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Xerox: 事例

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Xerox: 事例
Xerox: 事例
課題:
多岐にわたる商品・サービスを取り扱い、世界規模の販売網を擁する多国籍企
業が、企業買収によりリセラーの数が2倍に増えることになりました。売上げ
の増大、新規リセラーの教育、そして競争力の強化 - これらを短期間のうちに
成功させるには?
解決策:
Xerox Corporation の場合、B2B (企業間) 電子商取引に特化したパッケージ型
e-Business アプリケーションを導入しました。Intel(R) Pentium(R) III Xeon(TM)
プロセッサ搭載サーバで稼動する同社のソリューションは、導入からわずかな
期間で、すぐれた投資回収率を見せ、さらに将来の成長にも対応できる柔軟か
つスケーラブルなプラットフォームを確立しています。
* 著作権、商標等について と プライバシーに関する方針 © 2000 Intel Corporation
http://ippro/jp/eBusiness/casestudies/xerox/ [2000/09/25 1:15:18]
Xerox: ビジネス事例
Xerox: ビジネス事例
「Xerox = コピー」からの脱却
Xerox Corporation では大きな課題に直面しています。「The Document
Company」としてオフィスのドキュメント管理に貢献して成功を収めた同社
は、プリンタ製品やサプライ用品、ソフトウェア販売など、コピー機以外にも
多岐にわたるビジネスの展開に取り組んでいます。ビジネスの多面的な展開と
同時に競争も厳しさを増し、世界中に広がるリセラー / ディストリビュータの
ネットワークをてこ入れする必要に迫られています。
Xerox 製品の販売網を積極的に広げていくことを目的に設立された「Xerox リ
セラー・チャネル・グループ」は今年で3年目を迎えています。同グループで
は、リセラーのあいだで Xerox に対するマインドシェアを高めるための取り組
みを行っているほか、次々と新製品が投入されるプリンタ、コピー、各種サプ
ライ用品など、多岐にわたる製品ラインアップを効果的にチャネルに送り出す
役目も負っています。つまり、Xerox 製品に関するリセラーの認知度を高
め、Xerox 製品を販売しやすい環境を整備すること、これが Xerox の課題で
す。
「当社ではプリンタ、ファクス、コピーはもちろん、各種サービスやサプライ
用品の販売、さらにはソリューションやソフトウェアなども手がけています」
と語るのは、Xerox、コーポレート・マーケティング事業部、パートナー・プ
ログラム / Web リレーション e-マーケティング担当マネージャ、Bob Tubbs 氏
です。「従来は、これら取扱商品はそれぞれ別々の Xerox グループが管轄して
いたため、リセラー側の手続きも煩雑になっていました。そこで、当社ではこ
れらをすべて一本化することにしたのです。そうすれば、当社のプリンタを取
り扱っているリセラーがサプライ用品も手軽に取り扱えるようになります」。
チャネルの統合
これは説得力のあるビジョンに違いありませんが、これを実現するには解決す
べき事項が山積していました。当時、Xerox のリセラーおよびディストリ
ビュータは、Xerox から月に1回発行されるカタログの情報をもとに、商品の発
注や問い合わせを電話や FAX で行っていました。リセラーが得意先で旧価格
に基づいた見積もりをしたり、在庫がないのに納品を約束してしまう、といっ
たケースもしばしばでした。
「当社も Web サイトは開設していましたが、ダイナミックなコンテンツでは
ありませんでした。つまり、典型的な『電子カタログ』に過ぎなかったので
す」と Tubbs 氏は認めています。「しかも、各部署がばらばらに Web ページ
の制作を行っていたため、同じ情報を掲載した Web ページが3つも4つも掲載
されている、といったこともありました」。
そこで、Xerox では新たな Web ベースのソリューション導入に動き出しまし
た。リセラーが発注からその後の配送状況の確認まですべてオンラインで行え
るほか、最新の製品・価格情報の提供や、リセラーと Xerox の関係を強化でき
るようなサイトを構築しようとしたのです。当初、このプロジェクトは Xerox
の北米チャネルに限定して導入する予定でしたが、同社がこの Web ベースの
ソリューションの利点に早い時点で理解を示したため、急遽全世界のチャネル
を対象に導入されることになりました。このため、ソリューションの構築に当
たっては、将来の規模拡張にも対応できるようなスケーラビリティと信頼性に
