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1.大学院 医療情報・経営管理学専攻設置の趣旨及び必要性 (1)設置の

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1.大学院 医療情報・経営管理学専攻設置の趣旨及び必要性 (1)設置の
1.大学院 医療情報・経営管理学専攻設置の趣旨及び必要性
(1)設置の背景
平成 13 年 12 月厚生労働省の「保健医療情報システム検討会」
(以下「システム検討会」
)は最終
提言において医療分野における情報化に向けてのアクションプランとして①医療における標準化の
促進,②情報化のための基盤整備の促進,③モデル事業の展開,④情報システム導入・維持費の負
担の軽減,⑤理解の促進,を上げ,それぞれの達成目標と役割分担をアクションプランとして提示
した。
また,情報化の重点対象として(ⅰ)電子カルテシステム,(ⅱ)オーダリングシステム,
(ⅲ)
EBM(根拠に基づく医療)の支援システム,
(ⅳ)遠隔地診療支援システム,
(ⅴ)レセプト電算処
理システム,
(ⅵ)電子的情報交換のための用語・コード・様式の標準化,の 6 つの手段を上げた。
現在,厚生労働省は医療分野の情報化の推進について(a)医療情報の標準化(カルテ情報の標準化),
(b)医療情報の機密保持(安全性確保),(c)遠隔医療および(d)地域診療情報連携推進につい
て体系的に検討し対策を講じてきている。
これらの分野は萌芽時期の 20 世紀後半においては,医師の独占業務である医業のいわば周辺業
務であり IT 技術の発展と疾病に対する国民ニーズの増大を受けて医師自らが開発,試行してきた。
しかしながら 21 世紀を迎え,これら一連の分野は医学,医業の周辺の学問や業ではなく,IT 技術
と医学の知識を合わせ持った独立性の高い専門業務となっている。
一方,平成 18 年の IT 戦略本部において IT の構造改革力で日本社会の改革を推進するという観点
から,今後重点的に取組む IT 政策として,保健・医療・福祉分野が取り上げられた。これを受けて
厚生労働省は平成 19 年 3 月に「医療・健康・介護・福祉分野の情報化グランドデザイン」(以下,
「医健介福グランドデザイン」という)を取りまとめた。内容は平成 13 年の最終提言とその後の
施策の進捗状況と新たに IT 化重視の国策を踏まえ,保健・医療の分野のみならず介護・福祉の分野
にも IT 化を普及させる青写真を提示したものとなっている。特に,国民,医療機関・介護事業者,
および保険者等のそれぞれのニーズの実現に着目し,国民にあっては「IT を活用して,自身の健診
情報・診療情報を日常の健康管理に活かしたり,医療機関・介護事業者等に提供し,安心して質の
高いサービスを効率的に受けるというニーズ」を,医療機関・介護事業者にあっては「費用対効果
の高い IT の導入により,質の高いサービスを効率的に提供するというニーズ」を,そして保険者等
にあっては「レセプトオンライン化等により,医療保険事務を効率化するとともに,保険者機能を
効果的に発揮するというニーズ」をそれぞれ具体的なアクションプランのメルクマールとすること
を提言している。このように我が国の保健・医療・介護・福祉分野は多様な関係者のそれぞれの IT
化に関するニーズを強く意識しての施策実現の時代に入った。
更に医療の診断・治療技術水準や医療安全,患者満足度等の医療の質に関してはクリニカル・ガ
バナンス(診療の統治)の概念に基づく改革が主流になっている。これは 1995 年のサッチャー政
権下での医療費抑制策が誘引とされるブリストル王立小児病院小児心臓外科手術で 38 中 20 名が死
亡するという医療の質の崩壊とモラルハザードの象徴的な事件 The Bristol Babies Scandal in 1995
が発生したことに端を発する。NHS(National Health Service)
への歳出削減により待機患者の増加,
医療関係者人的資源不足,著しい保健医療サービスの質の低下を引き起こし最も信頼されていた王
立病院がモラルハザードと重大な医療過誤を引き起こしたことへの猛省から体系的な医療経営,医
療管理の概念としてクリニカル・ガバナンス(診療の統治)が構築されてきた。その骨格となる要
素は,
① 科学的根拠に基づく医療(EBM:Evidence Based Medicine)
1
② 臨床ガイドライン(クリティカル・パス)
③ 臨床監査(クリニカル・オーディット)
④ 臨床指標(クリニカル・インディケータ)
⑤ 医療安全計画(ペーシェント・セーフティ)
等であり,英国のみならず我が国においてもこれらを抜きにして今日の医療管理を語ることはでき
ない。
加えて,本邦においては急速な高齢化に伴う生活習慣病等の疾病構造の変化,国民意識の向上に
よる受療行動の増加,医療技術の急速な進歩等により医療費は増加の一途をたどり続けており,直
近の 2009 年の統計では GDP の 8.5%に達している。世界一の超高齢国家であるにもかかわらず,
この比率は OECD 加盟 34 国のうち 24 番目と低く我が国の保健・医療・福祉の効率的,合理的な
ベストミックスの希求が功を奏していると考えられている。
しかしながら,今後も保健・医療・福祉のベストミックスシステムが安定して続くかは,新老人
保険制度導入に関する混乱等に見られるように,医療経済的に国民的合意を得られるかは不透明で
ある。この不透明性を脱却する必須要件としては,医療情報と医療経営の専門家によるベストミッ
クスシステム改善への介入である。
(2)教育研究上の理念,目的
我が国では世界のいずれの国も経験したことのない超高齢社会の到来に伴い,保健・医療・福祉
の一貫性ある総合的ケアを柱とし,人々が日々の生活を健康で安全に営み,病気や障害にも関わら
ず人間としての尊厳に満ちた生活を営むことができるようにすべく努力が求められている。
一方で,近年にみる国民のニーズの多様化や,保健,医療分野に関わる科学技術の発展,保健医
療および福祉をめぐる環境の変化および医療の IT 技術の飛躍的発達により,我が国の保健・医療・
福祉のシステムとそれを支える知識と技術は複雑多岐且つ細分化,高度化,専門化してきている。
こうした状況下,特に病院における医療情報管理,医療経営の分野における専門職の役割がより
一層重要性を増しており,高度な専門的知識・技術を習得した専門職業人や教育者,研究者の養成
が望まれている。これに応えるべく,新潟医療福祉大学では平成22年4月に医療経営管理学部を設
置した。現在,診療情報管理に関係する資格は診療情報管理士(日本病院会),医療情報技師(日本
医療情報学会),メディカルクラークおよびドクターズクラーク(日本医療教育協会),診療報酬請
求事務能力(日本医療保険事務協会),医療秘書技能(医療秘書教育全国協議会)および関連資格と
して情報処理技術者(情報処理推進機構)と日商簿記(日本商工会議所)等(以下,診療情報管理
士等)がある。これらの関連資格を複数取得することが大学教育の中で重要な目標となっている。
本学では,平成22年度から医療技術学部と社会福祉学部および健康科学部の3学部体制から新た
に医療経営管理学部を設置し4学部体制に移行した。このうち既存の3学部は既に保健学専攻,健康
科学専攻,および社会福祉学専攻の修士過程の大学院を設け,博士課程は医療福祉学専攻として全
体を統合して大学院教育を行っている。このたび設置する医療情報・経営管理学専攻は,医療情報・
経営管理学分野の単分野から構成される。
(3)設置の必要性
厚生労働省の「システム検討会」の最終提言に示された①電子カルテシステム,②オーダリング
システム,③EBM(根拠に基づく医療)の支援システム,④遠隔地診療支援システム,⑤レセプト
電算処理システム,⑥電子的情報交換のための用語・コード・様式の標準化,の6つの手段の構築
に係わるには大学院水準の知識と技術が必要となる。
