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資料3 全国牛乳パックの再利用を考える連絡会 資料(PDF

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資料3 全国牛乳パックの再利用を考える連絡会 資料(PDF
中央環境審議会廃棄物リサイクル部会
産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会
合同会合資料
牛乳パック(紙パック)の
リサイクルについて
2004,12,2
全国牛乳パックの再利用を考える連絡会
全国牛乳パック再利用を考える連絡会概要
„
発足
1984年、ものの命の大切さを子どもたちに伝えようと山梨
県の主婦グループが牛乳パック再利用運動を開始。
1985年、運動に参加した各地の11団体が、牛乳パックを
媒体に、多様なジャンルの活動の横のつながりをつくろうと、
全国牛乳パックの再利用を考える連絡会を発足
„
会の目的
牛乳パックの再利用をとおして、使い捨て社会を見直し、
自然と人間との共存、人と人との共生社会の実現
„
活動内容
ゆたかなネットワークを生かし「いのち、くらし、自然」をテー
マに広範な活動を展開
全国パック連の沿革(1985年∼1996年)
1985年
・全国パック連発足
・全国都道府県省資源 ・省エネルギー研修会にて牛乳パック再利用運動について報告
1986年
・国際青年の村86に参加した外国の青年らが牛乳パック回収活動視察
1987年
・第1回「牛乳パックの再利用を考える全国大会」開催 (大月市)
1988年
・第2回全国大会開催参加規模が一挙に1500人となる(熊本市)
1989年
・ドイツケルン大学の招請で講演、紙漉き実演をドイツ各所で行う
・第3回全国大会(大阪市)国の後援名義使用が許可される
・牛乳パック再利用運動のリーフレットを作成。
1990年
・第1回「手すきはがきコンテスト」 ・第4回全国大会(品川区)
1991年
・牛乳パックの再利用システム作りを考える懇談会の開催 ・第5回全国大会開催(仙台市)
1992年
・牛乳パック再利用製品利用拡大委員会を発足し消費者1000人に向けた使用実態調査を実施
・第6回全国大会にて牛乳パック再利用マークを決定(北九州市)
(牛乳パックリサイクルピンチ説浮上)
1993年
・再生紙普及キャンペーンを全国展開
・第7回全国大会 関係4省庁がリサイクル等の国の政策を発表(福井市)
1994年
・第8回全国大会 (札幌市)
・ビン問題研究会発足(ビンかパックかの論争に対応)
・牛乳パック問題研究会発足
・牛乳パックリサイクルシンポジウムを開催
・手すきハガキ技術向上と流通システムを考える福祉作業所交流会の実施(以降1998年まで毎年開催)
1995年
・第9回全国大会(名古屋市)
・再生紙メーカー使用実態調査実施
・全国パック連10周年記念集会開催 ・容器包装のリサイクル法制化に向け要望書を厚生省。通商産業省に提出
1996年
・飲料用紙容器の地域別回収システム回収ルート実態調査の実施 ・ヨーロッパのリサイクル状況の視察
・第10回全国大会(横浜市)
・牛乳パックを利用した「全国手すきハガキコンテスト」実施
(活動へのテレビ、ラジオ、雑誌の取材が相次ぐ)
(1997年∼2003年)
1997年
・牛乳パック回収システム全国事例調査の実施
・容器包装リサイクル法の運用実態に関する自治体調査
・国・都道府県の機関等及び国内主要企業の再生紙使用実態調査 ・環境セミナーの開催(東京・大阪・熊本 )
・第11回全国大会(松江市)
・トイレットペーパー・ティッシュペーパー消費者使用実態調査及び販売実態調査
1998年
・学校給食用牛乳パック等の回収−再商品化システム構築のための実験プロジェクトの実施(福岡・兵庫)
・飲料用紙容器の回収促進のための懇談会の開催(石川・大阪・熊本・愛媛)
・植樹を通して自然の生態系を理解し森林資源の大切さを学ぶ「どんぐり教室」の開催
・第12回全国大会(神戸市)
・牛乳パック受け皿製紙メーカー及び回収業者へのヒアリング調査
1999年
・第13回全国大会(大田区)
・学校給食用牛乳パックリサイクル実態調査(首都圏の小学校1000ヶ所を対象)
