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myspaceの背景
2012年度 卒業研究 「共通の趣味、娯楽を持つ友人等との情報交換システムの構築」 学籍番号0840145 氏名 指導教員 谷口 渡辺 雄大 恭人 目次 1背景・目的 1-1 背景 1-2 目的 1-3 本論文の構成 2 現状と問題点 2-1 ソーシャルネットワーキングサービスとは 2-2 ソーシャルネットワーキングの現状 2-3 ソーシャルネットワーキングの活用性・メリット 2-4 ソーシャルネットワーキングサービスの共通する問題点・デメリット 2-4-1 個人情報保護の問題 2-4-2 現状あるソーシャルネットワーキングサービスの意見交換 3 解決法 3-1 解決するべき問題 3-2 解決方法の提案 4-1 設計 4-1-1 設計目標 4-1-2 機能の検討 4-1-3 システム構成 4-2 実装 4-2-1 実装環境 4-2-2 クライアント環境 5 評価と考察 5-1評価 1 5-1-1 機能評価 5-1-2 比較評価 5-2 考察 6 まとめと今後の課題 6-1 まとめ 6-2 今後の課題 参考文献 謝辞 2 1 背景・目的 1-1 背景 現在 twitter、Facebook などソーシャルネットワーキングサービスが無数に存在 するが、特定の趣味や好きな物の情報について個人的な意見や批判をしあう場がなか なかないのが現状である。もっと専門的であり新鮮な情報が得られ、友人・知人間の コミュニケーションを円滑にする、新しいタイプのソーシャルネットワーキングサー ビスが必要だと考えた。そこで本研究では、趣味や好きな音楽、ゲーム、お店などを 大きな区分でジャンル分けを行う。そして評価が高い場所や逆に評価が低い場所また は自分が実際に買ってみてよかった、もしくは聞いて良かった、人に勧めたいと思え る商品やサービスなどを自分のページで公開することでほかの人にも情報を得てもら う。ある一部分の情報収集に特化させることでホームページまたはブログなどより確 実で確かで新しい情報を得ることが出来る。商品や店舗の画像も乗せる事ができ、そ の分野に詳しい人が求めている情報を細かく得ることが出来る。共通ジャンルの多い 人とはソーシャルネットワーキング上で「フレンド」登録ができ、商品やサービスに ついてより深く情報交換することが出来る。また実際に使って改良点や必要な機能を 検討し、設計、実装を行っていくことでより実用性の高い web アプリケーションを設 計していく。 1-2 目的 本研究の目的は上記のソーシャルネットワーキングの中でもさらに音楽に特化した サービスに焦点を当て、現状すでにある音楽共有サービス(Youtube、Myspace 等) とは違う新しい形のソーシャルネットワーキングサービスの目玉となるジャンルを細 分化するシステム部分を作ることである。これによって多数派の意見交換、情報共有 だけでなく少数派の意見の人々の距離を縮める。 1-3 本論文の構成 本論文では、2章で現状あるソーシャルネットワーキングサービスの特徴、そのサ ービスの問題点を述べる。3章では、2章で判明した問題点の解決法を提案し、検討す る。4章では3章で提案、検討した解決法の中から解決法を選択し、システムの設計、 実装について述べる。 3 2 現状と問題点 本章では現状あるソーシャルネットワーキングサービスとその問題点を調査し、分 析する事で分かった問題点について述べていく。 2-1 ソーシャルネットワーキングシステムとは まずソーシャルと言う言葉だが、これは社会的な社交的なという意味の英単語であ る。ソーシャルネットワーキングシステムまた twitter は、すでに実社会で友達関係 にあるユーザー同士が情報を交換するのを便利にしたコミュニティサービスであり、 会員になると、最初にプロフィールを入力し自分のページを立ち上げる。ただしネッ ト上で知り合いになった友人同士でサービスを利用する事もある。そして個人のペー ジから、メッセージ交換のほか、日記や友達リスト、同好の人々が集まるコミュニテ ィなどをチェック出来るようになっている。国内では、mixi、GREE、個人の立ち上げ たソーシャルネットワーキングサービスサイトが稼働しており、どれも無料のサービ スであることが多い。最大規模の mixi は、5月9日時点で約62万のユーザーを抱えて いた。ソーシャルネットワーキングシステムは、今までのほかのインターネット上の コミュニティサービスと異なり閉鎖的な印象を与える。その理由は、基本的にユーザ ー登録に招待制を採用しているからだ。前述したソーシャルネットワーキングサービ スはどれも、誰でもすぐに会員になれるというサービスではなく基本的に、すでにサ ービスを利用している友達から招待を受け取らないと参加できない。つまり、ソーシ ャルネットワーキングサービス上で最初にコミュニケーションするユーザー同士は、 すでに顔見知りの仲なのである。