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Windows® ファイルサーバーの 継続的な保護

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Windows® ファイルサーバーの 継続的な保護
WHITE PAPER: WINDOWS PROTECTION
130
Windows® ファイルサーバーの
継続的な保護
Symantec Backup Exec™ 11d
Continuous Protection Server の使用
White Paper: Windows Protection
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
目次
概要 .................................................................................................................................................. 3
今日の状況 ............................................................................................................................... 3
ソリューション ............................................................................................................................ 3
Symantec™ Backup Exec 11d によるソリューション ................................................................. 4
従来のデータ保護と継続的なデータ保護の比較.............................................................................. 5
テープによる従来のバックアップ ............................................................................................... 5
ディスクベースのバックアップ.................................................................................................... 7
継続的なディスクベースのバックアップ ..................................................................................... 9
Backup Exec 11d Continuous Protection Server の主な利点 ...................................................... 11
バックアップウィンドウが不要.................................................................................................. 11
業界初の Web ベースのファイルリトリーブ機能を提供 ......................................................... 12
包括的な保護を提供 — データを追加するだけ .................................................................... 13
機能と利点のハイライト .................................................................................................................. 14
継続的なデータ保護を実現..................................................................................................... 14
Web ベースのファイルリトリーブを実現.................................................................................. 14
包括的なソリューションを提供................................................................................................. 14
Active Directory や SQL は不要 .......................................................................................... 14
帯域幅を調整.......................................................................................................................... 15
スナップショット管理と調整機能を提供 ................................................................................... 15
