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病院/診療所/保険調剤薬局向けのアプライアンスに、 簡単
三洋電機株式会社 ソリューション概要 ○プロファイル 三洋電機株式会社 ( 大阪府守口市 ) のコマー シャルカンパニー メディコム事業部 ( 東京都台 東区 ) は、医療 IT ソリューションの開発・サポー トを専門に取り扱う事業部として 1991 年に誕 生しました。商品の中核となっているのは、医 科システム、電子カルテシステム、保険薬局シ ステムの 3 システム。いずれも、PC 本体、ア プリケーション、周辺機器を組み合わせたアプ ライアンスとなっています。このほか、特定健診 指導請求/特定保健指導支援システム、診療 所向け経営支援サービス、Web 予約受付シス テムなども医療機関向けに提供しています。 病院 / 診療所 / 保険調剤薬局向けのアプライアンスに、 簡単、便利、安心の 3 点に優れた Windows Server® for Embedded を搭載。医療情報の共有化を目指し、医療 IT ビジネスで確固たる地位を築く 医療 IT ソリューションの開発とサポートを専門とする三洋電機株式会社 コマーシャ 「簡単」 「便利」 「安心」の 3 点で優れる OS と ル カンパニーのメディコム事業部は、 して Windows Server を選択。1999 年には電子カルテ システムに搭載し、現行ラ インナップの中では、診療所用電子カルテ システム「Medicom-DP/X・II 」と保険 調剤薬局用コンピューター「Medicom Pharnes II 」が主な Windows Server 搭載 製品となっています。どちらの製品も、最大の特長となっているのは医師や薬剤師に ○ソフトウェアとサービス とっての使いやすさを重視した画面デザイン。Medicom-DP/X・II は 50 社 60 シス ・Windows Server® 2003 R2 for Embedded テム以上のさまざまなシステムとの連携が可能 Systems ○メリット 医療 IT 向けの OS として Windows Server を 採用することにより、 「簡単」( 医師や薬剤師が 「便利」( さま 操作しやすい GUI 画面の装備 ) 、 ざまな周辺機器・検査機器を簡単に接続できる ) 、 「安心」( システムの堅牢性とセキュリティ強度 が高い ) を容易に実現することができました。 ○ユーザー コメント 「候補となる OS はいくつかあったのですが、 『簡 単』 『便利』 『安心』の 3 点で優れていることを 評価して、Windows Server に決めました」 三洋電機株式会社 コマーシャルカンパニー メディコム事業部 事業部長 小宮 宏之 氏 で、Medicom Pharnes II は調剤録と薬歴簿の 両方を電子保存できます。電子健康記録 (EHR: Electronic Health Record) から個人健 康記録 (PHR:Personal Health Record) の実現を目指 す同事業部は、今後、事業領域をヘルスケアに も拡大していこうとしています。 三洋電機株式会社 導入の背景とねらい 周辺機器との相互接続性や安定性の観点から、 Windows Server を電子カルテ システムで採用 三洋電機株式会社 ( 以下、三洋電機 ) のコマーシャルカンパニー メディコム事業部 ( 東京都台東 区 ) は、医療 IT ソリューションの開発・サポートを専門に取り扱う事業部として 1991 年に誕生 しました。ソリューションの柱となっているのは、病院や診療所向けの医科システムと電子カル テ システム、保険調剤薬局向けシステムの 3 つのアプリケーションです。 「人々の健康で健やか 「周辺機器との相互接続性とデバイス ドライ バーの安定性を得るには、Windows を選ぶの がもっとも合理的な選択でした」 な生活のために、いつでもそこには『メディコム 』がいる」とのビジョンのもと、医療の質と効率 を IT によって高めていくことをメディコム事業部は目指しています。 そうしたメディコム シリーズの出発点となったのは、事業部発足の約 20 年前、1972 年に発表 された日本初の医事システム「MC-1」でした。MC-1 がねらったのは、医療機関が毎月行ってい 三洋電機株式会社 メディコム事業部 プラットフォーム部 部長 中村 賢一 氏 る診療報酬明細書 ( レセプト ) 作成業務をコンピューターによって効率化することで、システムの 開発は、社団法人日本医師会理事の先生の全面的な協力を得て進められました。