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クボタからお客さまへの営農提案 No.10(約8.2MB)

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クボタからお客さまへの営農提案 No.10(約8.2MB)
市場変化に対応する
強い農業経営の実現に貢献する
クボタのソリューション活動
No.10
クボタからお客さまへの
転載、複製する場合は、当社の許可を得てください。
コー ド
No.
0-20-2-0042-01 161
SP. KO .'16・1作成.3.
市場変化に対応する
強い農業経営を目指す営農新技術の提案
担い手を支援するクボタのソリューション活動を展開します
1
農業をめぐる情勢
■基幹的農業従事者数等の推移
⑴高齢化と人口の減少
我が国の人口は、平成20年を
米の需要の減退により、供給
平均年齢(右目盛)
67.1
66.1
ピークに減少、農村では基幹
64.2
250
的農業従事者数が大幅に減少
し、高齢化が一層進行してい
224
205
︵ 200
万
人 150
︶ 100
ます。
176
70
過剰基調で米の価格は低迷し
︵
65 歳
︶
ています。
125
[61.1%]
129
[57.4%]
2.0
︵ 1.5
ha
︶ 1.0
15.9%増加し、借入耕地面積
の割合が33.8%となる等、規
⑷グローバル化への対応
TPP大筋合意で国内農業へ
の影響が懸念される中、政府
は、農業の体質強化対策と重
2.5
しています。
耕地面積
うち借入
耕地面積
([ ]は割合)
■
0.4
[22.3%]
0.6
[29.3%]
H17
22
⑸国内外の新たな市場の拡大
日本食への関心の高まり、食
新たな市場の拡大が見込まれ
■食料支出割合(全世帯)の推移
農産物価格の動向
ています。
100
社会構造、ライフスタイル等
生鮮食品
34.4
80
の変化を反映し、食の外部化
加工食品
43.0
20
外食
22.6
0
58.9
50.5
21.7
H12
︵
円
/
玄
米
60
㎏
︶
175 182 184
H16 17
814
26年産
788
(27/28) (28/29)
813
763 (762)
781 787 783
47
(見込み)
18
19
207
23
21 22
20
24
26
25
27
農村」の実現を目指しています。
17,096
15,000
相対取引価格
16,501
16,048
14,164 14,470 15,215
14,341
17,171 16,660
11,979
15,203 15,146
12,711
H10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26(産米)
出典:農林水産省
■農林水産物・食品の輸出額の推移
2,000
1兆円
0
■
農産物
■
林産物
■
水産物
3,500
6,117
5,505
4,454 4,920 4,511 4,497
2,337
2,216 211
1,724 1,950 1,736 1,698 152
93
106
123
118
2,637
2,865
2,652
2,680
H21
22
23
24
平成37年度に総合食料自給率(供給熱量ベース)を
39
45
生産額ベース
総合食料自給率
65
73
飼料自給率
26
40
45%にする目標を設定、これを達成するため、飼料
した生産量の拡大を図ることとしています。
25
26
200
0
100
80
60
40
20
0
81
95
350
300
250
200
150
100
50
0
32
1500
1200
20
水稲の省力・軽労化、
生産コスト低減
⑴水稲の省力・軽労化、低コスト生産技術の提案
稲作経営の規模拡大に適した鉄コーティング直播
⑵稲作経営の持続的発展のための直播栽培技術の提案
課題2
1195
農業経営の飛躍的発展を目指すクボタスマート農業
⑴大規模農業経営の飛躍的発展を目指すスマートアグリ技術の提案
KSASによる経営の見える化と競争力の高い作物生産
1395
⑵大規模農業経営に対応した機械作業の自動化技術の提案
900
大規模農地におけるGPSを活用した効率的、
高精度圃場管理
600
300
0
301 309
飼料用米
501
350
2
果実
600
500
400
300
200
100
0
小麦
飼料作物
︵
良
質
粗
飼
料
の
T
D
N
︶
35
30
25
20
15
10
5
0
野菜
10
8
6
4
2
0
400
大豆
600
■平成25年度 ■平成37年度
10
32(目標)
地域の課題に対応した
クボタグループからの営農新技術の提案
課題1
引用注:農林水産省の
データを基に作成
米粉用米
︵米粉用、飼料用米除く︶
米
859 752
6,400
3,136 3,569
西南暖地における鉄コーティング直播の技術課題への対応
用米や、麦、大豆、野菜、飼料作物等について需要に即
800
250
出典:農林水産省
3
供給熱量ベース
総合食料自給率
⑴食料自給率の目標と主要品目の生産努力目標
1000
29(見込み)
28
■食料自給率の目標等(%)
農村基本計画」では、
「強い農業」と「美しく活力ある
■主要品目の生産努力目標(万トン)
(188)
17,961 17,293
19,645
最先端の技術等により、生産
性も広がっています。
強い農業経営実現のための
農政の推進方向
平成27年3月に閣議決定された新しい「食料・農業・
28年産
181 180
22,296
20,000
10,000
224 220
226
出典:農林水産政策研究所資料より作成
2
︵
万
800 ト
ン
︶
700
161
25,000
ロボット技術やICTといった
性等を大幅に向上させる可能
20.7
22
818
(21/22) (22/23) (23/24)
820
212 216
213
︵ 8,000
億
円 6,000
︶
4,000
⑹ロボット技術等
︵ 60
%
︶ 40
が進んでいます。
25年産
821
主食用等需要量
10,000
20.4
27.8
24年産
民間流通在庫量
に関連した健康ビジネスなど
27
出典:農林水産省「農林業センサス」
⑶消費者ニーズの多様化と
250
︵
万 200
ト
ン
︶ 150
100
要5品目対策を進めることと
1.9
0.0
824
814
27年産
2.2
0.5
模拡大が進んでいます。
(20/21)
23年産
744 (743)
27
0.9
[33.8%]
22年産
824
(24/25) (25/26) (26/27)
762
■農業経営体当たりの経営耕地面積の推移
面積は2.5haと5年前に比べ
21年産
831
(19/20)
15年産
出典:農林水産省「農林業センサス」
農業経営体当たりの経営耕地
840
900
865
854
860 (17/18)
852 (18/19) 855
838
114
[64.7%] 65歳以上
22
2.5
19年産
18年産
16年産
([ ]は割合)
H17
主食用等生産量
20年産
862 865
60
0
構造変化
17年産
893
(15/16) (16/17)
基幹的農業
従事者数
50
⑵農地集積など農業・農村の
■主食用米等の生産量、需要量、民間在庫、相対取引価格の推移
課題3
120
100
80
60
40
20
0
110
需要構造の変化に対応した作物生産の拡大
⑴農地の営農排水、土づくりによる農作物の収量、品質向上技術の提案
機械力による土壌物理性の改善
11
⑵経営の安定化を図る飼料用米、WCS用稲低コスト生産技術の提案
水田をフル活用した多様な稲作経営と機械化の推進
引用注:農林水産省のデータを基に作成
⑶高品質、安定多収を実現する「大豆300A」新技術の提案
⑵目標実現のための生産・流通関係の主な施策
(抜粋)
新技術の導入による水田の高度利用と経営の安定化
①食料の安定供給の確保
⑷水田利用の野菜栽培技術と畑作野菜の安定生産技術の提案
■農林水産物・食品の輸出促進、食品産業のグローバル展開の促進 輸出目標1兆円
農業経営の安定のための需要に即した野菜生産の拡大
■6次産業化の戦略的推進
課題4
②農業の持続的な発展
■担い手の育成・確保、経営所得安定対策の着実な推進
■担い手への農地集積・集約化と農地の確保 農地の8割を担い手に集積
農産物の高品質安定生産と付加価値向上
⑴施設園芸における新たな資機材による野菜の高品質生産技術の提案
市場ニーズに応える高品質野菜の生産と農業経営の安定化
■需要構造等の変化に対応した生産・供給体制の改革 米の生産コスト削減
⑵果樹の省力・軽労化、高品質生産技術の提案
― 飼料用米等の戦略作物の生産拡大、畜産の競争力強化、園芸作物の供給力の強化等 ―
機械力を活用した果樹経営の安定化
■生産・流通現場の技術革新等 ICT、
ロボット技術等の先端技術の活用等
⑶農産物の高付加価値化による地域活性化の提案
― 大規模化、省力化、低コスト化、高付加価値化、気象災害等のリスク低減技術等 ―
6次産業化による高付加価値化と新たな市場に向けた販売流通の推進
1
稲作経営の規模拡大に適した鉄コーティング直播
生産コスト低減のための担い手への農地集積による経営規模拡大が進んでいます。そこで、水稲栽培における省力・軽
労化・コスト低減効果が図れる鉄コーティング直播栽培の導入による規模拡大を提案します。
1
3
稲作経営の現状
鉄コーティング直播栽培の機械化体系
⑴これまで確立された鉄コーティング直播栽培用機械
⑴生産コスト低減のための担い手への農地集積
鉄コ直播栽培は、普及10年の節目を迎え、圃場準備・播種・収穫にいたる機械化体系が提案
農地集積による経営規模拡大が進
■経営規模別増減率
み、農林業センサスによると、品目
され、各地域に適した栽培技術の確立が進められています。播種同時作業では、播種・施肥、
初期除草剤施用が可能な体系となっています。
40
横断的経営安定対策の影響で規模
30
増減率︵%︶
拡大は平成17年から22年に急激
H17-22
H22-27
で、その後も徐々に進み、5haから
酸化・乾燥
コーティング
20
除草
側条施肥
点播直播
施肥機
鉄まきちゃん
高速高精度点播播種機
専用機:4条、6条・
アタッチ機:6条、8条
10
10ha付近を境に農地集積の2極
0
∼10ha ∼30ha ∼50ha
-10
化に拍車がかかっています。
50ha∼
-20
-30
-40
ニューさんかちゃん
鉄コーティング籾酸化装置
(50㎏、
100㎏、大型:500㎏)
鉄コちゃん
自動コーティング
マシン
∼1.0ha ∼3.0ha ∼5.0ha
出典:農林業センサス H17.H22.H27
こまきちゃん
除草剤散布機
⑵新技術の提案
⑵鉄コーティング直播栽培の普及拡大状況
①初期害虫・葉いもちの播種同時薬剤施用が可能に!
近年、直播栽培が徐々に増加していますが、特に、湛水直播の増加が多くなっています。これ
水田初期病害虫防除薬剤の播種同時施用
は、鉄コーティング(以下鉄コ)直播栽培が拡大したもので、農業者に受け入れられたもので
す。東日本の稲作主産県では、鉄コ1,000ha以上の県が5県あり、鉄コ直播栽培が大規模経
が認可され、播種同時薬剤施用機「土なか
営体に導入されています。
くん」による防除効果実証が富山県や茨城
16,000
湛水直播 ■うち鉄コ直播
乾田直播
30,000
県など各地で行われ、効果が確認されてい
■鉄コーティング直播の推移
■直播栽培面積の推移
14,000
10,000
20,000
7,000
全国の経営体数
主要県5経営体数
5,000
4,000
︶
ha 8,000
ha 15,000
0
2,000
H19
20
21
22
24
23
0
25
る予定で、移植体系と同等の播種同時の機
械化一貫体系が完成しました。
▲鉄コーティング直播専用機+土なかくんの作業風景
2,000
4,000
5,000
的田植機用「鉄まきちゃん」にも装着され
3,000
6,000
10,000
着され販売が開始され、来年度からは多目
6,000
経営体数
12,000
面積︵
面積︵ ︶
25,000
ます。
「土なかくん」は6条専用播種機に装
全国の面積
主要5県面積
(岩手,宮城,山形,新潟,富山)
H19 20
21 22
23 24
25 26
27
出典:農水省+クボタ調べ
1,000
②出芽・苗立ち率の向上による生育の安定化に向けて!
