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本県の答申予定物件の概要
本県の答申予定物件の概要 【登録有形文化財(建造物)】 きゅうやまかわけ じゅうたく やまかわ と み こ きねんかん ○ 旧山川家 住 宅 (山川登美子記念館)関係 5件 (主屋・離れ・土蔵・表門・中門) ・所 在 地 小浜市千種 1 丁目 10-7 ・所 有 者 小浜市 ・年 代 明治 40 年頃 ・備 考 旧山川家住宅は小浜市街地の東部、かつて、小浜城下の武家屋敷 地であった一帯に位置する。山川家は小浜藩士の名家であり、本住 宅は、『山川家家譜』によると、当主であった山川貞蔵によって 明治 39 年から整備され、明治 40 年に竣工した。山川貞蔵は歌人で 有名な山川登美子の父である。登美子は結核療養のために小浜に帰 省していたが、明治 42 年にこの住宅で亡くなった。 本住宅は平成 17 年に小浜市に寄付された後、平成 19 年に一部を 展示室に改装し、同じく寄贈された登美子に関する遺品とともに、 山川登美子記念館として公開されている。 こう ど う け じゅうたく ○幸道家 住 宅 関係 2件 (主屋・離れ) ・所 在 地 鯖江市幸町 1 丁目 4-3 ・所 有 者 ・年 代 昭和 10~12 年 ・備 考 幸道家は戦前までは隣接する敷地に工場を構え、繊維業を営んで いた。しかし、戦時中に建物や機械を軍に供出し、営業を止めたと いう。現在の住宅は当家が繊維業で繁栄していた、昭和 10 年~12 年にかけて建設、整備されたという。 幸道家住宅は創建当初の状態をよく留め、住宅の質の高さや整っ た屋敷構えなどから、当時の繁栄ぶりが伺える。 鯖江市域に現存する昭和初期の上質な住宅建築として貴重であ る。 こうどう か た ろ う 幸道嘉太郎 福井県で登録有形文化財(建造物)に登録されるのは、平成 20 年 8 月 7 日登録 の越前和紙の里卯立の工芸館(旧西野家住宅主屋および紙漉場)に続いて、今回 の登録で 69 件となる予定である。 きゅうやまかわけ じゅうたく 1 やまかわ と み こ きねんかん しゅおく 旧山川家 住 宅 (山川登美子記念館)主屋 ・所 在 地 小浜市千種 1 丁目 10-7 ・所 有 者 小浜市 ・年 代 明治 40 年 ・登 録 基 準 国土の歴史的景観に寄与しているもの きりつまづくりつまいりさんがわらぶき ・特徴・評価 切 妻 造 妻 入 桟 瓦 葺 、木造平屋建で、一部2階建。 うちのりせい つか ぬき 京間の内法制で造られている。妻面には束や貫を現し、風格ある 正面構えとなっている。展示室として改装された水回り以外は、 ほぼ明治 40 年頃の新築時の状態である。 【主屋外観】 【主屋内部・座敷】 きゅうやまかわけ じゅうたく 2 やまかわ と み こ きねんかん はなれ 旧山川家 住 宅 (山川登美子記念館)離れ ・所 在 地 小浜市千種 1 丁目 10-7 ・所 有 者 小浜市 ・年 代 明治 40 年ころ ・登 録 基 準 ・特徴・評価 造形の規範となっているもの きりつまづくりさんがわらぶき 主屋の南西に接して建つ。切 妻 造 桟 瓦 葺 、木造平屋建。8畳 間と3畳間、台所から成る。離れは増築部であるが、主屋と近い 時期に建てられたと考えられる。主室は南面にトコと書院を並べ る独特の構えとなっている。近代における良質な座敷である。 【離れ外観】 【離れ内部・座敷】 きゅうやまかわけ じゅうたく 3 やまかわ と み こ きねんかん どぞう 旧山川家 住 宅 (山川登美子記念館)土蔵 ・所 在 地 小浜市千種 1 丁目 10-7 ・所 有 者 小浜市 ・年 代 明治 40 年ころ ・登 録 基 準 ・特徴・評価 国土の歴史的景観に寄与しているもの 敷地の北西部に建つ。土蔵造2階建に切妻造桟瓦葺きの屋根が しっくい たていた 載る。外壁は漆喰仕上げ、竪板を高く張り、北妻面と東面に窓を ひさし 開け、鉄扉と 庇 を付ける。 きゅうやまかわけ じゅうたく 4 やまかわ と み こ きねんかん おもてもん 旧山川家 住 宅 (山川登美子記念館) 表 門 ・所 在 地 小浜市千種 1 丁目 10-7 ・所 有 者 小浜市 ・年 代 明治 40 年ころ ・登 録 基 準 国土の歴史的景観に寄与しているもの ・特徴・評価 敷地の北辺の東端に建つ。三間一戸の棟門で、桟瓦葺の切妻屋 根をかける。中央を門口とし、引き分け戸をたて込む。両脇に桟 むなもん そでべい しっくい こし し た み いたばり 瓦葺きの袖塀を付ける。壁は漆喰仕上げ腰下見板張とする。 きゅうやまかわけ じゅうたく 5 やまかわ と み こ きねんかん ちゅうもん 旧山川家 住 宅 (山川登美子記念館) 中 門 ・所 在 地 小浜市千種 1 丁目 10-7 ・所 有 者 小浜市 ・年 代 明治 40 年ころ ・登 録 基 準 国土の歴史的景観に寄与しているもの ・特徴・評価 表門から主屋玄関への通路の西側、庭の入口に立つ規模の小さ い簡易な門。屋根は切妻造で、塀瓦を敷き、棟に丸瓦を置く。 こう ど う け じゅうたく 6 しゅおく 幸道家 住 宅 主屋 ・所 在 地 鯖江市幸町 1 丁目 4-3 ・所 有 者 幸道嘉太郎 ・年 代 昭和 12 年 ・登 録 基 準 国土の歴史的景観に寄与しているもの ・特徴・評価 敷地の北東角地に建つ。切 妻 造 平 入 桟 瓦 葺 の木造 2 階建。こ れに、西面は入母屋造桟瓦葺の座敷棟、北側に小さな入母屋破風 を付ける。黒漆喰仕上げの外壁や複雑な屋根の構成により、重厚 な外観を醸し出している。 きりつまづくりひらいりさんがわらぶき こう ど う け じゅうたく 7 はなれ 幸道家 住 宅 離れ ・所 在 地 鯖江市幸町 1 丁目 4-3 ・所 有 者 幸道嘉太郎 ・年 代 昭和 12 年 ・登 録 基 準 国土の歴史的景観に寄与しているもの ・特徴・評価 主屋の北面東よりに隣接する。入母屋造桟瓦葺。棟の高い木造 平屋建である。内部は8畳と6畳の2室構成となっている。