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3 高知県浄化槽設置・管理・検査要領

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3 高知県浄化槽設置・管理・検査要領
Ⅲ
高知県浄化槽設置・管理・検査要領
第1(目的)
この要領は、高知県浄化槽指導要綱(以下「要綱」という。)第6条の規定により、浄化槽の設
置、管理及び検査について必要な事項を定めるものとする。
第2(処理対象人員の算定)
処理対象人員の算定は、昭和44年建設省告示第3184号の規定に基づく日本工業規格「建築
物の用途別によるし尿浄化槽の処理対象人員算定基準(JIS
A3302:2000)」(別表
第1)に定めるところによるものとする。
第3(流入汚水量と水質)
流入汚水の水量及び水質は、財団法人日本建築センター編「建築物の用途別によるし尿浄化槽の処
理対象人員算定基準表」(別表第2)によること。
なお、病院、学校、試験・研究所等の消毒・殺菌薬、有害排水等浄化機能に障害を及ぼす排水の
処理は、別途行わなければならない。
第4(放流水質)
浄化槽からの放流水の水質は、環境省関係浄化槽法施行規則(昭和59年厚生省令第17号、以
下「省令」という。)第1条の2に規定する技術上の基準によらなければならない。
ただし、地域の要請等により基準を上乗せしている場合はそれによるものとする。
第5(構造)
浄化槽の構造は、昭和55年建設省告示第1292号(最終改正平成18年1月17日国土交通
省告示第154号)の第1及び第6から第12による構造方法を用いたもの又は国土交通大臣の認
定を受けたものとする。
第6(設置基数)
浄化槽の設置は、原則として、同一敷地内に1基とする。また、共同住宅、学校と寄宿舎、工場
と社宅等、用途上可分の関係にある2以上の建築物において、排水を効率的かつ効果的に処理する
ために設置される浄化槽であって、施設管理者が同一であり、浄化槽の維持管理が適正に行われる
と認められる場合は、集合処理とすることができる。
第7(設置場所)
設置場所については、次に掲げる事項に適合するように努め、適正な維持管理が保持されるよう
にしなければならない。
(1)
処理方式及び規模に応じた十分な敷地があること。
(2)
維持管理に支障のない場所であること。又、維持管理に支障のない対策がなされている場合
を除き、浄化槽の上部に他の建築物及び構造物の設置を認めないこと。
(3) ブロアー、モーター等の騒音及び排気による臭気で近隣に迷惑を及ぼさない場所であること。
(4)
雨水等による冠水のない場所とすること。
(5) 飲料水の取水に影響を与えることのない場所であること。
(6) 近くに、放流に適する排水路、河川等があること。
(7) 下水道法(昭和33年法律第79号)第9条第1項の規定により公示された区域内でないこ
と。
第8(放流先)
放流先については、次に掲げる事項を遵守することにより、環境の保全に配慮するものとする。
(1)
放流先は、環境衛生上支障がなく、かつ、浄化槽の放流水が停滞することなく流れる排水路
又は河川等であること。
(2) 放流先については、市町村の指導を受けること。
(3) 放流先が、管理者の存する用水路、私設水路、道路側溝等の場合は、当該管理者の了解を得
ること。
(4) 付近に適当な放流先がない場合は、 浄化槽を設置しないこと。ただし、放流水を別に定め
る高知県浄化槽放流水の地下浸透に関する指導基準に適合する方法により処理する場合であっ
て、当該処理方法等が生活環境の保全及び公衆衛生上支障のないときは、この限りでない。
(5) 下水道への接続が可能になった場合は、速やかに下水道法第10条の規定に基づき、遅滞な
く下水道に接続すること。
第9(保守点検及び清掃)
