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学校検尿 糖尿検診マニュアル

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学校検尿 糖尿検診マニュアル
鹿児島県医師会
学校検尿
糖尿検診マニュアル
平成 4 年度から学校保健法施行規則の一部改正により、児童生徒の定期健康診断に尿糖検
査が加えられ糖尿病の早期発見に寄与してきました。
そこで本会では、簡便にかつ早期に糖尿病を発見することを目的に、平成 11 年 7 月「学
校検尿の手引き」を作成しました。
この度、検査内容や基準値を修正し、改訂版を作成しましたので、是非ご活用下さい。
平成 22 年 3 月
(平成 24 年 7 月一部改訂)
【学校糖尿検診の流れ】
学
校
一 次 検 尿
二 次 検 尿
医療機関
精密検査機関
三 次 検 診
精密検査
(県立学校二次精密)
尿糖(±)
以上
尿糖(±)
以上
または
一次で(+)
以上
空腹時尿糖
尿ケトン体
空腹時血糖
HbA1c
総コレステロール
HDL コレステロール
LDL コレステロール
中性脂肪
身長
体重
肥満度
空腹時血糖
100mg/dl 以上
140mg/dl 未満
または HbA1c
5.2%以上
または肥満度
50%か
30 % 以 上 で 遺
伝的な要因の
ある者
空腹時血糖
140mg/dl 以上
いずれの時点でも尿糖(2+)以上
(かつ、尿ケトン(+)※可能な場合)
糖負荷試験
入院精査
緊急対応
医療機関へ
但し、管理中の児童生徒は除く
※ 九州学校腎臓病検診マニュアルでは、一次、二次検尿の「糖」の判定基準を「(+)(100 mg/dl)
以上」としておりますが、本マニュアルでは、上記のとおりとさせていただきました。
-1-
【肥満度算出法】
①
肥満度
=
本人の体重 ― 標準体重
標準体重
×
100(%)
標準体重は性別、身長から次頁の表もしくは、下記の方法で計算。
②
Y 標準体重(kg) =
a × 身長(cm) ― b
表:標準体重を計算するための性別・年齢別・a,bの値
男子
女子
年齢
a
b
a
b
6歳
0.461
32.382
0.458
32.079
7歳
0.513
38.878
0.508
38.367
8歳
0.592
48.804
0.561
45.006
9歳
0.687
61.390
0.652
56.992
10歳
0.752
70.461
0.730
68.091
11歳
0.782
75.106
0.803
78.846
12歳
0.783
75.642
0.796
76.934
13歳
0.815
81.348
0.655
54.234
14歳
0.832
83.695
0.594
43.264
15歳
0.766
70.989
0.560
37.002
16歳
0.656
51.822
0.578
39.057
17歳
0.672
53.642
0.598
42.339
-2-
標準身長・体重表(男)
2000 年度標準身長・体重表(男)
平成 12 年度厚生労働省乳幼児身体発育調査結果書および平成 12 年度文部科学省
学校保健統計調査報告書のデータをもとに作成(製作:立花克彦、諏訪珹三)
-3-
標準身長・体重表(女)
2000 年度標準身長・体重表(女)
平成 12 年度厚生労働省乳幼児身体発育調査結果書および平成 12 年度文部科学省
学校保健統計調査報告書のデータをもとに作成(製作:立花克彦、諏訪珹三)
-4-
郡市医師会で様式を定めている場合は、そちらを優先してください。
糖 尿 検 診 受 診 票【参考】
保護者の皆さまへ
学校検尿の結果が下記のとおり判明しもう少し詳しい検査が必要です。つきましては、
学校医または、かかりつけ医で糖尿検診をお受けになるようお勧めします。
1)受診時は、下記の質問事項に記載し、朝食抜きで受診させて下さい。
2)結果判明までに日数を要し、さらに詳しい検査が必要となる場合がありますので、
早めに受診してください。
学校での検尿結果
学校名
実施日
結果(尿糖)
一次検尿
月
日
二次検尿
月
日
年
組
平成
年
月
日生
性別
1.これまでに尿糖を指摘されたことがありますか?
男・女
ふりがな
氏名 :
(はい・いいえ)
「はい」と答えた方は、その時の診断名に○をつけてください。
(①1型糖尿病・②2型糖尿病・③境界型・④腎性糖尿・⑤異状なし・⑥その他)
2.家族に尿糖のでる人がいますか?
(はい・いいえ)
3.家族に糖尿病の人がいますか?
(はい・いいえ)
4.急にやせてきたことがありますか?
(はい・いいえ)
5.普通より太りぎみであると思いますか?
