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第16回集積光回路・光ファイバ通信国際会議

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第16回集積光回路・光ファイバ通信国際会議
The Murata Science Foundation
第12回国際光エレクトロニクス・光通信国際会議/
第16回集積光回路・光ファイバ通信国際会議
12th Optoelectronics and Communications Conference
16th International Conference on Integrated Optics and Optical Fiber Communication
A72109
開催日 平成19年7月9日~平成19年7月13日(5日間)
開催地 パシフィコ横浜
申請者 ㈱富士通研究所 フェロー 桑 原 秀 夫
年に始まった集積光回路・光ファイバ通信国
会議の概要と成果
際会議(International Conference on Integrated
概要
Optics and Optical Fiber Communication:
光エレクトロニクス・光通信国際会
IOOC)と協力して開催された。
議(Optoelectronics and Communications
(1)日程
Conference: OECC)は、1996年に創設された
平成19年7月9日∼13日の5日間にわたり、
国際会議で、光エレクトロニクス・光通信分
下記のように行事が実施された。
野の基礎ならびに応用技術分野での、アジア・
オセアニア地域からの情報発信を目指して、
最新の成果の発表、議論の場を提供すること
を目的としている。
今回の光エレクトロニクス・光通信国際会
議(OECC2007)は、第1回(OECC'96:千
葉幕張メッセ)、第2回(OECC'97:ソウル)
、
第3 回(O E C C '98:千葉幕張メッセ)、第4
(2)参加者
回(OECC'99:北京)、第5回(OECC2000:
OECC2007には合計568名の参加があった。
千葉幕張メッセ)、第6回(OECC2001:シド
そのうち学生は154名、海外からの参加者は
ニー)、第7回(O E C C2002:横浜)、第8回
184名である。参加者の地域別内訳を下記に
(O E C C2003:上海)、第9回(O E C C2004:
示す。
横浜)、第10回(OECC2005:ソウル)
、第11
回(O E C C2006:台湾)に続く第12回目の
会議で、2 0 0 7 年 7 月 9 日∼ 1 3 日の 5 日間、パ
シフィコ横浜で開催された。なお、今年の
OECC2007は、ファイバ・ツウ・ザ・ホーム
(FTTH)加入者数の増大とリンクしブロード
バンドアクセスとその応用に焦点をあて、1977
─ 595 ─
Annual Report No.21 2007
5)インフォーマルな議論を中心に進める
会議内容
ワークショップをO E C C本会議の前日に
(1)基本方針及びプログラムの概略
米国のOFC、ヨーロッパのECOCと並ぶア
開催する。ワークショップにはそれぞれ
ジア・オセアニア地域の光通信及び光エレク
オーガナイザを置き、オーガナイザ主導
トロニクス分野に関する国際会議として位置
で企画から実行までを行ってもらう。
付けプログラム委員活動を行った。プログラ
ム委員会はIOOC、OECC合同で一本化して構
2)に関しては、プログラム委員に招待講演
成し、全ての活動を下記5つのカテゴリーに分
者の推薦を依頼し、欧米の著名な研究者を含
けて行うようにした。また各々のカテゴリー
め数多くの講演を実現した。3)に関しては、
にカテゴリーチェアを設け、各カテゴリーの
新規光変復調方式、超高速変調レーザ、ノン
取り纏めをお願いした。プログラム委員は日
リニアファイバ、FTTH向けファイバケーブル
本ならびにアジア・オセアニア地域はもちろ
技術に関するセッションを企画した。4)につ
ん、米国、ヨーロッパを含め、グローバルに
いては、超高速伝送技術、超高速伝送向け変
一線の研究者を選任し、ご協力いただいた。
調技術、イーサネット向け光インターフェイ
OECC2007のプログラム委員会が設定した
ス技術、超高速伝送向け光ファイバ、フォト
カテゴリーは以下の通りである。
ニック結晶デバイス、フォトニック結晶デバ
1. Optical Networks and Broadband Access
イスの時間領域シミュレーション、光アンプ
2. Transmission Systems and Switching
向けガラス材料技術、近赤外半導体レーザ、
Technologies
最近の導波路デバイスの設計と応用技術等の
3. Optical Fibers, Cables and Fiber Devices
チュートリアル講演が行われた。5)について
4. Optical Active Devices and Modules
は以下に示すように、100Gbps超のメトロや
5. Optical Passive Devices and Modules
アクセスを含む光ネットワークの今後の方向
性、集積光回路技術の最近の進展と応用、光
プログラムの企画・編集に当たっては以下
デバイスの基礎からビジネスに至る最新技術
を基本方針とした。
の3件が企画され、活発な議論が行われた
1)上記5つのカテゴリーから広く一般公募論
Workshop 1
文を集める。ただし学会のスコープから
Title: 3rd International Workshop on the
外れる投稿論文は、採録しない方向で調
Future of Optical Networking
-Beyond 100Gbps Metro and New-
整する。
2)各分野で活発な活動をしている研究者を
Generation Access TechnologyOrganizers: Ken-ichi Kitayama (Osaka Univ.)
