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参考資料集 -(3)(PDF形式:1061KB)

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参考資料集 -(3)(PDF形式:1061KB)
日中レアアース交流会議について
1.交流会議の概要
○日中レアアース交流会議は、日中両国の官民のレアアース関係者
が出席する会議。1988年以来、これまでに、今回を含め18回開
催。
○2005年11月以降、約3年にわたり開催されていなかったが、2008
年5月の大臣会談(甘利前大臣−張国家発展改革委員会主任)で
の早期開催の合意を踏まえ、本年、4月14、15日に東京で開催。
○従来の会議内容は、レアアースの需給動向に係る情報交換が中
心。
今回の会議から、貿易、投資、環境、技術、政策等を含む総合的な
内容に拡大。
日中レアアース交流会議について
2.今回の会議の結果
○レアアースに関する産学官のシンポジウムと、政府間対話(副局長級)
の二本立てで開催。
○シンポジウムには、日中両国から産官学の関係者約200名が参加(中
国側からは19名が参加)。レアアースの技術動向を中心に、双方から
約10名ずつが発表。
○政府間対話には、日本側から後藤製造局次長、北川資源・燃料部長
他が出席。中国側からは国家発展改革委員会の熊産業協調司副司
長他が出席。対話の結果、以下の点に合意。
1)日中間でレアアース分野の官民交流を定期的に行うことは、日中双方の
レアアース産業の発展に有意義。
2)会議は、経済産業省と国家発展改革委員会(注)との間で、概ね年1回
を目途に定期的に開催する。次回会合は、概ね1年以内に中国で開催
する。
(注)レアアースに関する権限の一部が、昨年新設の「工業情報化省」に移管されたが、交流会議
は国家発展改革委員会が行う。
3)会議の内容を、レアアースの需給のみならず、貿易、投資、環境問題、
技術動向等に関する総合的な内容とする。
希少金属資源(レアメタル)の探査開発関連事業《委託費》
平成21年度予算額 一般会計
エネ特会計
997,983千円(平成20年度 1,000,000千円)
424,000千円(平成20年度 240,000千円)
平成20年度補正予算額 一般会計 279,987千円
【事業概要】
付加価値の高い工業製品の製造等に必須のレアメタルの安定供給確保の観点から、その賦存の高いポテン
シャルが期待される地域において資源探査等の基盤調査事業を実施する。また、レアメタルを産出する鉱山の
開発を効率的に実施するため、レアメタルの効率的な生産手法についても併せて調査・検討を行う。
※エネ特については、省エネルギー製品の製造に必要不可欠なレアメタル(レアアース、ガリウム、コバルト、
プラチナ)を対象に実施。
【ターゲットエリア】
アフリカ、中央アジア、環太平洋地域等
【スキーム】
経済産業省
<レアアース、タングステン、プラチナ等の重点地域例>
委託
カザフスタン
タングステン
中国
引き続きレアアース、タングステ
ン等の安定確保を図る
民間団体等
(JOGMEC)
カナダ
タングステン
タイ
タングステン
レアアース
ベトナム
タングステン
レアアース
ブラジル
レアアース
米国
レアアース
ボリビア
タングステン
プラチナのターゲット
南アフリカ
レアアース
プラチナ
ボツワナ
プラチナ
オーストラリア
レアアース
レアアースのターゲット
タングステンのターゲット
JOGMECが実施する資源探査・調査プロジェクト(平成20年度)
JOGMECが実施する資源探査・調査プロジェクト(平成20年度)
15か国30プロジェクト(うちレアメタルは、8か国12プロジェクト)で実施
カナダ
カザフスタン
ウシュコル・ムラリ(タングステン)
ベトナム
ラオカイ(銅・レアアース)
セルウィン(タングステン)
米国
クラツスプリングス(レアアース)
インドネシア
メキシコ
ラトルトウガ(銅)
カジョン(インジウム・亜鉛)
フローレス(インジウム・亜鉛)
ペルー
フィリピン
タイサン(銅)
バタンガス(銅)
パシュパップ(モリブデン・インジウム)
ブラジル
ゴイアスユナイテッド(銅)
カンボジア
クラチエ北部(銅)
クラチエ南部(銅)
アグアペイ(ニッケル)
ボリビア
メンドーサ(亜鉛)
南アフリカ
CGS/産総研プロジェクト(レアアース)
ワースプリングス(プラチナ)
オーストラリア
ジョージナベーズン(亜鉛・鉛)
ラウス(インジウム・亜鉛)
ロックスビーダウンズ(レアアース)
メーベルクリーク(レアアース)
:レアメタル・プロジェクト
アルゼンチン
フロンテラ(銅)
チリ
コピアポ(銅)
チャナラル(銅)
ラセレナ(銅)
アイスラーダ(銅)
パパス(銅)
プンタアルタ(銅)
パスクア(銅)
フラノ(銅)
金属資源(レアメタル・鉄鉱石等)の探鉱開発支援
事業イメージ
事業の内容
