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自動精製装置アイソレラ ダルトン操作説明 IsoleraTM Dalton ACITM

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自動精製装置アイソレラ ダルトン操作説明 IsoleraTM Dalton ACITM
自動精製装置アイソレラ ダルトン操作説明
IsoleraTM Dalton ACITM include IsoleraTM Spektra
ACITM Accelerated Chromatographic Isolation
1
NanoLink(カップリン
グ・モジュール)
電源スイッチ②背面
の右上
MS検出器
電源スイッチ①
Isolera 電源スイッチ③
P.3
P.7
P.13
P.22
P.28
P.41
P.44
P.46
P.51
P.53
P.57
P.61
P.63
P.66
P.69
P.70
P.71
トレー
試験管ラックが4つのります
240mℓボトル、480mℓの
ボトルは専用のトレー
が必要になります
USBポート
■1 前準備 - システム起動、ユーザー名の登録
■2 プライム - 配管の洗浄、溶媒の置換、溶媒の抜取、MS機能テスト
■3 メソッドの作成とクロマト Ⅰ- MSトリガー、レポート、システム終了
■4 ダイレクト・インジェクション
■5 メソッドの作成とクロマト Ⅱ- Spektra UVトリガー、圧力上昇時の自動継続、ACI
■6 応用編 - テスト・クロマト - 逆相クロマト設定
■7 応用編 - スケールアップ ; GO最適化機能
■8 手操作支援 - 保持(ホールド)、バイパストレイ、次へ移動、すべて分取、編集
■9 応用編 - 添加溶媒、3混液
■10 支援機能 - 溶媒と廃液の管理、エアパージ
■11 メンテナンス - メソッド保存と利用、Washメソッド
■12 上手な使い方 - 微量なミキシングを改善
■13 データ管理
■14 分取方法と分画方法
■15 外部検出器
■付録A エラーのとき - MSの切り離し
■付録B カートリッジのデータ
ご注意…Isolera Daltonシステムのご利用にあたり、Biotage社製以外のカートリッジ(カラム)をご
利用になりシステムに不具合が生じても補償を致しかねます。
2014.12
2
メイクアップ溶媒瓶(1ℓx 3本)
移動相(ガロン瓶4本)
■1 前準備
最初に溶媒を準備しましょう。
Isolera本体上部にはガロン瓶を4本
載せることができます。
クロマトで使う溶媒を用意して、本
体の右側より出ているS1,S2,S3,S4の
タグのついたインレット・ラインをそれ
ぞれの溶媒瓶に入れましょう。
次に、NanoLinkの右側面から出てい
るインレット・ラインをポジティブ、
ニュートラル、ネガティブ用にそれぞ
れ調整したメイクアップ溶媒の入った
瓶にいれましょう。 †
Isolera側の廃液ライン、NanoLink側
の廃液ライン、およびMS検出器の廃
液ラインをそれぞれの廃液受けに入
れて下さい。
MSの廃液ライ
ンは、液面から
離れる様にして
下さい。
電源の投入手順
i) 窒素の供給
0.4-0.6[Mpa]の窒素がシステムに供給されていることを確認します。
窒素発生器をご使用になっている場合は、窒素発生器の電源を投
入 し安定的に窒素が送りだされるまで放置します。
※ネブライズ用とし
て2-6[bar]、3[ℓ
/min]、99.9%の純
度の窒素が必要で
す
ii) Mass検出器の起動
正面左下の①のパソコンステッチを押して電源を投入 して下さい。 ※窒素が供給され
なお、Massの主電源スイッチはMass背面にあって、常時ONにしてお ていないとエラーに
なります
いて下さい。
iii) NanoLinkの起動
NanoLinkの背面右上にある②の電源スイッチをON にします。
iv) Isoleraの起動
Massの電源を投入してから1分半ほどしてMass側のコンピュータが
立ちあがり待機状態になったら、Isoleraの③電源スイッチをON にし
ます。
※Mass側のコン
ピュータが待機に
至らないと、エラー
になります
v) Massの安定化
Isolera⇔Massのコンピュータ間の通信ができてから、約30分放置し
ます。
†メイクアップ溶媒
1. ポジティブ・モード用・・・0.1%ギ酸濃度のメタノール溶液500~1000[mℓ]
メタノールはHPLCグレード、ギ酸は通常品で可
2. ネガティブ・モード用・・・0.1%アンモニア濃度のメタノール溶液500~1000[mℓ]
メタノールはHPLCグレード、アンモニア水は通常品で可
※ネガティブ・モードを使わなければ不要です。
3. ニュートラル用・・・HPLCグレードのメタノール、または水。洗浄用に必要となります。
3
電源スイッチを入れましょう。メニュー
画面が表示されます。
はじめに、ユーザ名を登録してくださ
い。
クロマト条件や結果は個々のユー
ザ・フォルダに保存されます。
「データ管理」ボタンをクリックしてくだ
さい。
「ユーザを選択」ダイアログが表示さ
れます。
System Ownerをクリックし、「OK」ボタ
ンをクリックします。
「パスワード」ダイアログが表示され
たら、テンキーで1,2,3,4とクリックし、
「OK」ボタンをクリックし}ます。
4
右下の「Users」タブをクリックします。
左下の「New」ボタンをクリックして新
規のユーザを登録しましょう。
「New User」ダイアログの「Name」欄
をクリックしてください。
「Name」ダイアログが表示されたら、
キーボードの文字をクリックしてユー
ザ名を入力してください。
SHIFTキーを押すと、大文字が入力
できます。
ユーザ名の入力が済んだら下欄の
「OK」ボタンをクリックします。
5
「New User」ダイアログのPrivilegeリ
ストから、Chemistを選択してくださ
い。
クロマトを行うにはChemistの属性を
必要とします。
必要に応じて、パスワードやE-mailア
ドレスを入力して下さい。
以上の入力が済んだら、下欄の
「OK」ボタンをクリックして下さい。
ここでは、Kramerを登録しました。
登録が済んだら、右上の「Main
Menu」ボタンをクリックして、メイン・メ
ニューに戻ります。
6
■2 プライム
プライムとは、システムを溶媒で満た
すことです。
ポンプを動かして溶媒を流しましょう。
メニュー画面の「分取精製」ボタンを
クリックして下さい。
右下の「準備」タブをクリックします。
左上の「設置溶媒」タブ。 「溶媒タン
ク」メニュー中で溶媒1~溶媒4の欄を
クリックすると右側に登録されている
溶媒のリストが表示されます。
溶媒インレットが吸込む具体的な溶
媒(移動相) を右欄のリストより選択し
ます。†
上欄の「プライム」タブをクリックした
のが左図です。
まず流路のリストから選択します。
大きく分けて、カートリッジをバイパス
する流路とカートリッジを通る流路が
あります。
ここでは、カートリッジなしを選びま
しょう。
プライム機能を利用して、配管の洗浄、溶媒の置換、溶媒の抜取 が行えます。
† 溶媒の新規登録は、『■13 データ管理』節をご覧下さい。
7
次にプライムで流す溶媒量と、流速を
入力しましょう。
右側のテンキーをクリックして、数値
を入れます。
溶媒量は各ラインあたり50[mℓ]もあ
ればいいでしょう。
流速[mℓ/min]はポンプの能力の半分
くらいに設定しましょう。
溶媒1~溶媒4までを均等に流すに
は、各々25%ずつ入力します。†
溶媒のインレットのフィルター部分を
溶媒ボトルの液面下まで 入れて下さ
い。廃液ラインに廃液受けをセットし
て下さい。
左下の「開始」ボタンをクリックして実
行します。
画面右欄に現在の流量と圧力、流速
が表示され、実行状態をモニターでき
ます。
1) 廃液ラインから溶媒が出てくるの
を確認して下さい。
2) 実行中に、配管からの漏れ、配管
内に気泡が発生していないかなどを
確認して下さい。
† 合計が100%になるように溶媒1~溶媒4を入力します。 3液をプライムするには、
33%,33%,34%,0%の組合せで入力して下さい。
8
プライムの機能を使って、溶媒を抜き
取り、置換してみましょう。
「設置溶媒」タブで、溶媒1をWater,溶
媒2をAcetonitrileに選択します。
次に「プライム」タブで、「流路」をカー
トリッジありに選択します。
「溶媒1」、「溶媒2」の比率を50%にし
ます。
溶媒のインレットを溶媒タンクより出
して、本体より高い位置に置いて下さ
い。
「開始」ボタンをクリックして、溶媒を
抜き取りましょう。
続いて「プライム」タブで、「流路」をバ
イパス†に選択します。
「ボリューム」と「流速」は、インレット
のフィルター部から溶媒が抜けて軽く
乾く程度行うように調節して下さい。
「開始」ボタンをクリックして、溶媒を
抜き取りましょう。
ここまでで、溶媒の抜取りは終了で
す。
† 精製装置Isoleraでは、カートリッジ側の流路と、カートリッジを通さないバイパス流路がありま
す。溶媒の置換を行うときは、両方の流路とも溶媒を抜き取ってから置換して下さい。
9
次に配管の洗浄をして、溶媒を置換
しましょう。
1) 溶媒1,溶媒2のインレットチューブ
をMethanolやIPAなど、順相溶媒、逆
相溶媒と混和する溶媒のタンクに入
れて下さい。
左図(上下)にあるように、カートリッジ
ありとバイパスの両方の流路に混和
溶媒を流して、流路を洗浄します。
2) 溶媒のインレットを溶媒タンクより
出して、本体より高い位置に置いて
下さい。
左図(上下)にあるように、カートリッジ
ありとバイパスの両方の流路から混
和溶媒を抜き取りフィルター部を軽く
乾かします。
3) 溶媒1のインレットをWaterのタンク
に、溶媒2のインレットをAcetnitrilのタ
ンクに入れて下さい。
左図(上下)にあるように、カートリッジ
ありとバイパスの両方の流路に混和
溶媒を流して、流路をプライムしま
す。
プライム機能の他に、Washメソッドを登録して同様な操作を行うこともできます。詳しくは『■11 メ
ンテナンス - メソッド保存と利用、Washメソッド』節をご覧ください。
10
次に「Mass検出器」タブで、MSのプラ
イムを行いましょう。
右欄の「Mass検出器」ボタンの状態
表示が、「窒素パージ」→「減圧安定
化をスキップ」表示から「稼働中」表
示に変わり、「Mass検出器」ボタンが
デアクティブになっていることを確認
して下さい。
安定化するまて30分程かかります。
MSの状態を確認しましょう。左下欄
の「機能テスト」ボタンをクリックして
下さい。
