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市役所本庁舎耐震診断調査について ② 西棟
市役所本庁舎耐震診断調査について 総務部財政課 1 調査概要 ⑴ 本庁舎中央棟及び西棟について、国土交通省監修の「既存鉄筋コンクリート造建築物 の耐震診断基準・同解説」による診断を行い、耐震性能を判定する。 ⑵ 空調設備等について、老朽化の状況及び耐震改修を行った場合の更新の是非を診断、 判定する。 ⑶ 耐震診断の結果、必要な構造耐震指標を満足しない場合は、補強方法を検討のうえ、 補強方法の提案を行う。 2 調査施設 棟 ① 中央棟 ② 西 棟 建設年度 昭和 38 年度 昭和 43 年度 ③ 渡り廊下 昭和 54 年度 構 造 鉄筋コンクリート造3階建 鉄筋コンクリート造地上3階 地下1階建 鉄骨造2階建 ④ 東 棟 ⑤ 便所棟 昭和 58 年度 平成 11 年度 鉄筋コンクリート造3階建 鉄骨造3階建 ① 中央棟 ▲正面玄関 135.84 458.40 108.85 ③ 渡 り 廊下 ⑤ 便所棟 ② 西棟 延床面積㎡ 1,950.66 2,177.45 ④ 東棟 中野市役所本庁舎耐震診断調査業務 報告書 概要 1 材料調査 コンクリート強度 平均 Fc22.71N/㎜ 2 (強度は十分ある) 2 劣化状況 経年指標 T2=0.942 (建設後45年経過としては比較的健全) 3 2次診断結果 X方向は各階一部に耐力壁があるが、ほとんど純ラーメン構造となっている。 各階曲げ柱が中心となっている。一部にせん断柱、極脆性柱がある。 採用式 Fu 値 Ⅰs値 CTuSD値 3階 5式 1.00 0.46 0.49 2階 5式 1.00 0.33 0.35 1階 5式 1.00 0.36 0.38 地階 5式 1.00 0.56 0.31 各階でⅠs値が構造耐震判定指標Iso=0.75 を下回り補強が必要になる。 Y方向は各階一部に耐力壁があるが、ほとんど純ラーメン構造となっている。 各階曲げ柱が中心となっている。一部にせん断柱、極脆性柱がある。 採用式 Fu 値 Ⅰs値 CTuSD値 3階 5式 1.00 0.51 0.54 2階 5式 1.00 0.45 0.48 1階 5式 1.00 0.39 0.42 地階 5式 1.00 0.56 0.31 各階でⅠs値が構造耐震判定指標Iso=0.75 を下回り補強が必要になる。 1)診断結果はIso=0.75(構造耐震判定指標0.6×用途係数1.25 )に対して 平均約60%の耐震性能となっている。 数値が低い原因は以下の通り ・壁が少ない ・柱の帯筋が少ない ・柱の内法高さが小さい部分(窓の高さが小さい)が極脆性柱となる ・建物形状が変形している。 (L型の平面) ・市民会館への渡り廊下及び東側の増築部分とのEXP.Jの幅(建物の間隔)が基準を 満たしていない。 2)新耐震基準(1981年)の考え方は耐震診断基準と同レベルであるので、大地震時の 性能は基準の60%程度と考えられる。 大地震時の加速度が約300~400ガルとされているので60%では240ガルとな り、震度5強から6弱の地震では被害を受けるが倒壊しない範囲と考えられる。 3)機械設備はほとんどが更新期にあると判断され、一部は腐食等により寿命に近いと考え られる。 4 補強の検討結果 X方向 Ⅹ方向の靱性は高くないので強度型の補強とする。 Y5通り及びY7通りに鉄骨枠付きK型ブレースを増設する。 Y2通りY5~7通りに補強壁を設ける。 採用式 Fu 値 Ⅰs値 CTuSD値 3階 5式 1.00 0.94 1.00 2階 5式 1.00 0.77 0.82 1階 5式 1.00 0.75 0.80 地階 5式 1.00 0.78 0.43 補強により耐震性能は改善された。 Y方向 Y方向の靱性は高くないので強度型の補強とする。 X3通りに鉄骨枠付きK型ブレースを増設する。 X1~3通り及びX10通りに補強壁を設ける。 採用式 Fu 値 Ⅰs値 CTuSD値 3階 5式 1.00 0.81 0.86 2階 5式 1.00 0.76 0.81 1階 5式 1.00 0.78 0.83 地階 5式 1.00 0.78 0.44 補強により耐震性能は改善された。 1)耐震改修事業費 1 枠付きK型ブレース補強 増設ブレース 19所 2 増設壁補強 18ヶ所 76,000,000 54,000,000 3 増打ち壁補強 20,000,000 10ヶ所 4 非構造部材の補強 サッシュ(コーナービードの劣化部分)改修 5,000,000 5 クラック補修(壁・梁・柱)及び吹付・塗装 10,000,000 小計 仮設・経費 (約30%) 165,000,000 50,000,000 建築合計 215,000,000 円 6 設備改修 仮設・経費 (約30%) 設備合計 7 合計 8 消費税 9 総合計 (設計監理費用は別途市の基準による) 135,000,000 40,000,000 175,000,000 円 390,000,000 19,500,000 409,500,000 円