'
.
誓
-r
l
CⅠ
か穴
/D-1
.
8n
l
m
Al
以下 のすべての人 は危険
て ,∑GS
MCI
が小
/D-2.
8n
l
n
L
Al
以上 のすべての人
域に属 し,∑GS
1
-
_.
.
・
・
t
:
・
.
.
・l・
:
-・
・∼
I
/ I
i
・'
◇ M
CI
が大
●
1
MCI
が小
.
8m
mAl
以下 は危険域 であるとい う意
あるが 3),1
9
. 5
8
/D-1.
8
mm
Al
以下をもっ
は安全域 に属 した。∑GS
て骨組髭症を疑 うのが適当 と考えるという報告が
58
18 8
1
58
QCT
288
2 5
8
3 E旧
味でよ く一致 している。そ こで ,QCT値 1
2
57
n
g
/
C
Ⅱ
f
,6
0
7
n
g
/c
E
f
,および ∑GS
/D2.
8m
nAl
,1
.
8P
L
h
Z
Al
図 9 QCTによる測定値 (
mg
/c
i)と ∑GS/D
(n
l
m
Al
)
(∑GS/DとMCI
により 2分 し, さ
(4群
らにQCT値の大小により 2分 した。
のところで境界線 をひいた8
9
名の散布図を図 1
0に
/D-1
,
8n
z
h
Z
Al
以上 かっ ∑GS
/Dしめす。∑GS
以下の領域 は境界領域 として区画 される。
2.
8mAl
に分 けた))
3
o
亀
◇く
>
く
わ
◇
○
q
一
5
n
S
3
P
度 と同程度であることを考えれば ,QCT法 ,DI
法 は経時変化の観察にも十分使用可能である。
}
.
守○
且_
○
_
t
○
○>
鍔 T o
ノ
<
0
/
◇
Oく
>
◇
1
の傾斜が 1- 4%/y
e
a
r
程度で,各方法の測定精
5 2 5
1
1
2
∑G S /D
各測定値 の年齢 との関係 をみれば ,QCT値 ,
∑GS/D,MCI3種の測定値 と年齢の相関係数 は
-0.
6
5
--0.
7
0と大 きく,さらに各 々の近似 曲線
3
案
5
考
手指骨 と腰椎 について,次のような相関係数 が
報告 されている。
QCT法 -MD法 :0.
4
8(
骨粗髭症 5
0
例 )4
)
QCT 法 -MD法 (∑GS/D )・
.0.
6
4(
2
42例 )5)
今回の測定では,これ らの報告より比較的大 き
な値が観測 された。特に,QCT値が低 い領域での
8
58
1
88 1
58 2E
旧 258 38日
QCT
図1
0 QCTによる測定値(
7
n
g
/c
d)と ∑GS/D
(mAl
)
(3次整式近似曲線 を しめす ととも
に領域 を 9区画に分 けた)
1
0
4
手指骨 と腰椎骨塩量の相関性
計算 システムによって同一 フイルムか ら求 めた
境界値を越えた移動を見てみると,図 1
0におい
∑GS/Dや MCI
の値が異 な るとい う報告 7
)に も
て,∑GS
/D-2.
8m
m
Al以上 (
安全域)の人 の う
注意を払わな くてほな らないが ,QCT値の小 さい
4名が,試 11においてはMCI
が0.
4
8以下 の境界
ち1
人の ∑GS/Dとの相関係数が大 きいこと,および
/D-2.
8m
領域 に下がってきている.逆 に ∑GS
QCT値が高 い領域で も回帰直線 の回 りに測定値
が分布す ることを考えあわせ ると,1
.
8m
mAl
,2.
8
Al以下の境界領域にある人の うち図11で安全域
w
mAl(∑GS/D) は,境界値 と して意味 を もつ
の推定においては,MCIで の評価 よ り, ∑GS/
と患われる。 この考え方を他の文献の散布図 5)に
Dでの評価の方が,安全域の人を分離す る能力が
も適用 したところ,同様の傾向を得た。
/Dを主 に評価 して ,MCIは
高 い。よって,∑GS
QCT値 とMCI
の散布図 に も同様 の境界線 を引
くことを試みたのが図11
である。境界線 はMC1
-
補助的に使用す るのが妥当であると考える。
0.