「Mass機能確認テスト」ダイアログが
表示されます。
「Mass検出器の状態」ダイアログに四
重極分析部のAQ (Analytical
quadrupole)と、イオンガイド部IG (ion
guide)の真空度が表示されます。
稼働中で、9.5x10-3 ≦ IG ≦ 1.2x10-2
[Torr] になっていれば良好です。†
右下の「閉じる」ボタンをクリックして
プライムの画面に戻りましょう。
まず NanoLink (カップリング・モ
ジュール)までメイクアップ溶媒を引き
込みましょう。
「メイクアップポンプのインレット
チューブをプライム」ダイアログで、ポ
ジティブを選択して「プライム開始」ボ
タンをクリックして下さい。
同様に、ネガティブ、中性をプライム
しましょう。
なお、使用する予定のないメイクアッ
プ溶媒をプライムする必要はありま
せん。
† 図はシュミレータのものでGREEN表示になっていますが、実機ではAQ,IGが所定の真空度に到
達すればGREEN表示になります。
TICが出ず、IG < 9x10-3 [Torr]のとき Vac-Tip の詰まりの可能性が高いと判断できます。
Torrは標準大気圧を表わす圧力単位で、760[Torr]=760[mmHg]。 現在は標準大気圧
101,325[Pa]と定められたことから正確には、1[Torr] = 101,325⁄760 [Pa] ~ 133.322368 [Pa]
11
次に「チューブとMass検出器のフラ
シュ」ダイアログにて、Mass側へ溶媒
を送り込みましょう。
上のプライム同様に、使用するメイク
アップ溶媒を指定して下さい。
Isolera側から通液する移動相を選択
してから、「フラッシュ開始」ボタンをク
リックして下さい。
左下の「機能テスト」ボタンをクリック
して、TIC(Total Ion Chromatogram)の
状態を見てみましょう。
下欄の「ポジティブ」ボタンをクリック
すると、ポジティブのメイキャップ溶媒
に対するTICを測定できます。†
青線で描かれているTICのグラフの
右の方で、変動巾があるもののその
平均値としてドリフトしていなければ、
安定したTICが得られていると判断し
ます。††
下欄の「停止」ボタンをクリックして終
了しましょう。
同様に、下欄の「ネガティブ」ボタンを
クリックすると、ネガティブのメイ
キャップ溶媒に対するTICを測定でき
下欄の「停止」ボタンをクリックして終
了しましょう。
※システムを起動したときは、機能テ
ストを行って状態を確認して下さい。
† MSへの送液は40[nℓ/s] = 2400[nℓ/min] = 2.4[μ ℓ/min]。 スプリッターは0.5[s]で20[μ ℓ]で 1
秒間あたり2回のスプリットをします。 スプレー量は0.3~2[μ ℓ/min]です。
†† ポジティブのTICの値が300以上(明確な規定値ではありませんが)あることを確認して下さい。
TICの値が低いとMSスペクトルのノイズを多く拾い、MS検出ができなかったりエラーになったりし
ます。 Isolera DaltonのMS検出器の廃熱処理が悪く、機器の内温が上昇することで起きます。
本体背面にある廃熱部の換気、または設置場所の気温を改善して下さい。
12
■3 メソッドの作成とクロマト Ⅰ
ここでは、Isolera Daltonの特徴を生
かしたMS分取を手早く実施しましょ
う。
右欄の「メソッド」タブをクリックして下
さい。
画面下欄の「開く…」ボタンをクリック
して下さい。
登録されているユーザー名「Biotage
Methods」をクリックして選択して下さ
い。†
右側に登録されている「メソッド」一覧
が表示され、この中から「SNAP Ultra
10g」を選択しましょう。
なお、MS検出器をトリガー/モニター
で使う場合は、流速100[mℓ/min]が機
器の上限になります。
カートリッジもこの範囲で利用するこ
とになります。
下欄の「OK」ボタンがアクティブになり
ます。クリックして決定しましょう。
まず「グラジエント」タブで、A液より溶
媒強度の強いB液の比率を上げてゆ
く、グラジエントを編集できます。
グラジエント図のノードやセグメントを
ハイライトしてドラッグするのが簡単
です。
下の表のテンキーを使って値を入力
することもできます。なお「横軸」ボタ
ンをクリックすることで、「CV」→「mℓ」
→「分」と入力単位が切替できます。
セグメントは「追加」ボタン、「削除」ボ
タンで、増減できます。
アイソクラティックでも、ステップワイ
ズでも、リニア―グラジエントでも、こ
れらを組み合わせた多段グラジエン
トでも自由に編集できます。
† 「Biotage Methods」には、各カートリッジを利用するための最低限の項目がプリセットされてい
ます。「グラジエント」、「パラメーター」、「検出条件」の各タブにプリセットされた項目に手を加える
ことで、手早く簡単にメソッドの作成ができます。 玄人好みです。
注意…MS検出器を利用するときは必ず3CV以上の平衡化をし、カートリッジから充填剤の細か
な粒径のもの(カス)を追い出して下さい。MS検出器の閉塞予防措置となります。
13
次に、「パラメーター」タブの未設定部
を設定しましょう。
左下のラック設定の「ラックタイプ」欄
をクリックします。
使用できる試験管ラックの一覧表が
表示されます。この中より実際に使
用する試験管ラックをクリックして選
択して下さい。
「フラクション量」欄に試験管容量が
表示され、試験管に取る量を指定で
きます。†
「フラクション順」欄をクリックして、試
験管ラック上で、試験管への取り方と
してZ字型を選んで下さい。
試験管ラックには偶数列と奇数列に
つくられたものがあります。どのラック
でも右手前から開始されます。複数
の試験管ラックを使う場合、試験管の
ナンバリングを混乱させないために
はZ字型を選ぶといいでしょう。
続いて「検出条件」タブで、検出器の
利用方法を指定しましょう。
Massの右隣欄をクリックして、「シグ
ナル利用方法」欄から、「分取」をク
リック選択しましょう。††
左図では、Massをトリガー、UV1と
UV2の2波長をモニターに指定してい
ます。
† カートリッジ毎にカラムボリューム[mℓ] (Void volume) がデータとして登録されています(『■付
録B カートリッジのデータ』)。これを参考に、試験管へ取る量を指定するといいでしょう。
†† 「全波長」「ベースライン補正」等については、Isolera Spektra の機能になります。『■5 メソッド
の作成とクロマトⅡ』節でまとめて紹介します。
14
Massの行の設定項目を指定しましょう。
イオン化モード欄では「ポジティブ」か
「ネガティブ」を指定します。
SIMを、Mass 1…Mass 4の欄に、1つ
以上4つ以下で、イオンの分子量を入
力します。†
このマルチSIM選択は、目的物(ター
ゲット)、夾雑物(インピリティ)、フラグ
メントなど、どれを指定してもいいで
しょう。
カートリッジを取付て下さい。
接続を確認したら、下欄の「実行」ボ
タンをクリックしましょう。
「メソッド開始」ダイアログが表示され
ます。使用する試験管ラックの場所を
トレー上のA,B,C,Dの中より選択しま
す。
クロマト中に試験管が足りなくなった
ときは、未使用のラックを使うか、ま
たはラックの入替ができます。
注意…ラックは総て同じ試験管のラッ
クをセットして下さい。違うものと混在
しないようにして下さい。
「平衡化」ボタンをクリックして下さい。
画面の右欄(青丸部分)に、実行モニ
ターとして現在流量、圧力、流速が表
示されます。
Eq.フラッシュ 27[mℓ]の実行後、カート
リッジの平衡化がされます。
平衡化の間に、カートリッジ前後のつ
なぎで 漏れ がないか、ボトルの 溶媒
量は十分か 、 廃液受けに余裕 があ
るかなど、もう一度確認するとよいで
しょう。
平衡化が終了したら(左図)下欄の「サ
ンプル・ロード」ボタンをクリックしま
す。
† 指定できるSIM(Selected Ion Monitering)の範囲は[50,800]、小数点以下は±0.2 m/z で偶数値
のみの入力になります。 なお、MS検出器の測定精度は±0.5 m/z です。
※ なお、イオン化ができない化合物は検出できません。カラムにかける前準備として、『■4 ダイ
レクト・インジェクション』節の機能でMS検出の可否を調べることができます。
15
「サンプルロード」ダイアログが表示さ
れます。†
サンプルのセットができたら「閉じる」
ボタンをクリックすると、1つ前の画面
に戻ります。
再び「サンプルロード」ボタンをクリッ
クし、サンプルを追加することもでき
ます。
「グラジエント」ボタンをクリックする
と、クロマトが開始されます。
右欄に実行状態が表示されます。
・UVゼロ…ベースラインのオートゼロ
を取ります。27[mℓ]
・MD フラッシュ 約30[秒]
・MD 閾値…MSのしきい値を取得。
以上をバイパス側流路を使い、順に
実施します。††
それから、カートリッジ側に流路を切
りかえてクロマトが開始されます。
お急ぎの方は、以下レポート設定の3
ページ分を読み飛ばして下さい。
上図の下欄の「レポート表示」ボタン
をクリックして下さい。
実行中に、現在までのクロマトグラム
についての情報がアーカイブレポート
されます。
上欄の「レポート設定」タブをクリック
して下さい。(左図)
この画面では、「フラクションレポート」
「アーカイブレポート」で出力するPDF
に反映させる編集ができます。
下欄の「λ …」ボタンをクリックしま
しょう。
† システムの動作としては、カートリッジの出口側の弁が解放されます。 カートリッジにのせた
サンプル液面を下げることができます。
†† MDフラッシュ、MD閾値は、「検出条件」タブで Massが「分取」か「モニター」のときに実施され
ます。Massが「オフ」のときは実施されません。
16
UVとMSのクロマトグラムが上側に、
スペクトルが下側に表示されます。†
クロマトグラム中の縦線部を左右にド
ラックすると、その時点についてのUV
スペクトルを表示します。
スペクトルにショルダーが出たり、形
が変わる場合は、混ざりものがあると
判断できます。
「波長1」「波長2」は注目する吸収波
長です。スペクトル図中に緑色とピン
ク色縦線で表され、左右にドラックす
ると、その検出波長でのクロマトグラ
ムが表示されます。
右下の「3D」ボタンをクリックすると従
来のクロマトグラムに波長軸を加えた
3Dが表示されます。
3D図中を上下左右にドラックすると、
違う方向からの視点で見た図を描き
ます。
この編集は、アーカイブレポートに反
映されます。
右下の「閉じる」ボタンをクリックして
「レポート設定」タブに戻ります。