2
また現在,厚生労働省がインセンティブを掛けている医療情報政策はⅰ)医療情報の標準化(カ
ルテ情報の標準化),ⅱ)医療情報の機密保持(安全性確保),ⅲ)遠隔医療,ⅳ)地域診療情報連
携推進への対応についても大学院水準の知識と技術が不可欠である。同様に,厚生労働省の平成19
年の「医健介福グランドデザイン」にあるように,今後 IT 化は介護・福祉の分野にも急速拡大して
いくと予想され,そうしたニーズの層の拡大も大学院での教育の必要性を示唆している。
また本邦においても病院における医療の質の改善・向上システムとして標準化されつつあるクリ
ニカル・ガバナンス(診療の統治)の骨格となる要素,すなわち a)科学的根拠に基づく医療(EBM),
b)臨床ガイドライン(クリティカル・パス),c)臨床監査(クリニカル・オーディット),d)臨
床指標(クリニカル・インディケータ),e)医療安全計画(ペーシェント・セーフティ)の知識と
技術の習得は学士教育では不十分であり大学院教育が必要である。
① 研究・臨床・教育の高度化への対応
診療情報管理士等の医療情報管理に携わる専門職従事者の養成は,これまで短期大学または主に
資格取得を目的とする専門学校等で行われてきたが,近年は大学等の高等教育機関での養成が増加
している。これは,近年の医療に関わる科学技術の進歩,とりわけ IT や保健医療を巡る環境の変化
に伴い,その職業能力の高度化,質的向上が期待されていることへの現れと考えられる。
しかしながら,大学教育においても診療情報管理士等の関連資格を取得することに多くの時間が
割かれ,近年の研究・臨床・教育の高度化を反映したカリキュラムに達していないのが実情である。
こうした状況下で更に専門職従事者の質的向上を図るためには,その裏付けとなる研究教育の高度
化が不可欠である。
我が国が既に超高齢社会に突入し限られた医療資源と財源をもって日進月歩の医療の水準を保持
向上させていくためには医療情報管理の高度化は不可欠であり,そのためには健康科学分野の研
究・教育の高度化を図りつつ,教育者や研究者,さらに臨床の現場を支える高度専門職の育成が急
務である。
② 医療事故(過誤)の系統的,組織的防止の厳格化への対応
ここ 10 数年の間に米英をはじめとした世界的な潮流として,顕在化していない医療事故(過誤)
が相当な数,存在する可能性が指摘され,実際に検証し確認されてきている。クリニカル・ガバナ
ンスの発端となった英国ブリストル王立病院事件をはじめとして,現行医療制度の医療安全システ
ムの潜在的危うさが国際的に指摘されてきており,例えば国際医療福祉大学の武藤正樹らの調査に
よると我が国においても 7 病院 700 カルテの予備調査うち有害事象件数 79 件(11.3%)という割
合で発生していることが指摘されている。
このような医療事故(過誤)の体系的,組織的原因究明と予防が喫緊の課題となっており,この
目的に対して医療情報管理および医療経営管理の専門家の養成は病院の医療安全対策システム構築
の要になることが期待される。
③ 新診療報酬体系への対応
平成 15 年度から急性期入院患者を対象として国際疾病分類(ICD10)に基づいた診断群分類
別に,手術・処置の有無,合併症の有無等に応じて,1日当たり支払額を包括化する DPC
(diagnosis procedure combination:診断群分類包括評価)システムの保険導入を開始した。
現在までに全国 82 の特定機能病院(大学付属病院等)での導入を皮切りに,2012 年度末現
在,全国一般病院の約 1/5,一般病床の約 1/2 まで普及してきている。我が国の保険診療体系
3
においては,出来高払い方式と包括払い方式の導入の功罪について厚生労働省の中央医療保険
協議会(中医協)等の場で長年に渡って論争が続いてきた。そのことへの1つの回答としての
本方式は,両者のベストミックスを狙ったハイブリッド型の診療報酬体系である。
しかし本方式は複雑であり,円滑な運用のためには診療情報管理士の機能が不可欠であり,
疾病分類(ICD10)への理解,診断・治療コスト,人件費,薬剤・医療材料購入費,入院管理
コスト(看護,介護,食事,光熱費等のいわゆるホテルコスト)との費用対効果等病院の経営
管理に対する専門的知識,医療 IT の習熟,保険診療請求システムの熟知,医療法,医師法,補
助看法等の医療関係者の身分法,薬事法,健康保険法等のコンプライアンス事項の熟知および
医師の日常診療および研究活動への高度な補助機能
(ドクターズクラーク機能)
が求められる。
とりわけ,病院の経営管理に関する専門的知識,医療 IT の習熟および医師の事務的な作業に
対する補助のみならず,臨床と研究に関してサポートすることが求められるドクターズクラー
ク機能および診療情報管理機能には,学士教育のみでは対応しきれないのが現状である。
④医師事務業務の高度化,肥大化への対応
一方,地域の急性期医療を担う病院において,医師は必ずしも自ら行う必要のない書類作成等の
業務に従来から相当の時間を割かれてきた。そのため患者や地域のニーズに応えるための自己研鑽
を行う時間が不足し環境が整備されていないことが,慢性的な重大な問題辺地の医師確保の困難性
の理由の一つでもあった。
幸い平成 22 年 4 月から,病院勤務医の過度の負担を軽減し処遇を改善することを目的として,
診療報酬において病院選択制の医師事務作業補助体制加算が新たに設けられた。これは医療事務作
業を補助する補助者と一般病床の比を基に,入院時に傾斜配分方式の加算点数を請求できる方式で
ある。本方式の運用規則では医師事務作業補助者を適切に配置し,医師事務作業補助者の業務を管
理・改善するための責任者を配置することを算定用件としている。本改定は病院が提供する医療の
質の維持向上と安全性を担保し,患者満足度を向上させる必須の 3 要素,すなわちいわゆる「ヒト
(医療関係職種)
,ハコ(医療設備),モノ(医薬品,医療用具)
」のうち医療設備(ハコ)の要素と
して IT が必須となり,その結果医療関係者(ヒト)の解釈が拡大してきたことを意味している。
こうした医師事務業務の高度化,肥大化は不可逆的なことであり診療情報管理士等の体系的なス
キルアップが不可欠である。
⑤高齢社会への対応
我が国の65歳以上の高齢者人口は,昭和25年には総人口の5%に満たなかったが,昭和45年に7%
を超え(いわゆる「高齢化社会」
)
,さらに,平成6年には14%を超えている(いわゆる「高齢社会」
)。
平成18年版の高齢社会白書では,平成17年10月現在の65歳以上の高齢者人口は総人口に対して
20.04%となり,初めて2割を超えた。平成50年には35.7%となることが予測され,今後も高齢化が
急速に進展していくことが予想されている。
このような加速的高齢化に伴い,近年保健・医療・福祉を取り巻く人材需要を含む環境が目まぐ
るしく変化しており,この変化に対応できる総合的な知識・技術を習得した優秀な専門職従事者の
需要が急速に増大している。とりわけ病院における医療情報管理士等による医療IT管理と医療情報
管理業務の分業化は,医師,看護師等の事務的な業務から可能な限り解放し,本来の患者の診療業
務に集中させる意味で健全な病院経営管理のメルクマールになってきている。
この分野の優秀な専門職従事者の確保にあたっては,量的側面はもちろん,その質的な向上も重
要な課題であり,ひいてはこれら専門職従事者を指導・養成する立場である高度な知識および研究
4
能力を持つ教育者・研究者の育成が不可欠である。
⑥ 社会情勢及び制度の変革への対応
近年において,超高齢社会に向けた高齢者保健福祉施設の充実のためのゴールドプラン 21,介護
保険制度の着実な実施,健康寿命の増進と生活習慣病予防の推進,食品安全対策の整備,地方自治
体における地域福祉計画の策定,障害者の自立・社会参加の推進,質の高い医療を確保するための
施策の推進等が図られている。
このように病院を取り巻く社会的情勢の変化および制度の変革に対応するためには,保健・医療・