積極的に招待講演に招聘する。
3)参加者が広く興味を持つと思われるテー
Mike O'Mahony (Univ. of Essex)
マについて、招待講演のみで構成するシ
Chunming Qiao (SUNY at Buffalo)
ンポジウムを企画する。
Daniel Blumenthal (Univ. of California,
4)関心が高くまとまった解説が望まれるト
Santa Barbara)
ピックスについてチュートリアル講演を
Tanya Politi (Natl. Technical Univ. of
設定する。
Athens)
─ 596 ─
The Murata Science Foundation
5分)とした。またポスターセッションを2日
Workshop 2
Title: Recent Progress in Integrated Optics and
目∼5日目の12:30から1時間半、会議会場前
their Applications
廊下にて開催した。ポストデッドラインセッ
Organizer: Tetsuya Mizumoto (Tokyo Inst. of
ションは第4日目の18:00より開催した。講
Technol.)
演時間は 1 5 分(討議時間 3 分を含む)とし、
Workshop 3
システムとデバイスの2つのセッションを平行
Tile: IEEE/LEOS Workshop for Advanced
して行った。
Optics
Organizer: Yuzo Yoshikuni (Kitasato Univ.,
また、今回をもって I O O C を終結する事
Chair of IEEE/LEOS Japan Chapter)
から、I O O C スペシャルセッションを企画
した。これには、2 日目(7 月 11 日)の 1 6:
15-18:15をシングルセッションとし、特別
(2)セッションの構成、内容
第1日目のプレナリー・セッションでは桑原
会場(SmallAuditorium)を割当てて行った。
委員長からの挨拶ならびにOECC2007 の状況
セッションテーマは Last 30 years and next
報告に続き、引き続き小山委員長の司会によ
30 years of optical communications とし、三
り次のPlenary Talk 3件が行われた。
木委員長が中心となってオーガナイズし、以
Plenary Talk 1
下の4件のGuest Speechが行われた。
Dr. Tatsuo Izawa (NTT Electronics Corp
Guest Speech 1
and former President of the Institute of
Prof. Yasuharu Suematsu (National Institute
Electronics, Information and Communication
of Informatics, Japan)
Engineers (IEICE) of Japan)
Foreseeing IOOC
"Fiber Technology in the Early Days and the
Future"
Guest Speech 2
Dr. Peter Kaiser (Santec Corp./
Telecordia(retired), USA)
Plenary Talk 2
Dr. Nim Cheung (Telcordia Technologies and
Global Impact of Optical Fiber
President of IEEE Communications Society,
Communications
USA)
Guest Speech 3
"The Challenge of the Last 100 Meters –
Prof. Giok-Djan Khoe (TU Eindhoven, The
Access technologies in 2007"
Netherlands)
Observations in IOOC
Plenary Talk 3
Prof. Jintong Lin (President of Beijing
Guest Speech 4
University of Post and Telecommunications)
Prof. Will Stewart (Optoelectronics Research
"Telecommunications in China"
Centre, Uiversity of Southampton, UK)
A Convergence of Waves
会議における論文発表は5つのパラレルセッ
ションで実施した。発表時間は、一般講演15
論文の件数は総数398件であった。以下に
分(討議時間3分を含む)、招待講演30分(同
発表論文についてカテゴリー別に内訳を示す。
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Annual Report No.21 2007
(4)アワード等
OECCからのアワードで各カテゴリーから1
件の優秀論文を、IOOCからのアワードで2件、
合計7件の論文を選定した。
応募論文は一般論文332件、ポストデッド
また海外から参加した学生の発表者には旅
ライン論文15件であり採録論文はそれぞれ316
費の補助(41名、641,250円(源泉税込))を
件、12件であった。
行った。さらに学生の投稿論文のうち優秀と
また次の各セッションについての内訳を示す。
評価された論文についてIEEE/LEOS東京支部
1.プレナリー1セッション(3件)
よりビュッフェパーティーの席上で授与式が
2.チュートリアル9セッション(各1件)
行われた。
─ 598 ─
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