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Page 1 京都大学 京都大学学術情報リポジトリ 紅
Title Author(s) Citation Issue Date URL 生殖生理学の立場から(II 総説 霊長類学への展望) 大島, 清 霊長類研究所年報 (1975), 4: 25-29 1975-01-20 http://hdl.handle.net/2433/162602 Right Type Textversion Departmental Bulletin Paper publisher Kyoto University R 説 総 霊 長. . 類 学 へ の 展 望 生 殖 生 理 学 の 立 場 か ら 大 サルのL L W( di 理に関しては今年のはじめ 「 科学」 ( 大 島 約 ( 址理研究部門) . 一九 霊長規の胎姫にしかみいだ されていない肺瓢 J .1 97 4)におおまかな展望を試みたoヒトを含む霊長 f I オキッ トチナ-ゼ,逆に妊娠中 ヒトにはあって もサルに 好t の進化,その行動の基盤などを明らかにしようとい う はきわめて低値を示 すェス トリオ ールな る女 性ホルモ いわゆる詔F <Wl 学への展望なるものも,「 科学」に市い ソ.この二点をとりあげても霊長所 と非望F <m,ヒトと た ことのむしかえLになるかも知れない。この総説で, サルとの関 といった,進化論的にみた霊長灯の肋兜の特 雅老は "サルをヒトの実験モデルとして蚊川するにあた 性を うかがい知 るうえの訳読な資料をサルは托供して く っては,相似点は 大いに 活用 すべきで あるが,その場 れ るのである。 令,サルをヒトの蝉純な模型と見倣す ことは危険で,サ またサルは,と くにニホソザルは,年一回の叩売付E 型 ルの側に立って,サルその もののi t i 理掛 声を研究す るi l t ・ で秋に限局した沢机シーズソを もち,いわゆる " 蛋糊不 木姿弓 削こ立脚すべき"こと,また, "ヒトとの相舛 点を肢 妊ザル' 'の仲間である。この特性を活かして,不妊機F T , し く追及することによってその中に 9_ 長所の進化の過 の耶明に利mすることができるし,析入校からヒトへと 和を辿るとい う心桝えを忘れるな"とい う意味のことを 進化す るにつれて,咋閃交尾の多発I 乃型となるメカニズ の課老らの研究のm木的姿 nいたし,これが盟 析学へ' ムに もメスを入れることが可憶である. さらに興味拭い 勢であるとm じている. " 詔共析学への魅力は. ヒ トに のは卵nミ 老化の現 象である. 休l J l の内 分秘詐 官のなか 共 ついての珊l 叫題を脚 くいと( ・ ちがそこに卿 r fされるから で, 雌の卵弟も のみが他のI I 1 分秘符官にさきがけて早期に である' '( 宵J 也 1 9 6 r ' ) 0 老化す る. ヒトの妃I F . 糊がそれに相当する。野生のサル 1 .生殖生理研究の動向 E 姉期間が終ると死に至 る, とされてい は疋年期がな くL 4-5日の灯l 耶T l で.性周糊な繰返し,安価で入手の る。 この現象は,下I TL 動物の通へいであるが,サル もリミ 符易なラットやマウスが性の l )ズムとホルモソ,排卵械 験的飼育下に匠 くとF < 山きするし,J l刑期問を終えて も l ' 用され,間脳一下 F Tなどの生柄姓理の北本的な研究にT 死に至 ることはないから,下等動物にみ られ るように卵 垂体一性脱とい う松雄な械桝がホルモソレセプターのレ 巣の老化 ( ある いは 収熟)が個 体死へのヒ キガネにな ベルまで解明され るに至っているo今按も中晩 標的詩 る,とい うようなことはないらしい.卵巣老化は排卵, 官のホルモソレセプターの生化学的,微細構造学的研究 分娩回数,中枢の老化などとは関係な く,その機F Tは現 に宙歯研が用いられるべきは自明の理であるO生桐生理 在 もなお不明とい う ( 一戸,1 9 7 4). 