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1 変化を起こす 21 世紀の女性交通運輸労働者 活動報告書( 2010
14/WConf/Ag1/RoA 変化を起こす 21 世紀の女性交通運輸労働者 活動報告書( 2010-2014 年) 目次 国際的なジェンダー活動 第 42 回世界大会(2010 年、メキシコ)における女性総会 女性委員会 グローバルな組織化へ ITF 女性リーダーシップ開発プログラム キャンペーン(運動) 国際組織との連携 2 2 2 3 4 6 7 地域 アフリカ アラブ アジア太平洋 欧州運輸労連(ETF) 中南米・カリブ 8 8 9 10 12 12 産別部会 民間航空 港湾 内陸運輸 路面 鉄道 船員、水産、内陸水運 13 13 13 14 14 14 15 コミュニケーション、リサーチ、教育 調査 教育 16 16 17 別紙 – 第 42 回世界大会(2010 年、メキシコ)で採択された決議 18 1 14/WConf/Ag1/RoA 国際的なジェンダー活動 第 42 回世界大会(2010 年、メキシコ)における女性総会 1. 2010 年2月の女性総会および 2010 年8月のメキシコ大会での女性総会は、以下の 目的のために、女性交通運輸労働者を動員・組織することを再確認した。 グローバルな経済・食糧・気候変動危機が労働者に及ぼす悲劇的な影響と闘う 組合の力や影響力を強化するために、若年労働者、非正規労働者、コールセンター 等の「新しい」職場で働く戦略的女性労働者の組織化を重視する。 2. 大会は女性委員会に対して、2010 年の世界大会で合意された優先事項を 2010 年~ 2014 年の活動計画に盛り込ませ、加盟組合と協力しながら、以下の行動に移すこ とを要請した。 職場における運動や、組合やコミュニティーのアライアンスの構築を主導する女性 指導者を育成・支援する 女性交通運輸労働者をターゲットとする「グローバルな組織化へ」の実践を加盟組 合と共に行う 気候変動、HIV、利用可能な公共交通の欠如がもたらす経済的・社会的課題に取り 組むための持続可能な運動を行う 団体交渉力の強化、職業上の男女 搾取・差別に対する取り組みを通じて、我々の 権利のための組織化を継続する (別紙 A 参照のこと) 女性委員会 3. 2010~2014 年、女性委員会は、執行委員会の支援を受けながら、加盟組合がジェ ンダー活動を強化するという 2010 年世界大会の決定事項の実施に努めた。女性部 は、女性委員会の指針に基づいて、以下の活動計画を実施するために、組織化戦略 を実施してきた。 加盟組合による女性交通運輸労働者の参加促進および組織化を支援する。 加盟組合の平等関連活動や女性部門の強化を支援する 女性の指導者・活動家の育成を優先的に行う 女性交通運輸労働者を ITF の加盟組織に取り込むために、「グローバルな組織化へ」 の中核活動を実施するための戦略、計画、モニタリングの仕組みを構築する。 女性交通運輸労働者をターゲットとするオルグ活動を加盟組織と共に展開する。 (例:南アフリカ交通運輸一般労組(SATAWU)のコールセンタープロジェクト (2010~2012 年)) 世界女性デーや 11 月 25 日の「女性に対する暴力撤廃国際デー」の活動を実施する。 女性交通運輸労働者の活動(ITF の地域や産別部会のキャンペーンや研修を含む) を実施する。 ITF 女性部門が、産別部会や地域と協力して、適切な活動計画(産別部会の女性交 通運輸労者ネットワークを含む)を策定できるようにする。 2 14/WConf/Ag1/RoA ITF の全ての戦略的活動やキャンペーン活動にジェンダーの観点を取り入れる。 国際会議・行事への ITF 代表団の女性参加者を増やす。 ジェンダー問題の統合・モニタリングを行いながら、ITF の規約上のコミットメン トであるジェンダーの主流化を実践する。 4. この活動報告書は、「変化を起こす 21 世紀の女性交通運輸労働者:2010~2014 年 の活動計画・優先課題」の主な進捗状況を報告するものである。 グローバルな組織化へ 5. 2010 年世界大会で、変わりゆく交通運輸産業の諸課題、特に、ロジスティクスや 交通運輸チェーン・ハブ等の未組織の分野で雇用が増えている問題に引き続き取り 組むことが合意された。 これらの成長分野は、女性に新たな雇用機会を提供して いるが、これらの新しい部門で働く労働者は、民間部門での非正規雇用契約の場合 が多い。よって、ITF は、加盟組織がこれらの女性労働者を組織する画期的な戦 略・手法を実施するのを支援する。そうでなければ、組合の力と影響力は低下の一 途をたどることとなろう。 6. 執行委員会は、女性部を全ての「グローバルな組織化へ」プロジェクト・優先活動 の中心に位置づけるという女性委員会の勧告を承認した。 リサーチから、マッピ ング(状況把握、現況分析)、問題把握、キャンペーン計画、実施、モニタリングに 至るまで、組織化の計画・実施過程において、女性労働者をターゲットにしてきた。 