...

化粧が援助行動に及ぼす影響―ステレオタイプの探索

by user

on
Category: Documents
2

views

Report

Comments

Transcript

化粧が援助行動に及ぼす影響―ステレオタイプの探索
化粧が援助行動に及ぼす影響―ステレオタイプの探索―
Effect of Cosmetics on Helping Behavior―Search of Stereotype
谷本 麻衣子
TANIMOTO, Maiko
キーワード:化粧、援助行動、対人魅力、ステレオタイプ
Key word: cosmetics, helping behavior, interpersonal attraction stereotype
問題と目的
1
人と人が出会ったときにまず形成され
すのかをステレオタイプの探索から調査す
る。
る印象は「外見」に左右されやすい(Roff
2
援助行動
&Brody,1953)。未知の人物と会ったとき、
援助行動とは、他者が身体的に、また心理
相手についての情報量は圧倒的に少なく、
的に幸せになる事を願い、ある程度の自己
最初に性別と年齢が推測されやすい。そこ
犠牲(出費)を覚悟し、人から指示、命令
で、外見はその人の個性や特徴を示す要素
されたからではなく、自ら進んで(自由意
の一つと見られるようになる。外見を手掛
志から)
、意図的に他者に恩恵を与える行動
かりとして形成される第三者の目に捉えら
である。
れた印象が、身体的魅力である。そして、
3
化粧は外見に手を加える直接的な方法の一
ある人に対する好き嫌いのことを言い、特
つであり、化粧をする事によって身体的魅
定の他者に対する正または負の態度と定義
力が高められるだけでなく、その人の人格
される。
特性をもより好ましく評価させうるという
4
ことは多くの研究からも明らかである
ステレオタイプとは人のある特徴を他の特
(Grahman&Jouhar,1981)
。そこで援助行
徴と強く関連付けてみる傾向を言う。例え
動において、外見的特性を始めとする様々
ば、太っている人を見て「のんびりした人
な次元が検討されてきた。例えば、Harrell
である」と判断したり、やせた人を見て「神
(1978)は、きちんとした装いと化粧をした
経質である」と判断するのはこの例である。
女性は、装いも汚く化粧をしてない女性よ
ステレオタイプは個人が日常準拠している、
りも詳細で有益な道案内の情報を受ける事
いわば暗黙の性格理論とでもいえよう。
ができたなどが挙げられる。本研究では、
4
化粧の違いが実際に援助行動に影響を及ぼ
1:男性は化粧の【濃い】女性を援助する
対人魅力
ステレオタイプ
仮説
だろう。
2:女性は化粧の【薄い(素顔)
】女性を援
助するだろう。
方法
1
調査期間
2007 年 10 月 12 日∼10 月 26 日、及び 11
月 5∼6 日の間に個別で 4 人に配布。
2 実験調査場所
関西大学社会学部 3401 教室、3404 教室、
3502 教室、4502 教室。
いずれもプロジェクターでスクリーン上に
パワーポイントで作った刺激を提示。
3
実験調査協力者
関西大学生 93 名(男性 38 名、女性 55 名,
表1 質問紙の項目内容
項目内容
気長な−短気な
外交的な−内向的な
好きな−嫌いな
派手な−地味な
活発な−活発でない
優しい−厳しい
自然な−不自然な
積極的な−消極的な
かわいい−かわいくない
親切な−不親切な
社交的な−社交的でない
親しみやすい−親しみにくい
心の広い−心のせまい
人懐っこい−近づきがたい
責任感のある−責任感のない
慎重な−軽率な
感じの良い−感じの悪い
分別のある−分別のない
意欲的な−無気力な
自信のある−自信のない
らい得点化した。
調査項目とし
ては、2 枚の写真
について回答し
てもらうので 20
項目×2の計 40
項目と、援助場面
につい供述した
文章を 9 問、全体
で 49 項目である。
5
フェース項
目
性別、年齢、文理、
実験調査者自身
がおたであるか
範囲は 18 歳から 26 歳)
。
否か、身近におたくはいるか否か、インタ
4
ーネット歴を問う 6 項目。