(はい・いいえ)
6.これまでに次のような自覚症状がありましたか?(のどが渇く・水をよく飲む・夜尿で起きる)
糖尿検診報告書
※以下は、医療機関の記載項目です。
尿検査
空腹時尿糖
尿ケトン体
身長
cm
体重
kg
肥満度
%
肥満度は、P.2~4 参照
血液検査
空腹時血糖
HbA1c
mg/dl
%
暫定診断名あるいは臨床診断名
1
糖尿病
2
糖尿病疑い
3
腎性糖尿
総コレステロール
mg/dl
HDL コレステロール
mg/dl
LDL コレステロール
mg/dl
4
その他(病名)
中性脂肪
mg/dl
5
正常
医師コメント欄
診察年月日
平成
年
月
日
医療機関
医
-5-
師
印
参
考
資
料
精密検査について
経口ブドウ糖負荷試験(1.75g/kg、最大 75kg)判定基準
0分値
検体
実測値
点数
または
静脈血漿
静脈全血
点数
実測値
120 分値
実測値
点数
180 分値
実測値
点数
mg/dl
mg/dl
mg/dl
mg/dl
毛細管全血
60 分値
≧110
1
≧170
1
≧140
2
≧120
1
101~109
0.5
161~169
0.5
121~139
1
111~119
0.5
≦100
0
≦160
0
≦120
0
≦110
0
≧110
1
≧160
1
≧130
2
≧120
1
101~109
0.5
151~159
0.5
121~129
1
111~119
0.5
≦100
0
≦150
0
≦120
0
≦110
0
「厚生省小児糖尿病研究班の判定」
判
合計
定
1 点以下
1.5~3.0 点
3.5 点以下
正常
境界型
糖尿病型
糖負荷試験後のフォローについて
糖尿病型、境界型の症例は専門医へ
正常型の症例についても3~6ヶ月後に再度採血、検尿が望ましい。
参考文献:前川喜平,木島昴:小児科・学校保健マニュアル,診断と治療社
寺脇
保:小児医学 Vol.20-4,医学書院
-6-
学校等へ治療状況などを連絡する際に、ご活用ください。
糖尿病患児の治療・緊急連絡法等の連絡表
学校名
年
組
記載日
平成
年
月
日
医療機関
氏名
男
生年月日
平成
年
・
月
女
医師名
日
電話番号
印
要管理者の現在の治療内容・緊急連絡法
診断名
①1型(インスリン依存型)糖尿病
②2型(インスリン非依存型)糖尿病
現在の治療 1.インスリン注射:1日
回
昼食前の学校での注射(有・無)
学校での自己血糖値測定(有・無)
2.経口血糖降下薬:薬品名(
) 学校での服用(有・無)
3.食事・運動療法のみ
4.受診回数
回/月
緊急連絡先 保護者 氏名
自宅 TEL
勤務先(会社名
TEL
主治医 氏名
施設名
TEL
)
学校生活一般:基本的には健常児と同じ学校生活が可能である
1.食事に関する注意
学校給食
①制限なし
②お代わりなし
③その他(
)
宿泊学習の食事
①制限なし
②お代わりなし
③その他(
)
補
①定時に(
時
食
食品名:
)
②必要なときのみ(どういう時:
)
(食品名:
)
③必要なし
2.日常の体育活動・運動部活動について
(
可
・
不可
)
3.学校行事(宿泊学習、修学旅行など)への参加及びその身体活動
(
可
・
不可
)
4.その他の注意事項
低血糖が起こったときの対応
程度
症
状
対
応
空腹感、いらいら
手がふるえる
グルコース錠2個(40kcal=0.5 単位分。入手できなけれ
ば、スティックシュガー10g)
中等度
黙り込む、冷汗、蒼白、
異常行動
グルコース錠2個(あるいは、スティックシュガー10g)
さらに多糖類を 40~80kcal(0.5~1 単位分)食べる。
(ビスケットやクッキーなら 2~3 枚、食パンなら
1/2 枚、小さいおにぎり 1 つなど)
上記補助食を食べた後、保健室で休養させ経過観察する。
高度
意識障害、けいれんなど
保護者・主治医に緊急連絡し、救急車にて主治医または
近くの病院に転送する。救急車を待つ間、砂糖などを口
内の頬粘膜になすりつける。
経度
-7-
鹿児島県医師会学校糖尿検診小委員会
氏
名
池 田 琢 哉
所
鹿児島県医師会
属
副会長
鹿児島市医師会理事
河 野 泰 子
財団法人慈愛会慈愛会クリニック
糖尿病内科部長
二 宮
誠
八 重 倉 和 朗
溝 田 美 智 代
九州学校検診協議会腎臓専門委員会委員
にのみや小児科・ひふ科
院長
鹿児島市医師会腎臓・糖尿検診委員会委員
八重倉医院
院長
財団法人慈愛会今村病院
小児科部長
-8-
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