例えば、ITF の「サプライチェーン・ロジスティクス組織化プロジェクト (SCALOP)」チームが実施したグローバル・デリバリーのサプライチェーンに対す るマッピングによると、グローバル・デリバリー部門の労働力の 75%は男性、 25%が女性であり、ITF 組織化ネットワークの連絡担当者の 26%が女性である。 ITF 女性部門は、2014 年に、グローバル・デリバリー関連運動の中で、女性の組織 化を強化するために、SCALOP チームと緊密に協力しながら、女性の職場問題の把 握に努める。 7. ITF 女性部門は、ITF 加盟組織が重視する部門やグローバル企業や部門の女性労働 者のマッピング(現状把握)のために、調査を委託した。調査報告書「交通運輸の 女性のマッピング(2011 年)」 は、4か国(インド、トルコ、ペルー、ヨルダン) の港湾、グローバル・デリバリー、ローコスト/地域エアラインの女性労働者のマ ッピングを行っている。この調査結果は、戦略的に重要な女性労働者を積極的に組 織化のターゲットとしようとする加盟組織にとって有益な情報である。 8. ITF の女性オルガナイザーや女性プロジェクトコーディネーターが、水産、グロー バル・デリバリー、便宜港湾(POC)、民間航空のキャンペーン(運動)の成功に 貢献した。また、ITF 女性部門は、加盟組織のオルグ運動や組合認知活動を主導す る女性指導者・活動家・オルガナイザーの特定・訓練に貢献した。 3 14/WConf/Ag1/RoA 9. ITF 女性部は、全部会・地域のオルグ活動の計画・実施に貢献した。また、ITF の 女性オルガナイザーや活動家の貢献を女性委員会に定期的に報告するとともに、水 産、POC、民間航空、グローバル・ロジスティクス関連のキャンペーンについて、 最善慣行の共有および課題分析のために、女性委員会で発表した。 10.女性委員会は、ITF がグローバルなオルグ活動をジェンダーの観点から実施・評価 するのを支援するために、ツール(手段・手法)や能力を開発した。例えば、 「ITF ジェンダー・チェックリスト」を通じて、女性労働者のターゲッティング、 マッピング、組織化プロジェクト・プログラムがモニタリングされた。 11.さらに、ITF の優先活動・運動に対する書記局の計画・実施 を評価するために、 産別部会の枠を超えた女性チームが、ジェンダー・パフォーマンス指標を開発して いる。 12.ITF の女性組織化運動の具体的事例として、南アフリカで実施された「グローバ ル・テレセールス(電話営業)組織化プロジェクト」がある。このプロジェクトに よって、若年移民労働者の組織化が実現した。団体協約を締結させることはできな かったが、サプライチェーンに沿った若年労働者の組織化の経験を複数の加盟組織 の間で共有することができた。 13.女性委員会は、さらに、(女性オルガナイザー2名が主導する)エア・バヌアツ組 織化プロジェクトや東アフリカ輸送回廊プロジェクト等の組織化プロジェクトを支 援した。これらのプロジェクトは、女性部が実施した女性オルガナイザーの研修事 業を経て、実施された。 14.アフリカ、アジア、中南米のオルガナイザー、活動家、選挙で選ばれた代表者が、 インフォーマル経済の交通運輸労働者を組織化し、交渉力をつけさせるのを支援す るために 2013 年に立ち上げられた「ITF 非正規(インフォーマル)交通運輸労働 者プロジェクト」 が始まった。女性部は、女性活動化の把握・特定、インフォー マル交通運輸経済の女性労働者の存在感の増加、彼女らの組合活動への参加促進を 通じて、プロジェクトに貢献した。 15.2012 年まで、ITF 女性コーディネーターは、書記局全体において「グローバルな組 織化へ」の調整を行う「組織化コーディネーション・チーム」のメンバーだった。 同チームは、「グローバルな組織化へ」研修モジュール・資料の作成に貢献した。 16.ITF の全活動・会議における、ジェンダーの主流化・モニタリングの詳細は、別紙 を参照のこと。 4 14/WConf/Ag1/RoA ITF 女性リーダーシップ開発プログラム 17.ITF 女性リーダーシップ開発プログラム「変化を導く」は、選出された女性指導者 および頭角を現している女性指導者の国際労働組合運動への参加を強化するために、 彼女たちのリーダーシップ技術や戦略的技術を開発するためのものである。 18.ハーバード労働組合プログラムのエレイン・バーナード博士の協力を得て、世界規 模の ITF 女性戦略的リーダーシップ・組織化会議が2回開催され、計 81 人が参加 した。ハーバード労働組合プログラムには、ITF 女性委員会の委員の大半が参加し ている。第1回目は 2011 年9月に、SIU の後援で開催され、海事部門に焦点があ てられた。2013 年に、女性海事インスペクタープログラムが開催された。 19.「変化を導く」の第二段階は地域で展開されており、2012~2013 年にインド、ア フリカ、カリブ地域で、ニーズに合わせた研修プログラムが実施された。民間航空 および海事関連のプログラムが、各部門の女性労働者が直面している問題に焦点を あてながら、実施された。アラブ地域のプログラムは 2014 年に実施予定である。 