福祉の有機的な連携に関連する専門的かつ総合的な知識・技術を身につけ関連した地域システムの
開発と維持に貢献する専門家の配置が必要であり,診療情報管理士等の知識と技能はこれに合致す
る。
⑦ 地域的特性
新潟県においても,二次医療圏の統合等に伴い保健・医療・福祉の連携の再構築が開始され,DPC
システム導入(平成21年度現在,21病院【資料1】(㈱日本医療事務センター調査))
,IT化の促進,
診療情報管理士等の配置が進行しており,DPCシステムを導入した病院数は全国平均の5%の約3倍
と上回っている。
しかし診療情報管理士等の配置は,関東信越地方厚生局管内1都9県499市区町村の比較において,
平成23年6月1日現在,131の病院において本加算を採用しているものの,新潟県は一般病床100床
当たりの診療情報管理士等の配置数は1.11人と1都9県中第9位(最上位は長野県3.15人【資料2】)
と浸透普及していない。
DPCシステム導入病院率を病院の診療IT化のメルクマール,また医師事務作業補助体制加算の選
択を病院医師業務の軽減化状況のメルクマールとしてみた場合,本県はアンバランスな状態にある
と言える。
こうした状況を改善することにより医療側と患者側の両面から本県における病院医療サービスの
質の向上が担保されると考えられる。この意味で本学における診療情報管理士等の輩出と大学院化
は本県の医療の質の向上に大きく貢献できると考えられる。
(4)人材育成のねらい
病院での情報管理において中核的で独立性の高い高度な専門職業人を養成し,病院の IT 化におけ
る高度な診断・治療の飛躍的な質の向上をはかる。機密性の高い患者情報の系統的,効率的管理体
制の中核となる専門職業人を養成し配置することで,医療の質が高度でより安心,安全になり,結
果として患者満足度の向上が図られ,加えて医師・看護師等の業務負担の軽減化を図ることも平行
して可能となる。
具体的には,新たに特定機能病院を中心に全国的に導入され始めた DPC システムの維持改善,
病院医師の研究・診療を補助するための関連文献・資料に基づく高度な臨床疫学的レビュー等の研
究サポートをするドクターズクラーク機能,および病院医師業務の軽減化状況のメルクマールとな
っている医師事務作業補助体制加算の算定要件である「医師事務作業補助者を適切に配置し,医師
事務作業補助者の業務を管理・改善するための責任者」等の養成を主眼として人材の養成を行う。
合わせて,本専攻の基礎となる医療情報管理学科の教育が包含している,医療経営に関する教育
をより高度化して医療経営管理の視点から EBM に基づいた診断・治療の費用対効果の算出と保険
診療における効率性を希求し,加えてコンプライアンスおよび医療の質に裏打ちされた患者満足度
5
向上の視点から病院経営の無駄と非効率を洗い出し改善策を提示する医療情報と医療管理の両面に
通じた専門家を養成する。
一方,従来,医療情報・経営管理学に関わる教育者・研究者は,病院勤務の医師が専ら担当して
いたため,大学を含めた高等教育機関への導入が遅れたこともあり,本分野の学術研究機関が他の
医療関係職種の学術研究機関と比べて少ないのが現状であり,人材需要はかなり高い。よって修士
課程終了後に博士課程へと進学し,大学教員・研究者を目指す者もいると思われる。
(5)大学院修士課程修了後の進路
科学技術・情報技術の高度化,社会的倫理意識の変化等,医療の分野においても背景となる環境
は絶えず変化している。このような中で,医療情報,医療経営管理に関する高度な専門知識・技術
を身につけているだけではなく,保健・医療・福祉に関連する知識も身につけた人材が求められて
いる。
さらに,厚生労働省の「システム検討会」の最終提言,およびクリニカル・ガバナンス(診療の
統治)の要素である①科学的根拠に基づく医療(EBM),②臨床ガイドライン(クリティカル・パ
ス)
,③臨床監査(クリニカル・オーディット),④臨床指標(クリニカル・インディケータ),④医
療安全計画(ペーシェント・セーフティ)等を導入指導し評価改善していくためには学士レベルの
教育のみでは不十分であり,修士課程以上の大学院で更なる教育・研究が必要である。
大学院修了後は,病院において医療情報管理または医療経営管理業務の管理者,また各種研究機
関,健康増進施設,行政機関,大学その他の養成施設等において,管理者,高度専門職技術者,指
導者,教育者,研究者として従事するか,更に本学大学院も含めた大学院博士後期課程に進学する
か等の進路が考えられる。
2.学生確保の見通しと社会的な人材需要
人口動態の変化と疾病構造の変化,医療技術,IT 技術の革新的進歩等によって起こる下記の様々
な変化への対応が社会的に不可欠となっている現状から,大学院生確保の見通しと社会的な人材需
要は年々高まってきていると考えられる。
① 医療情報に関する研究・臨床・教育の高度化への対応
② 病院における医療事故(過誤)の系統的,組織的防止の厳格化への対応
③ DPC 方式等の新診療報酬体系への対応
④ 医師事務業務の高度化,肥大化への対応
⑤ 福祉施設等における高齢社会への対応(保健・医療・福祉の IT 化と連携)
⑥ 社会情勢及び制度の変革への対応
(1)長期的かつ安定的に学生の確保を図ることができる見通し
平成 26 年度本専攻設置に向けて,医療情報・経営管理学専攻の基礎となる医療経営管理学部医
療情報管理学科所属の 3 年生 100 名に対して,進路指導の一環として当専攻についての興味を調査
したところ,5%の学生にとって興味が強く,ある適度の興味を持った学生と合わせると 2 割弱で
あった。
また,入学定員の設定において,本専攻の基礎となる医療情報管理学科と近似し,かつ 1 学科 1
専攻にて運営している他大学の学科の入学定員,およびその他大学大学院の入学定員を参考とした
6
【資料 3】。大学院当該専攻の入学定員から当該学科の入学定員を除した数値は,いずれの大学も
4%から 10 %の割合であったため,上に記した本専攻へ進学を希望する本学科所属学生の割合と関
連性があると思われる。
かつ,本学大学院では社会人を学生として受け入れており,その学生数は平成 24 年 5 月 1 日現
在において,在籍者数 91 名に対して 70 名もの学生が社会人であり,本専攻設置の際に医療情報・
経営管理学に関する知識や技術の急速な陳腐化と高度化への対応の場として,新たに社会人がリカ
レント教育を受ける可能性も高いと思われる。
このことから入学定員 4 名という学生数の確保は満たされるものと考えられる。
(2)人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的が,人材需要の動向等社会の
要請を踏まえたものか
「ア.大学院 医療情報・経営管理学専攻設置の趣旨及び必要性(3)設置の必要性」にも記し
たように,国際的なニーズが高まっている中,我が国においては超高齢化社会が目前に迫っている
にも関わらず,未だ人材供給が追い付いていない。新潟県においても,DPC システムの導入は他県
よりも進んでいる(平成 21 年度現在,21 病院【資料 1】(㈱日本医療事務センター調査))おり,
DPC システムを導入した病院数は全国平均の 5%の約 3 倍と上回っているが,高度な次元にて運用
できる診療情報管理士等の配置数は 1.11 人と 1 都 9 県中第 9 位
(最上位は長野県 3.15 人
【資料 2】)
と浸透普及していない。DPC システム導入病院率を病院の診療 IT 化のメルクマール,また医師事
務作業補助体制加算の選択を病院医師業務の軽減化状況のメルクマールとして見た場合,本県はア
ンバランスな状態にあり,高度な専門的知識・技術を習得した専門職業人の養成が望まれている。
診療情報管理士は民間資格ながら,平成 12 年 4 月の診療報酬改定で新たに設けられた診療録管
理体制加算においても,1 名以上の専任の診療記録管理者が配置されていることが要件となってお