そもそもソーシャルネットワーキングサービス、コ ミュニティーサイトは世界中の不特定多数のユーザーとコミュニケーションすること は想定していなく、自分が友達とコミュニケーションするために活用するのが主目的 であり、インターネットという便利なものがあるのだから、それを友達同士のやりと りに役立てようという発想からでたアイデアだ。ただそれだけでなく、既存の友達の 範疇を越えて、サービスの中で新しい友達関係を作り出せるようにした点もソーシャ ルネットワーキングサービスの特徴だ。ソーシャルネットワーキングでは、最初に顔 の見える友達関係から信頼の輪を作り、その信頼の輪の中から新しい人間関係を築き 4 上げられるようになっている。見ず知らずのユーザー同士がコミュニケーションする 場合でも友達の友達はみな友達だという考え方が基盤にあるからと考えられる。 2-2 ソーシャルネットワーキングサービスの現状 日本では、インターネット初期から数多く存在していた Web で日記をかくサービス やインターネットコミュニティなどを上手く取り込む、または各新聞社やマスコミの 記事を取り扱うなどしてポータルサイトとのような役割を持っているものが多く見ら れる。企業・教育機関でも内部向けコミュニケーションや、内定者、学校の卒業生の 囲い込みなどで色々な用途に使われている。これは主に Facebook で多くみられる。 Tumblr. YouTube 図1:YouTube 図2:Tumblr. 近年では GREE、モバゲーなど様々な形でソーシャルネットワーキングサービスは 普及している。自治体や非営利団体・企業等もそれらを活用しており地域型のサービ スも各地で立ち上がっている。最近では YouTube(図1)や Tumblr.(図2)といっ た画像共有・動画共有サイトが人気になった。それによって日本でもまだ普及してい ないが AmebaVision のような共有機能が類似しているものが新しくサービス開始され ている。総務省の発表では、2006年3月末現在の日本でのソーシャルネットワーキン グサービス利用者数は約716万人に達しており、これは前年の2005年の約6.5倍の数字 である。このことからスマートフォンの普及と同時に爆発的に急速に認知度が高まっ 5 ていることがよくわかる。データによればソーシャルネットワーキングサービスの利 用者数は2007年3月に1042万人に拡大しており、2009年1月のソーシャルネットワー キングサービス会員数は、約7134万人にもなると言われた。例を挙げるとすれば、米 国の比較的大きなソーシャルネットワーキングシステムの Myspace 公式の発表だと米 国の会員数のみでも6000万人を記録していて全世界総ユーザー数は2006年末の時点で 約1億2000万人を超える。この時期の Myspace は一ヶ月に約600万人という脅威のペ ースでユーザーを増やしており、若者に人気のある著名なアーティストたちがこぞっ て参加したこともこれに拍車をかけていた。ちなみに日本でのサービス開始はかなり 遅く2006年の11月にベータ版が開設された。そして近年では日本でも多く利用されて いる Facebook だが2011年の段階で約8億人もの人が利用する最大級のソーシャルネ ットワーキングサービスになった。前述した自治体や非営利団体・企業等も多く利用 している。そしてこれは世界の全体の流れとして今までの閉鎖型のソーシャルネット ワーキングサービス利用者は減っており、開放型のサービスに流行は流れているよう である。日本では Twitter が圧倒的な人気を誇っておりミニブログタイプのサービス も今後はやっていくと考えられている。 2-3 ソーシャルネットワーキングサービスの活用性メリット 現状様々なソーシャルネットがあり、そのどれに対しても多くの人が登録している。 ソーシャルネットワーキングサービスが持つ機能の一つにコミュニティ機能がある。 これは共通の話題を持った人達がそのテーマについて議論する場である。1つのテー マのコミュニティに何万人もの人が登録しているコミュニティもあり、それについて 個々が様々な意見を述べられる。そして考えられるのは何故多くの人がこのサービス を利用するかということだ。ひとつには、短時間で多くの人と繋がりを持てることだ。 たった一つのコミュニティでも何万人の人と繋がれる可能性があり、普段の日常生活 では年齢層や職業などのせいで限られてしまうこともソーシャルネットワーキングサ ービスの世界では関係なく広い年齢層、職業、様々な境遇の人たちと話すことも出来 る。人種、年齢など様々な人が集まるソーシャルネットワーキングサービスだからこ 6 そ多くの考えが聞け、さらに視野が広がり新たな考えが生まれる。自分の趣味や好き な音楽、店舗の情報など、共通のコミュニティを見つけることで多くの人と繋がりを 持つことができ、自分のキャパシティ、情報を得られる部分を広げることが出来ると 考えられる。また、プロフィールやブログなど個人を特定出来る情報には公開の制限 を設けているところもメリットの一つではないだろうか。