...

真空バルブメンテナンス書

by user

on
Category: Documents
29

views

Report

Comments

Transcript

真空バルブメンテナンス書
QMS-721-ix
真空バルブ
NVV・SVV シリーズ
目次
◆同梱品の確認・・・・・・・・・・・・ - 02 –
取扱説明書
◆機能と動作
◆真空バルブの機能紹介・・・・・・・・ - 02 -
メンテナンス手順書
◆真空バルブ機構の動作説明・・・・・・ - 03 –
◆NVVとSVVの違い・・・・・・・・ - 04 ◆使用方法
◆金型に組込む・・・・・・・・・・・ - 05 ◆チューブ・ホースの接続・・・・・・ - 05 –
◆低速(高速増圧無)時の使用方法・・ - 05 –
◆鋳造前の調整・・・・・・・・・・・ - 06 –
◆メンテナンス
◆固定側のメンテナンス
◆構成部品と名称・・・・・・・・・ - 07 –
◆分解方法・・・・・・・・・・・・ - 08 –
◆各部品の確認と洗浄及び交換の目安 - 09 –
◆組立方法と簡易動作確認方法・・・ - 11 –
◆可動側のメンテナンス・・・・・・・ - 13 –
◆ご案内
◆一般消耗品リスト・・・・・・・・・ - 14 –
◆標準交換部品リスト・・・・・・・・ - 14 –
◆メンテナンスサービス・・・・・・・ - 15 –
◆真空バルブ型式一覧表・・・・・・・ - 15 –
真空バルブを使用する前にこの取扱説明書をお読み下さい。
尚、本内容は予告無く変更する場合があります。予めご了承ください
D.I.E CORPORATION
株式会社ダイエンジニアリング
上田営業技術部
1
〒386-2202
長野県上田市真田町本原 775-11
Tel:0268-72-8150
Fax:0268-72-8151
E-Mail:[email protected]
URL http://www.die-eg.com/
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
◆同梱品の確認
標準で以下の物が同梱されています。
注:写真は NVV020Z1 の同梱品です。
実際の同梱品は付属の部品一覧表でご確認ください。
②カプラーパイプ(短)×2
真空バルブ保護エアー供給用のパイプ
(チューブ径φ6 対応ソケット付属
①固定側一式
接続継手 45°)
動作安定エアー供給用パイプ
固定本体にバルブ・
(チューブ径φ6 対応ソケット付属
接続継手 ストレート)
ピストン等の機構
③カプラーパイプ(長)
部品を組み込んだ物。
摺動部には焼付き防止
真空装置の真空引きライン接続用パイプ 及び、ガス排気
の潤滑剤が塗布してあ
(チューブ径φ8 対応ニップルソケット付属)
ります。
④可動本体
金型の可動側に取付ける部品。
⑤金型固定部品
(排気溝が加工してある。
)
012・020 には金型
固定ボルト
⑥出荷確認
固定用部品が複数
ステー
付属します。
締付ボルト
書
組立調整・確認事項
標準では以下の物が
を記載した書類
付属します。
ステー
×4
固定ボルト
×4
締付けボルト ×4
⑦部品一覧表
同梱品の部品リスト(固定側一式に組み込まれている物も含む)
消耗部品及び交換部品をご購入頂く際にこの部品一覧表をご活用ください。
◆機能と動作
◆真空バルブの機能紹介
①真空吸引機能
真空装置と接続可能な真空吸引専用の経路を装備、この経路は搭載可能な金型の真空吸引に最適な断面積を有しています。
又、溶湯を検知するとメカニカルシャットオフ機構(バルブ機構)により経路が閉じ、フラッシュを防止します。
②真空バルブ保護機能
捨打ち等の低速鋳造及び高速(増圧無し)時にはバルブ機構が反応出来ない場合が有り。最悪、バルブ機構が
詰まってしまいます。この現象を回避する為に、エアーの常時供給にて強制的にバルブ機構を閉じる機能を
搭載しています。
③バルブ機構、安定動作補助機能
鋳造条件によって、バルブ機構、ピストン部の摺動が鈍くなり稀に動作不良を起こす場合があります。
この現象を回避する為に、エアーの供給によってピストン部を突出させ離型剤の確実な塗布と冷却を
行える機能を搭載しています。
2
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
◆真空バルブ機構の動作説明
①金型が閉じると固定ピンが押し込まれバルブ機構の固定が解除されます。
金型が閉じた時
金型が開いている時。
固定ピン
固定解除
②溶湯進入口より溶湯が進入しピストンに衝突する事によりレバーと連動してバルブが閉じます。
排気パイプ
真空ポンプ接続時