り,また公益財団法人日本医療機能評価機構が実施する病院機能評価 ver5 の基準においても,退院
患者 2000 名/年につき 1 名の担当者の配置が望ましいとされている。加えて, ICD10 による疾病分
類をされている事も求められており,必要な知識を持つ診療情報管理士の重要性は日に日に増して
いる。
3.修士課程までの構想か,又は,博士課程の設置を目指した構想か
我が国では高齢者社会の到来,国民のニーズの多様化,保健,医療分野に関わる科学技術の発展,
保健医療および福祉をめぐる環境の変化により,我が国の保健・医療・福祉は複雑多岐かつ細分化,
高度化,専門化してきているのが現状である。そのような状況の中,これからの分野における専門
職の役割はより一層重要性を増しており,また総合的ケアという時代の要請に応えるべく共通認識
を持った,より高度な専門的知識・技術を習得した専門職業人や教育者,研究者の養成が望まれて
いる。
新潟医療福祉大学では,このような社会の要請に応えるため,平成 17 年度に大学院医療福祉学
研究科修士課程(保健学専攻および社会福祉学専攻)を設置し,平成 19 年度には同研究科に修士
課程(健康科学専攻)および博士後期課程(医療福祉学専攻)を設置したところであるが,平成 26
年度に同研究科に修士課程として医療情報・経営管理学専攻を設置することとした。
医療情報・経営管理学専攻では,既設の修士課程である保健学専攻,健康科学専攻,社会福祉学
専攻との連携を深めながら高度専門職業人の養成を図っていくと共に,今後特に求められる資質能
7
力を兼ね備えた研究者の養成については博士後期課程において行う。
4.研究科,専攻等の名称及び学位の名称
(1)専攻名について
現存の医療経営管理学部医療情報管理学科を基礎として,新たな大学院専攻を設置するにあたり,
この「医療情報・経営管理学専攻」が最も相応しいとのことから命名した。
なお,英訳にあたり「医療情報管理学科」に「Health Informatics」を用いており,
「医療経営:Health
Business Administration」に関する教育を合わせて行っていることから,本分野の体系や研究内容
を考慮して,英訳については次のように設定した。
専攻名
英訳
Major of Health Informatics and Business Administration
医療情報・経営管理学専攻
略語:Major of HIBA
(2)学位の名称について
また,学位の名称についても次のようにする。
学位名
英訳
修士
Master of Health Informatics and Business Administration
(医療情報・経営管理学)
略語:MHIBA
5.教育課程の編成の考え方及び特色
(1)本学研究科全体における教育課程と本専攻科の教育課程との関係
新潟医療福祉大学大学院医療福祉学研究科修士課程の教育課程は,
保健学専攻,
社会福祉学専攻,
健康科学専攻および新設の医療情報・経営管理学専攻の 4 専攻の共通基盤となる修士課程共通科目
と,各専攻・分野専門科目によって構成される。
学生は共通科目および所属専攻の特論科目・演習科目の他に,他専攻および分野の特論科目を履
修可能であり,関連科目として他の専攻の授業を履修できるようにすることにより,保健・医療・
福祉における連携教育の一環として,幅広い教養と学識を身につけることができる【資料 4】。科目
履修要件から見ても,必要修得単位 30 単位中(内,10 単位は特別研究),所属分野から特論科目 2
単位,演習科目 4 単位を履修するほか,修士課程共通科目の中から 2 科目 4 単位以上を履修するこ
ととし,残り 10 単位については,修士課程共通科目の他に,他の専攻および分野の特論科目を履
修することが可能とすることによって,一つの分野に偏ることなく研究課題を複数の授業科目を通
して体系的に教育・研究することができるように配慮してある。
修士課程共通科目は,保健学専攻,社会福祉学専攻,健康科学専攻および医療情報・経営管理学
専攻の大学院学生が共に選択・履修する科目とし,保健・医療・福祉・健康を研究するための基本
8
となる科学理論,実践・教育の課題と方法,研究方法論や調査研究技法を学習・研究するよう指導
することを目的とする。
各専攻・分野の専門科目は,学部教育および各専門職の実践経験を基礎として,専門分野におけ
る先端的理論・技術を研究し,専門職としての実務能力および実践的調査研究能力を高めるよう指
導することを目的とする。学生は,選択した分野の特論・演習を中心に履修し,特別研究において
修士論文作成作業に必要な指導を受ける。
(2)本専攻における教育課程の編成の考え方および特色
日進月歩の診断・治療技術の発展,病院の急速な IT 化,高齢化社会の到来により多様化する高齢
者のニーズと国民ニーズの多様化,患者満足度基準の高度化および DPC システムの導入等の狭間
で,もはや臨床情報管理と病院経営は医師の診療の合間に行う業務では無くなっており,高度に専
門的な知識と技能を必要するに至っている。
新設の医療情報・経営管理学専攻は医療情報・経営管理学分野の単分野から構成され,こうした
時代の流れに即応した専門家を養成する。
この医療情報・経営管理学分野では,病院における情報管理の中核的で独立性の高い専門職を養
成し,病院の IT 化に関連した高度な診断・治療の飛躍的な質の向上に関する研究・教育を行うと同
時に,機密性の高い患者情報の系統的,効率的管理体制の中核となる高度専門職業人を養成する。
授業科目は,分野基本科目(特論)と専門科目(演習および特別研究)で構成されている。
分野基本科目は「情報管理学特論Ⅰ」
,「情報管理学特論Ⅱ」および「医療経営管理学特論」の 3
科目で構成され,専門科目としての演習は分野基本科目の演習を行う。
「情報管理学特論Ⅰ」は,医療情報処理と管理の基本的理論,ハードウエア,ソフトウエアおよ
びデータ処理(保存,update,プログラミング,統計処理)方法の基礎を習得する。具体的には各
分野における具体的研究を通して,研究計画の立案,適切なデータ収集と分析,研究成果のまとめ
方のための知識・技術を養う。
「情報管理学特論Ⅱ」は医療情報処理Ⅰに引き続いて EBM 方法論,統計検定Ⅱ,臨床データマ
ネジメント,コンピュータシュミレーション,画像処理,ネットワーク情報処理,医療情報工学,
心理測定法および英論文作成の基本的知識・技術を養う。
「医療経営管理学特論」は医療管理関連法規,医療安全,クリニカルガバナンス,診療報酬体系
における収支,臨床医療経済学,病院経営学,病院会計,国際会計について基本的知識・技術を養
う。
特別研究は,研究指導教員 9 名が担当することになる。この授業は,研究指導教員および担当す
る学生の研究分野と希望を考慮した副指導教員による研究指導を基本として,適宜必要に応じて個
別指導を採る等,形式を変えながら,各自の専門を活かしつつ協力して本専攻生を総合的に指導す
る。具体的な進め方は,医療情報学に関連した研究課題および検証すべき仮説を明確にし,先行研
究に関して文献を精読し,仮説の検証が科学的に意義あることを確認した上で,次に調査資料や研
究報告の解釈・分析の方法を訓練しながら研究手法を確定してデータ収集する。データ結果の整理
分析を行った後,論文を執筆し修士論文を完成させる。
(3)「新時代の大学院教育」との関係性
本研究科における教育課程は「新時代の大学院教育」の考え方を基本としており,本学において,
学生は共通科目および所属専攻の特論科目・演習科目の他に,他専攻および分野の特論科目を履修
可能であるという考え方は,「新時代の大学院教育」における「社会のニーズに対応した人材の養
9
成を行うためには,学修課題を複数の科目等を通して体系的に履修するコースワークを充実し,関
連する分野の基礎的素養の涵養等を図っていくことが重要である。」という考え方に沿ったものと
している。
このことにより保健・医療・福祉における連携教育の一環として幅広い教養と学識を身につける
