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マーケティングにおける ソーシャルデータ活用のための基礎研究
マーケティングにおける ソーシャルデータ活用のための基礎研究 -1- 研究概要 日々量産されるインターネット上の書き込み(バズ) facebook Twitter Ameba FC2 mixi Blogs マーケティングにおいて、どのような面で有効かを検証 検証課題 ① Twitterやブログなどのソーシャルデータから得られた バズが実際の売上規模を測る目安となりうるのか ② バズは、オンラインの量的調査と比較してどのような 類似・相違点がみられるのか ? 売上 バズ 量的調査 テーマの選定 売上および量的調査との比較可能性の視点から、 以下の条件を考慮し、映画を選択。 商品/サービスのリリース日が明確である 同時期に複数の商品/サービスがリリースされる おおよその売上規模がわかる タイトルの選定 分析対象は、以下の条件を考慮して10タイトルを選択。 (選定時期:2012年5月) 劇場公開のタイミングが近い作品 ある程度のスクリーン規模の作品=バズ数が見込める 洋画、邦画、原作有無、アニメなど複数ジャンルから 選定=タイプ別の特性を分析する 公開時期はズレるが、ロングラン作品も選定 =ヒットする映画の特性を分析する バズ抽出条件 抽出期間 各タイトルの公開前2ヶ月~公開後1ヶ月 ※ロングラン映画1タイトルのみ、公開後2ヶ月 抽出対象 ブログおよびTwitter 詳細分析はバズ量の多いTwitterを中心に行った 抽出ワード バズ総量を測るためのワードの他、 量的調査との比較のための、視聴経験、視聴意向、 満足度等を測るワードも設定 分析対象タイトル 区分 タイトル(劇場公開日) 邦・ロング テルマエ・ロマエ(4/28) 洋画 アメイジング・スパイダーマン (6/30) 洋画 スノーホワイト(6/15) 邦・原作付 映画 ホタルノヒカリ(6/9) 洋画 幸せへのキセキ(6/8) 邦画 外事警察 その男に騙されるな(6/2) 邦・配役 LOVE まさお君が行く!(6/23) 邦・アニメ 図書館戦争 革命のつばさ (6/16) 洋・配役 ラム・ダイアリー(6/30) 洋画 ネイビーシールズ(6/22) (億円) バズ 抽出期間 バズ 総量 46.0 35.0 18.0 14.0 8.0 4.5 2.5 2.3 1.5 1.2 2/27~6/28 4/30~7/30 4/15~7/15 4/9~7/9 4/8~7/8 4/2~7/2 4/23~7/23 4/16~7/16 4/30~7/30 4/22~7/22 26,386 12,517 10,178 8,050 5,715 3,775 3,860 18,996 2,166 4,656 売上 ※いずれの日付も2012年度のもの。売上は推定値。バズ総量はTwitterの値 検証結果①媒体別の特性 バズ量はTwitterで圧倒的に多い Twitter ブログ 公開当日 公開当日 検証結果②媒体別の特性 ブログは公開後に話題を持続 ブログ 公開当日 検証結果③媒体別の特性 Twitterでは媒体と相性のよい作品のバズ量が多い Twitter 図書館戦争 革命のつばさ 売上規模1位との比較 テルマエ ・ロマエ 図書館 戦争 46.0億円 2.3億円 バズ総量 2.6万件 1.9万件 公開日バズ量 1,126件 1,663件 売上 検証結果④売上・量的調査との相関 バズ総量と「売上」、量的調査の「認知」「視聴意向」と の間に、強い相関が見られた 総量 0.73 視聴意向 視聴経験 満足度 -0.08 0.07 0.20 バズ 認知 0.70 視聴意向 0.83 視聴経験 0.88 売上 満足度 総量vs認知 0.31 総量vs視聴意向 0.64 総量vs視聴経験 0.73 総量vs満足度 0.35 0.27 量的調査 検証結果⑤バズの傾向と売上との相関 リリース後の話題持続度と売上に相関 売上とバズ3指標との相関 ②公開初日件数/公開前平均 ⇒公開初日のバズ上昇率 事前盛り上がり度 公開初日のバズ上昇率 ① 開前2ヶ月の平均書込み数 ⇒事前盛り上がり度 話題持続度 映画公開日 ③公開前平均数値まで下降にかかる日数 ⇒話題持続度 0.40 -0.16 0.59 まとめ バズは「売上」と量的調査の「視聴経験」「視聴意向」 とより実態に近い部分との相関がみられた バズ抽出媒体について、「どんな人が」「どのような目 的で」書き込んでいるのか、媒体特性を理解する必要 バズの抽出媒体によって、「バズ量」や「バズの傾向」 が異なる ソーシャルメディアユーザと相性のよい商品・サービス の傾向は、異なる動きをする 広告等のノイズの排除や、適切なキーワードの設定も 抽出者に依存する 4つの研究結果のまとめ 会員ページにて結果詳細公開中。 非会員の方は事務局にお問い合わ せください。 インターネット調査の 運用実態に関する 調査研究 「携帯・スマホ」「オンライン定性」の経験があ る企業の比率は2013年は過去最高 一方で、デバイス利用時の課題残る デバイスの多様化に 伴う検証研究報告 短くシンプルな質問設計が肝要 マトリクス(表組み質問)は形式変更が生じる スマホは移動中の中断しながら回答するなど、 特性踏まえデバイス制御が必要 動画共有サイトを利用 した観察調査手法の 研究報告 様々な生活風景を撮影して共有してもらう 観察調査手法としての可能性 一方で、動画サイト=オンラインであることに よるプライバシー上の危険性に留意が必要 マーケティングにおける ソーシャルデータ活用 のための基礎研究 バズ総量は、より実態に近い部分と相関 媒体特性を理解して利用する必要