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FLOTHERM による解析で世界最速チップ 1GHz ALPHA プロセッサの
電子機器専用熱流体解析プログラム FLOTHERM 事例 FLOTHERM による解析で世界最速チップ 1GHz ALPHA プロセッサの冷却を支援 世界最速のチップ(1999 年 9 月当時)Alpha 21264 プロセッサは、100W の電力を放出する API の Alpha Slot B の 筐体に PCB と一緒に収納されており、3 つの強制換気の軸流ファンで冷却されます。 Alpha Processor, Inc. (API)社は、常温作動の世界最速のプロセッサ 1GHz Alpha 21264 プロセッサでデビューしまし た。同社は Flomerics の電子機器専用熱流体解析プログラム FLOTHERM を使って、記録破りのプロセッサの冷却要 件を分析し、それまでの最速のプロセッサであった Intel Xeon の約 2 倍の実行速度を実現しました。 この新しいプロセッサは冷却管などがない常温で作動するもので、商品としての発表は 2000 年 8 月を予定していました。 Alpha 21264 プロセッサは、100W の電力を放出する API の Alpha Slot B の筐体に PCB と一緒に収納されており、 3 つの強制換気の軸流ファンで冷却されます。 API の Alpha Slot B は生産コストと在庫を大幅に削減し、世界最速の プロセッサに関する業界標準のパッケージング技術をもたらしました。 API 社は今日のプロセッサをより高速に稼働させるための鍵は専門的な熱設計であることを認識し、Flomerics の熱設計 サービスチームと組み、ヒートシンクの熱抵抗を削減しました。熱抵抗を 0.4 から 0.3 °C/W に削減したことで、プロセッサそ のもの実行温度を 10℃下げることができました。最初の FLOTHERM による熱解析の目的は、モジュールから放出される 空気の流れと熱を計算することでしたが、既存のヒートシンクのフィンのピッチが既に最適値に近かったものの、ヒートシ ンクの基盤内部の熱拡散速度が制限要因であることがわかりました。プロセッサの作動温度をさらに下げるために、API 社と Flomerics のエンジニアは協力してコストのかからない解決策を見つけました。押し出されたアルミニウムのヒートシン クの基盤に銅を挿入するというものです。これは数多くの非常に薄いフィンを持つヒートシンクを製造するよりも、コスト効 率の良い方法でした。これによりヒートシンクの熱性能は明らかに向上し、寿命を最大限まで延ばすことができました。 FLOTHERM シミュレーションは合計で 6 回行われました。再設計プロセス全体はわずか 1 ヶ月で、この間 API 社のプ ロジェクトマネージャと Flomerics の熱設計チームの間で繰り返しシミュレーションが行われました。 API 社の電子機械設計エンジニア Mike Beale 氏はこのプロジェクトについて次のように語りました。「Flomerics のヒー トシンクの設計に関する専門知識のおかげで、堅牢なソリューションが可能となり、マイクロプロセッサ技術の限界を拡張 し続けることができました。FLOTHERM を使用することで、実験室で多数の物理プロトタイプを作るよりもずっと速く、より 完璧な設計情報を数値結果から得られることを、ユーザーとして認識しました。プロトタイプを作成しなくても、 FLOTHERM の計算結果は実験結果とほぼ一致しました。」 Flomerics のマーケティング部長の Mike Reynell 博士は最後に次のように言いました。「熱解析は最先端の半導体 パッケージの設計プロセスに不可欠で重要な役割を担い始めています。そして、より高速でより信頼性の高い半導体を 作るための鍵です。競争力の高い半導体パッケージを作りたければ、API 社のように、設計の早期段階で熱管理の問 題を検討しなければいけません。Flomerics の熱解析における 10 年にも及ぶ実績に裏付けられた FLOTHERM の操 作し易い直観的なインターフェースで、この目標に理想的なパッケージを作ることができます。」