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事業番号
2
平成25年行政事業レビューシート
(農林水産省)
事業名
農山漁村におけるバイオ燃料等生産基地創造のための
技術開発
担当部局庁
農林水産技術会議事務局
作成責任者
事業開始・
終了(予定)年度
平成24年度~27年度
担当課室
研究開発官(環境)室
研究開発官
平野 統三
会計区分
一般会計
政策・施策名
⑱農林水産分野の研究開発
根拠法令
バイオマス活用推進基本法(平成21年法律第
52号)第24条(技術の研究開発及び普及)
関係する計画、
通知等
農林水産研究基本計画
(平成22年3月30日農林水産技術会議決定)
(具体的な
条項も記載)
事業の目的
「バイオマス活用推進基本計画」の達成に向けて策定された「バイオマス事業化戦略」に基づいて、「草本」(5年後に実用化レベル)、「木質」(10年後に実用化
(目指す姿を簡潔 レベル)及び「微細藻類」(20年後に実用化レベル)を対象に、地域の産業、生活に必要な燃料等として低コストで安定供給する技術等を開発。
に。3行程度以内)
研究独法、大学、企業等の研究機関からなる研究グループに委託して、次の技術等を開発。
①草本を利用したバイオエタノールの低コスト・安定供給技術の開発。
②林地残材を原料とするバイオ燃料等の製造技術の開発。
事業概要
③微細藻類を利用した石油代替燃料等の製造技術の開発。
(5行程度以内。 委託先は研究開始時に広く公募し、その選定に当たっては、第三者委員会による研究計画と研究グループ構成員の研究能力等の審査を実施。
別添可)
本事業は、平成25年度から「地域資源を活用した再生可能エネルギーの生産・利用のためのプロジェクト(545百万円)」に再編され、そのうち上記研究開発に
係る25年度予算額は445百万円である。
実施方法
□直接実施 ■委託・請負 □補助 □負担 □交付 □貸付 □その他
22年度
予算額・
執行額
予算
の状
況
(単位:百万円)
23年度
24年度
25年度
26年度要求
当初予算
-
-
600
545
補正予算
-
-
△1
0
繰越し等
-
-
0
0
計
545
-
-
599
執行額
-
-
595
執行率(%)
-
-
99
成果指標
単位
目標達
①草本からのエタノール製造技術の開発(コスト目標:10
成と評
価された
成果目標及び成 0円/L)
成果実績
②木質からの石油代替燃料製造技術の開発(コスト目
課題数
果実績
標:80円/L)
/総課
(アウトカム)
③微細藻類からの石油代替燃料製造技術の開発(コスト
題数
目標:80円/L)
達成度
活動指標
22年度
23年度
24年度
-
-
60/60
%
単位
100%
22年度
23年度
24年度
25年度活動見込
60
―
(研究課題例)
活動指標及び活 ① 稲わらやエリアンサス等をエタノールの原料として年
間を通じて安定供給する技術の開発等。
活動実績
動実績
(アウトプット) ② 林地残材を原料として林地内でバイオ燃料を製造する
総課題数
(当初見込
ための液化・改質システムの開発等。
み)
( - ) ( - ) (
③ 油含有量が高い微細藻類の育種及び効率的な増殖
技術の開発等。
単位当たり
コスト
9.9(百万円/課題)
費 目
平
成
2
5
・
2
6
年
度
予
算
内
訳
25年度当初予算
試験研究調査委託費
545
計
545
26年度要求
算出根拠
目標値
( 年度)
執行額(595百万円)÷研究課題数(60課題)
=9.9百万円/課題
主な増減理由
60
)
(
-
)
事業所管部局による点検
項 目
評 価
広く国民のニーズがあるか。国費を投入しなければ事業目的が達成できないのか。
国
必 費 地方自治体、民間等に委ねることができない事業なのか。
要投
性入
の 明確な政策目的(成果目標)の達成手段として位置付けられ、優先度の高い事業となっ
ているか。
事
業
の
効
率
性
事
業
の
有
効
性
○
○
○