0
鉄コ種子は比重が重いため、播種床が柔ら
■前処理方法と出芽率の推移(シャーレ 試4月30日播種[圃場])
かかったり、水口付近では、種子の埋没で
クボタ調べ
90
出芽率
︵%︶
出芽・苗立ちが不安定となります。
「闘根
242」を浸種時に使用することで、出芽・
2 鉄コ直播栽培の導入による省力・軽労化、低コスト生産技術
苗立ちの向上が見込まれ、生産の安定化が
可能となります。
⑴水稲栽培における省力・軽労化・コスト低減効果
コスト低減のために規模拡大を進める際の
対照
50
30
10
1 3 5 7 9 11 13 15 17 19(播種後日数)
出典:新潟県農業総合研究所
■種子予措∼播種・移植までの労働時間
制限要因は、
労働力の確保や高齢者・女性労
闘根
70
(10a/ 時間)
働者の労働強度であるともいわれています。
鉄コ
播種
規模拡大を進める際には、
鉄コ直播栽培を効
3.45
率良く導入し作期分散・労働ピークの解消
4
4.79時間
の短縮
鉄コーティング直播栽培の導入による経営発展
⑴大規模経営体への鉄コーティング直播栽培の定着
水稲主体の大規模経営体
を図ることで、
省力・軽労化が図られ、
機械・
施設の利用効率も高まり、
コスト低減が実現
で鉄コ直播栽培を導入し
8.24
移植
ている事例では、
鉄コ直播
されます。
水稲
作付面積
面積割合は40 ∼ 100%
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
(時間)
栃
木
県
秋
元
利
彦
様
16ha
となっています。
鉄コ直播
18ha
※
16ha
出典:H26全国システム化研究会実証(山形・富山)
秋
田
県
城
回
集
落
水稲
作付面積 18 営
36ha ha 農
組
合
鉄コ直播
様
水稲
作付面積
45ha
鉄コ直播
45ha
宮
城
県
富
山
県
新
潟
県
蔵
王
町
土
地
改
良
区
担
い
手
部
会
久
保
営
農
組
合
貝
沼
農
場
様
水稲
作付面積
20ha
様
鉄コ直播
水稲
様
作付面積 20
36ha ha
鉄コ直播
20ha
16ha
■移植 ■鉄コーティング直播
※現在は(農)ファームタテマに移行
⑵生産の安定化
⑵鉄コーティング直播栽培を経営改善に活用した事例
鉄コ直播栽培は、
表面播種+均一な点播を特徴とし、
播種精度の向上と出芽の安定化を実現し
㈱あぐり三和では、
鉄コ直播栽培の導入で、
作期分散と労働ピーク解消が達成されました。
その
ました。
そのため、
生育のばらつきが少なくなり、
移植栽培にひけをとらない生産の安定化が評
結果、
移植体系より12haの規模拡大が可能で、
事業収益は726万円増加と試算しました。
平成
価され、
鉄コ導入経営体では面積拡大が確実に進められています。
27年 に は 鉄 コ 直 播 を10ha導 入、面 積 を
■平成27年度新潟県の鉄コ直播の増加状況
増加率
︵%︶
20
5
51
51
63
65
拡大面積(ha)
-
-
12
14
17,693 +3,800 +7,260
9,634
7,757
8,407
労働時間
(hr/年)
660
573
660
春期最大
(hr/旬)
事業利益(千円)
ha 3.0
2.0
(+32 戸)
作付面積(ha)
現状
移植
(ha)
4.0
10
直播
(ha)
現状改善 規模拡大 H27現在
(試算値)(試算値)
51
39
55
51
12
12
10
0
項目
■平成26年 ■平成27年
5.0
(1.82ha)
22
%
15
6.0
面積
︵ ︶
29
%
25
秋期最大
(hr/旬)
381
※事業利益の数字は現状に対する差
1.0
338
381
H26全国システム化実証試算
平成27年度 鉄コーティング直播
実証圃場 収量調査結果
5%
0
戸数
面積
㈱あぐり三和さま
(株)あぐり三和における経営改善効果
※図中の数字は
(+268ha) 平成27年実数
30
新潟県上越市
65haに拡大し経営発展を図っています。
■富山県の鉄コ導入面積の年次別推移
戸別面積
(全対象)
新潟クボタ調べ
0
継続 +
新規経営体
継続経営体
大規模取り組み
(2ha以上)
北陸近畿クボタ・富山調べ
⑶本州最北端で鉄コ導入による経営発展
青森県青森市 飯塚農園
飯塚農園では、圃場整備を契機に拡大した
代表
受託による面積に対応するため平成23年
⑶多様な生産に向けて
から鉄コ直播に取り組みました。平成24年
平成30年から生産調整は、需要に応じた生
からは鉄コ直播で備蓄米生産を進め、面積
産のために地域が一体となって取り組む方
拡大を続けてきました。平成27年度は鉄コ
式となります。これにともない、大規模経営
の教室を地域波及に活用するとともに、飼
体 で は、主 食 用 米、飼 料 用 米、飼 料 用 稲
料用米「みなゆたか」を鉄コ直播で生産して
(WCS)、さらに輸出用米等の多様な米作り
います。経営面積は平成20年の27haから、
が求められるため、鉄コ直播栽培の役割が
鉄コ直播の導入により平成27年は51haに
ますます大きくなってきます。
拡大できました。
2
飯塚 仁さま
項目
主食用米
飼料用米
まっしぐら みなゆたか
登熟歩合(%)
88.0
82.5
千粒重(g)
23.2
24.0
玄米重(kg/10a)
659
673
※2坪刈り取り→10a当たりに換算
稲作経営の持続的発展のための直播栽培技術の提案
西南暖地における鉄コーティング直播の技術課題への対応
現在、西南暖地における湛水直播栽培普及上の諸課題を解決するための技術開発が進んでいます。その成果を踏まえて
西南暖地の水田農業の担い手の規模拡大を支える稲作技術として、鉄コーティング直播体系を提案します。
1
3
西南暖地における直播普及上の課題
鉄コーティング直播の栽培体系と留意事項
全国的に、
担い手農家や営農組織の規模拡大とともに、
導入・普及が進んでいる鉄コーティン
⑴基本となる栽培管理体系(水管理・除草体系)
グ直播ですが、西南暖地では、カルパーによる湛水直播栽培導入の当初から、スクミリンゴガ
発芽始め以降、芽の健全な生長、根の速やかな伸長を促すため、2回目の除草剤散布時期まで
イと雑草の対策に苦戦した経緯があり、
鉄コーティング直播普及の障害になっていました。
は「落水状態」を保ちます。暖地では、播種後4日程度で発芽がはじまる場合もあり、除草剤散
⑴スクミリンゴガイ
布後7日間は強制落水できませんので、発芽見込み時期までに自然落水となるよう、播種後
スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)は、イネの芽立ちや若い苗を食害し、広範囲の欠株等が
の入水量で調整してください。2回目の除草剤以降の管理の基本は移植に準じます。
生じることで大幅な減収を招きます。耐寒性があまり高くないため、国内では九州を中心に
走水で土壌水分維持
湛水
(5∼7日間)
1
本葉 葉期
自然
落
入水
本葉 葉期
入水・除草剤
(初期剤)
不完全葉期
水田における
スクミリンゴガイの
発生面積率
(2012年)
鞘葉抽出
西日本で定着しており、近年の発生面積は約10万haとされています。
間断
かん水
入水・除草剤 1.5
(初中期剤)
自然
落
落水発芽・発 根促進
水
水
水田発生面積率
▲スクミリンゴガイ
代かき
発生なし
1%以下
1∼10%
11∼30%
31∼50%
過去に水田で
発生記録あり
過去に河川・水路で
発生記録あり
▲スクミリンゴガイの卵
播種
発芽始 発芽揃
(平均気温20℃∼25℃の場合)
(5月中旬∼ 5月下旬)
(20%発芽)
(90%発芽)
(播種後の日数)0
+5
+10
+15
+20
⑵スクミリンゴガイ発生田での栽培管理体系
スクミリンゴガイの被害はイネの葉齢が進むと軽くなり、3葉期以降では9割以上回避でき
ることが分かっています。発芽始めからの落水期間を延長して入水時期をイネ3葉期頃まで
出典:九州沖縄農業研究センター
遅らせ、葉齢の進んだ雑草に効果のある中・後期剤を処理することでスクミリンゴガイの被
害を大幅に軽減・回避することができます。圃場条件、草種によっては、播種同時処理と後期
除草剤の体系処理で、落水管理をさらに延長し、被害を回避することもできます。
■暖地と寒地のノビエ葉齢の違い
3.5
初中期剤の処理晩限
入水・除草剤
(初期剤)
スクミリンゴガイ
防除薬剤
3.0
2.5
く、イネの処理可能葉齢を待って散布する
2.0
ため、処理適 期幅が狭くなります。このた
1.5
0.0
1.5
1
額縁明きょ部に
貝を集めて
薬剤を散布
3
入水
除草剤
初中期剤・
中後期剤
( )
落水
茎葉処理
除草剤
(中後期剤 )
5葉期以降、
移植並みの
湛水管理
落水発芽・発 根促進
発芽揃
発芽始
播種
(90%発芽)
(平均気温20℃∼25℃の場合) (20%発芽)
(5月中旬∼ 5月下旬)
代かき
0.5
ようです。
自然
落
水
1.0
め、散 布時期が遅 れて失 敗する例が多い
走水で土壌水分維持
湛水
(5∼7日間)
分げつ期
に直 播 栽 培では、イネとヒエの葉 齢が近
葉
齢
み、除草剤処理の晩限が早まります。さら
暖地
温暖地
寒冷地
寒地
本葉 葉期
く、ノビエの葉齢は1.5∼2倍の速さで進
4.0
本葉 葉期
4.5
本葉 葉期
暖 地では 寒 地に比べて 雑 草 の 生 長 が 早
不完全葉期
5.0
鞘葉抽出
⑵雑草害
0
5
10
15
20
(播種後の日数)0
代かき後日数
……入水して播く粒剤
……落水して播く液剤
スクミリンゴガイ食害期間
+5
+10
+15
+20
出典:日本植物調節剤研究協会
2
⑶暖地での栽培管理の留意事項
課題を解決する技術体系
ア 過剰分げつの抑制
直播イネの茎数の増加が速い特性を踏まえて、
①栽植密度と播種量の調整、
②基肥の速効性窒
⑴スクミリンゴガイの防除
素の減肥、
③中干し開始時期の前進などを念頭において栽培管理を行います。
地域の貝密度低下、
圃場での越冬や侵入の防止を図りながら、
被害時期
(イネ発芽期∼3葉期
イ 倒伏の防止
頃)
の落水管理の徹底と専用殺貝剤の散布とを組み合わせることで、
効果的に被害を軽減・回
■移植稲と直播(表面播種)稲の分げつ性の違い
倒 伏 に つ い て は、
①過 繁
避することができます。
移植
茂・徒長の抑制
(上述)
、
②
<スクミリンゴガイの防除法>
表面播種
親茎
中干し、
間断潅がいでの土
ア 耕種的防除
① 卵塊削ぎ落とし、
アヒル等の放飼、
畑作物との輪作、
冬場の耕うん
(殺貝)
② 額縁明きょの施工
(潅排水、
雨水排水)
、
取水口に網を設置
(6㎜目程度)
③ 発芽∼イネ3葉期の落水管理
(貝の活動抑制)
イ 薬剤防除
親茎
7号
7号
絞めと額縁明きょを活用
6号
した収穫前の排水の徹底
2次分げつ
で回避できます。
4号
6号
5号
5号
4号
2次分げつ
2次分げつ
3号
2号
休眠
① 入水3∼4日後・代かき前の農薬
(石灰窒素)
散布
② 播種∼出芽前の殺貝剤全面散布、落水・明きょに集貝して殺貝剤散布、落水不良部分へのスポット散布
スクミリンゴガイ
生息田では、
額縁明きょは必須!
播種前に額縁明きょを
施工し、溝にスクミリン
ゴガイを集める
額縁明きょ
出典:星川清親著
「イネの生長」
から改編
明きょにスクミリンゴガイ
を集めて殺貝剤処理
水尻
4
水口
栽培事例の紹介
代かき部分
額縁明きょ施工と播種後の薬剤散布で
スクミリンゴガイの食害を回避
あぜ
熊本県八代郡氷川町
⑵雑草の防除
草種に合った剤を選択して、体系処理(2回)
◀スクミノン剤と額縁明
きょの施工でスクミリ
初中期剤の散布期間
イネ1葉期からノビエ2.5∼3葉期
を行うことが基本です。
<雑草の防除体系>
① 1回目:初期剤、初中期剤を播種同時で処理
地域での高齢化が進む中、鉄コーティング直
播栽培で水稲作業の省力化を模索するため、
今まで直播の普及を阻害していたスクミリ
ンゴガイの食害対策について試験栽培を行
いました。
今回使用したスクミノン剤は、発芽期(播種
後4日目)と4 ∼ 5葉期(同44日目)の2回、圃
場全面に湛水処理。1回目の処理と以後の水
管理の徹底で食害が回避でき、収量は545kg
(坪刈)と満足できる結果でした。特に額縁明
きょの施工により、かなりの降雨でも迅速に
落水できたことが成果につながりました。
3
② 2回目:初中期剤をイネ1.0∼1.5葉期に処理
3
2回目を遅れずに処理するのがポイントです。
右図を参考にイネとノビエの葉齢を必ず確認
ましょう。
ノビエ2.5葉又は3.0葉(剤による)が処理時
期の晩限ですので、雑草の生長が早い水尻や
田面の高い部位で確認しましょう。
<注意>SU剤抵抗性雑草、田畑共通雑草など難防除雑草が増加
し、それに効く剤も開発されています。残草が増えた場合は、草種
や抵抗性の有無等を指導機関で確認して剤を選択してください。
第1葉
不完全葉
∼
鞘葉
イネ1葉期
2
2
1
1
種子
鞘葉
ノビエ
2.5葉期
宮本 清明さま、和明さま(写真左から)
ノビエ
3葉期
葉齢をよく
確かめて!
