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配布/Web掲載用 スマートシティーの国際標準化動向 IEC TC111, ISO TC 268/SC1 議長 株式会社 日立製作所 地球環境戦略室 主管技師長 市川芳明 世界のデジュール国際標準化組織 IEC 国際電気標準会議 TC 111 環境問題 講演者が議長 ITU-T ISO TC 268/SC1 スマートコミュニティ・インフラ 国際電気通信連合 標準化部門 国際標準化機構 All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 1 目次 1 世界で進む都市化とスマートシティ 2 スマートシティを巡る世界の動向と国際標準の必要性 3 スマートシティの国際標準の考え方 4 スマートシティのISO規格づくりの現状および展望 2 世界の人口の7割は都市部に The 2009 Revision confirms that the world population is currently slightly more urban than rural, since the level of world urbanization crossed the 50 per cent mark in 2009. Nevertheless, major parts of the world remain largely rural. In both Africa and Asia, still six out of every ten persons live in rural areas. (中略) Overall, the world population is expected to be 69 per cent urban in 2050. 都市部の環境問題が クローズアップ All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 3 世界に広がるスマートシティ Areas of Water Scarcity and Smart City Projects Tianjin Eco-city Dalian Best City Guangzhou Knowledge City Hoa Lac High-Tech Park (Hanoi) New Capital of Binh Duong State (Vietnam) Masdar (Abu Dhabi) Delhi-Mumbai Industrial Corridor Areas without water scarcity Areas of physical water scarcity(water resource use rate>75%) Areas of near physical water scarcity(Ditto>60%) Areas of economic water scarcity(Ditto<25%,Poverty area) There is no evaluation All Putrajaya Green City (Malaysia) Source: IWMI Report 2006 Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 4 Masdar City 5 欧米の積極展開 6 スマートシティーの市場 (Trillions of JPY) 200 Oceania 180 Latin America North America 160 Western Europe 140 Eastern Europe, CIS Africa 120 Other Asia 100 Middle East, Central Asia India 80 China 60 Japan 40 20 0 2010 2015 2020 Nikkei Business Publications,Inc. Cleantech Institute “World Smart City Pandect”,2010 7 目次 1 世界で進む都市化とスマートシティ 2 スマートシティを巡る世界の動向と国際標準の必要性 3 スマートシティの国際標準の考え方 4 スマートシティのISO規格づくりの現状および展望 8 Existing Terms Terms used to define the next-generation cities Public Organizations Industry All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 9 スマートシティーのイメージ 公共機関 店舗 金融 工場 都市運用 オフィス ・City Planning ・Security ・Administration ・Facility エネルギーステーション 博物館 鉄道駅 住宅 ホテル 病院 学校 水処理 情報通信 エネルギー 交通 廃棄物処理 インフラ All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 10 スマートシティのキーワード スマートシティー,エコシティー,サステイナブルシティー は明確に区別されずに使われている類似の概念である。 単に環境配慮都市だけを言う場合,あるいはICT応用だけを言う場 合も尐なくないが,都市の利便性(住みやすい都市)という視点を 抜きには論じられない。 最大公約数として浮かび上がるのは, (1)高度技術、 (2)都市の利便性、 (3)環境適合性、 の3つのキーワードがスマートシティを定義する概念 All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 11 国際標準化の必要性(1) スマートシティーを構築するインフラパッケージの受発注が活発化 1. 発注者の意思の明確化 2. 受注側の提案の的確な評価 3. 