競争性が確保されているなど支出先の選定は妥当か。 △
受益者との負担関係は妥当であるか。
○
単位当たりコストの水準は妥当か。
-
資金の流れの中間段階での支出は合理的なものとなっているか。
-
費目・使途が事業目的に即し真に必要なものに限定されているか。
○
不用率が大きい場合、その理由は妥当か。(理由を右に記載)
-
事業実施に当たって他の手段・方法等が考えられる場合、それと比較してより効果的
あるいは低コストで実施できているか。
○
活動実績は見込みに見合ったものであるか。
○
整備された施設や成果物は十分に活用されているか。
-
類似の事業がある場合、他部局・他府省等と適切な役割分担を行っているか。
(役割分担の具体的な内容を各事業の右に記載)
事業番号
類似事業名
所管府省・部局名
実 社 会 に お けるバイオマス利活用の普
及を目指した技術開発
文部科学省
セルロース系エタノール革新的生産システ
ム開発事業
経済産業省
本事業の実施にあたっては、本研究に参画する研究代表
者と外部専門家、関連する行政部局により構成する運営
委員会を年4回開催し、各課題の進捗状況や改善点を確
認するとともに、課題整理を行うなど、効率的・効果的な
研究推進を図った。
バイオマス研究については、内閣府の総合科学技術会議
が作成した「平成24年度科学技術重要施策アクションプラ
ンの対象施策について」において、文部科学省、農林水
産省、経済産業省の役割分担が整理されており、この役
割分担に基づき実施している。
また、関係4府省(内閣府、文部科学省、農林水産省、経
済産業省)の課長級を構成メンバーとする「バイオマス研
究関連事業連絡調整会議」を設置し、バイオマス研究に
関する各省の重複がないことを確認している。
具体的には、農水省は、農山漁村に賦存するバイオマス
を活用し、エネルギーの地産地消を進める研究開発、文
科省は、次世代のバイオマス技術に関する基礎的研究、
経産省は、開発輸入も念頭に入れた生産技術の開発、を
それぞれ担当。
バ イ オ マ ス エネルギー等高効率転換技
経済産業省
術開発
戦 略 的 次 世 代バイオマスエネルギー利
経済産業省
用技術開発事業
点
検
結
果
・委託先は、公募により外部有識者の審査による企画競
争を経て選定しており、競争性は確保されている。
・24年度の3事業(4課題)の公募のうち、1課題の応募
は1者であった。なお、企画競争への応募が1者の場合、
必ずしもその1者が選定されるわけではなく、当該応募内
容が事業の目的を達成しえないと審査された場合は再公
募を行い、選定を行うこととしている。
・委託契約は研究コンソーシアムとの契約で、再委託は
行っていないため、中間段階での支出はない。
○
バ イ オ マ ス の利活用に向けた基礎研究
文部科学省
と革新技術開発の推進
重
複
排
除
評価に関する説明
・再生可能な資源であるバイオマスをエネルギー源や製
品の原材料として利用することは、地球温暖化の防止や
循環型社会の形成に大きく貢献し、広く国民生活に関わ
るものであることから、国として実施することが必要。
・本事業は、国、大学や民間などの幅広い研究勢力を結
集して総合的に推進すべき課題 であり、個別の研究機関
では担えない。
・本事業は、国が策定したバイオマス活用推進基本法及び「バイオマス活用推進基本計画」の達成のため策定された「バイオマス事業化戦略」に基づく研
究であり、また、農山漁村の活性化につながることから国として実施すべき事業である。
・委託先は公募により選定し競争性を確保するとともに、事業の実施にあたっては、外部専門家等による運営委員会の開催や関係省庁との役割分担を明
確にし、効率的・効果的な研究を推進している。
・また、現場で役立つ技術を迅速に普及させるという観点から、一部研究課題で研究主体に普及支援組織を参画させるとともに、研究実施計画において
ロードマップを作成し、これに基づいて研究を実施するなど、成果目標の達成に必要な研究体制を整備している。