1 浄化槽の保守点検は、省令第2条に規定する技術上の基準に従い、省令第5条第1項の規定によ
り最初の保守点検を使用開始の直前に行い、浄化槽の処理対象人員及び処理方式に応じ省令第6条
に規定する期間ごとに1回以上行わなければならない。
2
浄化槽の清掃は、省令第3条に規定する技術上の基準に従い、法第10条第1項の規定により毎
年1回以上行わなければならない。ただし、全ばっ気方式の浄化槽については、省令第7条の規定
により概ね6月ごとに1回以上行わなければならない。
なお、清掃の時期は、保守点検の結果により判断するものとする。
浄化槽管理者は、保守点検及び清掃の際は、委託した業者の作業に立ち会い、その結果について
報告を受けるものとする。
3
第10(水質に関する検査)
1
浄化槽管理者は、法第7条及び第11条の規定による法定検査を、法第57条の規定に基づき指
定された指定検査機関(以下、「指定検査機関」という。)に法定検査申込書(別記標準様式に基
づき指定検査機関が定める様式)により、依頼して受けなければならない。
処理対象人員501人以上の浄化槽の管理者は、技術管理者に運転状況及び機能の点検を実施さ
せるとともに、1による検査以外に年3回以上の水質検査(PH、BOD、SS、大腸菌群数)を
実施しなければならない。
2
第11(指定検査機関における取扱)
1 指定検査機関は、法第7条第2項、厚生省通達(平成7年6月20日付け衛浄第33号及び平成
7年6月20日付け衛浄第34号)及びこの要領の規定に基づき、検査を実施し、結果を判定し、
検査票を作成して、浄化槽管理者、公園下水道課及び所轄保健所あて(当該浄化槽が補助金を受け
たものにあっては、交付市町村あてにも)通知するものとする。
2
使用開始年月については、浄化槽設置者との検査実施打合せ時に聞き取り確認をし、7条検査実
施時期を決定するとともに、検査票に記入するものとする。
浄化槽の使用方法に問題がある可能性の考えられる場合は、使用方法について使用者に聞き取り
調査を行い、主要参考事項を所見欄に記入するものとする。
3
第12(7条検査結果に基づく措置)
1
法第7条の設置後検査において「不適正」の判定を受けた時は、当該浄化槽の製造販売業者及び
工事業者は、その責任に応じ、指定検査機関及び所轄保健所の指導を受けて改善を行うとともに、
別記参考様式に準じた報告書を浄化槽設置者及び所轄保健所あて(当該浄化槽が補助金を受けたも
のにあっては、交付市町村及び公園下水道課あてにも)提出するものとする。
2
前項の改善の結果を判断するため、当該浄化槽の製造販売業者及び工事業者は、指定検査機関に
依頼して、法第7条の設置後検査から概ね6月以内に「不適正」となった原因項目についての検査
を受けなければならない。
この検査について、指定検査機関は、第11の1の規定に準じて取り扱うものとする。
3
前項の再検査においても「不適正」となった場合等浄化槽の機能・性能が確保できない場合であ
って、浄化槽管理者・使用者側に責任のないときは、民法上の契約責任に沿って、要綱第8条の「か
し」として、措置しなければならない。
措置後の取扱いは、1及び2に準じるものとする。
4
法定検査結果が「概ね適正(要調査)」であった場合は、必要に応じ、高知県浄化槽連絡協議会
でその取扱及び事後措置を検討するものとする。
5
法定検査結果が「概ね適正」であった場合は、指定検査機関が一部改善を指導するものとする。
6
浄化槽の使用方法に問題があった場合は、指定検査機関が使用者等に指導を行うものとする。
第13(11条検査結果に基づく措置)
1
法第11条の定期検査において「不適正」の判定を受けた時は、浄化槽管理者等は、指定検査機
関の指示を受け、速やかに改善しなければならない。
2
3
所轄保健所は、前項の改善に係る指導・確認を行うものとする。