優れたコンピューティング・プラットフォームを選ぶ必要がありました。
「従来、当社の取扱商品をすべて販売しているパートナーは、当社の5つの
チャネルと個別に取り引きを行い、それぞれに異なる手続きを踏まなければな
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りませんでした」と Tubbs 氏は説明しています。「しかし、この e-Business ソ
リューションは、アーキテクチャを集中させることで、全チャネルを必要に応
じて取り扱える柔軟性を備えています」。
ところが、Xerox がこのソリューションの配備を進めているさなかに、ある転
機が訪れます。Xerox による大手プリンタ・メーカ、Tektronix, Inc. の買収で
す。Xerox とほぼ同規模のリセラー / ディストリビュータ・ネットワークを抱
える Tektronix を買収したことによって、両社のネットワークを統合する必要
が出てきたのです。もちろん、これら Tektronix 側のリセラーやディストリ
ビュータに対して、Xerox で採用されている手続きや Xerox 製品の販売方法に
ついて教育を行うことも急務となりました。
しかし、Xerox ではこの買収を契機にチャネル運営の改革に意欲的に乗り出し
ます。「Xerox と Tektronix のあいだには重複したプロセスもたくさんありまし
た。そこで、十分な比較検討を行い、両社の優れた部分を残していくことにし
たのです。実際に作業を進めてみると、当社のやり方よりも Tektronix のやり
方を採用したケースの方が多かったように思います」と Tubbs 氏は認めていま
す。
Web による顧客との関係強化
パッケージ型ソフトウェアから完全にカスタム開発されたものま
で、e-Business ソリューションにはさまざまな種類のものがあります。しか
し、e-Business ソリューションの選定に当たって、Tubbs 氏は Xerox の目指す
道をはっきりと理解していました。つまり、リセラーとの信頼関係の強化、販
売コストの削減、そして短期間で売り上げを大幅にアップさせることです。こ
のほか、同氏はリセラーの生産性向上も重視していました。というのも、これ
はインターネット経済において新規顧客の獲得および顧客との関係強化に非常
に大きな意味を持つためです。同氏が求めていた点を要約すると、次のとおり
となります。
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●
●
●
各自に最適化された情報を確実に配信するためのパーソナライズ機能。
ビジネス・ルールの構築、ドキュメントの更新、サービスの配信などを
IT スタッフだけでなくビジネス・マネージャも簡単に行える、管理の容
易さ。
短期間での配備を可能にするパッケージ型のソリューション。
多くのメンテナンスを必要とせず、人手を煩わさない運用。
Xerox のリセラー / ディストリビュータ・ネットワークで採用されてい
る2層型のマーケティング・チャネル運営に精通したソリューション・
パートナー選び。
これらを一言でまとめるなら、Tubbs 氏の求めていたのは、リセラーやディス
トリビュータが必要な時に必要な情報やサービスを得られる、顧客中心型の環
境でした。それと同時に、急増する需要にも速やかに対応できるソリューショ
ンであることが絶対条件でした。事実、このリセラー向け e-Business 構想は、
ソリューション導入前の段階で2倍の規模に膨れ上がっていたのです。
Xerox がソリューションとして選んだのは、Webridge* 社の Partner
Express、Lead Manager、Notification Manager の3種類で、これらはいずれもイ
ンテル・アーキテクチャ・サーバと Microsoft Windows NT* 4.0 オペレーティン
グ・システム上で動作します。これらのアプリケーションを組み合わせること
で、Web をベースとしたパートナー管理システムが実現しました。これは、イ
ンターネットを利用した包括的なチャネル・ストラテジで、次のような利点を
持ちます。
●
●
●
●
●
製品、スタッフ教育、販売促進、価格などに関して、リセラーのカテゴ
リごとにカスタマイズした情報を、Xerox のチャネル・マネージャが定
義したビジネス・ルールにしたがって確実に配信できる。
表示する情報をリセラーごとにカスタマイズできる「MyXerox」機能。
カスタム・プロモーションの作成からリセラーごとのアクセス権限の変
更まで、サイトの日々の運営をチャネル・グループが行える。
完全なクローズド・ループ型のリード管理システムを統合し、見込み客
の情報をリセラーに配信したり、Web を通してフォローアップ、モニタ
