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日本語版(PDF:1.4MB)
国連PKOとは?
国連平和維持活動、いわゆる国連PKOは、世界各地における紛争の解決の一翼を担うために国連が行う活動です。
その業務は、平和維持活動による停戦監視や兵力引き離し、停戦監視団による停戦監視のほか、文民による選挙監視、疲弊した国土の復興開
発、行政組織や制度の構築など多岐にわたります。
我が国は、参加5原則の下、
PKO活動に参加することにしています。
【PKO参加5原則】
1.紛争当事者の間で停戦の合意が成立していること。
2.当該平和維持隊が活動する地域の属する国を含む紛争当事者が当該平和
維持隊の活動及び当該平和維持隊への我が国の参加に同意していること。
3.当該平和維持隊が特定の紛争当事者に偏ることなく、中立的な立場を厳
守すること。
4.上記の原則のいずれかが満たされない状況が生じた場合には、我が国か
ら参加した部隊は撤収することができること。
5.武器の使用は、要員の生命等の防護のために必要な最小限のものに限ら
れること。
これまでの防衛省・自衛隊の海外での活動
1991.4∼1991.10
ペルシャ湾への掃海艇派遣
1999.11∼2000.2
東ティモール避難民救援
1992.9∼1993.9
国連カンボジア暫定機構
2001.2
インド国際緊急援助活動
1993.5∼1995.1
国連モザンビーク活動
2001.10
アフガニスタン難民救援
1994.9∼1994.12
ルワンダ難民救援
2001.11∼2007.11
旧テロ対策特措法に基づく
協力支援活動
1996.2∼
国連兵力引き離し監視隊
2003.12∼2004.1
イラン国際緊急援助活動に
必要な物資輸送
2003.12∼2009.2
旧イラク人道復興支援特措法に
基づく活動
2004.12∼2005.1
タイ国際緊急援助活動
2002.2∼2004.6
国連ティモール暫定行政機構
1998.11∼1998.12
ホンジュラス国際緊急援助活動
1999.9∼1999.11
トルコ国際緊急援助活動に
必要な物資輸送
2005.1∼2005.3
インドネシア国際緊急援助活動
2003.3∼2003.4
イラク難民救援
2005.8
ロシア連邦カムチャツカ半島沖
国際緊急援助活動
2003.7∼2003.8
イラク被災民救援
2005.10∼2005.12
パキスタン国際緊急援助活動
2006.6
インドネシア国際緊急援助活動
2010.1∼2010.2
ハイチ国際緊急援助活動
2007.3∼2011.1
国連ネパール政治ミッション
2010.2∼
国連ハイチ安定化ミッション
2008.1∼2010.1
旧補給支援特措法に基づく
補給支援活動
2010.8∼2010.10
パキスタン国際緊急援助活動
2008.10∼2011.9
国連スーダンミッション
2009.3∼
ソマリア沖・アデン湾での
海賊対処
2009.10
インドネシア国際緊急援助活動
2010.9∼2012.9
国連東ティモール統合ミッション
2011.2∼2011.3
ニュージーランド国際緊急援助
活動を行う要員および物資輸送
2011.11∼
国連南スーダン共和国ミッション
13
14
5
15
16
1
24
32
25
4
10
29
20
9
23
11
22
17
18
28
27
■ ペルシャ湾掃海艇派遣
2
26
21
■ 国連平和維持活動
30
12
8
6
■ 国際緊急援助活動
■ 旧テロ特措法(補給支援法)
に
基づく活動
■ 旧イラク人道復興支援特措法に
基づく活動
■ ソマリア沖・アデン湾海賊対処
3
∼国づくりのお手伝い∼
国連南スーダン共和国ミッション
(UNMISS)
19
7
国際社会の
一員として
31
発行:防衛省大臣官房広報課(2012年11月)
〒162-8801 東京都新宿区市谷本村町5番1
TEL 03−3268−3111
http://www.mod.go.jp/
世界で一番
新しい国の
国づくりを支援
リビア
サウジ
アラビア
エジプト
任務にあたった第1次施設隊長の言葉
第1次施設隊長 2等陸佐 坂間 輝男
スーダン
チャド
約半年間、先遣および1次隊として現地支援調整所ある
エリトリア
いはUNMISS司令部と連携し、国づく
りを支援しました。
現地の暑さ、雨風の強さ、予想以上の気温差という厳し
エチオピア
い状況の中で、隊員は最後まで元気に活動しました。基
盤を作り、2次隊につなぐということでは、任務を達成した
ジュバ
中央アフリカ
と思います。しかし、南スーダンの国づく
り支援はまだまだ
始まったばかりです。今後も南スーダン派遣施設隊にご
南スーダンは20年以上におよぶ南北スーダン内戦終結
コンゴ民主共和国
