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Investors` Day 執行役社長兼CEO 古賀信行 2004年 資料

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Investors` Day 執行役社長兼CEO 古賀信行 2004年 資料
December 9, 2004
Investors’ Day Presentation
プレゼンテーター
古賀 信行
執行役社長兼 CEO
皆さん こんにちは。
野村証券グループのインベスターズ・デーにご参加いただき、誠にありがとうございます。
本日は、限られた時間ではございますが、当社の現状と今後の方向をより良くご理解いただくべく、まず
私の方から当社の戦略全般につきお話させていただき、その後各ビジネス・ラインのヘッドからそれぞれ
の部門戦略を説明させていただきます。その後皆様からのご質問にお応えしたいと考えておりますので、
どうぞよろしくお願いいたします。
Slide 2: 業績レビュー
10 月 28 日に発表させていただきました当社の 2005 年 3 月中間期決算の内容につきましては既にご存
知のことと存じますので、簡単に確認させていただきます。
米国会計基準に基づく当社の半期業績は、金融費用控除後の収益合計で前年同期比 11%減の 3,708
億円、税引前当期純利益が同じく 44%減の 887 億円、当期純利益が同じく 49%減の 440 億円でござい
ます。この結果 ROE は、目標数値を下回り、4.9%に留まっております。
部門別に概観しますと、税引前当期純利益ベースで国内営業部門が前年同期比 10%増の 435 億円、
グローバル・ホールセール部門が同じく 55%減の 427 億円、アセット・マネジメント部門が 30 億円を計上
しています。
Slide 3: 当社の戦略の再確認(1)
それでは、続きまして、当社の戦略についてお話しいたします。
野村証券グループの経営目標が、「グローバルな競争力を備えた日本の金融機関」となることについて、
全く変更はありません。そのために、広い意味での証券業の分野で確固たる地位を築くことを具体的な
目標としています。
私どもがその基盤としている広い意味での証券市場は、市場原理で律せられる場所であり、そしてリス
クマネーが集合する場所であることに、その本質があります。この市場において確固たる地位を築くとい
うことは、市場の性格を知り市場に対して柔軟であること、そしてリスクマネーの取り扱いに磐石な基盤
を持つこと、という能力を備えなければなりません。これらの能力の本質的な部分は、他業界や金融他
業態の会社の力を借りれば培えるといったものではありません。その意味で、私どもは安易なアライアン
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スに走る考えは現時点でまったくありません。一方で、地銀との証券仲介業における提携は、お互いの
目標を達成する上で大きな意味を持つと考えています。
リスクマネーの取扱いの基本は、我々自身が商品・サービスあるいは取引の本質を理解した上で、お客
様とのしっかりとしたコミュニケーションや業者としてのコンプライアンスを遂行することにあります。様々
なお客様のリスク許容度を把握し、適時適切な商品・サービスの提供を行なう。口で言えば単純なことで
すが、このインフラと業務エンジンを作り上げ、維持改善することは一朝一夕に出来るものではありませ
ん。ここが、野村証券グループの持つ究極の強みの一つであります。
Slide 4: 当社の戦略の再確認(2)
当社のビジネスは、<1>リスクマネーの取扱いに対する磐石な基盤、<2>マーケットに対する柔軟な組織
体制、という2つのビジネス・モデルの基本の上に展開されています。
例えば国内営業部門では、特定口座の推進等を軸とした将来における他社との一段の差別化につなが
る顧客基盤作りに邁進し、結果として 1 年前に比べて証券総合サービス口座数は 28 万口座強の増加を
達成しております。営業預かり資産につきましても 9 月末で 41 兆円となり、特定口座への取り組みが効
を奏したこともあり、月間 3,000 億円台の資産純増となっています。お客様に証券投資リスクを正しくご理
解いただいたうえで、長らく証券市場に参加していただくことで、当社の顧客基盤は着実に強化されてき
ています。
また、当社においてはリスクマネーの取り扱いに長けた社員がお客様のニーズを的確に吸い上げ、それ
をアセット・マネジメント部門やグローバル・ホールセール部門の商品開発に反映し、商品・サービスの適
時適切な提供を行なっていくという商品開発・サービス提供のバリューチェーンが確立されています。こ
れは、市場環境とお客様のリスクプロファイルに合わせた商品・サービスを提供できる柔軟な組織体制
が、当社ビジネス・モデルの基本として組織にビルトインされているからです。
当社はこうしたビジネス・モデルの基本をしっかりと踏まえつつ、現在、商品・サービス開発セクションは
開発能力の強化を、顧客サービスセクションはお客様とのコミュニケーション能力の更なる強化に取り組
んでいます。
開発能力の強化について、例えば当社グループの商品供給の源泉であるインベストメント・バンキング
は、この上半期で大いなる成果を収め、従来の引受活動に加えて、マルチプル・プライベート・オファリン
グ(MPO)やハイブリッド・プライベート・オファリング(HPO)といった顧客の多様化・市場の多様化に合わせ
たテーラー・メード型資金調達スキームでも他社に先んじた活動を展開し、企業ファイナンスの新しい道
を切り拓きました。
また、エクイティ・金融市場を束ねるグローバル・マーケッツは、4 月の組織創設以来、現物取引における
確固たる地位を保つと共に、デリバティブの分野で常に革新の旗手であり続けるために、株式・金利・為
替といった分野をまたがるハイブリッドな商品への対応力を高めるべく、グローバルベースで体制整備に