ネットワーク停止からの自動リカバリ....................................................................................... 15
実績のあるテクノロジーがベース............................................................................................ 15
Continuous Protection Server の重要なコンポーネント ................................................................ 16
バックアップグループ .............................................................................................................. 16
業務サーバー ......................................................................................................................... 16
保護サーバー ......................................................................................................................... 16
Continuous Management Service(CMS) ............................................................................... 16
Backup Exec Agent for Windows Servers............................................................................... 17
管理コンソール........................................................................................................................ 17
Web Restore Server コンポーネント ....................................................................................... 17
Backup Exec Retrieve ............................................................................................................. 17
Indexing コンポーネント ......................................................................................................... 17
Backup Exec SmartLink.......................................................................................................... 18
Symantec LiveUpdate™ .......................................................................................................... 18
Continuous Protection Server の使用モデル ............................................................................... 18
まとめ.............................................................................................................................................. 20
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
概要
主な利点
y バックアップウィンドウ
今日の状況
が不要
Windows を主に利用している今日の企業は、データ保護に関して多くの課題に直面しています。
1
まず、データ量が毎年 40%~60%の割合 で増え続け、管理者が許容できる時間内(または使用
y ファイルを数秒でリカ
バリ可能
できるバックアップウィンドウ内)にミッションクリティカルなデータをバックアップすることがますます
y 業界初の Web ベース
難しくなっています。さらに、瞬時に実行できるオンデマンドデータリカバリは、業務にとってますま
のファイルリトリーブ機
す必要不可欠となっています。従来型のテープによるバックアップは、長い間、効果を認められてき
ましたが、その信頼性は疑問視されてきており、今日のビジネス環境ではより高速で効率的なバッ
クアップとオンデマンドリカバリが求められています。
能を実現
y エンドユーザーは、自
分のファイルを IT 部門
の介在なしでリトリーブ
ソリューション
可能
ディスクベースのデータ保護、特に、継続的なデータ保護は、革新的な方法によりこれらの問題を
