...

スルバクシン静注用 1.5g の配合変化試験 シオノケミカル株式会社

by user

on
Category: Documents
19

views

Report

Comments

Transcript

スルバクシン静注用 1.5g の配合変化試験 シオノケミカル株式会社
スルバクシン静注用 1.5g の配合変化試験
シオノケミカル株式会社
2009 年 4 月
1
スルバクシン静注用1.5gの配合変化試験
1.試験目的
スルバクシン静注用 1.5g は、1 バイアル中、有効成分としてスルバクタムナトリウムを 0.5g
(力価)、アンピシリンナトリウムを 1g(力価)含有するβ-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生
物質製剤である。今回、本製剤について各輸液及び注射剤における配合変化試験を実施し、
配合による安定性を評価する。
2.試験検体
2-1.被験物質
スルバクシン静注用1.5g
2-2.配合剤(輸液及び注射剤)
番号
1
商 品 名
大塚糖液5%
大塚糖液20%
2
Lot.No.
7A84P
M8K82
会 社 名
株式会社大塚製薬工場
3
大塚生食注
8D97P
株式会社大塚製薬工場
株式会社大塚製薬工場
4
5
マルトス輸液10%
5%フルクトン注
M8F89
8B87N
株式会社大塚製薬工場
株式会社大塚製薬工場
6
7
キシリトール注5%「フソー」
ラクテックG輸液
08J21C
K9A77
扶桑薬品工業株式会社
株式会社大塚製薬工場
8
フィジオゾール・3号
K8L87
株式会社大塚製薬工場
9
10%EL3号輸液
8M307A
味の素株式会社
10
11
ソリタ-T3号輸液
KN3号輸液
8N162
味の素株式会社
12
ハイカリック液-1号
K8J86
081207MA
株式会社大塚製薬工場
テルモ株式会社
13
ハイカリック液-2号
081208MA
テルモ株式会社
14
プロテアミン12X注射液
081218KP
テルモ株式会社
15
16
ハベカシン注射液100mg
イセパシン注射液200
HKAMN108
790391
明治製菓株式会社
シェリング・プラウ株式会社
17
18
パニマイシン注射液50mg
注射用硫酸アミカシン「萬有」100mg
DKASN104
6NJ05P
明治製菓株式会社
萬有製薬株式会社
2-3.その他の試薬
溶解液
注射用水
商 品 名
大塚蒸留水
Lot.No
K8F72
会 社 名
株式会社大塚製薬工場
生理食塩液
大塚生食注
8D97P
株式会社大塚製薬工場
2
3.試験方法
配合方法
被験物質 1 バイアルに、配合剤 1 製剤単位を加えて溶解し、試料とした。ただし、配合剤
番号 2 および 14~18 は、それぞれ以下の通りとした。
配合剤番号 2:被験物質 1 バイアルに、配合剤 1 製剤単位を加えて溶解した後、配合剤 4 製
剤単位と混和する。
配合剤番号 14:被験物質 1 バイアルに、配合剤 1 製剤単位を加えて溶解する。更に配合剤番
号 12 または 13 と配合し、それぞれ、14、14’とする。
配合剤番号 15~18:配合剤 1 製剤単位に生理食塩液 100mL を加えて溶解し、被験物質に注
射用水 10mL を加えて溶解したものを加える。
上記の配合方法にて得られた配合液について、それぞれ室温、照度 500lx(夜間消灯)に静
置し、配合直後、3 時間後、6 時間後及び 24 時間後に外観観察(目視)、pH 測定、配合直後、
6 時間後及び 24 時間後にスルバクタムナトリウム及びアンピシリンナトリウムの残存率を測
定した。
4.試験結果
スルバクシン静注用 1.5g の各輸液及び各注射剤との配合変化試験結果を表 1 及び表 2 に示す。
3
表 1 各輸液及び注射剤中での配合試験結果(保存条件:室温、照度 500lx)
輸液及び注射剤
配合後の時間
試験項目
No
配合直後
3 時間
6 時間
無色澄明
無色澄明
無色澄明
pH
スルバクタム
8.63
100
8.41
-
7.62
95.0
薄い微黄色
澄明
8.00
91.6
アンピシリン
外観
pH
スルバクタム
アンピシリン
外観
pH
スルバクタム
アンピシリン
100
無色澄明
8.33
100
100
無色澄明
8.97
100
100
-
無色澄明
8.02
-
-
無色澄明
8.78
-
-
91.0
無色澄明
7.86
94.5
82.1
無色澄明
8.55
100.7
98.2
76.9
微黄色澄明
7.19
86.4
61.3
無色澄明
8.29
94.3
91.0
外観
無色澄明
無色澄明
無色澄明
無色澄明
8.75
100
100
8.28
-
-
薄い微黄色
澄明
8.16
85.0
79.0
薄い微黄色
澄明
7.76
71.1
56.8
薄い微黄色
澄明
商 品 名
外観
1
