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Financial Market Outlook - TOKYO CAPITAL MANAGEMENT

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Financial Market Outlook - TOKYO CAPITAL MANAGEMENT
No.16 平成 24 年 7 月発行(夏号)
** 第Ⅰ部 : Financial Market Outlook **
** 第Ⅱ部 : Leasing
Market Outlook **
Financial Market Outlook
欧州債務問題で金融市場低迷も、ギリシャ再選挙の結果を受け持ち直す
<サマリー>
✓ギリシャ再選挙で財政緊縮派の新民主主義党が勝利。
✓消費税増税関連法案が衆議院で可決。
✓J-REIT で上場相次ぐ。
<トピックス>
Ⅰ:日本/世界経済トピックス
・
6 月 20 日に開催された FOMC(米連邦公開市場委員会)は、現在の低金利政策を少なくとも
2014 年終盤まで継続する可能性が高いことを表明し、FF 金利の誘導目標範囲を 0.0~0.25%
に据え置くと決定した。
・
欧州信用不安の発端となったギリシャで 6 月 17 日、緊縮財政策の是非を問う再選挙が実施さ
れ、旧与党で緊縮策を掲げる新民主主義党が第 1 党に、また新民主主義党と共に緊縮策に
携わった全ギリシャ社会主義運動が第 3 党となり、両党合わせて過半数の議席を獲得した。新
民主主義党、全ギリシャ社会主義運動、及び穏健な反緊縮派の民主左派は 6 月 20 日、連立
政権樹立で合意し、新民主主義党党首のサマラス氏が首相に就任した。新政権は緊縮策の
一部緩和を公約しており、支援の条件として緊縮財政を求める EU との間で厳しい交渉が行わ
れることが予想される。
・
中国人民銀行は 6 月 7 日、商業銀行の貸出基準金利と預金準備率をそれぞれ 0.25%引き下
げると発表した。欧州危機で景気が減速するなか、金融緩和により経済の活性化を狙う予定だ。
貸出金利はこれまで不動産価格の高騰により段階的に上げてきたが、利下げはリーマン・ショ
ック後の 2008 年 12 月以来約 3 年半ぶりとなる。
・
6 月に内閣府は 2012 年 1-3 月期の国内総生産(GDP)が、実質で約 129 兆 6 千億円と前期
比 1.8%増になったと発表した。なかでも、財貨・サービスの輸出が 2 月からのドル高傾向により
3.0%増となった。
・
6 月 26 日、社会保障と税の一体改革関連法案が民主、自民、公明 3 党などの賛成多数で衆
議院で可決され、参議院に送られた。民自公 3 党の協力体制が持続されれば、8 月上旬にも
同法案は成立する見通しだ。政府は毎年膨張する社会保障関係費を増税により賄い、持続可
能な社会保障制度の実現を目指す。
1
No.16 平成 24 年 7 月発行(夏号)
Ⅱ:株式市場動向
・ 4 月、5 月の日経平均株価は、米景気や欧州債務問題への不安、円高による業績懸念等から
低下の傾向となり、4 月 27 日時点では 9,520 円 89 銭(前月末比 7.1%減)、5 月 31 日には 8,
542 円 73 銭(前月末比 10.2%減)となった。6 月にはギリシャの再選挙で緊縮財政派の新民主
主義党が勝利し、ギリシャの EU 離脱回避予測が強まったこと等を受け上昇し、6 月 29 日にお
いては 9,006 円 78 銭(前月末比 5.4%増)となった。
・ JAL(日本航空)は 9 月中旬に東証第 1 部に再上場する方針を決定した。平成 22 年 1 月に上
場廃止となってから約 2 年 8 か月での復帰となる。JAL の連結営業利益は平成 24 年 3 月期決