後、6年間の包括和平合意期間を経て、平成23年7月9日
に独立したアフリカ大陸東の中央部に位置する国です。
ウガンダ
支援・ご協力をいただければと思います。最後に、日本
ケニア
からのご声援とご支援に感謝申し上げます。
国連南スーダン共和国ミッション
(南スーダンPKO)の活動
平成23年7月8日に採択された国連安保理決議により国
連南スーダン共和国ミッション
(UNMISS)
が設立され、
スーダン
ダルフール地方
国連の協力要請に対し、派遣される隊員の十分な安全
世界のために頑張る自衛隊員に感謝の声がとどいています
アビエ地域
UNAMID
UNISFA
確保や派遣部隊の効果的な活動の可否などさまざまな
南スーダン全域
UNMISS
角度から検討し、派遣を決定しました。
エチオピア
自衛隊の取り組み
中央アフリカ
自衛隊の活動は、非常にプロフェッショナルで効果的な工兵部隊であ
日本の施設部隊の施設設営作業をはじめとする活動は、規律正しく、
り、重要な結果を出しています。日本は施設部隊の活動とODAでの
非常にプロフェッショナルであり、自衛隊員に指図をできることを幸せに
支援を連携させて、能力を最大限に発揮しています。日本はPKOで
感じています。また、日本が東日本大震災で地震と津波による大きな災
大きな存在となっており、世界に対する責任を果たしていると言えます。
厄を被ったばかりだというのに、この活動に精鋭部隊を派遣していただ
日本が世界に信頼されている国であることにお祝いを申し上げるとともに、
いたことを嬉しく思っています。日本の自衛隊には、引き続きインフラの整
備等を実施してもらいたい。
今後も更なる貢献をお願いしたい。
自衛隊は、平成24年3月1日より、国連施設内の排水溝整
(UNMISS軍事部門司令官)
(国連事務総長特別代表)
備などを開始し、4月2日からは、ジュバ市内の道路整備を
始めました。現在、首都ジュバおよびその周辺の道路整備
ケニア
ウガンダ
などの施設作業を実施しており、現地社会に役立つ活動に
貢献しています。
首都ジュバ(UNMISS司令部所在)
この取り組みのために、自衛隊からは、司令部要員、施設部
司令部要員…3名
施設部隊(1次要員)………約210名
(2次要員以降)…約330名
現地支援調整所…約20名
隊、現地支援調整所が派遣されています。
ウガンダ
現地支援調整所
(ウガンダ班)
現地で頑張った隊員たちの声です
ケニア
現地支援調整所
(ケニア班・必要に応じ)
施設隊本部付隊長 3等陸佐 上原 直人
私たちは第1次要員として、日本隊宿営地の設営、国連敷地内の整備および
ジュバ市内の道路整備を実施しました。異なる気候や文化の中でいろいろな
ことに直面しましたが、隊員みんなが日本の代表としての誇りを胸に、多くの方か
らの支援や励ましに感謝しつつ、南スーダンの人々の期待に応えるため、着実に
任務を遂行して参りました。今後も国づく
り支援の活動は続きますが、その第一
歩に参加できたことに心から感謝します。
道路整備起工式にて周辺住民との記念撮影
ジュバ市内の幹線道路の整備
施設隊本部付隊 3等陸曹 北口 真
私は、重機のオペレーターとして日本隊宿営地の敷地造成、国連敷地内およ
びジュバ市内の道路整備を実施しました。国連や現地住民のニーズにより任
務も変化し、活動場所もさまざまでした。途中、急変する気象によって何度も活
動・生活に影響を受けましたが、過去の経験により裏付けられた知識・技能、
そして万難を排した準備により任務を完遂できました。何よりも、日本の代表とし
派遣以来、初の施設活動への出発
11月
12月
航空自衛隊C-130H
輸送機による物資輸送
1月
UNHCR帰還民
一時収容施設の建設
2月
3月
12/20 南スーダン国際平和協力業務の実施に関する自衛隊行動命令
11/15 実施計画の閣議決定
1/7 隊旗授与式
3/25 第1次要員人員展開完了
11/28 第1次司令部要員
(情報幕僚・兵站幕僚)
出国
2/6 第1次司令部要員
(施設幕僚)
出国
1月中旬∼ 施設隊等順次展開開始
装備品の整備・国連用塗装
て南スーダンの国づく
りに携われたことは、任務に対する使命感・やりがい、そし
現地の子どもとの文化交流
て自信につながりました。
4月
5月
6月
7月
8月
現在
5/11 第2次要員以降の行動命令
7/23 第2次司令部要員
(施設幕僚)
出国
5/26 第2次司令部要員
(情報幕僚・兵站幕僚)
出国
6月上旬 第2次施設隊
(主力部隊)
出国
6/19 第2次要員への指揮転移
装備品等輸送
宿営地整備・活動準備
国連施設内の施設活動(3/1∼)
国連施設外の施設活動
(4/2∼)
国際機関との連携
(6/4∼)
日豪協力の開始
(8/31∼)
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