20.ITF プログラム「変化を導く」は、ハーバード労働組合プログラムとの協力の下、 2014 年 11 月に実施される予定である。プログラムの効果を分析するために、第1 段階の評価を行っているところである。 21.2014 年に完成予定の女性リーダーシップ訓練モジュールは、地域および部会のレ ベルで、加盟組合に基本的訓練カリキュラムを提供するものである。ウェブベース のこれらの資料は、あらゆるレベルの女性活動家のために、様々なモジュール(リ ーダーシップ、オルグ、キャンペーン、コミュニケーション、団体交渉に関するも のを含む)を提示する。 22.組合指導者と「変化を導く」プログラム参加者との連携を目指すメンタリング(指 導・助言)システムを 2014~2015 年に港湾部会で試験的に実施する。 23.ITF 女性交通運輸労働者のリーダーシップ関連映像を以下のサイトで公開している。 2011~2012 年に実施された ITF 女性戦略的リーダーシップ・組織化プログラム関 連の映像も含まれている。 http://www.yotutube.com/watch?v=0348IvgGXeU 5 14/WConf/Ag1/RoA キャンペーン 24.ITF の加盟組合は、労働者やコミュニティーに影響を及ぼす問題について、既存の 考え方や認識に疑問を呈したり、行為、慣行、規則、法律の変更を要求したりする 等、職場を超えた運動を行っている。ITF は、加盟組合や他の労働組合、市民社会 と共に、性差別や女性・尐女に対する暴力に反対する。 25.世界女性デー(3月8日):女性交通運輸労働者を動員し、労働組合や労働運動に おける女性の役割を認識させた。ITF のスローガン「強い組合には女性が必要」を 掲載したポスターやステッカーを配布した。コミュニティーや政府と連携した加盟 組合の活動が年々増えている。それらの活動を ITF ウェブサイトに掲載した。 26.2014 年の世界女性デーは、カタール航空キャンペーンに焦点をあてたオルグ活動 を特別に行う予定だ。全加盟組織の女性組合員をグローバルなキャンペーンに参加 させるとともに、ITF が戦術的に影響力を行使しようとする特定の企業に加盟組織 の注目を集めることができる。 27.女性に対する暴力撤廃の国際デー(11 月 25 日):ITF の女性・男性は、職場およ び社会における女性に対する暴力を撤廃させる運動を積極的に主導し、政府に行動 を求めている。ITF は、2010 年~2013 年に、ポスター、カレンダー、リボンをア ラビア語、英語、フランス語、ロシア語、スペイン語、トルコ語で作成した。各地 域の加盟組織は、国際デー当日に様々な行動を起こした。2013 年、80 以上の加盟 組織に関連資材を配布した。加盟組織の行動は次のサイトで報告されている。 http://www.itfglobal.org/campaigns/IWD2013-Activites.cfm 28.女性労働者に対する暴力事件の報告が増加していることを受け、ITF 女性委員会お よび加盟組織は、コミュニティーにおける運動や他の労働組合との運動を強化した。 本件に関する加盟組織の活動が毎週報告されており、この問題が世界中の女性交通 運輸労働者にとって優先課題であることが示されている。 29.本件に関する ITF の運動を拡大する決議が 2013 年5月の女性委員会で採択された 後、執行委員会でも全会一致で承認された。執行委員会は、あらゆる形態の女性に 対する暴力に反対する具体的な運動に取り組むことを加盟組織に要請した。 6 14/WConf/Ag1/RoA 30.職場、家庭、コミュニティーで女性を守るために、労働組合が何をすべきかに関す る情報、連絡先、事例研究等を掲載した「女性に対する暴力に反対する ITF 行動指 針」を女性部が作成した。この行動指針は 2013 年4月の執行委員会で立ち上げら れ、加盟組織からの評判も非常によい。 http://www.itfglobal.org/infocentre/pubs.cfm/detail/41208 31.組合と共に活動計画を策定するための第1回研修プログラムが 2014 年1月にドナ ー(資金提供団体)の支援を受けて実施される。 32.ITF の女性会長と女性委員会議長が、第 57 回国連女性の地位委員会(2013 年3月 4~15 日)の労働組合代表団(総勢 90 人)に加わった。同代表団は合同声明文- 「女性の権利については妥協しない、女性・尐女に対する暴力は絶対許さない」と 労働組合は主張する-を発表した。 33.保守勢力の抵抗にもかかわらず、ITUC の労組代表団、ILO、進歩的な NGO は、一部 の政府の支援を得て、よい結果を勝ち取った。「合意された結論」は、全政府が女 性・尐女に対する暴力を強く非難し、これまでのコミットメントを再確認すること を要請するとともに、暴力を防ぐための政府の義務を強調している。また、政府や その他(労働組合を含む)の行動を要請している。 34.ITF の女性チームは各国および各地域のキャンペーン・行事に直接参加しており、 加盟組織とのこのような活動の拡充を望んでいる。 