・牛乳パックリサイクル促進地域会議を全国牛乳容器環境協議会と共催(神奈川・愛知・岩手・北海道・福岡・岡山)
2000年
・経済産業省飲料用紙容器リサイクル推進のための手引の検討委員に加わり作成に協力
・市民と事業者でつくる飲料用紙パックの効率的回収システム研究会の主催
・周辺諸国の飲料用紙容器リサイクル実態調査(韓国・フィリピン・タイ)と報告会の開催
・離島の環境保全を目指して−島内リサイクルを進めるシンポジウムの開催(奄美大島)
・第14回全国大会(金沢市)
・全国パック連15周年集会の開催
2001年
・日韓紙パックリサイクル情報交流会の開催(ソウル市)
・フィリピンにおける紙パックリサイクル活動支援事業の実施
・ 第15回全国大会(盛岡市) ・牛乳パック回収拠点拡大運動の展開(回収ボックスを各地域へ配布)
・離島の障害者の就労を目指した資源リサイクルシステム作りの実施
・紙パック効率的リサイクル促進検討会の主催
2002年
・学校給食用牛乳パックリサイクル実態調査の実施(全国市教育委員会及び乳業メーカー工場対象)
・第16回全国大会(岐阜県関市) ・牛乳パックリサイクル促進地域会議の開催(岐阜・大阪・埼玉)
・牛乳パックリサイクルに関する授産施設及び福祉作業所調査
・牛乳パック回収拠点拡大事業(回収ボックス配布キャンペーンの展開)<協賛:全国牛乳容器環境協議会>
2003年
・牛乳パックリサイクル推進地域会議の開催(熊本・八戸・長野) ・生協における紙パック実態調査
・牛乳パック回収拠点拡大事業(回収ボックス配布キャンペーンの展開)<協賛:全国牛乳容器環境協議会>
・第17回全国大会(熊本県水俣市)
・北米ペーパーボード会社工場及び社有林等の視察
主な活動紹介
牛乳パックの再利用を考える全国大会
年に一度、環境問題やリサイクルにかかわる市民・自治体・事業者約
年に一度、環境問題やリサイクルにかかわる市民・自治体・事業者約
2000名が全国から集い、情報交流を行います。また環境、福祉、教育、地
2000名が全国から集い、情報交流を行います。また環境、福祉、教育、地
域つくりなどいろいろなテーマの分科会を設け、議論する場を提供してい
域つくりなどいろいろなテーマの分科会を設け、議論する場を提供してい
ます
ます
大会の実行委員会には、市民グループ、
大会の実行委員会には、市民グループ、
女性団体、いろいろな業種の事業者等、
女性団体、いろいろな業種の事業者等、
が参画し、大会終了後には新たなネット
が参画し、大会終了後には新たなネット
ワークが確立。
ワークが確立。
牛乳パック再利用マークの普及と
再生品利用の促進
1992年に回収された牛乳パックを使用した製品につけるマークを制定
1992年に回収された牛乳パックを使用した製品につけるマークを制定
これを目印に再生品を使って行くことを目的に、マークの普及と再生品
これを目印に再生品を使って行くことを目的に、マークの普及と再生品
利用を呼びかける 「集めて使うリサイクルキャンペーン」を5年間にわ
「集めて使うリサイクルキャンペーン」を5年間にわ
利用を呼びかける
たり450箇所で実施。
たり450箇所で実施。
マークの認知度も上がり、約340の
マークの認知度も上がり、約340の
商品アイテムにマークを表示
商品アイテムにマークを表示
また、年間に4∼50件の広報誌への
また、年間に4∼50件の広報誌への
掲載依頼が寄せられています。
掲載依頼が寄せられています。
広報・啓発活動
会報の発行 年5回
年5回
・・会報の発行
・環境イベントなどへの出展
・環境イベントなどへの出展
・チラシ、ポスターの作成
・チラシ、ポスターの作成
アクセス数6万件))
・ホームページでの情報提供(アクセス数6万件
・ホームページでの情報提供(
調査活動
・飲料用容器の地域別回収システム実態調査
・牛乳パック回収システム全国事例収集
・自治体の容器包装リサイクル法の運用実態調査
・国、地方公共団体。国内主要企業の再生紙使用実態調査
・トイレットペーパー・ティッシュペーパー消費者使用実態調査
・周辺諸国の飲料用紙パックリサイクル実態調査
・学校給食用牛乳パックリサイクル実態調査
・牛乳パックリサイクルに関する授産施設及び福祉作業所調査
等
その他の活動
„„
研究会、セミナー、情報交流会の開催