:(独)石油天然ガス・金属鉱物 《探鉱出融資》
資源機構
産投出資金
探鉱資金出融資
○支援対象者:金属資源の探鉱・開発等を行
う金属鉱業を営む本邦法人
(独)石油天然ガス・
民間企業
国
等
金属鉱物資源機構
○事業内容 :
《探鉱出融資》金属資源(レアメタル・鉄鉱
《債務保証》
石等)の探鉱事業に必要な
資金について、出資・融資
産投出資金
による支援を行う。
(独)石油天然ガス・
民間企業
《債務保証》 金属資源(レアメタル・鉄鉱 国
金属鉱物資源機構
石等)鉱山の開発に必要な
資金を金融機関から借り入
開発資
債務
れる際に、債務保証による
金融資
保証
支援を行う。
○実施主体
金融機関
上記事業に必要な資金として、(独)石油天
然ガス・金属鉱物資源機構に対し、財政投融
資特別会計(投資勘定)から出資を行う。
金属鉱物探鉱・開発への支援制度の見直し等
赤字部分は平成20年度追加拡充部分
青字部分は平成20年度補正追加拡充部分
探
区
分
事業概要
国
内
融
資
鉱
資
金
開 発 資 金
外
海
出
資
融
資
債 務 保 証
開発事業を実施するための、企業の民
リスクの高い探鉱事業について、探鉱に必要な資金を出資または融資で提
間金融機関等からの借入資金に対して、
供し、企業の探鉱活動を支援する。
債務保証による支援を行う。
20年度産投出資金
(括弧内は自己資金等)
21年度産投出資金
(括弧内は自己資金等)
(20年度補正予算を含む)
12億円(32億円)
196億円(12億円)
88億円(債務保証基金125億円)
計100億円
45億円(債務補償基金170億円) 計241億円
①銅、鉛、亜鉛、金、ボー ①金、ボーキサイト、すず、銅、
①銅、鉛、亜鉛、金、ボーキサイト、すず
キサイト、すず、鉄
鉛、亜鉛、鉄
対象鉱種
融資(出資)比率等
対象事業
②ウラン、ニッケル、白金族、マン ②ウラン、ニッケル、白金族、マンカ
銅、鉛、亜鉛、マンガ
②ウラン、ニッケル、白金族、マンガン、クロム、タ
ガン、クロム、タングステン、モリブ ゙ン、クロム、タングステン、モリブデン、
ン、金、タングステン
ングステン、モリブデン、ニオブ、タンタル、アンチモニ
デン、ニオブ、タンタル、アンチモニー、
ニオブ、タンタル、アンチモニー、チリウム、
ー、リチウム、ボロン、チタン、バナジウム、ストロンチウ
リチウム、ボロン、、チタン、バナジウ ボロン、チタン、バナジウム、ストロンチ
ム、希土類
ム、ストロンチウム、希土類
ウム、希土類
大規模共同プロジェクト
①の鉱種:所要資金の7 ①の鉱種:所要資金の各金融機関別債
の場合:所要資金の5
0%以内
務の80%以内
0%以内
所要資金の70%以
それ以外の場合:所要資
内
金の10%以内(但し、 ②の鉱種:所要資金の8 ②の鉱種:所要資金の各金融機関別債
務の90%以内
②の鉱種の場合は30% 0%以内
以内)
坑道探鉱、ボーリン
グ探鉱、物理探鉱、 坑道探鉱、ボーリング探鉱、物理探鉱、地化学探査、
採鉱、選鉱、精錬その他
地化学探査及び 地 地質調査及びF/S
質調査
利便性向上のため、①出資制度における対象者の要件を緩和(本邦法人が出資・経営を支配している外国法人への出資を可能とする。)。
②融資及び債務保証制度における対象者の要件の一部(本邦法人が出資する外国法人に対する資金供給を行う場合の要件)を撤廃。
③先進国の金等を対象とした一般融資(金利減免なし)及び金利減免付融資制度を一本化するとともに、金利減免の条件を簡素・合理化。
JOGMEC融資を活用した探鉱中のプロジェクト
JOGMEC
融資を活用した探鉱中のプロジェクト
国名
プロジェクト
鉱種
融資時期
チリ
カセロネス
銅
平成18年8月
平成21年2月
ボリビア
ポルベニール
亜鉛
平成19年8月
平成20年11月
ソロモン
イザベル島
ニッケル
平成19年11月
平成21年1月
ソロモン
チョイスル島
ニッケル
平成19年11月
平成21年1月
ペルー
ケチュア
銅
平成20年3月
米国
マン
ニッケル・プラチナ
平成21年1月
豪州
サウスダウン
鉄
平成21年3月
豪州
ローパーバー
鉄
平成21年3月
米国
マンプロジェクト
(ニッケル・プラチナ)
:レアメタルプロジェクト
ペルー
ケチュアプロジェクト
(銅)
オーストラリア
ローパーバープロジェクト
(鉄)
オーストラリア
サウスダウンプロジェクト
(鉄)
ボリビア
ポルベニールプロジェクト
(亜鉛)
ソロモン
チョイスル島プロジェクト
(ニッケル)
ソロモン
イザベル島プロジェクト
(ニッケル)
チリ
カセロネスプロジェクト
(銅)
我が国の海洋におけるエネルギー・鉱物資源の調査・開発
○世界第6位の広さを誇る我が国の領海・排他的経済水域(EEZ)には、石油・天然ガス資源や金、銀、
銅、レアメタルなどの金属鉱物資源が一定程度存在していると見込まれている。
○しかしながら、これまでは採掘条件等の問題から、技術開発や探査活動が十分に行われてこなかった。