「レポート編集」タブ内の右上
「Select」ボタンが押されていると、ク
ロマトグラムと試験管への分画の関
係を編集できます。
下欄の「ピークモード」ボタンが押され
ていると、ピーク毎に色分けされ、押
されていないと試験管に分画された
順に色分けされます。
「すべて選択」ボタンで色分けされ、
「すべて解除」ボタンで白抜きになり
ます。
試験管部やクロマトグラムをクリック
すると詳細に色分けできます。
† UVスペクトルは常にバックグラウンドで実施されモニターされています。
「UV1」「UV2」ボタンは、検出条件で設定したモニター波長でのクロマトグラムの表示/非表示ボタ
ンです。クリックするとその波長でのクロマトグラムを表示します。
「波長1」「波長2」ボタンは、注目する吸収波長の表示/非表示ボタンで、クロマト前に設定した
UV1,UV2のモニター波長が初期値になっています。
17
「ピークモード」ボタンをオフにして、
試験管毎に色分けさせて、クロマトグ
ラム部で必要な場所を残し、試験管
ラックに対応させた編集をしたのが左
図です。
この編集内容は、フラクションレポー
ト、およびアーカイブレポートに反映さ
れます。
Isolera本体のディスプレイ下のUSB
ポートにUSBメモリを差込み、「保存」
ボタンをクリックすると、このPDFが
USVメモリに保存されます。
次に「レポート設定」タブに戻り、クロ
マトグラムを部分拡大をしてみましょ
う。
「Zoom」ボタンをクリックします。それ
からクロマトグラム内を四角枠の対角
にドラッグした部分が拡大されます。
18
Zoom後、「Drag」ボタンをクリックし、
クロマトグラム部をドラッグすると位置
調整ができます。
こうした編集は、アーカイブレポート、
およびフラクションレポートに反映さ
れます。
Isolera本体のディスプレイ下のUSB
ポートにUSBメモリを差込み、「保存」
ボタンをクリックすると、このPDFが
USVメモリに保存されます(下図)†
† 中央のMSスペクトル図は、ダイレクト・インジェクションをしたときに付加されます。『■4 ダイレ
クトインジェクション』節を参照下さい。
19
右欄の「ステータス」タブをクリックし
て、クロマト実行画面に戻りましょう。
クロマトが終了したら、下欄の「完了」
ボタンをクリックして、クロマトを完了
します。
日々の終わりか装置を終了するとき
は、MS側のフラッシュを行い、機器の
洗浄をして下さい。
右下の「準備」タブをクリックし、上欄
の「Mass検出器」タブに入ります。
「チューブとMass検出器のフラッシュ」
ダイアログで、「メイクアップ溶液(A)」
で「中性」、「Isolera溶媒(B)」で、
Methanol もしくは Acetone を選んで
下さい。†
「フラッシュ開始」ボタンをクリックして
MSを洗浄して下さい。
右上の「初期画面」ボタンをクリックし
てメニューに戻りましょう。
システム終了方法は、メイン・メ
ニューで「シャットダウン」ボタンをリッ
クします。
† 水で洗浄することも可ですが、水は腐敗することにご注意ください。
20
「シャットダウンを確認」ダイアログの
「Yes」ボタンをクリックすると、コン
ピュータの終了作業に入ります。
「Mass検出器」ダイアログが表示さ
れ、MS検出器の切り方を指定できま
す。
Isolera Daltonシステムとして完全に
終了するためには「シャットダウン」ボ
タンを選択クリックして下さい。
「真空状態」を選択すると、MS側は減
圧を保ち起動したままで、Isolera側の
み終了します。
「ベント」を選択すると、MS側を常圧
に戻し待機、Isolera側のみ終了しま
す。
終了作業が済むと、「It is now safe
to turn off the system」のメッセージ
が表示されます。
それから電源スイッチを切ります。
注意…終了作業を行わずに電源ス
イッチを切ったりコンセントを抜いたり
しないで下さい。オペレーティング・シ
ステム(OS)やハードディスクが深刻な
ダメージを受けることがあります。
続いて、NanoLinkの電源スイッチも必
要に応じて切ります。
窒素供給源を閉じてIsolra Daltonシス
テムとして終了します。
21
■4 ダイレクト・インジェクション
右欄の「メソッド」タブを開き、下欄に
ある「Mass分析…」ボタンをクリックし
ましょう。
「Mass分析ウィザード」が表示します。
アイテムを準備します。
・サンプル:
量 : 100-250[uℓ]
濃度: 1[mg/mℓ]程度†
注意: 固形物を含まない
・シリンジおよび溶媒:
90°ポイントスタイル、51[mm]ニードル付
250[ul]、インジェクション用
5[ml]ライン洗浄用
サンプル希釈に利用した溶媒もしくは
メタノール
イオン化モードを選択します。
ポジ・ネガ両方の場合は、2回サンプ
ルインジェクションを行います。
† MS検出が得にくい場合、サンプル濃度を上限100[mg/m]程度まで濃くできます。こうした場合
では以下の洗浄過程を入念に行って下さい。:
22
分析の前後で、クロマトのライン洗浄
に利用する溶媒を選択します。
なお選択できる溶媒は、『■2 プライ
ム』節の設置溶媒で指定した溶媒に
なります。
「次」ボタンをクリックするとメイクアッ
プ溶液が流れ、TICの安定化が開始
されます。
TICが安定するまで待機し、次に移り
ます。
TICが特定の変動巾の中で、その平
均値がドリフトしなければ安定したと
判断します。
Isolera Daltonシステムは、ポジティ
ブ・イオン化モードの準備をします。
※ネガティブ・イオン化モードについ
ても同様にシステムが準備します。
23
100-250[uℓ] のサンプルを含んだ
250[mℓ] のシリンジをインジェクショ
ンポートに射し込み、ナットをしっかり
閉じてサンプルをインジェクションしま
す。
ループに注入されたサンプルをスプ
リッターに送液するために250[uℓ]の
溶媒(希釈溶媒もしくはメタノール)を
追加で、ゆっくりと10秒以上かけて注
入します。 †
サンプルがMassに到達するとスペク
トルが検知されTICの増減が確認さ
れます。
TICがベースライン近くになったら
「次」に移行します。
※ インジェクション時の注意点
サンプルインジェクションの際には、
ニードル側面に付着したサンプル溶
液は拭って下さい。また、ニードルを
挿した後は、ナットを締めてサンプル
が手前に漏れないよう注意下さい。
ポジティブ&ネガティブモードを選択し
た場合には、続けて2回目のサンプ
ルをインジェクション し、同様に続け
ます。
ベースラインが戻るまでに、次のライ
ン洗浄工程に利用する溶媒をシリン
ジに準備 しておきます。
† 1[mℓ/min]でスブリッタ―へ流しこむ。
スプリッターは、パッシブ・コントロール方式です。MS検出器の出口のチューブの抵抗で、スプリッ
ト量が調整されています。チューブは切らないで下さい。
24
2-5[mℓ] の洗浄用溶媒を含んだシリ
ンジをインジェクションポートに差込
み、比較的遅く溶媒を注入する こと
で、サンプルループの洗浄を行いま
す。
このとき、TICやスペクトラムの変化を
見ることで、サンプル成分が除去でき
たことを確認します。洗浄が不十分と
思われる場合は、何度か追加で洗浄
用溶媒を注入します。
TICが安定したら次に移行します。
ポジティブ&ネガティブモードを選択し
た場合には、左のように、両者のスペ
クトルが表示されます。目的のm/zの
検知がより明確に行われたスペクトラ
ムの画面をクリックして選択し、次に
移行します。
強度の強いm/zが4つ自動選択され
ます。不要なm/zはスペクトラム下の
数値ボックスで選択し、「削除」ボタン
で削除します。
左側にある機能ボタンで表示を変更
することができます。
「選択値を拡大」…4つのSIMからハイ
ライトしたSIM部を拡大表示します(次
図)
「拡大リセット」…MSスペクトル全体
図を表示します。
「グラフ移動」…グラフを左右にドラッ
グできます。
「Massを移動」…4つのSIMからハイラ
イトしたSIMを左右にドラッグしてMS
スペクトルに合わせてSIM値を編集し
ます。
25
ピークを拡大するなどし、目的のm/z
を選択編集し、分析が終了したら次
に移行します。
「結果を保存」、「グラフを出力」ボタン
で、必要に応じてデータをUSBに保存
します。
USBメモリーをタッチ・スクリーン下側
のポートに挿し込んで下さい。
「結果出力」ボタンをクリックすると
USBメモリーにCDFファイルとして保
存されます。
「グラフを出力」ボタンをクリックする
と、MSスペクトルと、削除されていな
い総てのSIM各々の図がPDF化され
て、USBメモリーに保存されます。
選択したSIMをそのままメソッドに反
映させるには、「エディタに保存して閉
じる」ボタンをクリックします。
26
「エディタに保存する」ボタンをクリック
すると「検出条件」設定の画面にデー
タ移行します。
Massの分取モードを、モニターもしく
はコレクトを選択します。 選択した
SIM値についてもこの時点で、必要に
応じて編集や削除が可能です。
ここからクロマトを実行するには、『■
3 メソッドの作成とクロマトⅠ』節と同
じになります。
Isolera Daltonシステムでは、ダイレク
ト・インジェクションで得られたMSデー
タのみをシステム内に保存できませ
ん。
強制的に結果を保存するには、左図
のように「横軸」ボタンでmℓを指定し
て1つのセグメントを最少量だけ実行
する指定をします。そして「平衡化」ボ
タンで平衡化をなしにして下さい。
「パラメーター」タブは実行可能なパラ
メータを設定して下さい。
「実行」ボタンをクリックして下さい。な
お、カートリッジは装着する必要はあ
りません。
「ステータス」タブにて、下欄の「■停
止」ボタンがアクティブになったらク
リックして終了して下さい。
こしてダミー実行させることで、MSス
ペクトルとSIM情報は残ります。
MSだけ使いたい、MS情報だけ保存
しておきたいニーズがある場合に役
立つでしょう。
27
■5 メソッドの作成とクロマトⅡ
ここでは、Isolera Spketra の機能を中
心に紹介します。
右欄の「メソッド」タブをクリックして下
さい。
画面下欄の「最適化」ボタンをクリック
して下さい。†
「最適化」ダイアログが表示されたら
「TLC/ステップグラジエント編集を開
く」ボタンをクリックして下さい。
参考…TLC情報より、グラジエント条
件を自動計算します。
「TLC/リニアグラジエントを開く」は
『■12上手な使い方』節で紹介してい
ます。
左欄の「化合物を追加」ボタンをクリッ
クして、スポットを追加できます。
(Compoundの名前を入力することも
