ガラス容器製造プロセス での非接触温度測定

ガラス容器製造プロセス
での非接触温度測定
非接触放射温度測定は・・・・・・ランドにお任せ下さい
ランドは、工業分野における非接触温度測定の専門家で、これまで55年以上にわたり、世界中のガラス工業向けに数
多くの放射温度計を供給しています。ガラス工業のあらゆるプロセスに最適な放射温度計を豊富に取り揃えています。
全ての放射温度計は、永年培った経験に基づき設計されており、あらゆるプラント環境条件下で正確かつ安定した非接
触温度測定を提供します。
ランド製品の高い品質と信頼性は、優れた製品設計と技術サ
ポートおよび豊富なアプリケーションノウハウにあります。これ
らのノウハウは、年々多様化する客先ニーズへの対応から得
たものです。
ガラス製造プロセスにおける温度測定は、製品の品質管理、生
産管理、また省エネルギー、省力化を図るうえで極めて重要で
す。
パンフレットでは、イラストや設置状況を示す写真等でフロート
ラインのアプリケーションを紹介しています。右表は測定場所に
最適な温度計モデルを示します。
イラストや右表で紹介した代表的アプリケーション以外にも、各
お客様固有のアプリケーション例が数多くあります。非接触温
度測定についてご遠慮なくお問い合わせ下さい。
ラ ンド社の 放射温度 計を 使用 する理由は
●放射温度計は、測定対象物に触れる必要がないため、製
品を汚染したり、製造プロセスに何ら障害を与えません。
●正確かつ信頼性に優れた温度計測は、長期間にわたり製
品の品質や信頼性を高めます。
●一旦温度計を正しく設置してしまえば、その後は事実上メン
テナンスフリーです。
●あらゆる温度測定ニーズを幅広くカバーするフレキシビリ
ティに優れた各種温度計(ポータブルから設置型まで)を用
意しています。
●英国で製造する全てのランド放射温度計は、ISO9001：
2000品質管理システム承認のもと、設計・製造されていま
す。
●校正試験は、国家基準にトレーサブルです。校正証明書は
英国ではUKAS、米国ではNISTにそれぞれトレーサブルで
す。
短波長(0.7～1.1μm)放射温度計の優位点
●高速応答、高感度温度測定することで、より正確な温度制
御に結びつきます。
●燃焼生成ガス成分(H2OおよびCO2)が透過体となる測定波
長で温度測定するため、放射温度計の測定視野内にこれ
らのガスが存在する場合でも、正確な温度測定が行えま
す。
●ランドのノウハウ、専門技術サポートは世界をカバー。
測定場所に最適な放射温度計の選択
放射温度計の種類
設置型放射温度計 & プロセスイメージャ
レンズ式とファイバ式 放射温度計
No. 測定場所
M1/
U1
M1L/
U1L
M2L/
U2L
R1/
V1
ポータブル放射温度計と
サーマルイメージャ
プロ セス イメ ージャ
Model
FG
LSP
FTI
C100/
100(B)
C241/ 300AF/ PPM+ .
GMT
PT3
ER
リジェネレータ
1
クラウン
*
1
パッキング
*
タンク
2
ブリッジウォール
*
*
3
ポートアーチ
*
*
4
タンクルーフ
5
タンク外壁
6
バルクガラス
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
リファイ ニング/ フォーハース
7
ワーキングエンド
*
8
バルクガラス
*
9
フォーハース
*
*
成形
10 ゴブ
11 モールド
*
*
*
*
*
*
*
仕上げ
12 レアー
*
*
上表に示す通り、各種アプリケーションに応じて最適なポータブル・設置型放射温度計を数多く用意しています。その他のアプリ
ケーションにつきましては、お問い合わせ下さい。
設置型放射温度計の代表的機器構成
放射温度計は、測定対象物表面から赤外線放射エネルギーを検出し、対象物温度に比例した電気信号に変換します。
2 シグナルプロセッサは、放射温度計からの電気信号を処理し、指示計・記録計あるいは制御用機器にアナログ信号を出力
します。
3 ガラス工業のような過酷な環境下でも、放射温度計が常に安心して使用できるよう各種取付け・保護用アクセサリを用意して
います。設置型放射温度計には保護ジャケットやエンドキャップを用意、一方ファイバ式温度計は通常水冷の必要はありま
せんが、エアパージは必ず必要です。
1
①リジェネレータ
リジェネレータは正確かつ信頼性の高
