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まちなみ形成に資する香美市役所デザインの提案

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まちなみ形成に資する香美市役所デザインの提案
2005 年度修士設計
まちなみ形成に資する香美市役所デザインの提案
∼Design of Kami City government office contributeing to streetscape.∼
2006 年 2 月 23 日
指導教員 重山陽一郎
高知工科大学 大学院 工学研究科 基盤工学専攻
社会システム工学コース 1085504
猪野るみ
要旨-1
まちなみ形成に資する香美市役所デザインの提案
∼Design of Kami City government office contributing to streetscape.∼
社会システム工学コース
1085504
目的・構成
本設計では、土佐山田商店街に昔か
猪野るみ
設計範囲の現況
土佐山田商店街には古い建物(土佐
ら存在するものを利用することにより、
漆喰や水切り瓦などが利用されている
賑わいだけでなく、まちなみ形成に資
建物)、道路わきを通る水路、昔利用さ
することのできる庁舎のデザインを提
ていた井戸などがある。また、他にも
案する。商店街の空き店舗を利用し、
核となる場所が存在している。しかし、
昔ながらの建築様式にのとった庁舎を
それらは、看板建築などによって隠さ
設けることで、まちなみを整備する。
れてしまい、まちの歴史というものを
その効果として、商店街の昼間人口の
粗雑に扱っている。
増加や、商店街の景観が美しくなるこ
また、市街地の中心にあり、土佐山
とにより、観光客の集客などが期待で
田町の顔ともなる土佐山田駅・駅前広
きる。最終的には、香美市の中心市街
場は交通機能の役割しか果たしておら
地に活気が溢れ、香美市の顔ができる
ず、人々の交流や賑わいの空間となっ
ことを目標としている。
ていない。
また、この庁舎のデザイン提案の一
部は、景観の観点から、全国の他の商
歴史
店街にも応用可能であると思われる。
土佐山田の中心市街地の町並みは、
本修士設計は 10 の章で構成され
上井川と中井川に挟まれた地域から秦
ている。第1章では、目的について述
山町付近の新町に移され、さらに東西
べている。第2章では、商店街及の現
の交通の便を考えて、現在の中心市街
況を調査し、第3章では新市概要と歴
地へと移ってきたと考えられている。
史について述べている。第4章では上
上井川より水を引くための水路が完
位計画・関連計画をまとめている。第
成することにより、まず西町周辺に定
5章では、現状の課題についてまとめ、
住する人が増えていった。水を引くこ
第6章では、庁舎の配置方式の検討を
との出来ない中町、東町には大井戸を
行っている。7章では、設計を行うに
掘ることにより定住する者が増えてい
あたっての基本方針をまとめている。
き、現在の町並みを形成していった。
第8章では、それらの基本方針に基づ
き設計を行ない、第9章では、その設
計を実施する場合の費用の積算を行い、
最終章でまとめている。
要旨-2
上位計画・関連計画
新しい庁舎配置方式の提案
上位計画と関連計画は下記のものが
計画されている。
■高知広域都市計画区域マスタープラ
ン
■第1次高知中央地域ふるさと市町村
圏計画
■なんごく・こうち地方拠点都市地
域・基本計画
■高知県広域道路整備基本計画
■多自然・定住文化都市構想(第4次
図-1:新まちなみ方式模式図
土佐山田町振興計画)
■国土利用計画(土佐山田町計画)
本庁の機能を商店街のなかで各課ご
■土佐山田町農業振興地域整備計画書
とに分散さる。空き店舗などを利用し、
■土佐山田町地域防災計画
商店街自体が本庁となる。そして、既
■土佐山田駅南地区市街地総合再生事
存の役場は、支所機能として利用する
業基本計画
こととする。
(空き店舗などでは必要床
■大規模工業団地開発事業(高知テク
面積を満たせない場合は、新庁舎の建
ノパーク)
設も行う)各部門はオンライン整備で
■香美市まちづくり計画
常に情報のやりとりができる。
■土佐山田マスタープラン
期待できる効果:①庁舎の配置をきっ
かけにまちなみの整備を行うことがで
課題の整理
きる。②商店街の昼間人口の増加。
現況の課題として以下のような課題
があげられる。
1.玄関口としての装いの不足
2.駅前通りとしての景観
3.駅前に広がる駐車場と空き地
4.拠点施設の欠如
5.空き店舗等の存在
6.歩道の未整備
7.看板建築の存在
8.水路の存在の希薄
9.未活用の井戸
10.庁舎の老朽化
11.各課が法則性無く分散している
図-2:まちなみ方式イメージ画像
要旨-3
庁舎の配置
設計
看板建築の看板を取り
商工観光課・農
市民課・税務課・
除き漆喰の壁を見せる
総務課・企画課・
電線を地中化する
生涯学習課・学
福祉
市長室 助役室
議会
水道課・環境
図-3:庁舎の配置図
現在一般的に利用されている、庁舎
の配置の方式と比較検討した結果、ま
ちなみ方式による庁舎の配置が最も効
果的であることが判明した。そこで、
図-4:庁舎のパース
最小限の看板(過大広告禁止)
香美市の庁舎の配置は、まちなみ方式
による「新築+改修の兼用案」によっ
て行う。
水路のふたは建物出
入り口のみに設置
デザインの基本方針
土佐山田町の歴史や、都市計画等の
関連計画、現況の課題をふまえて、デ
ザインの基本方針を下記のように設定
する。
(1)景観魅力の再生・創造:伝統や
地域文化の感じられる個性的な街とな
るようにする
図-5:看板建築建物の変化
(2)交通環境の整備:長時間、買い
物客が滞留・回遊するような歩行空間
の整備を行う
(3)ゲートエリアとしての整備:駅
前が町或いは中心地区の魅力ある玄関
口となるよう「顔づくり」を行う。
(4)伝統的建築様式の継承:建物の
デザインは昔ながらの高知の建築様式
を用いる
図-6:通りの変化
要旨-4
デメリットの解消法
積算
今回の設計を現実に行う際の費用(直
シャトルバスの運行を行う
歩いて楽しいまち
なみを形成する
接工事費)を以下に示す。
■庁舎建設費用(直接工事費)
合計
¥1,128,930,000
(約 11 億円)
土地 (JR 土佐山田駅周辺)
\190,000/㎡×4,500 ㎡ = \855,000,000
建物解体(RC 構造)
\10,000/㎡×75 ㎥×3 件= \2,250,000
建物解体(木造)
関連性の強い課
\500,000/件×1 件 = \500,000
は近距離に配置
看板建築の改修+内装工事
\3,000,000/件×11 件 = \33,000,000
オンライン化を整備する
古い建物の改修+内装工事
\10,000,000/件×2 件 = \ 20,000,000
建物
\200,000/㎡×950 ㎡ = \190,000,000
井戸の設計
舗装
\30,000/㎡ ×906 ㎡ = \27,180,000
植栽
\50,000/本 ×20 本 = \1,000,000
まとめ
本修士設計では設計範囲を駅周辺及
び商店街としたが、古い建物や水路、
井戸に親しみをもってもらえるよう
拠点となるような場所は、周辺にも多
に、井戸の周りでくつろげる空間を設
くある。今回は、周辺地区までを設計
けた。市民の井戸端会議場をイメージ
するには至らなかったが、周辺地区一
し、思い切って喫茶スペースを併設す
体を整備する事により、商店街だけで
る案を強く、提案を行った。
なく、小路や裏通りなど地区全体にお
いて、古い町並みが再生される。そし
て、古い町並みが再生されることによ
って、商店街の活性化に大きく貢献で
きるはずである。
Design of Kami City government office contributing to streetscape.