いくら不特定多数の人と話 がしたいと考えていても個人情報をすぐに相手へ伝えるのは危険である。そういった 場面ではネット上でなく現実世界の友人にみに公開するなど、情報の公開に制限をつ けることでより気軽に安全にソーシャルネットワーキングを利用する事が出来る。ま た、ほとんどのソーシャルネットワーキングには個人間のメッセージ機能も搭載され ているので、コミュニティなどを通して知り合った人と個人的に話をすることも可能 である。携帯や PC のメールアドレスを教える事に抵抗があっても、ソーシャルネッ トワーキング内であれば個人的にメッセージを交わしても良いという場面は多くある だろう。広く情報を交換でき、なおかつプライバシーを守る事が出来る機能が備わっ ている事が、ソーシャルネットワーキングの人気でありメリットだ。 2-4 ソーシャルネットワーキングサービスの共通する問題点・デメリット 2-4-1 個人情報保護の問題 ソーシャルネットワーキングの個人情報保護の問題だが、ネット上の個人情報から 実生活へ影響をあたえる問題が多くを占める。たとえばインターネット上の情報から の詐欺行為やストーカーなどである。しかしある程度の問題はサービスを提供する側 のシステム作りや現状の法律で解決出来る。たとえば今運営されているソーシャルネ ットワーキングサービスサイトでは何処にでもあるプライバシー設定などである。こ れは信頼出来る友人などにしか情報を公開しないように設定でき、自分が好ましく思 っていない人物や見られたくない人物に対してブロック(自分の情報を一切見られな いようにする。)することができる。この様に利用出来るものはすべて利用し自分の 情報は自分で守るというスタイルをとることでほとんどの問題は解決出来るだろう。 またおもしろいデータもある。あるインターネットセキュリティーの会社が行ったア ンケートでは、アンケートを行った全体の約27%が、ソーシャルネットワークやメー ルや経由で、不審なリンクやファイルが添付されたメッセージを受け取ったことがあ ると回答しており、一般的に、ほとんどのユーザーはソーシャルネットワークに脅威 7 が存在することを認識していてなおかつ回答者の約55%がこの問題を認識していると 回答している。そしてほぼ同数のユーザーが、電話番号や自宅の住所のような重要な 個人情報をソーシャルネットワークのページには乗せないと回答しており回63%は、 個人的に知らない人を友達リスト等に追加することはなく68%が知らない人から受け とったリンクをクリックしないようにしているという。これをみて分かるように意外 とソーシャルネットワークサービスを利用しているユーザーは対策等を個人的に行っ ているようである。ほかにも近年盛り上がっている Twitter 等では位置情報を通知す る機能が付いているがこれもよほどの事がなければ利用する人は少ないようだ。また 複数のユーザー名、パスワードを利用する。自分の個人情報がどのようにどこまで一 般に公開されているかしっかり認識する、インターネットブラウザのクッキー情報を ブロックする、ソーシャルネットワーキングを利用する際にプロフィールに誕生日、 年齢などを公開しない、使わないサービスは退会、削除を行い、情報を残さないなど 様々な方法で個人的に情報を守る事が重要である。 2-4-2 現状あるソーシャルネットワーキングサービスの意見交換 今主流のソーシャルネットワーキングサービスは2章で述べた通り意見交換の場と してはとてもメリットが多く使いやすいが、使えば使うほど周りとの関係性から協調 性を求めてしまう。それによってありきたりな意見しか言えないソーシャルネットワ ーキング上の「空気」が出来てしまう。これはソーシャルネットワーキングのジレン マといえる。インターネットを使っても結局は人間と人間の関係性という部分は変え ることができない。特に音楽主体のソーシャルネットワーキング等ではその傾向が強 く、批判意見の交換場所や大衆的ではない物について語れるような場は無いといって もいいだろう。 8 3 解決法 3-1 解決すべき問題 ここでは2章で述べた現状あるソーシャルネットワーキングサービスの意見交換の システムの問題を解決していきさらにメリットである部分をどう生かしていくかとい う事について述べる。 意見交換の問題点としては ・匿名性を維持しつつ批判意見の言い合える場がない ・ソーシャルネットワーキングサービス上の全体の空気、批判を恐れて意見を言えな い ・よりマニアックな意見、情報を共有出来るグループを作りにくい この3点が大きな問題であり、これを解決しつつソーシャルネットワーキングサービ スのメリットを活かせるシステムづくりをする必要がある。 3-2 解決方法の提案 ここでは上記した問題の解決策を提案する。今回考えたのが今までのソーシャルネ ットと違う形のサービスだ。全体のシステムは今までのソーシャルネットワーキング サービスが、自分が探しているコミュニティ、情報へのアクセスの仕方がアナログで 本当にその情報を求めている人だけが情報を得られるようなシステムである。 