算で過去最高となる 2,049 億円となった。JAL は上場後の安定株主としてアメリカン航空や国
内の金融機関等に株式保有を要請しており、企業再生支援機構は JAL に出資した約 3,500
億円を、再上場によって回収する予定だ。
・ 家電量販店大手のビックカメラは 6 月 26 日、コジマの第三者割当増資に応じ、同社が発行す
る株式の 50.06%を約 141 億円で取得し、コジマを子会社にしたと発表した。両社合わせた前年
度の売上高は約 1 兆円となり、売上高ベースでヤマダ電機に次ぐ業界第 2 位の規模となる。
両社は共同仕入れ、ノウハウの共有、ポイントの共通化等により経営効率を上げていく予定
だ。
Ⅲ:為替/債券/金利動向
・ 4 月のドル円相場は、米国の非農業部門の雇用者増加率が市場の予想を下回ったこと等から、
米国の景気回復への期待感が後退したため円高傾向となり、4 月末時点で 79 円 77 銭となっ
た。 5 月、6 月は概ね横ばいに推移し 6 月末時点においても 79 円 77 銭となった。
・ 代表的な短期金利であるユーロ円 TIBOR3 ヶ月物は 0.331%(4/27)から 0.334%(6/29)とほ
ぼ同水準で推移した。また、本邦 10 年債利回りは 0. 897%(4/27)から 0.837%(6/29)へ、米国
10 年債利回りは 1.935%(4/27)から 1.645%(6/29)へと、ともに低下傾向で推移した。
Ⅳ:J-REIT/不動産関連セクター動向
・ 東証 REIT 指数は株式市場の変動に伴い 4 月末時点で 970.61.ポイント、5 月末時点で 927.21
ポイント、6 月末時点で 957.38 ポイントと、4 月から 5 月にかけてはやや低下したものの 6 月は
上昇に転じた。
・ 日本ホテルファンド投資法人とジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人の合併が 4 月 1 日、
成立し、合併後の称号はジャパン・ホテル・リート投資法人となった。合併によりジャパン・ホテ
ル・リート投資法人の保有物件数は 28 物件、1,222 億円の資産規模となり、J- REIT の合併は
2010 年以降、本件を含めて 9 件となった。
・ ケネディクス・レジデンシャル投資法人が 4 月 26 日、東京証券取引所に上場した。IPO による
調達額は 146.3 億円で、2007 年 10 月の産業ファンド投資法人以来、約 4 年半ぶりに J-REIT
の新規上場となった。ケネディクス・レジデンシャル投資法人は今回の上場による調達資金と
借入金により日本全国の賃貸住宅を中心に 20 物件を総額 304 億円で取得し運用を開始した。
2
No.16 平成 24 年 7 月発行(夏号)
今後は賃貸住宅のほか、サービスアパートメント、高齢者向け住宅、社宅、学生寮等に投資し、
リスクの分散を図る予定だ。
・ アクティビア・プロパティーズ投資法人は 6 月 13 日、東京証券取引所に上場した。スポンサー
は東急不動産で、「東急プラザ表参道原宿」等、東京や国内主要都市に立地し、高い視認性
を持つ商業施設や東京オフィスに対して重点的に投資を行う予定で、上場時の運用資産は
18 物件、1,703 億円の資産規模となった。
・ 日銀は 4 月 27 日、追加金融緩和を決定し、国債や J-REIT 等の資産を入れ替える基金をこれ
までの 65 兆円から 70 兆円に拡大することを決めた。この決定により J-REIT に対する購入枠
は 100 億円増え、総額 1,200 億円となった。それを裏付けるかのように、5 月に最も多く J-REIT
を購入したのは 138 億円購入した日銀であった。