解決するソリューションとなります。継続的なデータ保護の利点は、以下のとおりです。
y
バックアップウィンドウが不要
y
ファイルのリカバリが数秒で可能
y
エンドユーザーは、IT 部門に問い合わせなくても、自分のデータをリカバリできる
y
包括的で統合されたディスク to ディスク to テープ(D2D2T)ソリューションを提供する
継続的なデータ保護を行うと、どのような企業でも、データの増加を管理し、信頼性を向上し、迅速
なデータリカバリを行うことができます。また、コストのかかる管理作業の多いソリューションでも IT
部門に負担をかけることなく、データ保護全体を改善できます。
1
IDC、Cebit 2006、『Storage hardware: the backbone of the future』
3
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
Symantec™ Backup Exec 11d によるソリューション
シマンテックは、Backup Exec 11d Continuous Protection Server(CPS)を発売し、特にディスク用
に設計された Backup Exec for Windows Servers 製品への画期的な強化を実現しました。
Backup Exec 11d CPS は、バックアップウィンドウを不要にし、バックアップの信頼性を改善し、ま
た業界初の Web ベースのエンドユーザーファイルリトリーブ機能を備えることで、バックアップ方
法を大幅に改善しました。CPS は、Backup Exec for Windows Servers と統合され、完全な
D2D2T ソリューションを提供します。D2D2T ソリューションは、データ保護を改善し、従来のデータ
保護における管理面の複雑さを軽減します。継続的なデータ保護では、データを瞬時に保護して
ディスクに継続的にバックアップするため、フルバックアップ、増分バックアップ、または差分バック
アップの必要がありません。また、現在のバックアップ方式の複雑さを軽減し、使用メディアのコスト
削減にも役立ちます。
Windows ファイルサーバーのデータは、ディスク上で継続的に保護されるため、迅速にリカバリす
ることができます。また、エンドユーザーは、IT 部門に問い合わせなくても自分のファイルをリスト
アできるため、IT 部門の人員や管理コストを増やすことなく、サービスレベルを向上させます。
表 1. Backup Exec 11d の主要コンポーネント
Backup Exec 11d for Windows Servers
y Windows データリカバリのゴールドスタン
ダード
y シンプルでハイパフォーマンスなテープバック
アップソフトウェア
y アーカイブおよび遠隔地での保管のための
二次的な保護
y テープベースのバックアップより高速で効率的
なバックアップとリストアの実現
Backup Exec 11d Continuous Protection
Server
y ディスクベースの継続的な保護を実現
y データ保護とリカバリの主要メディア
4
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
従来のデータ保護と継続的なデータ保護の比較
企業に適したデータ保護方針を検討するために、従来のテープベース、従来のディスクベース、お
よびディスクベースの継続的なデータ保護製品の違いについて、以下で詳しく説明します。
テープによる従来のバックアップ
主な利点
テープバックアップがデータの保護とリカバリのための効果的で安価な方法であることは、以前か
ら知られています(図 1 を参照)。従来のテープバックアップの主な利点は、以下のとおりです。
y
データを格納するメディアが安価である
y
遠隔地に簡単に運搬できるポータブル形式
y
テープバックアップを理解している管理者に親しみやすい
主な欠点
テープバックアップが便利なのと同時に、テープには 3 つの重要な問題があります。1 つめは信頼
性です。Byte and Switch 誌の調査では、回答者の約 1/4(25.6%)が、テープカートリッジ
(52.9%)およびテープドライブ(45%)の故障が原因で、週 2 回以上バックアップでエラーが生じて
いると回答しています 2 。2 つめの問題は複雑性です。テープには、データ保護ソリューションで、多
くの企業が現在必要としている柔軟性と容易性がありません。そして、最後は速度です。データ量
の増加に伴い、テープバックアップにかかる時間も長くなります。テープバックアップの主な欠点を
以下に列挙します。
y
実稼働サーバーへの影響が大きい(バックアップは、オフピーク時間中に行う必要がある)
y
同時にバックアップできるサーバー数が限られている
y
1 日 1 回のバックアップのため、1 つのリカバリポイントしかキャプチャできない
y
ますます複雑化する管理(増分、差分、複数ベンダーによるソリューションなど)
y
信頼性が低い
2
http://storagemagazine.techtarget.com/magPrintFriendly/0,293813,sid35_gci1052905,00.html
5
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
リカバリ
データ保護のポイントは、必要に応じて確実にリカバリできることです。しかし、テープバックアップ
を使用すると、リカバリは時間がかかり、滞りがちなプロセスとなる場合があるため、適切なファイ
ルを、適切な人に、適切なタイミングで届けることが難しくなります。テープによるリカバリの主な欠
点は、以下のとおりです。
y
リカバリに時間がかかり面倒な場合がある。
y
トレーニングを受けた管理者だけがデータをリカバリできる。