=ガスを真空吸引します。
未接続使用
=ガスが排気されます。
バルブ閉
バルブ
レバー
ピストン
溶湯進入口
溶湯衝突
溶湯進入口
溶湯進入口
③金型が開くとスプリングの力によりバルブが開きバルブ機構を固定します。
バルブ開
バルブ閉
固定ピン
スプリング
3
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
◆NVVとSVVの違い
SVVは、可動側の溶湯進入口を複数設置し、ピストン経路とガス抜き経路を別にし、真空バルブ部の
押出ピン無で鋳造が可能、この事により、NVVと比較して方案設計の自由度が高くなっています。
注:SVVは自由度が高いのですが、その分設計が難しくなっています。
バルブ排気口
NVVの例
SVVの例
ピストン受動部
溶湯進入口
溶湯進入口
4
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
◆使用方法
◆金型に組込む
各型式に対して取付関係図を用意しておりますので金型の加工時にご用命ください。
金型加工の際、以下の点にご注意ください。
①加工寸法
金型加工時に真空バルブの可動・固定
共にキャビティ面より凸 0.03~0.08
に調整できるように加工してください
②取付姿勢
可動側 A 面と固定側 A 面が密着しないと
真空効果が低下してしまいます。
例
:
取付関係図
NVV113JT2
組付けは付属の固定用ボルトで固定してください。
◆チューブ・ホースの接続
下図の要領で接続して下さい。
真空装置付属のホースを
①低速エアー(真空バルブ保護)の接続
接続しホースバンドにて
ソフトナイロンチューブ(赤)を接続します。
確実に固定してください。
真空装置側は低速エアー(バルブ保護)表示に
接続してください。
パイプとホースを接続する継
手を別途準備してください。
接続ネジは取付関係図に
記載してあります。
真空装置付属のホースは
内径φ19 です。
接続先は固定側です。
図の様に接続してください。
完了
◆低速(高速増圧無)時の使用方法(真空バルブ保護機能)
真空バルブの機構は高速増圧時の溶湯がピストンに衝突する荷重で動作するように設計されています。
この為、低速及び高速(増圧無)等の鋳造時には動作しない可能性があり、バルブ詰り等を起こしてしまう
可能性があります。その為、真空バルブ機構の保護の為、強制的にバルブを閉じる機能を装備しています。
低速及び高速(増圧無)時の鋳造には必ず本機能を使用し機構を保護してください。
使用方法
右図の矢印のチューブに
0.35MPa 以上
動作概要
常時供給されたエアーは
0.35MPa 以上のエアーを
金型を閉じた時にシリンダー
低速及び高速(増圧無)の
を押上げレバーを介して
鋳造時に常時供給してください。
シリンダー
バルブ機構を閉じます。
真空装置はダイカストマシン
からの信号を受け自動的に
エアーを常時供給します。
5
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
◆鋳造前の調整
スプレー位置の調整
下図の位置に、離型剤スプレー及びエアーを確実に噴霧してください。
真空バルブ機構の無潤滑状態及び熱膨張による摺動不良防止の為、
離型剤によるバルブ及びピストンの潤滑・冷却が必要です。
固定側(必須)
可動側(必須)
スプレー位置
スプレー位置
必須のスプレー位置以外にも
の排気溝・
の押出ピン付近にもスプレーすると
より安定して鋳造できます。
真空バルブ、パーティングラインのバリ確認
バリが発生している場合は、固定側と金型の間にシム等をいれて調整して下さい。
型温が上昇した後に再び真空バルブパーティングラインのバリを確認し、バリ量が 0.4mm 以上ならば
再度シム等で調整してください。
製品取出し検出位置
製品取出し検出を設置する場合は、真空バルブの排気溝にも追加しますと真空バルブの破損対策に
有効です。バルブ詰りが発生しますと、固定側の排気溝に製品の一部が残る事があります。
この状態で鋳造を続けますと、次サイクルに金型が閉じた時、バルブ部が破損してしまいます。
6
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
◆メンテナンス
推奨頻度
当社では実稼働時間で 48 時間毎に分解してのメンテナンスを推奨しています。
メンテナンスにより動作が安定し、摺動部品の寿命が延びます。
休止及び保管時
真空バルブを休止・保管する場合は、金型を降ろした直後に取り外し分解してメンテナンスを実行してください。
鋳造に使用した真空バルブをそのまま長期保管しますと、摺動部に離型剤のスラッジ・スケールが