ことができ,「高度の専門的な職業を担うための卓越した能力を培う。」ことが可能となる。
更に,「大学院学生が所属する各研究室の指導教員に教育を任せ切りにするという傾向」に陥ら
ないようにするため,研究指導教員の他,副指導教員も指導に当たることとしている。
6.教員組織の編成の考え方及び特色
本大学における大学院担当教育職員資格審査基準である「新潟医療福祉大学大学院医療福祉学研
究科教員の選考に関する申し合わせ」は【資料 5】に示した。具体的な教員配置は,医療情報・経
営管理学専攻の専任として教授 7 名,准教授 2 名,講師 4 名,助教 2 名から構成されており,学位
の取得は博士 9 名,修士 4 名,学士 2 名である。研究分野も情報学,数学,医学統計学,経営学,
会計学,医学,歯学といった学際領域を特徴とした教員組織を構成している。さらに,過去の職歴
において国際保健(WHO,JICA 等),厚生行政,臨床医学および歯学,バイオメカニクス,IT 技
術,医療施設経営,ビジネススクールを担当した教員を揃えて,多岐に渡って理論と実践の両者に
バランスが取れた教員配置となっている。
特に授業科目「医療情報管理学」において IT 技術(プログラミング,データ管理・分析等)に長
けた教員(准教授,講師等)を配置し,「医療経営管理学」においては過去に国際保健,厚生行政,
医療施設経営等に携わった教授等を配置することで,全体として充実した構成となるように配慮し
てある。
また,専任教員の年齢構成は,別項の書類「専任教員の年齢構成・学位保有状況」のとおりであ
り,特定の年代に偏らないように年齢均衡にも配慮しバランスよく配置する。これにより,目覚ま
しい発達を遂げる最先端の医療情報管理テクノロジーについても,より高度な専門知識を教育する
ことができる一方,過去の経験的事実に基づいたより深みのある専門知識を教育することができ,
先端的かつ実務的な研究活動を通して学生の知的関心を涵養し,高度な知識・技術を習得した技術
者を育成することが可能となる。
なお,本学の就業規則【資料6】による定年は65歳であるが,大学が教育指導上特に必要とする
教員については,「非常勤教育職員就業規則」【資料7】に基づき,定年後の再雇用は個別に決定
することができるため,学校法人側と教員側双方の了解が取れれば,特任教授としての雇用が可能
である(1年契約で契約延長が可能)。
7.教育方法,履修指導,研究指導の方法及び修了要件
(1)具体的な教育方法,履修指導,研究指導の方法について
大学院への入学から修了までの流れを以下に示す。また,終了までのスケジュール【資料 8】
,履
修モデル【資料 9】を別に示す。
医療情報・経営管理学専攻への入学には本学の学部卒業生の他,他大学の卒業生,社会人等も入
学の対象とする。なお,特に専門資格を有する者は優先して入学を選抜する。
10
入学者の選抜は,出願書類による書類審査を実施し,最終的に筆記試験と面接試験により行う。
筆記試験では志願する分野に関する知識や考え方を問う意味で小論文や語学試験等を課す。また,
面接試験では大学院における研究計画を達成するための意欲や適性を審査することを目的とする。
なお,具体的な選抜方法は研究科委員会で定める。
入学に際して希望する研究指導教員を決め,選択した分野の中から特論・演習・特別研究を組み
合わせて 3 科目 16 単位を必修選択し,かつ修士課程共通科目群から 2 科目 4 単位以上,分野基本
科目等の特論 5 科目 10 単位以上,合計 30 単位以上を履修しなければならないとする。
研究指導については,まず研究科委員会において,学生の研究分野及び意見を考慮して,学生ご
とに研究指導教員を定める。研究指導教員は,担当する学生の研究分野と希望を考慮して,副指導
教員を定めることができる。研究指導教員と副指導教員は,担当する学生の研究に対する理解度や
進度を常に把握し,必要な助言を行う。学生は,文献その他の資料の収集・分析,学部の実習指導
への参画等,研究指導教員の指示に従い,研究活動を行う。
(2)修士論文について
修士論文作成にあたっては,学生は 1 年次の終了までに自己の研究テーマを決定する。
その際,
研究指導教員の意見・指導を考慮する。2 年次 5 月に研究テーマ及び研究計画を発表し,修士論文
を作成,2 年次 9 月には中間発表会を行う。
最終的に提出される修士論文について,本学における修士論文の提出資格等は以下のように定め
られている。
①
修士論文を提出する者は,あらかじめ指導教員の承認を得,研究科長に提出するものとす
る。
②
修士論文提出資格は,本学修士課程に 1 年以上在学し,所定の単位を修得した者又は学位
論文審査の終了までに所定の単位を修得し得る見込みがあり,必要な研究指導を受けた者
で,かつ在学期間の修了の期日まで在籍することができる者。
提出された修士論文の審査については以下の順で実施することにより,審査の厳格性および透明
性を保つことができるようにしている。
① 研究科長は論文を受理し,大学院委員会にその審査を付託する。
② 大学院委員会は審査委員会を設ける
なお,審査委員会は,指導教員と当該論文に関連のある 2 名の大学院専任教員で組織され,指導
教員を主審査委員,他を副審査委員とする。ただし,この副審査委員は指導教員とは異なる分野か
ら選定する事とし,2 名の副審査委員を指導教員と同一の分野から選定する場合は大学院委員会の
議を経るものとする。
審査委員会による審査結果は,審査終了後,審査委員会による審査結果報告書として大学院委員
会へ提出され,大学院委員会は審査結果報告書に基づき学位を授与するか否かの審査を行う。この
判定は,大学院委員会の構成員の 3 分の 2 以上の出席を必要とし,かつ,出席者の 3 分の 2 以上の
賛成がなければならない。
学位を授与すべきであると判定した場合,研究科長は判定資料を添えて,
判定結果を速やかに学長に報告する。学長はその報告に基づいて,修士の学位を授与する。
なお,本専攻修了予定者は,学位授与式前に本学を会場として行われる修士論文発表会の場で,
研究成果を広く内外に公表する。
(3)修了要件について
医療情報・経営管理学専攻における修了要件は,次の要件を満たしているときに修了を認める。
11
① 大学院に 2 年以上在学すること。ただし,優れた業績を上げた者については本大学院に 1
年以上在学すれば足りるものとする。
② 履修要件に定める授業科目及び単位を修得し,最終試験に合格すること。
③ 研究指導教員の指導を受けて学位論文を提出し,その審査を受けて合格すること。
(4)特別研究の単位の妥当性
本学では 2 年次前期・後期において,
学位論文の作成に関連する研究活動として特別研究を設け,
大学設置基準第 21 条に定められているとおり,30 時間をもって 1 単位として 10 単位を設定して
いる。本学において特別研究に 1 日 2 時間を費やしており,従って 1 年 30 週に換算した場合 10 単
位の設定となり,極めて妥当な単位数と思われる。
(5)研究の倫理審査体制の具体的内容
後述「管理運営」に記されているように,本大学院には倫理委員会が設置されており,倫理委員
会の下,
「学生の臨床・調査研究における倫理指針」
【資料 10】が定められている。この倫理指針に
おいて,本学学生が様々な研究報告書を作成,発表するに当たり,倫理上の問題に遭遇した際にお
ける守るべき倫理規制の指針を定めている。
8.施設・設備等の整備計画
(1)校地・運動場の整備計画
医療情報・経営管理学専攻を設置する予定である本学本部キャンパス(新潟市北区)は,現在,
85,099 ㎡の校地面積を有している。この校地では新潟医療福祉大学 4 学部 10 学科,新潟医療福祉
大学大学院 1 研究科 3 専攻を設置し,共有施設として講義室,実験実習室,研究室,図書館,体育
館,保健室,学生相談室,学内食堂,売店等,学習,研究,学生生活支援,休息・交流に必要な施
設を備えている。医療情報・経営管理学専攻の設置に伴い入学定員,収容定員の増員を予定してお