Ⅴ:Financial Market Outlook
・ J-REIT 市場を中心に不動産マーケットに活気が戻りつつある。4-6 月期だけでも、ケネディク
ス・レジデンシャル投資法人、アクティビア・プロパティーズ投資法人が J-REIT に上場し、大和
ハウスは現在の運用中の大和ハウス・レジデンシャル投資法人に続き、新たに物流・商業施設
系の 1,500 億円規模の J-REIT を設立する計画を発表。また、イオンもショッピングセンターを
運用する 2,000~3,000 億円規模の J-REIT を設立し、8 月にも上場申請する見込みだ。また、
東証 REIT 指数は 4-6 月期は 989.64(3/末)から 957.38(6/末)へと若干下がったものの、6 か
月前(12/末、847.08)と比べて 13%増となっている。
主な要因としては、日銀による金融緩和策の一環として、J-REIT 株の購入枠拡大が発表さ
れたことや、一般の株式と比べて為替及び海外の政情や景気に左右されにくいことなどが考
えられる。
しかし、約 2,500 兆円と見込まれる日本の不動産資産に対して、不動産証券化資産の金額
は約 32 兆円と不動産証券化市場が十分に活用されているとは言えない状況である。
今後、日本の不動産市場をさらに活性化させるためには、J-REIT だけでなく、不動産私募
ファンドの情報も開示することで、世界第 26 位(ジョーンズ ラング ラサール発表)とされる我が
国の不動産透明度を改善させることが必要となる。また、J-REIT よりも株式市場に価格が左右
されにくい私募リートを活用していくことや、老朽化した不動産や環境対策等が必要な不動産
の再生、さらには倒産隔離された SPC への投資が可能となる改正後の不動産特定共同事業
法を活用することなどが望まれる。
3
No.16 平成 24 年 7 月発行(夏号)
【東証 REIT 指数】
4/26
ケネディクス・レジデンシャル
投資法人が上場。
6/13
アクティビア・プロパティーズ
投資法人が上場。
4/27
日 銀 、 J-REIT
購入枠の拡大を発表。
【TOPIX】
6/17
6/7
ギリシャ選挙で新民主主義党勝利。
中国人民銀行、貸出基準金利と
預金準備率の引き下げを発表。
-
<Financial Markets>
指標
平成 24 年 3 月末
平成 24 年 6 月末
TOPIX
854.35 ポイント
770.08 ポイント
S&P500
1408.47
1362.16
82 円 79 銭
79 円 77 銭
新発 10 年国債利回り
0.985%
0.833%
TIBOR3 ヶ月(ユーロ)
0.331%
0.334%
円-円スワップ(3 年-T)
0.460%
0.421%
989.64 ポイント
957.38 ポイント
$-¥
東証 J-REIT 指数
4
No.16 平成 24 年 7 月発行(夏号)
Leasing Market Outlook
都心 5 区、名古屋で空室率が上昇するも、館内増床や拡張移転が増加の兆し
<サマリー>
✓都心 5 区では空室率がやや上昇するも、徐々に拡張移転の動きを確認。
✓大阪ビジネス地区の空室率が 9 か月連続で改善。
✓名古屋ビジネス地区では空室率がやや上昇するも、一部築浅ビルでテナント確保に目途。
<トピックス>
Ⅰ:東京オフィス市況
・
都心 5 区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)は 2012 年 4-6 月の 3 か月で、空室率が 9.23%、9.40%、
9.43%とやや増加の傾向で推移した。
・
新築ビルにおける 2012 年 6 月末時点の平均募集賃料(坪単価)は 22,604 円であり、2012 年
3 月末時点に比べ 81 円増加した。
・
....