卵災老化の機仔の 研究以外の分野でもかならずLもサルが理想的な突放動 解明は,とりもなおきずi L : 机址理学上のすべての閃周点 物ではないことが多い。たとえはブタは生理的,とくに をはらむ叔大の研究動向である。 さらに もうひとつ.ニホソザルの山掛 ま夜間ないし早 循環琵 許系の研究において, ヒトのモデルとしてきわめて リ ミ す( ・ れている ことが 突証 されてお り, 般近は これ より e ns e nが 恥 こ限られ, ブメt )カのワシ ソ トソ大学の J も作_ T L V . の小さい ミニブタが ブ タよりも江 口されている 験飼市立のT m明を外部の環暁の 日照時間 と逆にして山顔 ( 大汎 1 97 4) 0 を拭' 実 写したところ,人工照明と無関係であることがわか しかしながら生統生理の研究の場でどうしてもサルを った。つ まりサルの出産現象はサルの具有す る生物 リズ 用いなければならない場合があるOとくにgl を改めて後 ム,つ ま り体内時計によって支配されたことになる。体 用 述するが. 政和生理における胎児仮死の問題,分娩苑 内時計は,いわば,長い進化の過程で生体内に固定化さ 釆の れた生物 1 )ズムの記憶であるか ら,霊長邪の炎でるt l ! 机 り,また一定の月W. 周期をともな う褒状の子宮を持つ特 のt )ズムへの挑磯は,とりもなおきず彼 らの進化,適応 F <な活かした.子宮内避妊汚臭の副作用,避妊機序を解 の道程を探 ることになる。 掛声 ,胎児胎盤系の問題を追及する場合がそれであ 明する切合などがそれであるO 欧米の 霊長放研究所は, たしかに 医学研究の切 とし - 25- て,サルな ヒトのモデル として使用するために発展して 定,それにとも な う中 枢一性 腺の微細構造 的変化の祝 きたが,ほとんどの研究所で生殖生理学が基本的な研究 祭,それらの変化の基礎 となる物質の生化学的研究は, 対象とな っている。生命の謎を解 くとい う生物学一般の 生娘生理の研究にこそ不離一体のものだと侶 じている。 命跡 こおいて個体の発生 より成熟老化に至 る過程の生組 世界の研究に遅れをとらぬためにも,霊長析研究所は. 出P J ! の研兜は,あらゆる学問にその基礎をあたえるもの できるだけ早 く,少 くともアイソト-プ93 放室と花子励 である。オレゴソやテキサスでは輸入されたニホソザル 徽鏡を具鵬すべ きだと思 う。 l もった環境下での行動や性校能の変化を観察 の群れが.b 以後,生餌生理学全鰍 こわたる展望は 「 科学」( 大臥 す る研兜の対象となっている.膨大なアカゲザルの繁的 i . ' J な持つアメ1 )カでは,場所によって惜しげ もな くサル 1 9 7 4 )を参考にしていただ くとして,三 匹老 らのma i np r o ・ j e c tである周産期生理,人口問題についてL・ 千の解説を が' )3 故にt J ほ れている.妊娠ザルを用いた自動串衝突突 試みる。 放.数千肌のアカゲザルの下垂体や視床下部から抽出さ 2 .周 産 期 生 理 れたゴナ ドトロピソやその放出因子o欧米のサルを用い 今夏名古屋で開催され る国際霊長析学会のシ ソポジウ た/ _ l 三 机L L i 班・ : I ' : の研究動向は,筆者がすでに述べた諸点に ムの一つに 周産期生理 ( p e r i n a t a lp h y s i o l o g y )がとりあ しはられている。たとえは NI Hの My e r sやオレゴソの No v y らによる周産期生理,オレゴソの Spi e sらによる げられている。 この一般になじみの少ない名称の学閥分 野は,班は産科学における児の周産期死亡にメスを入れ ゴナ ドトpピソ放出因子の下垂体への直接注入実験,ウ ることに端を苑し,母児相関の現象なが ら,主 として胎 ィスコソシソの Go y らによる, ホル モソの性行動におよ 児側から出産周辺の生理,病理を脈明す る学閥であるo はす好F, ミシガソ大学の Du ke l o w らによる排卵現象 日本に はじめて " p e r i n a t a l "とい う言葉が導入されたの の腹腔銑紋劣毒 炎険,エモ 1 )一大学の Mi c ha e lらのフェロ 9 5 8 年のことで,広故では妊娠2 9 迎以校の死産と生抜 は1 2 8日までの死亡を児の周産期死亡 といっている。