浄化槽の使用方法に問題があった場合は、指定検査機関が使用者等に指導を行うものとする。
第14(記録の作成)
浄化槽管理者は、省令第5条の規定に基づき保守点検、清掃の記録を作成し、3年間保存しなけ
ればならない。ただし、保守点検、清掃を委託した場合には、当該委託を受けた者が記録を2部作
成し、1部を浄化槽管理者に交付し、1部を自ら3年間保存しなければならない。
なお、当該浄化槽が補助金を受けたものにあっては、管理者又は委託を受けた者は、交付市町村
に対しても、1部提出しなければならない。
第15(提出書類の保管)
浄化槽設置者若しくは管理者は、高知県浄化槽事務取扱要領により建築主事又は保健所長に提出
した書類の副本の1部を保管し、保健所職員の立ち入り検査の際には、求めに応じ提示しなければ
ならない。
第16(小型合併処理浄化槽に係る施工及び保守点検)
小型合併処理浄化槽の施工又は保守点検に係る業務は、次の(1)又は(2)に該当する浄化槽
設備士又は浄化槽管理士でなければ実施してはならない。
(1)
平成元年10月30日付け厚生省・建設省告示第1号で指定した小規模浄化槽施工技術特別
講習会を修了した者又は昭和63年度以降に法第42条第1項各号に該当することとなった浄
化槽設備士。
(2)
平成元年10月30日付け厚生省告示第191号で指定した小型合併処理浄化槽維持管理技
術特別講習会を修了した者又は昭和63年度以降に法第45条第1項各号に該当することとな
った浄化槽管理士。
附
則
(施行期日)
1 この要領は、平成2年4月1日から施行する。
(廃止)
2
高知県浄化槽設置及び維持管理要領(昭和61年6月1日施行)は、廃止する。
(経過措置)
3
この要領の施行前に市町村から補助金を受けて設置した合併処理浄化槽については、第13及び
第14の規定に準じ、所轄保健所が指導するものとする。
附
則
(施行期日)
1 この要領は、平成13年6月1日から施行する。
附
則
(施行期日)
1 この要領は、平成21年5月1日から施行する。
(参考)法定検査に係る運用フロー図(第12関係)
7条検査
(A)
不適正
概ね適正
(要調査)
改善
(B) 不適正項
目再受検
検査結果に
より(A)の
段へ
概ね適正
適正
一部改善
関係項目
再受検
保健所
調 査
当該業
者調査
調査・検討結果により
(B)の段へ
改善
その他
関係項目
再受検
検査結果により
(A)の段へ
(参考)(第6関係)
用途上可分・不可分の事例(具体的には個別の建築計画に即して判断されます。)
①用途上可分の事例
建築物の用途上敷地を分けることが出来るものは原則として、1つの敷地内に1基とし
複数基の設置は不可となる。
事例1
事例2
敷地境界線
敷
地
境
界
線
事例3
敷地境界線
敷地境界線
学校
共同住宅
戸建て住宅※
管理者A氏
管理者A氏
管理者B氏
浄化槽
敷地境界線
寄宿舎
道
路
境
界
線
道
路
敷
地
境
界
線
浄化槽
敷地境界線
共同住宅
道
路
境
界
線
道
路
敷
地
境
界
線
浄化槽
敷地境界線
道
路
境
界
線
道
路
戸建て住宅※
管理者A氏
管理者A氏
管理者C氏
浄化槽
浄化槽
浄化槽
敷地境界線
敷地境界線
敷地境界線
②用途上不可分の事例(敷地を分けた場合に用途上の目的を果たせなくなるもの)
建築物の用途上敷地を分けることが出来きないものは、浄化槽の設置基数は1基となる。
事例4
敷
地
境
界
線
事例5
事例6
敷地境界線
敷地境界線
敷地境界線
学校
共同住宅
戸建て住宅※
浄化槽
学校の
体育館
敷地境界線
道
路
境
界
線
道
路
敷
地
境
界
線
浄化槽
共同住宅
用集会所
道
路
境
界
線
道
路
敷
地
境
界
線
敷地境界線
※戸建て住宅:台所、風呂、便所が備えられており、独立した生活が営める住宅のこと
浄化槽
住宅の離れ
