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平成26年度英語指導力向上事業 報告書

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平成26年度英語指導力向上事業 報告書
福島県教育委員会 委託事業
(文部科学省 再委託)
平成26年度
英語指導力向上事業
指導と評価改善による教師の指導力向上
及び 生徒の英語力の向上
研修協力校:猪苗代町立緑小学校、猪苗代町立東中学校
福島県猪苗代町教育委員会
あいさつ
平成24年度から福島県教育委員会の委託を受け、本事業に取り組んで参りました。昨
年度までは拠点校として東中学校を指定しておりましたが、今年度は「研修協力校」と名
称を変え、緑小学校にも研究実践をお願いすることとしました。この成果はこのあとのレ
ポートに詳細を掲載しておりますが、この事業を終えるにあたり、一つ感じたことを述べ
てみたいと思います。
ニュースでは必ず海外の出来事が報道され、日本のことが取り上げられています。そこ
で感じるのは活躍する日本人の多さです。ノーベル賞を受賞した科学者はもとより、外国
の片田舎で農業や医療に従事する方々のことや仕事ぶりを見ると、そこには信念や自信、
そして生きる喜びが感じ取れます。堂々と英語でやりとりする姿には感心させられますが、
それ以上に同じ日本人として誇らしく思うのは、私だけではないでしょう。
今般、小学校を加えたのは、早くから言語に親しみ、多くの人間とコミュニケーション
する喜びや素晴らしさを実感してもらいたいと考えたからです。青雲の志を立て、意欲と
積極さをもって、ものごとに取り組んで欲しい。それには早いうちの学習だけでなく、先
生の優れた指導力も必要です。当町が生んだ世界の偉人・野口英世博士も、小林栄先生を
はじめとする多くの方々のサポートがあってこそ、世界の偉人と成り得たのです。指導に
あたる先生方の指導力向上が、本事業の目的であるゆえんでもあります。
当該校の授業を見ましたところ、児童・生徒が笑顔で活動しておりました。多くの方々
が参観する中で、自分の意見を述べ、他の意見に耳を傾ける。ほとんど英語で進められ、
先生のちょっとしたジョークにもクスクスと笑う。参観者のお一人が「ここは日本か!」
と驚かれたのも頷けます。情意面や態度面だけではありません。外部テストでも素晴らし
い成果があがっています。意見を交わし合う喜び、素晴らしさ、積極さのほかに自信も身
につけたことと思います。
「生きる力」の育成に、また一歩近づいたものと確信しました。
結びに、本事業を進めるにあたり、福島大学、山形大学、宮城教育大学、福島県教育委
員会、県内外の小・中・高の先生方からご指導・ご助言をいただき、衷心より感謝申し上
げます。研修協力校、連携校の先生方には多忙な中、積極的に取り組んでいただき、敬意
と感謝を表し、子どもたちの健やかな成長と先生方のご活躍を祈念し、あいさつといたし
ます。
平成27年3月
猪苗代町教育委員会教育長
表紙写真
緑小学校区からの磐梯山
緑小学校の公開授業
第6学年
平成26年11月14日
東中学校の公開授業
第3学年1組・2組
平成26年12月12日
東中学校脇の観音寺川
土屋 重憲
福島県教育委員会 委託事業
(文部科学省 再委託)
平成26年度
英語指導力向上事業
1
主催
猪苗代町教育委員会
2
主題
指導と評価改善による教師の指導力向上及び生徒の英語力の向上
3
趣旨
国際的に活躍できる「グローバル人材」を育成するため、大学教員など有識者の
指導助言を受けながら、効果的な指導と評価の実践研究を進める。
この研究成果を県内に広く周知し英語指導の改善を図ることにより、教員の指導
力及び生徒の英語力の向上を目指す。
なお、研究を進めるにあたっては、インターネットを利用したテレビ会議の実施
やICT機器の活用も図る。
4
実践
研修協力校、連携校で連携しながら、以下の事項について行う。
研修協力校
猪苗代町立東中学校
猪苗代町立緑小学校
連
会津若松市立北会津中学校
猪苗代町立翁島小学校
会津若松市立河東中学校
猪苗代町立猪苗代小学校
携
校
喜多方市立山都中学校
会津坂下町立坂下中学校
CAN-DO リスト形式による学習到達目標の設定及び達成状況の把握・指導
○
への反映(中学校のみ)
5
○
授業における指導と学習評価の改善等の推進
○
インターネット等のICTの効果的な活用
○
小・中学校間の連携。研修協力校間での相互指導(TT指導)
○
研修協力校公開授業等での授業参観及び意見交換
取組の概要(主なもの)
4月
・本事業に係る関係者打合せ①(町役場)
5月
・町教委、県教委による研修協力校及び連携校(町外4中学校)訪問
6月
・本事業における英語教育推進リーダー中央研修①(教員研修センター/つくば市)
7月
・研修協力校(東中)研究授業
・本事業に係る関係者打合せ②(東中)
8月
・運営指導委員会①(郡山高)
・TV 会議のためのシステム環境調査
9月
・研修協力校(郡山高)研究授業参観
・TV 会議システム運用(試験運用含む)
10月
・英語教育推進リーダー中央研修②(つくば市)
11月
・文部科学省による実地調査(郡山高) ・研修協力校(緑小)公開授業
12月
・研修協力校(東中)公開授業
1月
・外部テスト実施(ベネッセGTEC) ・運営指導委員会②(郡山高)
2月
・実践のまとめ、成果物作成開始
・英語教育推進リーダー中央研修参加者研修実習打合せ(福島市)
3月
・事業完了
・実施報告書作成
・成果の公表と成果物送付
―1―
【中】研修協力校の実践
猪苗代町立東中学校
平成26年度
英語指導力向上事業
~指導と評価改善による教師の指導力向上及び生徒の英語力の向上~
1
実践内容
(1)CAN-DO リストの形式による学習到達目標の設定・公表等について
中学校卒業時までの見通しを持った CAN-DO リスト(以下、全体 CAN-DO リスト)を設定
した。今年度の生徒の様子を見て判断し、昨年度からの一部マイナーチェンジを図った。
次に、各単元ごとの CAN-DO リスト(以下、単元 CAN-DO リスト)を設定した。今年度は
生徒からの意見も取り入れ、5件法の評価方法にした。生徒の自己判断による評価形式とし、
CAN-DO リストに記載されていないことで、他に自分ができるようになったことはないかを振
り返る「What more can you do?」の欄を設けた。生徒に好評だった。
公表に関して、全体 CAN-DO リストと単元 CAN-DO リストを生徒に配布し、ファイリング
している。
公開授業(平成26年12月12日)では、授業の参観者に両 CAN-DO リストを資料として
配付した。
(2)授業における指導と学習評価の改善について
生徒の単元 CAN-DO リストに書かれたコメントをもとに、
授業での指導の改善を図った。コメントには教師がどのよう
に指導を行い、生徒がどれをポイントと見なしたのか、次に
何ができるようになりたいのかが赤裸々に書いてあるため、
たいへん参考になった。また、なぜ、一部の項目で数値が低
くなっているのか、または高くなっているのかを分析し、教
師自身の振り返りの材料として、指導方法や評価(読解力や
表現力を見るテストなど)の改善に活かした。
-2―2―
(3)ALTやインターネット等の
やインターネット等のICT
ICT等の効果的な活用について
等の効果的な活用について
(3)ALT
1学期中はスコットランドからのALT、
ALT、
2学期からはガーナか
2学期からはガーナか
1学期中はスコットランドからの
らのALT
ALTと、ALT
と、ALTの交替があったが、授業以外でも生徒たちと
の交替があったが、授業以外でも生徒たちと
らの
ふれあい、一緒に体育の授業にも参加するなど、生徒たちによく
ふれあい、一緒に体育の授業にも参加するなど、生徒たちによく
なじみ、両者共に本校生徒の英語力の向上に大いに貢献した。
なじみ、両者共に本校生徒の英語力の向上に大いに貢献した。
また、英語の授業では、ほぼAll
All English
Englishで普段から取り組んで
で普段から取り組んで
また、英語の授業では、ほぼ
いるため、コミュニカティブな活動においても活発な活動が展開
いるため、コミュニカティブな活動においても活発な活動が展開
できている。
できている。
ICT の活用はデジタル教科書、PC、PJ、iPad、iPod、その他
の活用はデジタル教科書、PC、PJ、iPad、iPod、その他
ICT
オーディオ機器を適宜使用して授業の展開を行っている。
オーディオ機器を適宜使用して授業の展開を行っている。
(4)小学校間及び小・中学校間の連携と小学校外国語活動と
(4)小学校間及び小・中学校間の連携と小学校外国語活動と
中学校外国語科の円滑な接続について
中学校外国語科の円滑な接続について
同じく研修協力校となっている緑小学校と互いの授業を参観、
同じく研修協力校となっている緑小学校と互いの授業を参観、
またはTT
TTでの補助という形で連携を組んで取り組んだ。3回
での補助という形で連携を組んで取り組んだ。3回
または
から4回程度の訪問で、小学校6年生と中学校(3年生中心)
から4回程度の訪問で、小学校6年生と中学校(3年生中心)
の授業に参加することで、小学校での外国語活動の取り組みの
の授業に参加することで、小学校での外国語活動の取り組みの
様子や中学校3年生時点での英語習得の様子を見合うことがで
様子や中学校3年生時点での英語習得の様子を見合うことがで
き、たいへん有意な訪問であった。緑小学校は東中学校の学区
き、たいへん有意な訪問であった。緑小学校は東中学校の学区
にあるため、英語の接続もさることながら、生徒指導上も小中
にあるため、英語の接続もさることながら、生徒指導上も小中
の接続に有効に機能していると感じた。
の接続に有効に機能していると感じた。
2 成果と課題
成果と課題
2
(1)成果
(1)成果
本校におけるCAN-DOリストは、
何と言っても学習者が
「自
何と言っても学習者が
「自
本校におけるCAN-DOリストは、
分の今の状態(力:ちから)」を認識するツールとなってい
分の今の状態(力:ちから)」を認識するツールとなってい
ることである。自分を振り返り、今の自分は過去の自分と比
ることである。自分を振り返り、今の自分は過去の自分と比
べて何ができるようになったか、できたかったのかを内省、
べて何ができるようになったか、できたかったのかを内省、
表出することを通して、次への目標作りをしている。「考え
表出することを通して、次への目標作りをしている。「考え
る」作業を真面目に取り組む時間を設け、次に生かす、この
る」作業を真面目に取り組む時間を設け、次に生かす、この
繰り返しはかなり意義深いと考える。
繰り返しはかなり意義深いと考える。
生徒が見出した有用性から判断すると、その意義を踏まえ
生徒が見出した有用性から判断すると、その意義を踏まえ
れば、英語以外にも活用できるとものと思われる。英語教育
れば、英語以外にも活用できるとものと思われる。英語教育
で使うCAN-DOリストという概念だけではなく、CAN-DOリ
で使うCAN-DOリストという概念だけではなく、CAN-DOリ
ストそのものの内容と意義、有用性を理解すれば多様性は広
ストそのものの内容と意義、有用性を理解すれば多様性は広
げることができる。本校の生徒が見出したように、英語の授
げることができる。本校の生徒が見出したように、英語の授
業を飛び出して他の学習活動にも有効に活用できる。学習者
業を飛び出して他の学習活動にも有効に活用できる。学習者
支援のためのツールとしての可能性は大きいと考える。
支援のためのツールとしての可能性は大きいと考える。
--33-―3―
(2)課題
本研究ではCAN-DOリストを何度も改訂をしてきた。そ
本研究ではCAN-DOリストを何度も改定をしてきた。そ
の時に常に心に置いたのは「生徒が主体」であるというこ
とである。生徒はもちろんのこと、教師にとっても負担に
なるリストであるならば実用的・実践的ではない。より実
用的な形式や形態、または簡便化を図り、学習者・使用者
にとってさらに身近なCAN-DOリストの作成を目指したい。
また、本校の単元別CAN-DOリストはあくまでも「自己チ
ェック」である。客観的に見てかなり乖離している判定も
ある。特にWeak Leanerに多く、自己評価が高すぎる傾向に
ある。
本研究では、「自分で何ができるようになったか自分で
分かる・理解する」ことに重点を置き、学習者の学習意欲
と動機付けの維持・向上を目的としたため、客観的な視点
はあまり入れてこなかった。他者から見たら、という視点
を一切入れず、自分で自分を判断することを継続してきた。
生徒は自己チェック型の単元別CAN-DOリストと、教師が
出す学期ごとの評定とは関連しない、別物であると認識し
ているようである。今後、大きな課題としては実際の力と
の差をどう縮めていくかである。外部テストと関連付けて
客観的指標を持つ役割を担えるのは本校の全体CAN-DOリ
ストである。実際に本研究の主な対象となった3学年40
名の生徒のうち、英語検定3級を21人、準2級が3人、
2級が1人という成果を上げている。単元別CAN-DOリス
トをあくまでも学習者の「自己満足」で終わらせるツールにするのか、またさらに発展させて、
数値を用いて論理的に妥当性のある成果を説明できるツールにできるかが今後の課題である。
-4―4―
―5―
①与えられたテーマやトピック、事実について、原稿を準備する
など考える時間を少しおいた後に正しい英語でスピーチするこ
とができる。(原稿あり)
②自分の考えや気持ちを、聞き手を意識し、正しく伝えることが
できる。
③聞いたり読んだりしたことについて、つなぎ言葉などをつかい
ながら、話し手(ALTなど)と問答したり意見を述べあったりする
ことができる。
①160words程度の英文を50wpm以上のスピードで読み、書
かれている内容をとらえることができる。
②物語やエッセイなどで、登場人物や書き手の心情を推測しな
がら読むことができる。
③手紙などを、書き手の言いたいことを意識し、どのように応じ
るか考えながら読むことができる。
①身近なことや出来事について、読み手を意識して、4文以上
のつながりのある文を正しく書くことができる。(辞書あり)
②様々なことについて、自分の考えや感想を理由をつけて書く
ことができる。
③聞いたり読んだりしたことについて、メモをとったり、簡単に英
文でまとめたりすることができる。
①身近なことや出来事について、3文以上のつながりのある文
を正しく書くことができる。(辞書あり)
②グリーティングカードの場合のように、形式にならって短い英
文を書くことができる。
③聞いたり読んだりしたことについて、単語程度でメモをとるこ
とができる。
書くこと
3学年 (K9)
①与えられたテーマやトピック、事実について、その場で考えを
まとめて正しい英語で簡潔にスピーチすることができる。(原稿
無し)
②自分の考えや気持ち、事実などを聞き手の様子を見ながら、
工夫して伝えることができる。
③聞いたり読んだりしたことについて、話し手(ALTなど)とつな
ぎ言葉をつかうなど話を続ける工夫をしながら、問答したり意見
を述べ合ったりすることができる。
本時と関わる部分
①様々なことについて、5文以上の文のつながりのある文を辞
書や補助教材なしで即興で、読み手が理解しやすいように工夫
しながら正しく書くことができる。(辞書なし)
②与えられたテーマやトピック、事実について、自分の気持ちや
考えが正確に伝わるように、文と文のつながりを意識して書くこ
とができる。
③聞いたり読んだりしたことについて、簡潔にまとめたり、感想
や賛否やその理由を書くことができる。
①260words程度の英文を60wpm以上のスピードで読み、書
かれている内容をとらえることができる。