国際組織との連携 35.ITF 女性委員会は現在、以下の組織と協力関係にある。 36.ITF 女性コーディネーターは、ITUC 女性委員会の委員であり、職場におけるジェン ダーに基づいた暴力撤廃のための ILO 条約を強く要求した第2回世界女性総会 (2013 年 11 月)に貢献した。 37.ITF は、ITUC、国際産別組織(GUF)、加盟組織と共に、世界女性デーや女性に対 する暴力撤廃の国際デーの活動を調整するとともに、他の労働組合、ILO、NGO と 7 14/WConf/Ag1/RoA 共に、国連女性地位委員会で成果を引き出すために活動した。(「キャンペーン」 の段落を参照のこと。) 38.国際労働機関(ILO)は、2013 年、ITF 女性委員会および加盟組織の協力を得て、 交通運輸産業における女性の雇用にとっての障害の把握や政策立案のための調査を 実施した。 39. ハーバード・ロースクールの労働と勤労生活プログラムは戦略的リーダーシ ップ・組織化研修を実施するとともに、組合の変革プログラムを支援した。 40. 世界海事大学(WMU)-ITF は IMO との共催で 2013 年と 2014 年に実施され た、女性海事労働者のエンパワーメントに関する WMU の国際会議を支援した。この 会議は、海運界の女性のために変化を促進させる世界の取り組みを後押しした。 ITF 地域 41. 2013 年に行われた各地域の女性交通労働者総会では、当該地域の女性参加者が 2010- 14 年の ITF 活動計画にコメントをし、2014-18 年に向けた勧告を行うことができた。 地域の諸女性総会では、組織化、職場の問題、団体交渉に関する問題、不安定雇用、 交運労組における女性の代表制の問題、リーダーシップ育成と女性に対する暴力を撤 廃するために ITF が加盟組合と共同で行っているキャンペーンなどが議論された。 42. 2013 年の各地域の女性総会で採択された決議や勧告をもとに、2014 年の ITF 女性交通 運輸労働者総会の討議資料:「グローバル危機からグローバル正義へ-女性交運労働 者の反撃」を作成した。 43. ITF 地域事務所の協力を得ながら、ITF の各地域委員会が継続的にジェンダー活動を実 施してきた結果、ITF 加盟組合の指導部や組合員からの支援が高まり、そのことが各 地域総会に積極的に参加する女性の大幅増加につながった。これにより、2013 年の各 地域総会には、女性交運労働者がより多く、より深く参加することになった。 44. 既存の女性地域ネットワークを再構築し、支援するため、地域のネットワークメンバ ーのマッピング(地理的な把握)作業が進行中であり、各地域の職員は定期的にこの 進捗報告を ITF 女性委員会や執行委員会に対して行っている。 45. 一部の地域の女性活動を対象とする資金援助団体からの援助が減ったにも関わらず、 ITF 女性部は今後も地域の活動計画の実施を優先させ、女性の参加促進と地域におけ 8 14/WConf/Ag1/RoA るリーダーシップ育成に取り組んでいく。ITF 女性部は教育部長などとも緊密に協力 し、代替的な資金援助の機会を探っていく。 アフリカ 46. アフリカでは課題が多いにも関わらず、2012-13 年の ITF 活動への女性の積極的な参 加率は、地域で行われた 17 の行事全体で 32%へと上昇した。アフリカの女性委員会 も発展し、全産業で調整活動も進んでいる。ITF 女性部も部会横断的活動を支援し、 弱小組合の組合員勧誘と強化を行っている。 47. ITF 女性部は、持続可能な交通運輸、セクハラ、HIV/エイズに関する政策を職場や ITF 加盟組合で策定するためのロビイングを主導しており、また、多くの加盟組合で交渉 チームに女性を確実に含める支援もしている。 48. アフリカにおいて、ITF 女性部は組合の規約を改正し、女性や青年労働者を組合の機 構に取り入れることを目指して強力な運動を展開してきた。その結果、青年活動も活 発になった。 49. 国連デーと国際女性日の活動は、特に、ITF アフリカ女性委員会のメンバーが中心と なり、アフリカ地域全体で年々拡大している。 50. アフリカの加盟組合は国際レベル、地域レベルで全ての ITF 女性戦略リーダーシッ プ・プログラムに参加し、国、地域、部会、国際レベルで指導的な立場に就いてきた。 51. 東西アフリカ回廊組織化キャンペーンは、ケニアで ITF の女性研修をもとに組織化を 開始した女性たちが中心となり進めている。 52. 2013 年には、ケニア、タンザニア、ブルンディ、ルワンダ、ウガンダで組織拡大の取 り組みを女性が主導した。 アラブ地域 53. 女性と労働組合員は、アラブ地域全体で起きている闘争と変化の中心的存在となって きた。「アラブの春」革命は、一部地域で揺り戻しがあり、女性に負の影響を及ぼし た。新しい組合や再活性化された組合は一部の労働者の状況を真に改善したが、依然 として女性の権利を認めようとしない組合もあり、セクハラの脅威は増えつつある。 