敷地境界線
道
路
境
界
線
道
路
③用途上可分であっても、別敷地に設置している浄化槽と集合処理とすることができる事例
建築物の用途上敷地を分けることが出来るものは原則として、1つの敷地内に1基であ
るが、排水を効率的かつ効果的に処理するために設置される浄化槽であって、施設管理
者が同一であり、浄化槽の維持管理が適正に行われると認められる場合は、別敷地で
あっても集合処理とすることができる。
事例7
事例8
事例9
敷地境界線
敷地境界線
敷地境界線
学校
共同住宅
工場
管理者A氏
管理者A氏
管理者C氏
浄化槽
敷
地
境
界 敷地境界線
線
道
路
境
界
線
道
路
浄化槽
敷
地
境
界 敷地境界線
線
道
路
境
界
線
道
路
浄化槽
敷
地
境
界 敷地境界線
線
寄宿舎
共同住宅
工場の社宅
管理者A氏
管理者A氏
管理者C氏
敷地境界線
敷地境界線
敷地境界線
道
路
境
界
線
道
路
道
路
境
界
線
道
路
④③の取り扱いが認められない場合
事例10
敷
地
境
界
線
事例11
事例12
敷地境界線
敷地境界線
一戸建て住宅
共同住宅
学校
管理者A氏
管理者A氏
管理者C氏
浄化槽
敷地境界線
道
路
境
界
線
道
路
敷
地
境
界
線
浄化槽
敷地境界線
敷地境界線
道
路
境
界
線
道
路
敷
地
境
界
線
浄化槽
敷地境界線
寄宿舎
一戸建て住宅
共同住宅
管理者A氏
管理者B氏
管理者D氏
浄化槽
浄化槽
浄化槽
敷地境界線
敷地境界線
敷地境界線
事例10:管理者は同一であるが、建築物の用途上個別の管理者になる可能性が高い。
事例11:用途上可分であり、管理者が同一でない。
事例12:用途上可分であり、管理者が同一でない。
別記標準様式−1
浄化槽法定検査申込書
平成
財団法人高知県環境検査センター理事長
浄 化 槽 管 理 者
申 込 受 託 者
年
月
様
住
所
氏名・名称
電話番号
印
住
所
氏名・名称
電話番号
印
浄化槽法第7条に基づき、下記のとおり水質に関する検査を申し込みます。
記
設
置
場
所
建
物
名
称
電話番号(
浄化槽の種類
処理対象人員
建
物
用
)
合併 ・ 単独
人槽
途
補助金交付対象
−
浄化槽の方式
使 用 人 員
人
管理業者名
該当 ・ 該当せず
使用開始日
年
月
日
工 事 業 者 名
(住
所)
(氏名 ・ 名称)
(電 話 番 号)
(注)1
浄化槽管理者とは、当該浄化槽の所有者、占有者その他の者で当該浄化槽の管理に
ついて権原を有する者です。
2 法定検査申込の手続きを、当該浄化槽を施工した浄化槽工事業者の方に委託した場
合は、工事業者の方も申込書への記名・押印をしてください。
日
別記参考様式
年
浄 化 槽 設 置 者
保健所長
高知県公園下水道課長(補助金交付分のみ)
市 町 村 長(補助金交付分のみ)
製造販売業者
設置工事業者
月
日
様
住
所
氏
名
℡
住
所
氏
名
℡
印
印
設置後検査において「
なった原因及び改善の実施について(報告)
」と
上記について、次のとおり報告します。
1
当該浄化槽の状況
メーカー
型式
設
種別
合併
・
置
放流水BOD基準
単独
認定番号
処理対象人員
人
日間平均値
使
実使用人数
・
無
人
設置年月
年
月
使用開始
年
月
洗浄剤
異物等
用
有
mg /㍑以下
設置場所
使用者
補助金交付
病気等
糖尿病
その他
医薬等
抗生物質
その他
その他
油脂類
その他
2「
」判定の状況
検査種別
浄化槽法第7条・再検査
検査年月日
年
月
関係項目
原
3
因
改善の状況
実施時期
実 施 者
実施内容
4
再検査申込の状況
申
5
込
年
月
日
年
月
検 査 希 望 時 期
年
月
その他の参考事項
日、指定検査機関に申込
上旬
・
中旬
・
下旬
日
Fly UP