したが モソによる性行動誘発火映と,杖科 こいとまがない. 0年来,予研の本庄らが.主 としてカニクイ 口木で も1 って周産期生理研究の 日は当然 f e t a ldi s t r e s sや胎児の ザル鮪机のための生理と耽 り組んで釆たし,般近では3 1 { 朝晩である羊水, 胎盤系 に向け られる。 このいわゆる ^・ 約三I J l 料の大沢や山路 ら,日本モソキーセソクーの安 " 胎児生理学"ともい うべ き分野は,漸 く架明和を迎え ) J Rらが ニホソザルの性ホルモソと周期の問題,日本モソ たにす ぎない。今なお産科医であると自認している雄省 キーセソクーの和 らが排卵現象を,都守らがホルモソと としては,近代蹟料の軌跡の中に,胎児内分泌学をも令 性行動との相関について 年 々成果 をあ げるに 至ってい めた周遊i g ] 生理学を軸 としたサルによる誠艇的研兜の, ち.: 匹竹の研究室でもE J T i 3 長班の生活の 1 )ズムに形啓をあ 日本でのわだちの跡の乏しきにいまさらながら形かざる たえている富 h密因を分析しようとす る大 きいブpジェク をえない。しかし世界のこの分野での組妙 t,古典的な トのほかに,主力を周産期生理や人口抑制の問題に注ご ヒツジの胎児からサルの胎児の研兜へ移行しつつある。 うとしている。前者に関しては,分娩時陣痛,つまり子 1 9世紀の後半から今世紀の半ばにかけて,そして現在 ' 出脈 打伝椛のバ クソが従来いわれてきたような簡単なも においてもなお,胎児の生理学的研究が ヒツジの胎児で のではないことを確認した。 これについては按述す る。 行なわれて きたのは,欧米では ヒツジの入手が容易なこ 後' Y . L の人口r u 】 題は.いわば.蛙群生理の最終的な答えと と,その成熟胎児は 4k gもあ り手術的操作,採血,生理. なるもので数十年枚の地球上の人口雌花の危険を再認識 的測定などの突放操作が容易なため,さらにその妊娠子 しながら,人口抑制の般良の手段をおなじ瀦状の子宮を 宮が手術的侵襲によって容易に収縮を起 こさず手術校も もち,相似した佐用糊を布す るサルを使用することによ 容易に妊娠を継続させ うるためである。サルの胎児胎姓 ってみいだす努力を続けているo 系はヒトに酷似するため,妊娠子宮に手術的操作を加え しかしなが ら,宍欧用妊娠ザルの不足,ホルモソ測定 胎児にちかづこうとす ると実験開始前に胎児死亡な招 く I T ] のアイソトープ実験室の欠如,微細僻造観察F T ] の花子 のが通例であった。しかし Re y n o l d sら ( 1 9 5 4 )がアカゲ Wl 放銃抗のないことなどが,' 研究推進上の大 きい壁 とな ザルを用いて,羊膜を破ることな く胎児血管にカテーテ っている.率い他大学-試料を運搬し,その施設や機給 ルを挿入す ることに成功して以来,-p七・ /麻酔下で火 な もちいて研究させてもらっているものの,研究能率は 映準鵬のためのサルの胎児手術方法が開発されてきた。 半減以下であろ う.肇者の研究室には,電気生理学的に 最近では Pl e nt l( 1 9 6 4 )がアカゲザル胎児における長 研兜する践学 割土ある程度 ととのってはいる.しかし筆者 期突放を目的とす る各種子宮内胎児手術法を可伐とし, はI l 1 1 から出Wl 生理学はとくに,唱気生理学的手法によっ Su z ukiら ( 1 9 6 8 )とともに突 放を進めている. 彼 らの 主耽5 1 1 駅は r a di o a c t i v ei s o t o eをt p r a c e rとして使用し, 母体血,胎児血,羊水の 3つの c o mp a r t me ntの( 抑こお てのみ光明されるべき学問であるなどと毛頭思ってはい たい。