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ヘイトスピーチについて

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ヘイトスピーチについて
資料④【案件(2)】
ヘイトスピーチについて
いわゆるヘイトスピーチとは、一般的に、人種、宗教等、特定の属性を持つ個人や集団に対する
差別や憎悪を煽る行為のこととされている。日本においては、近年、主に在日韓国・朝鮮の人々や
中国人に対する差別的、排外的な表現を行うデモなどが問題となっている。
1 現状
(1) ヘイトスピーチの定義
具体的に、誰に対するどのような表現がヘイトスピーチにあたるのかという定義はない。
(2) 法制度について
ヘイトスピーチ自体を規制する法律はない。
法によるヘイトスピーチの規制は、憲法で保障している表現の自由の規制につながる恐れが
あるとする国の見解がある中、条例による規制は困難。
(3) 国等の動向について
国では、人種差別撤廃条約に加入しているが、同条約の第 4 条(a)・(b)は留保。
(4) 関係機関との協議状況
法務局:人権侵害事象への対応については、国等からの指示に基づき取り組んでいく。
警察:暴行・傷害等違法な行為が発生すれば取り締まるが、「現状での道路使用の不許可」は
不可。
2 対応策に係る課題
 市に、デモ等の禁止命令を行う権限がない。
 デモ等の実施現場における同一時の啓発活動等は、「混乱をまねく要因」となる可能性が
非常に高く、警察の道路使用の許可は非常に困難。
3 今後の方向性
こうした現状、課題等を踏まえ「啓発の充実」と「関係機関との密接な連携」を基本方向とする。
(1) 啓発の充実
 既存の啓発事業に「ヘイトスピーチ」の内容を導入。
 堺市人権教育推進協議会との連携による啓発活動の実施。
(2) 国、警察との緊密な連携
 法務局との共催事業にヘイトスピーチの内容を盛り込む。また、より充実した「外国人の人
権に関する啓発」の実施。
 警察との連携による情報の共有及び対応策の検討
あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約
第4条
締約国は、一の人種の優越性若しくは一の皮膚の色若しくは種族的出身の人の集団の優越性
の思想若しくは理論に基づくあらゆる宣伝及び団体又は人種的憎悪及び人種差別(形態のいかん
を問わない。)を正当化し若しくは助長することを企てるあらゆる宣伝及び団体を非難し、また、この
ような差別のあらゆる扇動又は行為を根絶することを目的とする迅速かつ積極的な措置をとることを
約束する。このため、締約国は、世界人権宣言に具現された原則及び次条に明示的に定める権利
に十分な考慮を払って、特に次のことを行う。
(a)人種的優越又は憎悪に基づく思想のあらゆる流布、人種差別の扇動、いかなる人種若しくは皮
膚の色若しくは種族的出身を異にする人の集団に対するものであるかを問わずすべての暴力行為
又はその行為の扇動及び人種主義に基づく活動に対する資金援助を含むいかなる援助の提供も、
法律で処罰すべき犯罪であることを宣言すること。
(b)人種差別を助長し及び扇動する団体及び組織的宣伝活動その他のすべての宣伝活動を違法
であるとして禁止するものとし、このような団体又は活動への参加が法律で処罰すべき犯罪である
ことを認めること。
(c)国又は地方の公の当局又は機関が人種差別を助長し又は扇動することを認めないこと。
【経 緯】
1963 年
国連総会において「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際連合宣言
(人種差別撤廃宣言)」採択
1965 年
あらゆる形態の人種差別に関する国際条約(人種差別撤廃条約) 採択
1995 年
日本が加入
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