調査項目
本調査では林(1978)によって作成された
6
刺激材料
20 項目から 13 項目と、
「特性形容詞尺度」
刺激材料には、雰囲気や態度ではなくメイ
井上・小林(1985)によって作成された形
クそのものの効果に焦点を当てるために、
容詞対 68 項目から 6 項目、そして新たに作
本物の女性ではなく予め撮影したモデルの
成した 1 項目の形容詞対を追加し、計 20
写真を用いた。フェースパウダーのみの薄
項目を採用した(表 1)
。採用した 20 項目
い化粧(素顔)の写真と入念なメイクを施
の形容詞対を、ポジティブな形容詞を左に、
した二種類の写真を用意した。入念なメイ
ネガティブな形容詞を右に配置する事に留
クに使用したメイク道具の種類は、ファン
意した。5段階評定(1=非常にポジティ
デーション、フェースパウダー、チーク、
ブな形容詞対、2=ややポジティブな形容
アイシャドウ、アイブロー、アイライナー、
詞対、3=どちらでもない、4=ややネガ
つけまつげ、口紅である。なお撮影には、
ティブな形容詞対、5=非常にネガティブ
白のカッターシャツを着用し、髪形の変化
な形容詞対)の尺度で回答者に評定しても
もつけず、表情要因が入らないよう無表情
で撮影された。
で、第 2 因子「個人的親しみやすさ」の固
7
有値が 3.84、因子寄与率=13.019%、第 3
実験方法
実験協力者に指定の席に座ってもらい、実
因子「社会的望ましさ」の固有値が 1.819、
験者の指示に従いながらスクリーンに映し
因子寄与率=8.501%であった。
だされた画像を見て調査用紙に回答しても
らった。所要時間は約 15分であった。
信頼性係数は、
「活動性」α=0.855、
「個
人的親しみやすさ」α=0.820 、
「社会的望
ましさ」α=0.734 であった。
結果
1
各尺度の因子分析
1−1
入念なメイク写真についての全体
での因子分析
2
刺激×性別×各援助場面の分散分析
2−ⅰ
刺激×性別×援助行動場面(1∼
3)入念なメイク写真
分散分析するにあたり、従属変数は援助
方法で示した 20 項目を主因子法プロマ
行動場面の援助行動得点、固定因子は刺激
ックス回転で因子分析し、3 因子構造であ
と性別とした。援助行動場面は1∼6場面
ると判断した。
固有値は第 1 因子が 4.328、
あり、前半の1∼3場面が入念なメイク写
因子寄与率=22.734%で、
第 2 因子が 3.201、
真について、後半の4∼6場面が素顔の写
因子寄与率=17.899%、
第 3 因子が 3.417、
真についての援助行動を調査する内容とな
因子寄与率=9.763%であった。第 1 因子を
っている。また、1と4場面、2 と 5 場面、
「活動性」、第 2 因子を「社会的望ましさ」、第 3
3 と 6 場面が同じ場面について供述した文
因子を「個人的親しみやすさ」とした。
章が記載されている(表2)
。
信頼性係数は、
「活動性」α=0.838、
「社会
的望ましさ」α=0.765、
「個人的親しみや
表2 各援助場面の質問項目
すさ」α=0.803 であった。
①あなたが図書館で勉強していると、たくさんの本を抱えた写真【A】さんが
場面①、④ つまずいて、床に全部ばら撒いてしまいました。その時あなたは、写真【A】
さんのために本を拾うのを手伝ってあげますか、手伝わないですか。
1−2
素顔写真についての全体での因子
分析
20 項目を主因子法プロマックス回転で因
子分析し、3 因子構造であると判断した。
因子負荷量の小さい項目(項目3、項目9)
②あなたが急いで歩いていると、写真【A】さんに「ちょっと道を教えて欲しい
場面②、⑤ んですが」と声を掛けられました。その時あなたは、急いでいるのでと立ち
去りますか、教えますか。
③あなたが同性の友達と遊んでいると、写真【A】さんに「募金活動にご協
場面③、⑥ 力下さい」と声を掛けられました。その時あなたは、募金しますか、断ります
か
を取り除いて、再度主因子法プロマックス
また5段階評定尺度(1=積極的にポジテ
回転で因子分析を行った。固有値は第 1 因
ィブな行動、2=どちらかというとポジテ
子
「活動性」