Infrastructure Systems Engineering Course
1085504
Rumi Ino
Tosayamada Town will combine with Kahoku Town and Monobe village on
March 1, 2006. The construction of the new government office building was
necessary caused by this affiliation. But, new Kami City isn’t economically
rich. So, Ipropose the idea which it makes use of the shopping street stores
aren’t used for as a government office building. Many old buildings are left
in the shopping street of Tosayamada Town. However, 30% and more of the
stores in the shopping street aren’t used, and many buildings which signs
were fixed exist on the shopping street. These buildings obstruct a
landscape. The landscape of the shopping street becomes beautiful when
these signs are removed. The landscape can be prepared when government
office buildings are built in the shopping street. Many people and tourists
will come to the shopping street when the landscape of the shopping street
is prepared. And, the people who came to use government office buildings
will walk the beautiful street, too. The design of the government office
building uses the style of architecture which is characteristic of Kochi. The
style of architecture which is characteristic of Kochi is a style that uses
“The Mizukirigawara” and “The Tosa-sikki”. This style is used when a
building is repaired and it uses for the government office building. Vigor
comes out in the center area of Kami City by designing these government
office buildings. Even other cities will have effects with the original
arrangement of these government office buildings.
Keyword;
landscape design, shopping mall, government office, waterway
the building which signs were fixed, streetscape, community integration
目次
1.はじめに
1−1.はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
1−2.論文の枠組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
2.現況
2−1.位置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
2−1−1.土佐山田町の位置図・・・・・・・・・・・・・・・3
2−1−2.土佐山田中心市街地における位置図・・・・・・・・4
2−2.土地利用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
2−3.建築分類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
2−4.構造・階高別分類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
2−5.電柱街灯分布・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
2−6.空き店舗・駐車場・空き地分布・・・・・・・・・・・・・・9
2−7.えびす街協同組合の取り組み・・・・・・・・・・・・・・・10
2−8.現況写真・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
3.新市の概要・歴史
3−1.市町村合併・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
3−1−1.合併の方式・内容・・・・・・・・・・・・・・・・20
3−1−2.3 町村の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
3−1−3.新市の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
3−2.土佐山田町中心市街地形成の歴史・・・・・・・・・・・・・26
3−3.関連史跡・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
4.上位・関連計画
4−1.高知広域都市計画区域マスタープラン ・・・・・・・・・・・30
4−2.第1次高知中央地域ふるさと市町村圏計画 ・・・・・・・・・31
4−3.なんごく・こうち地方拠点都市地域・基本計画 ・・・・・・・31
4−4.高知県広域道路整備基本計画 ・・・・・・・・・・・・・・・32
4−5.多自然・定住文化都市構想(第4次土佐山田町振興計画) ・・32
4−6.国土利用計画(土佐山田町計画)・・・・・・・・・・・・・・33
4−7.土佐山田町農業振興地域整備計画書 ・・・・・・・・・・・・34
4−8.土佐山田町地域防災計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・34
4−9.土佐山田駅南地区市街地総合再生事業基本計画 ・・・・・・・35
4−10.大規模工業団地開発事業(高知テクノパーク)
・・・・・・・35
4−11.香美市まちづくり計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・36
4−12.土佐山田マスタープラン ・・・・・・・・・・・・・・・・39
5.課題の整理・設計条件の設定
5−1.課題整理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40
5−1−1.駅前広場および駅前通りの課題・・・・・・・・・・40
5−1−2.商店街の課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・41
5−1−3.庁舎の課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42
5−2.設計条件の設定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44
5−2−1.職員数の想定・・・・・・・・・・・・・・・・・・44
5−2−2.職員の配置計画・・・・・・・・・・・・・・・・・45