性の リズム を適確に 把握する ための ホルモソ測 - 2 6 - ける交換率を淀爪的に測光することで,これによって. 掛 こよる1宵i n ' 現の械少が肋鰍 こおけるガス交換不全を f l l作血から胎児血へ,胎児血から羊水-.さらに羊水か おこし.その船架,T i 空知不払 以鵬ガス苗節をきたす こ ら付 仙h l へと水が動 くとい ういわゆる " 羊水のWL ' 現■ ■と とに上る胎y nT t L ' I S ' の総称である。NI H の My e r sら (1 9 い う全 く新しい概念が確立された。羊水は従来考えられ 7 2 )はアカゲザルの胎児に火映的に位死な起こきしめ, ていたよ うな,胎児を凹んでいる静かな鬱F v p した池のよ それによって; i : ・ ミ 起され る耶i L ! 児の中枢や抑環系の陣平を うな ものでな く括苑な動態平街な胎児や巾体の水と保ち 祝祭している。かな り短時l 糊のジ3 験的位死によっても脳 なが ら,1時n lに5 ( 氾C C近 くも配所 されているのである. の正宏な部分に地死の起こること,さらに付すいして証 胎児期の内分泌研兜 もm変な主題の一つである.今 口 1 . T S な心筋陣臼をO f 苑することを証明している。胎児切迫 L理学の分野において,胎仔I O J 急迫な苑旅をとげた出机i 仮死突放によって,多 くの研生児が心筋印坊を主凹とす から新生仔卿 こ空 ろまでの過程はまった く未開拓の分野 る循環陣執 こよって死亡していることがわかった. My・ である。肋f T . の[ ) 1 分秘脱が胎仔自身の発育に不可欠の役 e r sは名古屋での pe r i na t a lphys i ol o gy のシ ソポジウム ' i l mを黙しているかも知れないoさらに,臨床的に胎生期 のc ha i r ma nで もあ り,また s p e ake rの一人で もあるの 又は 新出仔糊における 内分泌疾患が, 成体になって そ で,その講浜が期待 される. のⅣ坪に上り i r r e v e r s i b l eの結果をもたらすかも知れな ヒト妊娠後期の重要な合併症のひとつ,妊娠中細症の い.胎生内分秘給官の活動は動物切放の迎いによって大 成囚も定説のないまま今日に至 っている.ここ四分の一 きな益連があ り.ひとつの動物硯,特に下・ Sな動物相か 世紀は外圧物質をめ ( ・ る約誼に旅一 点があてられてきたの らの結論をヒ トにあてはめることは妥当ではない。たと だが. これを視点を改ためて比較耗科学的にみ るとどう えはラI yトで性管の分化のおころ時跡 ま妊娠後半だが, か。従来四足・ ) D行の動物には女 王奴中朝 l 症がみられない, ヒ トについては榊 こ妊娠期間から考えるとその初卿 こ相 とされている。 サル もその例 外ではない。 しかし J oy 当する。しかしながら,ラット,ウサギ,サル. ヒトと ( 1 9 71 )が2 0才の妊奴チソバソ・ }-に手相前症的な妊娠 い う.成熟時に大 きさの非常にタ もる租蚊でも,その内分 泌腺の発生の起こる時期はいずれ も体F <1 0mm部1 枚とい L I ) T L t 症をみたと報岱しているから,おそらく二足歩行の 析人‡ 如まヒトと同脚 こ妊脱中寺 . ' 1 症外苑の宿命をになって うことは非仰 こ注 目すべ き現象である。 いるとみてよい。 一九 f e t opl a c e nt a luni tとい う概念からゆ くと,胎仔 妊婦が起立す ると杓大した妊娠子宮が骨盤静脈を比較 と胎盤はステロイ ドの放生に際し,相互に pr e c ur s or s を 的放 く圧迫するであろ う.仰脈圧が上昇すれば,毛細符 t J t . 給しあっている. ヒト.サルの胎盤は内分泌相でr であ 圧 もまたこれにともな って上昇するから, この毛細管圧 るが,ステpイド脆i Lに必要な酵新の一円; が乏しい。 