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信念 - 狭山青年会議所

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信念 - 狭山青年会議所
信念
心鍛え 地域コミュニティの中心となれ
公益社団法人狭山青年会議所
第35代理事長
西山 大輔
<はじめに>
私は熊本県で生まれ、幼少期は福岡県で育ち、小学生の時に親の転勤で狭山に来ました。移り住
んでみたものの、子どもの頃から土地柄が肌に合わないと感じ、狭山への興味もなければ、ここに住み続
けたいという気持ちも全くありませんでした。その気持ちは成人してからも変わらず、心の中に残っていまし
た。
10代で塗装職人として働き始め、20代の終わりに10年間お世話になった会社が廃業し、そこで独立
しました。しかしながら、ビジネス面や人間としての未熟さを感じていましたので、何かアクションを起こさなけ
ればならないと常々思っていました。そんな矢先に建設現場で偶然、狭山青年会議所の先輩に声を掛
けて頂き、迷う事なく狭山青年会議所に入会させて頂きました。
入会から6年の月日が流れ、多くの仲間と出会い、先輩達が狭山の未来を真剣に語る姿や、青年
会議所活動に参加する中で、私の狭山に対する見方は入会前とは全く違ったものとなりました。春になる
と桜によって薄紅色に姿を変える稲荷山公園、お茶屋さんから漂う蒸したお茶の香り、夏の風物詩である
入間川七夕祭り…。季節によって装いを変える狭山の景色が好きになり、狭山に住む多くの人達と関わ
りを持つ中で狭山に対する愛情を育む事ができました。
狭山青年会議所に入会し、取り巻く環境が変わり、意識が変わった者として、もっと多くの若者にこの
経験をしてほしい、一緒に活動をして狭山の未来を輝かせたい、と強く思うようになりました。
<震災から学んだ人と人との繋がり>
2011年3月11日、東日本大震災が発災しました。未だかつて私達の世代が経験した事のない大災
害において、各地の青年会議所が全国規模のネットワークを使い、今日まで支援活動を続けてきました。
狭山青年会議所としても発災直後より支援地域を定め、被災地のニーズに対応した、継続的な支援活
動をしてきました。現在は狭山青年会議所メンバーを中心に組織された外部団体が、支援活動を続けて
います。
この復興支援活動を通じて、過酷な状況下においても「相手の事を思いやる」という日本人の古来より
持ち合わせた強く優しい精神性と、私達が当たり前の日常を過ごせるという、生かされていることへの感
謝を感じることができました。
私はこの経験から、自分の心の中に揺るぎない大きな柱を創る事ができました。これは私がJAYCEEと
して、ひとりの人間として、生涯において何が起きても変わる事のない信念であります。
また、被災地では人と人が支えあい、助け合う姿を目の当たりにする中で、人と人との繋がりの大切さ
を感じる事ができました。地域の課題を考える中で、震災の教訓から私達の地域でも人と人との繋がりを
深くしていきたい。地域のコミュニティが強くなれば「明るい豊かな社会の創造」に近づく事ができると、心
から思うようになりました。
<会員拡大>
数年前にある入会対象者の方から「青年会議所は本当に地域の役に立っているのか。自己満足で
やっているのではないか。」と厳しい質問を受けた事がありました。その時私はしっかりと答える事ができま
せんでしたが、今なら迷わず「地域の役に立っている」と言い切る事ができます。なぜならば私達の活動
の目的は「明るい豊かな社会の創造」であり、20代から30代までの働き盛りの世代のメンバーが、仕事
や家庭をやりくりする中で地域の課題を真剣に考え活動しているからであります。そして、卒業された多くの
先輩諸兄姉が青年会議所運動で培ったものを活かし、地域の団体などで中心的な役割を担い、地域
の為に尽力されているからであります。現役時代に目に見えて地域の為になる運動を創れる事は稀かも
しれません。しかしながら、私達は卒業までに青年会議所運動の根幹を理解し、友情を育み、修練を積
むことで「明るい豊かな社会の創造」に寄与できる人材となれる事は間違いないでしょう。