②感想や賛否、その理由などを示す目的を持ちながら英文を
読み、書かれた内容や書き手の意図を理解することができる。
③手紙などを読んで、書き手の意向を正しく理解し、書き手の
意向をくんで適切に応じることができる。
①1年生の教科書本文を、英語らしい発音に気をつけながら、 ①2年生の教科書本文を、発音や意味のまとまりに気をつけな ①3年生の教科書本文を、発音やイントネーション、リズムに気
ゆっくりでも音読することができる。
がら音読することができる。
をつけて、気持ちを込めて音読することができる。
①自己紹介や他についての紹介を原稿を見ながらスピーチを
することができる。
②今の自分の気持ちや状態を、相手に正確に伝えることができ
る。
①120words程度の英文を40wpm以上のスピードで読み、書
かれている内容をとらえることができる。
②英文を読んで、おもしろかったところはどこか、大切な部分は
どこなのかを考えながら読むことができる。
読むこと ③手紙などを読んで、書き手の言いたいことを理解することが
【内容理解】 できる。
読むこと
【音読】
話すこと
聞くこと
2学年 (K8)
①なじみのある表現を聞いて、理解することができる。
①自然な口調で話されている短い英語を聞いて、大切な情報を ①自然な口調で話されているまとまりのある英語を聞いて、内
②なじみのある質問やあいさつなどを聞いて、適切に対応する 聞き取ることができる。
容や大切な部分を正確に聞き取ることができる。
ことができる。
②話し手(ALTなど)の伝えたい内容を、適切にあいづちをうつ ②必要に応じて「聞き返し」をしながら、話し手(ALTなど)の伝
えたいことを理解することができる。
などして理解することができる。
1学年 (K7)
CAN-DO STATEMENT for HIGASHI J.H.S. ( K7-K9 ) Ver.2014
INAWASHIRO, FUKUSHIMA, JAPAN
英語力を強化する指導改善の取り組み
第3学年 英語科学習指導案
日 時:平成 26 年 12 月 12 日(金)第 5 校時
場 所:多目的ホール
指導者:渡部 真喜子(JTE)
Fortunate Seyram Adukpo(ALT)
1
2
3
単元名
○
○
○
○
○
LESSON 6 I Have a Dream
(三省堂 NEW CROWN ENGLISH SERIES 3 )
(USE Mini-Project 尊敬する人物を紹介しよう)
単元の目標
間違うことを恐れず積極的にスピーチに取り組んでいる。
〈コミュニケーションへの関心・意欲・態度〉
尊敬する人物を紹介するスピーチをすることができる。
〈外国語表現の能力〉CAN-DO リスト
尊敬する人物について英語でスピーチ原稿を書くことができる。
〈外国語表現の能力〉CAN-DO リスト
物語を読んで、その内容を読み取ることができる。
〈外国語理解の能力〉CAN-DO リスト
後置修飾に関する知識を身に付けている。
〈言語や文化についての知識・理解〉
設定の理由
生徒観
学習意欲が高く熱心に授業に取り組み、反応もよく、活発な授業展開ができる集団である。英語学習に対する積
極的な態度は3年間継続して見られ、40名の生徒のうち21人が英語検定3級を取得、準2級が3人、2級が1
人と成果を上げている。得意・不得意の差はあるが「英語が好き」と答える生徒は多く、自己の学力向上に努める
ことができる。普段は20名ずつの2クラスであるが、卒業後の高校での教室内人数も視野に入れ、本時では合同
とした。多人数での交流で互いに良い刺激を与え合うことをねらいとした。
教研式標準学力調査 NRT では1、2年時ともに57で全体的に全国平均を上回っている。
「話すこと」では「テ
ーマに沿ってスピーチをする」が他領域より伸び幅が低くなっている。トピックに対し英文を準備して「話す」
ことはできても、即興で話すことには、間違うことを恐れて躊躇したりうろたえたりする様子が見られる。
○ 教材観
本単元ではアフリカ系アメリカ人公民権運動の指導者として活動したキング牧師のスピーチが登場する。信念を
持った力強い演説は人の心を動かす大きなうねりとなった。最近はネットやテレビなどでスピーチやプレゼンテー
ションを目にする機会も多く、
「伝える力」は特に生徒に付けたい力である。
「尊敬する人物」というトピックは生
徒にとっては十分に Authentic で Personalized できるものである。スピーチの効果的な発表の仕方を考えさせ、
英語で impromptu に話すことに挑戦させ、
「テーマに沿ってスピーチをする」力を伸ばす良い題材である。
○ 指導観
普段の授業では All English の授業展開に努めている。そのことにより、生徒の英語での自然な応答が増
えて英語使用頻度も多くなったように思われる。単純な応答だけではなく理由や根拠を明確にして述べるこ
とや、辞書に頼りすぎず自分の知っている表現を使う、相手への適切な応答を心がけるよう指導している。
Communicative な Interaction を目指して、即興のミニスピーチやインタビューを取り入れている。
本単元では、後置修飾が中心的な文法の要点となる。関係代名詞など既習事項と絡ませて、自分の考えを
伝え合う等の表現活動をバランス良く取り入れて身に付けさせたい。
本時では、本校の3カ年を通した全体 CAN-DO リストの3学年「話すこと」に全て合致する内容である。
○
①与えられたテーマやトピック、事実について、その場で考えをまとめて正しい英語で簡潔にスピーチできる。
(原稿なし)
②自分の考えや気持ち、事実などを聞き手の様子を見ながら工夫して伝えることができる。
③聞いたり読んだりしたことについて、話し手(ALT)とつなぎことばを使うなど話を続ける工夫をしながら、問答したり意見を述べあった
りすることができる。
(本校の全体 CAN-DO リストより)
卒業時には身に付けておくべきスキルに関連した内容に取り組んでいることに、生徒自身にも気付かせて
意識を高く保たせた学習活動にしたい。Prepared Speech から Impromptu Speech への移行を目指した挑
戦的な内容であるが、生徒のつまずきを「考える過程」として大切に進めていきたい。さらに、ALT とのや
りとりも取り入れ、CAN-DO リストの項目が達成できる実感を味わうことができるような展開にしたい。
4
指導・評価時間(全 12 時間)
時数
(12)
パート
文法事項,文構造,
基本表現
(題材/場面/テーマ)
★言語のはたらき
◇活動の内容
★説明する
◇ペアによるミ
ニスピーチ活動
(帯活動)→毎時
間取り組む
主な技能
聞
話
読
書
く
す
む
く
主な評価の観点、規準(方法)
※単元別 CAN-DO リストとの関連
2
GET①
the girl playing ..
a book written by ...
(アメリカの公民権
運動)
2
GET②
The country I want to
visit ...
4
USE R
(I Have a Dream)
◇ 物語を 読む
(社会理解)
USE M
(尊敬する人物を
紹介しよう)
◇尊敬する人物
についてスピー
チをする
表 尊敬する人物を紹介するスピーチをすることができる。
○
(発表)
※尊敬する人物について等、英語でスピーチ原稿を書くことができる。
○ ○ ○ ○ (書くこと)
(表現の能力)
※自分が尊敬する人物について、英語でスピーチをすることができる。
(話すこと)
(表現の能力)
◇単元の学習内
容のふり返り
◇パフォーマン
ステスト(対
JTE/ALT)
○ ○ ○ ○
3/3
本時
1
まとめ
★説明する
○ ○ ○ ○
言 後置修飾に関する知識を身に付けている。 (観察・発表)
○
○ ○ ○ ○
言 後置修飾に関する知識を身に付けている。 (観察・発表)
○
理 物語を読んで、その内容を読み取ることができる。
○
(観察)
○
※英語で書かれた人物伝などを読んで、その内容を読み取ることができる。
(読むこと・内容理解)
(理解の能力)
言 不定詞の用法に関する知識を身に付けている。
○
(課題解決)
表 尊敬する人物を紹介するスピーチをすることができる。
○
(発表)
※自分が尊敬する人物について、英語でスピーチをすることができる。
(話すこと)
(表現の能力)
―6―
5
本時のねらい
自分が尊敬する人物について、英語でスピーチをすることができる。
〈外国語表現の能力〉※CAN-DO リスト
6
学習過程
段
階
時間
学習活動・内容
(形態)
1 あいさつ
(1) 英語であいさつをする。
課
題
把
握
10
(一斉)
2 ミニスピーチ活動
(1) 与えられたトピックについてペアでスピー
キング活動に取り組む。
(ペア)
3 リスニング
(1) ALT のスピーチを聞いて、話した内容を聞
き取る。
○指導上の留意点
◆CAN-DO リストとのかかわり
評価
○英語を使用する雰囲気を醸成するべく、リラック
スした様子で話しかける。
◆CAN-DO リスト 話すこと①
○スピーチが滞っているペアにはヒントになるフ
レーズをささやくなどの支援をする。
◆CAN-DO リスト 聞くこと①
○ALT の会話の内容で大切な部分をとらえさせる。
(一斉)
4 本時の課題の把握
○本時の課題を把握させる。
自分が尊敬する人物について、
英語でスピーチをしよう。
5
6
課
題
解
決
7
8
ま
と
め
9
イメージ共有
(1) 心に残るスピーチを思い浮かべ、イメージ
の共有化を図る。
(2) JTEとALTのデモンストレーションを見て、
スピーチのいい例、悪い例を把握する。
スピーチ練習
(1) スピーチにおける留意点を確認する。
(2) 今回のスピーチのやり方の説明を聞く。
(3) スピーチのサポートカードにキーワードを
記入する。(原稿は書かない)
(4) 個人でスピーチの練習に取り組む。
(5) ペアでお互いにスピーチの披露をする。
(6) 4人のグループでスピーチの披露をする。
(7) 気付いた点、良かった点を全体で確認する。
(8) ペアで再度スピーチに取り組み、改善を図
る。
5
(一斉)
15
(個人)
(ペア)
(班)
(一斉)
○Malala Yousafzai 氏や Steve Jobs 氏、キング牧師の
Movie Clip を見て、伝えようとする力を感じ取ら
せる。
○スピーチの留意点(eye contact / proper voice volume
など)を理解させる。
○手本となるスピーチのイメージを持たせる。
◆CAN-DO リスト 話すこと①、②、③
○後置修飾や関係代名詞など既習事項を活用して、
まちがいを恐れず取り組むよう促す。
○必要に応じて、ALT や友人からのサポートを受け
るよう指示する。
○言いたいことを伝えよう、話そうとすることが大
切であることを伝える。
○聞いている人は、適宜称賛の言葉かけをするな
ど、相手とのインタラクションを大切にさせる。
(ペア)
自分が尊敬する人物について、英語でスピーチを
することができたか。
(観察)
15
発表
(1) スピーチの発表を行う。
(2) 他者の発表を聞いて、英語で応答する。
(個人)
本時のまとめ
(1) CAN-DO リスト(単元別・全体)で本時を
振り返り、学習内容の確認を行う。
(一斉)
(一斉)
5
次時の連絡
(1) 次時の学習活動の内容を把握する。
◆CAN-DO リスト 話すこと②、③
○物怖じせず、自信を持って堂々と発表するように
支援する。
○感想や意見などを相手に英語で伝えるように指
示する。
○CAN-DO リストを用いて振り返りを図り、自分が
卒業時までに求められる技能に到達あるいは近
づいていることに気付かせる。そのことによっ
て、次の学習への動機付けを行う。
○次時のパフォーマンステスト(トピックの事前告
知なし)の告知をする。
※本時で使用する CAN-DO リストは資料参照
―7―
CAN-DOリスト作成と実践報告
1
はじめに
平成24年度に文部科学省の委託を受けた県教委の英語指導力向上事業で町教委の指定を受け、
CAN-DOリストの作成・開発と授業での活用に重点を置いて研究を進めてきた。中学校の拠点校
は、全国的にも少なく初年度は全国で25校のみであった。当初はCAN-DOリストそのものに対す
る認識がない状態であったが、様々な情報や文献、各種研修会で知識を深め自校のリスト開発に
役立てることにした。本研究の過程の中で一貫してきたことは、「学習者主体」のスタンスであ
る。開発しているCAN-DOリストが、学習者の負担過重につながったり、学習意欲を削ぐような
ものになったりしてはいけないと判断し、学習者にとって有益な存在となるよう改善に努めた。
本研究の過程から見える有効性と今後の課題と展望について、本稿で述べることとする。
2 本研究の流れ
CAN-DOリスト作成・開発の過程を年度を追って説明する。
(1)平成24年度
単元ごとに技能別の能力についてABCの3段階評定にしている。試案として作成したが、学
習者への配慮はなく、実用的な使用には不向きであることに気づいた。評価基準との境目がな
く、評価基準の同様のものを作っているような様相だった。
CAN-DO リスト
NEW CROWN 1 試案
LESSON 5
A
読む
B
C
A
聞く
B
C
○ who, where, when, whose を含む疑問文及びその受け答えの文などの入っ
ている文章を読んで、正確に理解することができる。
○ 受け答えの文などに含まれる目的語や所有代名詞が文中で誰を指すのかを、
すべて正確に区別しながら読み取ることができる。
○ who, where, when, whose を含む疑問文及びその受け答えの文などの入っ
ている文章を読んで、理解することができる。
○ 受け答えの文などに含まれる目的語や所有代名詞が文中で誰を指すのか
を、ある程度区別しながら読み取ることができる。
○ who, where, when, whose の疑問文が入っている文章や会話文を読んで、
大まかに理解することができる。
○ who, where, when, whose を含む疑問文及びその受け答えの文などの入っ
ている文章を聞いて、正確に理解することができる。
○ 受け答えの文などに含まれる目的語や所有代名詞が文中で誰を指すのか
を、すべて正確に区別しながら聞き取ることができる。
○ who, where, when, whose を含む疑問文及びその受け答えの文などの入っ
ている文章を聞いて、理解することができる。
○ 受け答えの文などに含まれる目的語や所有代名詞が文中で誰を指すのか
を、ある程度区別しながら聞き取ることができる。
○ who, where, when, whose の疑問文が入っている文章や会話文を聞いて、
大まかに理解することができる。
(2)平成25年度
文部科学省の「CAN-DOリスト作成の手引き」や他県の拠点校、協力校のCAN-DOリストを
参考にして、前年度からの抜本的な方向転換が必要と感じた。学習指導要領に根ざしたリスト
内容の形成と3ヶ年を見通した学習者のエンドプロダクトを想定した内容になるよう検討し
た。
平成25年度版のCAN-DOリストからは、生徒と教師が共有して進化させるものという位置付
けにした。まず、3ヶ年の見通しを持った全体リストを作成し(以下「全体リスト」)、次に
それを細分化した単元別のリスト(以下「単元別リスト」)を作成した。2つのCAN-DOリス
トを存在させ、体系的に実践していこうと考えたためである。
まず、全体リストの作成では、学習指導要領と文部科学省の「CAN-DOリスト作成の手引き」
を参考にした。学習指導要領の内容からの逸脱を避け、学習者が全員到達できる(しなければ
ならない、させたい)ものとした。内容を精読してみると、書かれた文言が指導者側の表現で