3
ンゴガイの 食 害を回
避
▲氷川町 実証圃場
(播種後6日目)
、円内:きれいに生え揃った様子
大規模農業経営の飛躍的発展を目指すスマートアグリ技術の提案
KSASによる経営の見える化と競争力の高い作物生産
担い手の急速な規模拡大に伴う圃場・作業管理の課題、
経営継承や従業員の養成など人に係る課題に加え、
TPPを踏まえた競争
力のある農業の展開が求められており、
それらの課題の総合的な解決を支援する営農支援システム
「KSAS」
を提案します。
1
3
大規模農業経営の課題と取組みの方向
高収量・良食味米の低コスト生産のサポート
⑴大規模農業経営の課題
ア データに基づく施肥改善で食味・収量を向上
ICT(情報通信技術)を活用したスマート農業の導入を図り、経営管理の効率化とデータに基
KSASコンバインのデータ
(玄米収量・タンパク含有率)
から、
圃場ごとに施肥の見直し、
栽培管
づく精密農業により、一層の規模拡大と超省力、高収量、高品質で競争力のある農産物の生産
理の改善を行うことで、
食味・収量の向上が図られ、
また、
肥料等のムダを削減することができま
に取り組んでいく必要があります。
す。
圃場ごとの施肥量設定もKSAS田植機ならボタンひとつで自動調量でき、
手が掛りません。
農業 ICT ソリューション
⑵クボタのソリューションの取組み
玄米収量・タンパクから施肥等見直し
ICT、RTを活用した
農業機械
クボタは、大規模農家の課題を踏まえ、
個別の経営情報の蓄積・見える化と
:目標範囲
(収量 540㎏以上、
タンパク含有率 5.5∼6.5%)
:イネの窒素反応傾向線
(品種や立地条件により異なる)
:全体的に地力が低く、低収域にある傾向線
800
ICT活用稲作機械の市場導入で、経営
推定収量︵㎏ / a︶
の飛躍的な発展を支援するKSAS(ク
ボタ・スマート・アグリ・システム)
の
サービスを平成26年6月から開始し
KSAS
サーバ
ました。
④
600
500
作業者
(KSASモバイル)
③
400
300
②
①
10
ITで見える農業
農業経営者
(パソコン)
700
4
5
6
7
8
①茎数・籾数不足 → 窒素増施
②過繁茂、籾数過多→窒素減肥
③傾向線から乖離の原因を究明
倒 伏 → 窒素減肥、中干し・・
病害虫 → 窒素減肥、防除・・・
根腐れ → 排水対策、間断潅漑・・
雑 草 → 雑草対策
④地力不足 → 排水対策、深耕、
有機物の施用、ケイ酸施用…
タンパク含有率(%)
2
KSASによる経営の見える化
イ 刈取り時のデータに基づく判断で良食味米仕上げ
籾水分で刈取適期を判断し、玄米タンパク含有率で乾燥機張り込みからの分別処理で一層の
⑴KSAS基本コース
良食味米仕上げと燃料の節約が図られます。
手持ちのパソコン、
インターネット、
スマートフォン
(以下
「スマホ」
)
を使って、
農場管理の飛躍
的な効率化を図ることができます。
4
ア マップ化で圃場管理の効率化
航空写真を使った圃場マップを基に作った農
KSAS対応農機ラインナップ
ア KSAS
「食味・収量」
コンバイン
地台帳、作付け・作業計画で管理事務の効率が
収量センサ
食味センサ
刈取りしながら、
食味センサで玄米タンパク含有率と
大幅に向上します。
水分、
収量センサで玄米収量が計測され、
KSASと連動
して施肥等の見直しの基礎データとなります。また、
イ 作業の見える化で計画作業をサポート
●タンパク・
水分の
含有率
●モミ重量
●乾燥重量
「マルチナビ」
で食味、
収量等を確認しながら刈取りを
事務所のパソコンと従業員のスマホで作業指
行うことができます。
示や進捗状況を確認し、
計画に沿った作業の進
行を図ります。
イ KSAS対応田植機
ウ スマホで作業記録の簡単作成・共有化
●施肥量電動調量ユニット
栽培計画で設定した圃場ごとの施肥量データを田植機
スマホで簡単に作業日誌が作成でき、
メモと写
に送ると施肥量が電動で自動調整され、
圃場の特性や
真で現場の情報をデータ化・共有化できます。
品種に応じたきめ細かい施肥が可能になります。
これ
⑵KSAS本格コース
により、
収量、
品質、
食味の向上が期待でき、
また、
施肥
KSAS対応農機と連動して、
収量・品質の向上や作業の効率化、
機械の順調稼動をサポートします。
のムダが省けることでコスト削減につながります。
ア 圃場ごとの食味・収量が刈りながら分かる
圃場ごとの食味・収量データを電子地図で確認
ウ KSAS対応トラクタ+インプル
食味・収量コンバインで収穫しながら、圃場
無線LANを標準装備したKSASトラクタで、
車速連動
ごとの玄米収量、タンパク含有率、水分を計測
インプルメントを使用すれば、
栽培計画で設定した圃
します。圃場ごとの実態を踏まえた施肥の見
場ごとの散布量に自動調整してくれます。
トラクタの
直し等(後述)で競争力の高い作物生産に役立
車速が変化しても、
常に設定した散布量になるよう自
ちます。
動調整されます。ブロードキャスターやブームスプ
レーヤー等が対応しています。
イ 作業時間や生産コストの見える化で
ムダを削減
圃場ごとの作業時間や生産コストの見える化
5
で、
改善をサポートします。
KSAS導入の取組みと成果
ウ トレーサビリティー書類も簡単作成
⑴KSASで水稲栽培のノウハウを習得、
機動的な経営展開に活用
作業記録や農薬・肥料の使用量などの栽培履歴
をJGAPの提出書類様式で簡単に作成できます。
栽培のノウハウを短期間で習得。
KSASデータに基
保守管理とトラブル対応をサポート
づいて、
田植機の自動調量で各圃場に合わせた施肥
KSAS対応農機との通信により部品等の交換
を実施、
また、
疎植栽培を実証してKSASコンバイン
時期をお知らせするとともに、トラブル時に
で食味、
収量向上を確認し、
すぐ実践に移すなど、
機
情報がディーラーに届くことにより、迅速な
動的な経営展開に取組んでいます。
今後は社員の養
サービス対応が受けられます。
親の経験を自分のものにでき、
経営継承が円
滑に進むとともに、雇用者の早期養成等に
成にも活用していく予定です。
KSAS本格コース ビッグデータ活用
600
a営農
550
K県
500
L県
G県 全国 平均
H県 D県
E県
F県
B県
生産したお米をレストランなどに直接販売してお
I県
N県
り、タンパク含有率が6%を超えないよう食味を管
M県
350
300
5.5
討等に役立てられます。
A県
C県
400
つながります。また、今後、KSAS蓄積情報
フィードバックしますので、経営方針の検
P県
450
よって、
データに基づく科学的農業の展開に
をビッグデータとして処理し、クボタから
⑵食味・収量確保にKSASは必須、
自信が確信に変わった!
平成27年産 品種XX 反収・タンパク含有率 分布図
反収︵㎏ ︶
経営情報の蓄積・見える化により、
後継者が
猪俣 正彦さま〔福島県〕
水稲を手がけて3年目、
KSASを活用することで水稲
エ 機械稼働状況の見える化で
⑶経営全体の見える化で
経営継承・人材育成が円滑化
コントラクトアグリサービス
J県
5.7
5.9
6.1
6.3
6.5
6.7
6.9
理。
KSASコンバインは刈りながらタンパクが分か
O県
7.1
7.3
り、
圃場を見ながら
「こうした作り方をしたらいいん
7.5
タンパク含有率(%)
だ」とその場で検討できます。ライスセンターにも
KSASモバイルを持たせ、
乾燥機の張り込みに合わ
全国平均、該当県の平均、個別営農の平均 → 営農方針や販路拡大への活用
せた刈取調整にも活用しています。
4
(農)濁川生産組合
田村 良雄さま〔新潟県〕
大規模農業経営に対応した機械作業の自動化技術の提案
大規模農地におけるGPSを活用した効率的、
高精度圃場管理
農業人口の減少に伴い、担い手への農地の集積が進んでいます。多様な圃場環境における農作業を
効率的、高精度で実施するために、ICT技術を活用した自動化技術を提案します。
1
3
農業構造の変化と対応
⑴大規模農業への
農地集積が進展
⑴GPSガイダンスシステムと自動操舵
■20ha以上の農業経営体が耕作する面積の割合の推移
オートガイダンスシステムに対応した
新型トラクタ M7001シリーズ
目的の作業規模・精度等から最適なGPSガ
農業人口の減少に伴い小
規模農家が減少する一方
で、20ha以上の農業経営
体が耕作する面積の割合
は、平 成27年 に お い て
37%を占めています。平
成12年 か ら27年 に か け
て16% 上 昇 し て お り、大
(万 ha)
500
20ha以上の
経営体が
耕作する面積
20ha未満の
経営体が
耕作する面積
20ha以上の
経営体が
耕作する面積
の割合
(右目盛)
イダンスシステム、
自動操舵補助システムを
380
300
21
提案します。
(%)
40
35
37
32
400
344
M7001シリーズ
先行販売モデル
(地域・台数限定販売)
日本向け仕様の本格販売
の時期、機能、装備は未定
GPSガイダンスシステム
30
368
25
GPSガイダンスモニター
GPAS
クボタアグリガイダンス
KAG
(KSAS対応)
MatrixPro570GS
MatrixPro840GS
20
15
200
100
79
0
規模経営体への農地集積
H12
が加速しています。
119
129
H22
H27
10
5
0
<㈱クボタ>
出典:農林水産省
「農林業センサス」
「耕地及び作付面積統計」
に基づく試算
■GPSガイダンスシステムの出荷台数の推移
⑵GPS技術利用の
現状と方向
1200
新たなICT技術の活用とし
テムの導入が進行してい
GPS ガイダンス
うち北海道向け
1000
︵台︶
て、GPSガ イ ダ ン ス シ ス
1080
910
体やJA単位でのRTK基地
400
830
200 110
0
100
0
H20
増加しています。
780
510
480
350
操舵装置の導入が急激に
●ISOBUS対応
(P・H仕様)
:
580
380
10
20
H21
H22
90
H23
140
<㈱ニコン・トリンブル>
190
H24
H25