○一方、昨今の中国やインドといった新興経済国の台頭により、世界のエネルギー・鉱物資源の需給が
逼迫し、石油・天然ガスや鉱物資源の価格が急騰。
○こうした中、我が国領海・EEZは、地政学的リスクが最も少ないエネルギー・鉱物資源の供給源であり、
我が国に残されたフロンティアとして、その開発を進めて行くことが急務。
我が国の排他的経済水域
銅の価格推移(00∼08年)
($/トン)
10,000
9,000
8,000
7,000
6,000
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
-
銅価格の推移(LME)
00年
01年
02年
03年
04年
05年
06年
07年
08年
コバルト(レアメタル)の価格推移(90∼08年)
120
コバルト地金価格推移(Co純分重量、出典:Metal Bulletin)
100
80
$/ kg
60
40
20
0
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
年
00
01
02
03
04
05
06
07
08
海洋における鉱物資源の概要
海底熱水活動
海底拡大軸
海山
大洋底
島弧
海溝
海底拡大軸
沈み込み
海底熱水鉱床
コバルトリッチクラスト
マンガン団塊
説明
海底から噴出する熱水に含
まれる金属成分が沈殿して
できたもの
海底の岩石を皮殻状に覆う、
厚さ数mm∼10数cmのマン
ガン酸化物
直径2∼15cmの楕円体
のマンガン酸化物で、海底
面上に分布
含有するエネル
ギー・鉱物資源
銅、鉛、亜鉛、金、銀やゲル
マニウム、ガリウム等レアメ
タル
マンガン、銅、ニッケル、コバル
ト、白金 等
マンガン、ニッケル、銅、コ
バルト 等30種類以上の
有用金属を含有
500m∼3,000m
1,000m∼2,400m
4,000m∼6,000m
沖縄近海や伊豆・小笠原海
域に賦存。
南鳥島を中心とする我が国の
排他的経済水域(EEZ)及びそ
の周辺海域。
ハワイ沖等の公海に分布。
分布する水深
賦存・分布場所
海底熱水鉱床開発のための現在の取り組み
1.平成21年度予算額10億円 (平成20年度予算額5億円)
(平成20年度補正予算額5億円)
2.実施内容
海底熱水鉱床の開発は、世界的に事業化例もなく、また、鉱床開発のためには、環境への影響
についての十分な配慮が必要であるため、海洋環境への影響を低減する採鉱技術等の開発に
向けての技術課題等の調査に平成20年度より着手したもの。
平成21年度は、①沖縄、伊豆・小笠原海域において、海洋環境調査及び環境影響予測モデル
の設計、②採鉱・揚鉱方式の検討、③製錬工程の最適プロセスの検討、等を実施。
また、平成20年度補正予算として、自航式深海底サンプル採取システムなどの海底鉱物資
源探査を強化するための機器整備5億円を確保。
3.実施体制
経済産業省
委託
伊豆・小笠原海域
(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構
海底熱水鉱床開発促進化技術調査委員会
沖縄海域
環境影響評価WG
資源開発WG
製錬技術WG
発見されている主な海底熱水鉱床
「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」の策定
○日本の領海を含めた排他的経済水域は世界第6位の広さ(約447万k㎡)。
○大陸棚延伸海域(国連に申請中、約74万k㎡ )を含め、その海底には、レアメタル等金属鉱物資源、
メタンハイドレート等が豊富に存在することが期待。
○メタンハイドレート、海底熱水鉱床等の10年後の商業化を目標とした具体的な道筋を明確化する「海
洋エネルギー・鉱物資源開発計画」を策定(21年3月24日 総合海洋政策本部了承) 。
「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」の概要
○メタンハイドレート
○石油・天然ガス
生産技術等の研究実証
(平成21∼27年度)
○長期連続生産実現のため、陸上産出試験を実
施。
○大水深(50∼100気圧相当)での、海洋産出試験
を安全に実施するための計画立案や海洋掘削装
置等資機材の確保。
○海洋産出試験を2回実施。(平成24∼27年度)
○海底熱水鉱床
(第1期)
基礎物理探査
○平成20年度∼23年度(4年間):
操船技術や探査技術等の技術習得および年間平均
約5千k㎡程度の探査を実施。
○平成24年度以降:
年間平均約6千k㎡の探査を実施。
○二次元物理探査船の傭船等により、未探鉱海域の
広域探査を実施。
基礎試錐(ボーリング)
商業化の実現に向けた技術の整備
(平成28∼30年度)
○残された技術課題、経済性評価、環境影響評価
等の総合的な検証。
全体を通じて取り組む課題
○探査データ及び解析結果等を慎重に検討。
○民間企業の意向を考慮しつつ、基礎試錐(ボーリ
ング)を実施。