あり、学習の主体者である生徒には理解しがたい内容であった。 生徒が身近に使うことがで
きるものでなければ効果は期待できず、形骸化してしまうと判断し、普段の授業で日常的に活
-8―8―
用できる形にしようと考えた。全体リストはすべての根幹をなすものとし、そこから生徒用に
分岐させたものが単元別リストである。
単元別リストの内容は教科書会社や本校の評価基準を照合し、生徒にとってわかりやすい表
現に置き換えた。生徒自身が「できた」を判断する形式だが、アンケート調査でよく目にする
4件法を取り入れた。また、判断指標の表現は言語ではなく、絵文字を採用した。「よくでき
た」「まあまあできた」「できなかった」という言語表現があまりにもストレートになりすぎ
て、チェックすることへの意欲が持続しなくなるのではと判断したためである。デジタルネイ
ティブと称される世代の生徒たちは、SNSやメール等で絵文字やスタンプなどのPictured Item
をよく使っている。それらを用いたほうが馴染みやすく、その時の感情をより反映すると考え
た。
さらに、文字を目で追って単元別CAN-DOリストと教科書の単元を対応させることが難しい
生徒もいる。より早く判別し、各ページと対応させるために教科書の関連ページの挿絵や写真
をシートに貼り付けた。それにより、単元別CAN-DOリストのページを探し出し、チェックを
スムーズに行うことができるようになった。また、より身近に教科書の素材そのものを身近に
感じることができるようになった。
膨大な量のリストとなったが、単元ごとや授業の振り返りの素材として活用を始めた。当初
は完全な自己判断によるチェックに戸惑う様子も見えた。自己判断に自信がない生徒や、自己
評価の低すぎる生徒、または高すぎる生徒など様々見られた。
また、評価シート自体が一度しか使えない枠組みの設定になっており、複数回使うには色ペ
ンで記入するなどの工夫もしたが、変化の推移を判別しにくいものであった。
段階表記の文言を「いつもできる」
「たまにできる」という文字化を今回は避
けた。意味の解釈が曖昧な生徒もいるためである。デジタルネイティブの生
徒達は普段から絵文字に慣れ親しんでいる。絵文字を用いることでそのとき
の生徒の気持ちに近い反応が得られると考えた。
平成25年度
単元別 CAN-DO リスト
チェック用
どの分野(領域)の力を
求められているかを明示
する。
学年 CAN-DO リストからの
引用。教師がわかりやすく説
明を加える。
文字を追うことがなかなか難しい生徒もいる。レッスンのページに掲
載されていたイラストを貼り付けることで、学習したページと
CAN-DO リストの照合が簡便になると考えた。
-― 99 ―-
5件法へ変更。複数回の使用で推移が分かる形式
(3)平成26年度
にした。
前年度までの変遷を踏
まえて、より生徒が使いや
すいものへ改定を行った。
まず、4件法からより細
かく評価できるように6
件法に変更した。これは、
生徒にとって複雑すぎて
しまい、不評であった。生
徒からの「真ん中があった
ほうがいい」という意見を
受け、5件方に変更した。
「3」の存在は意外に大き
く、生徒の中ではまずスタ
ートは「3」からという意
識があるようで、「3」~
「5」の範囲で推移するよ
うになった。また、複数回
チェックできる表形式に
したため、自分の変化の推
移を実感できるようにな
った。チェックを重ねるご
とに、自己判断にも慣れて
きて、自己評価の低い生徒
も客観的に見た評価と重
なる部分も多くなった。チ
ェックするカテゴリーも
教師が一斉に指示する前
に生徒自身で選ぶように
してみたところ、生徒は授
業の内容を振り返って、自
分で適切にカテゴリーを
選び出すことができた。
しかし、しばらくすると
自由記述欄
生徒の充足感を満たして
生徒はここに上記のリスト以外でできたこと、でき
いないことに気づいた。チ
たかったことを記入する。
ェック項目以外にも自分
にとって「できたこと」、
「挑戦したこと」「頑張っ
たこと」がそれぞれにある。それを達成したこととして認める方法はないかと考えた。
そこで、生徒から「自由に書ける部分があるといいです」と声が上がり、自由記述欄 “What
more can you do?”を設けた。リストの文言にはないが、自分で「できるようになったこと」
「で
きたかったこと」などを書き留める欄である。実は、この部分が生徒に一番評判が良く、生徒
の正直な気持ちや感覚を表出できる部分である。この欄を設けたことで本校の CAN-DO リス
トが進展したと考える。生徒の、自分としてはがんばったところを認めてほしい、自分で「で
きた」を実感したいという気持ちを多少充足できる箇所ができたことは大きい意味を持つ。
3 生徒が発見したCAN-DOリストの意義
(1)CAN-DOリストは「感動リスト」
3年をかけて改善を重ねてきているため、CAN-DOリストの形態や様式は適宜変わってきた。
その度に生徒の声を生かし、生徒とともに歩み、大きくなるCAN-DOリストを目指した。単元
ごとの振り返りを一気に単元別CAN-DOリストを用いて行っていた時のこと、ある生徒から
「先生、これCAN-DOリストどころじゃないですよ。感動リストですよ。」と声が上がった。
単元別CAN-DOリストのページとデジタル教科書で該当ページを示したところ、自分が何をや
って、どんなスピーキングテストを誰とやったのか、自分はライティングでどんな内容を書い
たのか全て覚えている、または思い出したという。生徒は「覚えている自分に感動」したこと
で「感動リスト」の発言になった。CAN-DOリストは「覚えている」「思い出す」を想定して
作成していない。学習者である生徒が、自分が何をやったか思い出すツールとしても有効であ
るという発見があった。これは、思いがけない一言であった。
10 ―
-― 10
-
(2)英語の教室を飛び出し
たCAN-DOリスト
単元別CAN-DOリストを
「東中 学びのすすめ」
用いて授業の振り返りを行
うようになってから、
CAN-DOリストは次第に生
徒に身近なものになってき
た。今年度、「全校縦割り学
習会I’m Possible Time」に取
り組んだ。町のスペリングコ
ンテストで学校全体の合格
率をアップさせるために企
画した縦割りの学習会で、3
生徒がチェックリストの文言
年生が「先生」となり、1、
を作成
2年生に単語の書き方や文
の覚え方を丁寧に教える内
容である。これも、今年度特
別に発足した「東中学びのす
すめ検討委員会(通称:まな
けん)」のメンバーが中心と
なり、どの学習者も自分がど
のくらい伸びたか実感でき
るには、どのようなアプロー
チが良いか、なかなか覚えら
れない生徒にどのような支
援をすれば良いかを考えな
がら、教えあいの学習活動に
取り組んだものである。リー
生徒(学びのすすめ検討委員)が考案した CAN-DO リスト
ダーの生徒を中心に企画を
町内スペリングコンテストに向けた全校縦割り学習会で活用
考えていた時のこと、生徒か
ら「まなけんCAN-DOリスト
を作ってください。」という
申し出があった。理由をたず
ねてみると、英語で使ってい
るCAN-DOリストは自分が
どのくらい伸びたのか、伸び
なかったのか、何を覚えて、
どんなことを頑張ったのか
を自分で振り返ることがで
きる。自分自身で確認するに
は最適のツールであると生
徒は話した。リストの内容も生徒自身が考えるという。任せてみたところ英語のCAN-DOリス
トの表現から学び取った「〜できる」をしっかりと使っていた。今後の学習会の考察に役立て
るという。生徒がCAN-DOリストの意義を認識しているからこその動きである。
(3)英語で書きたいCAN-DOリスト
“What more can you do?”の欄を設けてから、生徒は様々な内省を書くようになった。学習者
の心の動きが手に取るようにわかり、教える側が見えていなかった部分に多く気づかされるよ
うになった。
CAN-DOリストの活用が進むにつれ、生徒から「CAN-DOリストの“What more can you do?”
の所を英語で書いてもいいですか。」という申し出があった。これまで明確に英語で、または
日本語でという指示は出していなかった。なんとなく、日本語で書くものだというイメージが
あったため、生徒からの申し出に驚きを感じた。生徒の好きなように書かせてみたところ、上
位生徒はもちろん、それ以外の生徒にも英語で書く動きが広がり始めた。しかも、教師は一言
も触れていないのに “I can〜.”の文体で書いていた。教師より生徒の方がCAN-DOリストを熟
知しているのではないかと考えさせられたエピソードである。英語で感想や自分の感情を書き
始めるようになると、表現の幅が広がり接触節や関係代名詞を使って書くようになった。英語
の添削は教師側では特にしていない。言いたいことが伝われば良いという範囲にとどめている。
英語を書こう、表現しようという気持ちが向上していることを実感することができた。
- 11 ― 11 ―
4 実践例
(1)生徒 A
5件法への切り替え
5件法への切り替え
「書くこと」の評価が極端に低い。この授業では、スピーチ原稿を書くために和英辞書を使ったが、調べた単語や表
書くこと」の評価が極端に低い。この授業では、スピーチ原稿を書くために和英辞書を使ったが、調べた単語や表
「
現は聞き手が知らない単語ばかりだった。相手に伝わらない原稿を書いていたことに気づく。生徒が重要だと判断して
現は聞き手が知らない単語ばかりだった。相手に伝わらない原稿を書いていたことに気づく。生徒が重要だと判断して
書き残しておいた部分は、教師がその時間にどこに力点を置いて授業を進めていたか、生徒に何をどう伝え、生徒はど
書き残しておいた部分は、教師がその時間にどこに力点を置いて授業を進めていたか、生徒に何をどう伝え、生徒はど
のようにとらえたのかがわかる。
のようにとらえたのかがわかる。
相手に伝えるにはどのようにしたらよいかを思案し、難しい表現はわかりやすい表現に置き換えるなど、自分の今で
相手に伝えるにはどのようにしたら良いかを思案し、難しい表現はわかりやすい表現に置き換えるなど、自分の今
きる範囲の表現を使って伝える重要性を認識した。
できる範囲の表現を使って伝える重要性を認識した。
12 ―
-― 12
-
(2)生徒
B
英語で書いてみる
英語で書いてみる
英語での表出が多くなってきた。日本語と英語が混在していても、文法的なエラーがあったとしても、
英語での表出が多くなってきた。日本語と英語が混在していても、文法的なエラーがあったとしても、
特にそれらを取り上げることはしなかった。自分の言いたいことが伝わるような表現であれば構わないこ
特にそれらを取り上げることはしなかった。自分の言いたいことが伝わるような表現であれば構わないこ
ととした。そのためか、とにかく英語で書いてみよう、表現してみようという動きが増してきた様子が見
ととした。そのためか、とにかく英語で書いてみよう、表現してみようという動きが増してきた様子が見
られる。
られる。
13 ―
-― 13
-
(3)生徒
D
既習の表現を用いながら、ある程度の文章量で自分の言い
既習の表現を用いながら、ある程度の文章量で自分の言い
たいことを表現している。
たいことを表現している。
14 ―
-― 14
-
GTEC Core for Studentsでの成果
平成24年度から本研究においてGTEC Core for Studentsを年1回受験している。実践的なコミ
ュニケーション能力を測定できる出題形式が特徴である。
5
全体的にスコアがアップしており、本研究の主な対象となった3学年40名のうち4人が
GTEC Core for Studentsのトータルスコア上限値440点に到達した。さらに特筆すべきは、ライ
ティングのスコアである。40人中29人が100点(満点)であった。「一日の学校生活の中
で、あなたが好きな時間は何ですか。1つ取り上げて、なぜそう思うか、その理由を書きなさい。」
という出題に対し、20分で英文を自由記述していく内容である。限られた時間の中で自分の意
見を説得力を持って表現する力を測定し、「読み手に主張が伝わるか」が最も重要な評価ポイン
トである。(GTEC for Students 教師用帳票より一部抜粋)多少のスペルミスやローカルエラー
を減点の対象とせず、読み手にいかに論理的に伝える英文構成になっているかが高スコアの条件
である。
100点(満点)をとった生徒の中には、いわゆるWeak Learner もおり、ライティングのスコ
アだけが突出している状態である。リーディングとリスニングに関しては、実生活に即した内容
の出題のため、公立中学校の普段の授業(教育課程の枠)の内容ではカバーしきれない側面があ
る。しかし、あるトピックに対して、自分の意見を理由や経験、出来事を織り交ぜながら、相手
に伝える「表現活動」は普段の授業でスピーキングやライティングで取り入れてきたため、この
ような結果を生み出すことができたものと考える。
生徒たちにとって、「読み手がイメージ化できるような書き方」を意識させる大きなきっかけ
は、このテストにおけるライティングの実施によるところが大きい。アメリカに送られる自分の
原稿は、特別に訓練を受けた採点者が読むことになる。日本の中学生の実態を知らない、会った
こともない人に理解してもらえるように意識して書くようになった。20分の時間で辞書などの
ツールもなくひたすら英文を書き連ねることは、生徒にとって負担が大きく、苦しい作業である。
さらに、注目されるのは、今回のトピックである「学校生活で一番楽しい時間」に対して、「英
語の授業」を挙げた生徒が多かったことである。本来なら、給食・昼休みや放課後の部活動、友
達との他愛ないおしゃべりなど、中学生にとって楽しい時間はたくさんある。しかし、このトピ
ックに対して、自分の語彙を駆使して、的確に無理なく自分の言葉で表現できる内容は何かと考
え、「英語の授業」を選んだとも考えられる。自分の語彙力で「楽しい時間」を英語で表現する
には、普段から取り組んでいる「英語の授業」を題材に使うことで、なんとか読み手に返すこと
ができると判断したのであろう。自分にとって書きやすい「内容」を選別し、相手により深く伝
えることができるように工夫するようになったことも大きな進歩である。
その中でも、英語の授業でどのように取り組んできたのかを的確に表現した内容がある。(資
料:GTEC Core for Students ライティングシート)そこには、生徒がどのように英語の授業をと
らえ、意欲的に学習活動に参加してきた様子が書かれている。改めて、教師の指導力が生徒の英
語力の向上に大きく関わっていることを実感した。
6 生徒アンケート実施
CAN-DOリストのさらなる改善を目指し、実際に活用してきた生徒たちにアンケートを実施した。
(1)CAN-DOリストを使って良かったと思うところ
○
自分のできたこと、できなかったことが明確になり、復習に役立った。
○
英語で反省も書くことで、文章力が身についた。
○
「What more can you do?」の欄に何か書けると、わずかでも自分の英語力の向上が実感
できた。
-― 15 ―-
○
過去にやっていたことを振り返ることができて、できなかったことができるようになっ
ていることがわかって、自分の成長を実感できた。「まなけん」(※別記参照)で活用
できたことで、使い方の視野が広がった。
○ 自己評価ができて、英語に対して少し積極的になることができたと思う。はじめは何も
書くことがなくてためらっていたが、今では「What more can you do?」の部分も書ける
ようになった。
○ 授業でやった内容を整理でき、自分で何ができるようになったのか、できたかった部分
はどこなのか、目に見える形で表されたのでわかりやすかった。
○ 単元ごとに自分なりの反省や成長したことを言葉にすることで、よりわかりやすく理解