●オールインワンターミナル
(P・H仕様):
大型液晶タッチパネルで全ての機能を表示
CFX-750
510
局 の 整 備 が 進 み、GPSガ
イダンスシステムと自動
Ez-Guaide250
980
630
600
<ジオサーフ㈱>
890
自動操舵装置
800
ます。特に北海道では自治
2
大規模農地に対応した機械化提案
ISOBUS対応作業機を使用できます
●オートガイダンス
(オプション)
:
液晶モニタでトラクタの動きを確認、
各種自動作業が可能
●オートステアリング
(型式により設定)
:
自動でトラクタの進行方向や動きを制御できます
⑵GPSガイダンスシステムが利用できる作業
H26
GPSガイダンスシステムは、水田、畑、牧草地等、様々な作業で活用が可能です。
出典:北海道農政部調べ
大区画圃場での作
業済み箇所がモニ
タ ー で 確 認 で き、
走 行 距 離 の 短 縮・
効率化が図れま
す。
GPSガイダンスシステムの最新動向
⑴大規模農地に対応したGPS活用のメリット
代かき
牧草反転
肥料散布・防除
耕うん
牧 草 地 は、上 空 視
界からのガイダン
スモードで圃場内
のどこにいるかが
見 え、中 割 り 作 業
位置の確認も容易
に行えます。
通信衛星を利用したGPSには、❶気象の影響をほとんど受けない ❷目視による確認が不要
❸高精度なナビゲーション情報が得られる ❹昼夜を問わずガイダンス走行ができる❺短時
間で受信し、走行できるなどのメリットがあります。
■肥料散布時の従来方式とGPS使用との比較
(%)
80
10
作業重複
40
■ 従来方式 ■ GPS使用
(m/ha)
800
散布漏れ
8
60
(分/ha)
6
605.5
443.1
4
作業時間
4.0
16.1
0
3.2
2
200
2
4
0.6
0
GPSガイダンスシステム事例
0
0
肥料散布時のガイダンス利用による重複、
散布漏れの面積率、
及び作業距離、
作業時間の従来方式との比較
1本 あ る い は2本 飛
ばしの作業が可能
で、枕地の圃場踏圧
を抑え、作業時間短
縮と走行距離の効率
化など、スムーズな
作業ができます。
2.7
400
4
20
600
作業距離
6
39.8
散布幅をセットす
れば、
作業経路を誘
導してくれるので、
目印のない圃場で
も、無 駄・ム ラ の な
い均一な作業が行
えます。
約25%削減
規模拡大するなら、
今後必要になる「使える」機械
牧草地、平均圃場面積5.2ha、
散布幅22.5mの
ブロードキャスタ仕様
福島県西白河郡西郷村 鈴木
資料:岩手県農業研究センター 平成 22 年度試験研究成果
昭司さま
⑵GPSの種類と精度
GPSガイダンスシステムは、使用する衛星、補正情報、補助機器等の違いにより、それぞれ精
度と装備が異なります。それらの違いによって、農作業にも違いが生じます。
GPASを導入したのは、明確な目
■GPSの種類と精度に必要な補正機器と農作業使用例
的があってのことでした。10ha
測位種別
DGPS
走行精度
概 要
必要な補正機器
20㎝∼
1m
衛星からの信号データと地上における基準
局での補正情報を誤差成分として MTSAT
から送信された信号で測地
不要
肥料散布
防除
2 ∼ 3㎝
基準局を個別に設置し、デジタル無線機を
使用して補正情報を送信、移動局側では同
一の無線受信機を使用して、補正信号を受
信して測位
基準局設置費用
アンテナ/受信機
デジタル無線機
播種
うね立て
除草
収穫
2 ∼ 3㎝
個別に設置した基準局で、取得したデータ
を契約。ユーザーの携帯電話へインター
ネット回線を使用して配信 (Ntrip 方式 )
モバイル機器
基準局設置費用
専用APP
受信契約
播種
うね立て
除草
収穫
RTK-GPS★
( )
デジタル無線機
RTCM3/2.3/
CMR
RTK-GPS★
(Ntripサービス)
を個人の力で作業をこなそうと
農作業使用例
思えば、効率化・省力化は必須。
今後進む規模拡大にも対応する
ためには、GPASは作業の省力化
をサポートしてくれる、
「使える」
機械です。
▼GPSガイダンスモニターで進路を確認
RTK-GPSによる
高精度運転支援
システムを実証
※表記の走行精度は、受信状態・通信環境・エリア特性等の要因により変化することがあります。
⑶RTK(リアル・タイム・キネマティック)-GPSで最適な環境を構築
◀遠隔操作で夜間の代かき作業が
できる自動操舵システムの実証
千葉県柏市 柏コンソーシアム(主催)
衛星からの信号の他、
別途設置したRTK-GPS基地局からの補正信号を受信することで、
わずか
数㎝の精度での作業走行が可能となります。
補正信号は、
デジタル無線機を使用して送受信す
農水省の「農林水産業におけるロボット技術開発実証
る方法と、
インターネットを経由し
事業」の支援を受けて、RTK-GPSの運転支援システム
て専用アプリでスマートフォンに
受信するNtrip方式があり、地域特
性、エリア範囲、利用件数等に合わ
せて最適な環境を構築できます。
Ntrip
方式
インターネット
(クラウド)
GPS(GNSS)
アンテナ
を試験導入し、トラクタによる代かき作業や田植機の
デジタル
無線方式
オートステアリング(自動操舵)の実証試験、全自動運転
デジタル無線
ロボットトラクタとGPSレベラーの実証試験を行って
デジタル無線機
います。
受信機
▲遠隔操作で田植作業での自動操舵システムの実証
5
農地の営農排水、土づくりによる農作物の収量、品質向上技術の提案
機械力による土壌物理性の改善
米価の低迷、担い手への農地集積が進む中、輪換畑への野菜の導入等水田の高度利用、経営の複合化が求められていますが、温暖化現象によ
る高温障害やゲリラ豪雨による湿害などのトラブルが多くなっています。そこで、改善のポイントと機械力による改善対策を提案します。
1
3
土壌環境の現況
⑴土壌の物理性の問題
機械力による改善提案
⑴水田輪換畑の湿害回避対策は表面排水と地下排水対策で
①集中豪雨による湛水・冠水害
●1時間当たり50㎜の雨とは10a当たり50tの水量になり
と土壌のち密化・単粒化によ
ます。この大量の水の排水には地下浸透では間に合いません。
る酸素不足、根腐れの頻発、
必ず、額縁排水溝の設置、高うね栽培による表面排水対策を講
②作土の浅層化による水稲の収
じ、排水路へ繋ぐ排水口は必要に応じ複数つくります。
量・品質低下(高温障害)
●地下排水はサブソイ
③硬い耕盤形成による根の伸長
ラ等で行うのが一般
阻害と根域制限
▲根が黒く、
根ぐされ状態
的で、額縁排水溝を
▲滞水する果樹園が増加
▲耕盤で曲がって
しまった大豆の根
起点に施工する方法
⑵土壌の化学性の問題
も有効です。重粘な
①養分の過不足、特に、野菜畑・
厚い粘土層ではモミ
施設におけるリン酸や塩類の
サブローも効果的で
過剰、または、苦土欠乏などの
す。
塩基バランスの乱れ
●本暗きょがない場合
②堆肥投入量の減少に伴う地力
低下や根の生理活性の低下
や機能が不十分な場
▲なすのマグネシウム欠乏症
⑶土壌の生物性の問題
②土壌の物理性・化学性の悪化
▲カットドレーン
亀 裂 を 入 れて、土 中
に形成された耕盤を
破 砕。土中 へ の 水 の
浸透を図ります。
圃場の土をブロック状に
動かすことで、約70㎝ま
での任意の深さに四角形
の空洞を成形します。
ウイング
弾丸
たカットドレーンの
穿孔暗きょが効果が
連作
①連作障害の発現
▲サブソイラ
合は、近年開発され
▲ハクサイ根こぶ病による被害
出典:
(一財)
日本土壌協会資料より作成
大きく注目されてい
病原菌・害虫、有害
センチュウの増加
養分バランスの悪化
に伴う病害抵抗性の低下
ます。
連作障害
2
▲溝掘機
■地下排水対策に効果的な各種作業機
具体的な改善ポイント
▲モミサブロー
▲パラソイラー
振動するナイフで溝をつ
くり、モミガラを 充 填 す
ることで、本 暗 きょまで
の水みちを確保します。
土を反転させるこ
となく、上下に動か
す こ とで、土 壌 を
膨軟にします。
⑵土壌の改善は、有機物施用で
●土壌が単粒化すると土壌クラストの発生、目詰まりによる著しい排水不良、傾斜地では土
⑴排水、作土深の確保及び深耕の考え方
壌の流亡や侵食が生じます。水田での生わら還元
(暖地水田)や畜産敷料の堆肥還元等に
排水の基本は表面排水です。
これに以下の排水対策
■水田土壌の目標値
を組み合わせると効果的です。
田面の高低差
より、土壌の団粒化を促進します。
●堆肥の施用はマニアスプレッダの利用が効率的です。完熟堆肥が原則ですが、止むを得ず
5cm 以内
①深耕、耕盤破砕、地下排水対策は、簡易な断面調査
未熟な堆肥を施用する場合には特に酸素を入れて分解を促進することが必要になります。
(50 ∼ 60㎝)
により作土深、
耕盤の厚さ・硬さの
ほか、
礫、
グライ層、
湧水面の出現位置を観察して、
耕うん深度や反転の可否を判断します。
②水稲栽培では、
細粒
(粘土)
質の圃場では作土深15
㎝、
中粗粒質では18㎝を目途に耕起します。
③畑では25㎝以上の作土深が目標です。
下層土は肥
有
効
土
層
30
㎝
以
上
土壌孔隙
(空気の入るすきま)
をできるだけ多く作るため、スタブルカルチやプラウ等により
作土
●有機物資材の入手が困難な場合は、緑肥の鋤き込みも有効です。C/N比の低いマメ科作
物は土壌窒素を富化し、その直根は早く分解し孔隙を増やし水みちになります。また、イ
すき床層
すき床
ち密度24㎜以下
ネ科作物は炭素が多いので微生物活性を高め、腐植の増加に寄与します。フレールモア
(耕盤層)
(山中式硬度計)
等で細断し、よく乾燥させてから上記の機械で耕起します。
沃度が劣ることが多いので、
深耕は一度に行わず
心土
計画的に実施してください。
地下水位
■栽培に適した地下水位の適正幅
0
耕起します。
15㎝以上
地表下
50㎝以下
グライ層
20
︵ 40
㎝
︶
60
スタブルカルチ
4
80
プラウ
物理性の改善による事例紹介
100
出典:北陸農業試験場、
水田転作
「田畑の高度利用」
土壌診断を行い、
土づくりで
排水性を改善!