私達は、目的達成の為に厳しい道のりを歩んでいかなくてはなりません。その歩みを進める上で必要な
のは多くの仲間です。今一度、会員拡大をする意義を腹に落とし込み、昨年度の拡大活動の学びをしっ
かりと引き継ぎ、入会対象者にとって魅力ある事業を展開しながら会員拡大に繋げていきましょう。
全メンバーは「拡大は私達の使命である」という強い心を持って、活動していこうではないか。
多くの同志が増えたならばそれは狭山の未来を輝かせる大きな力となるでしょう。
<創立35周年>
本年度は狭山青年会議所が創立してから35周年の節目の年であり、大切な一年間です。創立から
現在まで歴史を創って頂いた先輩諸兄姉や、現在まで協力して頂いた皆様への感謝の気持ちを持って
一年間活動を続けていかなくてはなりません。
周年事業はやらなくてはいけない、というものではありません。では、なぜやるのか。重要なのは、事業
後にメンバー、そして関わる人や地域がどうなって行くのか。ということです。今一度、周年事業を行う意
義を腹に落とし込もう。
本年度は地域の課題をしっかり捉え、復興支援活動から得た学びや先輩諸兄姉が行ってきた周年
事業の歴史を事業の糧としながら、多くの人を巻き込む運動を創っていきます。新しく入会したメンバーの
成長の機会の場とすると共に、会員拡大に繋がる大きな力としよう。
メンバーが本気になれば、不可能な事はありません。メンバーの心が一つになった時、一人ひとりの声
が共鳴し、そのハーモニーは狭山の未来を輝かせるでしょう。
<公益社団法人として>
本年度は一年間通して初めての公益法人制度が適用となる、重要な礎の年です。まずは「公益」の
本質を腹に落とし込み、公益社団法人に移行した意義を踏まえて、全メンバーで勉強をする為の場を設
けます。
また、本年度は市長選挙、県議会議員選挙、市議会議員選挙が行われる市民にとっても、重要な
一年となります。市民の政治への参画意識を向上させる機会を作る事は「公益」という観点からも非常
に大切です。メンバーが多くの機会に触れ、市民の意識を変革する運動を創り、発信する事ができれば、
狭山の未来を輝かす事ができるでしょう。
<卒業生からの贈り物>
本年度は1つの時代を築いて頂いた、10名を超えるメンバーが卒業致します。卒業生の皆様は、狭
山そして狭山青年会議所の未来の為に、今まで培ってきた活動のノウハウや運動を、残るメンバーに贈
り物として伝えて下さい。そして残るメンバーはその贈り物をしっかりと受け継ごう。本年度は狭山青年会議
所が未来永劫に存続していけるかどうかの重要な分岐点となります。
卒業生の青年会議所運動に対する全ての想いを受け取り、次の世代のメンバーへ伝えていこうでは
ないか。
<結びに>
人には大なり小なり心の中に信念があります。信念とは、生きていく上で変わる事のない、己の信じる
心の柱であります。それは、経験と心の働きによって生み出された価値感(大切な言葉)によって形成され
ていきます。メンバーは、私の信念の中にある4つの価値感を心の中に取り入れ、仲間と共に進んで下さ
い。この価値感を共有することで、青年会議所活動の中で、困っている誰かの為に手を差し伸べられる
し、どんな困難も乗り越えて行ける。
4つの価値感(大切な言葉)
感謝は「心」の底から湧いてくるもの
思いやりは「心」から相手の事を思うこと
幸せか不幸かは「心」次第で決まる
絆は「心と心」が繋がった時に生まれるもの
人は言葉ではなく 心で動く
「心」の力こそ 全ての源である
そして、一年間の歩みの中で、心の中に「地域の人を想い、行動する」という確固たる信念を育もう。
なぜならば、私達はひとりでは生きていけない、地域の中で誰かと繋がり、誰かに支えられて生かされ
ているのだから。
全てのメンバーが信念を育み、人と人との繋がりを大切にし、地域のコミュニティの中心となる事ができ
れば、その輪は大きく広がり、強く、優しく地域を包み込んでいくでしょう。
そして、人と人とが助け合い、支え合う、誰もが心から幸せを感じて暮らせるまち
輝く狭山を創造できるでしょう。
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