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課題図書一覧 - 相生市立図書館
平成 28 年度 相生市立図書館読書会の開催 1 日時 平成 28 年 5 月~平成 29 年 3 月 ※奇数月の第 2 土曜日 10:30~12:00 2 場所 相生市立図書館 3階 視聴覚室 3 課題図書 ① 5/14(土)「楢山節考」 深沢 七郎 著/新潮文庫 〈講師 安政 隆由〉 「お姥(んば)捨てるか裏山へ 裏じゃ蟹でも這って来る」雪の楢山へ欣然と死に赴く老母おり んを、孝行息子辰平は胸のはりさける思いで背板に乗せて捨てにゆく。残酷であってもそれは貧 しい部落の掟なのだ―因習に閉ざされた棄老伝説を、近代的な小説にまで昇華させている。 ② 7/9(土)「モーパッサン短編集Ⅰ」―『目ざめ』・『アマブルじいさん』 モーパッサン 著 /新潮文庫 〈講師 矢野 美穂〉 人生の諸相をあるがままに写しとった、短編小説の教科書ともいえる作品集である。 ※ この中から、『目ざめ』・『アマブルじいさん』の2篇をとりあげる。 ③ 9/10(土)「カインの末裔」 有島 武郎著/ 〈講師 安政 隆由〉 北海道の荒野から生まれた野生そのままの農民仁右衛門。有島は西欧の宗教や思想とかか わらない主人公を題材としながら、まさにカインの末裔―神に追われた放浪者―を強力な筆致 で作品化している。 ④ 11/12(土)「田園交響楽」 アンドレ・ジッド 著/新潮文庫 〈講師 矢野 美穂〉 身寄りもなく、まったく無知で動物的だった盲目の尐女ジェルトリュードは、牧師に拾われ、そ の教育の下でしだいに美しく知性的になっていった。しかし待ち望んでいた開眼手術の後、彼女 は川に身を投げて死んでしまう。開かれた彼女の眼は何をみたのだろうか。牧師と盲目の尐女、 牧師の妻と息子との4人の愛情の紛糾、緊張を通して「盲人もし盲人を導かば」の悲劇的命題 を提示する。 ⑤ H29・1/14(土)「キッチン」 吉本 ばなな 著 /新潮文庫 〈講師 安政 隆由〉 私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う―祖母の死、突然の奇妙な同居、不自然で あり、自然な日常を、まっすぐな感覚で受けとめ、人が死ぬことそして生きることを、世界が不思 議な調和にみちていることを、淋しさと優しさの交錯の中で、あなたに語りかけ、国境も時もこえ て読みつがれる一冊。 ⑥ H29・3/11(土)「人間の土地」 サン=テグジュペリ 著/新潮文庫 〈講師 矢野 美穂〉 “我慢しろ・・・・・ぼくらが駆けつけてやる!・・・・・ぼくらのほうから駆けつけてやる!ぼくらこ そは救援隊だ!” サハラ砂漠の真っ只中に不時着遭難し、渇きと疲労に打ち克って、三日後 奇蹟的な生還を遂げたサン=テグジュペリの勇気の源泉とは・・・・・。職業飛行家としての劇的 な体験をふまえながら、人間本然の姿を星々と地球のあいだに探し、現代人に生活と行動の指 針を与えている。 ※課題図書を読んでご参加ください。