図 1. テープバックアップのアーキテクチャ
バックアッププロセス
1. バックアップソフトウェアをメディアサーバーにインストールします。リモートエージェントをファイ
ルサーバーにインストールします。
2. 週 1 回スケジュールリングした時間に、各ファイルサーバーのフルバックアップを実行します。
3. 毎日オフピーク時に、各ファイルサーバーの増分バックアップを行います。
リカバリプロセス
1. ユーザーがファイルのリストアを管理者に要求します。
2. 管理者がテープを特定してマウントし、最後のバックアップ時点からそのファイルを指定して、
ユーザーに返します(1 つのファイルのリカバリに数時間または数日かかる場合もあります)。
6
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
ディスクベースのバックアップ
主な利点
ディスクベースのバックアップは、テープでは実現できない重要な利点がいくつかあります。まず、
一般的にバックアップが以前より高速で効率的になり、リカバリ時間が大幅に改善されます。さらに、
ディスクは、データを保護するために以前よりも信頼性の高い形式(図 2 を参照)を提供しています。
利点は以下のとおりです。
y
より高速で効率的なバックアップ
y
より信頼性の高いバックアップ
y
より高速で簡単なリカバリ
y
パフォーマンスを改善するバックアップジョブの同時処理(つまり、マルチストリーミング)
y
長期間のアーカイブと別の場所での保管のために、テープへのバックアップが可能
主な欠点
ディスクベースのバックアップはデータの保護とリカバリを大幅に改善しますが、それでもいくつか
の欠点があります。
y
実稼働サーバーに影響する可能性がある(依然として、バックアップウィンドウが必要)
y
場合によってはテープエミュレーションを使用して、データをディスクにバックアップする(シーケ
ンシャルだが、継続的ではない)
y
バックアップフォーマットでデータをバックアップするため、リストアには IT 部門の管理が依然
として必要である
7
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
リカバリ
バックアップデータはディスク上にあるため、リストアは非常に高速に行われます。テープを特定し
てロードし、データを再ロードする必要はなく、比較的高速で効率的です。
図 2. ディスクベースのバックアップのアーキテクチャ
バックアッププロセス
1. バックアップソフトウェアをメディアサーバーにインストールします。リモートエージェントをファイ
ルサーバーにインストールします。
y
週 1 回、各ファイルサーバーのフルバックアップを行います。
y
毎日オフピーク時間中に、各ファイルサーバーの増分バックアップを行います。
2. バックアップは、長期間のデータ保護またはディザスタリカバリの目的でテープに移行できま
す。
リカバリプロセス
y
ユーザーがファイルのリストアを管理者に要求します。
y
管理者が最後のバックアップ時点のディスクから、ファイルを迅速にリストアします。
8
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
継続的なディスクベースのバックアップ
主な利点
継続的なデータ保護は、ディスクベースのデータ保護の主要な利点(より高速なバックアップやほ
ぼ瞬時のリストア)を提供し、データ保護を大幅に向上させると同時に、現在のバックアップ(図 3
を参照)の一部の問題を軽減します。主な利点は以下のとおりです。
y
データが常に保護されている状態を確保する
y
ファイルの変更部分(ブロックレベルの変更)だけをキャプチャする
y
バックアップを簡素化するため、増分バックアップやフルバックアップなどは不要
y
複数のファイルサーバーを同時にバックアップできる
y
保護対象(または業務)サーバーへの影響はない(バックアップウィンドウは不要)
y
長期間のアーカイブと別の場所での保管のために、テープバックアップを活用する
y
ファイルはネイティブフォーマットでバックアップされているため、エンドユーザーがリカバリ可能
主な欠点
y
長期間のデータ保護や別の場所での保管には依然必要なテープベースのバックアップを提供
できない場合がある
y
現在のバックアップソリューションに統合できない可能性がある
9
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
リカバリ
瞬時に実行され、柔軟かつきめの細かいリカバリは、ディスクベースの継続的な保護にとって重要
なポイントです。CPS は、サービスレベルとエンドユーザーの生産性を改善しながら、IT の管理作
業を大幅に軽減します。エンドユーザーは、IT 部門に連絡しなくても、ファイルを瞬時に検索して取
り出すことができます。主な利点は以下のとおりです。
y
瞬時にリカバリを実現
y
エンドユーザー自身が、ファイルを検索して取り出すことができる
y
ファイルを複数の時点からリカバリできる
図 3. Backup Exec 11d の継続的な保護のアーキテクチャ
バックアッププロセス
1. ユーザーがファイルサーバー(業務サーバー)にファイルを保存します。
2. Continuous Protection エージェント が、ファイルの変更点を Backup Exec CPS に送信しま
す。
3. Microsoft® Volume Shadow Copy Service(VSS)のスナップショットによって、ファイルのバー
ジョン管理とポイントインタイムの詳細なリカバリを実現します。
4. Backup Exec メディアサーバーが、比較的長期間の保管や別の場所での保管のために、テー
プへにバックアップを行います。
10