することができた。また、次回からの目標を立てることができた。
○ 今まで、何ができて、何ができなかったのかをわからないで授業を受けていた。しかし、
CAN-DOリストを使うことで、自分が「ここができたんだ」と改めて実感することがで
きた。
(2)生徒が考えた改善点
 ペアワークで授業をやった時には、相手の友達からコメントをもらえる欄があると、よ
り達成感が生まれる。
 「授業で習ったところのまとめ」のような欄があると、もっと脳に吸収できるかもしれ
ないと思った。
 できなかったことを少し書く欄があると、自分の「できる・できない」を把握でき、こ
れによって自分の足りない部分が分かると思う。
 その単元の基本文や例文があると、どの分野が苦手か、わかりやすく見つけることがで
きると思った。
(3)英語以外にも(他教科でも)CAN-DOリストは活用できるか
 他教科でも活用できると思う。分野別や単元別に「できる・できない」を書けば、後の
勉強のヒントになるかもしれない。
 他教科でも、いち早く自分の弱点に気づき対策をすることができるため、活用できると
思う。
 復習に役立つというメリットがあるので、5教科全てで使えると思う。
 数学で解き方を載せれば、多分私でもすぐにできると思う。
 数学など結果が目に見えるもので、
「前回より〜ができた」という感じで使えると思う。
(例:公式を使うことができたか、問題の意図を読み取れたか、など)
 英語と同じように単元で区切られているから、数学や理科で活用できると思う。
 国語だったら、「古文の意味を理解することができた。」などで使うことができる。
 社会で歴史・地理・公民と分けて作ると、苦手なところを判断できるようになると思う。
 社会で歴史の年号の豆テストを実施して、表に記入する形にすると、自分の苦手な部分
が分かる。
※「まなけん」…今年度特別に発足した「東中学びのすすめ検討委員会」の略称。有志生
徒によって構成され、学習者目線による学習スローガン制定の企画・実践を行った。その
スローガンの具現化を目指し、縦割りの英語学習会を企画・運営した。
7
今後の課題と展望
(1)課題
本研究ではCAN-DOリストを何度も改訂をしてきた。その時に常に心に置いたのは「生徒
が主体」であるということである。生徒はもちろんのこと、教師にとっても負担になるリス
トであるならば実用的・実践的ではない。より実用的な形式や形態、または簡便化を図り、
学習者・使用者にとってさらに身近なCAN-DOリストの作成を目指したい。
また、本校の単元別CAN-DOリストはあくまでも「自己チェック」である。客観的に見て
かなり乖離している判定もある。特にWeak Leanerに多く、自己評価が高すぎる傾向にある。
本研究では、「自分で何ができるようになったか自分でわかる・理解する」ことに重点を置
き、学習者の学習意欲と動機付けの維持・向上を目的としたため、客観的な視点はあまり入
れてこなかった。他者から見たら、という視点を一切入れず、自分で自分を判断することを
継続してきた。生徒は自己チェック型の単元別CAN-DOリストと、教師が出す学期ごとの評
定とは関連しない、別物であると認識しているようである。今後、大きな課題としては実際
の力との差をどう縮めていくかである。外部試験と関連付けて客観的指標を持つ役割を担え
るのは本校の全体CAN-DOリストである。実際に本研究の主な対象となった3学年計40名
の生徒のうち、英語検定3級を21人、準2級が3人、2級が1人という成果を上げている。
単元別CAN-DOリストをあくまでも学習者の「自己満足」で終わらせるツールにするのか、
またさらに発展させて、数値を用いて論理的に妥当性のある成果を説明できるツールにでき
るかが今後の課題である。
16 ―
-― 16
-
またさらに発展させて、数値を用いて論理的に妥当性のある成果を説明できるツールにでき
るかが今後の課題である。
(2)展望
本校におけるCAN-DOリストは、何と言っても学習者が「自分の今の状態(力:ちから)」
を認識するツールとなっていることである。自分を振り返り、今の自分は過去の自分と比べ
て何ができるようになったか、できたかったのかを内省、表出することを通して、次への目
標作りをしている。「考える」作業を真面目に取り組む時間を設け、次に生かす、この繰り
返しはかなり意義深いと考える。
生徒が見出した有用性から判断すると、その意義を踏まえれば、英語以外にも活用できる
とものと思われる。英語教育で使うCAN-DOリストという概念だけではなく、CAN-DOリス
トそのものの内容と意義、有用性を理解すれば多様性は広げることができる。本校の生徒が
見出したように、英語の授業を飛び出して他の学習活動にも有効に活用できる。学習者支援
のためのツールとしての可能性は大きいと考える。
8
おわりに
本研究では、CAN-DO リストとはなんぞや、というレベルのスタートから始まり、試行錯
誤を繰り返して今に至る。福島大学の佐久間康之教授、山形大学の金子淳准教授、宮城教育
大学の鈴木渉准教授の各先生方、並びに福島県教育庁高校教育課・義務教育課・会津教育事
務所の各先生方にご指導を受け、研究を進めることができた。また、猪苗代町教育委員会、
各連携校の先生方のご理解・ご協力をいただき、研究の推進と強化を図ることができた。
また、拠点となる本校の教職員の盤石なサポート体制と生徒たちの前向きな協力体制が原
動力となった。研究を進める上で、身近な人たちの協力が何よりも必要となる。学習の主体
者である生徒たちが、本研究の一番の理解者であり、協力者であった。あの生徒たちの協力
あってこそ、成し得た過程と成果だと思う。本研究に理解を示し、惜しみなく協力してくだ
さった全ての人に感謝しつつ、今後も英語教育の充実と発展のために尽力していきたい。
参考文献
文部科学省初等中等教育局(平成 25 年 3 月)「各中・高等学校の外国語教育における「CAN-DO リスト」
の形での学習到達目標のための手引き」
文部科学省(平成 20 年 9 月)『中学校学習指導要領解説外国語編』開隆堂出版
白井恭弘(2012)『英語教師のための第二言語習得論入門』大修館書店.
投野由紀夫(2013)『 CAN-DO リ ス ト 作 成 ・ 活 用 英 語 到 達 目 標 CEFR-J ガ イ ド ブ ッ ク ( CD-ROM 付 ) 』 大 修 館 書 店 .
日野奈津子(2012)『英語教師のためのコーチング入門』明治図書.
杉本薫「できるようになったこと」を生徒が実感できる評価-中学校の指導と評価の実際
和泉伸一(2009)『「フォーカス・オン・フォーム」』を取り入れた新しい英語教育』大修館書店.
髙島英幸(2011)『英文法導入のための「フォーカス・オン・フォーム」アプローチ』大修館書店.
村野井仁(2006)『第二言語習得研究から見た効果的な英語学習法・指導法』大修館書店.
笹島茂(2011)『CLIL 新しい発想の授業−理科や歴史を外国語で教える?−』
『英語教育』(2014 年 7 月)「デキる」指導と「残念な」指導 Q&A SLA の研究から 大修館書店•
TEACHING EGLISH NOW 特集 力をつける帯活動 Vol.27 SPRING 2014 三省堂. (pp.2-11)
工藤洋路「 ‘impromptu’な 話 す 活 動 の 実 践 に 向 け て 」 TEACHING EGLISH NOW Vol.25 SUMMER 2013 三 省 堂 . (pp.10-11)
原田尚孝「即興的な( impromptu )な活動を取り入れた授業の実際」TEACHING EGLISH NOW Vol.29 FALL 2014 三省堂. (pp.4-5)
北原延晃「 創 造 性 を 生 か し た コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 活 動 」 英 語 教 育 ENGLISH CLASSWORK Vol.66-3 2014 開 隆 堂 . (pp.2-3)
中学校 英語 CAN-DO リスト作成のヒントと実践例 三省堂.
- 17 -
― 17 ―
資料:GTEC Core for Students ライティングシート解答
「一日の学校生活のなかで、あなたが好きな時間は何ですか。1つ取り上げて、なぜそう思うか、
その理由を書きなさい。」実施時間20分
(1)生徒 A:スコア100点
トピックに対して、自分の意見を理由を含めて書いている。この生徒の英文には、普段
の英語の授業でどのような活動をしているのか、生徒たちはどのように学習しているのか、
英語学習の成果についても言及している。さらに、将来的な展望も述べていることがわか
る。
― 18 ―
(2)生徒 B:スコア100点
- 19 ― 19 ―
【小】研修協力校の実践
猪苗代町立緑小学校
平成26年度
英語指導力向上事業
~指導と評価改善による教師の指導力向上及び生徒の英語力の向上~
1
実践内容
本校は平成24・25年度英語指導力向上事業(福島県教育委員会委託・文部科学省再委託)
拠点校の東中学校の協力校となり、平成26年度は同校とともに研修協力校となって同事業の
推進に努めてきた。今年度本校では学習指導要領に示された外国語活動の目的を着実に促進す
るとともに、児童の外国語活動への動機づけを高め積極的にコミュニケーションを図ろうとす
る態度を育成すること、中学校外国語科への期待や意欲を高め円滑な接続を図ることを目的と
して、小・中の連携や公開授業を通して外国語指導と学習評価の改善について実践研究を行っ
てきた。
実践内容としては、①授業における指導と学習評価の改善
ICT の効果的な活用
科の円滑な接続
②ALT やインターネット等の
③小学校間及び小・中学校間の連携と小学校外国語活動と中学校外国語
の3点を掲げ、第6学年児童12名を対象として取り組んだ。特に小・中の
連携では、それぞれの教員が互いの授業を3回程度参観し、中学校教員には授業における指導
も行っていただいた。
(1)授業における指導と学習評価の改善について
週に1回程度の外国語活動では、毎時間のねらいを明確にして授業を行っても児童が活動
に夢中になりどんな力がついたのか実感することがなく終了してしまうことがあった。前時
とのつながりを意識させながらねらいを高めつつ、学習の励みとなるよう「振り返りカード」
を作成し、改善に生かすようにした。本校では単元で1枚の「振り返りカード」を作成した。
毎時間のめあてを記載しておくことで児童に見通しを持たせることができ、活動のねらいが
明確になったと思われる。めあてについての振り返
り、コミュニケーションの視点についての達成度、
自由記述の3観点の振り返り欄を設けた。ねらいに
ついてどの程度意識して取り組んでいるか、児童が
次に何ができるようになりたいかが分かり、指導に
生かすことができた。カードではできるようになっ
たことを大きく評価し励ましのコメントをたくさん
書くようにした。単元を通したコミュニケーション
の変容についても自己の高まりの部分を意識させ称
賛のコメントを続けた。自由記述欄には絵を書いた
り楽しかったことを一言書いたりする児童が多かっ
たが、単元が進むにつれて I’m strong.など英文を書
く児童も出ており、文字への関心も現れてきたこと
が分かった。
- 20 ― 20 ―
(2)ALT やインターネット等の ICT の効果的な活用について
4年前から本校で指導にあたっている日本人の
ALT は、児童をよく理解し授業展開に様々なアイ
ディアを取り入れ本校の外国語活動の指導に大き
く貢献している。日本語の説明もしながら展開でき
るため HRT と ALT の役割が明確ではなくなって
しまうことがあったが、HRT が外国語を使うモデ
ルになることや実態に合わせた活動を考えるとい
う他、ALT と HRT の発音を比較して聞かせること
や活動をデモンストレーションすることを意識し
て行ってきた。そのことで、なるべく英語だけで授
業が展開できるようになった。また、十分に聞かせ
る活動が大切であることから、ALT に繰り返し発
音してもらったり児童の様子を見ながら話しても
らったりすることに留意した。
ICT については、本校は視聴覚室を外国語活動
の教室として毎時間利用しているため、大きなス
クリーンで Hi,friends!のデジタル教材を毎時間
投影しながら展開している。チャンツや歌、ビデ
オ視聴なども行いやすくなっている。異文化理解
に関して、児童にわかりにくいものや英語の説明
に関して、児童に分かりにくいものや英語の説明
が難しいものなどは映像で示すようにし、児童の
理解を補助するとともに楽しい雰囲気で学べるよ
う配慮してきた。
(3)小学校間及び小・中学校間の連携、小学校外国語活動と中学校外国語科の円滑な接続に
ついて
東中学校と互いの授業を参観、また TT という形で取り組んだ。中学校教師には、あい
さつやクイズ、インタビュー活動など指導にあたっていただいた。少人数であるという本
校の特色を十分に活用し、中学校教師と児童一人一人が一対一で十分に話すという大変貴
重なコミュニケーションの機会を得ることができた。目と目を合わせ、握手をし、あいさ
つや会話をした。自分の英語が通じた、先生と英語で話をすることができたという経験は
何にも代えがたい喜びでありこれからの英語学習への大きな意欲となると考える。中学校
教師が書いたり話したりした英語、笑いの絶えない楽しい授業から、中学校英語教師への
憧れや英語学習への意欲が大変高められた。
小学校の連携校からも感想やアドバイスのほか応援の言葉もいただき、心強く思った。
- 21 ― 21 ―
<中学校教師にインタビューをする様子>
2
<中学校教師の問題に答える児童の様子>
成果と課題
(1) 成果
どのような力がついたのか児童に実感させながら展開することを意識し単元構成を行っ
ていったことで、スパイラル的に高まりあるねらいが達成され、単元を通して関連ある活動
が展開された。
「振り返りカード」によってできたことを大きく称賛する中で、技能面に目を
向けできるようになりたいことを書く児童も増えた。発表や観察だけではなく、できたこと
を教師と児童で共有し教師がポジティブな働きかけをすることは CAN-DO リストと通じる
と考える。それは、小学校においても児童の動機を高めることへつながった。中学校への期
待も大きくなり、「中学の英語を早くやりたい」という声も多く聞かれるようになった。
ALT と HRT の役割を明確にしながら、スピードを競うことやゲームの勝敗などに目的が
逸れないよう実態に合わせ必然性のある活動を設定し、教師と児童のコミュニケーションを
丁寧に行ってきたところ、児童の「やってみたい」という気持ちを引き出し、外国語活動が
楽しいという思いを膨らませることができた。
さらに、十分に聞かせる活動の重要性から、ALT の話をじっくりと聞かせることやデジタ
ル教材を繰り返し学ぶこと、正しい発音に耳を傾けることなどに時間をかけるようにしてき
た。今後も、児童が「聞いたことのある言葉」や「見たことがある言葉」を増やしていける
ようにしたい。
(2) 課題
第6学年児童の意識調査において、外国語活動があまり好きではないと回答した1名は、
「話したいけれども自信がないから」と理由を述べている。
「英語は楽しい」
「英語は好きだ」
という気持ちは皆持っている。その思いを失わせることなく、人前で話すことへの不安や嫌
悪について支援することが課題である。
発音と綴りの関係は指導していないものの、英単語を板書したり絵カードに記載したりし
て目にしている文字はある。音声から文字へ円滑に接続されるために、見慣れている単語を
増やす他どのような指導が効果的であるのか今回のご指導をもとに研究を深めていきたい。
- 22 ― 22 ―
第6学年
外国語活動学習指導案
日
場
1
単元名
2
単元目標
Lesson5
Let’s
所:視聴覚室
go
to
Italy.