54. アラブ地域での労働組合主義醸成という ITF の優先活動目標を支援するため、2011 年 には、女性オルグに任命されたサマール・ユシ・サファン医師が中心となり、アラブ 地域の女性の開発活動を展開するための資金が女性委員会から提供された。ベイカ ー・クンダキとアラブ地域事務所スタッフの支援を受け、アラブ全域で女性活動が組 織され、エジプトでは 250 名以上が参加する強力な女性ネットワークも構築された。 9 14/WConf/Ag1/RoA 組合活動や組合内の指導的地位に参加する女性交通運輸労働者が増えていることは、 スキルある女性オルグを任命することの恩恵を示しており、他の地域のためのモデル を女性委員会に提供している。 55. アラブ地域で ITF に加盟する女性は 10,000 人いて、これは同地域全体の登録人員の 12%を占めている。2013 年の同地域の女性の ITF 行事への参加率は 35%だった。 56. アラブ全域で ITF に加盟する女性が行った活動には、組合の組織化が重要な進展を見 せたことも含まれる。全ての組合が国際女性日の活動を実施した。 57. チュニジアの女性労働組合ネットワークは全ての産業を通じた支援を提供し、民営化 や不安定雇用、その他、職場で女性の権利を政治的に脅かす問題への反対運動を結集 した。アルジェリアでは、2013 年の国際女性日の取り組みを通じ、多くの女性が SNTT/UGTA タクシー運転手・トラック組合に加入した。 モロッコでは、港湾労組への 女性の参画率は高いが、指導的立場に就いている女性は尐ない。 58. バーレーン: DHL 労働者組合では、女性は積極的に年配の女性の雇用を守るために活 動し、他の会社でも最低賃金の達成のために労働者を支援した。イラク港湾労働者組 合の女性委員会は、組合の独立性を勝ち取り、女性ネットワークを設置した。 59. ヨルダンでは、航空輸送・観光労組がフェースブックや他の広報手段を活用し、女性 組合員の組合活動への参加を促進した。イェメン航空労組の女性組合員は、妊娠中や 授乳中の女性労働者の賃金と労働条件の改善のために闘い、日雇い労働者や不安定な 契約労働者を正規労働者に転換させることに成功した。クウェート航空労組およびそ の子会社労組の女性委員会は、乳がん検診について運動を展開した。 60. エジプト: 女性ネットワークが 250 名のメンバーで 2012 年 12 月に立ち上がり、交通 運輸産業における女性の役割の発展の推進力となってきた。エジプトでは、2012 年以 降、 150 人の女性が ITF の研修に参加してきた。エジプトに新たに設立された組合は、 労働組合評議会の女性参加目標を 3 割に設定した。リビア:港湾船員一般労組の女性組 合員が革命前後に女性の積極的な政治活動への参加を支援し、港湾その他の産業で女 性労働者の権利を勝ち取った。パレスチナ運輸一般労組の女性委員会は、最低賃金確 保のための運動を主導し、雇用権や職場での女性に対する暴力に関するワークショッ プへの女性の参加を拡大した。 アジア太平洋地域 61. グローバル化により、多くの交通運輸業務で、伝統的運輸機能からロジスティックス や交通運輸チェーンへと焦点がシフトしつつある。女性の労働参加は拡大したが、ほ とんどがパートタイム労働や有期雇用だ。南アジアで働く女性の 85%がインフォーマ ル経済の不安定な低賃金労働に就いている。 10 14/WConf/Ag1/RoA 62. 2010-14 年のアジア太平洋地域の主な懸案事項は下記だった: 組合活動に女性が適切に参加できていない。 ジェンダー問題に対する意識の低さ:差別 女性従業員に対する先輩、同僚、乗客からのハラスメント 女性従業員に対する、言葉による、また身体的な暴力。 衛生設備やトイレの欠如。 シフト勤務 – 夜間の通勤手段がない。 意思決定レベルまで上り詰めた女性がほとんどいない。 63. しかし、積極的に女性交運労働者の問題について運動を展開する女性指導者も増えて いる。例えば、ITF のリーダーシップセミナーの第一回、第二回に参加したアジア太 平洋地域の港湾労組の女性指導者は、活動を続け、協力して 2013 年 1 月に行われたア ジア太平洋地域女性港湾セミナーを準備し、一部のセッションの実行も行った。 64. アジア太平洋地域からは 8 名の女性が 2011 年 9 月に米メリーランドで行われた海事組 織化総会に参加した。また、2012 年には同地域初の ITF 女性リーダーシップ・プログ ラムがデリーで行われた。 65. バングラディッシュの加盟組合の女性委員会が 2012 年に再活性化され、ダッカとチッ タゴンで 6 つの活動を実施した。例えば、HIV-エイズの意識向上イベントなどが行わ れた。 66. より多くの女性組合員(現在では男性組合員も)が、婦女に対する暴力がエスカレー トしている状況を背景に、女性に対する暴力撤廃のためのイベントに参加している。 2012 年にデリーで発生した残忍なレイプ事件を受け、交通運輸労組は抗議運動と集会 を行った。鉄道、港湾、路面運輸の労働組合は組合員を積極的に動員し、怒りを表明 し、女性保護に向けた状況改善を要求した。 67. 