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1.1MB - 新エネルギー・産業技術総合開発機構

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1.1MB - 新エネルギー・産業技術総合開発機構
NEDO 省エネルギー技術フォーラム 2015
戦略的省エネルギー技術革新プログラム
実用化開発
<レンジエクステンダー用超低燃費
ディーゼル発電パワートレーンシステムの開発>
事業実施法人名: (株)ACR、共同研究先:東京理科大学
研究開発期間:平成23年9月~平成26年2月
1.研究開発の背景、目的、目標
1.1.背景、
<位置付け、必要性、重要性>
2
・EV、PHEVの販売量は停滞 = 各々1500台/月
・販売が伸びない要因
= 高額、短航続距離、電池切れの心配等
・PHEV
= 特殊な大型車であり、普及するには高額すぎ
<国内外の市場動向・技術動向>
・欧州=革新的車両の提案が多く、超低燃費車の研究開発も隆盛
・得意のディーゼルを用いたハイブリッド車
・小型ディーゼル発電機を搭載したレンジエクステンダー等
・日本=ハイブリッド車、電気自動車分野で先行、
・ 現在はその普及期を迎え、 革新的技術の採用については、 むしろ
保守的
<市場ターゲット>
・電気エネルギーを最大限活用した、
省エネルギー性に優れた新カテゴリーの自動車市場
・電気自動車(EV)
・プラグインハイブリッド(PHEV)車 等
である。
1.研究開発の背景、目的、目標
1.2.従来の課題、目的、目標
<従来の課題>
1.EVは高コストで走行可能距離が短い。
2.走行可能距離を伸ばすためにバッテリーを
増やすと更に高コストとなる。
3.プラグインハイブリッドも高価なハイブリッド車
のバッテリーを増やすので高コスト。
<目的、目標>
1.必要最小限のバッテリーを搭載。
2.低コストの単気筒ディーゼル発電システムで
長距離走行可能
3
2.研究開発体制、研究開発内容
4
2.1.研究開発体制
研究開発責任者
株式会社 ACR
研究開発部
エレクトロニクス開発部
触媒開発室
共同実施先
東京理科大学
2.研究開発体制、研究開発内容
5
2.2 研究開発内容
(1)システム全体概要
超低燃費ディーゼ
ル発電システム
発電機、電動機駆
動用インバータ
・低コスト
・小型、安全
車両駆動電動機と
多段ミッション
・低コスト、小型
・高効率、信頼性
・高熱効率
・低エミッション
・低振動
・低コスト
リチウムイオンパックと
バッテリマネジメントシ
ステム
・低コスト、安全性
2.研究開発体制、研究開発内容
6
2.2 研究開発内容
(2) 単気筒ディーゼル発電システム
単気筒エンジンは部品
点数が少なく圧倒的に
軽量・低コスト
・ディーゼルの高コストの
最大の要因である燃料噴
射を独自のピエゾ駆動ユ
ニットインジェクタタイプと
してコモンレールと同等の
性能を1/3のコストで作る
・単気筒化する事で小排気
量ながら高い熱効率を得る
増速歯車
・単気筒の最大の欠点で
ある振動、騒音、増速フラ
イホイル発電機を用いる
ことで回転変動を多気筒
並とする
2.研究開発体制、研究開発内容
2.2 研究開発内容
(3) 超小型ターボ過給機
・流体計算ソフトを活用した高効率動翼形状、静翼付きタービンノズル、超薄肉遮熱
スクロールにより超小型高効率ターボ過給機を実現
・金属用3Dプリンタにより複雑な形状を短期間で試作評価を実施
7
2.研究開発体制、研究開発内容
8
2.2 研究開発内容
(4) 排気ガス浄化システム
燃料タンクより
尿素水イン
ジェクタへ
・尿素水SCRに比べ軽油SCRは
保温尿素水タンク保温尿素水配
管および温水配管が不要
大幅に部品点数が少なく低コスト
・排ガス温度を450-550℃に
コントロールすることでNOx
浄化率は高い利用域のみを
使用可
・この排気温度はエンジンの
高い熱効率の範囲と合致す
る。
2.研究開発体制、研究開発内容
9
2.2 研究開発内容
(5) 変速機採用によるインバータ電動機の低コスト化
4速完全自動トラ
ンスミッション
・電動機の必要トルクが
40%低減された事でイン
バータパワー素子の小型化
が可能となりインバータの
小型低コスト化が図れる。
素子を高価なIPMに変えて
IGBTを採用し低コスト化
低トルク
車両駆動電動機
・完全自動4速トランスミッション
と組合せる事で、走行性能を損
なうことなく必要なトルクを40%
低減
・電動機の小型化、低コスト化
・4速自動ミッション装着による
コストアップは30,000円である
2.研究開発体制、研究開発内容
10
2.2 研究開発内容
(6) 電池パックの低コスト化
ポーチ型電池セル
18650型電池
・BMSを内製化する事でセルの
選択の自由度が大幅にup
・BMSの内製化により電池パック
が内製化可能となり、大幅に低
コスト化が可能
・ポーチ型電池セルに替えて
18650型電池を採用する。
・本BMSはセルの変更にもきわ
めて少ない開発工数で対応可能
・18650型を採用することでセル
コストは1/3以下になる。
・さらに客先の要求により電池容
量の最適化が可能
電池パック
3.成果、実績、展望等
11
3.1.成果
(1) 車両搭載状況1
発電システム、駆動電動発電機、バッテリー、インバータをバン
型軽トラックに搭載しシャシダイナモ上でシステムの正常な作動
と省エネルギー効果を確認した
3.成果、実績、展望等
3.1.成果
(2) 車両搭載状況2
小容量のバッテリーとコンパクトなインバータシステムにより
フラットな荷室を実現
12
3.成果、実績、展望等
13
3.1.成果