・1者応札への対応としては、入札・公募案件の情報を学会、各種団体等を通じて提供するほか、説明会やメールマガジンなども活用して引き続き情報提供
を図るとともに、応募期間を可能な限り長く確保することとしたい。
外部有識者の所見
行政事業レビュー推進チームの所見
所見を踏まえた改善点/概算要求における反映状況
備考
関連する過去のレビューシートの事業番号
平成22年
-
平成23年
-
平成24年
新24-0017
農林水産省
595百万円
【 企画競争 ・ 委託 】 1者/3者
A.微細藻類を利用した石油代替燃料等の
製造技術の開発コンソーシアム
【 企画競争 ・ 委託 】 1者/3者
B.林地残材を原料とするバイオ燃料の製
造技術の開発コンソーシアム
284百万円
明和工業(株)
(株)デンソー
53 百万円
(独)産業技術総合研
究所
111 百万円
(学)北里研究所
30 百万円
(国)東京大学
6 百万円
出光興産(株)
26 百万円
(国)北陸先端科学技
術大学院大学
6 百万円
※代表機関
25 百万円
(国)お茶の水女子大
学
21 百万円
マイクロ波化学(株)
18 百万円
中部飼料(株)
11 百万円
(国)京都大学
8 百万円
(国)大阪大学
6 百万円
計
284 百万円
計
D.木質リグニンコンソーシアム
48百万円
【コンソーシアム参画機関】
86 百万円
(株)クボタ
【 企画競争 ・ 委託 】 1者/1者
127百万円
【コンソーシアム参画機関】
※代表機関
資金の流れ
(資金の受け取り
先が何を行ってい
るかについて補足
する)(単位:百万
円)
C.草本バイオエタノール
コンソーシアム
136百万円
【コンソーシアム参画機関】
(学)中央大学
【 企画競争 ・ 委託 】 1者/3者
13 百万円
136 百万円
【コンソーシアム参画機関】
(独)農業・食品産業技 108 百万円
術総合研究機構
(独)森林総合研究所
※代表機関
※代表機関
(独)国際農林水産業
研究センター
26 百万円
11 百万円
(国)北海道大学
(国)北海道大学
6 百万円
ハリマ化成(株)
4 百万円
(国)岩手大学
2 百万円
ユニチカ(株)
4 百万円
(株)日本触媒
4 百万円
計
127 百万円
10 百万円
計
48 百万円
木質リグニンからの材料製造技術の開発
微細藻類を利用した石油代替燃料等の製造
技術の開発
林地残材を原料とするバイオ燃料等の製造
技術の開発
草本を利用したバイオエタノールの低コスト・
安定供給技術の開発
微細藻類からの低コストな石油代替燃
料の製造技術の開発や搾油後の藻体
残さを飼料、肥料として利用する技術
の開発。
林地残材を原料として、林内で利用可
能なバイオ燃料を製造する液化・改質
システムの開発。
エタノール製造に適した、高収量の資
源作物等の作出、栽培や収集技術、複
数の資源作物を効率的に燃料化する
汎用性の高い前処理技術等の開発や
エタノール製造のコスト低減に向けた
最新のエタノール変換技術の実証と改
良。
木質リグニンの用途拡大のため、コン
クリート混和剤や炭素繊維などの材料
の低コスト製造技術の開発。
上記研究開発をコンソーシアム構成員が分
担して実施、また代表機関は自ら研究を分
担実施するとともに、コンソーシアム内の進
行管理・成果のとりまとめを担当
上記研究開発をコンソーシアム構成員が分
担して実施、また代表機関は自ら研究を分
担実施するとともに、コンソーシアム内の進
行管理・成果のとりまとめを担当
上記研究開発をコンソーシアム構成員が分
担して実施、また代表機関は自ら研究を分
担実施するとともに、コンソーシアム内の進
行管理・成果のとりまとめを担当
上記研究開発をコンソーシアム構成員が分
担して実施、また代表機関は自ら研究を分
担実施するとともに、コンソーシアム内の進
行管理・成果のとりまとめを担当
※ 国は研究グループ(コンソーシアム)と委託契約を締結
A.微細藻類を利用した石油代替燃料等の製造
技術の開発コンソーシアム
((学)中央大学)
費 目
物品購入費
役務費
賃金
使 途
E.