が 4.348、
因子寄与率=27.709%
ィブな行動、3=どちらでもない、4=ど
ちらかというとネガティブな行動、5=積
された女性が 2.23、入念なメイク写真を後
極的にネガティブな行動)で回答者に評定
に提示された女性が 2.50 となった。
させ、得点化した。故に援助行動得点が低
援助行動場面3で、援助行動得点は、入
いほど、肯定的な援助行動を行ったことに
念なメイク写真を先に提示された男性が
なる。
3.76、入念なメイク写真を後に提示された
従属変数に各援助行動場面の援助行動得
男性が 3.35,入念なメイク写真を先に提示
点、固定因子に性別・刺激を入れて、分散
された女性が 3.45、入念なメイク写真を後
分析を行った。表3は各援助行動得点の記
に提示された女性が 2.92 となった。
述統計量の結果を示したものである。
表3 性別・刺激・各援助場面の記述統計量
性別 刺激(入念なメイク写真)
男性 入念なメイク→素顔
素顔→入念なメイク
場面1
入念なメイク→素顔
女性
素顔→入念なメイク
入念なメイク→素顔
男性
素顔→入念なメイク
場面2
入念なメイク→素顔
女性
素顔→入念なメイク
入念なメイク→素顔
男性
素顔→入念なメイク
場面3
女性 入念なメイク→素顔
素顔→入念なメイク
次に、援助行動得点の分散分析の結果を
以下に示す。
平均値 標準偏差
2.29
1.23
2.35
1.22
1.71
0.74
1.79
0.93
2.24
1.14
2.18
1.07
2.23
0.92
2.50
1.29
3.76
1.30
3.35
1.17
3.45
1.09
2.92
1.32
援助行動場面1において、性別の主効果は
有 意 差 が 認 め ら れ た ( F(1, 89)=7.05,
p<.05 )
。刺激の主効果は有意差が認められ
なかった(F(1, 89)=0.12, n.s.)。また、こ
の 2 つの交互作用も有意差が認められなか
った(F(1, 89)=0.00, n.s.)。
援助行動場面2において、性別の主効果
は 有 意 差 が 認 め ら れ な か っ た ( F(1,
89)=0.44, n.s.)
。刺激の主効果も有意差は認
められなかった(F(1, 89)=0.21, n.s.)。ま
援助行動場面1で、援助行動得点は、入
た、この 2 つの交互作用も有意差が認めら
念なメイク写真を先に提示された男性が
れなかった(F(1, 89)=0.52, n.s.)。
2.29、入念なメイク写真を後に提示された
援助行動場面 3 において、性別の主効果は
男性が 2.35,入念なメイク写真を先に提示
有意差が認められなかった(F(1, 89)=2.10,
された女性が 1.71、入念なメイク写真を後
n.s.)。刺激の主効果は有意傾向が認められ
に提示された女性が 1.79 となった。
た(F(1, 89)=3.35, p<.10.)。また、この 2
援助行動場面2で、援助行動得点は、入
念なメイク写真を先に提示された男性が
つの交互作用は有意差が認められなかった
(F(1, 89)=0.06, n.s.)
。
2.24、入念なメイク写真を後に提示された
男性が 2.18,入念なメイク写真を先に提示
4−ⅱ
性別×刺激×援助場面(4∼6)
次に、援助行動得点の分散分析の結果を
素顔の写真
従属変数に各援助行動場面の援助行動得
以下に示す。
点、固定因子に刺激と性別を入れて、分散
援助行動場面4において、性別について主
分析を行った。表4は援助行動得点の記述
効果は有意差が認められた(F(1, 89)=11.32,
統計の結果を示したものである。
p<.01)。刺激においては主効果の有意差は
表4 性別・刺激・各援助場面の記述統計量
性別 刺激(素顔写真)
入念なメイク→素顔
男性
素顔→入念なメイク
場面4
入念なメイク→素顔
女性
素顔→入念なメイク
入念なメイク→素顔
男性
素顔→入念なメイク
場面5
入念なメイク→素顔
女性
素顔→入念なメイク
男性 入念なメイク→素顔
素顔→入念なメイク
場面6
女性 入念なメイク→素顔
素顔→入念なメイク
認められなかった(F(1, 89)=1.41, n.s.)