○調査海域の海洋環境に与える影響に配慮し、専
門家等の意見を聞きつつ、調査を実施。
(平成21∼24年度)
○存在が確認されている有望鉱床の詳細な資源
量の把握。
○海洋環境調査(生物の生息状況や海流等)の実
施。
○環境影響予測モデルの設計・開発。
○採鉱システム、揚鉱システム等の基礎的検討
○海洋実験機の設計。
○製錬技術の基礎的検討。パイロットプラントの設
計。
(第2期)
(平成25∼30年度)
第1期の各々の分野での検討結果を踏まえ、以
下を実施し、商業化を目指す。
○新規鉱床の探査とその資源量の詳細な把握。
○環境影響予測モデルの実証試験の実施。
○採鉱に係る海洋実験機の製作、実証試験を踏
まえた商業機の設計を実施。
○製錬に係るパイロットプラントの製作、試験及
び実証プラントの建設、試験を実施。
○我が国周辺海域における賦存海域・賦存量の詳
細な把握。
○効率的な生産手法に必要な技術開発等。
海洋資源開発の促進
平成21年度補正予算額:295億円
○日本の領海を含めた排他的経済水域は世界第6位の広さ(約447万k㎡)
○大陸棚延伸海域(国連に申請中、約74万k㎡ )を含め、その海底には、レアメタル等金属鉱物
資源等が豊富に存在することが期待
○海底熱水鉱床等の10年後の商業化を目標とした具体的な道筋を明確化する「海洋エネル
ギー・鉱物資源開発計画」を策定(21年3月 総合海洋政策本部了承) 。
○同計画の実現のためには、海洋資源の賦存量の把握、採掘技術の開発、海洋環境等の調査
が急務。
海底熱水鉱床等の海洋鉱物資源の加速的な開発のため、世界最先端の新
海洋資源調査試験船を調達し、資源量調査、採掘実証試験機の製作に必
要な採掘要素技術試験等を行う。
新・海洋資源調査試験船(イメージ)
海底資源調査の内容
総トン数:5,000トン、全長100m級、速力20ノット
3系統の調査作業口
同じ位置に留まるための水中プロペ
ラ(前後合計5基)
海底環境の確認
鉱床の広がりの確認
精密な海底地形
図の作成
鉱床の広がりの確認
海洋資源探査用ケーブル
鉱床が存在する場所
の深さ、厚さの確認
海底熱水鉱床
鉱床が存
在する場
所の深さ、
厚さの確
認
コバルトリッチクラスト
鉱床の広がりの確認
メタンハイドレート
採掘要素技術試験の内容
海底の地形や環境の
データを取る探査機
(AUV)
海底の岩石・生物
を採取する探査
機(ROV)
高速走行可能な全方位プロ
ペラ
• 鉱石物性(硬さ、密度等)
最新の大型機器を
海底の鉱物資源 自動で投入・回収す
を探す掘削機械 る格納システム
(BMS)
<要素技術試験のイメージ><必要な基礎データ>
採掘要素技
術試験機
• 材質、掘削回転数、粉砕粒度、採
掘方法等の違いによる掘削量等
• 走行システムの違いによる走行速
度、移動量等
• 環境影響評価のための岩石、底質
等の巻き上げ量、懸濁度等
非鉄金属のリサイクル状況
★ 非鉄金属は回収・再生可能な資源であり、資
源の安定供給を確保する観点から、リサイク
ルシステムの確立が重要。
★ 特に、資源の偏在が著しく、希少性の高いレ
アメタル類については、リサイクル原料は貴
重な国内資源。
★ 銅、亜鉛、鉛、アルミ等の主要非鉄金属に加
え、レアメタルについても、リサイクル活動が
行われているものの、回収率の向上のために
は、リサイクル原料を安定的に確保するシス
テムや回収設備等の整備が課題。
鉱種
国内の原料に占めるスク ラッ
プ等の割合(%)(推計値)
銅
70
鉛
ニッケル
89
44(注1)
クロム
26(注1)
コバルト
7(注2)
モリブデン
14(注3)
(出典)
○JOGMEC鉱物資源マテリアルフロー2007
○銅、鉛、亜鉛:日本鉱業協会「鉱山」
○ニッケル∼バナジウム:JOGMEC調査による
注1:特殊鋼分野の消費量に占めるスクラップ原料の割合(2003年)
注2:日本の需要量における鉄鋼分野で使用されたスクラップ原料
の占める割合(1999年)
注3:日本の消費量における金属スクラップ及び石油精製使用
済み触媒からの回収量の占める割合(2003年)
★ 多数の非鉄金属が、様々な工業製品の部品
として、多様な形態で利用される。使用済み
製品から、効率的にリサイクルを進めるため
には、高度の分離技術が必要。
主要レアメタルのリサイクルの状況
レアアース
インジウム
○ネオジム磁石用原料の約1/3が工程くずとして回収。我
が国磁石用合金メーカーによるリサイクルが進展。
○使用済み製品からのネオジム磁石の回収は行われていない。
バージン原料
ネオジム:数千t
ジスプロシウム:
数百t
インジウム原料
最終製品
磁石用合金
(約2万t)
*推定
磁石
(磁石用
合金の3
分の2程
度)
○ インジウム地金の国内需要は世界最大(約6割)で、約8割
が液晶パネルのITO透明電極用。
○ITOターゲット中のインジウムの約8割は再度ターゲット
原料としてリサイクルされる一方、使用済み液晶パネル中の
インジウムの回収は行われていない。