テナントの移転理由を前四半期と比較すると、館内増床、あるいは拡張移転の動きが確認され
るようになった。但し、賃料負担を移転前よりも軽減させようとする企業もみられ、増床後の賃料
総額が移転前に比べ上昇しない水準で成約しているケースも見られる。
・
新規リーシングに対するビルオーナーの対応は引き続き柔軟傾向にあり、賃貸借契約の形態
を定期借家契約から普通借家契約へ変更したり、賃料(共益費込)12 か月フリーレントキャン
ペーンを提供するビルも見られた。また、テナントの信用力が高い場合には敷金ゼロを許容す
るビルも現れ始めた。
・
複数フロアを賃借するキーテナントが入居する一部のビルでは、マーケットで拡張移転を望む
テナントが現れ始めたことに鑑み、リーシング戦略として稼働率がある程度高まった段階でキ
ーテナントの増床用として意図的に空室を確保しておく動きがみられた。
・
業績が好調な IT 系のベンチャー企業の中には、新卒採用対策として、希望賃料より多少上回
ったとしても築浅でグレードが高く主要駅に近いビルを選択する企業もみられた。
・
今年竣工するビルの中には、駅から徒歩 10 分以上かかる立地がネックとなり、成約が思うよう
に進まなかったが、そのマイナス要因を解消するために、最寄駅からシャトルバスを運行するこ
とを決定したことにより、竣工前に全室の契約締結に成功したビルもあった。
・
コンビニエンスストアまでの距離が遠く、IT、コールセンター等オフィス内での作業をメインとす
るテナントが入居するビルの中には、お弁当やおにぎり、パン、ドリンクなどを販売する自動販
売機をビル内に設置することでテナントの利便性を上げ、新規テナントの確保や既存テナント
の定着に繋げようとする動きがみられた。
5
No.16 平成 24 年 7 月発行(夏号)
都心5区空室率・平均賃料・空室面積( 月次)
2012.4
2012.5
空室率/平均( %)
9.23
9.40
空室率/新築ビル
35.65
39.16
空室率/既存ビル
8.44
8.42
平均賃料/平均( 円/坪)
16,711
16,729
平均賃料/新築ビル
22,499
22,804
平均賃料/既存ビル
16,577
16,575
空室面積/合計( 坪)
643,504
658,329
空室面積/新築ビル
71,850
87,112
空室面積/既存ビル
571,654
571,217
2012.6
9.43
36.37
8.49
16,763
22,604
16,613
663,754
85,928
577,826
(三鬼商事調べ)
6
No.16 平成 24 年 7 月発行(夏号)
Ⅱ:大阪オフィス市況
・
大阪ビジネス地区(主要 6 地区/梅田地区、南森町地区、淀屋橋・本町地区、船場地区、心斎
橋・難波地区、新大阪地区)は 2012 年 4-6 月の 3 か月で、空室率が 10.25%、10.19%、10.08%
と改善の傾向で推移し、2012 年 3 月末時点と比べ 0.19 ポイント改善した。
・
2012 年 6 月末時点における大阪ビジネス地区全体の空室面積は約 21 万 5 千坪で、2012 年
3 月末時点と比較すると約 4 千坪の減少となり、新築ビル、既存ビルともに在庫の消化が進ん
だ。
・
2012 年 6 月末時点における大阪ビジネス地区の新築ビルの空室率は 77.82%で、2011 年 6
月時点と比較すると大きく上昇しているが、これは主にそれぞれの時点の新築ビルの稼働期
間の違いによるもので、新築ビルの空室面積自体は昨年同月と比較して約 1 万 2 千坪減少し
ている。
・
テナントの動きとしては、現在のマーケット賃料を底値と考え、値ごろ感のある今のうちに梅田
地区への移転を実施するテナントが多く見受けられた。また、下請け企業の中には、クライアン
トの梅田地区移転に伴い、同地区への移転を検討し始めているテナントも見られる。
・
テナントの移転理由としてはコスト削減によるものが引き続き多いが、館内増床、拡張移転等
前向きな理由による入居、移転も見られるようになり、最近では東京や他の地方都市から大阪
へ新規に営業所等を構える動きも見られるようになった。
・
賃料減額等のキャンペーンで成約に至ったビルの中には、キャンペーン終了後、ビルの空室
への問い合わせが極端に減少したため、再度成約につなげるためにキャンペーン中の賃貸借
条件に戻すビルも見られた。
・