い温度測定を必要とします。蓄熱室上
部と下部温度を測定することで、燃焼の
切替えサイクルの最適化が図れ、断熱
材の早期損傷を避けられます。この用
途に熱電対が一般的に使われますが
損耗度が激しく、長期安定性といった点
で放射温度計の方が有利です。
② ブリッジウォール
ブリッジウォールは溶解炉全体の温度
分布を把握する上で重要な測温場所で
す。生産性を高めるためは、効率の最
適化と耐火物の過熱を防止する必要が
あります。この用途に長年光高温計が
使われてきましたが再現性に乏しいも
のでした。放射温度計はこの用途で測
温精度を大きく改善しました。
③ポートアーチ
ポートアーチ(特に対向燃焼炉)での放
射温度計による温度測定は、基本的な
炉況を推定するだけでなく、燃焼状態の
安定度やアンバランス状態を素早く検
知でき、その結果高価な耐火レンガ損
傷の低減に結びつきます。
ターゲット
エ リア
放射温度計
放射 温 度 計
①
②
④
③
③
①
③
⑦
⑧
⑥
⑤
⑤
①
④タンクルーフ
タンクルーフの温度測定により、おおよ
そのガラス溶解状態およびタンクの温
度勾配に関する重要な情報が得られま
す。一方、タンクルーフの耐火材を過熱
から保護するためにも正確な温度測定
が必要です。この用途に長年にわたり
熱電対が使用されてきましたが温度が
高いため熱電対の寿命が短く適しませ
ん。ファイバ式放射温度計は水冷の必
要がなく、この用途に最適です。
ガラスバスのサイティングシステムの中
の、タンク下設置式温度計のかわりとし
て、この配置はバルクガラス温度計測
にも使われます。
⑤タンク外壁
タンク外壁の耐火レンガの状態（レンガ
の厚さ、熱損失など)をC300AFポータブ
ル型放 射温度 計やサ イクロ ップ ス
PPM+ER サーマルイメージャを使って
定期的にチェックすることで、耐火レンガ
の焼損防止と大きな操業トラブルが未
然に防止できます。
.
⑥⑧ *④バルクガラス
バルクガラスの温度測定は、正確かつ
ガラスを汚染しないことが極めて重要で
す。下図に示すようなサイティングシス
テムを使用することで、ガラスを汚染す
ることなく正確かつ信頼性の高い温度
測定が行えます。
* タンクルーフ④参照下さい。
⑦ワーキングエンド/リファイナ
リファイナあるいはディストリビュータか
ら出てくるガラスの温度測定は極めて重
要です。ガラスの均質性を維持するだ
けでなく、フォーハースでの温度制御幅
を小さくすることができます。この用途で
は熱電対の寿命が短く、放射温度計が
長期にわたりフリーメンテナンスで作動
し最適な用途と言えます。
⑪モールド
モールドで一定のガラス温度を得るため
には、モールド温度を正確に知る必要
があります。当社ではモールド温度測
定にファイバ式放射温度計をいち早く
採用しました。
ＧＭＴはジョブ変更後の冷却レベル設
定用に最高のツールとして使用されて
います。ポータブルではCyclops 241
がモールド温度測定に適しています。
ガラスレベル
ガラスバスサイティング
アッセンブリ
放射 温 度 計
⑩ゴブ
ゴブ温度の測定は、ガラスの粘度と重量の関係を評価するうえで極めて重要です。
この温度測定により、特にモールド交換時モールドの重量調整を早めることがで
き、フォーハースの温度制御にもフィードバックすることができます。これまでこの
用途に線条消失型光高温計が使われてきましたが、正確かつ再現性のある温度
測定は困難でした。ポータブルおよび設置型放射温度計が使用できるようになって
からこれらの問題が解決し、製品品質の改善に結びついています。
⑨
⑨
⑨
⑩
⑪
⑨フォーハース
フォーハースでは、首尾一貫した温度
制御が重要です。一定の粘度と重量の
ゴブを供給するためには、正確かつ信
頼性の高い温度測定が必要です。安定
性に優れたシリコンセルタイプの放射温
度計が最も数多く使用されています。そ
の中でもModel FGは、特にフォーハー
スの温度測定用に開発された温度計で
設置が簡単、しかも水冷の必要があり
ません。
⑫
6 0 0 0 台以上のM o d e l F G が世界中の
フォーハースで使用されています。
⑬
⑫⑬レアー
ローディングポイントの低温用温度計
は、ガラスにクラックや偏りを防ぐため
に充分過熱されるようにコンベヤーを
監視します。
仕上げ製品の欠陥は、アニーリングの
レアーを出た後に、明らかになります。
ランドは高温製品の表面温度測定用