2
4,0.
4
8のところに引いた。MCI
が0.
4
8以上 の
にす ることとともに,境界領域 をいかに小 さ くす
に移 った人は 3名 と少ない。 このように,QCT値
今後,骨塩量 と骨折率 との関係をさらに明 らか
人はすべてQCT-1
2
5
7
n
g
/c
m
B
以上 (
安 全域 ) に分
るか,すなわち,境界値 ∑GS/D-2.
8
m
m
Al
,
MC1-
2
4以下 の人 は 1例 (
QCT-1
5
5.
2 ,∑GS
布 し,0.
0.
4
8を下げ,安全であると言える人 を増加 させ る
ための他の因子の発見が期待 される。
9
7,MCI
-0.
2
3
7) を除 きQCT-1
2
5mg/
/D-1.
c
m
a
以下 (
危険域)に分布 している。 このよ うに,
QCT値 とMCI
の関係において も,前項 と同様 に境
界値を設定で きるが,安全域 に含 まれ る人 は,図
1
0 (∑GS/D) で 2
2名 で あ るの に対 し,図 11
(
MCI
)では、 9名 と少ない。
文
献
1)林 券史 :骨の画像診断 と非 Ⅹ線骨量評価法,
日本臨床
4
8:2
851-2
85
5
,1
9
9
0
.
2)森田陸司 :骨塩定量法の歴史 と現況,臨床放
射線
3
5:1-6,1
99
0.
3)林 泰史 :MD法,臨床放射線 3
5:1
5-2
2,
1
9
9
0
.
4)天辰裕俊,斉藤暢彦,横田直大 :Ⅹ線 による
7
「
.
L
骨塩定量法の比較検討,日本放射線技術学会雑
6 5 .
4 3 2 1
n
Un
Uq
U n
U∩
U「
U
i
M
〓C ,
誌 4
5:1
3
6
0,1
9
89.
5)中山佳樹,小倉明夫,仁井田秀治 :骨塩量測
8:
定法の比較検討,日本放射線技術学会雑誌 4
3
0
6,1
9
9
2
.
E
) 58 1
8G
B 1
58 2
88 2
58 388
B
MD
図1
1 QCTによる測定値 (
mg
/c
d)とMCI
(3次整式近似曲線を しめす とと もに領域
を 9区画に分けた)
6)森田陸司,福永仁夫,山本逸雄 :骨 ミネ ラル
量の測定の臨床的意義,日本放射線技術学会雑
誌 4
6:9
0
3-91
0,1
9
9
0.
7)山下正人 ,本庄英雄 ,田中弘 :Comput
e
d
Radi
ogr
aphy(
I
ma
gi
ng Pl
at
e)Sys
t
e
mによ
るⅩ線画像定量解析 一指骨骨塩定量法への応用
と従来法 (フィルム法)との比較検討 -,Fuj
i
.
Me
di
c
alFor
um No.
1
66:118,1
9
91
105
Relationship between bone mineral densities
of second metacarpal bone and lumber spine
bone and quantitative computed tomography
(QCT) for lumber spine were employed in
this study. The bone mineral density was
Mutsuo Nakai, Hiroyuki Okuda, Tsuneo Aki-
evaluated in 89 females and the results were
yama, Akimasa Takatori, Yoshiro Tanizaki.
compared between the two methods. A correlation between the bone mineral densities by
L GS/D was found in subjects
Misasa Medical Branch, Okayama University
QCT and
Medical School.
showing low mineral density by QCT, but not
in those with high mineral density. These
To compare bone mineral density between
results reveal that DIP is useful to observe
L GS/D and
second metacarpal bone and lumber spine,
bone mineral density and if
two measuring methods, digital image processing method (DIP) for second metacarpal
MCI are enough high, almost he hasn't risk
of fracture of lumber spine.
Fly UP