5−2−3.床面積の算出・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
6.庁舎の配置方式の検討
6−1.現在の庁舎の配置方式・・・・・・・・・・・・・・・・・・47
6−2.今回提案する庁舎の配置方式・・・・・・・・・・・・・・・49
6−3.各方式の比較検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50
6−4.ケーススタディー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51
6−4−1.本庁方式分散型・・・・・・・・・・・・・・・・・51
6−4−2.まちなみ方式・・・・・・・・・・・・・・・・・・54
6−4−3.ケーススタディーの比較・・・・・・・・・・・・・60
7.デザインの基本方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61
7−1.庁舎の方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・62
7−2.民間の建物の方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 63
7−3.通りの方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 63
8.設計
8−1.デメリットの解消法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・64
8−2.庁舎の設計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65
8−2−1.庁舎のデザイン・・・・・・・・・・・・・・・・・65
8−2−2.庁舎の配置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67
8−2−3.庁舎の配置による効果・・・・・・・・・・・・・・68
8−2−4.新庁舎の図面・・・・・・・・・・・・・・・・・・69
8−2−5.改修部分の立面図・パース・・・・・・・・・・・・79
8−3.民間の建物の改修・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83
8−4.通りに対する設計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・85
8−5.庁舎とまちなみの全体像・・・・・・・・・・・・・・・・・88
8−6.支所・駐車場の配置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・89
9.積算・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・90
10.まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93
付録資料:井戸周辺の設計
参考資料:歴史的建物郡のあるまちなみ
参考文献
おわりに
図・表
目次
■図目次
1.はじめに
図 1-1:論文構成枠組み−模式図・・・・・・・・・・・・・・・・2
2.現況
図 2-1:土佐山田町の位置図・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
図 2-2:土佐山田中心市街地における設計対象地区の位置図・・・・4
図 2-3:土佐山田町土地利用図・・・・・・・・・・・・・・・・・5
図 2-4:建築分類図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
図 2-5:構造・建物分類図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
図 2-6:電柱・街灯分布図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
図 2-7:空き店舗・駐車場・空き地分布図・・・・・・・・・・・・9
3.新市の概要・歴史
図 3-1:自家用車などによる役場などの移動時間・・・・・・・・24
図 3-2:こうほく3町村の通勤・通学の動き・・・・・・・・・・24
図 3-3:3 町村の人口世帯数の推移・・・・・・・・・・・・・・23
図 3-4:水路現況図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26
図 3-5:関連史跡の位置図・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
4.上位・関連計画
図 4-1:高知広域都市計画区域マスタープラン土地利用構想図・・30
図 4-2:新しい市の将来像/基本理念・基本目標等・・・・・・・37
図 4-3:新市のまちの全体像・・・・・・・・・・・・・・・・・38
図 4-4:山田小学校地区のまちづくり(マスタープラン) ・・・・39
5.課題の整理・設計条件の設定
図 5-1:現在の土佐山田町役場の配置図−1・・・・・・・・・・43
図 5-2:現在の土佐山田町役場の配置図−2・・・・・・・・・・43
6.庁舎の配置方式の検討
図 6-1:本庁方式−集中型模式図・・・・・・・・・・・・・・・47
図 6-2:本庁方式−分散型模式図・・・・・・・・・・・・・・・47
図 6-3:分庁方式模式図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・48
図 6-4:総合支所方式模式図・・・・・・・・・・・・・・・・・48
図 6-5:まちなみ方式模式図・・・・・・・・・・・・・・・・・49
図 6-6:本庁方式ケーススタディー模式図・・・・・・・・・・・51
図 6-7:本庁方式−分散型の図面・・・・・・・・・・・・・・・52
図 6-8:まちなみ方式ケーススタディー模式図・・・・・・・・・54
図 6-9:まちなみ方式−新築のみでの建設パターン配置図・・・・56
図 6-10:まちなみ方式−新築のみの配置図・・・・・・・・・・・56
図 6-11:まちなみ方式−改修のみでの建設パターン配置図・・・・58
図 6-12:まちなみ方式−新築+改修による建設パターン配置図 ・59
7.デザインの基本方針
8.設計
図 8-1:東本町1丁目‐断面パース・・・・・・・・・・・・・・64
図 8-2:東本町1丁目‐庁舎 B 断面パース ・・・・・・・・・・65
図 8-3:東本町一丁目パース・・・・・・・・・・・・・・・・・66
図 8-4:庁舎の配置図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67
図 8-5:庁舎配置前の建築分類図・・・・・・・・・・・・・・・68
図 8-6:庁舎配置後の建築分類図・・・・・・・・・・・・・・・68
図 8-7:新築庁舎の配置図・・・・・・・・・・・・・・・・・・69
図 8-8:庁舎A平面図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・70
図 8-9:庁舎A−立面図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・71
図 8-10:庁舎A−側面図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・71
図 8-11:庁舎A−イメージパース・・・・・・・・・・・・・・・72
図 8-12:庁舎B−平面図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・73
図 8-13:庁舎B−立面図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・74
図 8-14:庁舎B−側面図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・74
