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光反射シート折り込み寒冷紗を利用したイチゴの害虫防除
光 反射 シ ー ト折 り 込み 寒 冷 紗を 利 用し た イ チゴ の 害虫 防 除 環境 部 病虫グループ 澤村 信生 14 0 0 近 年、 生産 者・ 消費 者か ら環 境 にや さし 12 0 0 い 農 業 が 求 め ら れ て い ま す 。こ の よ う な 中 、 光 反射シ ート区 無設 置区 10 0 0 寄生数 (頭) ハダ ニ、 アブ ラム シ類 の防 除に 天 敵が 使用 され てい ます 。イ チゴ の害 虫に は これ 以外 にア ザミ ウマ 類、 ハス モン ヨト ウ 、オ ンシ アセタミプリド散 布 800 600 400 ツコ ナジ ラミ があ げら れま す。 特 にア ザミ 200 ウマ 類は 収穫 期後 半に 被害 が発 生 し、 果実 0 を加 害し 収量 を減 少さ せま す。 し かし 、ア 図2 2 月 3月 4月 5 月 調 査月日 光 反 射 シ ー ト 折 り 込 み 寒 冷 紗 に よ る アザミ ウマ類 の 防 除効果 ザミ ウマ 類に 対し ての 生物 農薬 ( タイ リク 注)アセタミプリドは無設置区のみ散布。 ヒメ ハナ カメ ムシ )は 、気 温が 低 い条 件で し た ( 図 2 )。 は定 着が 悪い ため イチ ゴ栽 培で は 有効 に働 ○ア ブラ ムシ類 に対す る効果 きませ ん。 光反 射シ ート 折り 込み 寒冷 紗 区で は栽 培 そ こで 、害 虫の 光に 対す る忌 避 効果 を利 期 間を 通し てア ブラ ムシ 類の 密 度は 低く 侵 用し た光 反射 シー ト折 り込 み寒 冷 紗を 用い 入 抑制 効果 が認 めら れま した 。 無設 置区 で て、 ハウ スサ イド の開 口部 を遮 へ いす るこ は 12 月 5 日 に 寄 生 株 率 38.9% と な り 、 薬 剤 とに よる アザ ミウ マ類 侵入 防止 効 果に つい 防 除に より 密度 を抑 制し まし た 。そ の後 、 て検 討し まし た。 また 、ア ブラ ム シ類 に対 する効 果につ いても 併せ て紹介 します 。 2 月 下 旬 か ら 再 び 増 加 し 4 月 24 日 に は ○試験 概要 30.6% と な り 、 薬 剤 散 布 を 行 い ま し た 。 な お 、両 区と も定 植時 に粒 剤処 理 を行 い、 持 品 種 : 章 姫 、 定 植 : 平 成 16 年 9 月 19 ∼ ち 込み によ るア ブラ ムシ 被害 を 防い でい ま 20 日 、 収 穫 : 平 成 16 年 12 月 28 日 ∼ 17 年 す ( 図 3 )。 6 月 5 日 、 ハ ウ ス 面 積 : 180 ㎡ 、 光 反 射 シ ○今 後に 向けて ー ト 折 り 込 み 寒 冷 紗 の 設 置 : 10 月 8 日 ( 図 光反 射シ ート 折り 込み 寒冷 紗 によ る、 ア 1 )。 ザ ミウ マ類 、ア ブラ ムシ 類に 対 する 侵入 抑 制 効果 は高 く、 ハウ ス入 り口 に も設 置す る 光反射 シート ← こ とに より さら に効 果が 高ま り 、寄 生数 の 減 少に よる 収穫 期間 の延 長や 収 量増 が期 待 でき ます 。 100 無設置区 光反射シート区 寄生株率(%) 図1 光反射シート折り込み寒冷紗区の設置状況 ○アザ ミウマ 類に対 する 効果 光反射シート区 80 チアクロプリド散布 アセタミプリド散布 60 4 月中 旬以 降、 気温 の上 昇を 防 ぐた め入 40 り口 ドア を終 日開 放状 態で の試 験 とな りま 20 した 。ア ザミ ウマ 類の 侵入 は4 月 上旬 から 0 11月 12月 1月 2月 3月 調査月日 みら れ、 5月 以降 急激 な増 加が み られ まし 無設置区 4月 5月 図 3 光反射 シー ト折り 込み 寒冷紗 による アブ ラムシ 類防 除効果 た。 光反 射シ ート 折り 込み 寒冷 紗 区は 5月 27 日 の 100 花 あ た り の 寄 生 数 が 無 設 置 区 の 注)チ アク ロプ リド は両区 とも 散布 、アセ タミ プリ ド は無設置区のみ散布。 約 1/4 と 少 な く 侵 入 抑 制 効 果 が 認 め ら れ ま -7-