固着し、次回使用時の動作不良の原因となります。
◆固定側のメンテナンス
◆構成部品と名称
45°エルボ
G パイプ
分解
=
部品名
=
O リング
=
固定ボルト
(ワンタッチ)
ASSY
テーパーソケット
パイププレート用
G パイプ
バルブブッシュ
パイプ
パイププレート
ピストンブッシュ用
固定本体プレート用
(剣先ホーロー)
(4 本)
バルブ
固定本体プレート
パイプ用
バルブ用
O リング
O リング
レバー
固定ピンプレート
スプリング
※3
シリンダ
ピストン
シリンダー用
ピストンブッシュ
※1
固定本体
O リング
ピストン用
O リング
レバープレート
固定ピン
※1 取付不要の型式があります。
レバープレート用
※2 誤組防止に 2 本の内、片方を特殊ボルトにしてある型式があります
※2
※3 個数は型式により 3 個と 5 個があります。
7
(2本)
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
◆分解方法
①固定本体プレートを止めている 4 本のボルトを外します。
固定本体プレートよりスプリングを取外します。
スプリング
固定ボルト4本
レバープレートは交換時以外、
注:固定本体プレートを取外す際、スプリングが脱落し易く、
外さないでください。
紛失する可能性がありますので注意してください。
②固定ピンプレート・固定ピン・レバーを取出します。
固定ピン
本体を斜めにし、
固定ピンプレート
取出しが難しい場合は
矢印の様に取出してください。
裏側から細い棒で押してください。
固着している場合は
レバー
叩いて取出してください
③バルブ・バルブブッシュを取出し、バルブブッシュからバルブを取出します。
固着している場合は裏側からバルブブッシュ径
固着している場合はバルブ径より-2mm
より-2mm 程度の棒をあて叩き出してください。
程度の棒をあて叩き出してください。
バルブ・バルブブッシュ
バルブブッシュ
バルブ
④ピストンとシリンダーを取出します。
固着している場合は裏側からピストン径より
取出し難い場合はラジオペンチ等で頭を
-2mm 程度の棒をあて叩き出してください。
つまんで取出してください
シリンダー
ピストン
⑤ピストンブッシュを止めているボルトを外し、ピストンブッシュを取出します。
このプラグは低速エアー(バルブ保護)用
固着している場合は裏側からピストン径より
の穴が詰まった時以外は外さなでください。
+0.3mm 程度の棒をあて叩き出してください。
ピストンブッシュ用
(剣先ホーロー)
ピストンブッシュ
⑧パイプ・G パイプ ASSY を取外します。
G パイプ ASSY
パイプ
固定ボルト
低速エアー(バルブ保護)用の穴が詰まっていない場合は
パイププレート
外さなくてもメンテナンスは可能です。
8
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
◆各部品の確認と洗浄、及び交換の目安
注:ヤスリ・リューター等は使用しないでください。表面が傷付き不具合の原因となります。
アルミ等の固形物は軽く衝撃を与えて取り除いてください。
離型剤等の付着物は、オイル又はパーツクリーナー等を吹き掛け、ウエス等で拭いてください。
①固定本体
パイプ用穴
低速エアー(バルブ保護)用穴
汚れていたら、ウエス等で拭いてください。
エアーを通し貫通しているか確認してください。
貫通していない場合は、プラグを外し、穴の中の
付着物を取り除いてください。
プラグ
パーティングライン面
シリンダー用溝
バルブブッシュ・ピストンブッシュ用穴
歪み・打痕・クラックが無いか確認してください。
汚れていたら、綿棒等で拭いてください。
汚れていたら、ウエス等で拭いてください。
ウエス等で拭ききれない汚れは、オイルストーンで
軽く磨いて下さい。
交換の目安
(表面の窒化層が取れないように気をつけてください。
通常使用での交換目安は約 15 万ショットです。
歪みが激しい場合は、面研・再窒化で
パーティングライン面に目視で歪みが確認できるようでしたら交換を検討ください。
改善する可能性があります。)
お問い合わせ下さい。
④固定ピン
③固定ピンプレート
②固定本体プレート(レバープレート含む)
摩耗確認
曲がり・潰れ確認
レバーが接触する箇所の摩耗を
レバープレート摩耗確認
確認ください。
全体に歪みが無いか確認ください。
全体に歪みが無いか確認ください。
曲がり、先端の潰れが目視で出来るよ
レバープレートに変形・クラックが無いか確認ください。
歪み・摩耗が目視できるよう
うでしたら交換ください。