リング、レポート、予測などを行う。
各リセラーのニーズに合わせてカスタマイズされた最新情報や各種プロ
グラムを電子メールや FAX で定期的に知らせる。
Xerox にとって大きな課題だったのは短期間でサイトを立ち上げることであっ
たとして、Webridge のマーケティング担当マネージャ、Jack Johnson 氏は次の
ように述べています。「現在、どの企業もビジネスの方法を変えよう、従来の
やり方をやめてオンラインに移行しようと躍起になっています。Xerox が当社
を選んだ理由の1つは、単にアプリケーションのレベルではなく、プラット
フォーム全体でパッケージ型ソリューションを提案しているためです。これに
より、オンラインへの移行作業はずいぶんと短縮されます」。
Tubbs 氏が重視したのは、Webridge のソリューションが Intel(R) Pentium(R) III
Xeon(TM) プロセッサ搭載サーバと Microsoft Windows NT オペレーティング・
システム上で動作するという点でした。なぜなら、インテル・アーキテクチャ
なら、同社が e-Business の規模を拡大することになってもサーバを追加するだ
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Xerox: ビジネス事例
けで、簡単かつ低コストで処理能力を拡大できるという柔軟性があるためで
す。また、インテル・アーキテクチャの優れたコスト・パフォーマンス、およ
び有能な開発者が豊富にそろっているという点も同社にとっては好都合な点で
した。
資金面での成果
「金がものを言う」といいますが、Xerox の e-Business プラットフォームは資
金面でも大きな効果を上げています。まだシステム導入の初期段階であるにも
かかわらず、Xerox の月間ベースの投資回収率は「きわめて良好」であると
Tubbs 氏は表現しています。しかもこのシステムを導入したことで、リセラー /
ディストリビュータ側でも収益を現金化するまでの期間が短縮しているた
め、Xerox との関係もよりよいものになったといいます。
「Xerox はこのサイト上で保証期間中の製品の返品処理も受け付けています。
リセラーはオンラインで事務処理が行えるため、3日後には返金を受けること
ができます。従来のように3週間も待たされることはなくなりました」と
Johnson 氏は述べています。
世界規模のブランド戦略は、世界中に支店や出張所を展開している大企業には
常につきまとう困難な問題ですが、ここでも同サイトは大きな力を発揮してい
ます。それまでは世界各地にばらばらに存在していたパートナーのサイト
を、Xerox はこの新しい e-Business プラットフォームに統合しました。こうす
ることで、世界中で一貫した Xerox のブランド・イメージを展開できることに
なったのです。つまり、香港のリセラーもデンバーのリセラーも共通したオン
ライン体験が可能になり、ひいては一般の顧客レベルにまで世界共通の Xerox
ブランドが浸透することになるのです。
Tubbs 氏は、これまでの成果をもとに、ほかの業務にも e-Business を広げよう
と考えています。いかにすれば顧客を成功に導くことができるか、このノウハ
ウをもとに、同社ではさらに多くのビジネス・プロセスを自動化し、同社のほ
かのシステムともリンクさせようと考えています。
* 著作権、商標等について と プライバシーに関する方針 © 2000 Intel Corporation
http://ippro/jp/eBusiness/casestudies/xerox/buscase.htm (3/3) [2000/09/25 1:15:24]
Xerox: 技術事例
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社外に配備
Xerox、コーポレート・マーケティング事業部、パートナー・プログラム/Web
リレーション e-マーケティング担当マネージャ、Bob Tubbs 氏が e-Business シ
ステムの構築に当たってまず重視したのが、B2B (企業対企業) 向けに特化した
ソリューションを選ぶという点でした。また、すでに多忙をきわめる同氏とし
ては、サーバやアプリケーションの日々の管理業務が新たな負担となることも
避けたいと考えていました。こうした判断が下せたのも、ビジネス、技術の両
面にわたる同氏の類いまれな才能のなせるわざです。
「Webridge はかなり早い段階からアプリケーション・サーバ・プロバイダ
(ASP) として活動していました。しかも、Webridge は2層型のマーケティング
・モデルにも精通しています。同社のパッケージ型ソリューションは、通常規
模の企業であれば90日で導入できます。同社の製品および開発方針には筋の
