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危険なヒービングラインの続報

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危険なヒービングラインの続報
危険なヒービングラインの続報
More on dangerous heaving lines
英国の港ではおもりの入ったモンキーフィストの問題への対応が進められています。
Gard News198 号の掲載記事「Dangerous
岸壁側の係留作業員や作業員が係留作業中に
heaving lines(危険なヒービングライン)(英
投げ込まれたおもり入りのモンキーフィスト
文のみ)」では、ヒービングラインに危険な
にあたって大けがをする危険があるため、こ
おもりを付ける慣習が広がっていることを取
のような慣習は多くの港湾管理委員会では認
り上げました。ホーサーを船から突堤に渡す
められていません。英国では、海事沿岸警備
際には、ヒービングラインを船から岸壁側の
庁が公布した商船船員安全業務慣習法(Code
係留作業員に向かって投げ、係留作業員がホ
for Safe Working Practices for Merchant Seaman)
ーサーを引いてボラードに結びます。タグボ
の 25.3.2 項に「船のヒービングラインの一端
ートを使用する場合は、船から投げたヒービ
にモンキーフィストを作ること。人身傷害を
ングラインをタグボートの乗組員が拾い、メ
防ぐため、フィストの中にはおもりとなる物
ッセンジャーラインに結びつけます。ヒービ
を入れないこと」と記載されています。各港
ングラインの端におもりと塊を付ける場合、
ではこの慣習を抑止する内規も導入されてい
従来はヒービングラインノットか、いわゆる
ます。これに応じて、ミルフォードヘヴン港
モンキーフィストが使用されていました(モ
湾管理委員会では、水路通報の発行や、船の
ンキーフィストは、今でも最も普及している
エージェントへの通知、船長用の到着チェッ
方法です)。モンキーフィストは船員がロー
クリストに船舶がこうした物を使用しないこ
プを編み込んで作るものですが、投げ手の技
とを確認するための宣誓文を含めることなど、
術が未熟な場合には、ヒービングラインがよ
船員におもり入りモンキーフィストの使用を
り遠く、より正確に投げられるように、ヒー
止めさせる措置を取りました。その後、同委
ビングラインの端のフィストにシャックルや
員会はこのキャンペーンを強化し、現在では
大きなナット等の金属片などを挿入してモン
より本格的な方法で船員にメッセージを伝え
キーフィストをさらに重くすることがよく行
ています。その結果、一部の船長がおもり入
われます。
りモンキーフィストの使用に関する港の内規
に違反して告訴されています。これに違反し
て有罪になると、罰金が科される場合があり
ます。同委員会では、告発事例を積極的に公
表しています。
英国内の港に寄港する場合、船長および船員
は上記の海事沿岸警備庁の商船船員安全業務
慣習法 25.3.2 項に従う必要があります。しか
し、この問題は 1 つの港や国に限られるもの
ではありません。したがって、組合員の皆様
ミルフォードヘヴン港はおもり入りモンキー
におかれては、船員にこの問題を周知し、モ
フィストの使用を止めさせる措置を取ってい
ンキーフィストに余分なおもりを入れさせな
る。
いように徹底されることを推奨します。また、
現在使用中のモンキーフィストにおもりが入
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Gard News 209 February/April 2013
っていないかの確認も推奨します。おもりの
入ったモンキーフィストが見つかった場合に
は、それを取り外して交換するべきでしょう。
Gard News198 号の記事には、ヒービングライ
ン使用時の損害防止に役立つアドバイスを記
載しています。
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