歪み・クラックが目視できるようでしたら交換ください。
でしたら交換ください。
⑤レバー
⑥スプリング
約 5 万ショットが交換の目安です。
外観を検査し、クラック等がありましたら交換してください。
又、下記寸法よりも短くなってしまった物は交換してください。
全体に歪みが無いか確認ください。
NVV012~
SWM 8-10
全長 10mm 許容寸法
-0.5mm
曲がり・クラックが目視できるよう
NVV038~
SWL 8-15
全長 15mm 許容寸法
-0.5mm
でしたら交換ください。
NVV056~201 SWM
9
12-20 全長 20mm 許容寸法
-0.5mm
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
◆各部品の確認と洗浄、及び交換の目安Ⅱ
⑦バルブ
⑨バルブブッシュ
⑧ピストン
約 5 万ショットが交換の目安です。
潰れ確認
細部の付着物を取り除いてください。
φC 部を測定しバルブ外径との
クリアランスが 30μmm 以上なら
φA
φC
φB
交換してください。
クラック確認
ポイント
バルブ・バルブブッシュは
約 5 万ショットが交換の目安です。
約 5 万ショットが交換の目安です。
細部の付着物を取り除いてください。
細部の付着物を取り除いてください。
φA 部を測定しバルブブッシュ内径
φB 部を測定しピストンブッシュ内径
とのクリアランスが 30μmm 以上なら
とのクリアランスが 30μmm 以上なら
交換してください。
交換してください。
セットで交換してください。
⑩ピストンブッシュ
約 5 万ショットが交換の目安です。
φD
細部の付着物を取り除いてください。
バルブ・バルブブッシュは
ピストン・ピストンブッシュは
セットで交換してください。
セットで交換してください。
曲がり・クラックが目視できるよう
突起の潰れ・クラックが目視できる
でしたら交換下さい。
ようでしたら交換ください。
付属 O リングは目視で傷がありました
付属 O リングは目視で傷がありました
ら交換してください。
ら交換してください。
⑪パイプ
⑫シリンダー
φD 部を測定しバルブ外径との
クリアランスが 30μmm 以上なら
交換してください。
ピストン・ピストンブッシュは
セットで交換してください。
⑬パイププレート
⑭G パイプ ASSY
潰れ確認
曲がり・クラックが目視できるよう
突起の潰れ・クラックが目視できる
損傷・クラックが目視
曲がり・クラックが目視
でしたら交換ください。
ようでしたら交換ください。
できるようでしたら
できるようでしたら
付属 O リングは目視で傷がありました
付属 O リングは目視で傷がありました
交換ください。
交換ください。
ら交換してください。
ら交換してください。
※分解した部品を脱脂洗浄した場合は、洗浄後必ず、オイルを塗布してください。
※Oリングが付属している部品を溶剤等に浸け置き洗浄しないでください。
※Oリングの交換は既存のOリングをカットして行ってください。
※長期保存する場合は、オイルを多めに塗布する等、錆対策を行ってください。
※各部品の交換判断が難しい場合は、メンテナンスサービスをご利用ください。
10
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
◆組立方法と簡易動作確認方法
以下の手順で組立を行ってください。
組込前に
ピストン
①固定本体にピストンブッシュを固定してピストンを挿入する。
(Oリング込)
固定本体
Oリング全周に
潤滑剤を塗布して
ください。
1
2
ガタ
E面
固定用ネジの
ピストンブッシュの
E面から固定ネジが飛び
固定本体を図の様に平置きにし、ピストンを垂直に
締付トルクが
向きに注意、窪みに
出していないか、ピストン
ゆっくりと挿入してください。
重要となります。
固定用ネジの先端が
ブッシュにガタはないか
この時、入り難い場合は、ピストンブッシュの固定ネ
噛み合います。
確認ください
ジを少し緩めてから挿入してください。
固定ネジの締付トルクは 1.6N/mm~2.0N/mm を推奨致します。
無理にピストンを押しこまないでください。
実際は、ピストンの動きを見ながら調整してください。
ピストンブッシュの動作不良の原因となります。
②固定本体に固定ピンとシリンダーを挿入する。
固定本体
固定ピン用取付穴
固定ピン
固定ピンを取付用の穴に垂直に挿入して下さい。
固定ピンは手で動く位ガタがあります。
シリンダー
渋い場合は、固定本体の取付穴及び固定ピンの曲がりを確認
してください。
シリンダーは突起部をラジオペン等で挟み挿入してください。