時:平成 26 年 11 月 14 日(金)第6校時
指導者:星
恵子(HRT):鈴木
奏美(ALT)
(Hi,friends!2)
(1) 自分の思いがはっきり伝わるように、おすすめの国について発表したり、友達の発表を積極
的に聞いたりしようとする。
(2) 行きたい国について尋ねたり言ったりする表現に慣れ親しむ。
(3) 世界には様々な人たちが様々な生活をしていることに気付く。
3
単元と児童の実態
(1) 児童について
児童は、昨年度一年間の外国語活動を通して徐々に外国語に慣れ親しみ、英語表現や歌に
楽しんで取り組んでいる。10月に行ったアンケートでは、外国語活動が「とても好き」5
名、「好き」6名、「あまり好きではない」1名という結果であった。好きな理由として「ゲ
ームをするのが楽しい」という児童が多い。外国語活動の学習も後半になり、ALTの発音
を注意深く聞いたり真似をしたりするなど、「積極的に英語を聞きたい,話したい」という
児童の意識の高まりも見られるようになった。一方、「苦手だからあまり好きではない」と
いう児童が1名、「自信がない」「どのように言ったらよいかわからない」という理由で、
話すことや大きな声で言うことに抵抗を感じていている児童も数名いる。本単元で行うスピ
ーチやクイズも、表現を言い慣れるまで支援したり取り組みのよさを具体的に称賛したりな
がら、意欲を高めていきたい。
(2) 単元について
本単元は、世界の国々を題材としている。自分の行きたい国やおすすめの国を紹介する活
動を通して、国名や、Iwant to go to~.などの表現に慣れ親しみ、コミュニケーションの楽
しさを味わうことをねらいとしている。児童は世界の国について、有名な場所や食べ物など
一部のイメージはあるものの、その国でできることや文化遺産など分からないことも多い。
本単元において世界の国々や異文化について関心を広げるとともに、友達の発表を聞いてそ
のよさを認め合う楽しさを実感させることで、積極的にコミュニケーションを図ろうとする
態度を育てることができる単元である。
(3) 指導にあたって
おすすめの国を紹介するにあたって、児童の「伝えたい」という思いを十分に引き出した
い。そのために旅行パンフレットやインターネットを活用し、行きたい国とそこで食べたい
ものや見たいものを考えさせる時間を確保する。また、自信を持って発表ができるように、
チャンツやゲームを通しておすすめの国を発表する表現に十分慣れ親しませる。積極的にモ
デルを示したり児童と一緒に活動したりすること、児童の様子に合わせてALTに繰り返し
英語で表現してもらうなどして、児童の理解に合わせた展開と安心して活動できるような配
慮を、単元を通して行っていきたい。また、自分のイメージだけで食べ物などについて否定
的な発言をしてしまうことも考えられる。分からないものについては解説しながら、異文化
- 23 ― 23 ―
を知る楽しさを味わわせるようにしていく。
本時は、おすすめの国を紹介し合う学習をする。活動に入る前には、楽しくチャンツをし
て、英語を大きな声で話すことができるように働きかける。また、キーワードゲームを行い、
注意深く聞こうとする気持ちを高める。発表はクイズ形式にし、聞くことについて必然性や
意欲を高めていくようにする。さらに、中学校教師のおすすめの国のクイズを聞くことで、
スピーチのモデルとし活動への意欲を高めさせていきたい。
4
単元の指導計画(4時間)
評
時
1
◆目標
◆
○主な活動
コ
慣
気
○
国名の言い方を知り、世界には様々な人たち
価
評価規準<方法>
・
国旗の由来を聞いたり有名
な場所など知ったりすること
が様々な生活をしていることに気付く
○
世界旅行クイズ(国旗・世界遺産)
で、世界には様々な人々が
○
Let’s Play1、Let’s Play2
様々な生活をしていることに
気付いている。
<行動観察・振り返りカード>
2
◆
○
行きたい国について尋ねたり言ったりする
・
国名を聞いたり言ったりし
ている。
表現に慣れ親しむ。
3
○
Let’s Chant①
<行動観察・振り返りカード>
○
ミッシングゲーム(隠された国旗を答える)
・
○
カード交換ゲーム(国旗カード)
○
Let’s Listen 2
○
行ってみたい国を考える。
◆
おすすめの国についてその理由やその国で
行きたい国について聞いて
いる。
<行動観察・振り返りカード>
○
・
行きたい国について尋ねた
り言ったりしている。
したいことを聞いたり言ったりする言い方に
<行動観察・振り返りカード>
慣れ親しむ。
○
Let’s Chant①
○
ステレオゲーム
○
Let’s Play 3
○
Let’s Chant ②③
○
おすすめの国とその理由を考え、クイズを作
る。
4
◆
自分の思いがはっきり伝わるようにおすす
○
・
自分の思いがはっきりと伝
めの国について発表したり、積極的に友達の発
わるようにおすすめの国につ
表を聞いたりする。
いて発表したり聞いたりして
本
時
○
○
Let’s chant ②③
○
キーワードゲーム
○
Activity 先生のおすすめの国はどこ?クイズ
○
Activity 友達のおすすめの国はどこ?クイズ
いる。
<行動観察・振り返りカード>
- 24 ― 24 ―
5
指導過程
過
程
ウ
指導者の活動
児童の活動
1
HRT
あいさつをする。
ォ
ム
2
チャンツをする。
ア
Let’s Chant
ッ
バージョン②③
プ
(10)
・How are you?
・すべての児童が英語を使
・Let’s start our English
・What day is it?
おうとする雰囲気を作る。
・How is the weather?
・ALT の後に、児童と
・児童と一緒にチャン
ツをする。
3
キーワードゲーム
4
・ゲームの仕方を示
す。
をする。
めあてを確認す
・児童の発音を確か ・はっきりとした発音で言
めながら、発音した
えるよう支援する。速さを
りチャンツをしたり
変えて児童が飽きずに言
する。
えるようにする。
・英語でゲームの説
・わかりやすいように教師
明をする。
がやりとりを見せる。
おすすめの国はどこ?クイズをしよう!
る。
導
入
・Good afternoon.
一緒に発音する。
p.21
◇評価と方法
ALT
class.
|
指導上の留意点
先生のおすすめの ・発表した児童をほめ
5
・
国はどこ?クイズを
展
する。
開
①
ALT の先生
(25)
②
中学校の先生
6
る。
・クイズを出す。
・児童に簡単な質問
よりコミュニケーショ
をしてクイズの出
ンへの積極性を高める。
し方を確認する。
・他の児童が知らない物に
友達のおすすめの ・児童のがんばりを称
国はどこ?クイズを
・クイズ形式による発表に
ついては解説をし、安心し
賛する。
て話したり聞いたりでき
する。
S:Hello.
Ss:Hello.
るようにする。
S: In this country, you can see the Eiffel Tower.
You can see Mont Saint Michel.
◇積極的におすすめの国
を発表したり興味を持っ
Iwant to eat escargots.
て聞いたりしている。
What country?
(行動観察)
S:France?
S:That’s right./Yes.
Ss:Nice country.
S:Let’s go to France.