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
リカバリプロセス
1. 管理者またはエンドユーザーは、シンプルな Web ベースのリカバリ機能を使用して、ファイル
の以前のバージョンを検索して取り出すことができます。
Backup Exec 11d Continuous Protection Server の主な利点
バックアップウィンドウが不要
Symantec Backup Exec 11d は Continuous Protection Server を提供し、データを継続的に保護
し、使用可能な状態を確保します。CPS は、継続的なディスクベースのデータ保護ソリューションと
して、ファイルが変更された時点を記録し、確実に変更内容をキャプチャして保護できるようにしま
す。CPS は、ファイル全体ではなく、詳細またはブロックレベルの変更だけをキャプチャし、ネット
ワークパフォーマンスに対する影響を軽減します。また、最新のデータだけを保護するだけでなく、
スナップショット技術を用いることによりファイルの複数バージョンも保持され、リカバリや、検索/
取り込みに使用できます。
Backup Exec 11d による継続的なデータ保護は、ファイルが変更されるたびに継続的にデータを
保護することにより、企業内で縮小が続いているバックアップウィンドウを不要にすることができま
す。つまり、IT 部門はファイルサーバー上でビジネスクリティカルなデータの従来のフルバックアッ
プ、増分バックアップ、または差分バックアップを実行しないため、バックアップウィンドウが不要に
なります。これにより、管理が簡素化し、コストを削減します。
y
データを即時、継続的に保護する
y
実稼働業務サーバーへの影響がない
y
変更されたデータだけを保護する
y
複数のサーバーを同時に、継続的に保護する
11
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
業界初の Web ベースのファイルリトリーブ機能を提供
Backup Exec 11d はまた、Backup Exec Retrieve(図 4 を参照)を使用して、管理コスト全体を削減
します。Backup Exec Retrieve は、エンドユーザーが IT 部門に問い合わせなくてもファイルの以
前のバージョンを検索し取り出すことができるシンプルな Web インターフェースです。エンドユー
ザーが自分のファイルを検索し取り出せると、IT 部門はこの業務から解放され、企業の他のビジ
ネスクリティカルなニーズに専念できます。消失したデータ、壊れたデータ、または上書きされた
データのリトリーブは、インターネットからファイルを検索してダウンロードするのと同じくらい簡単で
す。正しいファイルを検索するために、バックアップテープを検索やロードを行ったり、データをリスト
アする必要はありません。特に、個々のデスクトップやノートパソコンにクライアントソフトウェアや
エージェントをインストールする必要はありません。ユーザーに必要なのは、標準的な Web ブラウ
ザだけで、データのリトリーブは以前より簡単になります。
y
シンプルな Web 検索エンジンのような使用感
y
管理者またはエンドユーザー向け
y
標準的なブラウザだけで特別なソフトウェアは不要
y
特殊なトレーニングは一切不要
図 4. シンプルな Web インターフェースにより、ユーザーは IT 部門に問い合わせることなく、
ファイルの以前のバージョンを検索し、取り出すことができる
12
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
包括的な保護を提供 — データを追加するだけ
信頼性が高く、実績のある Backup Exec テクノロジーをベースとする Backup Exec 11d for
Windows Servers は、従来のデータ保護と組み合わされたディスクベースの継続的なデータ保護
を提供し、包括的なディスク to ディスク to テープ(D2D2T)ソリューションを提供します。また、ビ
ジネスクリティカルなファイル、データベース、およびアプリケーションを保護します。
集中管理によって、分散バックアップとリモートサーバーの拡張性のある管理を実現します。直観
的なインターフェースとウィザードが、あらゆるレベルのユーザーとあらゆる規模のネットワークの
データ保護およびリカバリ手順を簡素化します。また、高機能なデータベースおよびグループウェア
エージェントが、オンライン保護と詳細なリカバリを実現します。Backup Exec ソリューションには、
エントリレベルのシステムリカバリまでも組み込まれています。Backup Exec 11d は 1 つのベン
ダーで、以下のような包括的なディスクベースおよびテープベースのソリューションを実現できま
す。
y
包括的な D2D2T データ保護
y
アプリケーションから、ファイルサーバー、さらにワークステーションまでもサポート
y
Backup Exec SmartLink による包括的な管理
Backup Exec Continuous Protection Server は、実績のある Backup Exec テクノロジーをベース
にしています。IT 管理者は、Backup Exec コンソールで、継続的保護に関するジョブステータスと
警告を表示できます。
生産性とリソースがすべての規模の企業にとって重要なポイントであることには変わりはありませ
んが、Backup Exec SmartLink の統合によって、多くのタスクの管理が簡素化され、IT 部門は、以
前より少ない労力でより多くのタスクに対応できます。
13
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
