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大学学長を国民教育相に起用 エジプトのムバラク政権は新春早々の1月
大学学長を国民教育相に起用 エジプトのムバラク政権は新春早々の1月3日、内閣改造に踏み切り、国立アインシャムス 大学のアハメド・ザキ・バドル学長を国民教育相に登用した。昨年末、更迭の噂のあったハニ ー・ヒラール高等教育・科学研究相は留任した。アインシャムス大学はカイロ市内にあり、名 門カイロ大学と肩を並べる一流校。 前の国民教育相は中等教育全国統一試験の問題漏洩や教諭の暴力による児童の死亡事件の責 任を追及され、一部のマスメディアから辞任を迫られていただけに、更迭は当然視された。し かし、バドル新教育相は半年前にアインシャムス大学の学長に就任したばかり。父親が198 0年代に内相を務めた家柄の出身だが、本人は政治家(まして閣僚)としての力量は未知数。 この人事は与党議員の間でも驚きをもって迎えられ、経験不足を指摘する声も出ている。 エジプトの大学では、学長、正副学部長、学科長に至るまで、役職者は政府の任命で、選挙 に基づかない。また大学から政官界の要職に抜擢されるのは、決して珍しいことではない。こ の人事異動は大統領府から直接に指示され、教育省の当局者も寝耳に水だったとカイロの英字 紙は報じている。 出典 Daily News Egypt(2009年1月4日)、The Egyptian Gazette(2009年1月4日)、 Le Progres Egyptien(2009年1月5日) (2010年1月6日カイロ研究連絡センター)