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<高温ヒートポンプシステムの開発> NEDO省エネルギー技術
NEDO 省エネルギー技術フォーラム 2015 戦略的省エネルギー技術革新プログラム フェーズ名:実用化開発 <高温ヒートポンプシステムの開発> ダイキン工業株式会社 研究開発期間:平成 24年 8月~平成 27年 2月 1.研究開発の背景、目的、目標 1.1.背景 <位置付け、必要性、重要性> ・産業分野において、蒸気ボイラ使用によるCO2排出量は、 国内総排出量の4%を占めており、この削減対策は重要課題 ・全世界のボイラー市場は、約1兆円。 ヒートポンプで代替可能な領域(120℃以下)のものが60% <国内外の市場動向・技術動向> ・既存技術として、洗浄、乾燥工程に対応できる取出し温度 90℃までの ヒートポンプは各社で製品化されている ・一部、100℃を越える製品はあるが、大容量仕様となっている 180 160 加熱温度[℃] 140 本開発機のターゲット 120 100 90 80 60 40 0 100 200 300 400 500 加熱能力[kW] 600 既存の産業用高温発生ヒートポンプ 温度と能力の関係 700 2 1.研究開発の背景、目的、目標 1.2.従来の課題、目的、目標 <従来の課題> 蒸気・給湯 ・実用化されている産業用高温発生ヒート ポンプは、大容量かつ高イニシャル費となり、 顧客のニーズに合うことが少ない ・また分散配置や熱回収でシステム全体での エネルギー消費量の削減を図ろうとすると、 複雑な配管回路や制御が必要 3 機 械 ゴム・プラスチック 化 学 500℃ 120℃ 成形 塗装焼付 乾 燥 表面処理 成 形 加 硫 90℃ 60℃ 洗浄 印 刷 狙う市場 焼上げ 滅菌 蒸留・抽出 分離・合成 濃 縮 乾 燥 工場空調 40℃ 30℃ 食 品 乾 燥 乾燥 加温・洗浄 現在の市場 業種別利用温度域 <目的、目標> 従来の加温・洗浄工程に留まらず、乾燥・滅菌工程までの蒸気ボイラ使用を 合理的に代替しうる革新的な高温ヒートポンプシステムを開発 目標値として、 ・乾燥・滅菌工程までの利用拡大を可能とする 120℃取出し ・小型分散化と低イニシャル費によるニーズマッチングを実現する定格能力 35kW ・経済的合理性を有するための単体性能として COP2.5 を実現するヒートポンプシステム開発およびその制御開発を行い、 CO2排出量削減効果の実証、及びその実用性評価を実施 2.研究開発体制、研究開発内容 2.1.研究開発体制 研究開発責任者 ダイキン工業株式会社 4 2.研究開発体制、研究開発内容 5 2.2.研究開発内容 (1)120℃発生ヒートポンプユニットの開発 下記の新規開発を含む高温ヒートポンプシステムの カスケードユニットプロト機を試作、 目標COP2.5 達成(@120℃取出し/35kW)を実証 <新規開発内容> ・高温対応の新スクロール圧縮機 ・R245fa冷媒を使用したプレート熱交換器 ・2段圧縮インジェクションサイクル回路 サイクル概要 カスケードユニット プロト機 外観 2.研究開発体制、研究開発内容 2.2.研究開発内容 (2)システム制御の開発 下記を含めたシステム自動制御を開発し、実用化の基本技術を確立 <制御開発内容> ・熱源ユニットとの連動制御 ・冷凍サイクルに必要となる運転制御(起動・定常・停止・デフロスト) ・危険運転を回避するための保護制御 6 3.成果、実績、展望等 3.1.成果 高温ヒートポンプシステムプロト機の設計・試作・評価を 完了し、最終目標値であるCOP2.5 達成を実証した 主要な要素部品である圧縮機、熱交換器について新規 開発を行い、システムCOP2.5 を達成する仕様を得た システム自動制御を開発し、実用化の基本技術を 確立した 7 3.成果、実績、展望等 8 3.2.今後の展望 ・本システムを実際の乾燥、滅菌工程に設置し、実用化課題を詳細に 抽出するフィールドテストステージへ移行し、2018年度の実用化を目指す ・将来的な応用例として、温熱冷熱工程における各排熱を熱源ユニットで 一貫してつないだ「工場まるごと排熱利用ヒートポンプ」を提案し、 画期的な高効率システムを実現したい 本助成テーマ 開発機 将来的な応用例 (工場まるごと排熱利用HP) 炭酸飲料の製造工程に向けた適用例 3.成果、実績、展望等 9 3.3.原油換算省エネ効果 2020年時点: 20,150kL/年 (累計: 39,750kL ) 2030年時点: 104,400kL/年 (累計: 3,220,210kL ) 700000 = 消費エネルギーkWh/年 / *,***kJ / kL 500000 400000 300000 200000 100000 0 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 2027 2028 2029 2030 *原油削減量(kL/年) 原油削減量 [kL/年] 600000 年度