に、LSP走査式放射温度計とFTI 6サー
マルイメージャシステムの２種類の高速
プロセスイメージャを、用意しています。
温度計仕様
タイプ
モデル
温度範囲
測定波長
応答時間
精度
(不確かさ)
M1/M1L/U1/U1L
600～1600℃
1.0μm
5ms (～95%)
0.4%K
レンズ式
M2L/U2/U2L
300～1100℃
1.6μm
5ms (～98%)
<0.25%+1K
およ び
ファイバ式
放射温度計
R1L/V1L
600～1600℃
0.85～1.1μm
15ms (～98%)
0.65%K
Model FG
98 0～16 50 ℃
0.7～1.0μm
0.5s (～98%)
±5℃ (絶対)
FTI 6
-2 0～20 00 ℃
-
LSP 5 シリーズ
15 0～11 00 ℃
'L' レンジ 3.2～4.2μm 20Hz
'M/H' レンジ 3.9μm
(フレーム周波数)
5 μm
10 ～100 Hz
POCKETHERM
-5 0～5 00 ℃
8～14 μm
1.5s
±1% ±1 digit
サイクロップス 300AF
-5 0～10 00 ℃
8～13 μm
0.5s (～90%)
>200℃ ±1% ±1 digit
サイクロップス 100/100(B) 60 0～30 00 ℃
1.0μm
30ms
<0.25%(K) (指示値の)
サイクロップス 241
25 0～8 00 ℃
1.1～1.7μm
0.3～0.6s
GMT
サイクロップス PPM+ ER
35 0～6 50 ℃
-2 0～5 00 ℃
0.8～1.0μm
7～14 μm
10ms
25Hz (PAL),
30Hz (NTSC)
>300℃ ±1%
<300℃ ±4%
±4℃ (絶対)
-
プロセス
イメージャ
ポータブル
放射温度計
およ び
サーマル
イメージャ
ファイバ式放射温度計
M1LおよびM2Lはシステム4放射温度計シリーズのファイバ
式モデルです。このモデルは温度計(オプティックヘッド、ライ
トガイド、アンプユニット)、シグナルプロセッサ、取付・保護用
アクセサリで構成します。
Model FGは2線方式の温度計で、特にフォーハース、ワーキ
ングエンドで使用するよう特別に設計されています。これらの
温度計出力は指示計やコントローラに直接接続することがで
きます。
▼
走査式放射温度計LSP5シリーズ
LSP5はシグナルプロセッサ、デー
タサーバと組合せ使用すること
で、ガラス表面温度プロフィール
を正確に測定します。過酷な環
境下でも長期間にわたり安心して
使用できるよう各種取付・保護用
アクセサリを用意しています。
<±4 ℃
ファイバオプティックを使用することで、2つの問題を解決する
ことができます。第１にディテクタおよび電子回路部を周囲温
度の低い安全な場所に設置することができます。レンズヘッ
ドおよびファイバオプティックは200℃の高温雰囲気下で連続
使用できるため、測定現場で温度計を水冷する必要がありま
せん。
第２に、ファイバオプティックを使用することで測定対象物へ
のアクセスが困難な場合でも、容易にアクセスすることができ
ます。
▲
固定式放射温度計 システム4シリーズ
モデルM1、M1L、M2L、R1Lはシステム4シリーズの設置型放
射温度計です。システムは放射温度計、シグナルプロセッサ
および各種取付・保護用アクセサリで構成しています。レンズ
式温度計では、ビューファインダを通して、またファイバ式温
度計では、レーザ照射機能(オプション)により、温度測定位
置が容易に確認できます。
繰返し性
焦点方式
距離係数
最小標的径
カタログコード
<1 K
レンズ式
レーザ視準器（オプション）
100:1 (標準);
25 / 75:1 (ファイバ式)
3.5mm (標準);
4.0mm (ファイバ式)
S4T/UNO100
<1 K
レーザ視準器（オプション)
25:1
4.0mm
S4T/UNO100
1K
レーザ視準器（オプション)
25:1
4.0mm
S4T/UNO100
±2 ℃
-
-
20mm (1.0mの時)
MFG
-
-
-
TIFB
<1 ℃
-
16° x 16°
～ 60° x 60°
100:1, 80° スキャン角度
-
LSP5
±1 ℃
レーザ視準器
レーザによる
70mm (1.0mの時)
PDS PT
±1 ℃
自動焦点, レンズ式
8° FOV; 1°測定