図 8-15:庁舎C−平面図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75
図 8-16:庁舎D−平面図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・76
図 8-17:庁舎E−平面図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・76
図 8-18:商店街の庁舎の断面パース・・・・・・・・・・・・・・78
図 8-19:改修範囲−1の立面の変化・・・・・・・・・・・・・・79
図 8-20:改修範囲−2の立面の変化・・・・・・・・・・・・・・79
図 8-21:改修範囲−3の立面の変化・・・・・・・・・・・・・・80
図 8-22:改修範囲−4の立面の変化・・・・・・・・・・・・・・80
図 8-23:改修範囲−5の立面の変化・ ・・・・・・・・・・・・・81
図 8-24:改修範囲−6の立面の変化・・・・・・・・・・・・・・81
図 8-25:改修による庁舎のパース・・・・・・・・・・・・・・・82
図 8-26:東本町三丁目パース・・・・・・・・・・・・・・・・・83
図 8-27:民間の建物のパース・・・・・・・・・・・・・・・・・84
図 8-28:東本町一丁目パース・・・・・・・・・・・・・・・・・86
図 8-29:商店街の通りのパース・・・・・・・・・・・・・・・・87
図 8-30:庁舎の配置とまちなみマップ・・・・・・・・・・・・・88
図 8-31:土佐山田町役場の跡地利用図・・・・・・・・・・・・・89
■表目次
3.新市の概要・歴史
表 3-1:文化財の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
5.課題の整理・設計条件の設定
表 5-1:各課の職員配置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45
表 5-2:各課の必要床面積・・・・・・・・・・・・・・・・・・45
6.庁舎の配置方式の検討
表 6-1:各方式の比較表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50
表 6-2:比較検討の結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51
表 6-3:ケーススタディーの比較・・・・・・・・・・・・・・・60
1章
はじめに
1.はじめに
1−1.はじめに
現在、日本の多くの地方都市では、市町村合併が数多く行われている。その背
景には、地方分権の進展、少子高齢化の進行、生活行動の広域化、厳しい財政状
況への対応などがある。2006 年 3 月 1 日には、土佐山田用・香北町・物部村が合
併し「香美市」が誕生することが決定している。
しかし、合併によって発生するさまざまな問題もある。その一つに庁舎の建設
をどうするかという問題がある。香美市の合併協定書では、
「新市の事務所の位置
は、新庁舎建設までの間、現在の土佐山田町役場とし、合併後、概ね 5 年以内に
新庁舎を土佐山田町内に建設する」と示されている。新市にとって、新庁舎の建
設は、大きな負担であり、既存の庁舎のみを利用するのでは、効率や必要事務面
積を満たさないなどの問題が生じている。この事態にたして、新しいアイデアの
提案が求められている。
さらに、今日では地方にあるほとんどの商店街が、モータリゼーションの進展、
高地価、商業集積の魅力の低下等により衰退している。今後は更に少子高齢化、
人口の減少が進み危機的な状況にさらされている。もちろん、自治体も商店街の
活性化のために様々な活動を行っているが、ほとんどの場合が失敗に終わってい
る。土佐山田町の商店街もそのような商店街の一つである。商工会は店舗のシャ
ッターに高校生に絵を描いてもらっているシャッター美術館や、街灯のデザイン
を一新したり、商店街に音楽を流すことや、昭和横丁といったイベントを開催す
るなどの活動を行っているが、商店街における商店の閉店率の延びは一向に変わ
らない。
ところで、土佐山田商店街には古い建物(土佐漆喰や水切り瓦などが利用され
ている建物)
、道路わきを通る水路、昔利用さていた井戸などがある。しかし、そ
れらは、看板建築などによって隠されてしまい、まちの歴史というものを粗雑に
扱っている。
そこで今回、土佐山田商店街に昔から存在するものを利用することにより、賑
わいだけでなく、まちなみ形成に資することのできる庁舎のデザインを提案する。
商店街の空き店舗を利用し、昔ながらの建築様式にのとった庁舎を設けることで、
まちなみを整備する。その効果として、商店街の昼間人口の増加や、商店街の景
観が美しくなることにより、観光客の集客などが期待できる。最終的には、香美
市の中心市街地に活気が溢れ、香美市の顔ができることを目標としている。
また、この庁舎のデザイン提案の一部は、景観の観点から、全国の他の商店街
にも応用可能であると思われる。
1
1−2.論文の枠組み
ケーススタディー
背景
現況
先ほどの比較検討の結果、評価の高かったものについてケーススタディーを行う。
□香美市の合併
□土地利用
□本庁方式−分散型
□香美市まちづくり計画
□建築分類
□土佐山田町都市計画マスタープラン
□構造・階高別分類
□現在の商店街の取り組み
□空き店舗・駐車場・空き地分布
・新築のみ
想定費用:16億円、利便性:高い、まちなみへの影響:狭く濃い
□えびす街協同組合の取り組み
・改修のみ
想定費用:14億円、利便性:低い、まちなみへの影響:広く薄い
新市の概要・歴史
上位計画・関連計画
・新築+改修 想定費用:13億円、利便性:やや高い、まちなみへの影響:程良い
(大学として積極的に関わっていく)
□土佐山田の商店街の駅空間のデザイン
(2002年度修士設計)
想定費用:約17億円、利便性:非常に高い、まちなみに与える影響:無し
□まちなみ方式
ケーススタディーの比較検討(配置方式の決定)
論文のテーマ
庁舎の配置方式は、まちなみ方式(新築+改修)に決定
合併によって、庁舎の建設を行う必要性が生じており、これに対して新しい庁舎のアイ
デアを提案する。
コンセプト
デザインの基本方針
中心市街地の活性化に対して民間の力だけでなく、行政もまちづくりにプラスになるよ
□大方針 →
う、まちの方向性、まちなみの美しさをコンセプトにした庁舎づくりを行う。
1.庁舎の方針
景観の魅力の再生・創造
:伝統や地域文化の感じられるようにする。
2.民間の建物の方針:歴史的まちなみを作りだすために民間の建物にも協力してもらう。
3.通りの方針
課題の整理
設計条件の仮定
□駅前広場および駅前通の課題
□職員数の仮定
・玄関口としての装いの不足
・駅前通としての景観
・駅前に広がる駐車場と空き地
□商店街の課題
・空き店舗の存在・看板建築の存在
・職員数(合計)260名
:建物だけでなく歴史的まちなみにふさわしい街路となるようにする。
設計
□職員の配置計画
まちなみ方式(新築+改修による建設)を導入し、商店街の通りに香美市庁舎の配置を行う。
・表 5-1:各課の職員配置
参照
□床面積の算出
・表 5-2:各課の必要床面積
1.庁舎の設計:
外観:壁は土佐漆喰、壁側面には水切り瓦、窓には格子を用いる。庁舎のサインとして暖簾と
参照
市章の入った垂れ幕を軒先に取り付ける。また、看板建築の看板を取り除き、漆喰や瓦
・水路の存在の希薄・歩道の未整備
屋根が伺えるようにする。こうすることによって、趣のある建物郡の形成が行わる。
□現況の庁舎の課題
内部:内部は機能的となるよう、関連性の強い課は近距離に配置し、オンライン化を進めて離
・建物が老朽化している
庁舎の配置方式の比較検討
れていても便利なようにする。また、通りからロービーなどが伺えるようにし、外部と
・各部署が不規則に配置されている
従来の方式+新方式の5つについて
内部で一体感があるようにします。
比較検討を行う
2.民間の建物の設計:ブロック塀を生垣に、看板建築の看板を取り除く。
□本庁方式−集中式
3.通りの方針:電線を地中化し、看板など過大な広告物の規制を行う。また、水路のふたは
□本庁方式−分散式
最小限人が渡るところのみとし、親水性を高める。
□分庁方式
積算
□総合支所方式
