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シャープエンジニアリング株式会社

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シャープエンジニアリング株式会社
シャープエンジニアリング株式会社
シャープエンジニアリング株式会社
本 社:大阪府八尾市
設 立:1962年6月
資 本 金:3億 8,900万円
(2014年12月1日現在)
従 業 員 数:1,340名
(2014年12月1日現在)
アフターサービス満足度ランキング N o .1 を支え続ける
基幹システム。メインフレーム脱却を成功させたのは、
Micro Focus のCOBOL 製品。
ます。当初はハンディターミナルでした。しかし、
The company
シャープエンジニアリング株式会社は、
シャープ
株式会社で製造された家電製品のアフターサー
する習慣が根づきました。サービスエンジニアが
ビスを行うメーカーサービス企業です。顧客に満
これらの端末を持って活動することで、
“動くショー
足度の高いアフターサービスを提供できるよう、
「お
ルーム”
の役割を果たせるからです。そのため、
客様の笑顔が私の喜び」を行動スローガンとして
ザウルス、
フューチャーフォン、
スマートフォンなどと、
事 業内容:ホームエレクトロニクス機 器、
パーソナルOA機器、太陽光発
電システム等の修理・メンテナ
ンス事業
おり、全社を挙げて顧客満足第一の活動を展開
ボウリングシステム、
AVシステ
ム、情報・通信システム、LED照
明等の設計・施工・販売・メンテ
ナンス事業
しています。そして、
この同社の姿勢はすでに形
空調機器のメンテナンス、取付
工事事業
補修用部品の販売事業
http://www.sharp-sek.co.jp/
次第にこの端末に最先端のシャープ製品を採用
「SEK修理システム」のクライアント端末は、華麗
な変遷を経て進化しています。
になって表れています。雑誌「日経ビジネス」が
このクライアント端末に、10インチサイズのシャー
行っている家電製品アフターサービス満足度ラン
プ製ノートPCを採用した時期がありました。この
キングにおいて、6年連続1位を獲得しています。
タイミングでメインフレームからPL/Iで書かれたプ
近年、製品のデジタル化・ネットワーク化によりカ
ログラムの半分をUNIXベースのオープンシステ
スタマーサポートの必要性が増しているととともに、
ムへ切り出し、COBOLプログラムに変換しました。
「アフターサービスの良し悪し」に顧客の目が向く
COBOLを選んだのは、
「SEK修理システム」の開
ようになっており、
ますます同社への期待が高まっ
発運用を担当するグループ会社メンバーの多くが
ています。
COBOLに精通しているのに加えて、
これが安定的
な稼働を期待できる言語だったからです。同社に
とって、安定した運用が可能であることはシステム
The challenge
同社には修理サービス事業を支える
「SEK修理
選定における重要な要件です。
システム」
という基幹システムが存在します。すで
2006年、
「SEK修理システム」は次の世代に入
に約30年の歴史を誇り、最初のプラットフォームは
ります。IBM PL/Iを保守可能なシステムエンジ
メインフレームでした。
ニアの確保がどんどん難しくなり、
それに比例して
「SEK修理システム」はサービスエンジニアが業
COBOLへの変換ニーズが高まりました。
そのため、
務で活用するクライアント端末にも特徴があります。
同社はマイクロフォーカスのCOBOL製品「Micro
クライアント端末と本部システム間は、
ネットワークを
Focus Server Express」
「Micro Focus Server
介して1日に約10,000件の修理 案 件 が 飛 び 交 い
for COBOL」
を導入。この判断の背景には、
マイ
メインフレーム (約30年前∼)
UNIXサーバ (2006年∼)
IAサーバ (2014年∼)
PL/I IMSオンラインプログラム
COBOL CICSオンラインプログラム
COBOL CICSオンラインプログラム
PL/I バッチプログラム
COBOLバッチプログラム
COBOLバッチプログラム
SEK修理システム
SEK修理システム
SEK修理システム
TXシリーズ (CICS)、MQ
DB2/UDB 8.1
AIX 5.3
他の基幹システム
CPU: Power5 2.1GHz
ストレージ:8TB
他の基幹システム
(2016年∼)
Micro Focus Enterprise Server、MQ
IMS/DC、MQ
IMS/DB
Oracle DB 11g
z/OS
Red Hat Enterprise Linux 6.3
システム移行構成図
CPU: Xeon E5-2603v2 1.8GHz
ストレージ:162TB
シャープエンジニアリング株式会社
オープンレガシー上の COBOL 資産の移行
メインフレーム PL/I プログラムのリホスト
クロフォーカス製品を活用することによって、
メイン
すべて保持し続けており、その意味でもシステム
フレーム上のPL/I I MSオンライン/バッチプログ
の継続性を保障してくれることは重要でした。
ラムをUNIX 上のCOBOL CICS オンライン/バッ