できます) 最大6スポットまで指定で
きます。
「プレート追加」ボタンをクリックすると
TLCプレートを、最大10枚(最低2枚)
まで追加できます。
それぞれのTLCプレートをデフォルメ
した場所に、「TLCを上げた溶媒強度
の強い方の溶媒の割合」、「Rf値」の
欄をクリックして、テンキーで値を入
力して下さい。
なおRf値は小数点以下2桁を入力し
ます。
† 新規のクロマト条件の設定方法は、「ウィザード」「最適化」「新規」があります。
「ウィザード」は「最適化」中の「TLC/リニア―グラジエント編集を開く」の内容を手順を踏んで入
力していく仕様となっています。「新規」からは、0→100%グラジエントや、TLC%についてプリセット
された条件を貼り付けられます。
28
上欄の「ピーク&グラジエント結果予
測」タブをクリックして下さい。
自動計算を行い、グラジエントと溶出
位置が表示されます。†
これは、ベースライン分離かまたはで
きるだけ分離度が良く、かつ短時間
に溶出できるグラジエントを自動計算
する機能です。
図の赤丸の部分をクリックしてハイラ
イトさせると、ドラッグして移動・編集
できます。
注意…ソフトウェアに制限がかかって
いない部分があり、溶出する順番が
入れ替わる事があります。こうした編
集にならない様にご注意ください。
上欄の「カートリッジ選択」タブをク
リックして下さい。
「サンプル量」をクリックし、テンキー
でサンプル量を入力します。
† 溶出位置は、SNAP KP-Sil での予測です。SNAP HP-Silや、SNAP Ultraでは、より保持が大
きい分、遅く出てきます。
29
「カートリッジ」欄をクリックすると、サ
ンプル量と分離条件に合わせて、ど
のカートリッジが適切か表示されま
ここからカートリッジを選びましょう。
色のグループ赤と黄はオーバーロー
ド、緑が適切です。
なお、ターゲット(目的物)とインピリ
ティ(共雑物)の混合比が大きく違う場
合、この限りではありません。
下欄の「OK」をクリックすると、このグ
ラジエント条件を貼付ます。
「平衡化」ボタンをクリックすると平衡
化をせずにクロマトを始めることにな
ります。緑丸部分は、極性溶媒による
カートリッジの発熱を抑えるACIの平
衡化です。†
グラジエントの部位(線分またはグリッ
ド)をクリックしてハイライトさせると、ド
ラッグして移動・編集ができます。
表の中の項目をクリックして、テン
キーで値を入力・編集ができます。
「表」ボタンをクリックすると、グラジエ
ントのドラッグ方法だけの編集モード
になります。
参考…「横軸」ボタンをクリックすると
横軸の単位がかわります。カラムボ
リューム(CV)→溶媒量(mℓ)→時間
(時分)での表示、および入力方法が
連動します。
グラジエントの条件編集が終了した
ら、「パラメーター」タブをクリックして
下さい。
グラジエントの最大連続運転時間
Isolera ACI Spektra 5時間
† 高極性溶媒が10%以下スタートで3CVの平衡化、
11%以上のスタートでグラジエント付き5CVの平衡化
になります。 ACIでは平衡化の編集はできません。
30
お急ぎの方は、このページを読み飛
ばして下さい。
Isoleraでは、A/Bに選んだ移動相が
平衡化溶媒になります。
A/Bの後に、移動相の組合せを替え
て極性を上げる条件を追加するとき
にB/C,C/Dを使うコンセプトです。
「パラメータ」タブ内の「溶媒」欄にメ
ソッド†(溶出条件)としてB/CのC溶媒
を設定できます。
ここでは、B/Cとして、酢酸エチル/メ
タノールの系を追加した事になりま
す。
右欄(青丸)の「n-Hexane,Ethyl
acetate,Dichloromethane,Methanol
は、『■2 プライム』節でシステム(本
体)に設置された溶媒です。
これはあくまで参考ですが、左図のよ
うに、C/DにEthly acetate,Methanolと
して設定することもできます。
「溶媒」欄、「添加溶媒」欄には、右の
システムに接続された溶媒名を複数
回登場させることができます。
† メソッド(溶出条件)として溶媒を定義します。メソッドとして使わない溶媒は「溶媒」欄および「添
加溶媒」欄に定義せず空欄にして下さい。 この理由については『■10 支援機能』節を参照して
下さい。
31
左下のラック設定の「ラックタイプ」欄
をクリックします。
使用できる試験管ラックの一覧表が
表示されます。この中より実際に使
用する試験管ラックをクリックして選
択して下さい。
「フラクション量」欄に試験管容量が
表示され、試験管に取る量を指定で
きます。
「フラクション順」欄をクリックして、試
験管ラック上で、試験管への取り方と
してZ字型を選んで下さい。
試験管ラックには偶数列と奇数列に
つくられたものがあります。どのラック
でも右手前から開始されます。複数
の試験管ラックを使う場合、試験管の
ナンバリングを混乱させないために
はZ字型を選ぶといいでしょう。
「検出条件」タブをクリックして下さ
い。
Isolera Daltonでは、Mass検出器、全
波長(λ ALL)検出器、UV1検出器、
UV2検出器、これらを組み合わせて
利用することができます。
Massの右隣りをクリックして、「シグナ
ル利用方法」欄から、「分取」を選択し
て下さい。
左図の例では、全波長をモニター、
Massをトリガー、UV1とUV2をモニ
ターにしています。††
† カートリッジ毎にカラムボリューム[mℓ] Void volume がデータとして登録されています。これを
参考に、試験管へ取る量を指定するといいでしょう。
†† MassかUVのどれかをトリガーに指定できます。 MassとUVを同時にトリガーにすることはでき
ません。一般的に、UVで見える化合物の場合、UV分取トリガー + MSモニターが堅実な選択で
す。
32
Massを「分取」または「モニター」とし
て利用する場合、以下の設定をしま
す。
Massの欄では、イオン化モードとして
「ポジティブ」か「ネガティブ」を指定し
ます。
SIMは、1つ以上、最大4つまで指定で
きます。
ターゲット化合物の値や、フラグメント
の値をSIM入力してもいいでしょう。
なお左欄から詰めてSIMを入力指定
する必要はありません。
上の設定例は、UV吸収のない化合
物のときにMSで分取するのに向いて
います。
UV吸収のある化合物のカラムでは、
UVをトリガー、MSをモニターにして分
取するのがいいでしょう。
以下、Massを「オフ」にし利用せず、
UVで分取する場合について紹介しま
す。
「全波長」の右隣欄をクリックすると、
「シグナル利用方法」のリストが表示
されます。†
「シグナル利用方法」の中より「分取」
をクリックして選択して下さい。これで
全波長検出(λ ALL)になります。
パラメーターとして、積算する範囲「開
始波長」「終了波長」を入力して下さ
い。
† Spektraでは検出方法にかかわらず、実行時に スペクトルを表示できます。
波長は、UV可変波長検出器を搭載しているシステムでは200-400nmの範囲、UV-vis可変波長
検出器を搭載しているシステムなら200-800nmの範囲で入力できます。
33
「すべて分取」欄をクリックして、「オ
ン」を選択して下さい。
「ペースライン補正」欄はオンにして
おきましょう。†
UV1,UV2検出器でモニターする波長
を入力して下さい。
以上が終了したら、設定したカート
リッジを装着します 。 そして「実行」ボ
タンをクリックして、クロマトシステム
の動作を開始します。
すべて分取 開始しきい値 分取方法
オフ
オフ
オン
オン
オフ
値設定
オフ
値設定
「すべて分取」ボタン。手操作分取
しきい値以上 (ピーク取り)
すべて分取 (全取り)
すべて分取、しきい値以上を分画
すべて分取と開始しきい値の組合せ
による分取方法の表です。
†ベースライン補正について紹介して
おきす。
ベースライン補正は、クロマト前に移
動相のUV吸収を調べておき、クロマ
ト実施中のミキシングに合わせて、移
動相分のUV吸収をキャンセルする機
能です。
ベースライン補正を行っていない表
示です。グラジエントの移動相でUV
吸収溶媒が増したとき、短い波長で
のUV吸収を顕著に確認できます。
左下の「BL」ボタンをクリックしてベー
スライン補正を行うと、溶媒のUV吸
収分をキャンセルした表示がされま
す。
34
その他の検出条件を紹介しておきま
す。急ぐ方は読み飛ばして、次の
ページに行って下さい。
UV1を「分取」選択すると、UV1をトリ
ガーとして、しきい値以上を分取でき
ます。
UV1の検出波長を254[nm]に選び、全
波長とUV2を「オフ」にすると、旧来の
UV検出器として働きます。
「スロープモード」欄はオフにしておい
て下さい。『■14 分取方法と分画方
法』節で紹介します。
UV1とUV2を「分取」に選択すると、
UV1,UV2の両方をトリガーとして、しき
い値以上を分取できます。
「すべて分取」と「開始しきい値」の組
み合わせは前ページを参照して下さ
全波長、UV1、UV2を「モニター」に選
択すると、クロマト実行中のステータ
ス画面の「すべて分取」ボタンによる
手動分取となります。
全波長、UV1,UV2ともにモニターとし
て利用し、クロマトを見ながら手操作
で、「すべて分取」ボタンで試験管に
取っていきます。
SIMを設定して、Mass検出器を同時
モニターしてもいいでしょう。
分取方法によらず、「初期廃液」欄で設定した値までは試験管に取りません。
例…1CVは何も出てこないので試験管に取らない。 こうして試験管本数を節約できます。入力
単位は「グラジエント」タブ中の「横軸」ボタンで換えた単位に連動します。
35
「メソッド開始」ダイアログが表示され
ます。使用する試験管ラックの場所を
トレー上のA,B,C,Dの中より選択しま
す。
クロマト中に試験管が足りなくなった
ときは、未使用のラックを使うか、ま
たはラックの入替ができます。
注意…ラックは総て同じ試験管のラッ
クをセットして下さい。違うものと混在
しないようにして下さい。
「平衡化」ボタンをクリックして下さい。
画面の右欄に、実行モニターとして現
在流量、圧力、流速が表示されます。
平衡化の間に、カートリッジ前後のつ
なぎで 漏れ がないか、ボトルの 溶媒
量は十分か 、 廃液受けに余裕 があ
るかなど、もう一度確認するとよいで
しょう。
右上に平衡化完了と表示されると、
左下の「サンプルロード」ボタンがアク
ティブになります。
「サンプルロード」ボタンをクリックして
下さい。
UVランプはメイン・メニューの「分取精製」をクリックすると点灯-ウォーミングアップします。2時間
なにも利用がないと自動消灯します
36
「サンプルロード」ダイアログが表示さ