▶山中式土壌
硬度計で測定
⑵土壌診断と適正施肥
●化学性の分析により養分の過不足を明確にし、
作
山形県尾花沢市
渡辺 敏良さま
物の障害等も観察して総合的に診断します。
特に、
過剰な養分の施用を避け過剰害を防止し、
適正な
この圃場は、
粘土質で排水が悪く、
そのため春作業では、
トラクタや田植機が圃場に沈み込み、
大変苦労されていました。
そこで、
収穫後に土壌診断を行い、
粘土質の圃場を乾かすために、
溝
掘機で明きょを施工し、
表面排水による排水対策を実施。
収量は、
鉄コーティング点播直播で、
前年を上回る10俵を確保できました。
養分バランスを保ちます。
●腐植含量については、
水稲で2%、
野菜で3%以上
を目標に、
有機物、
堆肥を施用します。
物理性、
生物
表面停滞水がひどかった圃場に明きょを施工
▲土壌の物理性を診断し、
圃場の性質を確認
性にも強く関わるので、
積極的に施用します。
⑶輪作体系の導入
同じ作物、同じ種類(科)の連作を避
パラソイラーによる耕盤破砕で野菜の収量・品質向上
■北海道における4年輪作体系例
ばれいしょ
新潟県
豆類
根深ねぎ栽培における実証
耕盤形成による排水不良やゲリラ豪雨、
異常高温の増加等の気象の変化により
野菜の収量・品質が低下。解決策として
耕盤を破砕することで、排水性・通気性
が改善し、
収量が向上しました。
け、適切な輪作体系を導入します。図
は北海道の4年4作例です。暖地での
稲→麦→大豆の2年3作体系や、秋冬
野菜の裏作として緑肥を導入する体
系もあります。
秋まき小麦
■ねぎの1m当たりの生存本数の推移
(3反復)
50
生
存 40
本
数
30
てん菜
▲耕盤形成による圃場排水性の低下
(左)
、軟腐病の発生(右)
6
パラソイラー区
耕盤破砕による
収量向上効果
慣行区
7月1日
8月4日
9月9日
12月1日
出典:平成26年度全国農業システム化研究会現地実証調査
経営の安定化を図る飼料用米、WCS用稲低コスト生産技術の提案
水田をフル活用した多様な稲作経営と機械化の推進
米政策改革を着実に推進するため水田をフル活用し、
食料自給率・食料自給力の維持向上のため、
飼料用米等の戦略作物の
生産拡大を推進しています。
このため、
生産性を高める多収穫稲の省力・低コスト栽培技術と機械化を提案します。
1
⑵多収栽培と収穫・調製のポイント
新規需要米の生産動向と助成制度
900
850
800
続いています。国内での
750
年間利用可能量450万t
H8 10 12 14 16 18 20 22 24 26(年)
主食用米の価格は下落に歯止め
110万tとして生産拡大
を図っています。
※平成26年4月分より、
消費税率8%を適用
飼料用米生産量
60
42万t
(平成27年9月15日現在)
(円/60㎏)
産の生産努力目標を
110万t
WCS用稲
が見込まれる飼料用米
15000
前年同期に比べ
40
価格がアップ
14000
13000
25年産
12000
18.3 18.3
20
27年産
26年産
11000
0
3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9(月)
H26年
27年
0.8 2.3
8.1
栃木県が
ha、
前年産の3.4万haから倍増。
● 農薬の使用に当たっては、
地域の指導機関に照会
● 乾燥費用削減のため立毛乾燥技術の導入
● 飼料の利用率
(消化率)向上のため破砕処理
● 籾サイレージ
(SGS:ソフトグレーンサイレージ)調製の活用
● 栄養価確保のため糊熟期∼黄熟期に収穫
● 土の混入による品質低下防止(細断型ホールクロップ収穫機の利用)
11.5
3
37(年)
H 20 21 22 23 24 25 26 27
多収で省力・低コスト生産のための機械化提案
出典:農林水産省
⑴省力・低コスト栽培のための機械化技術
(万ha)
8
●移植に比べ労働時間短縮、
生産費低減可能な鉄
7
県、
岩手県でも4,000haを超え、
東北から
6
■ 飼料用米
■ WCS用稲
コーティング直播点播播種機
「鉄まきちゃん」
で
移植と同等な収量、
耐倒伏性を確保できます。
●移植で育苗箱数を減らす、密播疎植栽培で慣
5
4
●WCS用 稲:平 成27年 産 作 付 面 積 が 約
● ブロックローテーションの積極的な活用等や団地化・集団化による生産の効率化
■飼料用米とWCS用稲の作付面積の推移
9,248haと最も多く、
青森県、
茨城県、
宮城
東日本を中心に作付けが増加しています。
● 耕畜連携による堆肥等の積極的な施用
17.9
出典:農林水産省「米穀の取引に関する報告」
●飼料用米:平成27年産作付面積が約8万
行栽培と同等以上の収量が可能です。箱当た
3
2
り乾籾200g播種で、㎡当たり13.9株移植で
増加。
熊本県が6,987haと最も多く、
宮崎
1
10a当たり10.5箱(慣行栽培の64%)を実証
県、鹿 児 島 県、大 分 県、宮 城 県 で も
0
3.8万ha、前年産から約7,000ha大幅に
2,000haを超え、
九州地域での作付けが
H22
H21
H23
H24
H25
H26
●細断型ホールクロップ収穫機による収穫で、
土の混入がなく良質のサイレージができます。
収量に応じ、
飼料用米・米粉用米
●経営所得安定対策の戦略作物の中でも、
飼
WCS用稲
(稲発酵粗飼料)
80,000
料用米、
WCS用稲に対する助成制度は大
加工用米
20,000
幅に拡充されています。
麦、大豆、
飼料作物
35,000
▲鉄コーティング直播点播播種機「鉄まきちゃん」
⑵機械化による効率的な収穫・調製技術
交付単価(円/10a)
対象作物
⑵水田フル活用の直接支払交付金
●WCS用稲の収穫に牧草機械化体系を応用することで、トラクタの汎用利用ができます。
55,000 ∼ 105,000
●飼料用米の破砕処理・SGS調製で、家畜の消化吸収が良くなります。
細断型ホールクロップ体系
■飼料用米、米粉用米における数量払いのイメージ
助成額
は、
収量に応じて交付単価が変動する数量
(万円/10a)
払いが導入され、
収量に応じて55,000円
数量払いの単価
(傾き)
:約167円/㎏
10.5万
から105,000円が助成されています。
8.0万
●さらに、
耕畜連携、
二毛作、
多収性専用品種
細断型ホールクロップ収穫機
5.5万
での取組等に対し、
追加助成もあります。
牧草機械化体系の利用
※全国平均の平年単収(標準単収値)に基づく数値であり、各
地域への適用に当たっては、当該地域に応じた単収(配分単
収)を適用するものとします。
2
できました。(平成26年度システム化)
H27
出典:農水省
■戦略作物助成
増加しています。
●平成26年産から飼料用米及び米粉用米で
∼ 2.0倍程度の多肥栽培
● 省力・低コストのため鉄コーティング直播栽培や疎植栽培の取り組み
生産努力目標
飼料用米
t減 少 し、過 剰 な 状 態 が
(万トン) 飼 料 用 米 な ど の
戦略作物は、平成
120
37年 の 生 産 努 力
目標の確実な達
100
成に向けて、水田
活用の直接支払
交付金など必要
80
な支援を行う
毎年 8.4万tのペース
で需要量は減少
950
米の消費量は毎年約8万
に つ い て は、平 成37年
飼料用米の生産拡大
主食用米の需要は減少傾向
(万トン)
共通
⑴飼料用米・WCS用
稲の動向
● 専用品種の多収性能力を最大限活かすため、
主食用品種の1.5
380※
530※
(標準単収値)
680※
グレイタスローダ
自走ラッピングマシン
飼料用米機械化体系
単収
(㎏/10a)
飼料用米等の好適品種と栽培のポイント
⑴好適品種の選定
ディスクモア
飼料用米の販売価格は安いため、
多収性品種の省力・低コスト生産が重要で、
栽培地域に適応
4
性の高い多収性の品種を選びます。
ジャイロレーキ
自脱形コンバイン
飼料用米
脱皮破砕機
導入実証成績と優良取組事例
● 作期・作型や地域の気象、
土壌条件に応じた品種
共通
● 省力・低コスト生産のための直播栽培では出芽性に優れ、
耐倒伏性の強い品種
● 防除回数を縮減するため病害虫抵抗性を有する品種
● 主食用米との混米防止のため、
識別性のある品種や主食用米より収穫時期が遅く、
飼料用米
脱粒しにくい品種
● 籾や玄米を飼料とするので、
籾収量が多い穂重型品種
● 家畜の嗜好性や発育に、
濃厚飼料と差がない品種
WCS用稲
● 茎葉と籾を同時に飼料
とするので、茎葉を含む
地上部乾物収量の多い
品種
■知事特認品種の例(平成26年産)
県名
飼料用米
べこごのみ(686)
ふくひびき(703)
べこあおば(732)
いわいだわら(842)
品種名
岩手県
つぶゆたか(672)、つぶみのり(687)
秋田県
秋田63号(725)
福島県
たちすがた(599)、アキヒカリ(827)
長野県
ふくおこし(870)、ほそおもて(863)
新潟県
新潟次郎(669)、アキヒカリ(709)、
北陸糯216号(681)、亀の蔵(645)
兵庫県
あきだわら(563)
島根県
みほひかり(546)
福岡県
ツクシホマレ(578)
長崎県
夢十色(681)
※
( )
の数値は試験場における実証単収の一例で、
単位は㎏/10a
省力化とコスト節減のため、飼料用稲(飼料用
宮崎県串間市本城
黒木 一則さま
域の多収穫コンテストに出品しました。
米・WCS用稲)
の鉄コーティング直播栽培に取
り組みました。
結果は良好で、
地域の平均収量を
大きく上回る、
10a当たり600㎏以上となり地
今後は、農地集積を図り地域の農地を守ると
ともに、移植栽培と直播栽培を組み合わせ、省
力・低コスト化、適期作業による安定多収と
■多収専用品種と栽培適地
飼料用米・WCS用稲兼用 早期栽培における
飼料用米の鉄コ直播栽培で
大幅増収
品質向上に努めます。
きたあおば(825)
たちじょうぶ(757)
みなゆたか(758)
新規需要米制度を活用し、
鉄コーティング直播でWCS用稲に取り組む
夢あおば(722)
ゆめさかり(781)
熊本県菊池市七城町
菊永 光作さま
水稲と花きの複合経営を営む菊永様は、集落
内の酪農家と連携して鉄コーティング直播に
ホシアオバ(694)
タカナリ(732)
もちだわら(792)
北陸193号(780)
モミロマン(823)
クサホナミ(669)
クサノホシ(670)
よるWCS用稲栽培に取り組んでいます。
WCS用稲の収穫は酪農家に委託することで、
「トルコギキョウ」の収穫・出荷作業に専念で
きます。
また、鉄コーティング直播栽培を取り入れた
ミズホチカラ(728)
モグモグあおば(724)
まきみずほ(678)
ことで、春の繁忙期の水稲育苗管理・田植え
出典:農水省 ※
( )の数値は試験場における実証
単収の一例で、単位は㎏/10a
作業が省力化でき、
「カスミソウ」の収穫、出荷
作業に注力できるようになりました。
7
高品質、安定多収を実現する「大豆300A」新技術の提案
新技術の導入による水田の高度利用と経営の安定化
近年、異常気象による災害が増えるなかで、不安定な天候にも対応できる播種技術と
年々深刻化している雑草の高精度・高能率な防除技術を提案します。
1
提案する一発耕起播種機では6枚刃サーフロータリを採用し、高い砕土率を確保していま
天候に大きく左右される大豆の作柄
す。既に開発されている逆転ロータリによる耕うん同時播種機との違いは、次の通りです。
大豆は、水稲に比べ、作柄変動が大きい作物です(図1)
。平成27年の例をみても、梅雨期の雨
6枚刃サーフロータリ採用の一発耕起播種機のメリット
が少なく、8月中旬頃まで高日照、乾燥気味で推移した東北・北陸地方では(図2)、湿害の発
●早い作業速度
●2本のチゼル爪で作土層に亀裂を入れ、
水の下方浸透
を促進
●残渣を表層で混和し、土壌表面のクラスト形成を抑制
生がほとんどなく、良好な作柄が予想されますが、播種時期に雨が多かった東海、北部九州
(図2)では、播種が遅れ、十分な生育量(節数)が確保で
きなかったため、作柄不良が予想されます。毎年、異常
気象とよばれる事象が増えるなか、天候の良否が地域
の作柄の良否に大きく影響しています。
■大豆と水稲の作況指数の経年変動[全国平均 過去20年](図1)
120
大豆
2015年夏(6-8月)
における降雨量の
平年比
(図2)
施肥・播種ユニット
サーフロータリ