金 額
(百万円)
研究用機器(パルス型核磁気共鳴装置等)、
消耗品(マルチピペット等)
研究用機器試作(微細藻類分離濃縮装置試
作)、解析業務等(緑藻類RNA-Seq解析等)
費 目
19
研究補助員(実験補助)
5
人件費
臨時雇用研究員(ポスドク)
5
その他
会議開催経費(謝金、印刷製本費)、旅費(研
究打ち合わせ旅費等)、消費税等相当額等
3
2
計
86
計
B.林地残材を原料とするバイオ燃料の製造
技術の開発コンソーシアム
(明和工業(株))
費 目
使 途
物品購入費
研究用機器(急速熱分解試験装置等)、消耗
品(液体運搬用タンク1000L等)
費 目
3
その他
会議開催経費(謝金、委員等旅費)、旅費(会
議出席旅費)、消費税等相当額等
1
計
111
計
C.草本バイオエタノールコンソーシアム
((独)農業・食品産業技術総合研究機構)
使 途
物品購入費
研究用機器(加圧型糖化リアクター等)、消耗
品(研究試薬等)
46
臨時雇用研究員(ポスドク)
21
研究補助員(実験補助)
17
施設等管理費 光熱水料
その他
費 目
8
研究打ち合わせ旅費、現地調査旅費等
4
消費税等相当額、会費開催経費(謝金、委員
等旅費、印刷製本費)等
3
計
108
人件費
賃金
使 途
研究用機器(遠心分離機等)、消耗品(研究
試薬等)
その他
計
0
H.
金 額
(百万円)
費 目
使 途
金 額
(百万円)
15
臨時雇用研究員(ポスドク)
3
研究補助員(実験補助)
3
施設等管理費 光熱水料
旅費
金 額
(百万円)
計
D.木質リグニンコンソーシアム
((独)森林総合研究所)
物品購入費
使 途
9
解析業務等(遺伝子発現状況網羅的解析業
務、ススキ等資源作物栽培管理)
費 目
0
G.
金 額
(百万円)
費 目
旅費
金 額
(百万円)
11
研究職員給与
役務費
使 途
96
人件費
賃金
0
F.
金 額
(百万円)
施設等管理費 光熱水料
人件費
金 額
(百万円)
52
施設等管理費 光熱水料
費目・使途
(「資金の流れ」に
おいてブロックごと
に最大の金額が
支出されている者
について記載す
る。費目と使途の
双方で実情が分
かるように記載)
使 途
3
研究打ち合わせ旅費、現地調査旅費等
1
消費税等相当額、会費開催経費(謝金、委員
等旅費、印刷製本費)等
1
26
計
0
支出先上位10者リスト
A.
支 出 先
業 務 概 要
支 出 額
(百万円)
1 (学)中央大学
微細藻類の突然変異体の育種等
86
2 (株)デンソー
レースウェイ・ポンドを用いた微細藻類の評価等
53
3 (学)北里研究所
屋外チューブ型リアクターの開発等
30
4 出光興産(株)
低温流動性を確保するための水素化イソ化触媒の開発
26
5 (株)クボタ
低動力型膜分離回収技術の開発
25
6 (国)お茶の水女子大学
微細藻類の油脂生産メカニズムの解明
21
7 マイクロ波化学(株)
マイクロ波化学プロセスを用いた脂肪酸メチルエステル化燃料の製造
18
8 中部飼料(株)
家禽用飼料の開発
11
9 (国)京都大学
気生微細藻類の探索
8
マイクロ波を利用した油脂抽出法の開発
6
10 (国)大阪大学
入札者数
落札率
3
-
入札者数
落札率
3
-
入札者数
落札率
3
-
入札者数
落札率
1
-
B.