れます。†
サンプルのセットができたら「閉じる」
ボタンをクリックすると、1つ前の画面
に戻ります。
再び「サンプルロード」ボタンをクリッ
クし、サンプルを追加することもでき
ます。
「グラジエント」ボタンをクリックする
と、クロマトが開始されます。
右欄に実行状態が表示されます。
・UVゼロ…ベースラインのオートゼロ
を取ります。27[mℓ]
ベースライン補正が「オン」のとき
・ベースライン検知…使用溶媒のUV
吸収データを作成します。33[mℓ]
・GRフラッシュ…開始溶媒極性に戻し
ます。27[mℓ]
以上をバイパス側流路を使い、順に
実施します。
それから、カートリッジ側に流路を切
りかえてクロマトが開始されます。
クロマトグラムの左の縦軸は、UV吸
収をmAU単位で表示します。††
「波長表示」ボタンをクリックして下さ
い。
† システムの動作としては、カートリッジの出口側の弁が解放されます。 カートリッジにのせたサ
ンプル液面を下げることができます。
†† クロマトの実行中に、mAU軸はクロマトグラムの最大値に合わせて最大6[AU]までオートス
ケールします。
37
溶媒強度の表示部に、現在のUV吸
収スペクトルがリアルタイム表示され
ます。
グラジエント・パターンはクロマトグラ
ム図に書き込まれ、右側の縦軸が混
合比率を表します。
下欄の「レポート表示」ボタンをクリッ
クして下さい。
実行画面について説明を加えておき
ます。
中央付近の円の中は、検出条件で指
定したモニター波長、および全波長で
のUV吸収値をリアルタイムで表示し
ます。
右欄には、実行の状態がモニターが
されています。†
「Scroll」ボタンをクリックすると、見や
すい範囲のクロマトを表示し、時間と
ともに左へ流れていきます。紙のレ
コーダーのような感覚です。
「Drag」ボタンを押すとオートスクロー
ルせずに、ドラックして見たい所のク
ロマトグラムを表示できます。
† カートリッジ圧が上がったときは、流速を半分にしながらクロマトを自動継続します。圧が下が
ると流速を戻します。そうした運転状況もモニターされます。 圧力センサーが異常圧(ストップ圧)
を検知したときは、システムは停止します。
38
「Zoom」表示は、クロマトグラムの一
部を拡大表示したいときに使います。
クロマトグラム内で、ドラックして四角
に囲んだ範囲を表示します。
もちろん、ベースラインを含む必要は
ありません。注目するピークトップや
ショルダーの位置をクローズアップ表
示できます。
クロマトグラムのベースライン付近に
ある番号は、取り分けた試験管番号
です。
クロマトが終了しました。
・ライン洗浄。9[mℓ]
・パージ。30[秒]
・検出器洗浄。27[mℓ]
・MDフラッシュ (Mass「オフ」以外で)
を実行して完了となります。†
検出器の洗浄は、バイパス側を通し
た溶媒で行われます。
総ての作業が終了すると、「完了」ボ
タンがアクティブになります。
「完了」ボタンをクリックすることで、次
のクロマトを開始することができま
† ライン洗浄、パージ、検出器洗浄をした溶媒を試験管に回収する指定をすることもできます。
『■10 支援機能』節で紹介しています。
39
右欄の「結果」タブをクリックし、上欄
の「結果選択」タブを表示します。
結果の中より、クリック選択すると「レ
ポート設定」タブ内にクロマトの概要
図が表示されます。
「レポート設定」タブをクリックして下さ
い。
結果として保存されたファイルを編集
する各機能は、『■3 メソッド作成とク
ロマトⅠ』と同様です。こちらを参照し
て下さい。
左図のボタンで、USBメモリーに保存
されたIsoleraの結果ファイルを参照で
きます。†
結果のUSBメモリーへの保存につい
ては、『■13 データ管理』節を参照し
て下さい。
† USBメモリーは、本体正面のディスプレイ下のポートでも、本体背面のUSBポートでもどちらに
装着していても利用できます。
40
■6 応用編 - テスト・クロマト
逆相C18(ODSカラム)の設定をしてみ
ましょう。 †
「溶媒」タブをクリックします。
「溶媒タンク」ダイアログで
「溶媒1」欄に Water
「溶媒2」欄に Acetonitrile
を設定します。
S1,S2のインレットを水、アセトニトリ
ルの溶媒ボトルに入れて下さい。
「プライム」タブをクリックします。
左図の丸の中の様に、「カートリッジ
なし」の流路それぞれの溶媒を25%づ
つ、設定しプライムを実行します。
注意…元が順相だとして、混和する
溶媒を入れてプライムで溶媒の置換
を行います。
「メソッド」のタブをクリックして、グラジ
エントを作成します。
下欄の「開く」ボタンをクリックして下さ
い。
† 逆相での最適な分離条件を求め、適切なサイズのカートリッジで分取精製を行うのが目的で
す。
小さいカートリッジで5→100%のグラジエントをあげてクロマトを行い、ターゲットを選択。
このクロマト結果から、ターゲットの最適なグラジエント条件を計算させてスケールアップします。
41
「メソッドを開く」ダイアログが表示さ
れます。
ここには、個々のユーザー毎に、メ
ソッドが登録されています。登録され
たメソッドを貼付て利用します。
「Biotage Methods」の中より、SNAP
C18 12gをクリックして選択して下さ
い。
「OK」ボタンをクリックすると貼付られ
ます。
貼り付けられたメソッドから編集しま
しょう。
5%→100%のグラジエントを5CV行うよ
うに値を入力します。
「パラメーター」タブをクリックして下さ
い。
「ユーザー」欄をクリックして、ユー
ザーを変更して下さい。
試験管ラックを選択して下さい。溶媒
欄で、[A]Water.[B]Acetonitrileになっ
ている事を確認して下さい。
42
「検出条件」タブをクリックして下さ
い。
「検出方法」欄をクリックして、全波長
をクリックして選択して下さい。
カートリッジをセットして下さい。
「実行」ボタンをクリックします。
「メソッドの開始」ダイアログが表示さ
れたら、試験管ラックの位置を選択
し、「平衡化」ボタンをクリックします。
以下、手順に従いサンプルを充填
し 、グラジエントを実行します。
「完了」ボタンをクリックして終了しま
す。
このクロマトで保存された結果を、次
節で利用します。
逆相の分離条件を探す方法のメソッドとして登録(『■11 メンテナンス』節参照)しておくと、「開く」
ボタンから簡単に貼付て利用することができます。
43
■7 応用編 - スケールアップ
「結果」タブをクリックし、テスト・クロマ
トの結果を選択します。
選択した結果のクロマト概要は、「レ
ポート設定」タブに図示されます。
下欄の「最適化」ボタンをクリックしま
す。GO最適化機能
(Gradient Optimization)
(隣の「作成」ボタンは、グラジエント条
件をそのまま貼付ます。ここでは使い
ません)
「グラジエント最適化」ダイアログが表
示されます。
分取したいピークをクリックして指定
します。
左側の▲▼部分をドラックして、小さ
なピークを入れるかの調整をします。
右側の▲▼部分をドラックして、ピー
クの広がりをどこまで入れるかの調
整をします。
以上の調整をすると、左図の青丸囲
みのようなステップ・グラジエントが計
算されます。
目的とするピークだけを短時間にか
つ分離が良い条件で溶出するグラジ
エントとなります。
下欄の「編集を保存」ボタンをクリック
して下さい。
このGO最適化機能は、UV吸収のあったピークにのみ適用されます。Massで検出されたクロマト
グラムには機能しません。
44
グラジエント条件が貼付られました。
「パラメーター」タブをクリックします。
「カートリッジタイプ」欄をクリックし、
一覧よりSNAP C18 400gをクリック選
択します。
カラムボリューム(CV)計算により、こ
れだけで簡単スケールアップとなりま
す。
試験管ラックもカートリッジのサイズ
に合わせて大きいものを用意しましょ
カートリッジをセットしてから、下欄の
「実行」ボタンをクリックしてクロマトを
行います。
精製装置 Isoleraなら、こうして上手に
分離条件を見つける事ができます。
(なお、ここまでの実行結果はシュミ
レータによるダミー実験です)
ここでは逆相の条件をスケールアップしましたが、もちろん順相のスケールアップに利用できま
す。
TLCから条件を上手く得られない逆相では、HPLCからの条件移行をします。分取カラムをかける
前に別のカラムをかける手間は同じです。
45
■8 手操作支援
クロマト実行中にできる手操作機能
を紹介しましょう。
グラジエントの実行中に「保持(ホー
ルド)」ボタンをクリックすると、そこか
ら溶媒強度を一定に保つイソクラ
ティックになります。
再度「保持」ボタンをクリックすると、
指定したグラジエントに戻ります。
溶媒強度を保持する事で、後から移
動してくるピークの移動を遅くし、分離
を良くする効果があります。
「バイパス・トレイ」ボタン(上図)をク
リックすると、「バイパス・トレイ」ダイ
アログが表示されます。
廃液ラインを利用して、大き目のボト
ルに取ったり、手操作で試験管に取
り分けていくときに便利な機能です。
容器の容量をテンキーで指定し、「バ
イパス分取開始」ボタンをクリックしま
す。
バイパス・トレイを実施すると、トレイ
をバイパスした部分が、マゼンダ色で
表示されます。
途中で止めるには、「バイパストレイ」
ボタンをクリックして、「トレイ分取再
開」ボタンをクリックします。
手操作で取り分けるときに、右欄にあ
る「一時停止」ボタンが便利です。
一時停止や、実行の途中でグラジエントを編集中や、フラクション・コレクターの移動中など、こう
したときカートリッジ内の圧力で移動相が廃液に流れていくことがありません。
46
「次へ移動」ボタンを押すと、次の試
験管に移ります。
クロマトグラムを観察していて、もの
が出始めたら次の試験管へ取り分け
ることができます。
「Zoom」機能を活用して、詳しく観察
しながら試験管を換えるとよいでしょ
う。
「Zoom」後に、さらに「Drag」ボタンを
クリックすると、拡大したままクロマト
グラム部をドラッグして移動できま
す。Zoom & Drag 機能が使えます。
グラジエント実行中の途中停止は、
下欄の「■停止」ボタンをクリックしま
す。
「停止」ダイアログが表示されたら、
「終了」ボタンをクリックします。
「中止」ボタンをクリックすると、ライン
洗浄、検出器洗浄を行わずに完了す
ることになります。(カートリッジ内圧を
抜くパージをするかは選択できます)
「次へ移動」ボタンの左隣の「すべて分取」ボタンでも、試験管へ取る/廃液へ流すの切替を手操
作で行えます。
47
「アーカイブレポート」タブをクリックし
て下さい。