三洋電機株 式会社 コマーシャルカンパニー メディコム事業部 事業部長 小宮 宏之 氏は、当時のことを次の ように振り返ります。 「メディコムというブランド名は『メディカル』( 医療の ) と『コンピュー ター』から名付けられています。1972 年と言えば、まだパソコンも世の 中にない時代でしたから、初期のメディコム製品では、CPU、OS、ア センブラ言語や独自言語などの開発ツール、アプリケーションのすべて を三洋電機内で用意するという開発方針で臨みました」。 その後、1980 年には保険調剤薬局向けシステムの市場に参入。1988 三洋電機株式会社 コマーシャルカンパニー メディコム事業部 事業部長 小宮 宏之 氏 年には小型 / 超軽量のデスクトップ型製品「MC-5」を発表するなど、メ ディコム事業部のビジネスは順調に拡大していきました。 こ の ように オリジ ナル 路 線 をとってきた メディコ ム 事 業 部 は、 三洋電機株式会社 Windows®95 が登場した 1995 年頃になって、 るには、Windows を選ぶのがもっとも合理的な選択でした」( 中村 氏 ) 。 製品開発の方針を大きく転換することにしまし システムの概要 た。 「ハードウェア主体のモノづくり」 から脱却し、 「汎用製品を組み合わせたソリューションによる 紙カルテと同じレベルの使いやすさを追求 50 社 60 システム以上の検査機器との連携が可能 サービス提供」へと舵を切ることにしたのです。 メディコム事業部 プラットフォーム部 部長 中村 賢一 氏は語ります。 三洋電機株式会社 メディコム事業部 プラットフォーム部 部長 中村 賢一 氏 このような経 緯で開発されてきたメディコム シリーズのうち、OS に 「Windows 95 の時代になるとハードウェアのコ Windows Server を採 用した主な製 品として モディティ化が進み、高い相互接続性が得られ は診療所用電子カルテ システム「Medicom- るようになりました。そこで、ハードウェアを社 内で独自開発することはやめ、国内外の主要ベ DP/X・II 」と保 険 調 剤 薬 局用コンピューター 「Medicom Pharnes II 」の 2 つがあります。 ンダーの製品から選ぶことにしたのです。その代わりに、われわれは自分 電子カルテとは、病院や診療所で作成される診 たちのコア コンピタンスである医療 IT 分野のアプリケーションに注力し、 療録 ( カルテ ) を電子保存する情報システムの 保守やサポートを含めたトータルなワン ストップ ソリューションで他社と こと。厚生労働省は医療 IT 化の基礎になる情 の差別化を図ることにしました」 。 報システムとして電子カルテの普及を推進してお その結果、1996 年には業界標準の PC 上で稼働する Windows 95 ベー り、長期的には、 「1 生涯 1 カルテ」を実現する スの調剤薬局システムが完成。その後も、電子カルテ システム「Dr's 電子健康記録 (EHR) から個人健康記録 (PHR) Partner 」(1999 年 ) や保険調剤薬局システム「Pharnes 」(2005 年 ) な の基盤としての役割も期待されています ( 図 1) 。 どが Windows ベースで開発されていきます。では、なぜ、これらのシス 診療所 ( ベッド数 20 未満などの条件を満たす テムの OS に Windows を採用したのでしょうか。その理由を、小宮 氏 医療機関 ) 向けの電子カルテ システムとして開 と中村 氏は次のように説明します。 発された Medicom-DP/X・II の特長は、 「使い 「私は、1999 年に発売された電子カルテ システムの開発プロジェクトで やすさ」と「他システムとの連携能力」です。製 リーダーを務めていました。候補となる OS はいくつかあったのですが、 『簡 品の強みについて、メディコム事業部 医科シス ® 三洋電機株式会社 メディコム事業部 医科システム部 医科システム課 課長 古川 善朗 氏 単』 『便利』 『安心』の 3 点で優れていることを評価して Windows NT テム部 医療システム課 課長 古川 善朗 氏と主 『簡単』とは、医師が操作しやすい GUI 画面 Server 4.0 に決めました。 任技術員 安藤 秀行 氏は、次のように語ります。 