全体の説明をするとまずサービスを利用する人は大まかなジャンルを選択していき 自分の必要な情報のあるコミュニティなどを検索していく。ここまでは従来有るソー シャルネットワーキングサービスと変わりがない。ほかのサービスと違う部分はジャ ンル分けの末端部分の情報を自分自身で加えることが出来る部分で、その書き加えた 部分をタグ化することで元のジャンル分けよりも詳細に検索することが出来る。 そこ で本研究ではそのジャンル分け、ジャンル追加、追加したジャンルを検索出来るシス テムを構築する。 9 4. 設計と実装 3章に基づき、その一部としてソーシャルネットワーキングサービス内のジャンル 分けの機構の設計をし、プロトタイプのシステムの実装を行う。 4-1 設計 4-1-1 設計目標 設計の目標としては3章で書いた細かなジャンル分けシステムを作る。細分化され たジャンルをユーザーが個々で登録、利用出来るシステムである。 4-1-2 機能の検討 実装機能 今回は主に Java のカードレイアウトを使って実装していく。カードレイアウトと は様々なコンポーネントから構成されているアプレット上で次々と画面を切り替えた いときに使うもので、パネルクラスを併用しそれぞれをカードとして表示するもので ある。 1. ジャンルの登録システム これは今回作るシステムでも特徴的な部分である。ユーザーが個人で登録でき、ジ ャンルの細分化に役立つ。まず大まかなジャンルの選択を行うが今回は大きなカテゴ リ5個[J-ROCK J-POP Classic 邦楽 洋楽]と小さなカテゴリ20個[ビジュアル メタル グループビート パンク 女性歌手 男性歌手 女性グループ 男性グループ グループ 古典派 ロマン派 印象派 現代 歌謡曲 演歌 アニメソング 唱歌 ロック ジャズ ブル ース]の計25個から選択していき末端の入力部分に自分の登録したいカテゴリを入力 する。 2. 登録したジャンルの検索 上記のジャンルの登録システムで登録したジャンルと大きな分類から検索をかける ことが出来る。検索部分も登録部分と同じくジャンル計25個から選択し検索する。 10 4-1-3 システム構成 システムの流れは(図1)の通りである。 図1 4-2 実装 4-2-1 実装環境 BLUE J: オーストラリアのDeakin大学、英国のKent大学の合同プロジェクトで開発 された教育用のJavaの開発環境である。JDK(Javaの言語を利用して開発をするための コマンドラインの開発ツール一式)がインストールされている環境であればどこでも 使うことができる。 4-2-2 クライアント環境 OS:Microsoft WindowsXP CPU:Intel(R) Core(TM)2 Quad CPU Q9550 @ 2.83GHz メモリ:2GB ・カードレイアウト:カードレイアウトの前提を述べる部分 /** * クラス CardLayoutTester の注釈をここに書きます. * * @author (谷口雄大) 11 * @version (2012/Dec/12) * @update(2013/Jan/12) */ import java.awt.*; import java.awt.event.*; public class CardLayoutTester extends Frame implements ActionListener, ItemListener { public static void main(String [ ] args) { new CardLayoutTester( ); } CardLayout card; Panel toppanel, querypanel, registerpanel; Button queryb, registerb, qbackb, rbackb; Button querygo, registergo; List qtoplist, qsublist, qsubsublist; List rtoplist, rsublist, rsubsublist; TextField registername; TextArea Label queryresult; registerstatus; 図4-2-2-1 カードレイアウト ・カテゴリとサブカテゴリの一覧:ここで登録する25個のジャンルを定義する String [ ] category = { "J-ROCK", "J-POP", "Classic", "邦楽", "洋楽 " }; String [ ][ ] subcategory = { { "ビジュアル", "メタル", "グループ", "ビート", "パンク" }, { "女性歌手", "男性歌手", "女性グループ", "男性グループ", "グループ " }, 12 { "古典派", "ロマン派", "印象派", "現代" }, { "歌謡曲", "演歌", "アニメソング", "唱歌" }, { "ロック", "ジャズ", "ブルース" } }; 