技術開発の方向性 国際標準(ハーモナイゼーション)の必要性 All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 12 国際標準化の必要性(2) WTO政府調達協定(1995) 第6条 技術仕様書 2. 機関は、技術仕様については、適当な場合には、(a)デザ イン又は記述的に示された特性よりも性能に着目して、ま た、(b)国際規格が存在するときは当該国際規格、国際規 格が存在しないときは国内強制規格(注1)、認められた国 内任意規格(注2)又は建築規準に基づいて定める。 All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 13 目次 1 世界で進む都市化とスマートシティ 2 スマートシティを巡る世界の動向と国際標準の必要性 3 スマートシティの国際標準の考え方 4 スマートシティのISO規格づくりの現状および展望 14 国際標準化の狙い 現状、スマートシティの定義は、各社バラバラ。 「何を以って『スマート』シティとみなすか」に関する、 国際的なコンセンサスを得た評価指標は存在しない。 スマートシティを構成する諸要素、上下水、交通、電力、情報通信、 リサクル/廃棄物管理等、に対し、評価指標を導入することにより、 スマートシティに相応しいインフラの定義が可能となる。 上記諸要素は全て、日本を含む技術先進諸国が社会に貢献でき る分野。スマートシティ国際調達において、適切に評価されることと なる。即ち、インフラ輸出振興のための、強力な推進ツールとなり得 る。 All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 15 評価指標検討の方向性(案)-基本方針1 1. 技術により改善・向上可能な、都市インフラにフォーカスする。 図.都市の基本構造モデル ※人間が生きていく為に必要なFundamentals(エネルギー、水など)を供給するインフラストラ クチャは、技術的観点から、世界共通の観点から議論することができる。一方、社会制度等 は各国・各都市の個性であり、共通要素としての議論は困難(国際標準化に馴染みにくい)。 2. 都市インフラを評価する「尺度(metrics)」は定義するが数値目標は与えない。 All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 16 評価指標検討の方向性(案)-基本方針2 4. 都市の類型(種類の多様性)も考慮。共通要素から中立的な指標を抽出。 世界各地のスマートシティに適用。 ※都市の類型の例 ~ 都市の産業構造の相違により、都市インフラが占める比率、及び、 都市インフラに対する要望事項が異なる。 モデル上での各構成要素のプロファイルの違いとして、 都市の類型を定義。 例1. 工業都市:製造業が産業構成に占める割合が一定量以上 例2. 学術都市:学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業などが産業構成 に占める割合が一定量以上 同様に、リゾート都市、行政都市等も産業構造により定義 5. 計画段階から、都市開発、再開発に至るまで、都市成長のライフサイクル全般に 適用可能な指標とする。 繰り返し 初期計画 初期開発 再計画 再開発 拡大/縮 小 各フェーズで適用 図.都市成長のライフサイクル All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 17 評価指標検討の方向性(案)-定義 (1) 都市インフラ(Urban Infrastructure)の例 1 エネルギー(Energy) 電力グリッド、ガス、燃料(ガソリンスタンド)、... 2 水環境(Water) 上水処理、(工業用水)、(再生水)、下水処理、... 3 交通(Transportation) 道路、鉄道、空港、港湾・河川、... 4 廃棄物処理(Waste) 廃棄物回収、リサイクル、... 5 情報通信(ICT) 情報処理、キャリア、インターネット、放送局、... ・・・ ・・・ (2) 性能(Performances: to be technically achieved)の例 ~ 改善・向上可能なもの 1 Quality(品質) ①便利、 ②快適、 ③安全、 ④安心 住民視点 2 Operation(運用と拡張) ⑤効率運営、 ⑥産業活性化、 ⑦世代循環 都市管理者視点 3 Eco-conscious(環境配慮) ⑧地球温暖化、 ⑨資源節約、 ⑩生物多様性 国際世論視点 スマートさ(Smartness): 品質,環境など異なった視点の性能を両立させる工夫 All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 18 目次 1 世界で進む都市化とスマートシティ 2 スマートシティを巡る世界の動向と国際標準の必要性 3 スマートシティの国際標準の考え方 4 スマートシティのISO規格づくりの現状および展望 19 初期構想:新しいTCを作る 委員会 検討項目1 スマートシティ 評価規準 検討項目2 スマートシティ インフラ基本要素 親委員会 スマートシティ インフラ 作業部会 分科会 検討項目3 都市の多様性 への対応 検討項目4 スマートシティ のMRV WG1 一般評価 WG3 環境適合 WG2 品質 WG 4 持続的成長 WG1 基本モデル WG4 電力グリッド WG2 情報通信基盤 WG5 上下水道 WG3 交通 WG6 その他 WG1 オフィス都市 WG4 住宅都市 WG2 リゾート都市 WG5 工業都市 WG3 空港 WG6 学園/研究都市 WG1 測定 WG3 検証と認証 WG2 報告とコミュニケーション ……… ※ 提案当初の構想を示すもので、最新の情報を反映したものではありません。 ……… All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 20 ISOという組織と新TC設立のルール 理事会 TMB 日本,韓国,中国,マレーシア,豪,インドネシ ア,南アフリカ,スウェーデン,イギリス,ドイツ, フランス,米,加,ブラジル 新TCを設立するには, TMBに提案し,認可後, 約160のメンバー国に投 票回付される(3ヶ月)。