らず,十分に共有が可能である。
運動場については,本部キャンパス内に陸上競技グラウンド,テニスコート,硬式野球グラウン
ドを有している。
(2)校舎等施設の整備計画
大学院学生の研究室については,医療経営管理学部が平成22年4月に新設した際,学部及び
想定される大学院(修士課程)の講義,研究に十分対応できる施設・設備を整備しており,従
って今回の修士課程の設置に伴った新たな施設・設備の整備は特段行なわない。
医療情報・経営管理学専攻において,大学院学生の研究室として専用の研究室(面積約15㎡)
を2部屋用意する他,必要なロッカーや机等の設備を整え,良好な研究環境を準備する。また,各
部屋には学内LANが配線済みであり,共同で利用できるパソコンを設置する。なお,個人用のパソ
コンの利用もできるように整備する。修士課程の定員,講義・演習の頻度等を勘案すれば十分な
スペース,設備を有していると考える。
12
【研究室内の見取り図】
プリンター
ミニキッチン
プリンター
ミニキッチン
ドア
ドア
本棚
本棚
本棚
本棚
窓
窓
(3)図書館の資料及び図書館の整備計画
図書資料,デジタルデータベース,電子ジャーナルについても,現有の蔵書等を共有する。
図書館は約1,400㎡,228席の閲覧席を備えており,現在約86,000冊の書籍及び約6,800種の学
術雑誌を揃えている。平日は午前9時から午後10時まで,土曜日も午後5時まで開館し,社会人
大学院生にも対応できる態勢となっている。電子ジャーナル等を利用するための学内IT環境は,
全研究室で整備されており,各室からアクセスが可能である。
デジタルデータベース,電子ジャーナル等の整備では,インターネット上の各種データベース検
索機能の整備,及び医学系の分野で定評のある電子ジャーナル媒体との契約(約6,600タイトル)に
より,教員・学生へのニーズに対応している。引き続き,最新情報や論文のフルテキストを取得で
きる電子ジャーナルの充実に努めることとしたい。
本学図書館は,全国組織として日本図書館協会(大学図書館部会)
,私立大学図書館協会に加盟し
ており,全国の大学を始めとした図書館とネットワークを組んでいる。また新潟県内おいては,新
潟県立図書館を中心とした新潟県図書館等情報ネットワーク構成機関として活動すると同時に,大
学の集合機関である新潟県大学図書館協議会にも参加しており,万全な協力体制を整備済みである。
9.既設の学部・修士課程との関係
基礎となる医療経営管理学部と医療情報・経営管理学専攻修士課程との関係,及び修士課程で
開講する講義との関連は,添付した資料【資料11】の通りである。
医療情報・経営管理学専攻の全ての専任教員は学部の教員を兼ねているため,一貫性のある教育
ができる。また,教育課程の編成においても学部の授業科目との一貫性を重視し,学生は学部教育
の延長線上で,より発展した大学院教育を受けることができる。
このように教員組織の構成,教育科目の編成において,学部教育との緊密な連携と協力が得られ
るように配慮している。
13
10.入学者選抜の概要
(1)アドミッションポリシー
新潟医療福祉大学大学院医療福祉学研究科修士課程では,アドミッションポリシーを以下のとお
り掲げている。
①
豊かな人間性と高潔な倫理性を有し,学術文化の発展に寄与するとともに,社会に貢献で
きる人
② 保健・医療・福祉・スポーツに関する精深な学識を身に付けようと志す人
③ 専攻分野における研究能力又は高度専門職業人としての卓越した能力を培おうと志す人
④ グローバルな視野をもって,国際的な情報発信にも積極的な姿勢を有する人
このアドミッションポリシーに基づき入学者選抜を行っている。
(2)募集人員
医療情報・経営管理学専攻の募集人員は以下のとおりである。
入学定員:4 名
収容定員:8 名
入学志願者として,本専攻の基礎となる本学医療経営管理学部医療情報管理学科を卒業した者,
この医療情報管理学科と近似した他大学の学部・学科を卒業した者,又は関連する資格を持つ社会
人で,更に高度な専門分野の知識・技術の習得を目指す者が予想される。特に専門資格を有する社
会人は優先して入学を選抜する。
(3)募集区分
入学者の選抜は,新潟医療福祉大学大学院医療福祉学研究科修士課程における既存の入学者選抜
制度(
「一般選抜」
「社会人特別選抜」
「国際貢献活動経験者等特別選抜」
「外国人留学生特別選抜」
)
に準じて行う予定である。
① 一般選抜
〔出願資格〕
次のいずれかの条件を満たす者とする。
ア.大学(学校教育法第 83 条に定める大学をいう。以下同じ)を卒業した者及び平成 25 年 3 月
卒業見込みの者。
イ.学校教育法第 104 条第 4 項の規定により,学位授与機構から学士の学位を授与された者及び
平成 25 年 3 月末日までに授与される見込みの者。
ウ.外国において,学校教育における 16 年の課程を修了した者及び平成 25 年 3 月修了見込みの
者。
エ.外国の学校が行う通信教育における授業科目を我が国において履修することにより当該外国
の学校教育における 16 年の課程を修了した者及び平成 25 年 3 月修了見込みの者。
オ.専修学校の専門課程(修業年数が 4 年以上であることその他文部科学大臣が認める基準を満
たすものに限る。
)で文部科学大臣が別に指定するものを文部科学大臣が定める日以後に修
了した者及び平成 25 年 3 月末日までに修了見込みの者。
カ.文部科学大臣の指定した者(昭和 28 年文部省告示第5号)
キ.平成 25 年 3 月までに大学に 3 年以上在学し,又は外国において学校教育における 15 年の課
14
程を修了し,本大学院において,所定の単位を優れた成績をもって修得したものと認めた者
ク.本大学院において,個別の入学資格審査により,大学を卒業した者と同等以上の学力がある
と認めた者で,平成 25 年 4 月 1 日現在で満 22 歳以上の者
ケ.その他,本大学院において,大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者
② 社会人特別選抜
〔出願資格〕
一般選抜の出願資格(ア)~(ケ)のいずれかの条件を満たし,医療・保健・福祉施設,教育研
究機関,官公庁,企業等において 3 年以上の実務経験を有する者。
③ 国際貢献活動経験者等特別選抜
〔出願資格〕
一般選抜の出願資格(ア)~(ケ)のいずれかの条件を満たし,次の各号のいずれかに該当する
者。
コ.1 年以上の国際貢献活動経験を有する者。
サ.JICA ボランティア(青年海外協力隊,シニア海外ボランティア,日系社会青年ボランティア,
日系社会シニア・ボランティア,8 週間以上の海外派遣期間の短期ボランティア)の募集選
考を受験し,合格している者。
④ 外国人留学生特別選抜
〔出願資格〕
日本以外の国籍を有する者で,日常会話に支障のない程度の日本語能力を有し,一般選抜の
出願資格(ア)~(ケ)のいずれかの条件を満たしており,且つ独立行政法人日本学生支援
機構の実施する「日本留学試験」の「日本語科目」を受験している者。
<注 1>出願資格(ク)
,
(ケ)により出願を希望する者は事前審査(出願資格審査)を行う。
<注 2>出願資格(ク)の入学資格審査に係る基準は次のとおりである。
・平成 25 年 4 月 1 日現在で満 22 歳以上の者で,短期大学,専修学校又は各種学校等を卒業し,
次に示す国家資格のいずれか一つを取得していること。
・理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,管理栄養士,社会福祉士,精神保健福祉士,介護福
祉士,義肢装具士,看護師,保健師,助産師,保育士などの医療福祉に関係する専門資格。
<注 3>出願資格(ケ)により出願する者は,入試事務室まで問い合わせる。
〔選抜方法〕
選抜方法は,①から④のいずれの選抜方法においても出願書類による書類審査を実施し,最終的
に筆記試験と面接試験により行う。筆記試験では志願する分野に関する知識や考え方を問う意味で