支 出 先
1 明和工業(株)
業 務 概 要
改質システム連結に適した急速熱分解システムの研究開発等
2 (独)産業技術総合研究所
急速熱分解プロセス解析・研究等
3 (国)東京大学
触媒の高機能化研究開発・物性評価
4
支 出 額
(百万円)
111
13
6
(国)北陸先端科学技術大学院
バイオオイルの分析
大学
6
5
6
7
8
9
10
C.
支 出 先
業 務 概 要
支 出 額
(百万円)
(独)農業・食品産業技術総合
稲わら原料の低コスト・安定供給技術の開発等
研究機構
(独)国際農林水産業研究セン
2
エタノール生産適性が優れる新規エリアンサス素材の開発等
ター
1
108
11
3 (国)北海道大学
バイオエタノール原料向けススキの品種開発等
6
4 (国)岩手大学
バイオエタノール製造に伴う環境負荷の評価及び技術的課題の抽出
2
5
6
7
8
9
10
D.
支 出 先
業 務 概 要
支 出 額
(百万円)
1 (独)森林総合研究所
高付加価値用途に適した効率的リグニン製造技術の開発等
26
2 (国)北海道大学
リグニン系キャパシタ製造技術の開発等
10
3 ハリマ化成(株)
改質リグニンの連続製造と製品管理技術の開発
4
4 ユニチカ(株)
リグニンを用いた活性炭素繊維製造技術の開発
4
5 (株)日本触媒
リグニン系多機能コンクリート化学混和剤の開発
4
6
7
8
9
10
農山漁村におけるバイオ燃料等生産基地創造のための技術開発 (平成24~27年度)
「バイオマス活用推進基本計画」の実現に向けて策定された「バイオマス事業化戦略」に基づき、
バイオ燃料等を製造する技術を開発
背景/課題
「バイオマス活用推進基本計画」の達成に向けて策定された「バイオマス事業化戦略」に基づいて、「草本」(5年後に実用化レベル)、
「木質」(10年後に実用化レベル)及び「微細藻類」(20年後に実用化レベル)を対象に、地域の産業、生活に必要な燃料等として
低コストで安定供給する技術等を開発。
目標達成のために取り組むこと
☆ 草本を利用したバイオエタノールの低コスト・安定供給技術の開発
・高収量な資源作物等の作出、栽培、収集技術の開発
・エタノール変換技術の実証と改良
☆ 林地残材を原料とするバイオ燃料等の製造技術の開発
到達目標
○草本からの低コストエタノー
ル製造技術の開発
コスト目標:100円/L
実用化時期:5年後
○木質からの石油代替燃料製造
技術の開発
コスト目標:80円/L
実用化時期:10年後
・林地残材の液化・改質システムの開発
・木質リグニンから材料製造技術の開発
○微細藻類からの石油代替燃料
製造技術の開発
コスト目標:80円/L
実用化時期:20年後
☆ 微細藻類を利用した石油代替燃料等の製造技術の開発
・微細藻類の効率的な増殖方法等の開発
・微細藻類からの油分抽出・燃料化技術の開発
○農山漁村の健全な発展と調和
のとれた再生可能エネルギーの
導入促進
○自立分散型エネルギー供給体
制の形成
草本を利用したバイオエタノールの低コスト・安定供給技術の開発
(H24-27,実施機関名 農業・食品産業技術総合研究機構、国際農林水産業研究センター、岩手大学、北海道大学)
・エリアンサスと天日乾燥稲わらを基幹原料とした複数原料の低コスト・周年安定供給技術を開発。
・各原料のアルカリ前処理最適化、オンサイト酵素生産等の革新技術導入によりエタノール変換を効率化。
・ベンチプラントで一貫工程を実証し、コスト評価・LCAにより原料生産・変換技術開発を加速。
エリアンサス
系統開発
素材開発
栽培・収穫
技術開発
高品質原料
提供最適化
稲わら
(収集、茎葉分離)
ススキ
エンバク・ソルガム
低
コ
ス
ト
・
周
年
安
定
供
給
シ
ナ
リ
オ
草本原料特性に対応した
高効率バイオエタノール製造技術の開発
※写真か絵を
バイオっぽいもの。
池さん!