庁舎:約11億円、 通り(南北駅前通り+商店街[250mの範囲]):約6億5千万円
□まちなみ方式(今回の提案)
図 1-1:「まちなみ形成に資する香美市役所デザインの提案」論文構成枠組み-模式図
2
2章
現況
2.現況
2−1.位置
2−1−1.土佐山田町の位置図
土佐山田町は高知県中央部の沿岸に広がる高知平野の北東部に位置し、北は大
豊町・本山町、西は南国市、東は香北町、南は野市町・香我美町に接している。
また、土佐山田町は県都・高知市の東方約 18Kmにあり、高知市を中心とする都
市地域に属し、高知市と香川県・徳島県を連絡する国道 32 号・国道 195 号などの
広域幹線道路および JR 四国の土讃線が通過するなど交通の要衝にある。さらに、
高知龍馬空港の再拡張整備、高知自動車道の延伸・拡張整備、高知新港建設等広
域交通体系の整備動向をみると、地域振興を進めていく上での土佐山田町をとり
まく諸条件はますます有利となりつつある。
図 2-1:土佐山田町の位置図
3
2−1−2.土佐山田中心市街地における位置図
設計対象地区は、JR 土佐山田駅周辺地区と駅前通り、及び中心市街地の東西に
伸びている商店街約 1km の区域である。
東西に伸びる商店街は 1km ほどの延長があり、その間には郵便局・小学校さら
に病院等が含まれており、土佐山田町民にとって日常生活と密接に関わる地区で
ある。
また、対象地区に含まれている「えびす街」は土佐山田町の中心的商店街であ
り、その集積状況は、物販店が 60 店、飲食店が 35 店、その他約 10 店のサービス
店によって構成されている。
讃
JR土
JR土佐山田駅
線
郵便局
山田小学校
えびす街
山田高校
病院
195
国道
土佐山田役場
図 2-2: 土佐山田中心市街地における設計対象地区の位置図
1:10,000
4
2−2.土地利用
土佐山田の市街化区域は、土佐山田町の中心市街地を形成している土佐山田駅
周辺に広がる面積 225ha の区域で、都市計画区域面積の 6.4%が用途地域に定め
られている。
今回設計を行う JR 土佐山田駅の南側の駅前通りは、商業地域に指定され、東西
に伸びる商店街は、近隣商業地域に指定されている。JR 土佐山田駅の北側は、第
二種住居地域及び、第一種低層住居専用地域と指定されている。
図 2-3:土佐山田町土地利用図
5
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2-3.建築分類
商店街及び、駅前通りに面する建物をRC造等、看板を取り除くことによって土佐漆喰や水
切り瓦等の古い面構えが出てくるであろう看板建築、現在のままで古い町並みと調和する古
い建築、建て替えや補修するまでに至っていない最近の建築に分類している。
考察:最も多い建物が看板建築であることから、この看板を取り除くことで、通りの半分
以上が歴史的建築様式に基づいた建物であることがわかる。また、駅前通りと商店街の通り
の交差点付近にはあまり古い建物がないことがわかる。
RC造等 78戸(34.4%)
看板建築 87戸(38.3%)
古い建築 37戸(16.3%)
JR土佐山田駅
最近の建築 25戸(11.0%)
土佐山田小学校
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1:2,500
図2-4:建築分類図
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2−7.えびす街協同組合の取り組み
現在の商店街の取り組みとして、特に力を入れているのが「えびす昭和横丁」で
ある。これは、
「えびす街協同組合」が企画したイベントで、月光仮面やドクロ仮
面が登場し、昭和の遊びや、給食を食べることのできる食堂などが商店街に現れ
る。
子供達は昭和のヒーロー月光仮面とドクロ仮面に夢中の様子である。
空き店舗を利用した駄菓子屋や、昔の写真を展示・販売する写真館
既存の店舗でも、いつもより派手なパフォーマンスで商品を販売する。
10
イベント期間中のみ、商店街周辺を回遊
するボンネットのワンコインバスが走
り、懐かしさを演出する。
「えびす昭和横丁」の仕掛け人は、えびす街にある寺村葬儀社の社長、寺村勉
さんである。商店街の半分ほどはシャッターが下りたままの空き店舗で、協同組
合への加入も 29 店まで減ったという。そこで、何とか昔のような活気を取り戻そ
うと、昔のまちなみの再現を発案したそうだ。2003 年 9 月の第 1 回のイベントを
行い、期間中は 3 日間で 1 万 5 千人が詰め掛けた。現在まで 2 ヶ月に 1 回のペー
スで計 9 回行なわれている。
この企画のモデルは「大分県の豊後高田のまちなみ」だそうで、昭和をイメー
ジしたまちおこしを行なっている。近年まれにみるまちおこしの成功事例である。
豊後高田も以前は、えびす商店街と同じで、衰退した商店街だったが、昭和 30 年
代をイメージしたまちなみとしてから、レトロブームにのり、全国から多くの人
が訪れる観光地となった商店街である。きっかけは、昭和 30 年代から店舗の配置
や建物が変化しておらず、約 7 割が当時の姿を看板建築などの裏に隠していたこ
とから、これを何とか活かそうと昭和 30 年代というコンセプトが生まれたそうだ。
「昭和のまち」豊後高田のまちなみ
11
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3章
新市の概要・歴史
3.新市の概要・歴史
3−1.市町村合併
3−1−1.合併の方式・内容
来年3月には土佐山田町・香北町・物部村の3町村の合併が決定しており、新
しく香美市が誕生することになっている。
1.合併の方式
土佐山田町、香北町、物部村を廃し、その区域をもって新しい市を設置する新
設合併とする。
2.合併の期日
合併の期日は、平成 18 年 3 月 1 日(木)とする。
3.新市の名称
新市の名称は、香美市とする。
4.新市の事務所の位置
新市の事務所の位置は、新庁舎建設までの間、現在の土佐山田町役場とす
る。合併後、概ね5年以内に新庁舎を土佐山田町内に建設する。本庁方式とし、
住民サービスの確保の視点から支所機能を充実させる。一部、分庁方式の導入も
検討する。
出典:「土佐山田町・香北町・物部村合併協定書」より抜粋
20
3−1−2.3町村の概要
(1)
土佐山田町
高知市の東方約 18km。
物部川の平野への出口に位置する土佐山田町は、背後に緑豊かな山地をひかえ、
古くから多種多様な地場産業や独自の文化を育んできた。
県下屈指の桜の名所で、野中兼山の活躍した歴史の町。
・ 面
積
・ 人 口
116.46km2
22,427 人(平成 12 年国勢調査)
男
10,855 人
女
11,524 人
・ 世 帯 数 8,661 戸(平成 12 年国勢調査)
・人口密度
193/km2
・町制施行 昭和 29 年 9 月 1 日
・一般会計 平成 14 年度当初予算 7,324,936 千円
・特別会計 平成 14 年度当初予算 8,209,361 千円
・財政力指数 平成 11∼13 年度
・標準財政規模
4,765,913 千円
・議会議員定数
21 人
・農業委員定数
15 人
0.426
・一般行政職員数(平成 15 年 1 月 1 日現在)228 人
・職員一人あたりの人口
98 人
21
(2)
香北町
香北町は高知市から北東へ約 30km、物部川の上流に向かって山あいに入ったと
ころにある。清流にはホタルが飛び交い、町の中心を走る国道に沿ってあじさい
が可憐な花をさかせる。中心地美良布には「健康センターセレネ」、ホテル「ピ
ースフルセレネ」、そして「やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム」が
あり、一年を通じて多くの人が訪れる。
・ 面
積
・ 人 口
130.37km2
5,596 人(平成 12 年国勢調査)
男
2,598 人
女
2,998 人
・ 世 帯 数 2,080 戸(平成 12 年国勢調査)
・人口密度
43/km2
・町制施行 昭和 36 年 3 月 31 日
・一般会計 平成 14 年度当初予算 3,900,000 千円
・特別会計 平成 14 年度当初予算 3,403,376 千円
・財政力指数 平成 11∼13 年度