を備えていること、 『便利』とはさまざまな周辺機器を簡単に接続できるこ 「違和感なく操作していただけることをねらって、 と、 『安心』とはシステムの堅牢性とセキュリティ強度が高いことを意味し 画面は紙カルテのイメージに合わせたすっきりデ ます。多様なミドルウェアを利用できる点でも、Windows NT Server 4.0 ザインにしました ( 図 2) 。画面レイアウトは医 は他の OS に比べて優れていました」( 小宮 氏 ) 。 師ごとの診療スタイルに合わせて自由にカスタマイズしていただけますし、 「メディコムは、ペン タブレット、プリンター、VPN を利用したセキュア 三洋電機株式会社 メディコム事業部 医科システム部 医科システム課 主任技術員 安藤 秀行 氏 診察しながらの片手入力を容易にするペン タブレット付き表示装置も用 なネットワークなど、多様な周辺機器を接続できるシステムとなっています。 意しています。また、他システムとの連携については 50 社 60 システム そうした周辺機器のメーカーやベンダーが最初に提供するデバイス ドラ 以上の実績があり、内視鏡、CT や MRI などのモダリティ、医用画像情 イバーは、Windows 用のものが一般的です。相互接続性と安定性を得 報システム (PACS) 、心電計などの機器から送られてくるバイタル データ EHR(生涯を通じた健康履歴) 健康保険組合 メディコム事業部 調剤薬局 社会保障 カード コア事業 サービス事業 医科システム 電子カルテ システム 調剤システム 特定保健指導 患者情報共有 診療所・病院 健診データ 活用 地方自治体 企 業 家 庭 健診機関 図 1 「1 生涯 1 カルテ」を実現する電子健康記録 (EHR) 。メディコム事業部の診療所用電子カルテ システム 「Medicom-DP/X・II 」は、そのための基盤としても活用できます。 図 2 Medicom-DP/X・II のカルテ入力 / 編集画面。紙カルテと同様のレイア ウトになっています。 三洋電機株式会社 / 所見データを簡単に取り込むことができます。また、予約システム、再 来受付システム、透析管理システムとの連携もできます」( 古川 氏 ) 。 「その他の入力機能としては、経過などのデータをインプットしやすくす るカスタマイズ可能なテンプレートが医師に好評です。また、診療支援 の機能としては、特許取得済みの特定カルテ情報の時系列表示機能や、 副作用、相互作用、アレルギーなどの薬剤チェック機能、病名チェック 機能などを備えておりますし、臨床検査結果やレントゲン写真なども画面 上で簡単に確認できます。この他、医療を最適化するサポート機能として、 紹介状などの文書作成、診療科特有のグラフ作成、電子カルテ データ ベースに対する検索機能なども標準で装備しました」( 安藤 氏 ) 。 システムの概要 調剤録と薬歴簿の両方を、低コストで電子保存。 データ配信などのネットワーク機能も充実 図 3 Medicom Pharnes II の服薬指導入力画面。患者さんから聞いた服薬状況や 服薬中の体調変化などは、右側の指導内容欄に記録します。 さらに、Medicom Pharnes II では後発医薬品 ( ジェネリック医薬品 ) の OS に Windows Server を採用したもう 1 つの 情報を収録したデータベース 「オレンジブック保険薬局版」も標準で搭載。 製品「Medicom Pharnes II 」は、保険薬局向け 後発医薬品情報提供料の算定に寄与する帳票を簡単に発行できるように 専用機 ( レセコン ) として、処方箋の入力、調 することで、後発医薬品の普及を後押ししています。 剤業務におけるミス防止と処方鑑査、服薬指 導管理と薬剤情報文書作成、レセプト電算 / レ セプト オンライン請求などの機能を標準で備 えています。さらに、最新モデルの Medicom 三洋電機株式会社 メディコム事業部 調剤システム部 調剤開発課 課長 柏崎 成峰 氏 三洋電機株式会社 メディコム事業部 調剤システム部 調剤システム課 主任技術員 末吉 伸明 氏 今後の展開 診療所、保険調剤薬局向けで高いシェアを確保。 今後は事業ドメインをヘルスケアにも拡大 Pharnes II では調剤録と薬剤服用歴管理簿 ( 薬 歴簿 ) の両方の電子保存に対応して、ペーパー 医療最前線のニーズに応えるソリューション「メディコム シリーズ」によ レス化と薬局業務の効率化を可能にしました。 り、三洋電機のメディコム事業部は医療 IT のマーケットにおいて確固た Medicom Pharnes II についても、最大の特長と る地位を築くことに成功しました。