(ハイブリッド)自動車
パソコン
産業機械
家電(エアコン、洗濯機等)
最終製品
中間製品
・ITO透明電極: 790t
・ボンディング等:115t
約1,000t
・液晶テレビ
・プラズマテレビ
・国内生産: 73t
・輸入量:
433t
・ITOターゲットの使用済み品リサイクル:630t
・ITOターゲットの使用済み品リサイクル:
630t
・スクラップ再生: 530t
合金から磁石を製造する過程
で、合金量の約3分の1にあ
たる「研削くず」が発生
保存
使用済製品
・保存: 131t
タングステン
プラチナ
○超硬工具の製造工程くずは国内タングステンカーバイトメー
カーによって超硬工具用途等としてリサイクルされている。
○使用済み超硬工具のうち、約2割は国内で超硬工具用途、特
殊鋼用途としてリサイクルされているが、約8割が中国等へ
輸出されている。
新規原料
約8,700t
・三酸化タングステン:2,800t
・タングステン酸アンモン:1,900t
・タングステン粉末 :
700t
・フェロタングステン: 1,200t
・タングステンカーバイド:2,100t
中間製品
約9, 000t
タングステン
製造
最終製品
約6,000t
・超硬工具:3,700t
・特殊鋼: 1,200t
・触媒: 660t
・その他: 560t
工程くずのリサイ
クル:200t
クル: 200t
使用済み超硬工具のリサイクル:800t
○年間60トン程度を使用。主要用途は自動車用排ガス浄
化触媒。
○高価な金属であり、排ガス触媒等リサイクルが進みやす
い形態であることもあり、リサイクルは進展。
新規原料
回
収
・
廃
棄
最終製品
中間製品
約73t
約62t
・未加工: 60t
・加工:
海外:
超硬合金及びその
スクラップ
約3,000t
出典:平成19年度鉱物資源供給対策調査報告書
鉱物資源マテリアルフロー2007
3Rシステム化可能性調査(超硬合金スクラップのリサイクルシステム)報告書 等
2t
・化成品
・各種合金
・自動車排ガス浄化触媒: 35t
・宝飾用:
16t
・硝酸製造等触媒:
12t
・石油精製触媒・電子工業用等:10t
廃棄物、銅精錬工程からの回収
(使用済触媒、電気・電子部品、ガラス用るつぼ)
回
収
・
廃
棄
企業間(BtoB)取引におけるレアメタルリサイクルの現状
レアメタルでは、鉱種によってリサイクル率に大きな違いが存在。
企業間(BtoB)の回収(+金属への再生)の状況:
★液晶パネルの製造に用いられるITOターゲット ⇒ 極めて高率のインジウムのリサ
イクルが進展
★高性能磁石の製造時に発生する「研削くず」 ⇒ ネオジム、ジスプロシウムのリサイ
クルが一部進展
★使用済みの超硬工具 ⇒ タングステンのリサイクルが一部進展
★液晶パネル用ガラス、ハードディスク用ガラス等の精密表面研磨に利用された研磨剤
⇒ セリウムを含むが全量廃棄
【例:高性能磁石(NdFeB磁石)の製造過程で発生する「研削くず」】
最終製品
バージン原料
ネオジム:数千t
ジスプロシウム:数百t
磁石用合金
磁石
(約2万t)
(磁石用合金
の3分の2程
度)
*推定
使用済製品
(ハイブリッド)自動車
パソコン
産業機械
家電(エアコン、洗濯機等)
合金から磁石を製造す
る過程で、合金量の約
3分の1にあたる「研削
くず」が発生
レアメタル利用製品のリサイクルの現状
レアメタルリッチの製品としては、「小型二次電池」「パソコン」に加え、「携帯電話」「携帯型
音楽プレーヤー」「デジタルカメラ」等の小形家電があげられる。
生産・出荷された製品に含まれる総金属量(平成18年) ①×④
製品1t当たりに含まれる金属量 ①
Ta
携帯電話
516
PHS
デジタル
2,130
カメラ
ビデオ
748
カメラ
携帯型
オーディオ
16
プレーヤー
合 計
-
Co
W
In
250
808
25
Pd
Pt
66
38
84
23
18
13
29
8
232
8
Nd
Dy
66
3
0
0
0
0 1,770
194
生産・出荷された
製品の総重量(④)
から算出
Ta
Co
W
In
Pd
Pt
Nd
Dy
3.30
1.60
5.16
0.16
0.42
0.05
0.42
0.00
10.75
0.19
0.42
0.12
0.09
0.02
0.00
0.00
3.53
0.06
0.14
0.04
1.10
0.00
8.36
0.92
④=②×③
8
-
8
-
16
-
0
-
3
-
0
-
0
-
②製品1台当たりの重量
③製品生産・出荷台数
④製品総重量
(g)
①製品1t当たり金属含有量:経済産業省資源エネルギー庁鉱物資源課試算
②携帯電話等、デジタルカメラ、ビデオカメラの国内生産台数:工業統計(経済産業省調査統計部)
②各種音楽プレーヤーの出荷台数:デジタルAV機器市場マーケティング調査要覧(2007年版)((株)冨士キメラ総研)
③1台当たり重量:経済産業省リサイクル推進課調査
