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車の乗り換えに“将来の価値”は必要!?

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車の乗り換えに“将来の価値”は必要!?
Car Life Research : 2006年8月
ガリバー自動車研究所レポート
車の乗り換えに“将来の価値”は必要!?
10円単位のガソリン価格高騰がニュースになるご時世。車の乗り
換えにも「頭」と「足」を駆使して挑むことが必要である。そこで、「将
来の価値を考えた車の購入を!!」というのが我々の提案。果たして
ユーザーにはどの程度、車の将来性が意識されているのだろうか?
■調査概要
調査期間 2006年7月28日 ~ 29日
調査対象 自家用車を保有している18歳以上のインターネットユーザー
調査実数 1000サンプル (有効回答数・男女各500人)
調査方法 インターネット調査
調査企画 ガリバー自動車研究所
調査協力 C-NEWS
■主な設問
・以下の商品を購入するとしたら、あなたは『将来の価値』をどの程度意識しますか?
・自家用車を購入する際、あなたは『将来の価値』をどの程度意識しますか?
・その『リセールバリュー』とは、どのような『要素』で決定されると思いますか?
・一般的に、国内の自動車ブランドで『リセールバリュー』が最も高いのはどれだと思いますか?
・一般的に、新車時から数年後の買い取り予想額が最も高いボディーカラーは何色だと思いますか?
・車を買い取って(下取りして)もらう場合、次の3種類の業種のうち、どこが一番高く買い取ってくれると思い
ますか?
※「リセールバリュー」 とは?
リセールバリューとはその名のとおり、「リセール(再び売る)」時の「バリュー(価値)」のことで、数年後に 中古車として再び 市場に出回る際の人気を指標化したものとご理解ください。リセールバリューはガリバー
インターナショナルの登録商標(第4888249)です。
■レポートに関するお問い合わせ
株式会社ガリバーインターナショナル 広報部
〒100-6425 東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルディング25F
TEL 03-5208-5501 FAX 03-5208-550
■レポート総合企画/制作 佐藤 誠 (ガリバー自動車研究所)
Car Life Research : 2006年8月
車の購入時に将来の価値を<気にする>+<やや気にする>は48%
~ 住宅の場合は84%、腕時計は42%。ただし、書籍やCD/DVDはほとんど気にしない ~
“商品の売却”という一種の経済行動が一般的になってきたご時世。そうなると、何かモノを購入しようとする時に「どうせ
同じぐらいの金額を払うなら“将来の価値”を考えて購入する商品の選択をしよう」という消費者も増えていることだろう。 そこで今回、「どんな商品を購入する時に、どの程度“将来の価値”を考慮するか?」を調査し、消費者の“将来性への関
心の高さ”を測ってみた。また、そこに選択肢として挙げたアイテムと<自動車>との違いも併せて見てみることにする。
■<住宅>や<車>など、人生のステップにあわせて買い換えをする商品は “将来の価値” を考慮する傾向にあり。
Q
「将来の価値」
以下の商品を購入するとしたら、あなたは
をどの程度意識しますか?
(1000人、それぞれの商品に対して回答)
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
住宅
衣類
6.7
靴・ バッグ
7.9
腕時計
アクセ サリー
37.3
41.9
14.1
32.5
38.7
20.9
家電製品
11.2
23.2
38.7
パソコン
11.6
23.1
36.8
ゲーム機
4.2
12.9
書籍
5.0
12.1
CD・ DVD
3.9
15.0
ゲーム ソフト 3.3
気にする
10.7
24.4
37.2
28.6
9.8
23.3
34.2
29.3
13.2
26.9
28.5
45.4
37.5
42.2
40.7
41.3
39.8
47.9
38.1
やや気にする
3.3
19.5
45.7
22.6
12.2
家具
12.6
32.1
52.0
あまり気にしない
Q 自家用車
気にしない
やはり高額なモノに対しては将来の
価値を気にする傾向が強く、当然の
ごとく<住宅>に関しては84.1%の人
が「意識する」と答えている。
意外にも2、3番目に多いのは<腕
時計>と<アクセサリー>だが、これ
らトップ3に共通するのはただ単純に
「高額」というだけでなく、自分のステー
ジが向上することにあわせてステップ
アップしていく傾向のあるアイテムで
ある。
また、ある程度使用したら売却する
アイテムの筆頭である<CD・DVD>
や<書籍>などは将来の価値への
関心が低い。むしろ興味のあるものを
買うというのは当然と言えば当然か。
を購入する際、あなたは「将来の価値」をどの程度意識しますか? (1000人、単一回答)
気にしない
20.4%
あまり
気にしない
30.9%
気にする