こ が血放防Tt 泣適E fより汽 くなると姐過圧を生じ,小粒症 の乏しい酢茶は胎児の) ) には多いが,-) ) ' 胎児は胎鰍 こ の三徴峡の一つ別 れを招来す るのであろ う。また,起立 多い辞熟 こ乏しい.したが っておたがいに,す くな くと 妊桐の子宮腔の過政仲脱が子宮・ 7 7 神経泊を刺放し, これ も妊娠中mには放伐ユニットを形成し,胎B,また胎児 が間脳下垂作系を介して門に作用して門乏血をきたして では独立してできえない各位のステt ]イドの産生をつか 外圧物Tf な 流出す るとともに, HT J T ・ t に も作川して' I に角 等 さどっているものとJ L l . われ る. 質,ホルモ: /の不灼恥なきたし.このため山九 水代謝 . 母指側の囚子が胎児の内分泌環境にあたえる形容 も大 ● t J ' 血凪 汀A ・ T ! ,粥自民を売出させ る の失調をきたして 六 きい。たとえは鵬尿病の母親からの胎児がしばしは巨大 のではないか。 こういった s pc c ul . l t i onI / J火託するため ル , 別人札 児になることが知 られているし,Ki t t i n ge r( 1 9 7 3 )はア にも,下・ q・ 咋椎動物.サ カゲザルの胎児の下垂体からの AC TH が胎盤を通過し 比較虚科L t f : 那,これからのm紹桐生三 J g 7分Tf ・ の主要な命題 のひとつ となろ う。 て胎児に至らないことをみている.Ha ge ma nら ( 1 9 7 2 ) ヒトを対象とした は州 P T 静脈血車のプT lゲステロソの況皮は常に附 子 動脈 珊= E・ らは,分脚 . ' i ・ 子演収桁の伝柿株式を.分娩直前の l l I l t l ) のそれよりも大であるが,動静脈血中の脱皮L Y t は. ニホソザルの妊娠7・ ' E f p こ多数の白金' ' 芭梅を装着して子宮 肋リ l がメスの時に大 きく閃 くことを報告している。つま Wl u阿な 妨符し,子宮内圧 とともに記録して観察した。 り肋妃の性別が胎児のプロゲステ T ,ソ利用度の迎命を延 収桁伝掛 ま従来いわれているように子宮の卵管角から下 めるようである。a n dr o ge ni cge s t a g e nsを投与されたア ) J ' に-j J 一 的に行 くような単純なものではないこと,また カI /ザルからi L i まれた雌の児が生抜す るにつれて雌ザル 胎盤付君部を"とびとび伝播" す るのではないことが判明 的行動をするとい う Go yら ( 1 9 7 2 ) の突放 もサルなら した.詐鰍 よ共同研究者の中嶋が pe r i n a t a lphys i ol o gy ではの悦' , i i である。 のシ ソポジス トの一人 として国際学会で発表する予定で もうひとつの用P f ; ・ 糊生理学上の盃要な主題は,いわず ある。 もがな," f e t a ldi s t r e s s "である。これは分娩時,子宮収 - 27 - 3 .人 口 問 題 入坑が採集狩猟に依存していた今から約 1万年前まで 研究推進が きわめて容易になった。 の人口増加率は,年平均 0. 0 1%であったといわれる。 l lのごとく叔 以上のように,従来の避妊法の主紀は pi この率でゆ くと,人口が倍になるのに実に 7万年を要す 終的には卵 盤の機 能をプT ]ツタするものか.l UD のご る。現在の人口増加率は実に年平均 2C / O で,世界のどこ とく着床を阻害するものである. これらの) ) J i Z i だけにと かで 1秒間に 4人生まれ1. 5 人死んでいる。2. 5 人ずつ 1 どまらず,あたらしい避妊法,たとえは,卵管のレベル 秒間に増えてゆ くと 1年で 7, 5 0 万人ずつ増加すること で卵の受精現象をプt ,ックす るj J 儀 ,あるいは受約卵の になる ( 松永,1 9 7 3 ) 。今や 3 6位の人口のひしめいてい 逆流現象をおさえた うえで一定期間内に卵管内に止め死 る,空間 と宍源の有限な地球で,このような増加率が永 統しないことは明白である。 