機能と利点のハイライト
継続的なデータ保護を実現
Backup Exec 11d は、Windows ファイルサーバーをリアルタイムに保護します。ファイルは変更ま
たは作成される瞬間に、保護されます。ファイルの最初のコピーが保護されると、CPS がそのファ
イルの変更部分だけをブロックレベルで保護します。こうすることで、ファイルの変更部分だけを
キャプチャして保護し、ネットワーク上を移動するデータ量や、保護およびリカバリするデータ量を
軽減するため、効率的なデータ保護を実現します。さらに、IT 部門とエンドユーザーは、Backup
Exec CPS を使用すると、ファイルの最新バージョンだけではなく、以前のバージョンも検索して取り
出すことができます。
Web ベースのファイルリトリーブを実現
Backup Exec 11d は、シンプルな Web ベースのファイルリトリーブ、Backup Exec Retrieve 機能
を用い、ユーザーが IT 部門の介在なしに自分のファイルを取り出すことができます。ファイルには
名前とタイプ別にインデックスが付けられているため、容易に検索できます。このような容易性や機
能性を提供しているデータ保護ソリューションは他にありません。Backup Exec Retrieve 機能は標
準的な Web ブラウザを使用して、消失したファイル、上書きされたファイル、または壊れたファイ
ルを検索して取り出すことができるため、個々のワークステーションにソフトウェアをインストール、
またはアップデートする必要がありません。ファイルや、そのファイルの以前のバージョンのリカバ
リは、ファイルの以前のバージョンも含めて、インターネットのリンクをクリックして、ファイルをダウン
ロードするのと同じくらい簡単です。Backup Exec Retrieve は導入がシンプルで使いやすく、管理
経費を追加することなく、サービスレベルを向上させることができます。
包括的なソリューションを提供
まったく新しい Backup Exec CPS を備えている Backup Exec 11d は、ディスクベースの継続的な
データ保護とテープベースのデータ保護管理を両立させ、包括的な D2D2T 機能を提供します。
管理者は、Backup Exec 管理コンソールから継続的保護のジョブを監視できます。
Active Directory や SQL は不要
Backup Exec CPS ソフトウェアは、スタンドアロンサーバーで単独に実行することも、Backup Exec
for Windows Servers と同じサーバーで実行することもできます。実行するためにその他の
Microsoft サーバーやコンポーネントはまったく必要ありません。また、保護サーバーは、バック
アップするファイルサーバーと同じドメインにある必要がありません。
※Active Directory 環境は必須ではありませんが、ACL を用いて厳格にアクセス権制御を行いたい
場合には、Active Directory 環境で使用することが推奨されます。
14
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
帯域幅を調整
管理者は、LAN や WAN に対して、継続的な保護で使用できる最大帯域幅を許可し、ネットワー
クリソースの使用を管理し、コントロールすることができます。これは、特にリモートオフィスでの
ハードウェア、メディア、および管理を不要にし、データ保護を一元化することを検討している管理
者が、継続中の業務への混乱を最小限に抑えてデータを継続的に保護するために役立ちます。
スナップショット管理と調整機能を提供
Backup Exec 11d はスナップショット管理機能を提供し、ポイントインタイムのスナップショットを管
理するときに、管理者に高い柔軟性と詳細な設定を可能にします。Backup Exec 11d は、VSS を
使用してスナップショットを保管するため、最大 64 個のスナップショットをストレージボリュームに保
存できます。ただし、CPS では管理者がスナップショットポリシーを定義できるため、スナップショッ
トを保管する特定の期間を制御できる点で、他社の製品とは異なっています。具体的には、管理者
は、1 時間、1 日、1 週間、および 1 ヶ月間隔で各スナップショットを保管するかどうかを決定し、よ
り高い柔軟性を提供し、64 個のスナップショットを最大限に使用することができます。
ネットワーク停止からの自動リカバリ
Backup Exec CPS は、継続的な保護を中断したネットワーク停止から自動的にリカバリできます。
Auto Resume と呼ばれるこの機能は、WAN 接続とリモートオフィスで特に便利です。接続に問題
が発生すると、保護サーバーとの接続が再度確立されるまで、保護対象のファイルサーバーに変
更が記録されます。再接続時には、CPS が継続的な保護を自動的に再開するので、手動での再
同期や管理者の介在は必要ありません。
実績のあるテクノロジーがベース
Backup Exec 11d は、Windows ユーザーが 10 年以上使用してきた実績と信頼性が証明されたテ
クノロジーをベースにしています。数々の賞に輝くテクノロジーである Backup Exec は、何年もディ
スクベースのデータ保護の主力製品で、現在、数百万におよぶ企業を保護しています。Backup
Exec の特長を以下に示します。
y
64 ビットネイティブのサポート: 業務サーバーおよび保護サーバー用 64 ビットのネイティブプ
ロセッサをサポート
y
IPv6 のサポート: インターネットプロトコルバージョン 6 をサポート
15
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
y
Settings ユーティリティ: ユーザーが設定可能なレジストリ設定を簡単に管理できる Settings