通った一貫性があるため、安心してソリューションを任せることができまし
た」。
現在、Xerox のチャネル・ソリューションを支えているのは、Intel(R)
Pentium(R) III Xeon(TM) プロセッサ 550MHz 版 (512KB のL2 キャッシュ搭載)
を4-way 構成とし、メイン・メモリを2GB 搭載したサーバです。このサーバは
Webridge の施設に設置されているため、Tubbs 氏はアプリケーションやシステ
ムの管理に煩わされることなく、本来の業務に専念しています。
同社の e-Business ソリューションは Microsoft Windows NT* 4.0 上で稼働してお
り、サイトのホスティングには Microsoft* Internet Information Server 4.0 が使わ
れています。Microsoft SQL 7.0、Microsoft Transaction Server 3.0、Microsoft
Message Queue がバック・オフィスのアプリケーション環境を支えます。これ
らのアプリケーション環境なら導入もきわめて簡単で、しかも高い信頼性があ
る、と Webridge のマーケティング担当マネージャ、Jack Johnson 氏は述べてい
ます。「Webridge のソリューションは Microsoft Back Office との相性が抜群で
す」。
Tubbs 氏は、日々のアプリケーション管理も Navistream と契約を結んでアウト
ソーシングすることにしています。「Navistream は、アプリケーションの開発
・改良に大きな力となってくれています」 と Tubbs 氏は述べています。
「Navistream は私にとってのコンテンツ・マネージャであり、マーケティング
・マネージャのような存在です。例えばパートナー・サイトのサブブランド戦
略やパートナー資料の開発などを支援してくれます。しかも、Webridge 同様
Navistream にも2層型のマーケティング・モデルに関する深い知識がありま
す。私が求めていたのは、まさにこうしたパートナーだったのです」。
意外に聞こえるかもしれませんが、Xerox では、マルチプロセッサ・サーバを
大量に配備して e-Business サイトの運営に当たろうとは -- 少なくとも今のと
ころは -- 考えていません。これは、ほかの B2B サイト同様、このリセラー・
チャネルのサイトも約16,000名の限られたユーザを相手にしているためだと
Johnson 氏は説明しています。つまり、予測できない負荷に対応するために大
規模なハードウェアを導入するといった必要がないのです。
しかし、今後同社がほかの業務にも e-Business を導入することになれば、イン
テル・アーキテクチャのスケーラビリティがその真価を発揮することになりま
す。Xerox では、既存のサーバ・ファームに新たなサーバを追加する (スケール
・アウト) か、あるいは現行のサーバをアップグレードしたり強力なサーバと
置き換える (スケール・アップ) だけでアプリケーションの高い応答性を維持で
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きるようになっています。このように、低コストでインフラストラクチャをス
ケール・アップ、スケール・アウトできるため、e-Business の拡張に際してシ
ステム面での不安は一切ありません。
例えば、Intel(R) Profusion(TM) チップ・セットを搭載した8-way サーバなら、
エンタープライズ・クラスのコンピューティング・パワーを低コストで実現で
きます。この Profusion アーキテクチャはプロセッサ、キャッシュ、メモリ・
サブシステムといった各コンポーネント間のバランスがよいため、8-way マル
チプロセッサ・サーバの卓越したパフォーマンスを余すところなく発揮しま
す。しかも、外部回路なしで8-way システムが構築できるため、エンタープラ
イズ・クラスの性能を手頃な価格で導入できるという点も見逃せません。
ただ、1つ確かに言えることは、データベースに支えられたこのシステムがア
クセス集中時にも高い応答性を維持するには、強力なコンピューティング・パ
ワーが不可欠だということです。「現在、多くの顧客企業が分散環境の構築を
目指しています」と Johnson 氏は述べています。「DMZ ゾーンにおいて、SQL
Server と IIS サーバ、MTS を別々のサーバに分散させる手法が一般的になって
います」。
Webridge のパフォーマンス・エンジニア、Ed Ryback 氏は、各企業に対して予
算が許す限り最高性能のプロセッサを導入するよう強く主張しています。「私