研究会、セミナー、情報交流会の開催
牛乳パックのリサイクル率の向上やシステムの
牛乳パックのリサイクル率の向上やシステムの
充実を目指すための、関係省庁、自治体、
充実を目指すための、関係省庁、自治体、
関係事業者、再生紙メーカーを招いての話し合い
関係事業者、再生紙メーカーを招いての話し合い
の場や情報提供の場として開催
の場や情報提供の場として開催
„„
福祉作業所の仕事つくり支援
福祉作業所の仕事つくり支援
牛乳パックの回収や紙漉き事業で仕事
牛乳パックの回収や紙漉き事業で仕事
つくりを目指す福祉作業所に向けて、技術
つくりを目指す福祉作業所に向けて、技術
のノウハウ提供や販路開拓をサポート
のノウハウ提供や販路開拓をサポート
„„
国際交流
国際交流
フィリピンでの環境教育支援事業や
フィリピンでの環境教育支援事業や
日韓紙パック リサイクル情報交流会等を開催
リサイクル情報交流会等を開催
日韓紙パック
1万箇所回収拠点拡大運動
„
全国牛乳容器環境協議会と協働して、
全国に回収ボックスを無料配布
新しい回収拠点を増やすことで、新しい回収協力者を開拓、
ひいては新しい人とのつながりを築くことにもなり、各地から
須坂市の酒店におかれた回収ボックス
各地の学校や、環境イベントに
も設置され、啓発用ツールとし
て活用されている
好評を得ている。
牛乳パック回収ボックス配布状況
2001年∼2004年10月末現在
都道府県
設置数
北海道
175
青森県
都道府県
設置数
都道府県
4505個
設置数
都道府県
設置数
東京都
365
滋賀県
110
香川県
50
50
神奈川県
100
京都府
75
愛媛県
35
岩手県
60
新潟県
40
奈良県
95
高知県
5
秋田県
15
富山県
20
大阪府
225
福岡県
80
宮城県
40
石川県
45
和歌山県
5
佐賀県
15
山形県
30
福井県
35
兵庫県
170
長崎県
5
福島県
115
長野県
350
鳥取県
10
大分県
25
群馬県
60
岐阜県
210
岡山県
10
熊本県
190
栃木県
30
山梨県
75
島根県
70
宮崎県
10
茨城県
120
静岡県
160
広島県
205
埼玉県
470
愛知県
125
山口県
5
千葉県
50
三重県
15
徳島県
65
鹿児島県
沖縄県
他
215
65
10
地域会議の開催
„
地域ごとの課題や現状を把握するために1998年から懇談会スタイルの地
域会議を各地で開催
石川・愛媛・神奈川・愛知・岩手・北海道・福岡・岡山・岐阜・大阪・埼玉・熊本・八戸・長野 ・静岡・福井・沖縄・群馬・島根
1999年、2002∼2004年は全国牛乳容器環境協議会と共催
2004年度実施地域及び参加者数
6月22日 静岡市
40名
県、2市町、製紙メーカー、乳業メーカー、生協、NPO
8月26日 福井市
54名
県、1市、資源協同組合、乳業メーカー生協、量販店、NPO
9月29日 那覇市
34名
3市町村、古紙回収業者、学校栄養士、乳業メーカー、NPO
10月25日 伊勢崎市100名
農水省、県、10市町村、学校栄養士、自治ネット、乳業メーカー
NPO,商工会議所、製紙メーカー、古紙問屋、福祉作業所
11月16日 松江市
36名
県、2市、JA、生協、婦人連合会、製紙メーカー、乳業メーカー
伊勢崎市での地域会議の様子
地域会議と併せ、各地のリサイクル施設を視察
長野市リサイクルプラザ・八戸市リサイクルセンター・福井リサイクルセンター
浦添市リサイクルプラザ・伊勢崎市リサイクルセンター・松江市川向リサイクルプラザ 等
牛乳パックの回収ルールは市民自身で作り上げた
牛乳パックリサイクルは、市民がきれいな状態で「資源」として出すことを基本にして
いる。ごみと資源の区別化を徹底。
牛乳パックの回収の流れ
2003年度紙パックマテリアルフロー(推計値)
全国牛乳容器環境協議会調べ
2003年 度 紙 パ ッ ク の マ テ リ ア ル フ ロ ー ( 推 計 値 )
飲 料 用 紙 パ ック原 紙 使 用 量
単 位 : 千 ト ン
損 紙 発 生 量
2 4 2 .3
(+ 9 .3 )
再 生 紙 回 収 量
3 0 .7
3 0 .3
(+ 4 .2 )
(+ 3 .9 )
紙 パ ッ ク メ ー カ ー
飲 料 用 紙 パ ック生 産 量
