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ロボティクスデザイン
2 ページの内の第 1 ページ 授業科目 単 メディアデザイン学科 ロボティクスデザイン Robotics Design 位 選択 2 単位 科目区分 専門教育科目 科目コード 51610 学年・開設期 4 年前期 担 当 教 員 木下 正博 教授 授業の概要および計画 1.授業の目的 従前のメカトロニクスに重点を置くロボットから、ソフトウェアによるロボットも含めた極めて大きな学問領 域としてロボティクスは成長してきている。よって、機構学などのハードウェアや人工知能などのソフトウェア を含む総合的な知識獲得がロボットの理解において重要となる。本講義では、ロボットの基本的な技術を習得し た後、実ロボットを作成し、行動制御やいくつかの知的処理を実装させ、演習課題を通してロボティクスの基礎 的知識を習得する。 2.授業の方法 講義の前半は通常の講義形式をとり、プロジェクターを使用した基本的説明の後、演習課題に取り組むことによっ て進められる。講義の後半は実際にロボットを作成し、情報処理系を組み込み、基本的な行動制御を行う。たとえば、 壁伝い行動、障害物回避、協調行動などを実現するプログラムを作成し、ロボットの行動を分析することにより、実 世界とソフトウェアの世界との相違点などの深い理解を目指す。 3.授業計画 各週のテーマは次のとおりである。内容は、(1) ロボティクスの歴史、(2) ロボットの機構及び技術、 (3)制御ソフトウェア環境の習得、(4) ロボットの作成、に大別される。 第 1 回 授業内容・履修に際してのガイダンス、序論(現在のロボットの状況について) 【予習 : ロボットの概略について調べる(2 時間)】 【復習:演習課題レポート作成(2 時間)】 第 2 回 ロボティクスの歴史 【予習 : ロボットの成り立ちについて調べる(2 時間)】【復習:演習課題レポート作成(2 時間)】 第 3 回 ロボットの知覚,処理系,アクチュエータ 【予習 : 機構について調べる(2 時間)】 【復習:演習課題レポート作成(2 時間)】 第 4 回 最新のロボット技術(1) 【予習 : 現在のロボットについて調べる(2 時間)】 【復習:演習課題レポート作成(2 時間)】 第 5 回 最新のロボット技術(2) 【予習 : ロボット技術について調べる(2 時間)】 【復習:演習課題レポート作成(2 時間)】 第 6 回 レゴ・マインドストーム NXT と NXT プログラミングの基本 【予習 : マインドストームについて調べる(2 時間)】【復習:演習課題レポート作成(2 時間)】 第 7 回 NXT ソフトウェアによるプログラミング(1) 【予習 : NXT について調べる(2 時間)】 【復習:演習課題レポート作成(2 時間)】 第 8 回 NXT ソフトウェアによるプログラミング(2) 【予習 : NXT について調べる(2 時間)】 【復習:演習課題レポート作成(2 時間)】 第 9 回 NXT ソフトウェアによるプログラミング(3) 【予習 : NXT について調べる(2 時間)】 【復習:演習課題レポート作成(2 時間)】 第10回 NXT ソフトウェアによるプログラミング(4) 及びロボット作成 【予習 : NXT について調べる(2 時間)】 【復習:演習課題レポート作成(2 時間)】 第11回 NXT ソフトウェアによるプログラミング(5) 及びロボット作成 【予習 : NXT について調べる(2 時間)】 【復習:演習課題レポート作成(2 時間)】 第12回 NXT ソフトウェアによるプログラミング(6) 及びロボット作成 【予習 : NXT について調べる(2 時間)】 【復習:演習課題レポート作成(2 時間)】 第13回 ロボット発表・説明会(1) 【予習 : 発表の準備(2 時間)】【復習:作成したロボットのレポート作成(2 時間)】 第14回 ロボット発表・説明会(2) 【予習 : 発表の準備(2 時間)】【復習:作成したロボットのレポート作成(2 時間)】 第15回 作成されたロボットと発表に関する総合評価、提出済みレポートの審査・全体講評 【予習 : 発表の分析(2 時間)】 【復習:発表に対する評価項目について再度確認する(2 時間)】 ■教科書:教科書は使用せず、資料を配布する。 「ロボティクスデザイン」の第 2 ページ 確実な単位修得・学修の質の保証のために 4.達成目標 この科目は学科のディプロマポリシー(A)(E)に対応する。 ロボティクスはハードウェアとソフトウェアが複雑に組み合わされた総合的な技術分野である。よって、極 めて広範囲な技術を効率的に修得する必要があるが、実際にロボットを作成することを最終目標としてロボッ ト技術の基本を修得するため、以下の4項目が具体的な達成目標である。 ① ロボットが開発された経緯とその背景を含めた歴史を理解する(配布資料) 。 ② ロボットを構成する基本的な技術を理解する(配布資料) 。 ③ レゴ・マインドストーム NXT によるロボットを実際に作成することにより、理論と実際の相違を理解す る。 ④ 作成したロボットを発表することで、他人に説明する技術を身につける(発表会とレポート作成) 。 5.履修に当たっての留意点 ロボット作成において特に重要な点は積極的に取り組むことである。また、従来には存在しなかった方法論 を考案するなどの創意工夫を取り入れるような「もの作り」において作成することの楽しさを知り、また知識 を深める必要がある。そのためには、自主的に資料を調べ復習することが求められる。授業には必ず出席する こと。また、プログラミング科目は、できるだけ修得していることが望ましい。成績評価の前提としての出席 要件は、授業開講数の3分の2を超える出席である。 6.試験および成績評価の方法 この科目はレゴ・マインドストーム NXT を使った演習と理論理解を両立させる授業である。毎回の課題提出 により評価する。すべての授業に出席しなければならず、やむを得ない欠席も4回を超えると評価対象になら ない。 具体的な評価項目、および評価手段は次のとおりである。 評価手段配点比率 評価対象能力 対象能力別配点 提出課題 作成ロボット発表 知識力 20 10 30 点 応用力 30 40 70 点 展開力 - - - 計 50 点 50 点 合計 100 点 「対象能力別配点」には多少の変動がある。 【知識力】 「個々の知識の量と正確性」-それぞれの理論を理解しているか。 「知識体系の獲得度」-理論による具体的なレゴ・マインドストーム NXT のロボットを作成できるか。 【応用力】 「解析力」-与えられた問題を諸技術を用いて実装し、ロボットの制御を行えるか。また、ソフトウェ ア開発環境を十分に使いこなせるか。 「構成力」-それぞれの理論を統合してプログラムを記述し構築したロボットにインプリメントし、求 められる仕事をさせることができるか。またエラーが発生した場合、順序立ててデバッグ などの処理ができるか。 ■参考書: 「ロボット工学の基礎」本田庸悟 著(昭晃堂)