が一番強く勧めているのは、なるべく高速な Pentium III Xeon プロセッサを導
入してサイトの運営に当たるべきだ、ということです」と同氏は語っていま
す。「顧客企業に対して予算の許す限り最高性能のプロセッサを導入するよう
勧めているわけですが、その理由は簡単です。つまり、Web ページにヒットが
あると、サーバはデータベースにアクセスします。さらにプログラム化された
コンテンツの表示も行います。こうした一連のダイナミックなレンダリングが
行われるわけですから、高い CPU の処理能力が必要となります。したがっ
て、プロセッサは速ければ速いほどいいわけです」。
柔軟な設計
インテル・アーキテクチャ・サーバと Microsoft Windows NT 上で稼働する
Xerox の e-Business ソリューションは、新たなニーズにも柔軟に対応できる拡
張性と普遍性を備えたパッケージです。例えば、一般に広く使われている
Microsoft COM (Component Object Model) テクノロジが採用されているため、外
部のアプリケーションやデータ・ソースとも連携が保てるようになっていま
す。このほか、低価格で信頼性の高いインテル・アーキテクチャ・サーバを導
入しているため、この e-Business ソリューションは同社の壮大なビジョンをど
こまでも支え続けることができるのです。
COM ベースのソリューションがいかに幅広い分野で採用されているかを説明
するために、Johnson 氏は ERP (Enterprise Resource Planning) 分野における最近
の動きを例として次のように述べています。「Baan* や SAP* も現在 COM を
導入して Windows NT プラットフォームとの親和性を高めようとしています。
当社のソリューションでは、こうしたバックエンド・システムへの統合も簡単
に行えます。例えば、UNIX* サーバで稼働しているバックエンドのレガシ・
データベースとも統合できます」。
Webridge がインテル・プラットフォームを選んだのは、定評ある信頼性も理由
の1つです。「Xerox の e-Business を支えているアプリケーションは、まさに
ミッション・クリティカルな性質を持っています。Xerox のライフラインと
言っても過言ではありません」と Johnson 氏は強調しています。「リセラーは
ここで得た情報を利用してビジネスを行っています。もしこれが利用できなけ
れば、リセラーのビジネスは成り立ちません」。
Xerox でもこの事実を早い段階で認識していました。このソリューションで
は、マネージャは各種オンライン・サービスのメンテナンスをブラウザ・ベー
スの管理インターフェースで行えるようになっていますが、この効率の良さも
同社では高く評価しています。ブラウザを使ったインターフェースなら、製品
の価格が10% 以上変動した場合、自動的にリセラーに電子メールを送って知ら
せる、といったアクションの引き金となるビジネス・ルールの設定なども簡単
に行えます。このほか、アクセス権やユーザ認証など、ユーザのプロパティ管
理もすべてブラウザ上で行えます。マネージャがこれらの作業をリモートで行
えるため、コスト削減効果と管理作業のスピードアップが実現するのもブラウ
ザ・ベースのインターフェースならではの利点です。
また、Xerox ではリセラー側のシステムにも注意を払う必要がありました。
「パフォーマンス低下の原因は往々にしてクライアント側にあるものです」と
Johnson 氏は言います。「これはどのプロジェクトでも問題になる点です。ク
ライアント側のシステムの種類はそれこそ無限にあり、顧客がどのようなシス
テムを使っているかはこちらでは分かりません。しかも、販売チャネルのよう
な場合は、ユーザに対して使用するクライアントを指定するわけにもいきませ
ん」。
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Xerox: 技術事例
* 著作権、商標等について と プライバシーに関する方針 © 2000 Intel Corporation
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Xerox: まとめ
Xerox: まとめ
B2B の方程式: 無限の足し算
「Xerox のリセラーおよびディストリビュータ向けのオンライン環境を確立し
ようという同社の取り組みがうまくいったのは、B2B (企業対企業) に絞った
Web 開発に成功したためです」と語るのは、Webridge のマーケティング担当マ
ネージャ、Jack Johnson 氏です。「B2B 商取引の場合、トランザクション数で
言えば B2C ほど大きくはありません。しかし、各トランザクションの取引高