アーカイブレポートには手操作で変
更した履歴がレポートされます。
USBメモリへのPDF出力例は、『■3
メソッドの作成とクロマトⅠ』節を参照
して下さい。
「編集ボタン」は、グラジエントの間
に、設定の変更を行いたいときに使
います。
「編集ボタン」をクリックすると「メソッド
を編集」ダイアログが表示されます。
このとき送液ポンプは一時停止をし、
カラムの出口の弁も閉じます。
「グラジエント」タブでは、グラジエント
を変更できます。
実行済みの部分はグレーで表示され
ており、この部分は変更できません。
48
「パラメーター」タブでは、流速を変更
したり、試験管に取る量を変更したり
できます。†
実行途中から添加溶媒を加えたり、
比率を変更したりできます。
「検出条件」タブでは、検出器の波長
の変更や、分取方法を変更すること
ができます。
「開始しきい値」の変更をしたくなるこ
とがときどきあることでしょう。
なお、検出方法の変更はできませ
ん。
「ラック」タブでは、未使用の試験管
ラックを分画用に追加することができ
なお、ラックの入替は実行中にラック
足りなくなったときだけ、入替ができ
ます。
下欄の「OK}ボタンをクリックすると
Status画面にもどり、実行が再開しま
す。
† ACI化されたカートリッジを除いて、平衡化中に流速を早めたりもできます。
49
実行中に試験管ラックが足りなくなっ
たときには、「新規ラックの充填」ダイ
アログが表示されます。
指定位置の試験管ラックを交換して
から 、「再開」します。または「編集」
に入り、未使用の試験管ラックの位
置を追加することができます(1つ前の
図)
ACI化されていないカートリッジを選
択しているとき、平衡化中の流速の
編集ができます。
この編集ができないACI化されたカー
トリッジは
SNAP Ultra
SNAP KP-Sil
ZIP Sphere
この編集ができる、ACI化されていな
いカートリッジは
SNAP C18
SNAP NH
SNAP HP-Sil
ZIP KP-Sil
ユーザー登録カートリッジ
ACI化されたカートリッジを利用時に
平衡化の編集を行いたいときは、
「カートリッジ」ダイアログ内の「カート
リッジタイプ」欄で、「SNAP HP-Sil」に
選択しなおせばいいでしょう。
『■付録B カートリッジのデータ』を参
照して、カラムボリュームが同じか近
いものであれば利用できます。
なお「メソッド名」欄や「コメント」欄に、
実際に利用したカートリッジ名を記載
しておくことを勧めます。
50
■9 応用編 - 添加溶媒
添加溶媒の機能を使ってみましょう。
Chloroformが未登録でしたら、「新
規」ボタンで追加して下さい。
クロロホルム:メタノール:水 = 30:
20:4の3混液を作りイソクラティック
のクロマトを行ってみましょう。
[A]液をChloroform、[B]液をMethanol
に指定します。
添加溶媒は、移動相溶媒全体の中
の割合として与えられます。
30:20:4の4は、100%中の添加溶媒を
Xadd%として、
4/(30+20+4) = Xadd/100
∴ Xadd~7%
を設定します。†
A:B = 30:20 = 60%:40%
を設定します。左図はメタノール40%
のイソクラティックを指定したところで
す。
カートリッジをセットして から、「実行」
ボタンをクリックして下さい。
添加溶媒を7%入れると、結果的に
A=60/100 x(100-7) ~56%
B=40/100 x(100-7) ~37%
の混液が、移動相用につくられます。
添加溶媒は、結晶性の高いクロマトのときにパックグラウンドでもう一種類溶媒を流したり、pHの
調整用の溶媒を添加したりする事に使えます。
ここで設定した 『 クロロホルム:メタノール:水 = 30:20:4 』 は、糖の分離条件です。
† 添加溶媒をAdd%加えると、(100-Add)%の範囲で、グラジエントを行うことになります。 例えば
A:B = 50:50 に添加溶媒を10%入れると、A:B:C=45:45:10 の混液がつくられます。
51
DCM:MeOH
100:0
99:1
98:2
97:3
96:4
95:5
94:6
93:7
92:8
91:9
90:10
Chloroform:MeOH
100:0
99:1
98:2
97:3
96:4
95:5
94:6
93:7
92:8
91:9
90:10
Hexane% EtOAc% MeOH%
28.1
71.9
0.0
27.8
71.2
1.0
27.5
70.5
2.0
27.2
69.8
3.0
26.9
69.1
4.0
26.7
68.3
5.0
26.4
67.6
6.0
26.1
66.9
7.0
25.8
66.2
8.0
25.5
65.5
9.0
25.3
64.7
10.0
混液の溶媒強度
Hexane% EtOAc% MeOH%
31.6
68.4
0.0
31.3
67.7
1.0
30.9
67.1
2.0
30.6
66.4
3.0
30.3
65.7
4.0
30.0
65.0
5.0
29.7
64.3
6.0
29.4
63.6
7.0
29.1
62.9
8.0
28.7
62.3
9.0
28.4
61.6
10.0
混液の溶媒強度
0.42
0.43
0.43
0.44
0.44
0.45
0.45
0.46
0.46
0.47
0.47
0.40
0.41
0.41
0.42
0.42
0.43
0.43
0.44
0.44
0.45
0.45
環境保全の関係からハロゲン系溶媒
の使用が禁止される傾向にありま
す。
Hexane + EtOAcの2混液にMeOHを
上げると、Halogen:MeOH系と似た挙
動をします。†
左表は、DCM:MeOH系(上)、
Chloroform:MeOH系(下)の代用とな
るHexane:EtOAc:MeOHの3混液の
割合です。
現在のIsoleraに備わっている機能で
は、2混液に更に1液の割合を上げな
が加える3混液のグラジエントは達成
できません。
『■8 手操作支援』で紹介している、
「編集…」ボタンを利用すれば、手動
でグラジエントを達成できます。
添加溶媒にメタノールを指定して、ク
ロマト実行中に「編集…」ボタンをク
リックし、添加溶媒比率を上げてゆく
ステップワイズのグラジエントができ
ます。
† 溶媒強度に着目して同等扱いしています。ジクロロメタンやクロロホルムに特有な溶解度では
ないことにご注意ください。 実務的には、この混液でTLCを上げて判断して下さい。
Halogen:MeOH
100:0
99:1
98:2
97:3
96:4
95:5
94:6
93:7
92:8
91:9
90:10
89:11
88:12
87:13
86:14
85:15
Hexane% EtOAc% MeOH%
30.0
70.0
0.0
29.7
69.3
1.0
29.4
68.6
2.0
29.1
67.9
3.0
28.8
67.2
4.0
28.5
66.5
5.0
28.2
65.8
6.0
27.9
65.1
7.0
27.6
64.4
8.0
27.3
63.7
9.0
27.0
63.0
10.0
26.7
62.3
11.0
26.4
61.6
12.0
26.1
60.9
13.0
25.8
60.2
14.0
25.5
59.5
15.0
混液の溶媒強度
0.41
0.41
0.42
0.43
0.43
0.44
0.44
0.45
0.45
0.46
0.46
0.47
0.47
0.48
0.48
0.49
52
手動で行うのが手間な場合は
Hexane:EtAOcを3:7に調整した混液
を準備し、例えばインレットS3に設定
して使うといいでしょう。
MeOHの割合を上げていく場合の混
液の溶媒強度を計算したのが左表で
す。
この混液の溶媒強度は、DCMより弱
く、Chloroformより強くなります。
■10 支援機能
メイン・メニューで、「システム」ボタン
をクリックして下さい。
「ユーザー選択」ダイアログでは、
Sytem Ownerを選択します。
「パスワード」ダイアログでは、1,2,3,4
を選択します。
「Runtime」タブをクリックして下さい。
「Monitoring & Estimation」ダイアログ
を設定します。
「Solvent Monitoring」欄をクリックし、
右に表示されたリストより、溶媒ボト
ル容量の何%を下回ったら溶媒を注
ぎ足すかを指定してください。
同様に、「Waste Monitoring」欄を指
定して下さい。
solvenr/waste/vessel Estimationを
Yesにすると、クロマト実行時に使用
溶媒量/廃液量/使用試験管本数を
表示します。
53
設定が終了したら、「Main Menu」ボタ
ンをクリックしてメイン・メニューに戻り
ます。
メイン・メニューから「分取精製」ボタ
ンをクリックして、「溶媒」タブ中の「設
置溶媒」に入ります。
溶媒1~溶媒4まで、溶媒ボトルの容
量と、現在の残量を入力します。
同様に、廃液タンクの容量と、現在の
廃液量を入力します。
現在の量については目分量で構いま
せん。
これで、溶媒と廃液受けの監視がで
きるようになります。
「溶媒」タブ中の「エアパージ」に、ク
ロマトの終了したカートリッジの残溶
媒を抜く機能が備わっています。
カートリッジサイズと、空気を送る
ルートを選択して下さい。
「開始」ボタンをクリックすると、空気
をカートリッジに送ります。
54
クロマト(グラジエント・プログラム)が
終了毎に、システムを洗浄することが
できます。
「Line Flush」は、カートリッジ側の流
路に9[mℓ]の溶媒を流して流路の確
保をします。
「Detector Flush」は、バイパス側の
流路を利用して27[mℓ]の溶媒を流し
てUVフローセルの洗浄をします。
「Line Flush」、「Detector Flush」とも
に、通液溶媒を試験管にCollect、廃
液受けへ(To Waste)、またはこの機
能を使わない(Off)の選択ができま
す。
「Line Flush」、「Detector Flush」とも
に、通液する溶媒を選択できます。
Method's Weekest/Strongestは、クロ
マトを実施したメソッドの溶媒から溶
媒強度の最も弱い物/最も強い物を
自動選択します。
Syetem's Weekest/Strongestは、設
置溶媒として精製装置に接続・定義
された溶媒から溶媒強度の最も弱い
物/最も強い物を自動選択します。
Gradient Start Mix/End Mixは、クロ
マトの開始時か終了時の混合溶媒を
流すことになります。
Channel 1…4 は、精製装置に接続さ
れた溶媒ラインを指定し、固定的に