閃光国での死亡は, きわめて安定的な動 きを示してい 滅を待つ方法などが考えられ るOそのためには卵管環境 とそれをとり巻 く因子が解明されねはたらい。卵管が卵 巣 と子宮 との間の単なる br i dg eではな く, 喧按に卵お るので, もっぱら出生によって将来人口が支配される。 よび精子の保護 と栄養とに関係し,さらに受f l i 現象にも このため出生の抑制に一層努力しなければならないが, 析極的に卵管液が役割を巣していることが次抑 こ明らか n・ その際,計画産児の手段の多様化が 不可欠である。 i になるにつれ,卵管に注 目す る学者 も増えつつある。 ヒ t r a ut e r i nede vi c e( I UD,子宮内避妊薬) ,or a lpi l l ( 経口 トでは採取不能な卵管液 もサルからは可柁だから,I だ老 避妊薬)などの普及,徹底が期待され る。そのためには らもこの方面に も研究の日を向け,あたらしい避妊法を これ ら出生抑制のための手段の何奴化,副作用の削除が 開発してゆきたいと考えている。 要求され る。pi l lはまだ日本では市販され るに至ってい ない. ; 匹老 自身揮生省に文 句が あるが ここでは述べな 以上,周産期生理,人口問題を中心に霊長現生的生F J ! UD に関 しては, 古 くから太田 1 )ソクを はじめ多 いoI 学の展望を試み,蟹者らが今後展開すべ き研究動向を述 切の出が松伏的に応1 7 ] されているが,その避妊機序につ べ来 ったが,紙面の都合ですべてを嗣放しえなかったこ いては妊卵のLr ・ 床阻i l ' 説が有力だが定説のないのが現状 とを諒とされたい。前に述べたように, これらの研究を である。班; B・ らは,T字形なし,p ol yme rで作られた垂 推進するために正常性周期を持つ メスザル,多数の妊娠 E陣に天然のプロゲステロソな内税した,いわば ミニピ ザルの詔要皮から,生班生理学は霊長現の米紙 コt ]ニー UD な 併 用した 新しいタ イプ の ut e r i n e ルと従来の I をプラクテ ィカルにもつ くらねはならぬ とい う悲朗的小 pr o gc s t e r o ncs y s t e m( UPS)をサル子宮内に浪若し, ・妊 憩に追いこまれている.しかも, コPニ 地殻の暁には 卒性を税I i i するとともに,子宮内脱の電鮫的,生化学的 米紙の研究が学際的研究を基調とす る以上,性行軌 郁折に. tって UPS の避妊機序を挽討中である。 ト1 )チ 団の維持践桝その他の誼要な課題の追及に道元されるこ ウムで ラベルした UPS のニホソザル子宮内装茄突放で とも明らかである。 ー J 5 ol ymc r中のブt ,ゲステロソが一般循環中にみいだ は.p しかしながら,仮に今す ( ・ に米紙コPニー紐設の神仙 され るのは,せいぜい数週間内にす ぎず,以後は追跡不 がすすめられても,班老 らの領域でコロニーからのサル 可憶なので,いまのところ全身への形啓はないと確信し を突放に使用できるまでには 5年を要す るであろ う.そ ている。 の間のブラソクをどうす るか。何らかのブ イ 法,たとえば pr o s t a gl a n di n,PG)は 生休に ブt ]スク〆ラソデ ィソ ( あまね く分和 し.したが って生体のほとんどすべての生 野泣公苑や野生群からはみ出たサルなどを鶴極的に使川 できるシステムなどを考えざるをえまい。 0の炭郭を持つ脂肪酸であるが,と 理作用に閃l j ・ す る,2 くに生殖機能での役割 りが大 きく最近では性周期にとも な う内因性の PG の変乱 文 献 c y c l i cAMP との関係,式休 に対する刺激,退縮の両面作川などが盃点研究羽 目とな Co y,R. W.a n d∫. A.Re s k o( 1 9 7 2 ):Gon a da lhor mO n e S っているO訴体退縮作用は臨沫的にも動物火映で も明白 l r ( ) ・ a n d be ha vi orofnor ma la n dp s e u d o 1 l e r l l l a l ) l な現象なので,数年後には " 人工流産剤"として立切す る可能性が強い。