診療所 ( 全国約 95,000 か所 ) 向け なるのは使いやすさ。メディコム事業部 調剤シ のレセプト コンピュータ及び電子カルテ システムと保険調剤薬局 ( 同約 ステム部 調剤開発課 課長 柏崎 成峰 氏と、調 50,000 か所 ) 向けのレセプト コンピュータ ( 調剤専門型の薬局市場)で 剤システム部 調剤システム課 主任技術員 末吉 は、シェア トップを占めています。 伸明 氏はそのポイントを次のように説明します。 さらに、今後の急成長が見込める領域として、同事業部はヘルスケア、 「レセコンに触るのが初めてという方でも簡単に 特定健診 / 保健指導、在宅医療などにも力を入れて取り組んでいます。 使っていただけるように、処方入力画面のデザ 「メディコム ブランドの強みは、病院、診療所、薬局、在宅のすべてを インをすっきりしたものにし、簡単メニューやガ カバーできることにあります。今後、われわれの事業部は事業ドメインを イダンス表示などのナビゲーション機能を標準 健康の領域にも拡大しようと考えており、地域連携によって地域医療を で装備しました。オプションにはなりますが、処 再生するためにも、セキュアなネットワークの提供をさらに推進していき 方箋に印刷された 2 次元コードからデータをワ ます。Windows はセキュリティにも強い OS だと理解しておりますので、 ンタッチで入力することもできます」( 柏崎 氏 ) 。 周辺機器などの検証を済ませたうえで早期に Windows Server® 2008/ 「薬歴簿入力機能を標準装備に加えた Medicom Pharnes II でも、画面 Windows® 7 へと移行するべく計画を練っているところです」( 小宮 氏 ) 。 デザインは極力シンプルなものにしました ( 図 3) 。紙の薬歴簿と同じく、 国民ひとりひとりの医療健康情報を電子化する EHR/PHR の実現が、メ 左側に処方内容、右側に指導内容という配置になっていますから、患者 ディコム事業部の目指す究極の目標。Windows は、そうした分野のソ さんから聞いた服薬状況や服薬中の体調変化などを簡単に記録できま リューションの基盤としても重要な役割を果たしています。 す」( 末吉 氏 ) 。 また、ネットワーク対応機能が充実していることも、Medicom Pharnes II の優れたポイントの 1 つです。審査支払機関へのレセプト オンライン請 求は標準装備だけでできますし、メディコム ユーザー専用のネットワー ク サービスを利用すると標準コードや一般名データベースの最新情報を インターネット経由で受け取ることも可能。チェーン薬局向けには、VAN センター利用の発注、仕入れ管理や売上管理ができる Ph-Place.net タ イプ SA などのオプション製品も用意されています。 三洋電機株式会社 ht tp: // w w w. micr o s of t .co m / jap an /sh owc a s e/ 導入についてのお問い合わせ 本ケーススタディは、インターネット上でも参照できます。http://www.microsoft.com/japan/showcase/ 本ケーススタディに記載された情報は制作当時 (2010 年 2 月) のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。 本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。 製品に関するお問い合わせは次のインフォメーションをご利用ください。 ■インターネット ホームページ http://www.microsoft.com/japan/ ■マイクロソフト カスタマー インフォメーションセンター 0120-41-6755 (9:30 ∼ 12:00、13:00 ∼ 19:00 土日祝日、弊社指定休業日を除く) ※電話番号のおかけ間違いにご注意ください。 *Microsoft、SQL Server、Windows、Windows Server は、米国 Microsoft Corporation および、またはその関連会社の商標です。 *その他、記載されている会社名および製品名、ロゴ等は、各社の登録商標または商標です。 *製品の仕様は、予告なく変更することがあります。予めご了承ください。 〒151-8583 東京都渋谷区代々木 2 丁目 2 番 1 号 小田急サザンタワー 4748-WI1