失敗しないポイント
●非選択性除草剤を播種前に散布
●重粘土圃場では逆転ロータリによる播種機を選択
●圃場が冠水しないよう、
排水対策は十分に
(%)
水稲
▲一 発 耕起 播 種 機、チゼル
爪は作 土 層に 亀 裂 を入
れ、下 層 へ の 排 水を 促し
ます
▲ゲージ輪とチゼル爪
110
作況指数
100
⑵万能散布バーによる非選択性除草剤散布で残草をなくす
90
慣行の除草作業を行っても、雑草が生育後期まで残ってしまうことがあります。
80
この残草の大きな原因となるのが、株間、株元に生える雑草です。残草に有効な技術として、
70
非選択性除草剤の畦間、株間散布がありますが、従来の吊り下げバーでは、ドリフトによる薬
害発生やバーが障害物に当たり折れるといったトラブルが少なくありませんでした。
60
H6 7
8
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26
万能散布バー(写真4、5)は、これらの課題を解決してくれます。
出典:農水省
写真5
写真4
出典:気象庁
2
高品質大豆安定多収のための大きな技術的課題
ゴム製取付けベルト
⑴悪天候による苗立ち不良
大豆では、出芽の際、稲やトウモロコシなどとは異なり、水を吸って2倍以上大きく重くなっ
た子実が土を押しのけて地上へ出てきます(図3)。従って、発芽時の土壌環境が悪いと出芽
ソリ式バー
不良(写真1)となり、以降の天候に恵まれても減収は避けられません。
「大豆は苗半作」は言
▲管理作業機に装着した万能散布バー
葉通りです。悪天候にも左右されない播種技術が求められています。
■冠水(左)、乾燥(右)による出芽不良(写真1)
■大豆と稲の出芽の違い(図3)
大豆
稲
2倍以上
に大きく
◀圃場 の凹 凸にもそれ
ぞ れのバーが 独 立し
て可動する
土
を
押
し
退
け
て
出
芽
万能散布バーのメリット
失敗しないポイント
●バーが独立して土面に追従することで、
株
間、
株元への高精度・高能率散布が可能
●作業機の揺れやバーが引っかかって起き
るドリフトによる薬害が抑えられる
●圃場での障害物との接触によるバーの曲
げ、
破損がほとんどない
●散布の目安は2回目の中耕・培土の後、播種後
50∼60日
●雑草が大きくなり過ぎない前に実施(写真6)
●狭畦栽培では、播種前の薬剤散布、生育初期のバ
サグラン散布と組み合わせる
●作業機の動作を開始してからソリバーを下げる
×
▲大豆は重く大きな種子が土を押しのけて地上部に出芽する
○
散布後
⑵高品質大豆の安定多収を妨げる雑草蔓延
雑草の発生は、土壌・気象条件
写真2
に よ っ て 大 き く 変 動 し ま す。
従って、除草はその年の天候、圃
場の状態を把握して、柔軟に、し
▲畦間が閉じる前、雑草が大きくなる前に散布
(写真6)
かも迅速に対応することが求め
られます。雑草が蔓延すると減
4
収するだけでなく、大豆より大
試験成績・実証例
きくなった残草が収穫作業を大
サーフロータリによる
きく妨げています(写真2)
。
一発耕起播種機で、慣行
▲雑草が蔓延する大豆圃場は、このようになると手取り除草が必要
実証圃場場所
播種時の砕土率
山形県河北町
86%
播種後約1ヶ月目
の出芽率
93%
千葉県柏市
81%
73%
三重県松阪市
71%
85%
佐賀県鳥栖市
未測定
播種と変わらない砕土率
と出芽率を実現
(表1)
。
3
■サーフロータリによる一発耕起播種機の性能試験(表1)
機械化提案
⑴作業速度の速い一発耕起播種機
一発耕うん同時播種技術とは、播種前の粗起こし、整地作業をせず、砕土整地・播種・施肥を
万能散布バーで
高精度・高能率な
畦間・株間除草を実現
同時に行う技術で、
次のようなメリットがあります。
一発耕うん同時播種技術のメリット
95%
クボタ調査 平成27年データ
写真3
富山県
●播種前作業の省略で、作業時間の
大幅な節減と省エネを実現
●圃場の地耐力が確保されて、降雨
後、
速やかに播種作業を開始
(写真3)
●播種時期に雨が不足しても表層の
土壌水分を適度に維持
●適期に播種できる面積を拡大
前田 仁一さま
▲雑草をほぼ完全に防除された前田さんの大豆圃場
万能散布バーは、散布高さを一度決めるだけで一定の
高さに散布できるのが良いですね。しかも一つ一つの
バーが独立していますから、圃場条件に左右されずに
散布できます。これまでのように、散布バーが引っかか
らないように、作業に気を使うこともなくスピードを
上げて散布できるので能率も上がります。
万能散布バーは、その名前の通り万能ですね。
▲大麦跡のサーフロータリ一発耕うん同時播種作業(三重県 前日の降雨後)
8
水田利用の野菜栽培技術と畑作野菜の安定生産技術の提案
農業経営の安定のための需要に即した野菜生産の拡大
国産野菜の需要が高い中、加工・業務用野菜は、輸入に頼っているのが現状です。そこで生産基盤である水田利用の産
地を拡大する一方、気象変動等で不安定となっている畑作地帯での安定生産を含めた機械化一貫体系を提案します。
1
消費者の需要動向
3
高品質野菜の機械化提案
⑴野菜の摂取量と国産野菜への購入意欲
⑴うね形状にあった機械化一貫体系(例:キャベツ)
健康を維持するため、1日の野菜摂取量を350g以上として野菜の摂取を奨励してきました。
水田利用や畑作地帯で高品質野菜の安定した生産を行うためには、地域やうね形状にあった
しかし、この数値をクリアできていません。
機械化が必要です。
クボタは、お客様の条件にあった機械を提案します。
代表的なうね形状
また、国産野菜への消費者のこだわりは、同等価格から3割高を超える価格でも国産品を選ぶ
が約90%以上を占めて、国産野菜への信頼には根強いものがあります。
農業算出額
■国産野菜の輸入野菜に対する価格許容度
■世代別野菜摂取量
(g/ 日)
400
320.3
286.4
300
250
国産品への
こだわりはない
摂取目標量=350グラム
(成人1人1日当たり)
350
247.0
232.6
248.8
304.1
9.2%
244.9
16.9%
∼
70
∼ 69
60
∼ 59
50
∼ 49
40
0
∼ 39
30
∼ 29
20
∼ 19
15
50
9.5%
3割高までなら
国産品を選ぶ
80
15∼20
より、
水稲以外の作物の転作が模索されて
にんじん
います。
302
105
ごぼう
ブロッコリー
だまめ等の野菜の水田への作付け及び畑
その他
野菜半自動移植機
ベジータキッド
KP1E-60(L・LGX)
55
41
198
50
と供給量を確保することを提案します。
コンパクト乗用半自動移植機
ベジライダー
KP-201CR(L)
36
100
150
200
250
300
管
作地帯での安定生産を確立して産地拡大
野菜半自動移植機ベジータキッド
KP1E-120W(L)
83
ねぎ
キャベツ、
ほうれんそう、
ブロッコリー、
え
野菜全自動移植機ベジータ
SKP-100W
植
多くを輸入に頼っています。
米価の低下に
かぼちゃ
35
成形ロータリ
RT3501
野菜全自動移植機
ベジータ
SKP-100
定
たまねぎ
株間40
140
ロータリ3畦成形機
STP-301
■生鮮野菜の輸入量
最近、
増加している加工・業務用野菜は、
350
(千トン)
FT21HN+
キュウホーカルチ+
ブルー溝浚機
JB13X-HC+
除草カルチ
理
出典:農林水産省「野菜をめぐる情勢」
2
25
出典:日本政策金融公庫
「平成25年度上半期消費者動向調査」
⑵輸入に頼る加工・業務用野菜
そこで、
にんじん、
ねぎ、
たまねぎ、
レタス、
条間30
2割高までなら
国産品を選ぶ
(歳/年代)
出典:厚生労働省「平成25年国民健康・栄養調査」
1 割高までなら
国産品を選ぶ
18.4%
(単位:㎝)
株間40
う ね 立 て
24%
150
平高うね
(単位:㎝)
60
22.1%
3 割高を超える
価格でも
国産品を選ぶ
200
100
同等の価格なら
国産品を選ぶ
台形うね
水田利用の栽培技術と畑作地帯での安定生産技術
防
除
⑴耕盤破砕
水田で野菜を栽培するには排水性を充分確保する必要があります。畑でも最近は大型機械の
踏圧で耕盤が形成され、排水性の不足と干ばつの助長が問題となり、収量品質に影響を与え
ラジコン動噴
MSA415R4C-1
ブームスプレーヤ
BSM-1070SLT
ています。
■耕盤がある場合の対処例(➡地上排水は明きょ、高うね)
プラソイラ
膨軟・軟弱
膨軟
硬い
作土のリフレッシュ
カットドレーン
運
搬
心土
通水空洞暗きょ排水
モミサブロー モミガラ簡易暗きょ
リアリフト
RL802
高床作業車
XGH600
(E)
高床式多目的作業車
KYU-S-3-120
土壌表面に少し
土を上げる
心土破砕と天地返しのダブル機能で、
より
深く、根圏域を拡大し、
土中の通気性・水の
縦浸透は大幅に改善します。
不透水層の形成で、
暗きょまでの「水みち」
が確保できなくなった場所に振動するナイ
フで溝をつくりモミガラを充填します。
圃場の土をブロック状に切断して動かすこ
とで、約70㎝までの任意の深さに四角形
の空洞を成形します。
4
栽培事例の紹介
⑵効果的な土壌消毒
地域一体となって取り組む
たまねぎ機械化一貫体系での産地復活
野菜作を不安定にしているのは、連作障害で、その大半は土壌病害虫だといわれています。そ
こで、病害虫の専門家が開発した土壌消毒剤を土壌に注入し、その後にうね立て・マルチを
します。消毒後に土を動かさない技術が機械化され、その効果が確かめられています。
宮城県加美郡加美町 上区城内営農組合
今野 重幸さま
■にんにく販売額の比較
100
③マルチ被覆
80
︵
万
円
︶
60
40
20
①うね成形
担い手の減少と高齢化によって衰退したたま
ねぎ栽培を、
JA・普及指導センターと連携し、
水田を活用して将来の経営基盤となる作物に
育てるため産地復活に取り組んでいます。
たま
ねぎは需要のある品目であると同時に、
播種・
中間管理から収穫・調製作業まで機械化一貫体
系が確立されており、
地域一体となって取り組
むことで野菜産地の育成が可能です。
120
②土壌消毒
0
▲うね成形・土壌消毒同時マルチ作業
110.9
実証区の方
が 約55.7万
円の所得増
があった
55.2
慣
行
区
実
証
区
▼半自動タイプの移植機
(左)
、
スーパーベジマスター
(右)
出典:平成25年青森県システム化研究会
⑶うね成形同時施肥・施薬
えだまめを核とした
野菜生産の機械化で
生産性を向上
従来の施肥は、作物に吸収されな
い部分にも肥料が施用されるた
め、効果やコスト面からも、無駄が
岐阜県岐阜市
多くなりがちでした。そこで作物
の根圏にのみ、局所に施肥・施薬す
る技術が開発されました。同時に
GPS車速連動肥料散布機を使用す
れば、車速が変化しても施肥量が
一定に自動調整されるので、より
たまねぎの収穫
(上)
、
拾い上げ
(左)
、
調製・選別
(下)
山中 敏彰さま
施肥
GPS車速連動を使えばさらに高精度施肥
GPSアンテナで
トラクタの位置
(移動状況)
を把握
車速信号
把握した位置情報を
マイコンで
車速信号に
変換・発信
車速信号に応じて
肥料散布機の
播種量を
自動調整
えだまめ畑
高精度な施肥が行えます。
9
複数の品目を組み合わせて周年栽培を実現している山中
様は、
ブロッコリーについては、
半自動タイプの移植機に
よって省力化を図るとともに、
経営の核となるえだまめは、
従来の管理機より馬力が大きいスーパーベジマスターを
新たに導入。
うね成形・マルチ・施肥・薬剤散布の4つの作業
を1台で同時に行うことで生産性を高めています。
施設園芸における新たな資機材による野菜の高品質生産技術の提案
市場ニーズに応える高品質野菜の生産と農業経営の安定化
施設園芸は、
野菜供給の周年化に貢献してきました。
経営の安定化を目指して新しい高付加価値野菜生産を提案します。
1
⑷ヒートポンプの多面的利用
施設園芸の現状
夜 冷 の 効 果( ト マ ト )
重油暖房機と異なり、ヒートポン
裂果や尻腐れ果の発生減
(夜温20℃)
プには除湿、冷房機能があり、よ
⑴施設野菜の産出額と経営体の売り上げ
り、理想的な環境を作ってくれま
野菜産出額は、近年米の産出額より多くなり、2.2兆円となっています。その中で施設野菜栽
す。夜 間 の 湿 度 を 適 湿 に 管 理 で