海 外 輸 出 等
2 1 1 .6
(+ 5 .1 )
0 .3
廃 棄 処 理 量
(- 0 .2 )
0 .1
0 .3
( + 0 .1 )
( + 0 .2 )
飲 料 用 紙 パ ック国 内 販 売 量
損 紙 等 発 生 量
2 1 1 .3
引 取 量
4 .4
(+ 5 .3 )
飲 料 用 紙 パ ック出 荷 量
2 .7
(+ 0 .3 )
飲 料 メ ー カ ー
在 庫 調 整 等
2 0 4 .6
(+ 1 .4 )
- 0 .3
廃 棄 処 理 量
(- 2 .7 )
販 売 店 等
1 8 1 .1
0 .4
( + 0 .2 )
( ± 0 .0 )
(+ 0 .1 )
自 販 機 ・ 飲 食 店 等 ( 事 業 系 )
1 3 6 .8
4 4 .3
(+ 4 .9 )
熱 回 収 量
3 .2
9 .9
1 3 .6
(- 2 .9 )
(+ 9 .3 )
(+ 4 .4 )
3 .5
再 生 紙 回 収 量
(+ 1 .3 )
(+ 6 .4 )
一 般 家 庭 等 ( 家 庭 系 )
熱 回 収 量
学 校 給 食 ( 事 業 系 )
1 3 .6
5 .0
(- 2 .9 )
(- 0 .8 )
5 .0
(+ 0 .8 )
市 町 村 等 廃 棄 物 処 理
1 5 5 .3 (+ 1 .2 )
8 .7
1 1 .9
2 3 .7
(+ 4 .9 )
(- 0 .4 )
(- 0 .1 )
【 店 頭 回 収 】
【 市 町 村 回 収 】
【 集 団 回 収 】
生 協 ・ ス ー パ ー 等
市 町 村
市 民 団 体
【輸 入 古 紙 】
海 外
古 紙 回 収 業 者 ・ 古 紙 直 納 問 屋 等
紙 パ ック総 受 入 量
製 紙 メ ー カ ー
8 3 .1
国 内 紙 パ ック回 収 量
家 庭 系 紙 パ ッ ク
5 .0
紙 パ ック再 資 源 化 量
7 3 .0
(+ 1 9 .0 )
紙 パ ック
輸 入 古 紙
(+ 1 0 .1 )
学 校 給 食 用 紙 パ ッ ク
4 4 .3 (+ 4 .4 )
9 8 .7
(+ 0 .8 )
(+ 1 1 .4 )
産 業 損 紙 ・ 古 紙
1 5 .7
3 3 .7 (+ 5 .3 )
(+ 8 .5 )
製 紙 メー カ ー か ら排 出 され る紙 パ ックの 残 さ
トイ レ ットペ ー パ ー
3 5 .9
(+ 4 .6 )
板 紙
7 .8
(+ 1 .6 )
テ ィッシ ュペ ー パ ー
1 5 .9
(- 4 .9 )
そ の 他
2 .5
(- 0 .6 )
キ ッ チ ン ・ペ ー パ ー
1 0 .9
(+ 1 0 .7 )
2 5 .7 (+ 7 .7 )
※ ( )内 は 2 0 0 2 年 度 推 計 値 と の 差
※ 四 捨 五 入 して い るた め 、
合 計 と一 致 しな い 箇 所 が あ る
2004年度製紙メーカーアンケート中間集計から
牛乳パックを受け入れメーカーが牛乳パックを使用している理由
牛乳パックを使用している理由(複数回答)
6
自治体からの協力要請により
古紙回収業者からの要望により
5
4
バージンパルプより安いから
得意先からの要望により
7
14
製紙原料として優れているから
古紙リサイクルに協力する必要があるから
0
11
2
4
6
8
10
12
14
メーカー数
「牛乳パックが製紙原料として優れているから」という理由が最も多く、品
質を評価して積極的に受け入れていることがわかる。
2004年度製紙メーカーアンケート中間集計から
受け入れメーカーの牛乳パックに対する考え方
„
„
„
牛乳パックを受け入れている製紙メーカーの多くは「今まで以上の受け入れが可能」と
回答。現状の設備でも現在の使用量の倍以上の量を受け入れることが可能という計算
になる。→牛乳パックの製紙原料としてのニーズは非常に高いと言える。
牛乳パックの引き取り価格は、持ち込みの場合が1キログラム当たり2∼23円、引き取
りに行く場合が0∼20円→牛乳パックは最低でも無償、ほとんどの場合は有償で取り引
きされており、しかも平均単価は新聞や雑誌、段ボールと比べてかなり高い。
製紙メーカーからの意見として
「製紙原料としての牛乳パックは品質的に優れており、今後も使用量を増やしたいと考