21.8%
やや
気にする
26.9%
車の購入においては将来の価値を<あまり気にしない>という
声が30%と若干多いものの、各選択肢でだいたい4分割という結
果になった。
とはいえ、人生の中ではよく “住宅の次に高額な商品” と言われ
る車。家のように“あらゆるターニングポイントで買い換えを必要と
される商品”であり、CDや書籍のような“個人の趣味性が強い商
品”でもあるという、両面を持ち合わせている。そんな両面性が、こ
のほぼ均等な4分割の円グラフに表れているとも言えるだろう。
ただ、いくら趣味性が強くても購入する時の金額が金額だけに、
<全く気にしない>というのが消費者にとって<あり>なのだろう
か?例えば300万円の車で将来の価値が10%違うとすると、単純
に30万円の差が出る。そのあたり、消費者がどの程度まで考慮す
るかも検証してみたい。
1
Car Life Research : 2006年8月
4人に1人が 『リセールバリュー』 という単語を聞いたことがある
~ 『リセールバリュー』とは何年後の価値を示すのか?その正解率は約6割 ~
先程のアンケートによっておよそ過半数のユーザーが“将来の価値”を気にして自家用車を購入することが分かったが、
その価値基準となるのが『リセールバリュー』である。そこで 『リセールバリュー』というワードに対する接触率を調べてみ
たが、結果は意外に低く約25%。<住宅>の次に大きな買い物と言われている<車>の経済価値を示す新たな選択基
準として注目を浴びている『リセールバリュー』 を、もっと多くの人に認知していただくことが我々のタスクなのである。
■ リセールバリューはなぜ「3年後」の価値を指すのか? ⇒ 査定する人が増える「最初の車検」を目安にしているから
Q
あなたは
「リセールバリュー」
という言葉を聞いたことがありますか? (1000人・単一回答)
ある
ない
24.6%
車の将来の残価率、それを 『リセー
ルバリュー』 という言葉として使われ
ることが多いが、実は我が『ガリバー
自動車研究所』が作った造語である。
75.4%
※『リセールバリュー』はガリバーの登録商標です。(登録商標 第4888249号)
Q
しかし、まだまだ我々の努力が足り
ず、 『リセールバリュー』というワード
に対するユーザーの接触経験率は4
分の1弱。車を購入する際に役立つ
有益な選択指標と自負しており、今後
より多くの人に認知してもらうことが 我々の使命であると考えている。
「リセールバリュー」とは「新車時から一定期間後の残価率(=「一定期間後の買い取り予想額」
「一定期間」
÷「現在の新車での購入額」)」を表す数値のことですが、この
とは、具体的
には何年後のことだと思いますか? (上記の質問で「リセールバリューを聞いたことがある」と答えた246人・単一回答)
わからない
9.3%
10年後 0.4%
1年後 1.2%
2年後 2.4%
7年後 1.2%
5年後
26.1%
3年後
59.4%
先の質問で「リセールバリューという言
葉を聞いたことがある」と答えた方に対す
るアンケートだけあって、正解率は約6割
と上々の結果。つまり<新車時から3年
後の残価率>というのが正解で、この数
値を元にすると3年後の買い取り予想額
を算出することができる。
例えば300万円の車のリセールバリュー
が「50%」だとすると、3年後には150万円
で売却できるだろうという予想が成り立ち、
その後の乗り換えプランも立てやすい。
ちなみに「3年後」と設定している理由
は、初めての車検で車を手放す人が多い
からである。
2
Car Life Research : 2006年8月
リセールバリューの主な要素は、中古車市場での<人気>と<在庫数>
~ つまり「需要と供給」の問題であり、単純に「その車の人気」と比例するわけではない ~
『リセールバリュー』という言葉が一人歩きすると、単純に「車の人気指数」ではないかと思われる節があるが、それだっ
たら簡単に販売台数を見ればいいということになる。 『リセールバリュー』とは経済論的に言うと、「車の需要と供給のバラ
ンスを3年後の予想買い取り額として表した数値」である。数年後に愛車を手放す時に需要が少なかったり供給過多の場
合は、買い取り額が極端に安くなってしまう。そんな損をしたくない人には絶対に有益な1つの“経済指標“なのである。
■ 「レクサスは車の値段が高いからリセールバリューも高いのだろう」 という考え方は、実は間違っている…。
Q
「要素」
その『リセールバリュー』とは、どのような
で決定されると思いますか? (1000人、単一回答)
(%)
1 中古車市場での人気
41.9
様々な要素を複雑に組み合わせて算出しているのが『リセー
2
3
4
5
年式(初年度登録)
中古車市場での平均価格
新車市場での人気
中古車市場での在庫数
6
7
8
ブランド(メーカー)
デザイン
基本装備
9 燃費の良し悪し
10 ボディータイプ
Q
14.5
11.6
9.5
4.6
3.7
1.8
1.8
1.5
1.4
ルバリュー』なので、このベスト10中のほとんどが正解。ただし
最も大きい要素を挙げるならば、<中古車市場での人気>と
<中古車市場での在庫数>なのである。