空室が多いビルの中には、賃料を相場より 1 割程度上げる代わりに、敷金を 3 か月以内に設定
することで、早期にビルのリースアップを実現させた後、転売益を確保するため、相場よりも高
い賃料で入居している間にビルを売却しようとするビルオーナーが現れた。マーケット賃料の
判断にあたってこうした事例を判断材料に加える場合には、表面賃料のみではなく、このような
特殊事情も考慮に入れる必要がある。
・
テナントの満足度を高める手段として、エレベーターの待ち時間を減らすため、ドアの開閉時
間を短縮させる設定に変更したり、ビルの敷地内に拡散している喫煙スペースを集約させるこ
とで、非喫煙者の受動喫煙を防ごうとする動きがみられた。
大阪ビジネス地区空室率・平均賃料・空室面積( 月次)
空室率/平均( %)
空室率/新築ビル
空室率/既存ビル
平均賃料/平均( 円/坪)
平均賃料/新築ビル
平均賃料/既存ビル
空室面積/合計( 坪)
空室面積/新築ビル
空室面積/既存ビル
2012.04
10.25
65.13
10.09
11,434
17,166
11,412
218,931
4,165
214,766
7
2012.5
10.19
65.13
10.03
11,414
17,166
11,392
217,636
4,165
213,471
2012.6
10.08
77.82
9.93
11,399
16,500
11,379
215,264
3,799
211,465
No.16 平成 24 年 7 月発行(夏号)
(三鬼商事調べ)
Ⅲ:名古屋オフィス市況
・
名古屋ビジネス地区(主要 4 地区/名駅地区、栄地区、伏見地区、丸の内地区)は 2012 年 4-6
月の 3 か月で、空室率が 11.35%、11.39%、11.57%とやや上昇の傾向で推移した。
・
名古屋ビジネス地区の 2012 年 6 月末時点の空室面積は約 11 万坪で 2012 年 3 月末時点と
比較して約 3 千坪の増加となった。
・
名駅周辺にある建替え中の大規模ビルや伏見・丸の内地区の新築または築浅のハイスペック
ビルでは概ねテナント確保の目途が立ってきた。
・
テナントの動きは引き続き活発であり、移転により「立地改善やコスト削減が図れる」との認識が
浸透してきている。一方、ビル側の対応としては、テナントとの条件交渉に対して柔軟に対応
するビルオーナーが多く、条件交渉に応じるビルと応じないビルとの間では、稼働率の二極化
が広がっている。
・
丸の内地区にある築古の大型ビルの中には、喫煙や休息するためのリフレッシュルームをリニ
ューアルすることで、移転を検討する見学テナントへのイメージアップを図ったり、ビル内にテ
ナントが利用できる貸会議室を多数設置することで契約面積の減少によるコスト削減をアピー
ルし、成約を伸ばしたビルも見られた。
・
ビル内に飲食店舗が入居するビルの中には、飲食店舗のランチ割引券を仲介業者に配布す
ることで、オフィス空室部分の内覧会誘致に繋がると同時に、飲食店舗の売上アップを図り、飲
食テナントの満足度を高めようとする一石二鳥の内覧会戦略を計画するビルが確認された。
8
No.16 平成 24 年 7 月発行(夏号)
名古屋ビジネス地区空室率・平均賃料・空室面積( 月次)
空室率/平均( %)
空室率/新築ビル
空室率/既存ビル
平均賃料/平均( 円/坪)
平均賃料/新築ビル
平均賃料/既存ビル
空室面積/合計( 坪)
空室面積/新築ビル
空室面積/既存ビル
2012.04
11.35
19.79
11.28
11,027
16,916
10,953
107,432
1,422
106,010
2012.5
11.39
32.39
11.29
10,987
14,500
10,950
107,885
1,438
106,447
2012.6
11.57
36.27
11.32
10,959
14,500
10,922
110,243
3,463
106,780
(三鬼商事調べ)
9
No.16 平成 24 年 7 月発行(夏号)
Leasing Market Outlook (Residential)
新年度の引越しシーズンが終了し、入退去が減少傾向
<サマリー>
✓4 月まで 5 カ月連続で賃貸物件成約数が前年同月比プラスも 5 月にマイナスに転じる。
<トピックス>
Ⅰ: 首都圏賃貸住宅市況
・
2012 年 4 月の首都圏の賃貸物件成約数は 20,734 件で前年同月比 3.3%増であったが、5 月
