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町内会等地縁団体とNPO法人等各種団体の連携をどのよ
資料1 検討事項・論点(総論) ○ 町内会等地縁団体とNPO法人等各種団体の連携をどのよう に図るのか。コーディネート機能を備えた地域活動のプラット フォームの構築が必要か。 (委員等の主な発言) ・ プラットフォームを考えるに当たって、既存の地縁団体の民主的な運 営をどう考えるのか。 ・ 自治会、町内会、テーマ型コミュニティ等の課題を把握することが必 要ではないか。 ・ 地縁組織等の整理・統合的なことも、連携や共同の前に考えておかね ばならないのではないか。 ・ プラットフォームは、場なのか組織なのか。 ・ プラットフォームは、情報交流・共有の場なのか、調整の場なのか、 地域の意思を形成する場なのか、あるいは意思決定の場なのか。 ・ 連携・共同のプラットフォームのメリット・成果として何を期待する のか。 ・ 画一的な、行政主導的な形で連携・共同的な仕組み・場を作った時に、 多様なコミュニティのさまざまな活動団体の活動エネルギーが減衰す るおそれもあり、こうした弊害をどうすれば取り除くことができるの か。 ・ プラットフォーム的なものを制度化しないことも考えられるのではな いか。 ・ プラットフォームと言っても、様々な形態がある。また、プラットフ ォームは、アドホックなテーマに取り組むようなものなのか、あるい は定常的に地域の問題・課題を解決するようなものなのか、といった 論点もある。 ・ 地域、状況によって、プラットフォームの立ち上げ方も異なってくる。 ・ 実は共同体が地域によって異なる。そこのところの区別がされてない のではないか。 ・ プラットフォームということで、また新しい箱物を作るべきではなく、 むしろ合意形成力を高めるためのソフトにお金を使うべきではないか。 1 ・ 人作りの部分が抜けてしまうと、組織だけできて、かえってよくない。 ・ 地域の人たちが地域を作っていく力を醸成するのはどこなのかという ことが非常に大きな問題。公民館の果たしてきた役割というのは非常 に大きいのではないか。 ・ 環境、子育て、防犯等のあらゆる情報がここに行けばあるという「市 民活動情報センター」を建設した例(多摩市)もある。 (具体的施策例) ・ 行政による地域自治区・協議会の設置(法律、条例、要項に根拠、又 は事実上の仕組みとして) ・ 地域コミュニティのコーディネート組織の認定制度の創設 ・ 行政における、町内会等地縁団体担当部署とNPO等による市民活動 担当部署の窓口の統合 【具体的事例】 ○ 長野県飯田市 条例上の地域自治区を設置し、「地域協議会」の設置、各種団体(自治連合会、 交通安全会、自主防災会等)の「まちづくり委員会」への再編などの取組みを予 定している(平成19年4月)。 ○ 宮崎県宮崎市 地方自治法上の15の地域自治区を設置。 「地域協議会」がプラットフォーム的 な役割を担っている。 ○ 愛媛県松山市 町内会が民生委員や福祉団体など各種団体と協力し、大規模災害時に備えた弱 者対策を講じている。各家庭の老人や身障者の状況を町内会長が把握し、いざと いうときに自主防災組織がすぐに駆けつける体制を整えている。地縁組織と機能 的組織が、災害時を想定し、連携する体制が出来上がっている。行政組織による 対応では行政による個人プライバシーの把握の問題が生じかねず、その障碍を地 域社会でカバーするという工夫を凝らした例である。 ○ SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、CAT V等コミュニティ・ツールをどのように活用するのか。 (委員等の主な発言) ・ 人と人とでできない部分をバーチャルなところで補っていけるような、 ネットも作っていく必要があるのではないか。 2 ・ SNS自体を使って準備段階からみんなで相談しながら、いろんなリ アルな活動につなげていくことができる。また、地域相互で地域間連 携する、そういうコミュニケーションをとるという場面に至ったとき には、ICTは非常に有効なツールではないか。 ・ ICTは、少し広域エリアで、様々なテーマについて共通の意識を持 った人たちが集まるツールとしては良い。 ・ ICTというのは距離や時間を超える、そういうテーマ型のコミュニ ティの形成には大変有効なツールだと確信している。しかし、インタ ーネットの普及率は、隣人との交流を逆に下げるという効果がある。 ・ フェース・トゥー・フェースのコミュニケーションがソーシャル・キ ャピタルを豊かにする。 ・ 少なくとも、家の中から人を外に出すようなツールとして、ICTを 利用していくべき。 ・ ICTというのは、あくまでも目的ではなく手段なので、どうしたら ソーシャル・キャピタルの充実に資するかという観点が重要。 ・ 本音で語り合うためには、お互いにどういう人間かをさらけ出す必要 があり、いかに、アクセスコントロールを段階的、選択的に効かせた ツールを地域コミュニティに持ってくるかが課題。 ・ ICTのツールとかシステムを使う場合には、利便性が非常に重要。 中身が同じであっても、利便性がよくないと、使ってもらえない。利 便性の裏返しとして、安全性があるが、両者のバランスが非常に重要。 ・ CATVがコミュニティの結びつきをより深めている例があるなど、 メディアとしてのCATVが地域コミュニティに果たせる役割は大き い。 (その他の論点) ・ バーチャルなコミュニティ活動とリアルなコミュニティ活動の組み合 わせをどのように考えるのか。 (具体的施策例) ・ ICT利活用モデルの構築 ・ 地域間、地域コミュニティ間交流の向上を図るICTシステムの開 発・普及 ・ ICTの操作等を若者が高齢者に教授する機会の提供 ・ SNS等を通じた意思決定の実施 3 【地域SNSの具体的活用事例】 ○ ひょこむ(兵庫県)、ちよっピー(千代田区)、おここなごーか(長岡市) ○ 財源面を含めた行政の役割、コミュニティと行政の関係につ いて、どのように考えるのか。 (委員等の主な発言) ・ もう少し、例えば都道府県民税も投入することなどが必要ではないか。 ・ 地域の自発的な活性化は、行政だけの力では、なかなかもう手に負え ない状況に来ている。そういう点で、行政のやらなくてはならない仕 事としては、セーフティネットをしっかりと引いて、安心して老後も 暮らせる状況をつくる、地域の安全をつくること。 ・ 行政へのお任せ主義からいかにして地域住民を脱却させるか。行政も やり過ぎるとあまりよくないのではないか。 ・ 設計段階、企画段階から市民と対等な自立した職員が自立した市民と ともに地方分権、地方自治をつくっていく、私たちの町の自治をつく っていくという時代である。 ・ どこまでが、行政サービスであり、どこからが共助・自助の範囲なの かをきちんと確定するということが今求められているのではないか。 ・ 行政の側が地域担当制を採用し、例えば神戸の場合では、パートナー シップ協定というのを結び、ブロックで、その地域の中にいろいろ部 局で分かれていた予算をまとめるといったことも始まっている。 ・ ブロックグラウンド、コミュニティ包括補助金のような試みが必要に なってくるのではないか。 (その他の論点) ・ 町内会等の地縁団体による行政補完機能をどのように考えるのか。 ・ 過去の行政によるコミュニティ政策(例:コミュニティ・センターの 設置支援)に対する評価を踏まえ、今後の行政の支援のあり方をどの ように考えるか。 (具体的施策例) ・ コミュニティ基本条例の制定 ・ 超過課税等の活用 ・ 地域担当制の導入 ・ 行政によるリーダー等の育成 ・ 地域コミュニティを支えるICT等活用についての研修に対する行政 による助成 4 【具体的事例】 ○ 武蔵野市によるコミュニティ基本条例の制定 (条例の具体的内容) - 条例は、快適で住みよいまちづくりに寄与することを目的 - 市は、コミュニティづくりにおける市民の自主性等を尊重 - 市は、コミュニティセンターの維持管理等必要な措置を講ずるよう努める - 市は、コミュニティづくりについて、公共施設の活用等必要な措置を講ずる ように努める - 市は、電子コミュニティづくりについて、必要な措置を講ずるように努める ○ 宮崎市における「地域コミュニティ税(仮称)」の検討 宮崎市において、市民税に上乗せし一人当たり数百円を徴収する形での、 「地域 コミュニティ税(仮称)」を検討中 ○ 兵庫県(牧委員提出資料(第1回研究会)より)における助成 - 対象となる地域: 原則として小学校区を区域とするコミュニティ - 申請主体: 自治会、婦人会、子ども会、老人クラブ、PTA、ボランティ アグループ、NPO等で構成された住民組織(地域推進組織) - 対象となる取組: 住民誰もが利用できるコミュニティの拠点整備(改修、 新築、備品購入等)、地域づくり活動の展開 - 助成額: 1小学校区あたり、整備費 1,000 万円以内、活動費 300 万円以内 で、それぞれ必要と認められる範囲 ○ 広島県安芸高田市における住民と行政の対話 水害を契機としてまちづくりの意識が住民の間で共有され、川根地区を始め旧 高宮町の各地区において、域内の全住民から構成される協議会(「川根振興協議会」 等)が設置・開催されている。この協議会においては住民と行政の対話が行われ、 協議会が両者の協働の起点となっている。 ○ 専門家グループのコミュニティ活動へのサポートをどのよう に活用するのか。 (委員等の主な発言) ・ (合意形成等の)専門職というのは、国が制度を構築しなくてはなら ないのではないか。ただし、これは、非常に慎重にやらないと、地域 に混乱を起こす。 ・ 多様なステークホルダーの参加を保障し、ある種の合意形成をうまく 進めていくことは、住民だけに任せていてできるところと、第三者の 5 支援が必要なところがある。合意形成力を何か支援できないかという 観点が重要ではないか。 ・ 連合自治会は専従職員がいない。したがって、合意形成の達人もおら ず、それが限界になるのではないか。 ・ 合意形成の達人のコーディネーターの役割が大きいのではないか。 (その他の論点) ・中間組織内の専門家をどのように活用していくのか。 (具体的施策例) ・ 地域コミュニティのコーディネーターの育成 ・ (ICT等のノウハウを有する)団塊世代技術者の地域講習会におけ る活用 ○ その他 (委員等の主な発言) ・ どの地域レベルを問題にするか、どういう人材を念頭に議論するかな ど、仕分けを行う必要がある。 ・ 仕掛けを考えて、 「地域を揺り動かす」ことが非常に重要。 ・ タコつぼでなくて、新しい人の参加が得られるようなネットワークで あるべき。外の血をある程度入れていくことが重要。退職した団塊世 代なども地域コミュニティに入っていくといったような、タコつぼ化 していない地域コミュニティの姿が描けるとよい。 (まちづくりに関する論点) ・ 自動車化の進展に伴い、都市の低密度化が進み、都市の魅力が低下。 都心集積の再形成が、コミュニティ形成に向けての重要課題。 ・ 自動車は便利な交通システムであるが、「ふれあい」を生み出さない。 一方、公共交通は、「ふれあい」を生む。 ・ コミュニティバスは、他の地区と人と知り合う機会を提供するなど、 コミュニティ形成につながるもの。 (具体的施策例) ・ 建築確認に至る過程での地域コミュニティの意見反映の仕組みの構築 ・ 地域通貨の導入 ・ バーチャル商店街の設置 (以 上) 6