0.01
0.00
0.00
0.01
0.00
0.00
0.00
0.00
17.58
1.85
5.73
0.31
1.61
0.07
8.78
0.92
(t)
小形家電の回収システムは未整備であり、レアメタルのリサイクルは一部のみ実施。
再資源化率・回収の現状
○小形二次電池:資源有効利用促進法に基づき小形二次電池メーカーが回収・再資源化。
再資源化率=> H19FY:ニカド73%、ニッケル水素77%、リチウムイオン56%
○パソコン:資源有効利用促進法に基づきパソコン製造メーカーが回収・再資源化。
回収台数 => H19FY:307千台 (過去最高=H18FY:310千台)
○携帯電話:通信事業者及び端末メーカーが自主回収・再資源化。
回収台数 => H19:644万台
(過去最高=H13:1,361万台)
小型家電からのレアメタルの回収
含有金属の分析例
携帯電話・デジタルビデオカメラのレアアース含有濃度は、鉱石の約5倍
携帯電話の金含有濃度は、鉱石品位の約80倍
品目
重量
(g/台)
携帯電話(電池を除く)
80
デジタルビデオ
930
携帯オーディオ
170
プレーヤー
デジタルカメラ
360
(参考)鉱石
レアアース
鉱石比
0.204
5.1
0.208
5.2
0.000
0.000
タングステン
プラチナ
パラジウム
鉱石比
鉱石比
鉱石比
0.121
0.121 0.0013
1.3
0.01
100
0.002
0.002 0.0002
0.2 0.003
30
0.0006 0.0006 0.0003
0.3 0.0006
6
0.000
0.000 0.003
0.003 0.00001
0.01 0.0004
0.04
1
0.001
0.0001
単位:%
金
鉱石比
0.04
80
0.01
20
0.013
26
4
0.017
34
0.0005
出典:平成19年度鉱物資源供給対策調査報告書 等
秋田県における小型家電の回収試験について
・金属スクラップや廃電子基板等をターゲットとした貴
金属リサイクルを展開(DOWAホールディングス)
<経緯等> 【 】内は事業実施主体等
平成18年度:秋田県大館市(スーパー、公共施設等)にて回収ボックスを設置し、使用済小型家電の収集試験を開
始【JOGMEC、RtoS研究会】。
平成19年度:秋田県北部地域、同県男鹿市に収集エリアを拡大【経済産業省、RtoS研究会】。
平成20年度:10月より秋田県全域に対象範囲を拡大【秋田県、RtoS研究会】。
(注:経済産業省と環境省の小型家電からのレアメタル回収等に係る連携事業については、平成20年度は秋田県、茨城県、福岡県で実施中。)
リサイクル・代替材料開発∼自動車に使用される主なレアメタル∼
乗用車の純分含有量
(1500-3000cc)
<マテリアルフロー>
特殊鋼製造
マンガン
ニッケル
クロム
コバルト
エンジン・トラン
スミッションの
製造
自動車製造
(組み立て)
使用
計
ニッケル
電装部品・モー
ター等製造
レアアース
プラチナ
パラジウム
ロジウム
リチウム
コバルト
触媒コンバータ
製造
リチウムイオ
ン電池
グラム/台
回収・廃棄・リサイクル
生産設備・装置
(超硬工具、作
業用ロボット)
プラチナ
パラジウム
ロジウム
スクラップ
タングステン
コバルト
ネオジム
ジスプロシウム
クロム
157
968
マンガン
2,055
コバルト
0.033
タングステン
0.005
プラチナ
1.600
パラジウム
1.894
ロジウム
0.281
レアアース
0.009
出典:平成19年度鉱物資源供給対策調査
出典:平成18年度鉱物資源供給対策調査
リサイクル・代替材料開発∼携帯電話に使用される主なレアメタル∼
バイブレーションモーター:レアアース
液晶画面:In
カメラ:ニッケル、Au
IC回路:Au
セラミックキャパシター:Pd,Ni
ニッケル水素電池:Ni
イヤホンジャック:Au
携帯電話の純分含有量
<マテリアルフロー>
原材料
レアアース
チタン
ニッケル
インジウム
金
プラチナ
パラジウム
ガリウム
タンタル
マンガン
アンチモン
クロム
コバルト
タングステ
ン
モリブデン
ニオブ
中間製品
・スピーカー
・振動モーター
・チップセラミックコ
ンデンサ
・チップ抵抗
・チップコイル
・液晶
・カメラ
・ガラスエポキシ樹
脂
・はんだ
・水晶振動子
・チップタンタルコン
デンサ
・IC
・イヤホンジャック
・電池
等
携帯電話
・電話機本体
・充電器
・電池
金、パラジウム
電気・電子部品
宝飾品
自動車部品
歯科・医療用
メッキ・フィルム
等
グラム/台
回収・廃棄・
リサイクル
使用
コバルト
スピーカー
電池
等
ニッケル
クロム
マンガン
コバルト
タングステン
モリブデン
ニオブ
タンタル
アンチモン
金
プラチナ
パラジウム
ガリウム
インジウム
レアアース
ニッケル
電池
ステンレス
等
ヒアリング等をもとに経済産業省作成