大塚糖液 5%
含量
(%)
2
大塚糖液 20%
3
大塚生食注
4
5
マルトス輸液 10%
含量
(%)
含量
(%)
含量
(%)
5%フルクトン注
含量
(%)
6
キシリトール注5%「フソー」
7
ラクテックG注輸液
8
フィジオゾール・3号
9
10%EL3号輸液
10
含量
(%)
含量
(%)
含量
(%)
含量
(%)
ソリタ-T3号輸液
含量
(%)
pH
スルバクタム
アンピシリン
外観
無色澄明
pH
24 時間
8.47
8.38
8.35
8.00
スルバクタム
100
-
96.1
92.8
アンピシリン
外観
pH
スルバクタム
アンピシリン
外観
pH
スルバクタム
アンピシリン
外観
pH
スルバクタム
アンピシリン
外観
pH
スルバクタム
アンピシリン
100
無色澄明
8.91
100
100
無色澄明
8.31
100
100
無色澄明
7.31
100
100
無色澄明
6.60
100
100
-
無色澄明
8.19
-
-
無色澄明
8.43
-
-
無色澄明
7.24
-
-
無色澄明
6.56
-
-
91.8
無色澄明
8.46
90.7
84.7
無色澄明
8.23
94.4
87.7
無色澄明
7.15
99.4
94.9
無色澄明
6.47
100.4
98.4
外観
無色澄明
無色澄明
無色澄明
8.68
100
100
8.45
-
-
8.18
93.0
86.5
82.8
無色澄明
8.32
82.1
69.5
無色澄明
8.07
87.6
67.1
無色澄明
6.60
91.1
86.2
無色澄明
6.38
91.6
95.9
薄い微黄色
澄明
7.97
97.9
70.8
pH
スルバクタム
アンピシリン
配合直後の含量を 100 とした残存率で示した。
4
表 2 各輸液及び注射剤中での配合試験結果(保存条件:室温、照度 500lx)
輸液及び注射剤
配合後の時間
試験項目
No
商 品 名
外観
11
12
KN3 号輸液
ハイカリック液-1 号
含量
(%)
含量
(%)
ハイカリック液-2 号
含量
(%)
プロテアミン12X注射液
14’
プロテアミン12X注射液
15
ハベカシン注射液100mg
16
イセパシン注射液200
含量
(%)
含量
(%)
含量
(%)
含量
(%)
パニマイシン注射液50mg
18
注射用硫酸アミカシン「萬
有」100mg
含量
(%)
無色澄明
無色澄明
無色澄明
8.35
-
8.22
95.9
7.94
93.1
アンピシリン
外観
pH
スルバクタム
100
無色澄明
4.61
100
-
無色澄明
4.62
-
90.0
無色澄明
4.62
90.7
70.2
無色澄明
4.62
89.5
100
-
90.7
91.5
無色澄明
無色澄明
無色澄明
無色澄明
pH
スルバクタム
4.59
100
4.60
-
4.60
99.9
4.53
95.4
アンピシリン
100
-
99.7
97.6
無色澄明
無色澄明
無色澄明
無色澄明
5.06
5.06
-
-
アンピシリン
pH
スルバクタム
アンピシリン
5.05
5.02
無色澄明
100.6
100.7
無色澄明
103.5
96.0
無色澄明
5.03
-
-
無色澄明
8.18
-
-
5.04
100.2
102.3
無色澄明
8.14
99.0
94.0
5.01
102.1
94.0
無色澄明
7.80
89.4
77.8
無色澄明
無色澄明
無色澄明
無色澄明
7.98
100
100
8.00
-
-
7.91
99.3
96.0
7.62
92.4
77.3
無色澄明
無色澄明
無色澄明
無色澄明
8.22
100
100
8.18
-
-
8.16
99.7
98.0
7.93
91.9
83.7
無色澄明
無色澄明
無色澄明
無色澄明
8.21
100
100
8.16
-
-
8.14
98.4
94.3
7.79
91.9
74.1
外観
100
100
無色澄明
pH
スルバクタム
アンピシリン
外観
pH
スルバクタム
アンピシリン
5.04
100
100
無色澄明
8.18
100
100
外観
pH
スルバクタム
アンピシリン
pH
スルバクタム
アンピシリン
外観
含量
(%)
24 時間
8.54
100
外観
17
6 時間
無色澄明
外観
14
3 時間
pH
スルバクタム
外観
13
配合直後
pH
スルバクタム
アンピシリン
配合直後の含量を 100 とした残存率で示した。
結論
スルバクシン静注用 1.5g について配合変化試験を行った。その結果、外観及び pH に顕著
な変化はなかったが、残存率は多くの配合の組み合わせにおいて 6 時間後までは比較的安定
であったが、24 時間までで 80%以下となった。以上のことよりこれらの配合変化は 6 時間
以内であれば、安定性に問題ないと判断した。
5
Fly UP