全体コストという観点でも、
われわれのニーズに
チプログラムに移行し、処理スピードの向上が望
合っていたと思います。選定当時はシャープグルー
めたことがありました。
プの業績が上向いているとはいえない時で、
どれ
その後、
さらなる進化をめざして次期システムの
だけコスト削減できるかは大きなテーマ。そうした
計画を立て始めましたが、
シャープグループを取り
中、
“ 安価で安定して動くもの”
を突き詰めた結果、
巻く事業環境が大きく動きました。
リーマンショック、
今回のようなラインナップになりました」
東日本大震災、取引先である家電流通の業界大
プロジェクトのキックオフは2013年9月。予定され
再編。このような事情から、時代に応じた新「SEK
たプロジェクト期間は半年でした。このときのことを
修理システム」のシステム規模や要件定義をなか
システムインテグレータであるデータプロセス株式
なか収束させることができませんでした。
会社 第一システム部 リーダー 高橋強氏はこう述
The solution
を取りましたが、その後は一気に移行作業を進め
しかし、
2013年になって同社は、
これ以上システ
ることができました。システム構成上の変化は大き
ムリプレースを先に延ばせば、顧客満足度評価に
かったですが、
無事に乗り切ることができました」
懐します。「当初、
システム設定まわりで少し時間
も影響を及ぼしかねないと危惧を抱き始めました。
そして、正式に経営トップの了承も得て、
同社 戦略
企画部は積極的に動き始めます。オープンレガシー
The result
2014年5月、新「SEK修理システム」は予定どお
化しているUNIX環境の刷新とメインフレームから
りサービスインし、今日まで順調に稼働を続けてい
の完全脱却を決定し、
“安定稼働”
そして
“コスト”
を
ます。
最優先して、
システム選定を進めました。UNIX環
このシステムにおける情報の流れをあらためて
境のシステムでは、移行対象プログラム総数が622
整理すると次のようになります。顧客が家電販売
本、
シェルの数は982本。これをどう移行するか。
店や統合コールセンターなどを通じて修理を依頼
さまざまな候補の中から、最終的に次のようなシス
すると、
その情報が作業依頼書という形で同社に
テム構成を選択します。プラットフォームはIAサー
届きます。そこで最適なサービスエンジニアがアサ
バー、
そこに搭載するOSはRed Hat Enterprise
インされ、顧客宅を訪問し、修理作業を行います。
Linux。プログラム言語はCOBOLとし、
IBMメイン
そのサービスエンジニアがクライアント端末から結
フレーム環境と高い互換性を持つ「Micro Focus
果報告を行うと、拠点スタッフがそれを一括整理し
*注1
」
と
「Micro Focus
ながら必要な請求処理を行います。サービスイン
を選択しました。シャー
Enterprise Server*注2」
の後に業務フローの見直しを行い、
システム最適
プエンジニアリング株式会社 戦略企画部 IT推進
化も実現しました。また最近では修理精度向上の
Enterprise Developer
チーム チーフ 伊藤寿浩氏は、選択の理由を次の
ため画像や動画を活用しているとのことですが、
シ
ように語ります。
ステム処理はまったく問題ないスピードを維持して
「Linuxは安定 稼 働を果たすOSに発 展したと
いるといいます。
判断しました。Micro Focus製品は、Linux上で
新システム導入によって、同社は蓄積してきた
既に導入実績も多く、
オー
データをすべて保持し、
また安定稼働という最も重
プンレガシーからの移行は
要視している要件を満たした上で、
コスト削減効果
もとよりメインフレームから
の高いLinux環境へ移行することに成功しました。
のリホスト機能も持ち、次
2016年度末までにはメインフレームに残っている
戦略企画部 IT 推進チーム
チーフ 伊藤寿浩氏
のステップへ段階的に進
別システムもすべて、
このLinux上のEnterprise
ませてくれるユニークな
環境へ統合される予定です。バックエンドシステム
製 品。当社は過 去の修
もクラウド化などを視野に入れながら、
「SEK修理
理履歴データを30年間分
システム」は進化を続けていきます。
*注1 Micro Focus Enterprise Developer は、
Micro Focus Visual COBOL の全機能に加
えメインフレーム互換の JES/CICS/IMS アプリ
ケーションのクロス開発、単体テスト機能を搭載し
た COBOL 開発環境の上位製品です。
*注2 Micro Focus Enterprise Server は、Micro
Focus COBOL Server for SOA の全機能に
加えメインフレーム互換の JES/CICS/IMS アプ
リケーションの実行基盤を搭載した COBOL 実行
環境の上位製品です。
※ 記載の会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。
本ユーザー事例の内容は2014年12月に作成したものです。
MFJ550-1412-2HA
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