は 16,885 件で同 1.9%減となった。しかし、昨年は東日本大震災の影響で引越しを手控えたこ
とにより、3 月、4 月の賃貸物件成約件数は減少した。そして翌月の 5 月に引越しをするという
ケースが見られたため、2011 年 5 月の入居者数は前年同月比で増加し、今年はその反動が
前年同月比に反映されたものと推定される。
・
2012 年 5 月の首都圏における賃貸マンションの 1 戸あたり(平均 36.45 ㎡)の成約賃料は 8.83
万円、前年同月比で約 3.9%減となった。
10
No.16 平成 24 年 7 月発行(夏号)
居住用賃貸物件成約数
東京23区
東京都下
神奈川県
埼玉県
千葉県
首都圏計
2012年5月
前年同月比
7,484件
1,346件
5,289件
1,406件
1,360件
16,885件
-3.0%
-2.6%
-5.1%
4.2%
14.9%
-1.9%
新築・中古別平均賃料(1戸あたり)及び前年比 (5月)
マンション(万円,%)
新築
前年比
中古
前年比
東京23区
11.89
-6.2
9.80
-4.3
東京都下
7.87
-18.5
7.50
0.1
神奈川県
9.39
5.5
7.73
-3.0
埼玉県
7.69
5.3
7.08
-1.8
千葉県
7.46
-5.8
7.06
-1.0
首都圏計
10.30
-7.0
8.75
-3.4
新築
7.86
8.15
7.68
7.25
7.24
7.64
アパート(万円,%)
前年比
中古
-3.8
6.85
17.3
5.90
11.5
5.91
2.4
5.43
4.2
5.34
4.9
6.08
前年比
-2.7
-1.8
-3.3
0.4
1.7
-2.4
成約物件の面積帯別割合、前年比、及び新築・中古別平均面積、前年比(単位:%、ポイント)
マンション
アパート*70㎡以上は少数のため省略
30㎡未満 30~50㎡ 50~70㎡ 70㎡以上 平均(上:新築,下:中古) 30㎡未満 30~50㎡ 50~70㎡ 平均(上:新築,下:中古)
割合
51.2
33.1
12.1
3.6 35.90㎡
(-0.4)
76.0
20.6
3.1 26.34㎡
(-10.7)
東京23区
前年比
0.3
0.2
0.3
-0.8 34.14㎡
(-1.3)
0.6
-0.2
0.0 25.34㎡
(-2.2)
割合
44.3
31.5
21.0
3.2 35.08㎡
(-9.8)
60.5
34.0
4.9 33.03㎡
(5.7)
東京都下
前年比
-1.5
3.5
-1.4
-0.6 37.27㎡
(0.3)
-0.5
2.7
-2.4 29.08㎡
(-1.5)
割合
40.7
32.2
23.6
3.5 39.66㎡
(8.2)
48.6
40.8
10.3 38.40㎡
(27.7)
神奈川県
前年比
-1.9
0.3
2.4
-0.8 38.03㎡
(0.2)
-1.5
1.4
0.3 32.08㎡
(-0.9)
割合
31.1
28.2
36.0
4.7 37.93㎡
(10.4)
40.0
41.9
17.9 44.57㎡
(8.0)
埼玉県
前年比
-2.4
1.9
1.1
-0.6 43.33㎡
(0.8)
1.5
-2.0
0.6 34.89㎡
(-0.7)
割合
34.7
30.8
29.6
4.9 38.21㎡
(0.8)
42.1
38.9
17.9 40.72㎡
(0.8)
千葉県
前年比
-4.7
1.6
3.6
-0.5 41.81㎡
(4.2)
-2.6
1.2
1.0 35.32㎡
(2.3)
割合
45.7
32.3
18.3
3.7 37.05㎡
(1.9)
56.6
33.8
9.2 35.03㎡
(3.4)
首都圏
前年比
-0.9
0.6
1.0
-0.7 36.42㎡
(-0.3)
-0.4
0.5
0.1 30.41㎡
(-0.7)
11
No.16 平成 24 年 7 月発行(夏号)
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東京キャピタルマネジメント株式会社
関東財務局長(金商)第 1388 号
(投資運用業、第二種金融商品取引業者、投資助言・代理業)
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