前処理
(原料特性、
変換特性解明)
革新バイオ
プロセス
(糖化・発酵の効率化)
オンサイト酵素生産
一貫工程としての技術開発とベンチプラントでの実証
コスト評価・LCA(評価・フィードバック)
廃液処理
副産物利用
蒸留残渣
(消化液)
目標
地
域
で
の
原
料
安
定
供
給
シ
ス
テ
ム
の
提
案
100
円
/
L
&
温
室
効
果
ガ
ス
削
減
率
50
%
以
上
林地残材を原料とするバイオ燃料の製造技術の開発
(H24-27,実施機関名 明和工業(株)、東京大学、北陸先端科学技術大学院大学、産業技術総合研究所)
・小型化・簡易化が可能なオージェ型(スクリュー型)急速熱分解装置に組み込み可能な改質装置を開発。
・林地残材等からバイオオイルの製造と改質を同時に行う可搬型システムを構築し、林地内で実証。
(システム内利用)
バイオガス
バイオオイル化
(急速熱分解)
改質システム
バイオマス
林地残材等の
木質バイオマス
○小径木、枝葉等も利用
○可搬型・土場で燃料化
熱分解器
高品位
バイオオイル
石油代替燃料利用
・ハウス暖房等ボイラー
・バイオディーゼル等
○高い熱効率・液体収率
○全バイオマスを有効利用
○生成物の高い利便性
○可搬型
チャー
燃料利用
・固体燃料
・オイル混合等
資材(土壌改良等)
木質リグニンからの材料製造技術の開発
(H24-27,実施機関名 森林総合研究所、北海道大学、ハリマ化成(株)、ユニチカ(株)、
岐阜県森林研究所、(株)日本触媒、(株)ドーコン)
・機能性リグニンの効率的製造法と、品質管理技術を開発し、リグニンからの高性能な活性炭素繊維、多用途コンク
リート化学混和剤を、既存の化石資源由来製品と同レベルのコストで生産できる技術を開発すると共に、リグニンか
ら高機能性電子デバイス(スーパーキャパシタ)等の高付加価値製品の製造技術を開発。
森林バイオマス
高付加価値リグニン製品
コンクリート化学混和剤
HO
O
OH
O
O
O
O
O
O
O
O
O
OCH3
H3CO
OH
O
HO
林地残材
HO
OCH3
OCH3
O
O
HO
OH
HO
OH
H3CO
H3CO
OH
HO
OCH3
HO
O
HO
OCH3
OH
H3CO
OH
OCH3
OH
O
O
O
O
OH
OH
O
O
OCH3
OCH3
O
OH
RO
O
O
O
O
O
O
O
OH
OH
OH
O
OCH 3 O
LigninO
OR
O
O
H3CO
H3CO
OH
OH
HO
O
OH
OCH 3
O
両親媒性リグニン
O
O
OCH 3
OH
HO
OCH 3
OH
O
O
O
OH
O
O
HO
HO
OCH3
OH
O
OH
H3CO
OH
大きな市場性(400~500億円/年)
OH
リグニン利用を目的
とした新システム
O
H3CO
OH
OH HO O
OCH3
熱溶融性や
親水性の付与
OH
O
O
O
OH
炭素材料
O
電子デバイス
(スーパーキャパシタ)
OH
機能性リグニン
OH
OH
OH
O
OCH3
H3CO
O
O OCH3
OH
高性能活性炭素繊維
OH OCH3
リグニン
高付加価値製品
(市価:約2万円/kg)
(リグニン系高付加価値製品開発による農山村の活性化)
EVやハイブリット車の電子回
路等での利用
微細藻類を利用した石油代替燃料等の製造技術の開発
(H24-27,実施機関名
中央大学、デンソー、京都大学、お茶の水女子大学、クボタ、マイクロ波化学、