計
0.623
0.235
0.037
0.03
0.097
0.008
0.001
0.062
0.029
0.032
0.001
0.008
0.003
0.003
0.163
出典:平成19年度鉱物資源供給対策調査
使用済小型家電からのレアメタルリサイクルのシステム構築事業(環境省との連携事業)
背 景
事業規模等
小型家電には貴金属・レアメタルが多く含まれているが、家庭から排出されたものは、一
般廃棄物として市町村により埋立・焼却処分されている。
このため、使用済小型家電を効率的に収集するシステムの構築が急務である。
事業概要
多種多様である小型家電について効率的なレアメタルリサイクルシステムを構築するため、地方自治体と連携し複数の地域において使用済
小型家電について実際に収集するとともに、収集された使用済小型家電についてレアメタルの含有実態等レアメタル回収の可能性について
調査する。
○使用済小型家電の収集事業(環境省)
=>効率的な収集システムを構築するため、モデル地域において、ボックス方式、ピックアップ方式等による使用済小型家電の収集実証事業
を実施し、効率的・効果的な使用済小型家電の収集方法の検討を行う。
○使用済小型家電のレアメタル含有実態等調査(経済産業省)
=>使用済小型家電から経済的に見合うレアメタルの回収方法について検討するため、実際に収集された使用済小型家電の製品別等のレ
アメタルの種類、含有量等について分析等調査を行う。
<平成20年度補正> 実証事業実施地域 : 秋田県、茨城県、福岡県
使用済小型家電の回収・レアメタルリサイクルのイメージ
【回収・中間処理等】
【使用済み】
《主な回収対象機器》
【リサイクル】
<使用済小型家電からのレアメタルリサイクルのシステム構築事業>
(連携事業)
デジタルカメラ
環境省
経済産業省
デジタルビデオ
収集事業
MDプレーヤー
CDプレーヤー
MP3プレーヤー
カセットプレーヤー
ゲーム機
(収集)
・ボックス方式(市町村庁舎等)
・ピックアップ方式(不燃ごみ等)
・イベント方式(展示会等) 等
レアメタル含有実態等調査
・製品別、レアメタル含有部品別
等のレアメタル含有量分析 等
製錬所等
リサイクル処理施設
資源有効利用促進法の概要
Ⅰ.製品対策 使用済物品の発生抑制対策、部品の再使用対策及びリサイクル対策(原材料としての再利用)の取組を事業者に義務付け。
製造
<原材料>
分別・回収
<製品設計>
リユース・
リサイクル
指定省資源化製品
通
Reduce
流
(パソコン、自動車、家電、ぱち
んこ・パチスロ、金属製家具、ガ
ス石油機器
の全19品目)
指定再利用促進製品
特定再利用業種
ス
再生部品
又は再生資源の
製品製造への利用
事業者による自主回収・リサイクルの実施
ビ
Recycle
(紙製造業、ガラス容器製
造業、硬質塩ビ製の管・管
継手製造業、複写機製造
業、建設業、
の全5業種)
指定再資源化製品
(パソコン、小形二次電池の全2品目)
(パソコン、自動車、家電、ぱちん
こ・パチスロ、金属製家具、ガス石
油機器、複写機、浴室ユニット、シ
ステムキッチン、小形二次電池使
用機器
の全50品目)
ー
Reuse
消
・ サ
原材料等の使用の合理化等
によるリデュース配慮設計
原材料の工夫、
易解体性の向上等による
リユース・リサイクル配慮設計
費
指定表示製品
(スチール・アルミ缶、PETボトル、
紙製・プラ製容器包装、
小形二次電池、硬質塩ビ製品
の全7品目)
識別表示の実施
Ⅱ
Ⅱ.副産物(事業場)対策
事業場で発生する副産物の発生抑制対策とリサイクル対策(原材料としての再利用)の取組を事業者に義務付け
特定省資源業種
Reduce
Recycle
製造
(パルプ・紙製造業、
無機化学工業製品製造業等、
製鉄業及び製鋼・製鋼圧延業
銅第一次精錬・精製業、
自動車製造業
の全5業種)
○全7類型の制度について、それぞれ対象製品や業
種を指定し、当該製品や業種ごとに「事業者の判断
の基準となるべき事項(判断基準)を制定(10業種、
69品目)
○一定規模の事業者について判断基準に照らして取
組が著しく不十分な場合等は、勧告・公表・命令を行
い、命令に違反した場合は罰則がかけられる。
指定副産物
(電気業の石炭灰、
建設業の土砂・木材等
の全2品目)
※ エネルギー供給又は
建設工事に係る副産物
のみが対象
副産物の発生抑制・リサイクル対策
非鉄金属リサイクル技術開発の推進
∼希少金属等高効率回収システムの開発∼
プロジェクトの概要
廃小型電子・電気機器、廃超硬工具等の一部は、収集後、既存の非鉄製錬工程で
処理され、主要な非鉄金属が回収されている。現在の処理工程は、回収可能な金属
が銅、金などに限定されており、その他の希少金属は廃棄処分されている。
このため、高温によらない湿式製錬方式による回収工程の開発等を通じて、省エ
ネルギーの達成及び希少金属(インジウム、ニッケル、コバルト、タンタル、タングス