。
平均値 標準偏差
2.24
1.38
1.94
0.90
1.55
0.51
1.42
0.50
2.33
1.20
1.88
0.78
2.23
0.96
2.17
1.13
3.43
1.40
3.47
1.13
3.23
1.09
2.96
1.27
また、この 2 つの交互作用も有意差が認め
られなかった(F(1, 89)=0.21, n.s.)。
援助行動場面5において、性別について
の主効果は有意差が認められなかった(F(1,
89)=0.16, n.s.)
。刺激においては主効果の有
意差は認められなかった。また、この 2 つ
の交互作用も有意差が認められなかった。
援助行動場面6において、性別について
の主効果は有意差が認められなかった(F(1,
援助行動場面4で、援助行動得点は、素
89)=1.92, n.s.)
。刺激においては主効果の有
顔写真を後に提示された男性が 2.24、素顔
意差は認められなかった(F(1, 89)=0.19,
写真を先に提示された男性が 1.94,素顔写
n.s.)。また、この 2 つの交互作用も有意差
真を後に提示された女性が 1.55、素顔写真
が認められなかった(F(1, 89)=0.36, n.s.)。
を先に提示された女性が 1.42 となった。
援助行動場面5で、援助行動得点は、素
顔写真を後に提示された男性が 2.33、素顔
4−ⅲ
性別×刺激×援助要請場面(1∼
3)
写真を先に提示された男性が 1.88,素顔写
援助要請行動場面は(1)∼(3)場面
真を後に提示された女性が 2.23、素顔写真
あり、それぞれ異なった場面について供述
を先に提示された女性が 2.17 となった。
された文章が記載されている。また、
(1)
援助行動場面6で、援助行動得点は、素
∼(3)場面は、実験調査協力者が刺激で
顔写真を後に提示された男性が 3.43、素顔
ある写真【A】、
【B】に援助を要請する立場
写真を先に提示された男性が 3.47,素顔写
の場面構造となっている。
真を後に提示された女性が 3.23、素顔写真
を先に提示された女性が 2.96 となった。
従属変数に各援助行動場面の援助行動得
点、固定因子に刺激と性別を入れて、分散
分析を行った。表5は援助行動得点の記述
次に、援助行動得点の分散分析の結果を
統計の結果を示したものである。
以下に示す。
表5 性別・刺激・各援助要請場面の記述統計量
性別 刺激
平均値 標準偏差
入念なメイク→素顔 3.48
0.98
男性
素顔→入念なメイク 3.65
1.12
場面1
入念なメイク→素顔 3.90
0.75
女性
素顔→入念なメイク 3.63
1.06
入念なメイク→素顔 3.71
0.96
男性
素顔→入念なメイク 4.00
0.79
場面2
入念なメイク→素顔 3.84
0.93
女性
素顔→入念なメイク 3.92
0.88
入念なメイク→素顔 3.81
0.81
男性
素顔→入念なメイク 4.06
0.83
場面3
入念なメイク→素顔 3.84
0.82
女性
素顔→入念なメイク 3.83
0.82
援助要請行動場面(1)において、性別に
ついて主効果は有意差が認められなかった
(F(1, 89)=0.99, n.s.)
。刺激においても主
効果の有意差は認められなかった(F(1,
89)=0.07, n.s.)。また、この 2 つの交互作
用 も 有 意 差 が 認 め ら れ な か っ た ( F(1,
89)=1.22, n.s.)。
援助要請行動場面(2)において、性別に
ついての主効果は有意差が認められなかっ
た(F(1, 89)=0.01, n.s.)