取り組んでいます。
次に顧客とのコミュニケーションの強化についてですが、当社のビジネスの伝統であり基礎は、顧客ビジ
ネスの促進にあります。その意味で、顧客とのコミュニケーション強化を通じて、お客様からの様々なオ
ーダーフローを如何に多く吸い上げるかが、当社グループのビジネスの鍵であり、そのための体制を整
備・改善していくことが、当社の永遠の課題ともいえます。特に第二四半期におきましては、マーケットの
ボラティリティーの低下から顧客からのオーダーフローの減少を見ましたが、もう一度お客様とのサービ
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スのインターフェイスをチューニングし直し、オーダーフローの極大化に向けて全社一丸となって行動す
る時であると考えます。
さらに、従来は証券業の範疇に入っていなかった金融商品も、今後はこの基盤の上に積極的に取り込
んでいきます。例えば不動産を原資産とする金融ビジネスでは、原資産については、そのエキスパート
である野村不動産等の力を借り、当社の金融技術を組み合わせて、幅広い投資家ニーズに応えていく
ことが可能となります。また、信託業法の改正法が国会を通過しておりますが、証券界として唯一グルー
プ内に信託銀行を擁してきた当社グループが将にその機動性を発揮できるときです。
このように各機能に磨きを掛けるとともに、リテール・ホールセール両分野で大いなるシナジーを働かせ、
弊社グループ内で一貫してリスクマネーを取り扱える唯一の金融機関としての強みを最大限に活かせる
環境を活用し、成長産業の中の成長企業としてチャレンジを続けていく。これが私どもの経営戦略です。
Slide 5: アクセス機能の拡充/サービスのネットワーク化
一方、急速に拡大していく証券関連のマーケットをすべてカバーするには、当社グループ内のリソースの
みでは間に合わないケースも考えられます。そこで、サービスのネットワーク化が、重要な戦略となりま
す。
この点につきましては、営業店やほっとダイレクト部といったお客様のアクセスを多様化するインフラとし
て、オンライン取引のサービスが大きな武器となります。当社でオンライン取引の契約をされた個人のお
客様の口座数は足元で約 160 万口座となっています。売買注文件数に占めるオンライン取引の比率は
5 割程度になっており、当社業務拡大の重要なツールとなっておりますが、お客様のご利用をより快適な
ものとすべく、サービスの改善を続けていきます。
また、12 月から開始した金融機関による証券仲介業も、当社グループにとって、サービスのネットワーク
化の大きな武器となります。ここにきて地域金融機関からあがってくる声は、コンプライアンス体制構築
の大変さです。私どもは今、地域金融機関の皆さんの活動を全面的にサポートする体制で、この共同作
業に取り組んでいます。我々は、郵貯との ATM 提携等過去の経験から、地域に根を張る金融機関のネ
ットワークとしての強みを身にしみて理解しています。野村證券は大都市圏を除き、一県に一店舗の状
況ですが、この点を面としてカバーできるネットワークを、地域金融機関と共同で作り上げられるのは、
当社サービスのネットワーク化にとって大きな前進となります。もちろん、このようなネットワークでカバー
できないお客様については、野村證券の支店がフルに機能することとなります。
Slide 6: 最後に
私は、当社のビジネス・モデルは全く陳腐化していない、むしろこれから大いに真価を発揮するものであ
ると確信しています。しかし、このビジネス・モデルが成果を十二分に挙げるためには、マーケット環境の
変化に応じて常に体制のチューニングをチェックし、必要な調整を加えることが大切です。そのために、
ビジネス・ラインを超えた業務の工夫が柔軟にできる体制の整備を行ないます。グローバル・マーケッツ
に代表される業務横断的経営体制の導入はその一例です。
また、野村証券グループが内部統制につき十分に有効な体制を取っていることが、お客様に安心してお
取引いただける必要最低条件であると考えております。そのためには、これまで整備に取り組んでまい
りましたガバナンス体制をより機動的で実効性の高いものとしていくことが、継続的なテーマとなります。
これからは、金融機関の大競争時代となります。我々は、しっかりとしたガバナンス体制を維持したうえ
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で、お客様とともに栄えるために、十分なコンプライアンス意識と健全な収益追求の意識を組織の末端
まで浸透させていきたいと思います。中長期的に平均して 10-15%の ROE 水準を確保すると共に、当社
の持続的な成長を確固たるものとすることで、この大競争時代に勝ち抜く所存です。
私からのご説明は、以上です。
これから各ビジネス・ラインの発表をお聞きいただき、その後にご質問をお受けいたしたいと思います。
ご清聴ありがとうございました。
以上
本資料は、今後の経営戦略に関する情報の提供を目的としたものであり、当社が発行する有価証券の投資勧誘を
目的としたものではありません。本資料に含まれる連結財務情報は、監査対象外のものが含まれております。本資
料に掲載されています事項は、資料作成時点における当社の見解であり、その情報の正確性および完全性を保証
または約束するものではなく、今後、予告なしに変更されることがあります。本資料は、2004 年 12 月 9 日現在のデ
ータに基づき作成されております。なお、本資料で使用するデータ及び表現等の欠落・誤謬等につきましてはその
責を負いかねますのでご了承ください。本資料は将来の予測等に関する情報を含む場合がありますが、これらの
情報はあくまで当社の予測であり、その時々の状況により変更を余儀なくされることがあります。なお、変更があっ
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