抵抗無く入ってしまうようでしたら、Oリングの摩耗が考え
組込前にOリング全周に
潤滑剤を塗布してください。
シリンダー用取付穴
られますので、Oリングを交換してください。
③バルブブッシュにバルブを挿入しレバーと共に固定本体に挿入する。
バルブブッシュ
固定本体
バルブ
レバーの向きに注意して組込んでください。
レバーの平らな面が外から見える様に
取り付けてください。
固定本体に組み込む際は、垂直にゆっくり
挿入し入り難い場合は、バルブを軸に少し回す
図の向きで挿入してください。
レバー
と入り易くなります。
組込前にOリング全周に
潤滑剤を塗布して下さい。
レバーの平らな面が外から見える様に取り付けます。
④固定ピンプレートを取付ける。
固定本体
固定ピンプレートの向きに注意して組込んでください。
固定ピンプレートの平らな面が外から見える様に取り付けてください。
固定ピンプレートは固定されませんので脱落・紛失に注意してください。
固定ピンプレート
固定ピンプレートの平らな面が外から見える様に取り付けます。
11
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
⑤簡易動作確認方法
④まで作業が終わりますと簡易動作確認が可能です。
固定本体プレート
簡易動作確認では、④まで作業が完了した真空バルブと
④まで作業完了品
固定本体プレート(レバープレート付き)を使用します。
まず、右図の様に固定ピンプレートを押しバルブを開いた
状態にします。
この状態で固定本体プレートを密着させ、押さえた状態
でパーティング面よりピストンを押します。
レバープレート
押す
この時に、バルブが連動して動作すれば正常です。
押さえる
この動作を数回繰り返して、動作中に異音・引っ掛かり
が無いか確認してください。
この確認にスプリングは使用しません。
又、レバーの表裏が逆だと、バルブが完全に閉じません。
固定ピンプレートの表裏が逆だとバルブが完全に開き
ません。
連動動作
開いた状態の目安
ピストンはピストンブッシュと同面か少し突出する。
バルブはバルブブッシュより突出する。
閉じた状態の目安
押し込む
ピストンはピストンブッシュ内に引っ込む。
バルブが閉じた状態
バルブが開いた状態
バルブはバルブブッシュと同面か少し引っ込む。
⑥固定本体プレートにスプリングを組み込み、固定本体に取付ける。
固定本体プレート
スプリングは組込前に高さが揃っているか確認ください。
固定本体に取付ける際、スプリングが脱落しないように
注意下さい。脱落により規定個数取付ないと、動作不良の
原因となります。
レバープレート
必要なスプリングの数量は、納品時に添付されています。
スプリング
部品一覧に記載されていますので、確認してください。
固定ボルトで組付ける際、固定本体プレートが
固定本体の側面より出ていないか注意して組付けて
ください。
④まで作業完了品
固定ボルト 4 本
固定本体プレートが固定本体の矢印より出ないように注意
参考:レバープレートの交換
レバープレートの破損等で交換が必要な場合は以下の要領で交換してください。
固定本体プレートを固定本体の上に置き、中央になる
仮止め
ように位置決めし固定本体プレートを固定本体に固定してください。
この状態で、レバープレートの固定ボルトを締付てください。
レバープレートの固定ボルト 2 本を外し
レバープレートの締付は 11N/mm 程度で締付て下さい。
レバープレートを交換して、仮止めして下さい。
12
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
⑦パイプ・Gパイプを取付ける。
以下の矢印の様に取付けてください。
GパイプASSY
作業完了後確認
パイプ
⑦で組立終了です、作業完了後以下の確認をしてください。
パイププレート
バルブ及びピストンが
開いた状態の位置にある
⑥まで作業完了品
各固定ボルトの緩み
ピストンブッシュ
固定ボルト緩み
固定ピンが突出している。
バルブ及びピストンが開いた状態の位置にない場合は、レバーの表裏・固定ピンプレートの表裏が逆の可能性があります、再度確認してください。
固定ピンが突出していない、左右の突出量が違う場合は、スプリングの個数違い・仕様違い・取付時の脱落が考えられますので確認ください。
◆可動側のメンテナンス
可動側は、鋳造時の不具合が起きた時以外は定期的な洗浄で約 15 万ショットご使用頂けます。
不具合が起きた場合は、以下の確認事項を確認下さい。
洗浄は、重曹等に浸け込み付着物を取り除き、エアーブロー後潤滑用にオイルを塗布してください。
保管時にはオイルを多めに塗布してください。