図4-2-2-2 カテゴリ・サブカテゴリ ・登録用のデータベース:登録時のデータベースを定義する String [ ][ ][ ] database; public CardLayoutTester( ) { // ウィンドウとカードの初期化 super( "Card Layout Tester" ); card = new CardLayout( ); setLayout( card ); setSize( 500, 500 ); 図4-2-2-3 登録データベース ・トップ画面:トップ画面の登録、検索ボタンの設定部分 toppanel = new Panel( ); Label toplabel = new Label( "スタート画面" ); toppanel.add( toplabel ); Panel buttonpanel = new Panel( ); buttonpanel.setLayout( new GridLayout( 1, 2, 30, 30 ) ); queryb = new Button( "検索" ); queryb.addActionListener( this ); buttonpanel.add( queryb ); registerb = new Button( "登録" ); registerb.addActionListener( this ); buttonpanel.add( registerb ); toppanel.add( buttonpanel ); 13 add( "top", toppanel ); 図4-2-2-4 トップ画面 ・検索画面のシステム:登録したデータを検索する部分 querypanel = new Panel( ); Label querylabel = new Label( "検索指定" ); querypanel.add( querylabel ); // 検索用のパネル Panel categorypanel = new Panel( ); categorypanel.setLayout( new GridLayout( 1, 3, 30, 30 ) ); // トップカテゴリリスト qtoplist = new List( 10 ); for ( int i=0; i <category.length; i++ ) { qtoplist.add( category[ i ] ); } qtoplist.addItemListener( this ); categorypanel.add( qtoplist ); // サブリストとサブサブリスト qsublist = new List( 10 ); categorypanel.add( qsublist ); qsubsublist = new List( 10 ); categorypanel.add( qsubsublist ); querypanel.add( categorypanel ); // 検索をするボタン querygo = new Button( "検索実行" ); querygo.addActionListener( this ); querypanel.add( querygo ); // トップに戻るボタン qbackb = new Button( "戻る" ); qbackb.addActionListener( this ); querypanel.add( qbackb ); 14 add( "query", querypanel ); // 検索結果を表示するラベルとテキストフィールド querypanel.add( new Label( "検索結果" ) ); queryresult = new TextArea( 5, 40 ); querypanel.add( queryresult ); 図4-2-2-5 検索画面 ・登録画面のシステム:25個のジャンルから選択していきデータを登録する部分 registerpanel = new Panel( ); Label registerlabel = new Label( "登録情報" ); registerpanel.add( registerlabel ); registername = new TextField( 20 ); registerpanel.add( registername ); // 登録するカテゴリ用のパネル Panel registersubpanel = new Panel( ); registersubpanel.setLayout( new GridLayout( 1, 3, 30, 30 ) ); // トップカテゴリリスト rtoplist = new List( 10 ); for ( int i=0; i <category.length; i++ ) { rtoplist.add( category[ i ] ); } rtoplist.addItemListener( this ); // サブリストとサブサブリスト registersubpanel.add( rtoplist ); rsublist = new List( 10 ); registersubpanel.add( rsublist ); rsubsublist = new List( 10 ); registersubpanel.add( rsubsublist ); registerpanel.add( registersubpanel ); // 登録をするボタン 15 registergo = new Button( "登録実行" ); registergo.addActionListener( this ); registerpanel.add( registergo ); // トップに戻るボタン rbackb = new Button( "戻る" ); rbackb.addActionListener( this ); registerpanel.add( rbackb ); add( "register", registerpanel ); registerstatus = new Label( "登録情報入力後\n カテゴリとサブカテゴ リを選択して\n 登録実行を押します。" ); registerpanel.add( registerstatus ); // ウィンドウとカードの表示 addWindowListener( new MyWindowAdapter( ) ); setVisible( true ); card.show( this, "top" ); // データベースのイニシャライズ database = new String[ category.length ][][]; for ( int i=0; i < category.length; i++ ) { database[ i ] = new String[ subcategory[ i ].length ][ ]; for ( int j=0; j < subcategory[ i ].length; j++ ) { database[ i ][ j ] = new String[ 10 ]; で10個まで登録可能 } } } // ボタンが押されたときの処理 public void actionPerformed( ActionEvent ae ) { if ( ae.getSource( ) == queryb ) { card.show( this, "query" ); 16 // 各サブカテゴリ } else if ( ae.getSource( ) == registerb ) { card.show( this, "register" ); registerstatus.setText( "登録情報入力後\n カテゴリとサブカテゴ リを選択して\n 登録実行を押します。" ); } else if ( ae.getSource( ) == qbackb || ae.getSource( ) == rbackb ) { card.show( this, "top" ); } else if ( ae.getSource( ) == querygo ) { // 検索処理 queryresult.setText( "検索されたものの結果\n" ); int sel = qtoplist.getSelectedIndex( ); int subsel = qsublist.getSelectedIndex( ); if ( sel < category.length && subsel < subcategory[ sel ].length ) { for ( int i=0; i < database[ sel ][ subsel ].length; i++ ) { if ( database[ sel ][ subsel ][ i ] != null ) { queryresult.append( database[ sel ][ subsel ][ i ] + "\n" ); } } } } else if ( ae.getSource( ) == registergo ) { 図4-2-2-6 登録画面のシステム ・登録の処理:データの登録処理の部分 int sel = rtoplist.getSelectedIndex( ); int subsel = rsublist.getSelectedIndex( ); if ( sel < category.length && subsel < subcategory[ sel ].length ) { for ( int i=0; i < database[ sel ][ subsel ].length; i++ ) { if ( database[ sel ][ subsel ][ i ] == null ) { database[ sel ][ subsel ][ i ] = 17 registername.getText( ); registerstatus.setText( registername.getText( ) + "は\n" + category[ sel ] + "カテゴリの" + subcategory[ sel ][ subsel ] + "の\n" + (i+1) + "番目に登録されました" ); break; } } } } } // カテゴリリストが選ばれたときの処理 public void itemStateChanged( ItemEvent ie ) { if ( ie.getSource( ) == rtoplist ) { int sel = rtoplist.getSelectedIndex( ); rsublist.removeAll( ); if ( sel < category.length ) { for ( int i=0; i < subcategory[ sel ].length; i++ ) { rsublist.add( subcategory[ sel ][ i ] ); } } } else if ( ie.getSource( ) == qtoplist ) { int sel = qtoplist.getSelectedIndex( ); qsublist.removeAll( ); if ( sel < category.length ) { for ( int i=0; i < subcategory[ sel ].length; i++ ) { qsublist.add( subcategory[ sel ][ i ] ); } } } } 18 // ×ボタンでウィンドウを消すための処理 class MyWindowAdapter extends WindowAdapter { public void windowClosing( WindowEvent we ) { setVisible( false ); System.exit( 0 ); } } } 図4-2-2-7 登録処理 19 5. 評価と考察 5-1 評価 今回の本研究における評価だが、初期に想定していたソーシャルネットワークにジ ャンル分けのシステムを組み込んだものは出来ず、完全な実装までは至らなかった。 しかしメインのジャンル分けの機能部分に関してはジャンルの登録、検索が一通り動 かせる部分まで実装することが出来た。 5-1-2 比較評価 既存のサービスとの比較だが現在主流のソーシャルネットワーキングサービスの Myspace、mixi には見ないシステムを作ることができた。Facebook プロフィール編 集画面の趣味を入力出来る部分が自分の作ろうとしていたシステムに近いもの で、さ らにシンプルで分り易い。 5-2 動作確認 5-2-1 登録・検索スタート画面 手順としてまずはスタート画面でジャンルの検索を行うか登録を行うかを選択する。 (図5-2-1-1) 20 図5-2-1-1 メニュー画面 5-2-2 ジャンルの登録画面 図5-2-1-1のメニュー画面から登録ボタンを選択することでジャンルの登録画面に 移動する。(図5-2-2-1) ここでは左のリストから大まかなジャンルを選択していく。左端で選択したものから さらに4つのジャンルに絞られ、その中から選択した項目に自分の登録したいジャン ルを入力し、登録実行ボタンを押すことで登録が完了する。登録する数、登録するジ ャンルに制限はなくそれぞれの好きなようにユーザーが登録することが出来る。(図 5-2-2-2) 図5-2-2-1 ジャンル登録画面 21 図5-2-2-2 ジャンル登録完了画面 5-2-3 ジャンルの検索画面 図5-2-1-1のスタート画面から検索ボタンを押すことで (図5-2-3-1)のジャンル 検索画面に移動する。ここでも5-2-2節のジャンル登録画面と同じ操作方法で、左端 でジャンルを、中央ではアーティストの種類を選択し検索を行う。検索を行うと (図 5-2-3-2)にあるように(図5-2-2-2)で登録した結果が画面下部のテキスト欄に表示 される。 図5-2-3-1 ジャンル検索画面 22 図5-2-3-2 ジャンル検索結果画面 5-3 考察 本研究では趣味、音楽等のジャンル分けシステムを使ったソーシャルネットワーキ ングシステムを目標に進めてきた。元々の予定ではジャンル分けシステムにソーシャ ルネットワーキングのシステムをあわせて新しい物を完成させる予定であった。そし てジャンル分けされたデータの可視化、共有等出来るシステムを導入する予定であっ た。しかし最終的にはメインのジャンル分けの部分のシステムしか完成には至らなか った。完成した部分に関しても入力画面のデザインや視覚的に分かりにくく、初めて 使う人には少し使いづらいようなデザインになってしまった。だが今回実装出来たシ ステムは現状のソーシャルネットワーキングサービスにはない様なシステムになって おり、もっとも重要な機能部分はできたといえる。 