ユーティリティを搭載
y
DLO ファイルリカバリ: Backup Exec の Desktop and Laptop オプション(DLO)のユーザーは、
Web インターフェースの Backup Exec Retrieve を使用して、DLO が保護するファイルをワー
クステーションに直接リストアできる
Continuous Protection Server の重要なコンポーネント
バックアップグループ
バックアップグループは、1 つの Continuous Management Service(CMS)、1 台以上の業務サー
バー、1 台以上の保護サーバー、CPS 管理コンソール、および場合によっては Web Restore
Server コンポーネントで構成されています。
業務サーバー
業務サーバーは、日々のオペレーションにおいてエンドユーザーが日常的に保存するデータを格
納します。データは、業務サーバーに保存されるときに、保護サーバーにバックアップされます。し
たがって、業務サーバーは、保護サーバーと同じバックアップグループ内に存在する必要がありま
す。Continuous Protection エージェント は、各業務サーバーにインストールする必要がありま
す。
保護サーバー
保護サーバーは、継続的に保護されている業務サーバーのバックアップ先です。保護サーバーは、
通常、主要な場所や本社に設置されます。保護サーバーは、スナップショットが取得されてインデッ
クスが付けられているバックアップ先だけではなく、ユーザーが Backup Exec Retrieve によって
データを検索し取り出すことができるように Web Restore Server コンポーネントにホスティングしま
す。バックアップグループには、複数の保護サーバーをインストールできます。
Continuous Management Service(CMS)
CMS は、CPS プロセスに対し、一次的なコントロールを行い、管理コンソールから構成設定を保管
し、その設定に基づいて CPS システムを管理します。バックアップグループには 1 つの CMS し
かインストールできません。また、CMS は他のどの CPS コンポーネントよりも前にインストールす
る必要があります。CMS は、使用に適したサーバーにインストールし、固定 IP アドレスを設定し
ます。
16
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
Windows システムエージェント
Windows システムエージェント(Agent for Windows Servers/AWS)は、バックアップグループ内の
すべての業務サーバーおよび保護サーバーにインストールする必要があります。AWS は、CPS
の バ ッ ク ア ッ プ お よ び リ ス ト ア 時 の デ ー タ 収 集 の 管 理 に責 任を 持 ち ま す 。 AWS は 、 以 前 の
Windows リモートエージェント と Continuous Protection エージェント を組み合わせたエージェ
ントです。
管理コンソール
管理コンソールは、バックアップ元とバックアップ先の定義、バックアップジョブとリストアジョブの作
成、またバックアップおよびスナップショットスケジュールの定義など、CPS のあらゆる面をコント
ロールします。さらに、警告の表示と対応、バックアップジョブとリストアジョブの監視、シマンテック
製品のアップデートの取得にも使用されます。
Web Restore Server コンポーネント
Web Restore Server コンポーネントは CMS 機能の 1 つで、使用可能なバージョンのファイルコ
ピー(スナップショット)を作成し、エンドユーザーは管理者の介在なしにファイルを自分のワークス
テーションにリトリーブすることができます。
Backup Exec Retrieve
Backup Exec Retrieve は Web ベースのインターフェース、つまり一種のゲートウェイです。エンド
ユーザーは Backup Exec Retrieve を使用して Web Restore Server コンポーネントにアクセスし、
ファイルを検索して取り出します。Backup Exec Retrieve は、インターネットブラウザ(Internet
Explorer6.0 以降、および他のブラウザ)を使用します。エンドユーザーのワークステーションでは、
CPS ソフトウェアは必要ありません。
ユーザーは、ファイル名のすべて、または一部で検索を行い、ファイルが格納されている場所にア
クセスして、バックアップされたファイルのすべてのバージョンを表示し、必要なファイルのコピーを
選択できます。ファイルを選択すると、システム管理者の援助なしにコピーをダウンロードできま
す。
Indexing コンポーネント
Indexing コンポーネントには、Web Restore Server コンポーネントおよび Backup Exec Retrieve
を使用して取り出すことができるエンドユーザーファイルのディレクトリが保持されています。
Indexing コンポーネントは、Backup Exec Retrieve を使用してファイルを取り出すために、エンド
ユーザーがアクセスするどのサーバーにもインストールする必要があるオプションの機能です。こ
の機能は、ファイル名、ファイルのバージョン、および最近の操作による検索をサポートしていま
す。
17
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
Backup Exec SmartLink
Backup Exec SmartLink は、ユーザーが Backup Exec 管理コンソールで CPS ジョブのステータ