2013 年の ITF アジア太平洋地域・女性総会では、地域の全ての加盟組合が担当者を指 名して立ち上げるアジア太平洋地域の女性ネットワークを支援し、全ての会議・セミ ナーにおける女性の参加率を 3 割に引き上げる決意を支持する決議が採択された。他 の地域もこの取り組みを支持し、ITF 女性委員会でこの問題を提起することだろう。 68. アジア太平洋地域では、地域全体を対象とする ITF の教育および女性活動の双方を率 いる担当者にニシ・カパイが任命されたことから大きな恩恵を受けてきた。特定の女 性活動について、追加の資金援助も確保された。 11 14/WConf/Ag1/RoA 欧州運輸労連 (ETF) 69. 欧州では、経済危機の影響が国によって異なり、女性に及ぼした影響もまちまちだ。 交通運輸産業の労働市場への女性の参加は増えているが、安定した雇用契約がない、 あるいは将来の展望が持てない仕事につく女性も増えている。 70. ETF 女性委員会は、ドイツ語圏の女性鉄道労働者ネットワークの 2012 年 3 月の会議開 催を支援し、一般組合員のための研修プログラムを作成することで、女性の勧誘とジ ェンダー平等の促進を加盟組合に呼びかけた。 71. ETF ジェンダー研修プログラムが FTTUB と FES の協力のもと、立ち上がった。 72. ITF 女性交運労働者コーディネーターは ETF 女性委員会のメンバーであり、例えば、 緊縮策による予算削減の影響などについてセミナーなどで発言することで、ETF の活 動に貢献している。また、2011 年にはトルコ、2012 年にはマケドニアの職場を訪問し、 女性調整委員会の名のもと、欧州と 2 か国の橋渡しを行った。 中南米・カリブ海地域 73. 経済成長は国によって偏りがある。地域の ITF 登録加盟人員のうち、女性は 11%を占 める。同地域では女性の加盟人員と参加率が目に見えて上昇しており、民間航空など の産業で新しい組合も結成され、指導的立場に就く女性が増えている。ITF 女性ネッ トワークも地域事務所の支援のもとに立ち上がり、活発に活動している。 74. 先進的な政府が政権についている多くの国で、労働組合が法的に、また職場の協約や 女性のための条件向上の面で前進した。しかし、そのような進歩は地域の全ての加盟 組合で見られているわけではない。また、ほとんどの女性にとって、生活・労働条件 の大幅な向上にはつながっていない。 75. 3 月 8 日の国際女性日、11 月 25 日の国連女性に対する暴力撤廃日の活動への参加など、 活動への関与は目に見えて高まっている。特に、未組織の女性交運労働者を惹きつけ るために 3 月 8 日の国際女性日を活用している。 76. ジェンダー問題と組合活動への女性の参加の拡大は、今では、特に同地域の港湾部門 と民間航空部門の全ての活動で念頭に置いている。 77. カリブ海地域のリーダーシップ研修プログラムが 2013 年にバルバドスで行われた。 78. 2013 年 11 月の地域の女性総会には 13 か国から参加があり、女性に対する暴力と闘い、 より多くの女性交運労働者を組合に加入させるための活動計画策定に協力し、活動に 参加してくれるよう、参加した加盟組合に対する要請がなされた。 12 14/WConf/Ag1/RoA 79. 総会では、域内で国の元首に女性が就くケースが増えていることを前向きに受け止め、 一方で ITF 加盟組合では役職に就く女性が殆どいない現実を認識した。その結果、現 在実施中の域内の活動と連携する形で、さらなるリーダーシップ開発と訓練を ITF が 行う必要があるとの要請がなされた。 ITF 産別部会 民間航空 80. 航空産業は地域によっては拡大しているが、民営化と便宜置籍(FOC)システムによっ て労働条件が下がりつつある。労働力の大半を女性が占め、ITF 民間航空部会の登録 人員の 3 割が女性だが、ジェンダーによる職域の壁は存在し、一部の職種では女性が 非常に尐ない。 81. LAN の組織化戦略により、中南米・カリブ海地域では組織化に大成功し、新しい組合 が結成され、女性書記長も誕生した。2013 年には、組織化プロジェクトの結果、パラ グアイで新しい組合が二つ結成され、ITF に加盟した。そのうち一組合は女性が結成 し、委員長を務めている。 82. 2011 年および 2013 年 7 月の ITF 戦略組織化・リーダーシップ研修コースには民間航 空部会からも参加があった。2 回目の研修コースからは初期の民間航空部会ネットワ ークが立ち上がった。2014 年にはネットワークがさらに発展するだろう。 83. 今後、女性部とさらに協力して活動し、アジアにおける FOC システム、カタール航空 の組織化(ジェンダー活動としての側面が強い)などを活動に含めることが計画され ている。 港湾 84. 自動化と新技術により、女性の雇用面ではより機会が生まれているが、雇用喪失も起 きている。 85. 全ての港湾加盟労組を対象に 2013 年初頭に行った「港湾産業の女性」調査では、女性 が依然として事務職や補助サービス業務に集中していることが判明した。女性港湾労 働者を増やすため、港で男女が共に働く姿の写真を掲載したリーフレットを 2013 年 11 月に作成し、広く配布した。 