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11 月 14 日医療安全研修会の会場アンケートで寄せられた質問に、 講師

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11 月 14 日医療安全研修会の会場アンケートで寄せられた質問に、 講師
11 月 14 日医療安全研修会の会場アンケートで寄せられた質問に、
講師の 稲葉
一人 先生にお答をいただきました。
個人的なものなどお答えが難しいものがございましたこと、ご容赦願います。
Q
医療対話推進者はとても大事と思うが、診療所など規模が小さい医療機関では、
時間的な制限や経営上の問題もあり難しい。
規模の小さな医療機関で工夫できることがあったらご提示ください。
A
研修では、規模の大小によって配慮しなければならないことを学ぶこととなりま
す。特に規模が大きいと窓口が複数となり、規模が小さいと同じ者が全ての相談
(クレームを含む)を担当し業務過多となります。
そのために、いかに管理者や組織として対応するかが問題となります。
ただ、この問題はようやく認知された問題ですので、今後も検討していく必要が
あります。
Q
医療対話推進者の研修受講資格が知りたい。
A 受講資格には制限はなく、特定の病院で、管理者の指揮命令系統下にあれば、医療
従事者でなくても受けられます。ただし、研修では事前の問題意識や現場での課題
等について問われますので、この業務に長年係わる予定であり、管理者から信頼を
受けている者の受講が望ましいです。
Q
医療対話推進者は医療者と患者の間での役割を担うが、医療者同士のトラブルが
悪化した場合も役割を担う必要があるか。
A その個人の能力だけではなく、病院の仕組みとして応援する体制が構築されている
かという点と関係するので、一概には言えません。
当面、自信がない場合は、避けることも選択肢の一つと考えます。
Q
具体的な言葉づかいや言い方を学びたいがどうするのがよいか。
A 国立国語研究所の「病院の言葉を分かりやする工夫」勁草書房をご覧ください。
Q
子ども、高齢者、障害者とのコミュニケションはどうするのがよいか。
A 前の問でお伝えした、国立国語研究院の「病院の言葉をわかりやすくする工夫」は、
高齢者についても参考とできるものが載っています。
他には、日本緩和医療学会の出している、「鎮静」と「輸液」のガイドラインには、
患者家族への接し方の工夫が載っています。
Q
外来で丁寧な説明や指導を行うと外来待ち時間が長くなり、他の患者からクレーム
が出る。長くなりそうな患者に対してはどのような工夫があるか。
次回に回してしまうことでよいのだろうか。
A 事例によります。このような問題を考えるためには、このような具体的実例を素材
とした事例検討会を臨床で開催する必要があり、研修では通常これが行われます。
Q
患者・家族の立場に立って相談を受けるテクニックはありますか。
A 研修では、患者が持つ懸念や距離感についての講義があるほか、可能なら、患者(特
に医療事故被害者)などが参加して研修をすると、その思いを理解して、お話を聞
けることができるようになると思います。
Q
医療対話推進者の育成研修はどこでやっていますか。
A 厚生労働省に尋ねるか、
「医療対話推進者」でネット検索すると、多数出て来ます。
Q
相談窓口責任者と表記していたが、今後は医療対話推進者とするのがよいか。
A 患者家族にもっとも分かりやすい表記を関係者で考えてみてください。
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