振
7
本時の学習を振り ・数名に振り返りを発
返
返る。
り
・振り返りカードに
(10)
拶
表させる。
・児童の気付きや英語を
称賛する。
使おうとする態度などで
良かった点を具体的に
ほめる。
感想を書く。
8
・児童のがんばりを
あいさつをする。
・元気よくあいさつをさせ
る。
- 25 ― 25 ―
【中】連携校の実践
会津若松市立北会津中学校
平成26年度 英語指導力向上事業
~指導と評価改善による教師の指導力向上及び生徒の英語力の向上~
1 実践内容
(1)CAN-DOリスト形式による学習到達目標の設定・公表等について
① 昨年度の課題から
昨年度は、生徒自身が行う目標(課題)設定が適切かどうかという課題が残ったが、
自己評価の繰り返しや諸テストの結果からの客観的なデータにより、適切な目標(課
題)設定ができるようになってきた。
②
本年度のCAN-DOリスト(ワークシート)の改善点
本年度は、学年目標・単元目標・単位時間目標の3段階の到達目標を設定し、学年
目標および卒業時の到達目標に向けてスモールステップを踏んでいくという、段階的
な目標設定をした。
なお、単位時間目標においては、生徒自身が自己の能力や関心に応じて目標(課題)
設定をし、単位時間終了後に自己評価をする形式にした。また、単元目標については、
単元終了後に自己評価をする形式にした。
第1学年から第3学年までのCAN-DOリスト一覧表を年度初めに生徒に提示す
ることにより、卒業時までの到達目標や身につけるべき学力についての見通しをもた
せた。
(2)授業における指導と学習評価の改善について
① 昨年度の課題から
学習した文構造を別のものとして理解している生徒が多い、という課題の解決のた
めに教科教室の特性を生かして学習項目(文構造)のつながりがわかる掲示を行った。
また、生徒の多様な課題や関心に対応するために、学年目標達成に向けた単元目標・
単位時間目標のつながりを明確にしたワークシートを作成した。
② 授業における指導
(ア) 文構造の系統化についての指導
学習の始めに掲示物を利用し、過去の学習内容と本時の学習内容および本時
の学習内容がどのように発展していくかの見通しを立てて学習活動を行った。
(イ) 多様な課題・関心に対応する学習評価の改善
生徒個々の能力や関心に応じた課題に対応するために、単位時間の自己課題
設定・自己評価の欄に加え、単元目標の自己評価の欄を加えた。
(ウ) 授業の改善
学年・単元・単位時間の到達目標設定と生徒の適正な自己評価への支援によ
って、学習内容の精選化と生徒の現状を客観的・具体的に把握する手立てとし
た。
(3)小・中学校間の連携と小学校外国語活動と中学校外国語科の円滑な接続について
① 地区連携授業の実施
地区内の2つの小学校との連携授業を通して、小学校での活動内容とその実際に
ついて把握し、小学校での活動内容を踏まえながら学習活動を展開した。
- 26 ― 26 ―
2 成果と課題
(1)成果
第3学年の生徒にCAN-DOリストに対するアンケート(1~4の4段階)を実施
したところ、以下の回答を得た。
単元達成目標のわかりやすさ 3.4
単位時間目標のわかりやすさ 3.7
達成状況の把握しやすさ
3.3
CAN―DOリストに対する生徒のコメント
・ 毎時間の目標や学習ポイントがわかりやすい。
・ 具体的な目標があり、自分に合った課題に取り組みやすい。
・ 自分が定めた課題が達成できたかがわかりやすい。
・ どんな学習をしたのかがわかりやすい。
・ 次の時間の学習内容とのつながりがわかる。
CAN-DOリストの利用方法に関するコメント
・ 毎時間、目標を確認したり、学習のポイントを見直したりした。
・ 自分の苦手な(目標を達成できなかった)ところを見つけて復習した。
・ 学習内容を自分の言葉でまとめて記入した。
・ 毎時間ごとの目標を達成できるよう努力した。
以上のことから、学年・単元・単位時間の目標(課題)の設定により、学習課題が明
確になり、生徒が学習内容や学習ポイントを的確に把握できたことがわかる。また、自
己評価をとおして自己の課題を明確化し、ポイントをしぼった復習ができたことがわか
る。
学習に対する取り組みについては、達成できそうな課題や達成したい課題を設定する
ことにより、様々な生徒の要求に対応でき、生徒の学習意欲を高めるために大きく役立
ったことがわかる。
指導者側においては、長期の目標から短期の目標を導き出すことにより、ワークシー
トの工夫やポイントをしぼった学習指導の展開に大きく役立った。また、生徒のつまず
きや苦手とする内容や項目を把握しやすいため、フィードバックをしながらの授業の展
開にも役立った。
(2)課題
CAN-DOリストの使いやすさについての回答は、以下のものがあった。
・ 文字が小さく使いにくい。
・ 言葉がわかりにくい。
・ まとめや学習ポイントなどを記入するスペースが小さい。
以上のことから、文字の大きさや記入スペースの確保をするために語彙の精選および
配列の工夫が必要である。また、単元単位ではなく、各単元のリストをまとめた冊子形
式のものを作成することにより、生徒は、1年間(または3年間)の学習の見通しを立
てやすいと思われる。
生徒の多様な要求に関しては、指導者側が設定した以上の課題に取り組みたい生徒へ
の対応をするために、どの段階の課題を設定すべきか、どのような語彙を使用すべきか、
について研究を深めていく必要がある。
- 27 ― 27 ―
3学年を通したCAN-DOリスト
Can-Do List
会津若松市立北会津中学校
第
聞くこと
1
学
年
第
年
第
理解の能力
①
ややゆっくり話されているまとまり
のある英文を聞き、ほぼ正確に内容を理
解することができる。
② 相手からの質問や指示の内容を正確
に理解し、適切に 応じることができる。
③ 相手の意図を理解しながら、コミュニ
ケーションを継続することができる。
①
①
①
自分の考えや気持ちを正しい強勢や
イントネーションを用い、相手に伝える
ことができる。
② テーマに基づいた内容を適切な声量
や強調の方法を用いて、聞き手に正しく
伝えることができる。
③ 読んだ題材について、自分の意見や考
えを入れ、問答することができる。
①
①
ある程度まとまりのある文を正しい
発音を用いて、意味内容に適した音読を
することができる。
② 自分の意見や感想を理由などを付け
加えながら話すことができる。
③ 話し手の伝えたいことを正確に読み
取り、内容に合わせた自分の考えを述べ
ることができる。
①
①
①
②
テーマに基づいた適切な声量を用いて、
聞き手に正しく伝えることができる。
読むこと
③
読んだ題材について、自分の意見を入れ
て問答することができる。
①
ある程度まとまりのある文を正しい発音
を用いて音読することができる。
②
自分の意見や感想をわかりやすく、話す
ことができる。
③ 話し手の伝えたいことを聞き取り、内容
に合わせた感想を述べることができる。
表現の能力
①
適切な符号を用い、正しい語順を用いて
文を構成することができる。
② 読んだり、聞いたりしたことに対して、
自分の感想や意見を書くことができる。
③ 身近なことや体験したことなどを文の順
序に留意して、ある程度のまとまりのある
文を書くことができる。
書くこと
学
ややゆっくり話されている英文を聞き、
何について話されているかを理解すること
ができる。
② 相手からの質問の内容を理解し、的確に
応じることができる。
③ 相手の意図をある程度理解し、コミュニ
ケーションを継続することができる。
自分の考えや気持ちを正しい発音を用い
て、相手に伝えることができる。
話すこと
2
①
3
学
年
自然な口調で話されているまとまりの
ある英文を聞き、正確に内容を理解するこ
とができる。
② 相手からの質問・指示、依頼などの内容
を正確に理解し、適切に応じることができ
る。
③ 必要に応じて「聞き返し」等を利用し、
話し手の意図を正確に理解しながら、コミ
ュニケーションを継続することができる。
自分の考えや気持ちを正しい発音・強勢
やイントネーションなどを用い、相手に正
確に伝えることができる。
② テーマに基づいた内容を適切な声量や
繰り返し、強調の方法を用いて、聞き手に
正しく伝えることができる。
③ 読んだ題材について、自分の意見や考え
を入れ、適時つなぎ言葉などを用いて問答
することができる。
まとまりのある文を正しい発音を用い
て、意味内容に適した音読をすることがで
きる。
② 自分の意見や感想を文の順序や相互の
関連に留意して話すことができる。
③ 話し手の伝えたい内容を正確に読み取
り、内容に合わせた自分の意見や感想を述
べることができる。
適切な符号を用い、正しい語順を用い
て文を構成することができる。
② 読んだり、聞いたりしたことに対し
て、理由などを付け加えながら感想や意
見を書くことができる。
③ 身近なことや体験したことなどを文
の順序に留意して、まとまりのある文を
書くことができる。
適切な符号を用い、正しい語順や語法を
用いて文を構成することができる。
② 読んだり、聞いたりしたことに対して、
理由などを付け加えながら感想や意見を
適切に書くことができる。
③ 身近なことや体験したことなどを文の
順序や相互の関連に留意して、まとまりの
ある文章を書くことができる。
― 28 ―
A ・ B ・ C ・ D
話す
身近なことや自分の体験・考えなどをwant+A+不定詞やwhenやwhyを用いて、読み手に正しく伝わるように
自然な文の流れで伝えることができる
A ・ B ・ C ・ D
自分の考えや気持ちをwant+A+不定詞やwhenやwhyを用い、正しイントネーション、区切り、発音で聞き手に
分かりやすく伝えることができる
聞く
書く
表現の能力
A ・ B ・ C ・ D
want+A+不定詞やwhenやwhyを含んだ、まとまりのある文や会話文を聞いて、話し手の伝えたいことの概要
や要点を正しく理解することができる
A ・ B ・ C ・ D
理解の能力
We're talking7
Use
- 28 -
Read
間接疑問文
本文の内容把握
不定詞
本文の内容把握
読む
相手の依頼内容をほぼ正確に把握することができる
相手の依頼内容を正確に把握することができる
Sure.
依頼する表現を用い、問答することができる
Could you ask him to call
依頼する文の意味がわかる
me?
依頼する表現を用い、スムーズに問答することができる
新出単語の意味が5割以上わかる
新出単語の意味を理解し、5割以上正確に書くことができる
新種単語の意味を理解し、8割以上正確に書くことができる
語句の習得
本文の内容に関する質問に主語・述語をつけて8割以上正確に答え
ることができる
基本文を用い、CarlosとKumiの話の内容を説明することができる
本文の内容把握
I don't know why Amy is
sad.
基本文を用い、CarlosとKumiの話の内容を適切に説明することがで
きる
単語を並べ替え、与えられた状況について書くことができる
基本文を用い、さまざまな状況について書くことができる
文の構成を正しく理解し、、さまざまな状況について正確でスムーズ
に書くことができる
want+A+不定詞やwhenやwhyを含んだ、まとまりのある文や会話文を読むことを通して、書き手や話し手の
伝えたいことを正しく理解し、自分の考えや意見を適切にまとめることができる
学習内容のポイント
7 ウイリアムがこれからしたいと思っていることは?
6 ウイリアムが学校に戻ることができた理由は?
4 ウィリアムが妹を助けるための方法を見つけるきっかけになったも
のは?
5 ウイリアムが14歳の時に何が起きましたか?
3 ウィリアムはどのようにして学んだか?
本文の内容に関する質問に5割以上答えることができる
2 ウィリアムの妹が咳をする原因は?
本文の内容に関する質問に主語・述語をつけて5割以上正確に答え
ることができる
1 アラウイについて
久美について
カルロスについて
学習内容のポイント
ボリスについて
基本文を用い、MariaとBorisの話の内容を説明することができる
基本文を用い、MariaとBorisの話の内容を適切に説明することができ
る
単語を並べ替え、与えられた状況について書くことができる
Tom wants me to play the
piano.
基本文を用い、さまざまな状況について書くことができる
具 体 的 目 標
文の構成と意味をを正しく理解し、、さまざまな状況について基本文
を用いて正確に書くことができる
基本文・内容
学習日
学習内容
Lesson7
課題設定 自己評価
マリアについて
学習内容のポイント
学習のポイント
単元ごとのCAN-DOリスト
【中】連携校の実践
会津若松市立河東中学校
平成26年度
英語指導力向上事業
~指導と評価改善による教師の指導力向上及び生徒の英語力の向上~
1 実践内容
(1)CAN-DOリスト形式による学習到達目標の設定・公表等について
①“ Mini-project ”を活用した4技能のバランスを考えた授業の展開(資料1,2)
昨年作成したCAN-DOリストをもとに、今年度は3 Lesson 毎に設定されている
Mini-project を評価や自己診断の資料とした。この Mini-project は、4技能それぞれの
到達目標をしっかりと把握し、その達成に向けて具体的な取り組みを目指すことのできる
効果的な題材であると考えられる。
CAN-DO リストを Mini-project の内容に合わせて作成し、生徒が授業の内容を振
り返って、自分がどのぐらい学習内容を理解し、力を伸ばすことができたかを振り返るた
めの資料とすることができた。
②“ We’re Talking ”を活用した授業の展開について
各 Lesson 毎に教科書に配列されている We’re Talking についても、ペアでオリジナル
のスキットづくりをさせることを基本とし、CAN-DOリストを活用してまとめを行っ
た。
(2)授業における指導と学習評価の改善について
( 第1学年 Lesson 3 I like Kendama )
この授業では、Lesson 1 から Lesson 3 までに学習した内容の総復習として、be 動詞、
一般動詞を使った自己紹介を作成し、それを発表する活動を行った。この自己表現活動を
行うことによって、ある程度まとまった文章を読むことができる、聞くことができる、書
くことができる、話すことができるといった4技能の向上を実感できるような場面とした。
実際の授業においては、ほとんどの生徒が自主的に表現活動に取り組むことができた。
また、ALTやJTEが話す英語を興味・関心を持って聞き、自身の表現活動にも生かす
ことができた。一方、上位の生徒にとっては、もう少し時間をかけることによって多様な
表現が期待できたと考えられる。生徒の表現する意欲をそぐことなく、十分に表現させる
時間を今後も確保していきたい。
(3)小・中学校間の連携と小学校外国語活動と中学校外国語科の円滑な接続について
① Phonics(音声学:初歩的な綴り字と発音の関係を教える教授法)の重点化
1年生の英語学習入門期にあたり、小学校の外国語学習とのつながりも考慮して音声を
重視した指導を行った。1年生にとって、小学校時代に慣れ親しんできた英語のあいさつ
や簡単な英会話が、文字ではどのように表されるのかを理解することは最初の難関である。
ALTの協力を得て、英語のつづりと音声のつながりの初歩的な規則性について、教科書
以外の資料を使いながら繰り返し学習させることとした。最初は戸惑いや難しさを感じて
いた生徒も多かったが、英語という言語がいかに日本語と違っているのかという点につい
て気づかせるよい機会となった。
- 29 ― 29 ―
②
英語の歌の活用
音声重視の言語活動の一環として「Hi,friends!」にも登場する曜日の歌や、
それぞれの Lesson 学習している文法事項や語彙に合わせた歌詞の内容の歌を選び、授業
の初めに全員で歌うこととした。英語を苦手としている生徒の中にも、この歌を楽しみに
している生徒も多く、積極的な取り組みが見られた。
2 成果と課題
(1)成 果
CAN-DOリストを用いた生徒の自己評価を繰り返していくことにより、生徒の感想
の中にも、「しっかり自分の文をまとめることができた。その上、自分の文をしっかりと
発表することができた。」、「自分の好きなことなどを英文にすることができ、とても楽
しかった。」など肯定的な記述が多くなってきた。また、自分が考えたことを英語で書き、
それを相手に伝えることができる、友人の発表を聞いて理解することができるなど英語を
活用することの喜びを実感することができたという生徒も増えてきている。
このような取り組みを継続することによって、一単位時間の授業の中だけではなく、今