培による産出額は約3割に当たる6,700億円です。
き、病害の発生を抑制します。
また、1経営体当たりの平均売り上げは、他の経営体より多く、1,023万円を数えます。
クボタは、最も能力の高いヒート
2.0兆円
ポンプを提供でき、農業経営にも
1経営体当たりの売上
農業算出額
販売可能収量が2倍に
(総収量はほぼ同じ)
2.2兆円
寄与できます。
1023万円
出典:大石
(静岡県農林技術研究所)
2009.10.8 農業電化研究会
2009.10.9 日本農業新聞
施設栽培
6.700億円
⑸苗生産を分離
482万円
露地栽培
15.300億円
土壌還元消毒との組合わせ防除効果
高品質で付加価値のある苗を購
210万円
80
入することが推奨され、普及して
おります。クボタは、青枯病に強
米
米
野菜
⑵大型施設の増加
露地野菜
施設野菜
い高接ぎ苗や2本仕立て苗等のベ
出典:H22農林業センサス
ルグアースの良質な苗を購入し
(ha)
2,000
少、高齢化で減少しています
が、5000㎡ 以 上 の 大 型 施 設
は増加傾向にあります。農業外
〔2003年比〕
3
花き用
み、農家の規模拡大が進むとと
2003年
野菜、果樹用の大型施設増加が
2005年
2007年
高付加価値野菜生産のための施設整備の提案
規模の大きい施設では、良いハウス環境や品質の高い作物を栽培するための設備が必要とな
2009年
ります。基盤となるハウスについては、広間口無柱ハウスがあり、
①キャビン付トラクタでの
出典:農水省
目立ちます。
作業が可能②作付面積が増加等の利点があります。
❶広間口無柱ハウス
⑶耐候性ハウスへの補助
❶
低コスト耐候性ハウスと
は、風速50m/秒の耐風
強 度または、新雪50㎏/
㎡の積雪に耐えられるよ
うに十分な強度を確保し
た鉄骨ハウスで、設置コ
ストが同規模・同強度の
鉄骨ハウスのおおむね7
割以下のものです。
平成28年度農林水産予算「強
い農業づくり交付金」のなか
で生産技術高度化施設として
低コスト耐候性ハウスは1/2
補助の対象となっています。
❸
❺
CO2 施肥機 ❷ダッチジェット
❹e苗シリーズ
連作障害や病害
虫 に 強 く、生 産
性に優れた接ぎ
木苗等を供給し
ます
施設園芸の新技術
ハウス栽培用
ヒートポンプ空調
⑴飽差管理を取り入れた環境調整技術
オランダ型環境調節
技術で最も注目され
ている湿度管理に、
業界トップの省エネ性
午 後
午 前
(温度)
③
28∼30℃
「飽差」
の考え方を取
30℃
④
25∼28℃
90%
相対湿度
80%
法を提案します。
70%
ある温度と湿度の空気に、
あ
とどれだけ水蒸気の入る余
地があるかを示す指標で、
空
気1㎥当たりの水蒸気の空
き容量をg数で表します
(g
/㎥)
。
植物体の水分状態は、
この飽差に強く影響を受け
るといわれています。
10℃
(後夜半)
0℃
0
AM 0
3
6
50%
15℃程度
⑥
この時間帯の
13∼15℃ C O 2 濃度を
10 0 0ppm
程 度に 上げ
ていく(CO2
施肥も含む)
この時間帯
のCO 2 濃 度
を500ppm
を目指す
9
日の出
12
15
正午
熊本県菊池郡大津町
(前夜半)
18
㈱アグリ中九州さま
呼吸抑制
10℃
(後夜半)
21 22
広間口無柱ハウスにアイメック栽培を導入。
空間が
広く、
温度が均等に保たれることで育成ムラがあり
ません。
暖房には、
ヒートポンプを活用して、
作物の
生育が冬場もよかったです。
これからは更に収量を
上げ、
センカ光房を使った高糖度の
「こだわりトマ
ト」
を作っていきたい。
時
日の入り
※日の出、日の入りの時間を基準として考えてください。
⑵新たなCO2管理技術
午前中に高い濃度でCO2施肥を行
う従来の管理から、光合成を行っ
ている日中に一定のCO2濃度を保
つ新たな技術を提案します。
しかし、CO2施肥を行っても、ハウ
ス全体を均一にするためには、一
定の風力もしくは、チューブで送
■促成栽培キュウリに対する二酸化炭素施用の経済性
(円・a-1)
項目
500ppm区
1000ppm区
二酸化炭素による粗収益増
127,900
92,500
31,800
34,280
二酸化炭素に要する経費
8,000
(液化二酸化炭素施代)
23,800
26,280
差し引き収益増
96,100
58,220
出典:千葉県農林総合研究センター特別報告 第3号
(2012)
より抜粋
顕熱と潜熱の利用で、昼間のハウ
スは昇温抑制を行い、夜間は気温
低下を抑制することで、暖房費が
削減できます。
高知市仁井田武市
■月別燃油使用量の推移
燃料削減率
⑶蓄熱材の利用
ヒートポンプ空調の導入で
秀品率アップとコストダウンを実現
※500ppm区:7時30分∼ 14時30分までの7時間、二酸化炭素濃度を500ppmに
制御。1,000ppm区:7時30分∼ 10時30分までの3時間、1,000ppmに制御
る必要があります。
( 16.9%
)
実証試験結果
[条件]
●期間:2013年1月∼4月
●場所:兵庫県内
●作物:トマト
●設置枚数:日型カプセル
1500枚/10a
使用量(L/ 棟)
対象区
実証区
▲広間口無柱ハウスでのアイメック栽培
▲センカ光房を使ったトマトの選別
8,000
(二酸化炭素施用装置減価償却費)
栽培事例の紹介
消費者に喜ばれる
「こだわりトマト」
を
つくりたい!
⑤転流促進
温度
②早期加温
呼吸抑制
10℃
4
60%
20℃
①
糖度での
等級分け
が簡単に
できます
(相対湿度)
り入れた湿度管理方
飽差とは
選果機 ❻センカ光房
効率よく、大量の熱を蓄え
ることができるため、室内
の植物への日照影響を最
小限にして設置できます
〈CO 2 = 炭酸ガス= 二酸化炭素〉
目標: 高昼温、低夜温による効率的CO2施肥と省エネ管理
❹
蓄熱装置 ❺エネバンク
❸ぐっぴーシリーズ
■トマトの栽培に適したハウス内環境管理の一例
❷
❻
キャビン付トラクタで
作業ができるため、夏
期高温時作業が可能
CO2施 肥 で 生 育
が促進され、作物
収量がアップ
2
慣行
高接ぎ木
308%
果樹用
0
もに施設も大型化が進み、特に
慣行
出典:独立行政法人 中央農研成果より
25%
1,000
法人の参入や農地の集積が進
高接ぎ木
141%
1,230棟
野菜用
b
a
0
2,135棟
1,703棟
c
c
2009 年秋 糖蜜による
土壌還元消毒処理
20
提案します。
1,795棟
還元消毒なし
(%)
て、栽培に専念してもらうことを
1棟当たり5,000㎡以上の設置棟数の推移
全体の施設面積は、担い手の減
発 60
病
株
率 40
抑制作型
(半促成作後、
新潟県)
、第2葉上高接ぎ木
定植2010年7月上旬、調査11月、甚発生、台木:Bバリア
穂木:りんか409、
同一英文字は、有意差なし(5%)
削減量
(L/ 棟)
削減率
(%)
1月
406.5
中旬∼下旬
483.5
76.8
16.3
2月
上旬∼下旬 674.7
749.5
85.3
11.2
3月
上旬∼下旬 333.5
418.0
84.4
19.5
寿幸さま
ししとう
変動する重油価格に対応し経営の見直しを図るた
め、
ししとうのハウス2棟に昨冬ぐっぴーバズー
カを導入。
温湯暖房と組み合わせることで、
温湯の
設定温度を従来の80℃から70℃に10℃下げて
稼動することが可能になりました。
その効果で、
今
まで熱によって黄変していた配管周りのししとう
の生育が改善され、
秀品率がアップするとともに、
全体で重油の年間使用量が15%削減しました。
4月
68.8
36.2
130.1
198.9
上旬∼中旬
全期間※ 1558.4 1876.4 318.0
16.9
出典:兵庫県立農業水産技術総合センターまとめ(2013 年 1 月∼4 月実証試験平均)
※全期間は、上記以外の燃油使用量も追加したものです。
10
▲ししとうのハウス2棟にぐっぴーバズーカを導入
機械力を活用した果樹経営の安定化
わが国の果樹は、栽培管理から収穫まで、手作業による高品質生産が行われています。近年、高齢化などにより、生産の維
持が課題となっていますので、
機械力の活用による果樹作業の省力・軽労化を提案します。
1
3
果樹栽培の現状
果樹栽培の機械化
⑴多大な労働時間の果樹栽培
⑴果樹栽培に活用したいミニバックホー
果樹栽培は、高品質生産のための栽培管理から収穫まで手作業が多く、他作物と比べ多くの
園地整備や改植・新植に、強力なパワーと作業性を発揮し、礫や石が多い土壌環境に加え、深
労働時間がかかっています。また、果樹園は、丘陵、傾斜地に多く、省力・機械化や大規模化の
層まで行う土づくりや排水対策に幅広く活用できます。
進展を阻んでいます。
■果樹と水稲の労働時間の比較(10a当たり)
施肥
264
かき
整枝・剪定
除草・防除
受粉・摘果
管理・袋掛け・除袋
収穫・調製
包装・荷造・搬出・出荷
管理・間接労働
206
みかん
りんご
273
389
なし
254
もも
427
ぶどう
水稲
出典:農林水産省
「営農類型別経営統計
平成24年産」
32
0
50
100
150
200
250
300
350
400
450
(時間/10a)
⑵進む担い手の高齢化
果樹栽培においても、60歳
(人)
100000
園
地
整
備
改
植
・
新
植
深
耕
・
土
づ
く
り
排
水
対
策
年齢別果樹経営者数の変化
■2005年 ■2010年
92211
94858
⑵果樹栽培の機械化体系
高齢化の進行や新たな産地対策のために、機械力を駆使した省力・軽労化・低コスト生産と
以上の経営者が全体の約
80000
70%を占めています。
77051
70749
高品質生産が求められており、
73908
ミニバックホー
その実現のための機械化を
ま た、2005年 と2010年
60000
を比較すると全体で約
提案します。
53287
高所作業機
12%減少しています。
40000
特に40∼50代の経営者が
30778
約29%と著しく減少して
20000
います。
17031
337 289
0
29歳以下
5422
2971
30∼39
省力・軽労化・
低コストのための
機械化の提案
スピードスプレーヤ
40∼49
50∼59
60∼69
70歳以上
出典:農林業
「センサス」
2
果樹栽培における省力・軽労・高品質化技術
⑴アシストスーツ・ラクベストによる軽労化
ぶどうやなしなど棚栽培において長時間の上向き姿勢による労働負荷を解決するため、ラク
フルーツセレクター
搭載型選果機
センカ光房
クボタアシストスーツ
ラクベスト
ベストを開発。腕を適切な位置で支えて長時間の作業がラクになります。
運搬作業車
医療機関でラクベストの疲労度軽減を検証
平均年齢51.8
(±9.8)
歳の男性8
名で、
ラクベスト装着の疲労度の
軽減検証を行いました。
検証は作
業負担の大きい
『摘粒』
を想定。
上
腕
二
頭
筋
筋
硬
度
クボタアシストスーツ
ラクベストARM-1D
(N)
30
25
20
15
10
5
4
ラクベスト装着で
肩がだいぶ楽になった!
作業能率が大幅に向上。
上腕二頭筋筋硬度の変化
作業前は
変化なし
ラ
ク
ベ
ス
ト
装
着
0
作業後は筋硬度の
上昇を抑制
作業前
▲疲労度の軽減検証
<検証結果>
ラ
ク
ベ
ス
ト
な
し
作業後
ラクベストを装着することで、上
腕二頭筋における筋硬度の上昇が
抑えられました。
また、被験者が主観的に感じる不
快指数の減少も確認されました。
長野県塩尻市
塩原 滋さん
長時間、
腕を上げての作業は、
腕がだるくなってすぐ休憩していました。
ラクベストを使えば小休止の回数が減り、
作業能率が向上します。
ぶどうの枝誘引や摘粒などに助かりますね。
⑵非破壊糖酸度測定・フルーツセレクターの活用
非破壊なので大切な果実・野菜をムダにせず、糖度・酸度を測定できます。また、サンプリン
グのための廃棄処理、人件費・時間など、まとめてダウンできます。
■糖度・酸度測定のしくみ
出荷前にも確認可能。
園地はもちろん選果場
でも使えます。
K-BA100R
果樹経営の軽労化・高付加価値販売の事例
※イメージ図
吸収
K-SS300-LC
測定結果は画面と音
声でお知らせ。内部
品質・重量の揃った
選別が可能です。
受光部
分光
分析
ラクベストを
装着をすれば、
長時間の
腕を上げての
作業も楽です。
世界への挑戦のきっかけにも!