86. 加盟港湾労組から 20 名の女性指導者が、2011 年 9 月に行われた第一回海事女性リー ダーシップ・戦略・組織化プログラムに参加した。このプログラムには、現在 5 地域 で 44 人が登録するに至った港湾女性指導者ネットワークを立ち上げた、便宜港湾 (POC)女性活動家も参加している。 13 14/WConf/Ag1/RoA 87. 2013 年には、アジア太平洋地域と中南米・カリブ海地域で女性港湾ワークショップが 開かれ、2013 年 4 月の港湾部会委員会では、より多くの女性の参加を促すため、女性 港湾ネットワークの構築をさらなる優先活動とすることが合意された。 内陸運輸 88. グローバル化、プライベート金融への依存度の高まり、都市交通のインフォーマル経 済化により、女性の権利と労働条件が継続的に脅かされる一方、一部地域では、女性 が多く働く公共交通が効果的かつ手ごろな価格で発展していく可能性があり、新たな 機会も生まれている。 89. ITF は他の国際産別組織(GUF)と協力し、2011 年以降、公共サービスの削減に反対し、 持続可能な公共交通を促進することを目指す、質の高い公共サービス(QPS)キャンペ ーンの構築に専心してきた。 ITF 内陸運輸部会と女性部の双方が QPS キャンペーンに 貢献してきた。また、タイの ITF 事務所がこのキャンペーンを展開するため、一名の 女性コーディネーターに資金が提供された。 90. 2008 年に設置された ITF 鉄道女性ネットワークには、現在、51 か国 62 組合から 116 名が参加している。 91. セクハラや職場における暴力に関する女性路面労働者や鉄道労働者の報告書が 2011 年 に作成されたが、その中には、組合がこうした問題にどう対処できるかを示す具体的 な例とアイデアが掲載された。 路面運輸 92. 2010-12 年に都市バス産業で実施した研究とマッピング作業により、女性が抱える職 場の問題と組織率、組織化の戦略などが浮き彫りになった。 93. 女性バス労働者 –平等に向けたドライブ:ITF 路面運輸部会の女性委員会メンバーが 作成した国際ベストプラクティス集 (http://www.itfglobal.org/infocentre/pubs.cfm/detail/41445)では、女性のバス 運転手が奨励され、バス業界で働く女性に向けた職場問題対応のための組合の運動や、 女性バス運転手を組織・動員するための組合の取り組みが紹介されている。 鉄道 94. 2010 年 9 月、アウトソーシングと女性鉄道労働者に関する簡単なアンケートが作成さ れ、全 ITF 鉄道労組と、「鉄道業界の女性」ネットワークに参加する女性メンバーに 配られた。 14 14/WConf/Ag1/RoA 95. 鉄道業界で働く女性が増える中、 2011-12 年に行われた「鉄道業界の女性」プロジェ クトをもとに、欧州 17 か国の鉄道会社 25 社を取り上げた「グッド・プラクティスと その実施のためのガイド(http://www.iftglobal.org/etf/etf-3556.cfm)が作成され た。 96. 鉄道部会の「鉄道業界の女性」ネットワークは拡大を続け、2013 年 9 月時点で 51 か 国 62 組合 116 名が参加している。鉄道部会は、数、代表制、ITF 活動や部会活動への 積極的参加の面から、ネットワークをさらに発展させることを模索している。 船員、水産、内陸水運 97. 自由化により、無規制で、反組合的、時に違法な職場慣行が横行するようになった が、クルーズ船や水産サプライチェーンを含む同産業の女性労働者は、効果的な組 合組織にとってますますその重要性を増している。 98. クルーズ船業界の女性船員は強力なネットワークを構築し、特にフィリピン、イン ドネシア、インドなどでは訓練セミナーへの参加が増えている。 99. 水産業界では、女性が中心となって「漁獲から小売まで」の ITF/IUF 合同組織化プ ログラムを推進し、労働者の約 3 割が女性である「漁獲後」の魚の加工などの分野 で、組合の組織拡大を図っている。パプアニューギニアでは、2012-13 年に女性オ ルグ担当を任命して推進した試験プロジェクトが成功し、缶詰工場の約 5 千人(全 員女性)の労働者が独立労組の組合承認を勝ち取ったことから、水産会社で働く男 性労働者が織化を進め、組合承認を要求する活動へと駆り立てられた。 海事産業の女性のベストプラクティス・ガイド「女性にとってより良い取り 決めを」が調査をもとに作成され、2013 年の海事関係部会の諸総会で発表された。 評判もよく、加盟組合が女性の組織率向上を目指し、国際的に宣伝してくれている。 同ガイドでは、組織化、女性指導者の増加と代表制の強化にまつわる課題について、 ベストプラクティス事例が紹介されている。 100. 2010 年、海事関係部会では、部門横断的な女性委員会の代表と書記局スタ ッフからなるチームが立ち上がり、海事関係部会全体に関わる具体的な活動を計 画・実施する際に、女性部を支援してきた。