小論文や語学試験等を課す。また,面接試験では大学院における研究計画を達成するための意欲や
適性を審査することを目的とする。
(4)社会人の受け入れ方
社会人とは,職業に従事している者(自営業を含む)又は家事や育児等に専念している者を言う
が,過去の本学の学部卒業者については入学金の減額も行い,大学院入学に際しての負担の軽減を
図っており,他,4 年を限度として長期履修生規程【資料 12】も設けており,年間納付金の軽減を
15
図り,社会人が働きながら学べる環境を備えている。
11.大学院設置基準第 14 条による教育方法を実施する場合
入学者の中には社会人が含まれることも予想されるため,大学院設置基準第 14 条による教育方
法の特例を実施し,昼夜開講制及び,土曜日又は夏期や春期等の長期休暇中における集中授業を行
うこととする。なお,勤務地等が遠方のために普段の通学が不可能な社会人のために,修士課程も
含めて,インターネット等を利用した遠隔授業の実施に向けて今後取り組んでいく予定である。
(1)修業年限
修業年限は一般学生と同じ 2 年以上とし,特に優れた業績をあげた者については 1 年以上在学す
ればよいものとする。また,個々の学生,勤務環境等を考慮し,長期履修生制度(4 年を限度とす
る)を設けて授業料の納入に関する特例を設ける等,社会人が働きながら学べるようなシステムを
工夫する。
(2)履修指導,研究指導の方法
入学の際に,自己が研究すべき専門分野を選択して研究指導教員が決定されるが,特に社会人に
ついては,大学院での履修計画,研究テーマの設定等,きめ細かな指導が必要である。
そのため,研究課題等に関する研究報告会を実施し,論文の作成に向けた指導や助言を積極的に
行っていく。また勤務している医療福祉の現場等に関連する課題に取り組む場合,そこでの研究実
績を生かすことができるように配慮していくこととする。
(3)授業の実施方法
昼夜開講制を採用し,講義や演習,研究指導等はその一部又は全部について,平日の夕方から夜
間(16:30~21:20)及び土曜日の昼間(9:00~18:00)に実施し,場合によっては夏期休暇又は冬期
休暇等に集中授業を開講する。
社会人学生の通学条件や勤務状況を考慮し,研究指導の利便性を効果的に活用し,個々にフレキ
シブルな対応ができるように工夫する。講義,演習を行う教室については人数と設備に依存するが,
人数が数名以下の場合は教員の研究室,10 名前後の場合は現在バーチャルホスピタルとして医療情
報処理演習に用いてる部屋を使用する等フレキシブルな対応を考えている。
また,研究指導にあたっては,電子メール,ファックス,Skype システム,e-Learning 等多様な
メディアを活用することとする。
(4)教員の負担の程度
授業の実施にあたって,教員の負担が過度にならないような措置及び工夫を行う。平日の夜間の
授業を担当する教員は当日の昼間の授業を軽減する等の工夫を行う。土曜日の授業を担当する場合
も同様の配慮を行う。
研究指導にあたっては,電子メール,ファックス,Skype システム,e-Learning 等多様なメディ
アを活用することとする。
16
(5)図書館・情報処理施設の利用方法や学生の厚生に対する配慮,必要な職員の配置
平成17年度に大学院修士課程を設置するにあたり,修士課程において第14条特例を実施するため,
平成16年度より図書館の開館時間の大幅な延長を行い,現在平日は午前9時から午後10時まで,土
曜日は午前9時から午後5時まで開館している。
また,大学院研究室には学内LANに接続するための設備が準備されており,個人のパソコンや共
有パソコンを学内LANに接続しての利用が常時可能になっている。なお,学外からも蔵書検索や図
書検索,雑誌記事検索等が,いつでも可能である。
学内の実習設備等についても,指導教員の承認のもとで,専任教員や助手の管理下で,いつでも
利用が可能になっている。
(6)入学者選抜の概要
社会人に対して「社会人特別選抜」を設けており,出願資格は一般選抜の出願資格(ア)~(ケ)
のいずれかの条件を満たし,医療・保健・福祉施設,教育研究機関,官公庁,企業等において 3 年
以上の実務経験を有する者とし,選抜方法は,筆記試験と面接試験により行う。筆記試験では志願
する分野に関する知識や考え方を問う意味で小論文や語学試験等を課す。
12.管理運営
(1)大学院委員会と研究科委員会
本大学院の教職員組織として,新潟医療福祉大学大学院学則第 10 条に基づき大学院委員会,新
潟医療福祉大学大学院学則第 11 条に基づき研究科委員会を設置している。
大学院委員会は,学長,研究科長,専攻長,分野長,事務局長から構成されており,大学院の最
高意思決定機関となっている。それに対して,研究科委員会は学長,研究科長,大学院担当の専任
教員から構成される会として機能している。両委員会ともに月 1 回開催することを定例とし,それ
以外にも必要に応じ随時開催している。
大学院委員会は,本大学院に係わる事項を審議することになっている。審議内容は次のとおりで
ある。
① 大学院学則および規程等の制定・改廃に関する事項
② 学位論文の審査及び最終試験に関する事項
③ 学位の授与に関する事項
④ 本大学院教員の資格審査に関する事項
⑤ 本大学院の運営に関する事項
⑥ 学長が諮問する事項
⑦ その他大学院の重要事項に関する事項
研究科委員会は学長,研究科長,専任教員から構成されることとなっており,審議事項は次のと
おりである。
① 学生の研究および指導に関すること
② 学生の入学,休学,復学,転入学,退学,転学,再入学及び除籍に関すること
③ 授業科目の編成,担当及び試験に関すること
④ 学生の賞罰に関する事項
⑤ その他研究科委員会の委員長が必要と認めた事項
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(2)委員会組織
新潟医療福祉大学大学院には,次に示す委員会が組織されている。
なお,研究推進機構は新潟医療福祉大学研究推進機構規程に基づき,学外研究資金等による自主
的研究および学際的共同研究の推進の強化のために設立されたプロジェクト研究センターの総合的
な運営を行う組織である。研究推進機構運営委員会の運営委員にはプロジェクト研究センター長等
の他,本大学院医療福祉学研究科長も委員として加わり,運営に携わっている。
委員会
所管
主な役割
研究推進機構
大学院委員会
研究奨励金委員会
大学院委員会
プロジェクト研究センターの総合的な運営
研究奨励金の選考と制度の検討管理
研究推進機構運営委員会
研究推進機構
プロジェクト研究センターの事業計画
研究戦略委員会
研究推進機構
プロジェクト研究センターの将来戦略
研究推進機構
プロジェクト研究センターの企画運営
プロジェクト研究センター
運営委員会
日常的に起こりうる利益相反状況を機関とし
利益相反マネジメント委員会
研究推進機構
学術委員会
研究科委員会
学会誌の編集発行
倫理委員会
研究科委員会
倫理規程に関する審議
遺伝子組換え実験安全委員会
研究科委員会
遺伝子組換実験の安全対策の検討・実施
動物実験委員会
研究科委員会
動物実験の安全対策の検討・実施
大学院教務委員会
研究科委員会
カリキュラム及び科目履修に関する事項
研究科委員会
研究プロジェクト演習の企画運営
大学院入試広報委員会
研究科委員会
学生募集の企画運営
大学院FD委員会
研究科委員会
FD研修の企画運営
研究プロジェクト演習
運営委員会
て適切にマネジメント
13.自己点検・評価
自己点検・自己評価について,新潟医療福祉大学大学院学則第 2 条に「本大学院は,その教育研究
の向上を図り,第 1 条の目的を達成するため,教育研究活動等の状況について自ら点検及び評価を
行い,その結果を公表する。
」と定めて実施している。
新潟医療福祉大学内に,自己点検・自己評価のために「自己点検・評価委員会」を組織化し,自己
点検自己評価の実施方法,体制,結果の活用等の検討・実施の検討作業を行っている。