大阪大学、出光興産、北里研究所、中部飼料)
・油分生産量が高い微細藻類の探索・育種や屋外大量培養から回収、油分抽出、改質までの一連の技術開発を行い、
微細藻類を利用した石油代替燃料の生産技術を開発。
微細藻類バイオマス生産
膜分離による細胞回収
燃料化
探索・育種
新規微細藻類の探索および育種によ
り、高油脂含有&高増殖速度を示す
株を分離する。
排CO2・廃水・廃熱利用
屋
外
大
量
培
養
細
胞
濃
縮
液
マイクロ波による油
脂抽出
飼料化
残渣
培養の自動運転などの達成により培養コストを大幅
に削減する。
採卵鶏
魚介類
バイオマス事業化戦略(抜粋)
H24.9.6 バイオマス活用
推進会議決定
【戦略2】技術戦略(技術開発と製造)
推進会議決定
(3)産学官の研究機関の連携による実用化を目指す技術の開発加速化
・
食料・木材供給等と両立可能なセルロース系、藻類等の次世代技術、資源用作物・植
物、バイオリファイナリー等の技術開発を国内外で加速化する。
【戦略3】出口戦略(需要の創出・拡大)
(6)付加価値の高い製品の創出による事業化の推進
・ 国内バイオマスは、原料確保の面で制約があることから、出口(販路)として、化学品
等の付加価値の高い製品の製造・販売や、糖等の汎用物質を基点に多様な化学品やエネ
ルギーを効率的に併産するバイオリファイナリーの構築による事業化を推進する。
【戦略4】入口戦略(原料調達)
(2)バイオマス活用と一体となった川上の農林業の体制整備
・
森林施業の集約化、路網整備と搬出間伐の一体的促進、高性能林業機械の導入等によ
る未利用間伐材等(未利用の間伐材のほか、葉、枝条、端材、末木等)の効率的な収集・
運搬システムの構築を重点的に推進する。
・ 生産者との連携、減容圧縮技術の利用等により稲わら、麦わら等の効率的な収集・運
搬システムの構築を推進する。
(4)高バイオマス量・易分解性等の資源用作物・植物の開発
・
生物多様性、自然環境等に配慮しつつ、高バイオマス量・易分解性等の資源用作物・
植物や藻類等の開発を積極的に推進する。
【戦略5】個別重点戦略
(2)木質バイオマス
・
これまでエネルギーに利用されてきたリグニンからの高機能性材料の開発など未利用
木質バイオマスからの高付加価値製品の製造技術の開発を推進する。
(6)バイオ燃料
・
産学官の研究機関の連携により、国内バイオマスの活用のみならず、開発輸入及び将
来利用が期待されるバイオ燃料用資源の創出も視野に入れ、食料・木材供給等と両立可
能なセルロース系や微細藻類等の次世代バイオ燃料製造技術の研究開発を加速化する。
また、次回の技術ロードマップの見直しにあわせ、各研究機関のより一層の連携により、
セルロース系や微細藻類等の次世代技術の到達レベルの評価と実用化に向けた技術の
研究開発の推進方策を検討する。
主要なバイオマス利用技術の現状とロードマップ(抜粋)
技術
熱
化
学
的
変
換
生
物
化
学
的
変
換
原料
急速熱分解液化 木質系
セルロース系発
酵
(第2世代)
ソフトセルロース
(稲わら等)
製造物
液体燃料
(バイオオイル)
エタノール
技術レベル
現状
研究
・
実証
5年後
実証
10年後
20年後
技術の現状
○ 木質等のバイオマスを500℃~600℃程度に加熱して急速
に熱分解を進行させ、油状生成物を得る技術。生成物は
エネルギー密度が低く酸性であるが、液化燃料として熱や
○ 熱分解炉の低価格化
発電に利用できるほか、水素化等により輸送用燃料や化