まで学習した英文を使って自己表現をしようという意欲にもつながってきている。また、
ALTに質問したり、辞書を活用するなどして、主体的に学習を進め、発表に対する意欲
も高く、楽しく授業に取り組んでいる。
Mini-project や We’re Talking を活用した、4技能の統合を目指す授業については、
どのようなアプローチで生徒の興味関心や学習した後の達成感につなげていくのか、今後
も継続して研究していきたいと考えている。ただし、必ずしも一単位時間内で4技能の統
合を目指すのではなく、複数時間にわたって計画的に進めることが必要である。それぞれ
の時間に、どの技能に焦点を置いて進めるかを明確にし、生徒が主体的に学習できるよう
な授業を構築したい。
(2)
課 題 (今年度の実践に対する考察)
CAN-DOリストを活用して、卒業時に身につけさせたい技能を意識した英語表現活
動を行ってきた。しかし、1年生の今の段階でも上位と下位の生徒の差が大きく、その表
現力の差も歴然としている。一方では、英語に対する学習意欲はそれぞれ十分に持ってお
り、英語を使ってコミュニケーションを図りたい、英語で自分の考えを伝えたいと考えて
いることが、アンケートなどにも現れている。
上位と下位の生徒の学力差は表現活動の面でも影響が大きい。下位の生徒の中には英文
の構造に関する知識・理解が伴わず、単語をどのように使ったらよいのかわからない生徒
もいる。英文で表現することを目的とした授業の中では、言語材料を広げすぎて、時間が
かかってしまう生徒もいた。やはり、語彙力をしっかりと身につけさせるためのパターン
プラクティスも意識的に取り入れて、基礎的・基本的な文法事項の確実な定着を図るなど、
学習者の到達段階に合わせた個別の対応が必要である。
上位の生徒の表現に対する意欲を伸ばしながら、下位の生徒に対応する学習過程を工夫
することはなかなか難しいが、ワークシートの工夫、習熟度別学習などを適宜取り入れな
がら、生徒一人一人が主体的に学習することができる授業を目指して、今後も研究を続け
ていきたい。
- 30 ― 30 ―
資 料1
平成26年度「CAN-DO」リスト
第1学年
聞くこと ○ 身近な話題の会話に
Listening
おいて、他者の発言を
理解し、あいづちなど
を打つことができる。
○ 教科書の短い本文な
どの内容を聞いて、そ
の内容を日本語で説明
できる。
話すこと ○【発表】自己や他者に
Speaking
ついてなどの紹介を、
5文以上の英文でスピ
ーチできる。(原稿あ
り)
○【会話】ALTや英語
教師との対話で、しっ
かりと応答することが
できる。
読むこと ○【黙読】短い話につい
Reading
て、大まかな流れを読
み取ることができる。
○【音読】1年生の教科
書本文をゆっくりでも
正しく発音することが
できる。
書くこと ○ 自分のこと、身近な
Writing
ことであれば、何も見
ずに3文以上の英文を
書くことができる。
会津若松市立河東中学校
第2学年
第3学年
○ 身近な話題の会話にお ○ 相手の話す内容に応じ
て適切なあいづちを打っ
いて、他者の発言を理解
たり、わからないところ
し、適切なあいさつなど
を聞き返したりすること
を行うことができる。
ができる。
○ 教科書のある程度長い
○ 教科書の長い本文など
本文などの内容を聞い
の内容を聞いて、その内
て、その内容を日本語で
容を日本語で説明ができ
説明できる。
る。
○【発表】自己や他者につ ○【発表】他者から得た情
報を、他の人にわかりや
いてなどの紹介を、8文
すく適切に伝えることが
以上の英文でスピーチで
できる。(原稿なし)
きる。(原稿あり)
○【会話】ALTや英語教
師との対話で、双方向の
○【会話】ALTや英語教
やりとりをできるだけ正
師との対話で、簡単な双
確な英語で行うことがで
方向のやりとりができ
きる。
る。
○【黙読】簡単な物語につ ○【黙読】簡単な物語につ
いて、話の展開を読み取
いて、話の展開を読み取
ることができる。
ることができる。
○【音読】2年生の教科書 ○【音読】3年生の教科書
本文を、発音やリズムに
本文を、発音に気をつけ
気をつけてスピード感を
てある程度のスピードで
持って正しく音読するこ
正しく音読することがで
とができる。
きる。
○ 自分のこと、身近なこ ○ 身の回りのことを中心
に様々なことについて、
とを中心に、何も見ずに
何も見ずに5文以上のつ
4文以上のつながりのあ
ながりのある英文を書く
る英文を書くことができ
ことができる。
る。
資料2
CAN-DOチェック表 Mini-project 1
聞くこと
Listening
話すこと
Speaking
読むこと
Reading
書くこと
Writing
○ALTの自己紹介文を聞いてその内容を理解
することができる。
○友人の発表を聞いてその内容を理解すること
ができる。
○自分の好きなことなどについて5文以上の英
文でスピーチできる。
(原稿あり)
○モデルの英文を読んで、大まかな内容を読み
取ることができる。
○自己紹介文について、イントネーションや発
音に注意して読むことができる。
○自分の好きなことについて、モデルの英文を
参考にしながら5文以上の英文を書くことが
できる。
- 31 ― 31 ―
日付
/
/
/
/
A
B
C
D
A
B
C
D
A
B
C
D
A
B
C
D
【中】連携校の実践
喜多方市立山都中学校
平成26年度 英語指導力向上事業
~指導と評価改善による教師の指導力向上および生徒の英語力の向上~
1 実践内容
(1)CAN-DO リスト形式による学習到達目標の設定・公表等について
昨年度の課題の中で,「英語を使って,生徒がどんなことができるのかを具体的に設定し,
授業を作っていくことが大切」とあげた。
今年度は、「読むこと」を重点化し、CAN-DO リスト(別紙参照)にも明示して生徒に説明
した。めざす生徒像には具体的な到達点だけでなく心情面にも触れ,生徒が「読むことができ
た」という気持ちを持ち,さらに「読みたい」と感じる授業に取り組んだ。以下はその実践の
一例である。
(2)授業における指導と学習評価の改善について
生徒が読みたいという動機付けをねらった導入の工夫 (喜多方市英語指導力育成事業での実践)
① 3学年 単元名 “Let's Read 1
Learning from Nature ”
② 単元の指導構想
19名の単学級である。英語の4技能の学習に興味・関心を持って取り組んでいる生徒もい
る一方,学習に自信が持てず,消極的な生徒もいる。そのため,授業中,適宜にペア・グルー
プ等の形態をとり,学習に対しての動機や意欲付けを図る機会をとりながら,英語の学習に対
して,前向きに取り組ませている。
本単元は,人間が自然界から学んだ技術について,いくつかの例を示しながら書かれている
説明文である。動植物の生きる知恵に関心を持ち,その科学技術への応用について知ることが
でき,生徒にとって興味深いと感じる。
指導にあたっては,「読む」という行為は,能動的な知的活動で,コミュニケーションの活
動のひとつであることをふまえ,タイトルから内容を推測し,さらに書かれている内容を「読
みたい」という気持ちを育てるために,説明文の特徴である段落構造(序論・本論・結論)
を意識させ,300語程度の英文に自分の力で向きあう機会とした。
③ 本時のねらいと指導の流れ(本時1時間目 / 計6時間)
○ねらい:本文全体の内容をおおまかによみとることができる。[外国語理解の能力]
○流れ
・本時のめあてを確認し,英文を10分間黙読する。
※この黙読で使用したプリントには,本文のみのプリントを配付。
・タイトル(ここでは Nature)をもとに,教師の Oral
Introduction で,「この話はどんなことが書かれているの
か」を話す。(右写真)
・バイオミメティクス(生体模倣)についてのムービーを
見て,英文プリントを配付。
(新出語句の意味付きプリント)
・生徒は各段落で,何が書かれているかをキーワードで
まとめる。(下左写真)
・生徒に「7つの段落を3つに分けたら?」と発問。3人の代表生徒の考えを提示。
(下写真)
代表生徒3人の考えを提
示した。
次時以降,読みながら,
3つのまとまりを
確認することを伝えた。
日本語でまと
めた生徒や英
語でまとめた
生徒もいた。
④ 生徒の感想(一部)
・知らない単語が多く,かなり疲れたが,英語の長文に向き合い,英文を読むことに少し慣れ
た気がする。
・英文を段落に分けて,その段落で,何が書かれているかを意識して読むと,大まかな意味が
― 32 ―
つかめることができた。
・説明文が3つに分かれることを知り,英文にも書き方のルールがあるんだなと思った。
・3人の友達の分け方が気になった。次回,くわしく読んでみたい。
⑤ 参観した先生方の感想
・ストーリーの概要を把握→ Mapping →段落毎のキーワードのまとめ→音読という流れは
生徒にとって良かったのではないか。
・かなり難しい英文を集中して読む生徒の姿もペアでの活動もスムーズであった。教師と
生徒との関係の良さも声かけや目配りも細やかで良かった。
・生徒たちが「読みたい」と思えるような流れや提示が大切だと感じた。生徒へのフィード
バックもしっかり行うことで,より生徒の主体的な読みを促進できると思った。
・難しい英語の長文を読ませたいという見通しを持った指導が感じられた。1時間目として
はレベルの高い課題提示であったと感じたが,生徒たちがよく頑張って取り組んでいた。
ただ,音読については,新出語句を指導し,英文の訳を確認してからの音読の方が,「音
読をする意義がある」活動になると感じた。
・想像力を働かせながら長文を読みとろうとしていた点が良かった。また,生徒に「7つの
段落を3つのまとまりにしたらどうなる?」という発問で,説明文の構造(Introduction /
Body / Conclusion )がある視点を,生徒に考えさせたことはおもしろかった。
・協議会で,「長文の読みとり」については,教科書とパラレルな英文(構文がほぼ同じで,
語句が違っている英文)を作り,定期テストに出題すると,生徒の長文読解が伸びるという
ことは参考になった。
・三省堂のHPにある Biomimetics(バイオミメティクス:生体模倣)についての動画の活
用は,生徒の関心を高める上で良かった。
・授業の最初に,黙読10分間を設定するなど,新しい大胆なチャレンジがあり,私自身も
参考になった。
(実際には,教師の指示もないのに,生徒は自然に声を出して英文を読んでおり,驚いた。)
(3)小中学校間の連携と小学校外国語活動と中学校外国語科の円滑な接続について
① 「つなぐ教育」の実施
・「つなぐべきもの」,「どのようにつないでいくのか」,「つなぎ続けること」を重点化した。
・「学習ルール10か条」と「家庭学習の手引き」を策定し,小中9年間を見通した「学習力」
の育成を図るようにした。
・子ども実態として「話し合い活動」が不十分(教職員による評価)であることから,聴き方
と話し方の育成も共通の実践事項とした。CAN-DO リストの実践にも相通じる。
② 外国語活動,外国語科のつなぎ
・書くことに苦手意識を持たせないために,中学校入学前の春休みに,ペンマンシップでロー
マ字を書けるように練習させている。入学後,ローマ字の確認から始めており,生徒たちは
書くことにいくぶん慣れてきている。書き順やくせ字などの確認は必要である。
・小学校の教材“Hi,friends!”の内容を意図的に取り上げている。
2 成果と課題
(1)成果
今回の生徒の感想に,
「英語の長文に向き合い,英文を読むことに少し慣れた気がする」
,
「そ
の段落で,何が書かれているかを意識して読むと,大まかな意味がつかむことができた」など,
英文を読むことに少しでも自信を持つたものであった。また「次回,詳しく読んでみたい」と
いう感想もあり,次につながる「学びたい」学習活動となった。少し高いレベルの課題設定だ
ったが,生徒は CAN-DO リストでの「読むこと」を意識して取り組んだ。
CAN-DO リストの活用は,生徒に「次はもう少し高いレベルでやりたい」と,意欲を喚起
するものがある。今後とも,リストの充実と指導の改善に努めたい。
(2)課題
① CAN-DO リストをもとに,教師の授業力向上を意識したが,生徒が「より自信を高められ
る授業づくり,及び評価」を今後も模索していきたい。
② 生徒自身が,CAN-DO リストをもとに,自分の英語力がどのくらいついたのかを把握でき
る,評価の仕方を検討したい。
― 33 ―
― 34 ―
書くこと
Writing
読むこと
Reading
話すこと
Speaking
聞くこと
Listening
<内容理解(黙読)>
①Lesson8USE Read[120words程度]の
英文を、4分程度で読み、概要をとらえる
ことができる。(新出単語の意味付き)
②物語のあらすじや説明文の大切な部分を
読み取ることができる。
<音読>
①教科書の本文をゆっくりでも正しく音読
することができる。
<暗唱>
①Lesson7GET Part1程度の内容を,日本文
を見ながら,すらっと言える。
①自分のこと、身近なことについて、3文
以上の英文を書くことができる。(辞書あ
り)
②聞いたり読んだりしたことについて、メ
モをとることができる。
<内容理解(黙読)>
①Lesson6USE Read[160words程度]の
英文を、6分程度で読み、概要をとらえる
ことができる。 (新出単語の意味付き)
②伝言や手紙などの文章から、書き手の気
持ちを理解し、読み取ることができる。
<音読>
①教科書の本文を、意味のまとまりに気を
つけて、正しく音読することができる。
<暗唱>
①Lesson5GET Part1程度の内容を,日本
文を見ながら,すらっと言える。
①自分のこと、身近なことを中心に、4文
以上のつながりのある英文を書くことがで
きる。(辞書あり)
②聞いたり読んだりしたことについて、自
分の考えや気持ちを、2文程度で、書くこ
とができる。
<発表>
①自分が調べたことについて、段落を意識
して30秒程度のスピーチをすることがで
きる。 (原稿なし)
<会話>
①聞いたり読んだりしたことなどについ
て、問答したり、意見を述べ合ったりする
ことができる。
<発表>
①自分が調べたことについて、段落を意識
して30秒程度のスピーチをすることがで
きる。(原稿あり)
<会話>
①聞いたり読んだりしたことなどについ
て、つなぎ言葉を用いながら、話し相手と
話を続け、問答したりすることができる。
<発表>
①他己紹介について、30秒程度のスピー
チをすることができる。(原稿あり)
<会話>
①自分の考えや気持ち、事実などを話し相
手に伝えることができる。
(必要に応じて、メモを見ても可)
・英語で書いてある本を読めるようになり
たい。
・読めない単語が読めるようになりたい。
・海外のレストランでメニューを読めるよ
うになりたい。
・英文の意味が分かるようになりたい。
・教科書をすらっと読めるようにしたい。
・英語で手紙を書きたい。
・筆記体できれいに書きたい。
・自分の考えを英語で書けるようにした
い。
<内容理解(黙読)>
①Lesson7USE Read[260words程度]の英文
を、10分程度で読み、必要な情報をとらえ
ることができる。
②話の内容や書き手の意見に対して、感想・
賛否・理由などが答えられるように、読むこ
とができる。
<音読>
①教科書の本文を、気持ちをこめて、正しく
音読することができる。
<暗唱>
①Lesson5GET Part1程度の内容を,日本文を
見ながら,すらっと言える。
①自分のこと、身近なことを中心に、5文
以上のつながりのある英文を書くことがで
きる。(辞書なし)
②聞いたり読んだりしたことについて、自
分の考えや気持ちを、読み手に正しく伝わ
るように、文と文とのつながりを意識し
て、3文程度で、書くことができる。
・発音良く話したい。
・ネイティブと日常会話を話せるようにな
りたい。
・自分の考えがしっかり伝わるように話し
たい。
自分の願い(気持ち)
・洋楽(英語の歌詞)、洋画を聞きとりた
い。
・外国に行ったとき、ネイティブの言った
ことを聞きとりたい。
①自然な口調で話されたまとまりある英語
を聞いて、概要や要点を適切に聞きとるこ
とができる。
②自然な口調で話された英語を聞いて、要
点を適切に、必要に応じて聞き返しなが
ら、聞きとることができる。
③興味がある英語の歌詞を見ながら、聞き
とることができる。
①自然な口調で話された英語を聞いて、大
切な情報を聞きとることができる。
②自然な口調で話された英語を聞いて、必
要に応じて、相づちをうち、聞きとること
ができる。
③教科書に掲載されている英語の歌詞や簡