ははるかに大規模です。現在も1件の取引高が平均50∼100万ドル規模のプロ
ジェクトが進行中です」
同氏が指摘する規模の大きさは、Xerox のリセラー・チャネルを支える Web サ
イトが持つまさにミッション・クリティカルな性格を浮き彫りにしています。
リセラー / ディストリビュータのネットワークを高度に情報化し、積極的に活
用していかなければ、競合他社にビジネス・チャンスをさらわれる危険性もあ
るのです。リセラーとのチャネルをオンライン化し、商品、価格、販売促進に
関する情報に直接アクセスしてもらうことで、同社はリセラーとの信頼関係を
強化し、売上げを伸ばそうと考えています。
しかしこうした取り組みが成功するには、同サイトに24時間体制の信頼性が必
要になります。そこで、同社が選んだのがインテル・アーキテクチャ・サーバ
です。このため、Xerox とリセラーを結ぶ同サイトは世界中の顧客に対して24
時間絶え間なくサービスを提供し続けることに成功しています。高い可用性と
柔軟なスケーラビリティを備えたインテル・アーキテクチャ・サーバを配備す
ることによって、同社は今後いかなる困難な問題に直面しても、それに対処し
てビジネス・チャンスをつかむことができるのです。
Xerox、コーポレート・マーケティング
事業部、パートナー・プログラム/Web
リレーション e-マーケティング担当マ
ネージャ、Bob Tubbs 氏は次のように
述べています。「私が思い描いていた
ビジョンはこのソリューションで実現
しました。つまり、当社のすべての
パートナーおよび現場で販売に携わっ
ていただいている方々のための、グ
ローバルな Xerox オンライン
e-Business ソリューションです」。
http://ippro/jp/eBusiness/casestudies/xerox/lessons.htm (1/2) [2000/09/25 1:15:29]
私が思い描いていたビジョンはこ
のソリューションで実現しまし
た。つまり、当社のすべてのパー
トナーおよび現場で販売に携わっ
ていただいている方々のための、
グローバルな Xerox オンライン
e-Business ソリューションです。
-- Xerox、コーポレート・マーケティング事
業部、Bob Tubbs 氏
Xerox: まとめ
1
運用規模の拡大に対応できるスケーラビリティ:
Xerox では、e-Business ソリュージョン導入の時点で、将来の大規模な拡張も視野に入れてい
ました。同社ではインテル・アーキテクチャ・サーバをベースにしたソリュージョンを選ん
だため、今後のサービスの幅を広げ、負荷が増大してもサーバを追加するだけで容易に対処
できます。
2
目的にかなったソリュージョン選びを:
Xerox では B2B(企業対企業)タイプのソリュージョンを迅速に導入する必要がありまし
た。そこで目にとまったのが Webridge の B2B 向けに特化したパッケージ型アプリケーション
です。このアプリケーションは Microsoft* COM (Component Object Model) テクノロジを採用
しているため、ほかのアプリケーションとの連携という点で優れています。
3
利用者の立場で考える:
リセラーに対してクライアント PC の構成を Xerox が指定するわけにはいきません。そこで、
同社は旧式のクライアント PC でもスムーズにページが表示できるようにサイトの開発を行な
いました。
4
データベース運用に適した環境を:
Xerox が採用したのは、データベースを中心に据えたソリュージョンです。このような環境で
は、高い応答性を維持するには強力なプロセッサの処理能力と高速なメモリ・アクセスが欠
かせません。Webridge のパフォーマンス・エンジニア、Ed Ryback 氏は次のように述べてい
ます。「私が1番強く勧めているのは、なるべく高速な Pentium(R) III Xeon(TM) プロセッサを
導入してサイトの運営にあたるべきだ、ということです」。
5
臨機応変に対処:
Tektronix の買収によってチャンネル運営の状況が一変したため、Xerox では e-Business ソ
リューションの配備を一時保留し、両者それぞれのチャンネルを比較して、より優れたチャ
ンネルとして統合できるように検討を重ねました。その結果、より高度なビジネス・ソ
リューションが生まれ、シームレスな配備にも成功しました。
* 著作権、商標等について と プライバシーに関する方針 © 2000 Intel Corporation
http://ippro/jp/eBusiness/casestudies/xerox/lessons.htm (2/2) [2000/09/25 1:15:29]
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