スを表示できるようにすることで、管理を簡素化します。
Symantec LiveUpdate™
Symantec LiveUpdate は、管理コンソールを使用してインストールできる、オプションのコンポーネ
ントです。Symantec LiveUpdate は、インストールされているシマンテック製品のアップデートがダ
ウンロード可能になると、管理者に通知を行います。 LiveUpdate は、インターネット経由で
Symantec Update サーバーに接続します。
Continuous Protection Server の使用モデル
CPS の実行に理想的な使用モデルは以下のとおりです(図 5 を参照)。
1. エンドユーザーが、普段行う日常業務の一環として、ファイルとフォルダを使用し、ローカルファ
イルサーバー(業務サーバー)に保存します。業務サーバーは相互接続されているため、共通
のバックアップグループ内にあります。
2. 「新規バックアップ先」 では、データをバックアップする保護サーバーとディレクトリを指定しま
す。「バックアップ先」のプロパティ画面では、ファイルをバージョン管理するためのデータスナッ
プショットのスケジュールリングやスナップショットを保管するためのポリシー設定なども行いま
す。
注: 必要であれば、バックアップ先として複数のサーバーを指定できます。たとえば、財務デー
タのバックアップ先を会計部門の財務サーバー上に、従業員データのバックアップ先を人事部
門のサーバー上に、顧客レコードのバックアップ先を営業部門のサーバー上に作成することが
できます。
3. Backup Job Wizard を使用して、1 台または複数の業務サーバーから保護サーバーにデータ
をバックアップするために、CPS バックアップジョブを作成します。ジョブの設定時には、バック
アップするデータとバックアップジョブのスケジュールを選択します。CPS バックアップジョブは、
特定のタイミングで(周期的)またはファイルが変更されるたび(継続的)に実行するようにスケ
ジューリングできます。
4. データを保護サーバーにバックアップするとすぐに、そのデータからスケジュール設定されたス
ナップショットを作成できます。スナップショットの作成後、データにはインデックスが付けられ、
Web Restore Server コンポーネントで使用可能になります。
5. エンドユーザーが、Backup Exec Retrieve およびインターネットブラウザを使用して、特定の
ファイルとフォルダを Web Restore Server コンポーネントからワークステーションに直接取り出
します。データは指定されたスナップショットと共にバックアップされているので、ユーザーは、リ
ストアするデータの特定のバージョンを選択できます。
18
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
6. 1 台または複数の業務サーバーでシステムエラーが発生した場合は、バックアップされたデー
タを保護サーバーからすばやくリストアできます。
7. データを保護サーバーにバックアップした後は、そのデータを Backup Exec メディアサーバー
にバックアップできます。
8. メディアサーバー上のデータは、バックアップ後、長期間のアーカイブのためにテープまたは
ディスクに保存できます。
9. 保護サーバーでシステムエラーが発生した場合、またはデータが消失した場合、Backup Exec
は、データを保護サーバーに迅速にリストアすることや、業務サーバーに直接リストア するこ
とができます。
図 5.
CPS が動作する環境
19
Windows ファイルサーバーの継続的な保護
まとめ
従来のテープによるバックアップは、今日までデータ保護とリカバリの有力な手段でしたが、より高
速で信頼性が高く効率的なバックアップとオンデマンドリカバリに対するニーズが、かつてないほど
高まってきました。企業が Windows ファイルサーバーのさらなるデータ増加と厳しい業務要件に
適応するために、シマンテックは Backup Exec Continuous Protection Server とともに Backup
Exec 11d を提供します。Backup Exec 11d は新しく画期的なディスクベースのコンポーネントで、
データの保護とリカバリのための主要メディアとしてディスクを用い、重要な業務データを継続的に
保護し、使用可能な状態を確保します。従来型のテープバックアップおよびインフラは、より長期間
の保管や別の場所での保管のための二次的なデータ保護として利用できます。Backup Exec CPS
は継続的なデータ保護を提供し、バックアップウィンドウを不要にし、業界初の Web ベースのファ
イルリトリーブを実現した Backup Exec Retrieve を導入することで、瞬時にリカバリを実行できま
す。また、Backup Exec for Windows Servers に統合することで、1 つのソースで総合的な D2D2T
ソリューションを提供します。
20
Copyright ©2007 Symantec Corporation. All rights reserved. SymantecとSymantecロゴは、米国におけるSymantec社およびその関連会社の登録商標です。その他の会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。
製品の仕様・価格は、都合により予告なしに変更することがあります。本ホワイトペーパーの記載内容は、2007年4月現在のもので、英語版の翻訳です。
株式会社シマンテック
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