・議会議員定数
16 人
・農業委員定数
15 人
0.145
・一般行政職員数(平成 15 年 1 月 1 日現在)96 人
・職員一人あたりの人口
58 人
22
(3)
物部村
高知県の東北部に位置する物部村は、古く平安時代から開けた歴史ある土地で、
平家伝説が伝わる里がある。村内の約 50%を占める奥物部県立自然公園や東北端
には剣山国定公園があり、四季を通じて山麓と渓谷の変化に富んだ表情を楽しめ
る。
・ 面
積
・ 人 口
291.12km2
3,152 人(平成 12 年国勢調査)
男
1,455 人
女
1,697 人
・ 世 帯 数 1,398 戸(平成 12 年国勢調査)
・人口密度
11/km2
・町制施行 昭和 31 年 9 月 30 日
・一般会計 平成 14 年度当初予算 3,736,000 千円
・特別会計 平成 14 年度当初予算 1,644,810 千円
・財政力指数 平成 11∼13 年度
・標準財政規模
1,785,380 千円
・議会議員定数
12 人
・農業委員定数
16 人
0.118
・一般行政職員数(平成 15 年 1 月 1 日現在)78 人
・職員一人あたりの人口
40 人
23
3−1−3.新市の概要
(1)位置、交通網等
新市の面積は 537.95km2 で、高知市、南国市に近接し、飛行機を利用すれば首
都圏まで2時間圏内と広域交通網にも恵まれている。 土佐山田町と物部村の役場
間は、自家用車で約30分の距離にあり、 通勤・通学、買い物などで、各町村の
枠組みを超えた活動が日常的に行われている。
図 3-1:自家用車などによる役場などの移動時間
新市の通勤・通学による流入流出先は、高知市、南国市、野市町等が多くなってる。
図 3-2:こうほく3町村の通勤・通学の動き
(2)地勢・自然条件
新市の約9割は森林であり、北部から東部は地形の急峻な山岳地帯で、広範囲
に棚田、集落が点在している。南部は、高知平野の田園が広がっている。
物部川と森林は、新市のシンボルであり、豊かな自然に恵まれた地域である。
24
(3)歴史
古くから人々が住みつづけ、物部川を中心に人・物の交流などを行ってきた地
域であり、様々な文化や伝統、地場産業が息づいている。
表 3-1:文化財の状況
(出典:土佐山田町町勢要覧、香北町町勢要覧、物部村村勢要覧等)
(4)人口・世帯数
少子化、高齢化が著しく進行し、高齢者の世帯が多くなる傾向にある。
図 3-3:3 町村の人口世帯数の推移
25
3−2.土佐山田町中心市街地形成の歴史
中心市街地の町並みは「現在の百石町二丁町目にあった、昔の市村の東市・西
市から移った」という説と、
「現在のなんまつ橋の南、上井と中井にはさまれた地
域の古町から、いまの秦山町付近の新町に移されたが、東西の交通路を考えて、
再び旧山田町の町並みの線に移住させられた」という説がある。そのいずれの説
が正しいのか、立証する記録がないので、どちらともいえないのだが、長宗我部
地検帳から考え、また古町・新町といぅ比較的新しい時代にできたホノギ(小字)
から推察して、後説が有力となっている。
上井より北に水を引く横瀬川が完成しても、水利の便を得るのは山田野の西部
であり、他は水の便の悪い乾燥地であった。伝えるところによれば、野中兼山は
梼掘川を境として西に西町を三丁、東に六丁を東町とし、さらに後になって東町
を中町三丁と東町三丁に分割したが、横堀川以東は特に水の不便なために定住し
ようとする者が少なく、倉入に住む伝左衝門・武兵額兄弟の意見を採用して、東
と西の二か所に大井戸を掘り共同使用にあてたので、その後はだんだんと人家が
増加し、現在の町並みを形成していった。
讃線
JR土
JR土佐山田駅
山田小学校
山田高校
195号
国道
土佐山田役場
1:10,000
図 3-4:水路現況図
26
3−3.関連史跡
土佐山田の中心市街地を形成するに至った史跡の場所は下図に示す。
松尾サイフォン
土佐山田駅十字路
公儀の井戸
1:25,000
図 3-5:関連史跡の位置図
−公儀の井戸−
前述の二つの大井戸は公儀の井戸と呼ばれ、土佐山田駅十字路南(径 2.4m、深
さ 10.5m)と、東本町3丁目の道路南側(径 1.8m、深さ 14.5m)にある。
野中兼山が山田野地を開墾し、正保、万治年間(1644∼1660)に山田野地の町
をつくった。しかし、台地のため用水が乏しく、来往する人が少なかったので、
地元住民の意見を入れて、高岡郡以東六郡の井戸掘り職人を集め、中町と東町に
大井戸を掘った。その後、来往者がふえ、現在の山田町ができた。この井戸を公
儀の井戸といわれている。(出典:改訂版・土佐山田の文化財)
柳湯跡に残る公儀の井戸
27
−松尾サイフォン−
山田用水の「カタブキ」から「鍋山」に至る約 205m のサイフォンである。町
長松尾富功禄が私財をも投じて、世界的にも珍しいオランダ様式の土管サイフォ
ンで敷設したが、一部破裂したので、コンクリート菅に鉄管を併用するなど種々
改良を重ねて、明治 42 年に竣工した。
この用水は灌漑をはじめ、市街地の生活用水、防火用水として広く利用されて
いる。
カタブキの取水口
鍋山の出水口
(出典:改訂版・土佐山田の文化財)
28
−甫喜ヶ峰疎水−
新改川の流域では灌漑用水の量に比べて水田の面積が広く、日照りが続くと農
民は大変な苦労をし、水争いが絶えなかった。特に久次・植田の本田と須江の新
田との間では、江戸時代からの早魃の度に激しい争いがあった。明治になってか
らも警官隊が出動するほどの事件が度々あり、心ある人々を悩ませていた。
明治 26・27 年と続いて襲った干害では、すべての川水はことごとく枯れてゆき、
苦痛の余り、各関係村の有志で雨乞いの祭りを行ったとき、奇しくも「甫喜ヶ峰
にトンネルを貫いて、無殻川といわれる穴内川の水を新改川に引こうではないか」
という声が起こった。
これがやがて関係全農家を一丸とする運動に発展し、郡長・県知事・県議会等
の積極的な尽力と実業家たちの協力を得て着工以来 3 年 10 ヶ月・明治 33 年 7 月
14 日貫通した。
トンネル「キトンボウ」取水口から長さ 935m、灌漑面積 480 ヘクタール。藩
政時代から続いていた水争いは全面解決し、さらに明治42年高知県最初の水力
発電所も建設された。
明治 26 年に甫喜ヶ峰疎水の計画が持ち上がる。
(享保の時の馬場弥五六が計画)
発起人:高野、都築
水利組合委員長:沢本楠木弥、中沢楠弥太
工事主任者:斎藤要策技師
工事期間:明治 29 年 10 月∼明治 34 年 8 月
工費:三〇五八一円
(出典:改訂版・土佐山田の文化財)
29
4章
上位・関連計画
4.上位・関連計画
4−1.高知広域都市計画区域マスタープラン
平成 15 年度
事業主体:高知県
−計画内容−
目標年次:平成 32 年度
対象地域:高知市・南国市・土佐山田町・伊野町の一部・春野町全域の 2 市 3 町
基本理念:
・まちと緑が身近に出会う、美しいまちづくり
・安全を確保し、生活が息づくまちづくり
・成熟社会を支える、住民参加のまちづくり
土地利用構想図:図 4−1
市街化調整区域の土地利用構想図
自然環境上保全すべき地域:
高知市北山
保 全 す べ き 農 地 :南 国 市 、 土 佐 山 田 町
保全すべき農地:伊野町八田地区
自 然 環 境 上 保 全 す べ き 地 域:
土佐山田町龍河洞
太平洋
災害防止上保全すべき地域:
伊野町宇治川流域
災害防止上保全すべき地域:
高知市東部
保 全 す べ き 農 地 :高 知 市 東 部
自然環境上保全すべき地域:
高知市鷲尾山
災害防止上保全すべき地域:
春野町新川川流域
保全すべき農地:春野町新川川流域
図 4−1:高知広域都市計画区域マスタープラン土地利用構想図
30
4−2.第 1 次高知中央地域ふるさと市町村圏計画
平成 12 年 3 月
−計画内容−
目標年次:平成 16 年
対象区域:土佐山田町・高知市・南国市を含む 12 市町村
将来像
:「元気、安心、心豊かに生活できる圏域づくり」
地域別整備の基本方向:『工業の集積、学術分化の機能の向上と定住環境の整備』
(都市圏地域)
→工業団地の重点的開発、住宅団地の整備や市街地整備
等による定住環境の向上
学術・文化機能の向上及び都市近郊型スポーツ・レクリ
エーション機能の集積