。刺激においても
援助要請行動場面(1)で、援助要請行
主効果の有意差は認められなかった(F(1,
動得点は、入念なメイク写真を先に提示さ
89)=0.90, n.s.)。また、この 2 つの交互作
れた男性が 3.48、素顔写真を先に提示され
用 も 有 意 差 が 認 め ら れ な か っ た ( F(1,
た男性が 3.65,入念なメイク写真を先に提
89)=0.30, n.s.)。
示された女性が 3.90、素顔写真を先に提示
援助要請行動場面(3)において、性別につ
された女性が 3.63 となった。
いての主効果は有意差が認められなかった
援助要請行動場面(2)で、援助要請行
(F(1, 89)=0.32, n.s.)
。刺激においても主
動得点は、入念なメイク写真を先に提示さ
効果の有意差は認められなかった(F(1,
れた男性が 3.71、素顔写真を先に提示され
89)=0.49, n.s.)。また、この 2 つの交互作
た男性が 4.00,入念なメイク写真を先に提
用 も 有 意 差 が 認 め ら れ な か っ た ( F(1,
示された女性が 3.84、素顔写真を先に提示
89)=0.54, n.s.)。
された女性が 3.92 となった。
援助要請行動場面(3)で、援助要請行動
考察
得点は、入念な写真を先に提示された男性
1−ⅰ仮説の検証について
が 3.81、素顔写真を先に提示された男性が
因子分析においては、男女差に明確な差
4.06,入念なメイク写真を先に提示された
は見られなかったが、入念なメイク写真に
女性が 3.84、素顔写真を先に提示された女
ついての男性の因子分析で、
「個人的親しみ
性が 3.83 となった。
やすさ因子」の不自然な・可愛くない・嫌
いな,の否定的形容詞対において、女性実験
Grahman, J.A., & Jouhar, A.J. 1981 The
協力者よりも、4.0 以上の高い平均値が出た
effects
事から、男性の方が女性の外見に対する評
perception.International Journal of
価が厳しい傾向があるようだ。
Cosmetics Science, 3, 197-210
援助行動においては、写真の刺激に関わ
of
cosmetics
on
person
Harrell,W.A 1978 Physical
らず、本を拾うなどの出費をほとんど伴わ
Attractiveness, Self- diclosure, and
ない場面では、女性の方が男性より積極的
Helping Behavior. Journal of
に拾うのを手伝うことを示した。そして、
Phychology, 104, 15-17
道を尋ねられる「迷子や遺失者に対する援
林文俊 1978 対人認知構造の基本次元に
助行動」では、写真の刺激に関わらず、男
ついての一考察
女共に道を教えるという結果を示した。
紀要,25, 233-247
しかし、募金をするなどの出費を伴う「寄
名古屋大学教育学部
Roff,M.&Brody,D.S.1953 Appearance and
付・奉仕行動」では、男女共に、否定的な
choice status during adolescence.
非援助行動が起こった。
Journal of Psychology, 36, 347-356.
実験調査協力者による援助要請行動は、
各援助要請行動場面において有意差は出な
かった。しかし、各場面の記述統計量の平
均値を見ると、全てにおいて素顔写真のモ
デルに援助を要請する結果を示した。これ
高木修 1998 人を助ける心 サイエンス社
高木修 1996 被服と化粧の社会心理学―
人はなぜ装うのか 北大路書房
高木修 2001 化粧行動の社会心理学 北
大路書房
は、因子分析の結果より、
「個人的親しみや
――――――――――――――――――――――
すさ因子」が肯定的な形容詞対であった、
転載・引用をご希望の場合は必ず事前に下記まで
素顔のモデルの方が近づきやすいと思った
ご連絡ください。]
からであろう。
著作責任者: 土田昭司連絡先:
以上のことから、本実験において、男性
[email protected]
は【濃い】化粧の女性を援助するという結
最終更新日: 2008 年 4 月 4 日
果が得られなかった。また、女性は【薄い】
化粧の女性を援助するという結果を得られ
なかった。よって仮説は証明されなかった。
参考文献
Fly UP