今回手を付けることのできなかったソーシャルネットワーキング のシステム部分は 各ジャンルのコミュニティにチャットを実装する予定であったが、もしもそれが実装 することが出来れば、ジャンル分けで細分化されたユーザーが集まり、よりその部分 の情報に特化した人たちが意見交換、情報交換出来るような自分が理想とする新しい 形のサービスができたと考える。 23 6. まとめと今後の課題 6-1 まとめ 本研究では今あるソーシャルネットワーキングサービスにはない新しいシステムを 構築し、それを利用することで現状あるソーシャルネットワーキングサービスとは違 ったサービスを目指した。まず今数多くの人に利用されているソーシャルネットワー キングサービスを分析していきそこから現状の問題点、そしてそれに対する改善点を 考えていった。設計に関しては前述した問題点である、匿名性を維持しつつ批判意見 の言い合える場がない点、ソーシャルネットワーキングサービス上の全体の空気、批 判を恐れて意見を言えない点、よりマニアックな意見、情報を共有出来るグループを 作りにくい点の3つに分けた。そしてそれを元にどのようなシステムを作れば問題点 が改善でき、なおかつ新しいソーシャルネットワーキングサービスの仕組みを作るか を考察し解決法を考えた。システムの実装ではジャンルの登録、ジャンルの検索の主 な機能は実装することが出来たが、それをソーシャルネットワーキングサービスと連 動させる、タグ付けによる検索といった部分は実装まで至らなかった。しかしシステ ム自体は様々な場面に活用出来るようなものになったと考える。 6-2 今後の課題 ・ソーシャルネットワーキングサービスと今回実装したシステムを連動させる 新たにソーシャルネットワーキングのシステムを作り、それに今回実装したジャンル 分けの機能を搭載して一つのサービスにする。 ・ソーシャルネットワーキングサービスのコミュニティ上のチャット機能の追加 上記した新しく作ったソーシャルネットワーキングサービスにチャット機能を追加し 更なる情報の共有、意見交換等を出来るようにする。 ・タグ付けによるさらなるジャンルの細分化 今回実装したプログラムでジャンル分けされたデータをユーザーが個々にタグ付する ことができ、更に細かいジャンル分けを行う。 ・実装したジャンル登録、検索画面のデザインの変更 今回実装した検索、登録画面のデザインを変更しより使いやすいユーザーインターフ ェイスに変更する。 ・タグ付け、ジャンル分けされたデータの視覚化 24 タグ付け、ジャンル分けされたデータをツリー状に視覚化することで、サービスを利 用するユーザーが感覚的に検索、登録サービスを使えるようにする。 25 参考文献 [1]Facebook https://ja-jp.facebook.com/ 2012年12月22日 [2]mixi http://mixi.jp/ 2012年11月12日 [3]twitter http://twitter.com/ 2012年10月10日 [4]Myspace https://new.myspace.com/ 2012年10月11日 [5]Java初心者入門講座 http://sunjava.seesaa.net/category/3643077-1.html 2013年1月4日 [6]箕原辰夫著 MacでJava! ラトルズ出版 2005年 [7]Javaの道 http://javaroad.jp/java2sdk.htm 2012年12月20日 [8]BlueJ Teaching-Java Learning-Java 2012年11月9日 http://bluej.org/ [10] CardLayout (カードレイアウト) の基礎 http://java.keicode.com/lib/swing-layout-cardlayout.php [11]デビッド・カークパトリック著 日経 BP 社出版 2012年10月28日 フェイスブック 若き天才の野 望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた) 2011年 26 [12] 山 崎 秀 夫 著 ミ ク シ ィ で 何 が で き る の か ? 27 青 春 新 書 2007 年 謝辞 本研究において助言、指導をしてくださった渡辺恭人准教授には大変感謝しておりま す。渡辺准教授には忙しい中、論文の構成や執筆に至るまで親身にご指導頂いたおかげで、 遅れていた本研究を完成させる事ができました。完成までの過程には多くの問題点や疑問 がありましたが渡辺准教授にアドバイスを細かく頂いたお陰でここまで進める事ができました。 また本研究ではプログラミング面では箕原辰夫教授にもご協力いただいて完成まで持ってく ることが出来ました。本当に感謝してもしきれません。 最後に、本研究に関わって下さったすべての方に感謝を述べさせて頂き、謝辞とさせて頂き ます。ありがとうございました。 28