要は「需要と供給」の問題で、需要(=人気)が高ければ高い
ほどリセールバリューは高いのだが、それ以上に供給(=在庫
数)が多いと逆に下がる。「トヨタ・ヴィッツ」や「ホンダ・フィット」と
いった超人気車のリセールバリューがそれほど高くない理由は
そこにある。
そういった意味では、たった4.6%だが<中古車市場での在
庫数>と答えた方はもちろん正解で、鋭い回答。
逆にリセールバリューにほとんど関係ないのが<燃費>。た
だし、燃費の良さが人気を押し上げるハイブリッドカーなどを考
慮すると、全く関係ないとも言えないのが難しいところである。
国内の自動車ブランド
一般的に、
で『リセールバリュー』が最も高いのは、 次のうちどれだと思いますか? (1000人・単一回答) リセールバリューは当然、車種ごとによって全く違うのだ
が、イメージとして「どのブランドのリセールバリューが高
いと思うか?」と聞いてみた。結果は「トヨタ」という回答が
ほぼ過半数を占め、「レクサス」が次に続く。
実際のところは、全体的に人気の割にまだまだタマ数
(=市場での在庫数)が少ないレクサスのリセールバリュー
が飛び抜けて高く、いくらトヨタが人気モデルを数多く販売
しているといっても遠く及ばない。
ただし、ここで誤解を招かないように言っておくと、リセー
ルバリューとは「%」で表す「残価率」なので、「車両価格
の高さ」とは比例しない。つまり「レクサスは値段が高い」
といった理由でリセールバリューも高いと思われた方も多
いだろうが、理論的には正解ではない。よって、中古車市
場で人気の軽自動車を扱う「ダイハツ」や「スズキ」も実は
リセールバリューが高いブランドなのである。
マツダ 0.2%
三菱 0.2%
分からない
13.8%
スズキ 1.4%
ダイハツ 1.6%
スバル 1.6%
日産 2.9%
ホンダ
6.8%
トヨタ
47.4%
レクサス
24.1%
3
Car Life Research : 2006年8月
ディーラーや中古車店より<車買取専門店>が高いと思う人は55.8%
~ 値引き額に組み込まれて、車の価値が不透明なままで成約する時代はもう終わり !? ~
車のボディーカラーは好きな色を買いたいのはもちろんだが、将来の買い取り価格に少なからず影響することも頭に入
れておきたいもの。かつては「白を選んでおけば無難」といった時代もあったが、果たして一番有利な色とは?
また、新車の購入時には「ディーラーで下取りに出せば済む」という時代でもなくなってきている。どこに行けば大切な愛
車を高く買い取ってもらえるのか?ある意味、車の買い取り/下取りに関する三つ巴の「好感度調査」を実施してみた。
■ 「ホワイトが一番高い」という白色神話はウソかホントか? リセールバリューが高いのは台数少なくて人気のあの色。
Q
一般的に、新車時から数年後の買い取り予想額 その他 1.1%
緑 0.1%
ボディーカラー
わからない
が最も高い
は何色だと 青
0.6%
8.6%
思 いますか? ( 1 0 0 0 人 ・単 一 回答 ) リセールバリューを算出する際には基本的に「その車
の人気色」をベースにしているのだが、実際の査定に
おいて「同一の車で色の違いがあった場合」には人気
色と不人気色で査定額そのものが違ってくる。
一般的には<白>が人気だが、市場に出回っている
数としては圧倒的に多いだけにリセールバリューが高
いとは限らない。むしろ人気色でありながら在庫数とし
ては極端に少ない<黒>の方が高い数値を示す。
赤 0.8%
灰
(ガンメタリック含む)
11.0%
黒
15.7%
もちろん例外は多く、例えばスバルの特徴的なあのブ
ルーは「インプレッサ」などで一番人気であり、数は多い
ながらもリセールバリューは他の色より断然高い。
Q
白
51.0%
銀
11.1%
業種
車を買い取って(下取りして)もらう場合、次の3種類の
のうち、どこが一番高く買い取っ
てくれると思いますか? (「業種によって買い取り/下取り価格が違うと思う」と答えた798人・複数回答) 新車ディーラー
26.3%
車買取
専門店
車の「買い取り」や「下取り」の価格は、<どの業種のお店に持っ
ていくかで違ってくる>と思っている人は約8割。確かに<新車
ディーラー>や<中古車販売店>などは車の販売が前提なの
で、下取り価格を値引きなどに組み込むことがあり、例え見積も
り書に表記されていても正確な金額は不透明な場合が多い。
車の乗り換え過程において従来はこのように不透明だった部
分を、「売却は売却」「購入は購入」と切り離して考えるようになっ
たのは<車買い取り専門店>が登場してからのことである。
55.8%
中古車販売店
17.9%
こういった考え方を持つ55.8%の人のみが<車買取専門店の
方が高い>という認識をしていると思われる。ただし、ディーラー
も「勝負がかった新型車」や「在庫一掃処理モデル」を販売をす
る時には、大きな下取り額を出すこともあるだろう。いずれにせ
よ車の買い取り/下取りには様々なケースがあるので、複数の
査定金額を比較・検討する時代になってきていると言える。
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