このような成功事例は、他の ITF 産別 部会と女性部が協力できる模範例を提供している。 101. 海事関係部会女性代表は、海事関係部会の女性職員と協力し、女性部と協議 して合同で女性活動計画を策定・実施してきた。民間航空部会も同様のアプローチ を取ることを計画している。 102. 15 14/WConf/Ag1/RoA コミュニケーション、リサーチ、教育 2013 年、女性部は ITF 女性加盟組合ネットワークの再マッピング作業を開 始した。このプロジェクトは時間のかかるものだが、どの加盟組合に活発な女性機 構やネットワークが存在しているかを把握し、それをもとに ITF が女性交運労働者 の懸案事項を認識し、ベストプラクティスを共有するためには必要な作業だ。また、 地域や各国のネットワーク・コーディネーターのためのネットワーク構築用の教材 も現在作成している。 103. 女性交運労働者の組織化と運動を支援するため、ITF 女性部は以下のツール を開発・作成した: 104. 「組合の強化」最新版(2010 年) 女性に対する暴力に関する ITF 行動ガイド www.itfglobal.org/infocentre/pubs.cfm/detail/41208 海事産業の女性のベストプラクティス・ガイド http://www.itfglobal.org/infocentre/pubs.cfm/detail/39317 女性バス労働者、平等に向けたドライブ http://www.itfglobal.org/infocentre/pubs.cfm/detail/41445 国際女性日と 11 月 25 日の国連女性に対する暴力撤廃日用のポスターや資材。2013 年 の資材情報ページを参照のこと: http://www.itfglobal.org/campaigns/no-toviolence-2013.cfm ITF ジェンダーおよび気候変動ブリーフィング・ペーパー(2010 年)http://www.itfglobal.org/files/extranet/1/34164/ITF%20briefing%20paper%20-%20gender%20and%20climate%20change.pdf ITF 女性交運労働者ウェブサイトが更新され、2012 年にはフェースブック・ページ も立ち上げられた。 105. リサーチ 『女性交運労働者と経済危機』は、世界経済危機が女性交運労働者に及ぼした具体 的影響についてまとめたリーズ大学による研究報告書(2012 年)。 106. 107. 交通運輸産業の女性のマッピング(2011 年)では、港湾、LCC、地域航空、グローバ ルデリバリー(国際急送便)会社で働く女性労働者のマッピング(地理的な把握)を行い、 活動の標的とする会社や国に関するマッピングデータも掲載している。 16 14/WConf/Ag1/RoA 教育 ITF 教育部は 2010-13 年に 59 のイベントを行い、女性の参加率は 31%だった。青 年活動では、毎回、女性の参加率が 30%を上回った。 108. 男女を対象とした活動のうち、女性の参加率が 5 割を上回ったのは、団体交渉に関 するカリブ海地域ワークショップ、中米 HIV/エイズワークショップ、モザンビーク・ アンゴラ能力構築セミナー、LAN 地域セミナー、アジア太平洋地域トレーナー・トレ ーニングだった 109. 17 14/WConf/Ag1/RoA 別紙 ITF 女性交運労働者決議(2010 年第 42 回 ITF メキシコ大会中の女性交運労働者総会にて 合意) 本女性総会は、2005 年の女性交運労働者総会および 2006 年の世界大会期間中の女性総会 から出された諸勧告を実施してきた ITF 女性委員会を称える。 本女性総会は、女性交運労働者が直面している、グローバル化、経済危機、気候変動危機 の悲惨な結果に対応し、これらの課題に対応するために組合を強化することを再び決意す る。したがって、総会は、2010 年 2 月の女性総会で採択された、ITF 女性活動計画「改善 をもたらす-21 世紀の女性交運労働者」の実施を支援することを再確認する。同活動計 画の焦点は、様々な危機が全世界で女性交運労働者に及ぼした影響と闘うために必要な方 策の模索と、組合の影響力と力を強化するため、青年、インフォーマル労働者、コールセ ンターなどの「新しい」職場で働く戦略的女性労働者の組織化を組合が優先課題化する必 要性である。 さらに、本女性総会は、ITF 女性委員会に対し、加盟組合と協力し、以下を行うため、 2010 年の ITF 女性総会で合意された優先活動分野を 2010-2014 年の活動計画にまとめる よう指示する。 職場における運動や、組合やコミュニティーのアライアンスの構築を主導する女性 指導者を育成・支援する 女性交通運輸労働者をターゲットとする「グローバルな組織化へ」の実践を加盟組 合と共に行う 気候変動、HIV、利用可能な公共交通の欠如がもたらす経済的・社会的課題に取り 組むための持続可能な運動を行う 団体交渉力の強化、職業上の男女 搾取・差別に対する取り組みを通じて、我々の 権利のための組織化を継続する 18