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英語ビデオ教材の難易度推定(2)

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英語ビデオ教材の難易度推定(2)
平成 21 年度電子情報通信学会東京支部学生会研究発表会
講演番号:164
英語ビデオ教材の難易度推定(2)
D-15
A difficulty level estimation 1 of English video text
仲谷佳恵 今宮 恵理子 下保 由香梨 大隈 梨恵子 来住伸子
Yukari KAHO Rieko OOKUMA Nobuko KISHI
津田塾大学学芸学部情報科学科
Kae NAKAYA Eriko IMAMIYA
Computer Science, Liberal arts, Tsuda College
1. はじめに
英語ビデオ教材の難易度推定(1)より,テキスト
と読み上げ速度を利用した難易度を提案した[1].
本稿では,動画像の情報から難易度を 2 種類提案し,
[1]で提案した 2 種と合わせた 4 種の難易度を統合
した,難易度算出方法を提案する.
は人が正面を向いた,動きの少ない顔の画像が多い
ことを利用することにした.
1 秒間の顔の中心座標の移動距離を,OpenCV の顔
認識を用いて測定した[3] .
2. 動画像情報
動画像情報の
情報の提案
ビデオ教材において,テキスト・読み上げ速度
がほぼ同じであっても,ユーザ判定の難易度に差が
あることがある.視覚的要素も難易度推定に利用す
るため,以下の提案を行う.
提案 1:動画内にグラフやテロップが出て
きた場合、難易度が下がる
提案 2:ニュースやインタビューの動画は、
それ以外の動画に比べ難易度が上がる
以上の提案を用いて動画像の難易度を 2 種類提案
する.なお動画像は 1 秒ごとに 1 枚のフレームに
分割して扱う.
3. 色数難易度
提案1において,グラフやテロップが含まれるフ
レームの色数は,他のフレームより少ないとされ
る.フレームの色数の分布について表 1の関係を
仮定した.
この移動距離が小さい秒数が,教材全体時間に占
める割合を P とする.
P が 1 に近いほどその教材はニュース・インタビ
ューである可能性が高く,難易度が高くなると推
測した.よって P を用いて,1~5 の範囲で次のよ
うに定めた.
顔認識難易度 = P*10+1
動画像 色数平 色数
色数の
の 標準 A とB 予想
予想される
される特
される特 色数難易度
タイプ 均 A 偏差B
徴
の 予想
偏差 B の 差
色数の多い動画
A
大
大
中 像の中に一部、
色数の少ないも 中
のがある
色数の多い動画
B
大
小
大 像がほとんど
難
D
小
小
小 色数の少ない動
画像がほとんど 易
5. 統合難易度
4 種類の難易度,テキストの難易度 D,読み上げ
速度の難易度 E,色数難易度 F,顔認識難易度 G を
ここまで提案してきたが,この 4 難易度に以下のよ
うな重み付けを行って加算した.
1. 均一な重み付け
2. F,G の重みを D,E の半分にする
3. 相関係数による重み付け
この中からユーザ判定との差が小さい 3 を統合難
易度として採用することにした.
表 1 色数平均と
色数平均と標準偏差
標準偏差の
偏差の関係
タイプ B は実写画像がほとんどのビデオである.
タイプ C は塗りつぶした色(Flat Color)が多いビデ
オである.タイプ A は B と C の中間で,実写画像と
グラフ・テロップが混在しているビデオである.そ
こで,色数平均と色数の標準偏差の差を利用するこ
とを考えた.色数から推定する難易度を 1~5 の範
囲の値になるよう次のように定義した.
統合難易度 =
(0.438D + 0.338E + 0.242F + 0.228G)/1.246
文献
[1]大隈ほか,“英語ビデオ教材の難易度推定
(1)”,電子情報通信学会 東京支部学生会「研究
発表会」発表予定,2010
[2]下保ほか“英語ビデオ教材の難易度推定(3)”,
同上
[3] “opencv.jp”,最終アクセス 2010/1/28
http://opencv.jp/
色数難易度=(
色数難易度=(平均
=(平均-
平均-標準偏差)
標準偏差)/1000 / 6 × 5
4. 顔認識難易度
提案 2 のために,ニュース・インタビュー教材に
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