選択することになります。
Isoleraの溶媒強度の表現方法として、水の溶媒強度が0となりますので、逆相溶媒を使用すると
には注意が必要です。 『■13 データ管理』節を参照
クロマトの延長が必要なカラムがある場合は、この設定について利用者間で意思決定して下さ
い。
55
Isolera Daltonシステムでは、Isoleraと
MS検出器の通信にLANを利用してい
ます。
左図がその設定値になります。
リモートの機能は利用できませんが、
以下参考まで。メインメニューより、
「システム」ボタンをクリックして、
「Network」タブに入ります。
こちらで、IPアドレスを設定して下さ
い。
本体の背面にLANケーブルを差し込
み、LANに接続して下さい。LANの中
のコンピュータの1つにIsoleraが入り
ます。
56
■11 メンテナンス
コンタミを予防するためにも、クロマト
前にノズルを洗浄して下さい。
プライム機能を使い、数日おきにフローセルや配管の着け置き洗いをするといいでしょう。MeOH
100%、もしくはDCM:MeOH=50:50の溶媒で満たして一晩放置して下さい。
57
Wash メソッドを作成して登録しておき
ましょう。
ノズルの内部を洗浄するのに便利で
す。†
「パラメーター」タブで、「ユーザー」欄
をSystem Ownerにし、「メソッド名」欄
にWashと入力して下さい。
「カートリッジタイプ」欄は流速200[mℓ
/min]のものを選んで下さい。
「検出シグナル」ダイアログで、「シグ
ナル利用方法」に「オフ」を選んでお
きましょう。
溶媒で、ノズル内を洗う目的です。
特にMassは「オフ」にして下さい。MS
が動くと流速上限が100[mℓ/min]に制
限されます。
「グラジエント」タブでは、酢酸エチル
100%で洗い、低極性のヘキサン100%
に戻す設定をします。
「平衡化」ボタンはオフにしておきま
しょう。
おおよそφ 16x150mmの試験管ラック
を1つ分使う量の設定が左図です。
「別名で保存…」ボタンをクリックし
て、このメソッドを保存しましょう。
サンプルを溶解する溶媒や、精製装置のインレットラインが入れられている溶媒を使い、高極性
→低極性の順に溶媒を流して洗う方法を登録しておくこともできます。
† プライム機能では、ノズルの内部を洗うことができません。
58
「メソッドを別名で保存」ダイアログに
て、変更がなければ「保存」ボタンを
クリックします。
「パスワード」ダイアログでパスワード
1,2,3,4を入力します。
「メソッドを保存」ダイアログで「OK」ボ
タンをクリックして、登録が完了しま
す。
59
登録したメソッドを貼付てみましょう。
下欄の「開く」ボタンをクリックします。
「メソッドを開く」ダイアログで、Syetem
Ownerをクリック、Washをクリック、そ
して「OK」ボタンがアクティブになった
らクリックします。
登録したメソッドが貼付られました。
「パラメーター」タブでユーザー名を変
更して下さい。
試験管ラックや、溶媒の残量、チュー
ブの接続などを確認 したら、「実行」
ボタンをクリックして下さい。
実行中は、「すべて分取」ボタンを操作することで、ノズルと廃液ラインの洗浄を切り替えることが
できます。
60
■12 上手な使い方
微量なミキシングを改善
10%のメタノール溶媒を登録しておき
ましょう。
メタノールとクロロホルムの極性は
0.95,0.4ですから
(10x0.95 + 90x0.4) /100 ~0.46
を、10%メタノールの極性として設定す
ればいいでしょう。
「新規」ボタンをクリックします。
「新規」ダイアログの「名前」欄と「極
性」欄に記入登録して下さい。
「OK」ボタンをクリックすると、溶媒一
覧に登録されます。
「溶媒4」欄に、いま登録したMeOH
10% -Chloroformを設定しましょう。
予め用意したこの混液にS4インレット
を入れ、溶媒瓶の容量などを設定し
て下さい。
プライム機能を使って、S4のラインに
溶媒を引き込んで下さい。
61
画面下欄の「最適化・・・」ボタンをク
リックすると「最適化」ダイアログが現
れます。
「最適化」ダイアログ中の「TLC/リニ
アグラジエント・・・」をクリックして下さ
い。
「溶媒」欄でChloroformとMeOH10%Chloroformを選び、「Rf」欄を、テン
キーを使い左図のように設定して下
さい。
尚、TLCを3%のMeOHで上げた結果な
ら、MeOH10%-Chloroform混液を30%
で指定することに注意して下さい。
左図の様にグラジエントを作ると、
10%メタノールであげていくことになり
ます。
実際には、クロロホルム-メタノール
系で、0.7%→6%のグラジエントを行っ
ていることになります。
小数点以下のパーセンテージのミキ
シングが意味を持つ場合、こうした機
器の使い方をすると失敗がありませ
ん。†
† 添加溶媒についても同様です。
62
■13 データ管理
メイン・メニューの「データ管理」ボタン
をクリックして下さい。
入り方(および「Users」タブについて)
は、『■1 前準備』の節を参照して下
データ管理に入りました。
「Cartridges」タブでは、登録済みの
カートリッジの編集や新規登録ができ
「New」ボタンをクリックして新規、また
は、いずれかのカートリッジ欄をクリッ
クしてから「Duplicate」ボタンをクリッ
クして複製をつくって新規登録ができ
ます。
「Enable」ボタン、「Disable」ボタンで、
登録されているカートリッジの表示/
非表示の設定ができます。
試しに、「SNAP Ultra 100g」欄をクリッ
クして、「Duplicate」ボタンをクリックし
て下さい。
Cartridge Typeの各欄を左の様に編
集・設定してみましょう。それから
「OK」ボタンをクリックすると SNAP
Ultra 100g+100g が登録されます。
参考…SNAP Ultra 100g 2本の直列
連結(タンデム)を設定しました。
注意…カートリッジを連結する場合は、カートリッジの内径が同じものを選びます。内径が異なる
と、線流速が異なり分離に影響します。また流速による内圧を等しくするためです。
63
「Methods」タブでは、メソッド(クロマト
条件)のインポート(取り込み)/エクス
ポート(出力)を、USBメモリーまたは
ネットワーク上で行えます。
「Racks」タブでは、試験管ラックの新
規登録・編集が行えます。
一覧から近い試験管ラックをクリック
し、「Duplicate」ボタンで複製をつくっ
て、編集するのが簡単です。
長さの違う試験管を使うことがあった
り、試験管に取る量を指定したり、こ
うしたニーズがあるとき役に立つで
しょう。
「Results」タブで結果ファイルをエクス
ポート(出力)できます。出力形式は、
XML,CSV,PDFが選べます。
ファイルの管理機能となっており、不
要な結果を削除することができます。
結果を、XML,CSV,PDFでUSBメモ
リーに書き込んだものは、「分取精
製」の「結果」タブにて利用できます。
64
「Solvents」タブでは、移動相溶媒の
新規登録・編集を行えます。
下の表を参考にして、未登録の溶媒
を設定することができます。
水や酢酸(1より大)についての表現が
0になっていることに注意しましょう。
フッ化アルカン
ペンタン
イソオクタン(2,2,4-トリメチルペンタン)
ヘキサン
デカン
シクロヘキサン
シクロペンタン
二硫化炭素
四塩化炭素
キシレン
イソプロピルエーテル
トルエン
ベンゼン
エチルエーテル
クロロホルム(トリクロロメタン)
塩化メチレン(ジクロロメタン)
メチルイソブチルケトン(4-メチル-2-ペンタノン)
テトラヒドロフラン (THF)
二塩化メチレン(1,2-ジクロロエタン)
メチルエチルケトン(エチルメチルケトン)
アセトン
ジオキサン
酢酸エチル
酢酸メチル
ジメチルスルホキシド (DMSO)
アニリン(アミノベンゼン)
ジエチルアミン
ニトロメタン
アセトニトリル
ピリジン (pyridine)
イソプロパノール
プロパノール
エタノール
メタノール
エチレングリコール
酢酸
水
-0.25
0.00
0.00
0.01
0.04
0.04
0.05
0.15
0.18
0.26
0.28
0.29
0.32
0.38
0.40
0.42
0.43
0.45
0.49
0.51
0.56
0.56
0.58
0.60
0.62
0.62
0.63
0.64
0.65
0.71
0.82
0.82
0.88
0.95
1.11
大
大
65
Snyderの提案
溶媒強度は、アルミナを吸着材とした
ときの吸着材の単位面積当たりの溶
媒の吸着エネルギーに対する値を計
算で求めています。ペンタンを0として
います。
■14 分取方法と分画方法
Isoleraには何通りかの分取方法と分
画方法がサポートされています。
「Collection & Fractionation」ダイアロ
グの設定を見てみましょう。
「Start Slope Enable」欄に、Slope分
取方法を開始するしきい値を設定し
ます。デフォルト値は30mAUです。
「Shoulder/Varrey Slope Disable」欄
に、ピークの肩や谷を判断する上限
値を設定します。デフォルト値は
5500mAUです。この値以上では、肩
や谷として判断しないことになりま
す。
出荷時Offの「Valley Slope」欄に、谷
を判断するクロマトグラフの接線の傾
き(微分係数)の値を設定します。デ
フォルト値は150mAU/CVです。
この設定がされていると、クロマトグ
ラムを描きながら谷(隣あうピークのU
字部分)を検知し、再びクロマトグラム
が上昇するときに分画(次の試験管
に移動)します。
次に、検出条件の「スロープモード」
欄にLow Slopeを設定してみましょう。
Low Slopeでは、分取開始の接線の
傾きが75[mAU/CV]。ショルダース
ロープを検知し分画する傾きが
150[mAU/CV]に設定されています。
Medium Slopeでは、分取開始の接線
の傾きが500[mAU/CV]。ショルダー
スロープを検知し分画する傾きが
150[mAU/CV]に設定されています。
Low Slopeより立ち上がりが大きい場
合に取り始めます。
「UV1分取+UV2モニター」または「UV1分取+UV2分取」を検出方法として選んだときに、スロープ
モードの設定ができます。
注意…「Valley Slope」や「スロープモード」は、クロマトグラムのノイズにも反応します。ノイズが多
いと、分画回数も多くなります。
66
「すべて分取」欄をオンにしてあると、
クロマトの総てを試験管に取り、かつ