筆者 らは数年前から PG の子宮収縮作 di t i cn on huma nf e ma l epr i ma t e s .Rc c . PT O g.Z Z o T m. Re s .2 8: 7 07 7 3 3. 用,投与後の血中濃度の変動をニホソザルを用いて火欧 Co y,R. W.a n dC. H.Pho e ni x( 1 9 7 2 ):Thee f f ∝t so【 を盃ねてきたが ( Os hi mae ta 1 . ,1 97 3 ) ,現在では,PG t e s t o s t e r o ne pr o pi o mt ea dm i ni s t e r e db e f o r ebi r t h 投与時の式体形成ホルモソ ( LH)の変動を測定し,LH- o nt hede v e l o p me ntofbe ha v i ori nge ne t i cf e ma l e RH 作用 との 相異性を 比校枚討中である. 研究室の林 r he s usmo nke y s .I n SL e r o t ' d Ho r mo n ean dBT a f t z ( 1 9 7 4)が叔近ニホソザルの血中 LH を二抗体法のラジ Sa wye r ,C. H.a n dR.Gor s ki .Eds . ) pp. Fu n c E i o n( オイムノア ッセイによって測定する方法を確立したので -2 8- 1 9 3 2 01 .Uni y.ofCa l i f .Pr e s s ,Be r kl e y. Ha ge ma n s ,ド.C.a n d G.W.Ki ui n g e r(1 97 2 );The i n f l u e n c c off c t a ls e x on pl a s ma pr og c s t c r on e Z do c T E t z o L .91: 2 53 2 5 6. l c v c l s .EI 大沢仲m( 1 97 4 ):盈化研兜のためのリl放動物。 口*松伏 3 2;3 7 ・ 1 6 。 Os hi ma ,K.a n d K.ML l l s umot o (1 9 7 3 ):Al ) s or t ) t i ( ) n 弛・ I . ' t J 水和yT J (1 9 7 4 ):ニホソザル of1 r O S t a ghn di n sE2a n dul c r i n cs c n s i L i v i l yoft l l e 林韮約 ・大F . J T J ' t・山路 n onpr e gn a nta n dpr e gn a ntmonke yI ' t zv L ' 0 0 .Pr o J L a. gt an d l ' 〝 S3: 44 7 1 1 5 5. のJ J 経m 邦" 及び 性悦的 除牧 の血 中 uI 動氾帥こつい て。約51 回 日本i L : 理・ t I ' = 仝 ( 札幌) 苑出。 一戸#兵術 ( 1 97 4 ):卵L l t . の 老化.f n技研 シソ ポ ジ ウ ム 「 生姐とボビ ーレ -シ 大出 1 J T I 7( 1 9 7 4 ):J n l J 主刑のi L机di P J !Ⅰ 料で ; I :J u :ll -1 ( ) 。 大DJ 耶( 1 9 7 4 ):盟J とmのi L 郷地 P Bl l刑1 1 7 =4J I:95 11 02 。 コソ」苑裂。 J o y,J.Jr .( 1 971 ):Pr e gn a n c yt ox a e mi ai namul t i p a ・ Pl e nt I ,A. A. 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