えている。ただし、回収率が31.1%と低いため、集団回収、行政、メーカーが一体となり
回収率を高める必要があると思わる。」
「牛乳パックを再生しやすいものに統一してほしい。」
「牛乳パックのリサイクルを促進するためにも、再生紙トイレットペーパーの消費量を
もっと増やしてほしい」
「フィルム屑の処理をボイラー燃料として焼却費用を払って処分しているため、経費が
高くなっている。」
「ポリエチレンフィルムの処理など牛乳パック再生にかかるコストの軽減が大きな課題」
回収事例紹介
福祉作業所による回収 尼崎市
みんなの労働文化センター
・平成2年から、障害者の仕事として牛乳パックの回収事業に取り組んでいた尼崎市の作業所。
容器包装リサイクル法施行を前に「牛乳パックの回収は従来通り市民の手で、コミュニケーショ
ンを育みながら続けていきたい」との思いから、作業を通じて交流のあった「尼崎消費者協会」
「大庄街づくり協議会」とともに「尼崎パックルネット」を発足
・設立後、回収拠点は70カ所から130カ所まで増え、市内67小中学校のうち、37校が回収拠点
として協力している。現在、1カ月約14トンを回収。
・回収拠点から牛乳パックを引き取る業務を担当しているのは、みんなの労働文化センターの
メンバー。毎日、2台の車に分乗してスーパーや市場、学校などに集まった牛乳パックを引き
取り、保管先の市内の業者に持ち込んでいる。
尼崎市は、広報や回収ボックスの設置、拠点拡大
などで協力。事業所との協力関係も広めている。
・さらに、牛乳パックの回収をきっかけとして環境問題
について考えてもらおうと、学校などから依頼を受け、
メンバーが学校を訪れ、環境学習の機会を提供して
いる。その学習の成果によって、学校から集まる
牛乳パックはきれいに洗って切り開かれている。
福祉作業所やシルバー人材センターによる紙漉き事業
„
町田市シルバー人材センター
会員3700名から寄せられる牛乳パックをすべて原料に
使用。(推計7t/年)
高齢者の知識と地球資源を生かす大作戦と銘打って、
牛乳パックを再利用した紙漉き事業を15年以上継続。
環境教育などの指導に近隣の学校へ精力的に、出向いて
いる。
„
紙好き交流センター麦の会
約180箇所の福祉作業所や企業が参画している作業所の
仕事づくりネットワーク。
ユニセフのはがきやビール会社のPB商品も手がけている。
(推計10t/年)
学校給食用牛乳パックのリサイクル
・経緯
学校給食牛乳の供給量のうち、
約2/3をしめる学乳パック。
ダイオキシン規制により乳業メーカーが
持ち帰った学乳パックを焼却処理できな
くなり、リサイクルの方向性に検討が進
んでいる。
・問題点
水、手間、時間などを理由に学校現場からの反対の声が
多く、理解を得るのに時間を要する。
・今後に向けて
実施している学校からは、環境教育の教材として最たる物とリサイクルの成果の評価
も高く、取り組みを希望する学校へのきめ細かな情報や用具の提供が必要。
学乳を供給する乳業メーカーのリサイクルに向けた積極的な取り組みを。
容器包装リサイクル法への要望
„
既存のシステムへの配慮
リサイクル率に反映されていない集団回収や、福祉作業所、シルバー人
材センター等の回収量、使用量を把握することは難しいが、これらの活動
は、循環型社会つくりの実践として重要であり、法律改正では既存のシス
テムに影響が出ないような配慮を。
„
効率の良いルート作りのために
関係者(行政、回収業者、再生メーカー、中身メーカー、量販店、回収グ
ループ等)が協議の場がなく、情報や認識の行き違いが生じている。
他の古紙との混合収集し、回収後に手選別を行っている自治体もあるが、
効率の良い収集を地域ぐるみで考えていけるよう、自治体への情報提供、
あるいは他の機関との連携によるルート作りのサポートが必要
„
一般消費者の意識の底上げを
容器包装リサイクル法は、市民、行政、企業の役割分担を基本としている。
さらに消費者に向けたPRを。
„
排出側事業者の一層の努力を
啓発以外に、回収先やルートのない地域をどのようにサポートしていくか
事業者としての具体的な取り組みを業界全体で進めていって欲しい。
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