注:ヤスリ・リューター等は使用しないで下さい。表面の窒化層が取れ不具合の原因となります。
表面を磨く際は超音波洗浄及び、番手の大きいペーパーヤスリで軽く磨いてください。
打痕等で面研が必要な程、損傷してしまった場合は交換してください。
確認事項
パーティング面の歪みを確認して下さい。
排気溝パーティング面の
損傷具合を確認下さい。
金型取付面の歪みを確認してください。
13
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
◆ご案内
◆一般消耗品リスト
O リング
型式
(材質:赤シリコン、メーカー:AW マッハ)
固定ピン
スプリング
ピストン
バルブ
シリンダー
パイプ
012Z1
-
P6
P5
-
φ3
L=29
SWM 8-10
020Z1
-
P7
P7
-
φ3
L=35
SWM 8-10
020
P5
P6
P7
P10
L=41.8
SWL 8-15
038
P9
P8
P7
P16
L=46
SWL 8-15
056
P9
P10
P10
P16
L=46.5
SWM 12-20
079
P9
P10A
P10A
P16
φ5
L=51
SWM 12-20
113
P10A
P12.5
P10A
P21
φ5
L=56
SWM 12-20
154
P9
P16
P12
P24
φ5
L=61
SWM 12-20
201
P9
P20
P12
P24
φ5
L=66
SWM 12-20
-
-
-
-
-
φ3
φ4
φ4
-
-
同じ型式でも一部特殊なOリングを採用している物があります。
ご注文の際に納品時に添付致します、部品一覧表よりご注文頂けると確実です。
尚、Oリングの交換後は、潤滑剤か潤滑スプレーを塗布してください。
当社では以下の潤滑剤と潤滑スプレーを推奨しています。
潤滑剤
:
アクティルーブ#40MQL
潤滑スプレー
:
株式会社和光ケミカル製“ワコーズ
スレッドコンパウンド
◆標準交換部品リスト
ご発注時はご使用の型式をお知らせ下さい。
名称
概略図
名称
固定本体
レバー
可動本体
パイプ
ピストン
シリンダー
ピストン
レバー
ブッシュ
プレート
バルブ
概略図
固定ピン
プレート
Gパイプ
各図は概略図です。
型式、仕様によって
プレート
固定本体
ブッシュ
プレート
概略図
固定ピン
パイプ
バルブ
名称
形状が若干異なります。
14
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
QMS-721-ix
◆メンテナンスサービス
当社では、以下の内容のメンテナンスサービスを実施しています。
■分解し、各部品の洗浄(無料)
■各種消耗部品の交換(都度見積)
■各部品の状態と寸法を確認しての部品交換(都度見積)
定期的なメンテナンスは、真空バルブの寿命を延ばしますので、ご活用ください。
メンテナンスサービスのご利用方法は、以下の様になっています。
まず、各型式の担当者宛にご一報頂きご希望のメンテナンス内容をお伝えください。
ご連絡先 上田営業技術部 TEL 0268-72-8150 FAX 0268-72-8150 E-mail: [email protected]
商社様からご購入頂いた真空バルブに関しましては、ご購入先の商社様に一度ご相談ください。
注:真空バルブの状態によってはご希望に添えない場合があります。
メンテナンスをご希望される真空バルブを下記宛に送付ください。
住所
: 長野県上田市真田町本原 775-11
株式会社ダイエンジニアリング 上田営業技術部 各バルブ担当者 宛
交換部品が無い場合
部品の交換が必要な場合
当社到着から、最短 5 日
交換部品のリストと理由を添えて、お見積書を提出致します。
で御社に届くように発送致します
内容を確認頂きご連絡下さい。内容をご了承頂いた後、作業に掛かります。
ご了承頂いてからの所要日数を見積書に記載いたしますので、合わせてご確認ください。
◆真空バルブ型式一覧表
当社、真空バルブは下図の様に 100ton 未満から 2000ton までのダイカストマシンに対応する豊富な
サイズ群を揃えています。
(型式の数字は排気溝の断面積を表しています。
)
φ160
NVV201
φ140
NVV154
φ120
適
用
チ
ッ
プ
径
NVV113
φ100
NVV079
φ80
NVV056
NVV/SVV038
φ60
NVV020
φ40
NVV012
100ton
250ton 350ton
500ton
800ton
1250ton
1500ton
2000ton
適用ダイカストマシン
15
NVV・SVV シリーズ 2015 年
第 3.8 版
Fly UP