ピークが隣接する部分を細かく取るよ
うな設定になります。
クロマト実行中に、30[mAU]以上での
スロープを検知し、分画しています。
Zoomして見ると4-5本目で分画して
いるのがわかります。
さらにZoomしてみましょう。
隣接するピークの谷として5-6本目を
分画しています。
ピークの肩として6-7本目を分画して
います。
クロマトグラムが上るとき、指定した
接線の傾きより小さくなると肩が現れ
たと判断します。次に指定した接線の
傾きより大きくなった場合に分画しま
す。
クロマトグラムが下るとき、指定した
接線の傾きより大きくなると肩が現れ
たと判断します。次に指定した接線の
傾きより小さくなった場合に分画しま
す。
67
分取方法と分画方法の可能な組み
合わの表です。
分画方法
分取方法
次へ移動 試験管容量 ピークの谷 ピークの肩
○
○
すべて分取
○
○
○
しきい値
○
○
○
スロープ
○
○
○
○
マニュアル
分取方法(Collection Method フラクション・コレクターの弁を開くトリガー)
マニュアル…検出方法でマニュアルを選択し、「すべて分取」ボタンがクリックされたとき。
すべて分取…「すべて分取」欄でオンを選択したとき。
しきい値…「開始しきい値」欄でしきい値を与え、クロマトグラムがしきい値を超えたとき。
スロープ…「スロープモード」欄で、Low Slope,Midium Slope, Custom Slopeが選択され、クロマト
グラムがスロープの検出範囲内での傾きが設定値より大きくなったとき。
初期廃液が設定されている範囲では、分取方法は機能しない(「すべて分取」ボタンを除く)。
分画方法(Fraction Method フラクション・コレクターを移動し、次の試験管に移るイベント)
次へ移動…「次へ移動」ボタンをクリックしたとき。
試験管容量…指定した試験管容量に達したとき。
ピークの谷…隣り合うピークの谷として検出されたとき。
ピークの肩…ピークの肩として検出されたとき。
すべて分取中に、しきい値を超えるかスロープを検出したとき。
開始しきい値を超えての分取中に、スロープを検出したとき。
スロープを検出しての分取中に、開始しきい値を超えたとき。
すべて分取 しきい値
マニュアル
UV1
UV1+UV2
全波長
外部
Mass
検出方法で利用できる分取方法の表
です。
分取方法
検出方法
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
スロープ 初期廃液
○
○
○
○
○
○
○
TECHNICAL PARAMETERS:
Wavelength range 200 - 400 nm (256 elements on CCD)
Typical spectral half-width 8 nm
Accuracy of adjustment ± 1 nm
Reproducibility ± 0.5 nm
Light source Deuterium discharge lamp
Noise level at test cell (254 nm, TC 0.75 s) ± 5 x 10-5 AU
For the UV-Vis
TECHNICAL PARAMETERS:
Wavelength range 200 - 840 nm (256 elements on CCD)
Typical spectral half-width 10 nm
Accuracy of adjustment ± 1 nm
Reproducibility ± 0.5 nm
Light source Deuterium discharge lamp and halogen lamp
Noise level at test cell (254 nm, TC 0.75 s) ± 5 x 10-5 AU
Drift at test cell (254 nm after 1 h) 1 x 10-3 AU/hr
68
注意…外部の検出器を使用する設
定にすると、「波長」による解析機能
を使うことはできません。
■15 外部検出器
Isolera Daltonでは、更に外付けの検
出器を使うことができます。
メイン・メニューから「システム」の
「Detector」タブに入ります。
「External Detector」ダイアログで、
「Enable」欄をYesにしてください。
「Signal Range」欄に外部検出器の出
力電圧をmVで指定します。ここで指
定した電圧が6000[mAU]になる様に
クロマトグラムをスケーリングします。
†
「Extended Flush Volume」欄は、外付
け検出器から内臓UV検出器のフ
ローセルまでの配管容量を与えま
す。配管差による検出のタイムラグ調
整をします。
「Max Dispense Rate」は、外部検出
器の耐用流速の上限値を指定しま
す。
以上の設定がされると、「メソッド」タ
ブの「検出条件」で、「検出シグナル」
に外部を選べるようになります。
グラジエントをを実行すると、外部検
出器の信号でクロマトグラムを描き、
取り分けがされます。 (図はシュミ
レータのものです)
λ ALL、MS、UV1,UV2がモニターに
なっています。
† 最大5000[mV] = 5[V] がIsoleraの入力上限となります。 外付け検出器の出力が1[V]なら
1000[mV]と指定します。(Ex. ELSD-A120, ELSD-1080)
69
■付録A エラーのとき
Isolera Spektraを使用して、深刻なエ
ラーが起きたときは、弊社にご連絡
下さい。†
「メイン・メニュー」より「システム」に入
り、「Maintenace」タブに入って下さ
い。
USBメモリーをUSBポートに差し込ん
で下さい。「Sytem Configuration and
logs」ダイアログで「Export」ボタンをク
リックして下さい。
USBメモリーへの書き込みが終了し
たら、USBポートからUSBメモリーを
抜いて下さい。
この情報が書き込まれたUSBメモ
リーを、お手持ちのパソコンで開いて
下さい。
USBメモリーを、エクスプローラーで
開いたのが左図です。
logsフォルダー中で、「Export」とした
日付・時刻のログのジップフォルダー
を、メールに添付してお送り下さい。
MS側がエラーを起こして使用不能な
ときに、MSを切り離すことでIsoleraが
使用可能になります。
メイン・メニューの「システム」に入り、右
欄の「Detector」タブに入ります。
「Mass Detector」欄で、Massの接続を
「No」にしてから、右上の「Main Menu」ボ
タンをクリックして「シャットダウン」して下
さい。
再びIsoleraだけ電源投入すれば、『■5
メソット作成とクロマトⅡ』節以降の機能
のほとんどが利用できます。
† Isoleraは電気製品の一つです。 クロマトに特有な配管閉塞に起因しての機械的な故障、経
年的な故障、内臓コンピューターがフリーズしたりすることがあります。
70
■付録B カートリッジのデータ
SNAP KP-Sil 10g
SNAP KP-Sil 25g
SNAP KP-Sil 50g
SNAP KP-Sil 100g
SNAP KP-Sil 340g
SNAP KP-Sil 750g
SNAP KP-Sil 1500g
SNAP HP-Sil 10g
SNAP HP-Sil 25g
SNAP HP-Sil 50g
SNAP HP-Sil 100g
SNAP HP-Sil 340g
SNAP Ultra 10g
SNAP Ultra 25g
SNAP Ultra 50g
SNAP Ultra 100g
SNAP Ultra 340g
SNAP C18 12g
SNAP C18 30g
SNAP C18 60g
SNAP C18 120g
SNAP C18 400g
SNAP C18 950g
SNAP C18 1850g
SNAP NH 11g
SNAP NH 28g
SNAP NH 55g
SNAP NH 110g
SNAP NH 375g
SNAP NH 900g
SNAP NH 1800g
ZIP KP-Sil 5g
ZIP KP-Sil 10g
ZIP KP-Sil 30g
ZIP KP-Sil 45g
ZIP KP-Sil 80g
ZIP KP-Sil 120g
ZIP Sphere 5g
ZIP Sphere 10g
ZIP Sphere 30g
ZIP Sphere 45g
ZIP Sphere 80g
ZIP Sphere 120g
ZIP KP-NH 6g
ZIP KP-NH 11g
ZIP KP-NH 33g
ZIP KP-NH 50g
ZIP KP-NH 90g
ZIP KP-NH 130g
Volume Flowrate Max Pressure Air Flush
(ml)
(ml/min) (bar)
(CV)
7
15
36
6
7
33
75
5
7
66
100
3
7
132
100
2
5
470
200
2
10
990
200
2
10
1980
500
2
7
15
12
6
7
33
25
5
7
66
50
3
7
132
50
2
5
470
100
2
7
17
36
6
7
45
75
5
7
90
100
3
7
164
100
2
5
590
200
2
7
15
12
6
7
33
25
5
7
66
50
3
7
132
50
2
5
510
100
2
10
990
200
2
10
1980
500
2
7
15
12
6
7
33
25
5
7
66
50
3
7
132
50
2
5
510
100
2
10
990
200
2
10
1980
500
2
3
8
18
7
3
15
36
6
10
45
60
4
10
60
60
3
8
98
100
2
10
178
100
2
3
10
18
7
3
19
36
6
10
58
60
4
10
75
60
3
8
124
100
2
10
225
100
2
8
15
45
60
102
170
3
3
10
10
8
10
6
12
20
30
50
50
71
7
6
4 ZIP KP-NH は、Isolera
Spektraのデータ管理に未登録
3 のカートリッジです
2
2
バイオタージ・ジャパン株式会社
本社:〒136-0071 東京都江東区亀戸 1-14-4 第二萬富ビル6F
TEL:03-5627-3123 FAX:03-5627-3121
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TEL:06-6397-8180 FAX:06-6397-8170
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