○ 油状生成物の変換・利用技術の開発
学品原料を製造することが可能。瞬間加熱には熱砂、赤
外線、マイクロ波などが用いられる。技術的には研究・実証
段階。
実用化
研究
・
実証
実用化
○ 草本系のセルロース原料を加圧熱水や酸、アルカリ、糖化
酵素等を利用して前処理・糖化した上でエタノール発酵を
行う技術で、技術的には研究・実証段階。
実証
○ 油分生産性の高い藻類を大量培養し、油分の抽出・精製
等によって軽油代替燃料を製造する技術で、技術的には
研究段階。
実用化
藻類由来
液体燃料製造
(第3世代)
微細藻類
液体燃料
(軽油代替燃料)
研究
研究
・
実証
バイオマテリアル
リグノセルロース
系
素材
研究
・
実証
実証
(一部
実用
化)
技術的な課題
実用化
○ 紙パルプ製造工程や木質バイオマス変換工程で発生する
リグニンを活用し、付加価値の高い樹脂・化学原料等を製
造する技術で、技術的には研究・実証段階。
○
○
○
○
製造コストの削減
セルロース構造改変等の前処理技術の開発
高効率かつ低コスト化の酵素開発
多様な糖質の同時発酵、使用微生物の高温発酵性向
上及び固体発酵技術等の開発
○ 最終製品に適合した良質な糖を得るための糖化・精製
技術の開発
○ 一貫プロセスの効率化・低コスト化と環境負荷の低減(前
処理・糖化・発酵・蒸留・副産物利用等)
○
○
○
○
○
生産性の高い藻類の探索・育種
自然光での微細藻類の大規模栽培技術の確立
光エネルギー変換効率が高く安価な培養槽の開発
藻体残渣の低減・利用技術の開発(飼料・肥料、他)
低コスト化のためのプロセス一貫システム(培養・回収
(収集・乾燥)・油分抽出・精製)の確立
○ 新規芳香族化合物の探索(原料バイオマス中のリグニ
ンの有効利用法に資するため)
平成 24 年度科学技術重要施策アクションプランの対象施策について(抜粋)
平成 2 3 年 1 0 月 5 日
科学技術政策担当大臣
総合科学技術会議有識者議員決定
Ⅲ グリーンイノベーション
地球規模の気候変動への対応とエネルギーの安定確保は、日本にとっても、世界にとって
も、喫緊の重要課題である。特に、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故を
受け、世界は、我が国のこれら重要課題への対応に関心を寄せている。こうした中、二つの
重要課題を両立しつつ解決するために、グリーンイノベーションを強力に展開し、環境・エ
ネルギー技術の革新を突破口として、持続的な経済成長と社会の発展の実現を目指す。
そのため、次の政策課題と重点的取組を設定した。
1.クリーンエネルギー供給の安定確保
①技術革新による再生可能エネルギーの飛躍的拡大
(略)
アクションプラン対象施策の推進により、持続的な経済成長と社会の発展の実現に向けて、
次のような成果が期待される。
1.技術革新による再生可能エネルギーの飛躍的拡大
低炭素社会の早期実現とエネルギーの安定確保のために、再生可能エネルギー供給の飛躍
的な量的拡大と質的向上を実現する。そのために、太陽光、バイオマス、風力という多様な
再生可能エネルギーを高効率利用し、低コストで安定的に供給できる技術の開発を加速化さ
せる。国際標準獲得の戦略も含めて海外市場での展開を意識した開発により、国内外でのク
リーンエネルギー産業が活性化し新たな雇用の創出も期待される。
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