9mm （500mm時）
C103
±0.1%(K)(指示値の)
±0.1% (C53)
±2 ℃
レンズ式
9° FOV; 1/3° 測定
9° (53) FOV; 1/3° 測定
9° FOV; 1° 測定
4.8mm (1.0mの時)
5.0mm (1.0m) (53)
15mm (1mの時)
LC100/0206
±1 ℃
-
カラー PDA /
白黒のファインダ
25° x 18.5°
-
GMT
PPM+ER100
レンズ式
サイクロップスシリーズはポータブル放射温度計で、レーザ視
準式、温度表示が同一ファインダで確認できるレンズ式があり
ます。オプションでデータロガー、プリンタ、クローズアップレン
ズ、防塵カバーなどを豊富に取りそろえています。データプロ
セッサのDP-C2と放射温度計を組み合わせ使用することで測
定およびデータ解析機能が大きく広がります。
サイクロップス PPM+ERは、コンパクトなポータブルサーマ
ルイメージャです。
専用のソフトウェアの（LIPS PPM+）と組合せ使用することで、
測定した熱画像の解析
やレポート作成が容
易におこなえます。
付属のLCDディスプレ
イは、太陽光の下でも
熱画像をクリアに表示し
ます。測定した熱画像は
コンパクトフラッシュメモリ
カードに保存します。
▼
▼
C103
▼
GMTはハンディタイプの
放射温度計で、ガラス成
形機のモールド内面温
度測定用に設計されて
います。プローブ先端部
をモールドに軽く触れる
だけで瞬時に正確な温
度が測定できます。
FTI 6 は固定型（ポータブルも可）サーマルイメージャで、耐
環境性に優れ、据付後長期間にわたり、安心してお使い頂け
ます。
可視画像用カメラを内蔵し
ており、熱画像だけでは
確認しにくい対象物も容
易に測定位置が確認で
きます。ポータブルサー
マルイメージャPPM+ER
同様、操作性に優れた
データ解析用ソフトウェア
(LIPS) を用意しています。
ランドは5 0 年以上にわたり、世界中の鉄鋼業、ガラス工業を始めとする各種産業向けに、放射温
度計システムを販売してきました。豊富な販売実績から得たアプリケーションノウハウが、多様化す
るお客様ニーズにおこたえします。
非接触温 度測定 業界を
リード
サポート体制
ランド は非接触温度測定システ
ム、熱画像システム、走査式放射
温度計システムの製造販売で世
界をリードしています。
世界中をカバーする
サポート体制
ヨーロッパ、アメリカ、メキシコ、日
本にある直接販売の子会社をは
じめとして、ランドは世界中の主
要工業国に販売代理店を持ち、
販売と各種サービスをサポートし
ています。
校正
ランドは幅広い校正サービスを提
供し、実施する全ての校正は国家
標準にトレーサブルです。校正証
明書はイギリスではUKASで、アメリ
カではNISTで発行いたします。
主要納入先業種
ランドは食品産業から原子力産業にいたるあらゆる産業分野において、さまざまな温度計測上の困
難な問題を解決してきました。その代表的産業分野は次の通りです。
＊ 鉄鋼
＊ 石油化学
＊ 熱処理
＊ 選鉱
＊ ガラス
＊ 検査/保守
＊ 発電・送変電・受電
＊ 航空・宇宙
＊ 電機・電子
＊ 薬品
お客様で校正試験設備およびそ
の周辺機器をご検討の場合はお
問合せ下さい。
＊ プラスチック
＊ 製紙
＊ ゴム
＊ 繊維
＊ 非鉄金属
その他にも数多くの用途例がございます。非接触温度測定でお困りの際は是非お問合せ下さい。
製品保証
ランドの製品は、出荷前に入念な仕様確認および性能評価試験を行っていますので、お客様はいつ
でも安心してご使用いただけます。
ランドは世界に先駆けて、非接触赤外温度測定機器の設計と製造に関してISO 9001品質管理システ
ムの認証を受けています。
これらの製品は電磁気整合性と安全に関するヨーロッパ指令に適合しています。
(EMC directive 89/336/EEC; Low voltage directive 73/23/EEC)
ランドの非接触赤外温度計測機器の設計、製造、修理および現場サービスに関する品質管理システ
ムは、TickITに基づいて設計開発する関連ソフトウェアとともに、品質保証の国際規格BS EN
ISO9001:2000の認証を受けています。
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GC200/0104J