高付加価値での販売に、
フルーツセレクターを活用
サンプルに光を照
射し、
受光部に戻っ
てきた光を分 析、
糖度・酸度を測定
します。
大阪府岸和田市 マルヤファーム
代表
⑶耕うん・草刈り・施肥に
活用できる低床トラクタ
置くだけで、
重量と糖度を
測定できます。
温度補正機能も
便利です。
最低地上高、ハンドル
高さ、シート高さを
低く抑え、果樹園の
棚下や枝下作業も
スムーズ
に行えます。
フレームの折りたたみができ、
枝下作業も楽にできます
11
松本 隆弘さん
松 本さんはワー ルドギネスレ
コード社より
『もっとも高 いブ
リックス値
(糖度)
を記録した桃』
1玉平均値22.2%の「認定書」
を受けています。
高糖度のももやみかんの栽培に取り組んで
いますが、糖度計を導入したおかげで、もも
やみかんの糖度の高さがよく分かりました。
測定値を活かして糖度を揃え、
超高糖度のも
のは
「極上品」
として販売しています。
ギネス挑戦のきっかけにもなりましたね。
おかげさまで直販メインでやっています。
農産物の高付加価値化による地域活性化の提案
6次産業化による高付加価値化と新たな市場に向けた販売流通の推進
地域資源を活用して新しい付加価値を生み出し農業の可能性を広げる6次産業化を進めるとともに、
国内外の新たな市場向けの販売流通を推進し、地域の活性化を図る取組みを提案します。
1
6次産業化と新たな市場向け販売流通の展開
⑴6次産業化の取組みの推移
⑵農業生産関連事業は地域の雇用を創出
⑶米の輸出量の推移
6次産業の年間総販売金額は年々増加傾向で推移し、平成
6次産業を始めとする農業生産関連事業は、農村地域におい
日本料理が「最も好きな料理」世界第1位を獲得し、2013年
25年度には1兆8,253億円と前年度に比べて約800億円
て雇用を創出する場としても重要な役割を果たしており、総
には、日本の「和食」がユネスコの世界無形文化遺産に登録さ
従事者数は、年々増加しています。
れる等、日本食の世界的認知度が加速しています。日本米
(4.6%)
の増加となっています。
は、高品質でおいしく、しかも安心安全という海外での評価
農業生産関連事業の総販売金額の推移(単位:億円)
農業生産関連事業の総従事者数の推移(単位:万人)
■農産物の加工 ■農産物直売所 ■その他
■農産物の加工 ■農産物直売所 ■その他
合計
16,552
8,176
7,783
640
H23
7,801
7,927
766
H24
820
H25
(概数)
8,407
0
5,000
9,026
10,000
H22
合計
16,368
8,448
8,237
合計
17,451
合計
18,253
15,000
15.6
H24
16.1
H25
(概数)
17.8
80
合計
4.3 40.0
18.2
14.2
H23
海外で聞いた
好きな外国料理
21.5
7.6
21.3
60
合計
42.9
7.3
20.0
合計
45.1
7.8
合計
46.8
日
本
料
理
(トン)
40
20
5000
0
10.0
20.0
30.0
40.0
中
国
料
理
3000
59.5
イ
タ
リ 41.8 39.4
ア
タ
料
韓 29.3 29.1
イ
理
国
料
ア
フ
料
理
ラ
メ
理
ン
リ
ス
料
理
2000
1500
1000
500
0
出典:「日本食品に対する海外消費者意識アンケート調査 2013年」
(日本貿易振興機構)
より米穀機構で作成
3
H H H H H H H
20 21 22 23 24 25 26(年)
出典:財務省
「貿易統計」
(政府による食糧援助を除く)
新たな市場に向けた販売流通の推進
⑴玄米ペーストで米の消費拡大(中九州クボタ・玄米ペースト事業)
⑴JA全農との協業を発表
2014年6月にオープンした玄米ペーストパンの
日本産米の更なる輸出拡大に向けて、JA全農と双方の強
専門店
「玄氣堂」
では、
玄米ペーストパンの美味し
みを活かし生産から販売までの一環した米輸出事業を共
さはもちろんのこと、
栄養の豊富さやモチモチし
同して行って参ります。2015年8月には香港で開催さ
た食感からも年々人気を博しています。
2016年
れたFOOD EXPOへ共同出展し、日本産米の用途別提案
2月上旬には玄米ペースト・玄米ペースト麺工場
を行いました。
◀
新しい付加価値を生み出し地域活性化を応援
カ
料
理
2500
50.0
出典:農林水産省統計部
「6次産業化総合調査報告」
商業用の米の輸出
数量等の推移
4,516
4000
65.0
0
20,000
出典:農林水産省統計部
「6次産業化総合調査報告」
2
(%)
100
83.8
593
H22
から年々輸出が伸びています。
︵
右左マ
・・ス
全クコ
農ボッ
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パス
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ルピ
ちー
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ん
︶
が操業予定で、
今後も米の消費拡大を目指してい
きます。
フィチン酸
総フェルラ酸
243
mg
17.1
mg
検出せず
mg
検出せず
6
検出せず
玄米ペーストパンは、米糠
部分も一緒にペースト化す
るため、生理機能をもつ米
特有の成分が小麦粉や米粉
のパンに比べてより多く含
まれています。
GABA(ギャバ) オリザノール
29.9
15
mg
mg
0.5
mg
2 3.6
mg
mg
8.7
mg
米粉パン
小麦粉パン
玄米ペーストパン
玄米ペーストパンの
成分を大解剖!
▲出展ブース
▲試食風景
▲用途別提案パネル
⑵輸出用米の産地形成に向けた生産振興を実施
輸出用米に適した品質・特性の実証と、生産コスト低減を目指した栽培方法の検証を各県の
⑵生産者と消費者を繋ぐ直売所を実現(関東甲信クボタ・おれん家ふぁーむ)
農林水産部、農林事務所、
JA全農、地域農協とクボタグループが連携して実施しています。
長年、農業機械を通じてお付き合い頂いている生産者へ恩返しがしたいという想いから、
この「生産振興」の取り組みにより輸出拡大を図ることはもちろんのこと、国内の農業生産基
2013年に直売所
「おれん家ふぁ∼む」をオープンしました。地元の農産物・加工品を販売し、
盤の維持・拡大と地域農業の活性化を推進しています。
直売所を通じて、生産者と消費者を繋ぐ架け橋になることを目指しています。
▲刈取研修会
▲関係者との検討会
⑶お米の特性に基づく用途別提案による販路拡大を推進
▲
「おれん家ふぁ∼む」
店内の様子
お米の持つ粘りや香りの強さ、粒の大きさなどといっ
⑶生産者の6次産業化をサポート(近畿クボタ・いきいきマルシェ)
た特性を基に用途別提案を行うことで日本産米の販
6次産業化に取り組まれる生産者をサポートするため、兵庫県尼崎駅の大型ショッピング
路を拡大させています。この提案により、2015年か
モール前にて定期的に「産直イベント」を開催しています。ヨーロッパの市場をイメージした
らはシンガポールにて大手中華料理店の炒飯にクボ
おしゃれな販売キットには普段手に入らないような大きなサイズの葱やカボチャや安くて
タの日本産米が採用されました。今後も日本産米の特
新鮮なお野菜が店頭に並び、お客様から好評を頂いています。
性を活かした市場拡大に貢献して参ります。
クボタグループは6次産業化を応援します!
▲クボタの日本産米を使用した炒飯
6次産業化に関わる便利な商材をご
紹介することで、6次産業化に取り組
む生産者を応援します。
⑷地域社会への貢献
香港、シンガポールにおける地域社会への貢献とし
て、地域で開催されるイベントに協賛しています。
サッカーイベントにおいて優秀な選手への副賞とし
てクボタの日本産米を提供、日本産米の認知度向上に
努めています。
▲新潟クボタでの「にいがた夢農業」展
示会にて6次産業化のブースを出店
▲いきいきマルシェの様子
▲軽トラ市で便利な
「ひゃっ庫」
▲サッカーイベントの様子
12
クボタからお客さまへの
2007
INDEX
●秋起こしのすすめ
●鉄コーティング直播による稲作経営の体質強化
●多様な圃場に対応した耕うん播種技術
●気象変動に強い米づくり
●大区画圃場の均平技術
●水田高度利用による土地生産性の向上
●水稲疎植栽培
●野菜作の所得向上による経営の安定強化
●鉄コーティング水稲播種栽培
●野菜産地の体質強化と新産地づくり
●田植同時薬剤(農薬・除草剤)散布
●大規模畑作地の収量・品質安定生産
●適期収穫は高品質米生産の決め手
●耕作放棄地を活用した地域活性化
●たまねぎの機械化一貫体系で大規模経営を実現
●東日本大震災の農業・農地復興支援
2013
クボタグループのソリューション活動で
地域農業の発展と農業経営の効率化・安定化への提案
営農提案No.7
INDEX
INDEX
●気象変動に強い米づくり
●水稲鉄コーティング直播栽培による新たな米づくり
●土壌条件に対応した耕うん整地法
●気象変動に対応し、環境と調和した米づくり
●胴割れを少なくする栽培法
●麦大豆の安定多収技術の定着化
●売れて儲かる国産大豆づくり
●水田転換畑の排水改善による畑作物輪作体系の確立
●飼料高騰に対応した細断型 WCS 生産
●市場競争力の強い野菜産地づくり
●高品質野菜生産のための土づくり
●小規模野菜栽培・直売所向け野菜づくり
●直売所向け 少量多品目野菜栽培
●気象変動と輪作条件変化に対応する畑作物の安定生産
●各種条件に対応した草刈機・草刈方法
●地域資源活用による地域農業の活性化
2014
食料自給率向上を目指して、日本農業活性化へ
クボタグループからのソリューション提案
営農提案No.3
地域の農業ニーズに応えるために
クボタグループのソリューション活動で提案
営農提案No.6
INDEX
農政の大転換、農業情勢の変化により、課題を解決のための
農業機械という「ハード」と営農技術という「ソフト」の提案
営農提案No.2
2009
2012
農家の皆様と一緒になって、課題を解決するお手伝いをする
営農技術情報誌「クボタからお客さまへの営農提案」を提案
営農提案No.1
2008
ご活用ください。
クボタグループの目指すソリューション活動で
強い農業と元氣な経営を目指す営農技術を提案
営農提案No.8
INDEX
INDEX
●省資源・省資材で安全安心な米づくり
●省力、軽労化、低コスト稲作栽培技術の導入
●高生産性を目指した多様な米づくり
●市場ニーズに応え競争力の強い米づくり
●地域特性を活かした高付加価値米づくり
●実需者ニーズに応える多様な米づくり
●水田高度利用による作物づくり
●水田輪作における大豆栽培の生産性向上
●肥料高騰に対応した野菜づくり
●転作、輪作作物の安定生産を図る水田の汎用化
●中山間地域の特長を活かした米づくり
●市場ニーズに応える野菜産地づくり
●家庭菜園で楽しい野菜づくり
●消費者ニーズに対応した多種多様な野菜づくり
●耕作放棄地の再生と利活用
●大規模経営における次世代農業の展開
●地域農業の活性化のための6次産業化
2010
2015
農業・農政の大きな変化に対応した
クボタが目指すソリューション型提営業を提案
営農提案No.4
担い手を支援するクボタのソリューション活動で
強い地域農業を目指す営農新技術を提案
営農提案No.9
INDEX
●省力・軽労化・低コスト稲作技術の提案
●経営管理・高品質良食味米生産技術の提案
●大規模、大区画圃場における作物生産技術の提案
●水田汎用化のための営農排水技術の提案
●飼料用米、WCS用稲の省力・低コスト栽培技術の提案
●大豆安定多収のための「大豆300A技術」の提案
●野菜産地拡大と産地育成の提案
●健全な土づくりの提案
●施設園芸の高品質野菜生産技術の提案
●農産物の高付加価値流通販売の提案
●低コスト多収の米粉・飼料米づくり
●環境にやさしい省エネ、
省力、
低コスト米づくり
●水田転換畑の排水対策・土づくり
●高収量・高品質の大豆づくり
●気象変動に対応した1等米づくり
●環境にやさしい安全・安心な米づくり
●中山間地の米づくり
●楽で安心な作業で長く続ける米づくり
●家庭菜園での野菜づくり
2011
当面する農業・農村の課題へ
新しい農業技術・機械化一貫体系を生産者の皆さまへ提案
営農提案No.5
INDEX
さらに詳しくお知りになりたい方は、
Webサイト
INDEX
「クボタからの営農提案」
●新たな米戦略を目指す稲作新技術体系の確立
クボタからの営農提案は、農家や地域の皆
●省力・省エネ・環境保全型稲作技術の確立
さま方のニーズを把握し、課題を設定し
●市場競争に打ち勝つ高品質・良食味米生産技術の確立
て、それぞれハード、ソフト両面から課題
●水田高度利用を目指す稲・麦・大豆輪作体系の確立
解決の提案をするものです。ぜひ、ご精読
●耕畜連携による安全・安心な国産粗飼料生産技術の確立
いただき、農家の皆さま方の抱えておられ
●水稲と園芸作の複合化による経営安定技術の確立
る課題の解決に向けて、お役立ていただき
●新規作物導入と加工による高付加価値農業技術の確立
ますようにお願い申し上げます。
●消費者と生産者が連携した地域農業活性化
クボタからの営農提案
13
市場変化に対応する
強い農業経営の実現に貢献する
クボタのソリューション活動
No.10
クボタからお客さまへの
転載、複製する場合は、当社の許可を得てください。
コー ド
No.
0-20-2-0042-01 161
SP. KO .'16・1作成.3.
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