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実績報告書 - 大学教育センター

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実績報告書 - 大学教育センター
平成 26年度
全学FD・SD講演会 実績報告書
「障害者差別解消法施行に向け、大学としての対応を考える-合理的配慮とは何か、支援
体制を再考する-」
○日時:平成 26 年 8 月 6 日(水)13:30~16:30
○会場:吉田地区:メディア棟情報メディア講義室,常盤地区:工学部 E31 教室、小串地
区:医学部総合研究棟 8 階 多目的室
○参加者:参加総数 138 名(昨年 116 名)
(学生 1 名、教職員 137 名)
(内訳)山口大学 106 名(吉田地区 66 名(昨年度 52 名)
、小串地区 33 名(昨年度 20 名)
、
常盤地区 7 名(昨年度 16 名)
、山口県立大学 7 名(昨年度 4 名)
、徳山大学 5 名(昨年度
13 名)
、山口学芸大学 8 名(昨年度 8 名)
、東亜大学 1 名(昨年度 3 名)、下関市立大学 4
名、至誠館大学 4 名、水産大学 3 名;アンケート回収数 99 枚
○講師:文部科学省高等教育局 学生・留学生課 厚生係・就職指導係 庄司 祐介係長
広島大学大学院総合科学研究科・広島大学アクセシビリティセンター長
佐野(藤田) 眞
理子教授
○内容
講演会は3部構成で行われた。第1部で
は文科省の庄司係長から参加者の共通理
解を得るために、最近の障害者支援のた
めに「障害者権利条約」や「障害者差別
解消法」などの法整備の背景やその内容
について説明していただいた。特に現在、
内閣府が国としての支援方針やガイドラ
設問1 研修会に参加した感想はいかがでしたか?
選択肢
人数
割合(%)
非常に良かった
21
21.2%
良かった
65
65.7%
どちらとも言えない
10
10.1%
あまり良くなかった
1
1.0%
良くなかった
1
1.0%
無回答
1
1.0%
合計
99
100.0%
インを作成中であるため、文部科学省と
してはその検討結果を受けて、各大学に
通知し、各大学で大学が置かれた状況等
勘案しながら対応指針を作成するという
手順を明らかにされた。
第2部では、
「障害者差別解消法」の中
で障害者に対する差別的取扱いの禁止や
合理的配慮の不提供の禁止が義務づけら
れているが、特に「合理的な配慮」とは
具体的にどのようなことを行い、どのよ
うな点に留意して対応していかなければ
佐野(藤田)眞理子教授・広島大学アクセシビ
リティセンター長の講演
ならないのかについて事例を含めて広島大学アクセシビリティセンターの佐野センター長
から説明していただいた。特に合理的な配慮に対する考え方に関しては、
「障害学生のニー
ズの理解」と「大学教育・授業の特性」および「多様な選択肢の中から支援方法を選択」
といった3つの内容を考慮しながら、合理的配慮の内容を障害学生本人と大学との協議に
基づいて合意形成していくことが重要であるという指摘があった。また、合理的な配慮が
確実に行われていくためには、全学的な支援システム、支援者育成のシステム、学内外の
諸機関との連携が重要であるという指摘があった。
第 3 部では、障害者差別解消法施行後、大学の障害学生支援はどのように変化し、それ
に対して我々教職員はどのようなことに留意して支援体制を再構築していかなればならな
いのかをパネルディスカッションを通して明らかにした。また、講演会参加者と 3 名のパ
ネリスト間の質疑応答も行われた。質疑応答の中で、研究室での研究活動や実験・実習を
実施していく上で、発達障害学生がいることで、その対応に教員や院生、回りの学生が相
当労力を費やしているため、各学部に支援者を配置して欲しいという要望・意見があった。
これに対して広島大学の佐野教授からは個々の学部に支援者を置くより、各学部に支援委
員の教職員を配置し、その委員に全学的な支援組織(CSR や学生相談所等)との間を繋い
でもらい、教育・訓練を積んだ支援員(支援学生)を全学的な組織から各学部に派遣する
という支援方法の方が有効な支援方法であるという回答があった。また、本学には各種の
障害を一括して受け入れる相談窓口が存在しないので、解消法施行(平成 28 年 4 月)ま
でに早急に全学的な支援組織を設置していく必要性も確認された。
講演会後のアンケート結果では、
「非常に良かった」および「良かった」を合わせて 86.9%
に達した。また、最近開催された全学講演会の中では参加者数(138 名)が多く、講演会
の内容の満足度も高い研修会となった。参加者は、全体的には昨年度(116 名)に比べて
22 名多い 138 名となった。さらに、本学の 3 つのキャンパスの参加者合計も 106 名と昨
年度(88 名)より 18 名多い結果となり、全学的に障害学生支援に対する興味・関心が高
い結果となった。
今回の全学 FD・SD 講演会は本学の障害学生の支援組織や支援方法を見直すために大変、
意義ある講演会であった。
田中理事の冒頭の挨拶
パネルディスカッションの様子
文部科学省の庄司係長の講演
全学 FD・SD 講演会の様子
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