4−3.なんごく・こうち地方拠点都市地域・基本計画
平成 9 年 3 月
計画主体:拠点都市地域整備推進協議会、高知市、南国市、赤岡町、香我美庁土
佐山田町、他 2 町 2 村
事業主体:高知県、高知市、民間企業、南国市、南国市地元組合、夜須町、土佐
山田町、香北町、物部村
−計画内容−
目標年次:平成 14 年
対象区域:土佐山田町・高知市・南国市を含む 10 市町村
性格・機能:中心市街地等における産業・業務、教育・文化などの多様な都市機
能や良好な居住環境の重点的整備、周辺地域における工業集積やス
ポーツ・レクリエーション機能の集積、定住環境の整備などにより、
「職・住・遊・学」の機能が整った魅力ある総合的な生活空間の一
体的な整備と県勢発展の核となりうる自立的な拠点都市地域の開発
整備
拠点地区:土佐山田・北シティ地区(水をいかした快適な生活拠点の整備)
土佐山田学園都市整備地区(工科系大学を核とした学園都市の整備)
31
4−4.高知県広域道路整備基本計画
平成 11 年 10 月
事業主体:高知県
−計画内容−
目標年次:平成 14 年∼平成 19 年
概要: 県では、
「地域の生活機能を確保し、産業経済の活性化をはかり、異なっ
た立地特性や蓄積、資源などを有するそれぞれの地域が、県土の中で様々
な役割を担いながら発展していく県土」を基本目標として『高知県広域
道路整備基本計画』を策定する。
道路整備の目標:・高速交通ネットワークの形成・県際交通ネットワークの形成・
県内幹線ネットワークの形成・都市内幹線ネットワークの形
成・調和のとれた道づくり
広域道路網マスタープラン:土佐山田町周辺においては広域道路(交流促進型)と
して国道 195 号・県道前浜植野線が、広域道路(地域
形成型)として県道前浜植野線(国道 195 号以南)、県
道龍河洞公園線等が位置づけされている。
4−5.多自然・定住文化都市構想(第 4 次土佐山田町振興計画)平成 14 年 4 月
計画主体:土佐山田町
−計画内容−
目標年次:平成 23 年
将来人口:24,000 人(就業者数:12、240 人)
就業構造:第 1 次産業 12.0%、第 2 次産業 26.0%、第 3 次産業 62.0%
将来像:「緑の田園商工都市」・・・多自然定住都市づくり
活力ある蚕業のまちづくり
心豊かな交流のまちづくり
市街地整備地域:高品位定住都市の顔となる地域であり、ユニバーサルデザイン
の優れた市街地整備を図る。また、多自然居住地域の形成を念
頭に、豊富な樹木やすぐれた町並みを有する魅力的な市街地づ
くりを進める。
32
4−6.国土利用計画(土佐山田町計画)
昭和 56 年 12 月
事業主体:土佐山田町
目標年次:平成 2 年度(昭和 65 年度)
基本方向:
農地(農用地の確保と整備を積極的に進める。また、低位利用にあるものについ
てその利用を促進する。
)
森林(木材生産機能及び土地の保全、必要な森林の確保と整備を図る。低位利用
にあるものについては、総合的かつ計画的に調整を図る。
)
水面・河川・水路(周辺部の安全性の確保を図る。自然環境が損なわれないよう
配慮する。)
道路(環境の保全に十分に配慮する。)
住宅(生活関連施設の整備を進めながら、必要な用地の確保を図る。
)
工業用地(環境保全及び公害の防止に十分な配慮をしながら用地の確保を図る。
)
市街地(人口集中地区)
(環境の保全に留意し、計画的に市街地などの整備を図る。)
33
4−7.土佐山田町農業振興地域整備計画書
平成 15 年 4 月
計画主体:土佐山田町
−計画内容−
農用地区域の設定方針(下記以外の 1,185.4ha)
・自然的条件からみて農業の近代化を図ることが相当でない急傾斜地帯等
・市街地及びその周辺集落にある地域で、今後存続が困難と認められる農用地
・高知中央中核工業団地の予定地
4−8.土佐山田町地域防災計画
平成 12 年 6 月
計画主体:土佐山田町
−計画内容−
災害想定基準:台風→昭和45年台風 10 号級の大型台風が本地方に上陸した場合
集中豪雨→町全域に平成 10 年の豪雨程度の降雨があった場合
地震→南海大地震程度(M8)の地震があった場合
都市防災計画:規制区域の指定(建築規制)
耐震・耐火建築物の建築促進(土地の合理的利用、耐震耐火の普及)
公共建築物の耐震・耐火等(避難所の役割、特に小・中学校)
都市計画街路の整備(防火帯、救助活動・復旧作業)
都市計画公園(避難所、応急救助活動・物資集積等の基地、
ヘリポート)
市街地開発事業による整備(既成市街地の街路を広げ、公園を造る)
都市用水対策(給水タンク等の資材調達体制、ろ水装置、防火水槽)
34
4−9.土佐山田駅南地区市街地総合再生事業基本計画
平成 8 年 3 月
事業主体:土佐山田町
目標年次:未設定
目的:当駅南地区(約 3.8ha)を対象にして、これらのまちづくりの指針ともなる
市街地総合再生基本計画を策定するための調査を検討実施する。市街地総
合再生事業は、土地の高度利用や市街地環境の改善が必要であり、また商
店街の近代化、中高層住宅の建設等のポテンシャルが高まっている状況で
ありながら、従来型の大規模全面的な再開発手法では、施設需要、地権者
の合意形成、事業区周辺への波及・改善効果の点から必ずしも適切ではな
いような地区において、一定の計画(市街地総合再生計画)を策定し、こ
れに沿って行なわれる再開発(中小規模のものを含む)は、個別建替及び
これと合わせて行なわれる地区施設の整備等により、地区の高度利用・機能
更新・環境整備を推進することを目的としている。
4−10.大規模工業団地開発事業(高知テクノパーク)
事業主体:高知県
分譲開始年次:平成 16 年度
開発目的:高知工科大学との連携を視野に入れた先端技術企業、研究開発型企業
の誘致や同大学と企業との研究の事業化を支援することによって地元
企業のレベルアップを図るとともに、雇用の場を創出する。
高知テクノパークの特徴:環境とロケーション
35
4−11.香美市まちづくり計画
平成 8 年 3 月
計画主体:こうほく 3 町村合併協議会
目標年次:合併後 10 年間
将来像:
◇地域の良さを大切にするまちづくり
◇みんなが元気に暮らせるまちづくり
◇みんなでともに進めるまちづくり
基本理念:輝き・やすらぎ・賑わいをみんなで築くまちづくり
基本目標:みんなで築くーまちづくり活動の活性化、連携・支援体制の構築―
住民の自発的なまちづくり活動や住民と行政の協働によるまちづくりを進める
○ 輝きを守るー中山間地域の維持・保全と環境対策―
○ やすらぎの中で暮らすー地域の誰もが住みよいまちづくりー
○ 賑わいを保つー地域全体の連携による産業振興―
以下に、新しい市の将来像/基本理念・基本目標と新市のまちの全体像を示す。
36
図 4-2:新しい市の将来像/基本理念・基本目標等(出典:香美市まちづくり計画(概要版))
37
図 4-3:新市のまちの全体像(出典:香美市まちづくり計画)
38
4−12.土佐山田マスタープラン
土佐山田町都市計画マスタープランは、地域に密着した都市計画を実現させる
ための制度であり、市町村が地域の特性に配慮し、市民の意見を反映しながら定
めるものである。土佐山田町では、地区(8小学校区)ごとに計画策定を行って
いる。
「ひと・自然・文化が豊かな暮らしを織り成す定住都市」が将来像とされてお
り、中心市街地ゾーンでは、ゑびす商店街を中心に、
「土佐山田町の核としてふさ
わしい賑わいのある市街地」の整備を行うことが定められている。
今回の対象地区である、東本町と西本町は山田小学校区に位置している。
図 4-4:山田小学校地区のまちづくり(出典:土佐山田都市計画マスタープラン概要版)
39
5章
課題の整理・設計条件の設定
5.課題の整理・設計条件の設定
5−1.課題整理
5−1−1.駅前広場および駅前通りの課題
■玄関口としての装いの不足
JR土佐山田駅の駅前広場にはバスのりばやタクシープールといった交通機能
しかなく、木々や緑といった憩いと潤いの空間、人々が自由に利用できるオープ
ンスペース等の空間が不足している。また、駅舎が駅らしい雰囲気を持ち合わせ
ていない。
■駅前通りとしての景観
駅前通りは、土佐山田にとってシンボル的な道路になるべき道路であるが、電
柱や破損したプランター、路上駐車、商店の看板等によって景観を損なっている。