単な英語の歌詞を見ながら、聞きとること
ができる。
①基本的な表現を聞いて、理解することが
できる。
②基本的な質問やあいさつなどを聞いて、
適切に応じることができる。
③教科書に掲載されている英語の歌詞を見
ながら、聞きとることができる。
Yamato Junior high school
第3学年
第2学年
CAN-DOリスト
第1学年
【中】連携校の実践
会津坂下町立坂下中学校
平成26年度
英語指導力向上事業
~指導と評価改善による教師の指導力向上及び生徒の英語力の向上~
1
実践内容
(1) CAN-DOリスト形式による学習到達目標の設定・公表等について
① CAN-DOリストの再構築・・・資料①
学年ごとに達成目標を生徒の実態に応じた内容に再考し、スモールステップ的に
進めていけるようにした。また、長期スパンで達成することを意識させ、生徒・教
師双方に余裕を持たせた。
② Lessonごとの自己評価とMotivationの高揚・・・資料②
学習ノートをLessonごとに作成し、その表紙に単元シラバスを裏表紙にCAN-DOリ
ストでの自己評価表を載せ、4技能のスキルアップを目標とさせた。これらによっ
て、英語力を総合的に向上できる手立てが設定しやすくなり次時への意欲づけにつ
ながるよう配慮した。
(2) 授業における指導と学習評価の改善について
① 導入時に本時の目標としてCAN-DOリストを提示する
② 生徒の自己評価・相互評価の工夫
②Introペア (17) ・活動の説明をする。
・よく聞く。
ductions
・デモンストレーション
・活動の内容を理解する。
「can」の文型を用いて積極的に自己表現
得た情報からペアの紹介
・得た情報から紹介文を作る。 しようとしているか【観察】
文を作る
・発表された英文を確認する。 ・発表する。
「can」の用法を理解し,それを用いて自己
ペアで目標が達成できたか
表現できているか
相互評価を行う
【観察,ワークシート】
5 Check of
Understanding
終
個別 10 ・活動の説明をする。
・よく聞く。
CAN-DOリストにより
・活動の内容を理解する。
・プリントの問題を解きチェ 自己評価をする
ックを受ける。
・大きな声であいさつする。
プリントを使って理解を
・理解度をチェックする。
確認する
6 Greetings
・大きな声であいさつする。
(3) ALTやICT等の活用について
① ALTによるCAN-DOリストの評価
ALTとインタビュー形式のテストを行い、CAN-DOリストの4技能の達成目標をチェッ
クする。ALTの評価は個別指導に活用する。
(4) 小中学校間の連携と小学校外国語活動と中学校外国語科の円滑な接続について
① 年間指導計画に小学校外国語活動との関連の項目を起こし、既習事項の確認を行っ
た。
② 町の小中連携事業において、小学校での外国語活動の授業を視察し、ゲストティー
チャーとして授業に参加した。
2 成果と課題
(1) 成 果
CAN-DOリスト形式の設定による学習到達目標の設定・公表により、本時の目標がより
具体化・明確化され、DrillやPattern Practiceにも工夫が見られるようになった。
また英語科内で意識化、共有化、統一性が図られ、授業の進め方、言語活動、コミュ
ニケーション活動に共通理解が図られた。また、CAN-DOリストの学習到達目標の達成度
の評価をする学習活動とタスク活動を一体化することができ、「聞く授業」「聞かせる
授業」から「参加する授業」「参加させる授業」へと生徒・教師の意識が変わってきた。
さらにCAN-DOリストによる生徒の自己評価によって、定着させなければならない技能
や知識・理解が明確化され、個別指導に有効的な手立てとなった。
(2)
課 題
生徒の実態に応じて学習到達目標は常に見直しをしていかなければならない。特に下
位生徒の意欲を高めるため、さらに細分化し、段階をふむ目標の設定が必要である。自
校のCAN-DOリストばかりではなく、他校とも共通理解を図り、共有していく必要性があ
る。CAN-DOリストの使い方を生徒がしっかりと理解し、学年ごとの4技能の到達目標を
常に意識させた状態にしておかなければならない。
― 35 ―
― 36 ―
Writing
Speaking
Reading
Listening
4skills
Writing
④教科書の対話の一部を変えてスキットを書くことができる。
⑤教科書やモデルを参考にして将来の夢のスピーチ原稿を書
後期 くことができる。
⑥文と文を接続詞でつなげて書くことができる。
①簡単な文やメモを書くことができる。
②短い文であれば正しい英語の語順で書くことができる。
前期 ③語句を並べて短いメモを書くことができる。
①アルファベットの大文字・小文字を書くことができる。
②英語の書き方のきまりに合わせて正しく文を書くことができ
前期 る。
③黒板に書かれた英文や教科書の英文を正しくノートに写すこ
とができる。
④重要単語を正しく書くことができる。
⑤語句を並べて短いメモを書くことができる。
後期 ⑥短い文であれば、英語の語順で書くことができる。
⑤日常生活の身近な話題について、5W1Hで始まる簡単な質
問に答えることができる。
⑥友だちと4行程度の簡単なペアワークができる。
後期 ⑦原稿を書けば、将来の夢などのスピーチができる。
⑤あやまったり、お礼を言ったりすることができる。
Speaking
⑥日常生活の身近な話題についてYes /Noで答えることができ
る。
後期 ⑦日常生活の身近な話題についてWh~Howで始まる質問に答
えることができる。
⑧3~5文で自己紹介や家族・友だちの紹介ができる。
⑤パーティーなどの招待状や案内のポスターや簡単なお知ら
せなどの内容を理解することができる。
⑥新出単語の意味がわかれば、教科書にある短い手紙やE
後期 メールを理解することができる。
⑦新出単語の意味がわかれば、教科書のUSE-Readの内容が
理解できる。
①既習事項を用いて7文程度の自己紹介をすることができる。
②簡単な質問をすることができる。
③相手の言うことがわからないとき、聞き返すことができる。
前期
④日付や曜日を文で言うことができる。
Reading
①アルファベットを見てその文字を発音することができる。
②日常生活の身近な単語を発音することができる。
③日常生活の身近な数字を言うことができる。
前期
④簡単なあいさつをかわすことができる。
⑤日常生活の身近な単語を読んで理解することができる。
⑥日常生活の身近な語句を読んで理解することができる。
⑦日常生活の身近なことを表す簡単な文を読んで理解すること
後期 ができる。
⑧日常生活の身近なことを表す簡単な2文を読んで理解するこ
とができる。
①英和辞典をひいて本文に合う意味を見つけることができる。
②日常生活の身近なことを表す文を理解することができる。
③公共の施設などにある簡単な表示・掲示を理解することがで
前期 きる。
④ファストフード店やレストランにある簡単な英語のメニューを
理解することができる。
①アルファベットの大文字・小文字を読むことができる。
②アルファベットを順番通りに言うことができる。
③ピリオド・クエスチョンマーク・カンマ・引用符・感嘆符を理解す
前期 ることができる。
④英和辞典をひいて目的の語を見つけることができる。
Can-Do
①簡単な自己紹介を聞いてその内容を理解することができる。
②簡単な文章を聞いて、その内容を理解することができる。
③簡単な指示を聞いて、その意味を理解し行動に移すことがで
前期 きる。
term
④人のいる場所、物の位置を聞いて理解することができる。
⑤簡単な対話を聞いて、話されている内容を理解することがで
後期 きる。
⑥Classroom Englishを理解することができる。
Listening
4skills
④曜日・日付・天候を聞き取ることができる。
⑤日常生活の身近な数字を聞き取ることができる。
後期 ⑥日常的なあいさつを理解することができる。
Can-Do
①初歩的な語句や決まり文句を聞いて理解することができる。
②アルファベットを聞いて、どの文字かを思い浮かべることがで
きる。
前期 ③日常生活の身近な単語を聞いてその意味を理解することが
できる。
term
到達目標
Writing
Speaking
Reading
Listening
4skills
④短い日記を書くことができる。
⑤簡単なカード・はがき・メールを書くことができる。
後期 ⑥短い伝言を書くことができる。
①10文程度で自己紹介の文章を書くことができる。
②自分の趣味について4~5文のわかりやすいまとまった文章
前期 を書くことができる。
③ものごとの「好き」「嫌い」とその理由を書くことができる。
④簡単な頼み事をすることができる。また頼み事について引き
受けたり断ったりできる。
⑤身近なことで相手を誘うことができる。
後期 ⑥簡単な相づちを打つことができる。
⑦過去や未来の日常生活の身近な話題について、5W1Hで始
まる簡単な質問に答えることができる。
⑧つなぎ言葉を使うことができる。
①ものごとの「好き」「嫌い」とその理由を簡単に言うことができ
る。
②日常生活の行動について話すことができる。
前期
③自分の予定を簡単に言うことができる。また予定を聞かれて
簡単に答えることができる。
⑤簡単に書かれた英語の道案内をみて、通りや店、病院などを
探すことができる。
⑥教科書USE-ReadおよびLet's Readの内容から必要な情報を
後期 見つけることができる。
⑦初めて見る文章でも意味を考えながらだいたい音読できる。
①日常生活の身近な話題についての文章を理解することがで
きる。
②教科書USE-Readの内容を理解することができる。
前期 ③教科書Let's Readの内容を理解することができる。
④興味のある話題について書かれた文章で、だいたいの内容
が理解できる。
④ゆっくりまたは繰り返して話されれば、簡単な道案内を聞いて
行き方を理解することができる。
後期 ⑤よく使われる表現であれば、単語がつながって発音されても
その意味を理解することができる。
Can-Do
①ゆっくりまたは繰り返して話されれば、興味・関心のある話題
に関する話を理解することができる。
②ゆっくりまたは繰り返して話されれば、日常生活の身近な話
前期 題に関する話を聞いてその内容を理解することができる。
③ゆっくりまたは繰り返して話されれば、簡単なアナウンスを聞
いて重要な情報を理解することができる。
term
3学年
Bange
B
Junior High School
1学年
2学年
できる。
1 初歩的な英語を聞いて話し手の意向などを理解できる。 3 英語を読むことに慣れ親しみ、初歩的な英語を読んで書き手の意向などを理解で
2 初歩的な英語を用いて自分の考えなどを話すことができる。 4 英語で書くことに慣れ親しみ、初歩的な英語を用いて自分の考えなどを書くことが
ができる。
資料① CAN-DO List of 2014
― 37 ―
評価
□Clear □Not clear
□Clear □Not clear
□Clear □Not clear
□Clear □Not clear
□Clear □Not clear
□Clear □Not clear
□Clear □Not clear
Grade
時間
1
2
3
4
5
6
7
total
目 標
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
4
□ 助動詞canの用法を理解し、会話文やま
とまりのある文を読んで話題となっている人
物などができること、できないことを正確に理
解し、本文の内容を読み取ることができる
P84~85の本文の内容が理解でき
Mr.Kyoya Kazuyukiのできることが言える。
□ 助動詞canの用法を理解し、会話文やま
とまりのある文を読んで話題となっている人
物などができること、できないことを正確に理
解し、本文の内容を正確に読み取ることがで
きる
P84~85の本文の内容が理解でき
Mr.Kyoya Kazuyukiのできることが1つ言え
る。
Grade
3
Grade
2
目 標
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
評価
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
Grade
clear
clear
clear
clear
clear
clear
clear
□ 助動詞canを用いて教科書
□ 教科書のリスニング活動で
聞く英語を、助動詞canを含む3文 のスピーキング活動で、相手にで
程度であれば話題となっている人物 きること、できないことをたずねる
ができること、できないことを理解で ことができる
USE-Speakの設問1 2を答えるこ
きる
USE-Listenの設問1 2を答えるこ とができる
とができる
□ 助動詞canを用いて教科書のス
□ 教科書のリスニング活動で
聞く英語を、助動詞canを含む3文 ピーキング活動で、電話の応対など
程度であれば話題となっている人物 の依頼表現を話すことができる。ま
ができること、できないことを正確に た場面に応じて相手にできること、
できないことをたずねることができる
理解できる
USE-Listenの設問1を答えることが USE-Speakの設問2(2)を答えること
ができる
できる
□ 助動詞canを用いて教科書のスピーキン
□ 教科書のリスニング活動で
グ活動で、電話の応対などの依頼表現を正
聞く英語を、助動詞canを含む10
確に話すことができる。また場面に応じて相
文程度の長さであれば内容を正確 手にできること、できないことを正確にたずね
に理解できる
ることができる
USE-Listenの設問1に答えることが USE-Speak 2 (2)の設問に1人だけ答えるこ
とができる
できる
□ 助動詞canの用法を理解し、会話文やま
とまりのある文を読んで話題となっている人
物などができること、できないことを理解し、
本文の内容をおおまかに読み取ることができ
る
P84~85の本文の内容が理解でき
In-Readingの1 2 の設問に答えることがで
きる
Grade
1
Writing
Can-do
)
目 標
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
評価
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
Grade
clear
clear
clear
clear
clear
clear
clear
目 標
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
Grade
評価
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
□Clear □Not
Grade
clear
clear
clear
clear
clear
clear
clear
□ 助動詞canを用いて教科書
のライティング活動で、自分の意
見や感想を整理し文書構成を意
識して書くことができる
□ 助動詞canを用いて教科書
のライティング活動で、自分の意
見や感想を2~3文の英語で書
くことができる
□ 助動詞canを用いて教科書
のライティング活動で、相手にで
きること、できないことをたずね
る英文を書くことができる
□ 助動詞canを用いて相手に
□ 助動詞canを用いて相手に
できること、できないことをたずねる できること、できないことをたず
ことができる
ねる英文を書くことができる
USE-Speakの設問にすべて答える
ことができる
□ 教科書のリスニング活動で
聞く英語を、助動詞canを含む1文
ずつであれば内容を理解できる
USE-Listenの設問にすべて答える
ことができる
□ 助動詞canの用法を理解し、会話文やま
とまりのある文を読んで話題となっている人
物などができること、できないことを把握する
ことができる
P84~85の本文の内容が理解でき
In-Readingの設問に答えることができる
Speaking
Can-do
Listening
Can-do
) Name(
Reading
Can-do
) Number(
Rank
資料② Lesson 7 Evaluation Sheet(自己評価表) Class(
主催
猪苗代町教育委員会
〒 969-3123 猪苗代町字城南 100
事務局(教育総務課)℡ 0242-62-5677
研修協力校
猪苗代町立東中学校
猪苗代町立緑小学校
〒 969-2663
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