回 付で可決された後に再び TMBで最終決定が下され る。 TMB TC TC TC TC TC TC TC SC TMB: Technical Management Board TC: Technical Committee SC: Sub Committee WG: Working Group WG All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 21 最近のTC All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 22 国内の取り組み体制構築 2011年5月:JSCA(スマートコミュニティ アライアンス)幹事社(7社)による準備 会議発足 2011年10月:IS-INOTEK 新規戦略委 員会WG2(国内審議委員会事務局) 発足 2012年5月:国内審議委員会発足 ※ IS-INOTEK:基準認証イノベーション技術研究組合(http://is-inotek.or.jp/) JSCA(日本スマートコミュニティーアライアンス) 23 ISO TC268 Structure Organization Scope&Deliverables TC268 Sustainable Development in Communities Chair & Secretariat Chair: J. Lair (France) Secretariat: France Chairman Advisory Group (CAG): ・TC chair & secretary ・ SC1 chair & secretary ・ WG Convener WG1 Management System Convener : WG2 Global City Indicators Convener : TC268/SC1 Smart Community Infrastructures WG1 Infrastructure metrics TC:Technical committee, SC: Subcommittee, WG: Working Group, TR: Technical Report, TS: Technical Specification Chair: Y. Ichikawa (Japan) Secretariat: Japan Smart Infrastructure Metrics (TR & TS*) Convener: Y. Ichikawa All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 24 25 ISO TC268 SC1 Current Membership All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 26 TC 268/SC1のパリ会合で合意したタイトルとスコープ ■Title:“Smart Community Infrastructures” ■Scope: Standardization in the field of smart community infrastructures, including basic concepts to define and describe smartness of community infrastructures as scalable and integrable systems, harmonized metrics for benchmarking, usage of the metrics for application to the diverse types of communities, and specifications for measurement, reporting and verification, ensuring avoidance of overlaps and contradictions with ISO/TC 268 deliverables. The proposed standards will focus on technical aspects of community infrastructures including energy, water, transportation, waste and ICT that support the operations and activities of communities. The concept of smartness is addressed in terms of performance relevant to technologically implementable solutions, in accordance with sustainable development in communities as elaborated in ISO/TC 268. All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 27 ISO TC268 SC1 -Proposed Timeline Year Month 2012 … Sept. … 2013 July Sept Project development under WG 1 Metrics (PWI) Review of relevant works (TR) Reference Metrics (IS/TS) 2014 July All Rights Reserved Copyrights C 2012 Hitachi, Ltd. 28 メール: [email protected] 日経ビジネスオンライン>環境・エネルギー> 「世界環境標準化戦争」 http://business.nikkeibp.co.jp/ 第一法規World Eco Scope連載(有料ですが,詳細は法律情報はこちら) https://www.ecobrain-wes.com/wes/ 29