(3) 走行燃費・排ガス
シャシダイナモ試験により走行燃費目標値達成の見通しを得た
3.成果、実績、展望等
3.2.実績等
学会発表等 3件
発表年月日 平成26年3月19日
学会名
電気学会
講演テーマ ディーゼル・レンジエクステンダーEV用パワーユニットの小型化・高効率化
発表者
秋山和成
発表年月日 平成26年8月28日
学会名
電気学会
講演テーマ ディーゼル・レンジエクステンダーEVインバーター用低インダクタンス
平滑コンデンサーの開発
発表者
秋山和成
発表年月日 平成27年9月2日
学会名
電気学会
講演テーマ ディーゼル・レンジエクステンダーEV用パワーユニットの小型化・高効率化
発表者
秋山和成
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3.成果、実績、展望等
3.3.今後の展望
15
(1) 事業化の時期と方法(1)
H26年
(2014)
平成
(西暦)
H27年
(2015)
H28年
(2016)
H29年
(2017)
H30年
(2018)
NEDO実証
NEDO実証開発
低コスト、高信頼性、更なる省エネを目指した設計と評価
特定ユーザー
評価 8台
少量生産準備
少量生産準備
(20台/月)
製品化
▽製品化
特定ユーザーによるモニター
評価100台
特定ユーザーによるモニター評価
本格生産準備
生産準備 (2000台/月)
販売開始
一般ユーザーへの販売
販売
▽販売開始
一般ユーザー販売
本システムの市場への認知
・宅配業者の軽ワンボックスは数
年でエンジンメンテ費用upで新車
代替
車体は継続使用
ガソリンエンジン
ディーゼル発電機
インバータ
電池パック
・本提案システムを搭載
駆動モータ
エンジンは寿命で廃棄
レンジエクステンダー
システムを搭載
・上記車両からエンジン廃棄
・車両代金不要で省エネ、資金回
収がよい
本システムの認知
3.成果、実績、展望等
3.3.今後の展望
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(2) 事業化の時期と方法(2)
平成(年度)
西暦(年度)
29年
2017
30年
2018
31年
2019
32年
2020
33年
2021
42年
2030
生産設備
小規模生産(20台/月)
注1)
生産
準備
▽工場立上
基
本
日
程
中規模生産(2000台/月)
生産
準備
▽工場立上
販売
軽宅配ワンボックス用
順次生産能力増強
▽製品化
軽業務用車両用
▽販売開始
一般軽自動車用
▽軽自動車全
小型車用
年間販売台数
販
システム価格(電池込み)(千円)
売
システム原価(同上)(千円)
計
売上 (百万円)
画
利益 (百万円)
▽小型車用
(100)
0
0
0
0
2000
600
500
1200
200
23000
520
450
11960
1610
52000
480
410
24960
3640
52000
475
400
24700
3900
80000
460
400
36800
4800
・軽宅配改造により、省エネ効果を認知してもらい、その信頼から順次拡販。初年度は、
2000台/年
・一般軽自動車へ、1年遅れの2019年からスタート
・2030年には、型式の増大、さらなる省エネ(SICインバータ等(助成外))により、販売台数
を拡大していく。
3.成果、実績、展望等
3.3.今後の展望
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(3) 経済性
(1)システムコスト目標
3~5年で投資金額が回収可能であることを目標にシステムコストを決定
(2)低コスト化方針
目標コスト達成のため、実用化研究で実施した内容にさらに抜本的改革を実施
・駆動モーターに多段ミッションを組合せる事で、モーター必要トルクの大幅低減、小型化
・低トルク化に伴い、インバーターの低電流化、パワー素子の小型化
・製造プロセスの改善、砂型鋳物からアルミダイカスト化等
・電池制御システム内製化と18650型電池を用いた低コスト組電池
1,400,000
1,200,000
1,000,000
電池パック
646000
(円)
800,000
600,000
400,000
200,000
発電機・モータ, 148000
電池パック,
139000
275000
金属部品・触媒,
230000
0
現状値
118500
発電機・モータ, 96500
金属部品・触媒,
125400
目標値(2000台/月)
3.成果、実績、展望等
3.3.今後の展望
18
(4)初期投資と回収
一日あたり50km走行時
300
車体価格
車体価格+維持費 (万円)
250
電気自動車補助金有り
ガソリン車
200
150
レンジエクステンダ新車
補助金無し
100
50
4.4年でペイバック
レンジエクステンダ中古車
補助金無し
0
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
(年)
・中古車改造のレンジエクステンダーは当初より大幅な経費節減になる
・新車レンジエクステンダーでも4.4年でペイバック
・EV(補助金有り)は、初期投資回収はかなり困難
10
3.成果、実績、展望等
19
3.4.原油換算省エネ効果
2020年時点: 0.61万kL/年
2030年時点: 3.25万kL/年
35 000
原油削減量(kL /年)
30 000
25 000
20 000
15 000
10 000
5 000
0
2015
2020
2025
年
2030
2035
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