テン、レアアース)の回収率向上を図る。
①廃小型電子・電気機器等からの希少金属の回収
・希少金属を含有する部品の選択的分離・分解(セパレーション)技術の開発。
・最適酸浸出(リーチング)技術の開発
②廃超硬工具からのタングステン等の回収
・最適酸浸出(リーチング)技術の開発
政策上の位置付け
☆技術戦略マップ上の位置付け
重要技術のロードマップの「①総
合エネルギー効率の向上」の産
業分野の「素材製造プロセスの高
度化」に位置付けられている。
☆分野別推進戦略上の位置付け
エネルギー分野中の戦略重点科
学技術である「究極の省エネ工場
を実現する革新的素材製造プロ
セス技術」に位置づけられる。ま
た、環境分野中にも、必要な技術
開発として位置づけられている。
・研究開発期間:平成19∼22年度(4年間)
・平成21年度予算額:5.0億円
・平成20年度予算額:2.0億円
実施体制
経済産業省(JOGMEC(民間企業
委託及び大学等との共同研究
定額補助(10/10)(平成21年度から1/2
補助(一部(10/10))
プロジェクトイメージ
<技術開発要素>
経済的に回収可能な
ビデオレコーダー
超硬工具
デジカメ
希土類磁
石
携帯電話
多くのレアメタル・レアアース等を含有
①選択的分離・分解(セパレーション)技術
の開発
②最適酸侵出(リーチング)技術の開発
溶媒抽出-電解採取法(SX-EW法)等
<現状>
既存溶鉱炉
(乾式製錬炉)
<現状課題>
M
スラグとして廃棄処分
インジウム、コバルト、
タンタル、タングステン、
レアアース
・一部の非鉄金属(銅、金等)を除き多く
の希少金属は廃棄処分
・有害物質の拡散による環境汚染の懸念
+
-
+
-
インジウム、ニッケ
ル、コバルト、タン
タル、タングステン、
レアアースを回収
廃棄物減容化による 低温処理によるエネ
最終処分場逼迫解消 ルギーの使用合理化
回収率の向上、供給源の多様化に
よる非鉄金属鉱物資源の安定供給
製造工程で利用・廃棄されるレアアースのリサイクル技術開発
プロジェクトの概要
今後、普及拡大が見込まれる製品の製造工程において排出されるレアアースを含む不要物など、
技術的・経済的に抽出が困難なレアアース含有物について、レアアース等有用金属のリサイクル技術
の研究開発を行う。
具体的には、液晶パネル用ガラス、ハードディスク用ガラスの製造工程等で使用された低品位状態
のレアアースについて高品位化し再利用するための技術開発を実施する。
研究開発期間 平成21∼24年度(4年間)
事業総額(予定) 10.8億円
平成20年度補正予算額:1.5億円
平成21年度予算額:1.0億円(新規)
実施体制
国(民間団体等
技術開発のイメージ
既存の技術を組み合わせて実施する場合
混合希土
(レアアース)
酸化物
沈殿・回収
溶解
鉱酸
問題点
焼成
不純物含有
シュウ酸
レアアース研磨剤廃滓
混合希土
(レアアース)
酸化物
上澄み回収
不純物
含有
高温蒸気による
長時間加熱処理
沈殿廃棄
不純物除去が十分でなく、研磨剤とし
ての再利用に不適
副原料多消費
高価な副原料を多量に用いるため高
コスト傾向
排水・残渣多量発生
回収工程で多量に廃液、廃滓が発生
エネルギー多消費
沈殿回収
重油による焼成・酸化物化
上澄み廃棄
高温条件での長時間処理や焼成プロ
セスが必要であり、エネルギーを多量
に消費
新技術
<不純物>
・超微細ガラス粉
・鉄粉 等
(現在)
廃 棄
混合希土
(レアアース)
酸化物
不純物
非含有
不純物
除去・回収技術
再利用
<混合希土組成>
・セリウム
64%
・ランタン
30%
・プラセオジム 6%
○効率的な化学処理技術
効率的な化学処理技術
リーチングによるFe、Al等の不純物除去
○効率的な物理処理技術
効率的な物理処理技術
湿式分級、浮選等によるSiの除去
研磨剤
《用途の展開》
水素吸蔵合金
機能性材料
《技術の応用》
「使用済みガラスレンズ」、「蛍光体材料」等からのレ
アアースリサイクル
目指すべきアジア資源循環型経済社会圏のイメージ
○各国単位での循環型経済社会の構築が基本。
○その上で、汚染性の管理を前提にアジア域内での資源の有効利用を実現。
処理困難な資源
の日本での受入
日本
循環型社会形成の実績
・リサイクル産業の集積
・リサイクル法制度構築
<第1ステップ>
•
•
•
汚染性が管理された適
正なアジア域内資源循
環システムの構築
ERIAを活用した3R制度の構築支援。
エコタウン協力等を通じた3R技術・ノウハウ
の展開。
人材育成支援を通じた日本企業とのネット
ワークの構築。
<第2ステップ>
•
アジア各国
各国単位で循環型
経済社会を構築
処理困難な資源(廃基板等)を日本の高度
なリサイクルインフラで受入。
<第3ステップ>
再生資源の国際的
な有効利用
•
国内で利用価値の低い資源の国際的な有
効利用。
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