また,評価を公正にするため,財団法人日本高等教育評価機構に検証を依頼すると共に,結果に
ついては本大学のホームページ等を通じて公表している。評価担当者は,公正,適切かつ円滑に職
務を遂行できるよう,学外研修へ積極的に参加させる。
大学及び大学院における自己点検・自己評価の目的は,
① 大学の教育研究活動等の質を保証する
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② 大学の教育研究活動等を改善する
③ 大学の教育研究活動等の状況を広く社会に示すことで,理解と指示を得る
ことであり,次の評価基準を設定している。
① 建学の精神・大学の基本理念及び使命・目的
② 教育研究組織
③ 教育課程
④ 学生
⑤ 教員
⑥ 職員
⑦ 管理運営
⑧ 財務
⑨ 教育研究環境
⑩ 社会連携
⑪ 社会的責務
14.情報の公表
情報の提供に関しては,大学院学則第 3 条で「本大学院は,本大学院の教育研究活動等の状況に
ついて,刊行物等への掲載その他広く周知できる方法により,積極的に外部に対して情報を提供す
る。
」ことにしている。
学内の教育研究活動等の状況に関する情報については,毎年年報として公表している他,ホーム
ページにも情報を公表している。
年報に公表している内容は,次のとおりである。
① 大学の基本理念,沿革,組織及び機構(組織図,役職者,教員数)
② 学年暦(年間行事,来学者一覧)
③ 管理運営(総務会,合同教授会,委員会活動状況)
④ 大学の公開と広報(講演会,広報活動)
⑤ 教育活動(教育課程の編成方針,教育課程の特徴,教育課程,授業科目担当教員及び対象
学生,教育開発活動,その他の教育活動)
⑥ 研究活動(学長及び各学科専任教員の研究題目,著書,論文,研究発表,所属学会等,学
会等の役職,社会活動,その他の教育研究活動)
⑦ 図書館(蔵書数,年間受入数,開館日数,開館時間,入館人数,貸出冊数)
⑧ 学生関係(学生定員,入試広報活動,入学者選抜方法,在籍学生数,移動学生数,学生生
活)
一方,当大学院ホームページおよび当大学院ホームページへのリンク元である新潟医療福祉大
学ホームページに公表している当大学院内容は,次のとおりである。
① 大学の教育研究上の目的に関する事
http://www.nuhw.ac.jp/grad/contents/
Home>大学院概要
② 教育研究上の基本組織に関する事
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http://www.nuhw.ac.jp/grad/contents/composition.html
Home>大学の構成・ディプロマシー
③ 教員組織,教員の数並びに各教員が有する学位及び業績に関する事
http://www.nuhw.ac.jp/grad/master/faculty.html
Home>教員紹介
④ 入学者に関する受入れ方針及び入学者の数,収容定員及び在学する学生の数,卒業又は修了した
者の数並びに進学者数及び就職者数その他進学及び就職等の状況に関する事
(受入れ方針)http://www.nuhw.ac.jp/grad/master/admissions.html
Home>〔修士課程案内〕入学選考試験概要
(入学者数,収容定員,在学者数等)http://www.nuhw.ac.jp/about/number.html
新潟医療福祉大学 HP Home>大学概要>学生数・入学者数
⑤ 授業科目,授業の方法及び内容並びに年間の授業の計画に関する事
http://www.nuhw.ac.jp/grad/master/curriculum.html
Home>〔修士課程案内〕教育内容
⑥ 学修の成果に係る評価及び卒業又は修了の認定に当たっての基準に関する事
http://www.nuhw.ac.jp/grad/contents/composition.html
Home>大学の構成・ディプロマシー
⑦ 校地・校舎等の施設及び設備その他の学生の教育研究環境
http://www.nuhw.ac.jp/about/map.html
新潟医療福祉大学 HP Home>大学概要>キャンパスマップ
⑧ 授業料,入学料その他の大学が徴収する費用に関する事
http://www.nuhw.ac.jp/grad/contents/school.html
Home>学費・奨学金
⑨ 大学が行う学生の修学,進路選択及び心身の健康等に係る支援に関する事
(修学支援)
http://www.nuhw.ac.jp/feature/coaching.html
新潟医療福祉大学 HP Home>特色>一人ひとりに合わせた学生支援
(進路選択) http://www.nuhw.ac.jp/feature/career.html
新潟医療福祉大学 HP Home>特色>資格試験・就職サポート
⑩ その他(教育上の目的に応じ学生が修得すべき知識及び能力に関する情報,学則等各種規定,設
置認可申請書,設置届出書,設置計画履行状況等報告書,自己点検・評価報告書,認証評価の結
果 等)
(教育上の目的に応じ学生が修得すべき知識及び能力に関する情報)
http://www.nuhw.ac.jp/faculty/informatics/hi/feature.html
新潟医療福祉大学 HP Home>学部・学科>医療情報管理学科>教育内容の特色・資格
(設置認可申請書,設置届出書,設置計画履行状況等報告書)
http://www.nuhw.ac.jp/about/setup.html
新潟医療福祉大学 HP Home>大学概要>学部等の設置関係情報
(自己点検・評価報告書,認証評価)http://www.nuhw.ac.jp/about/assessment.html
新潟医療福祉大学 HP Home>大学概要>第三者機関大学評価
(財務内容)
http://www.nuhw.ac.jp/about/financial.html
新潟医療福祉大学 HP Home>大学概要>本学園財務情報
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15.教員の資質の維持向上の方策
大学全体のFD:Faculty Development(教員の資質向上)を図る目的で,大学FD委員会を設置して
いる。大学院においても,各教員の教育・研究指導能力を一層向上させるために,既存のFD委員会
の機能を拡大して組織的な研修を実施していく計画である。
また,前述「ツ.管理運営」に記したとおり,教員の専門研究能力の強化とともに学際領域研究
の発展および研究成果の還元を図る目的で,研究推進機構を大学内に設置している。現在までに既
に7つの学際的なプロジェクト研究センターが設置されており,それぞれ独自に研究を積み重ね,
その成果を公表するとともに,定期的に他分野の研究成果を聴講・評価できるようにセミナーを開
催している。
今後においても大学院担当教員は積極的にプロジェクト研究センターを設置・運営し,研究成果
の公表を求められるシステムを構築する予定である。
平成25年4月時点で,設置されているプロジェクト研究センターは次のとおりである。
① 転倒予防研究センター
② 運動機能プロジェクト研究センター
③ こころの健康支援研究センター
④ アクアヘルス推進プロジェクト研究センター
⑤ アスリートサポートプロジェクトセンター
⑥ 言語発達支援センター
⑦ 筋骨格系機能プロジェクト研究センター
プロジェクト研究センターは教員の研究能力を反映する外部資金の導入や外部からの委託研究,
共同研究を積極的に行うものであり,教員の資質,研究遂行能力および研究成果を常に外部から評
価される仕組みになっている。そのため教員は常に積極的に研究能力を向上させる必要がある。こ
れらを通して教員の資質を維持・向上することができると考えている。
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