■駅前に広がる駐車場と空き地
駅前東側の建物の裏側には、駐車場と空き地が広がっており駅前という人々が
行き交う場所を有効利用できていない。
手入れされていないプランター。
駅舎というよりパン屋のように見える。
殺風景なまちの玄関口
統一感の無い建物や電柱が景観を阻害。
40
5−1−2..商店街の課題
■拠点施設の欠如
地区内での拠点施設(シンボル施設)の欠如や、商業集積と結びついた人々と
の交流の場不足による集客力や情報発信力と賑わいの不足がみられる。また、祭
りやイベント等の開催が可能なオープンスペースや、人々の長時間の滞留や回遊
を促す街区内のポイントとなる溜まり場や遊び場が必要とされる。
■空き店舗等の存在
空き地、空き店舗等の存在による商業集積密度の低下や連続間の欠如、また、
店舗の老朽化や店構えの不統一など、商環境としての全体的な魅力に欠ける。
■歩道の未整備
商店街路である町道2001号線(えびす通り)は、車の交通量が多く、学童
や一般歩行者にとって危険であると共に、買物客の回遊性を高める上でも改善が
必要となっている。
■看板建築の存在
昔ながらの建物が多く残っているが、店の看板等によって水切り瓦などが隠さ
れてしまっている。
■水路の存在の希薄
道路脇を水路が通っているが、蓋をされてしまっており、水路が通っている事
が分からない状態となっている。
■ 未活用の井戸
商店街及びその付近には、昔使用されていた井戸が残っているが、現在は完全に
蓋が被せれられており、活用されていない。
水路はふたがされ、存在感がない。
素晴しい建物なのに活かされていない。
41
5−1−3.庁舎の課題
■建物が老朽化している
現在の土佐山田町役場は昭和 37 年に建設されたもので、3 町村のなかでも最も
老朽化が進んでいる。事務室の面積も狭く、窮屈になっている。
■各部署が法則性なく分散している
本庁に配置できなかった部署が、近くのオフィスに配置されているので、全く
ランダムに配置されており、市民には分かりにくい。
(次頁、図 5-1・図 5-2 参照)
現在の土佐山田町役場。老朽化が激しく景観を著しく阻害している。
42
図 5-1:現在の土佐山田町役場の配置図−1
図 5-2:現在の土佐山田町役場の配置図−2
43
5−2.設計条件の仮定
5−2−1.職員数の想定
■香美市の概要より、人口 120 人あたりに一人の職員配置と想定を行う。(※)
香美市の概要
† 面積:537.95k ㎡
† 人口:31,175人
† 議会議員定数:25人(合併協定書より決定事項)
† 農業委員定数:25人(想定)
職員数の計算方法:人口 120 人あたりに一人の職員配置
31175 人÷120 人≒260 人
† 職員数:260人
(想定)
(※)合併によって職員数の変更を行った他の市町村の事例より算出。
一般的に、人口 100 人∼130 人に一人の職員配置が多い。
44
5−2−2.職員の配置計画
現在の土佐山田町の職員配置をもとに、香美市の職員配置を想定すると、各課
の職員の配置は以下のようになる。各課平均すると12人∼20人程度の人員配
置となった。
職員数の計算方法:一般職員については、現在の職員数(人)×2.06 で算出。
特別職、部長・次長級、課長級、課長補佐・係長級については現在と同じ。
表 5-1:各課の職員配置
名称
人数
合計
特別職
部長・次
(三役)
長級
課長級
課長補佐・
一般
係長級
職員
職員数
建設都市課
1
3
33
37
税務課
1
3
29
33
保険課
1
3
19
23
福祉課
1
3
16
20
農林課
1
3
16
20
総務課
1
3
12
16
財政課
1
3
10
14
水道課
1
2
10
13
企画課
1
2
10
13
生涯学習課
1
2
10
13
1
2
6
10
市民課
1
1
6
8
防災対策課
1
1
4
6
環境課
1
1
4
6
商工観光課
1
1
4
6
少年育成センター
1
1
4
6
議会事務局
1
3
4
1
2
4
農業委員会
1
2
3
土地開発公社
1
2
3
学校教育課
1
出納室
1
町長
1
1
助役
1
1
合計
2
2
20
34
202
260
45
5−2−3.床面積の算出
各課の必要床面積は以下のようになる。
床面積が 100 ㎡以上を必要とする課は、2つしかなく、平均して 70∼90 ㎡程度
の床面積あれば公務は可能であるといえる。
職員数の計算方法:特別職(三役)は 54 ㎡/人、部長・次長は 11.25 ㎡/人、補
佐・係長は 8.1 ㎡/人、一般職員は 4.5 ㎡/人、設計担当者は 7.65 ㎡/人で計算。
(※1)建設都市課の一般職員は 33 人中 15 名を設計担当者として計算。
(※2)水道課の一般職員は 10 人中 3 名を設計担当者として計算。
表 5-2:各課の必要床面積
名称
事務室面積(㎡)
倉庫(㎡)
会議室等(㎡)
玄関等(㎡)
建設都市課(※1)
231
30
259
156
税務課
166
22
231
126
保険課
121
16
161
89
福祉課
112
15
140
80
農林課
112
15
140
80
総務課
90
12
112
64
財政課
63
8
98
51
水道課(※2)
82
11
91
55
企画課
72
9
91
52
生涯学習課
72
9
91
52
学校教育課
66
9
70
43
市民課
46
6
56
32
防災対策課
37
5
42
25
環境課
37
5
42
25
商工観光課
37
5
42
25
少年育成センター
37
5
42
25
議会事務局
29
4
28
18
出納室
32
4
28
19
農業委員会
20
3
21
13
土地開発公社
20
3
21
13
町長
54
7
7
27
助役
54
7
14
30
875
114
議事堂
(参考:建築資料研究社発行−庁舎の設計資料(新営一般庁舎面積算定基準))
46
6章
庁舎の配置方式の検討
6.庁舎の配置方式の検討
6−1.現在の庁舎の配置方式
庁舎の配置方式には、以下の「本庁方式」「分庁方式」「総合支所方式」の 3 方
式が一般的とされている。また、本庁方式には、集中型と分散型がある。
合併による庁舎の配置の方式として、近年多く用いられているのが本庁方式の
分散型である。
香美市もこの方式の導入を検討している。
1.本庁方式
・1−1.集中型
・1−2.分散型
(香美市の計画で導入を検討)
2.分庁方式
3.総合支所方式
■1−1.本庁方式−集中型
本庁方式の集中型では、本庁にすべての業務を集中させ、
残った庁舎は、窓口的な機能を持たせた支所または出張
所とする。
図 6-1:本庁方式−集中型模式図
■1−2.本庁方式−分散型
本庁方式の分散型の場合は、先ほどの本庁方式−集中型に
加えて、本庁のスペースの関係上、一部の部門を支所に配
置する方式である。
香美市では、この方式を導入しようとしている。
図 6-2:本庁方式−分散型模式図
47
■2.分庁方式
分庁方式では、現在ある関係町村の庁舎を「分庁」とし
て各行政部門を振り分け、業務を分散する。
図 6-3:分庁方式模式図
■3.総合支所方式
総合支所方式では、本庁には管理部門や事務部門の最
小限の職員のみ配置し、総合支所には、現在の関係町
村の行政機能をそのまま残す形で業務を行う。
図 6-4:総合支所方式模式図
48
6−2.今回提案する庁舎の配置方式
既存の 3 方式に対して今回私は「まちなみ方式」という新しい庁舎の配置提案
を行う。
■新.まちなみ方式
形としては、本庁方式の集中型
に似ているが、本庁の機能を商店
街のなかで空き店舗などを利用し、
各課ごとに分散さる。
(商店街自体
が本庁となる)そして、既存の役
場は、支所機能として利用するこ
ととする。
(空き店舗などでは必要床面積を
満たせない場合は、新庁舎の建設
も行う)
図 6-5:まちなみ方式模式図
商店街の庁舎の配置をきっかけに、まちなみの整備を行うことができる。
各部門はオンライン整備で常に情報のやりとりができる。
商店街の昼間人口の増加が期待できる。
49
6−3.各方式の比較検討
これまでに記した、4方式について、メリットデメリットを分析し、比較を行う。
そして、「住民やまちなみにとって有意義なのは何か」という観点から評価を5段階にて示す。
表6-1:各方式の比較表
本庁方式
集中型
分庁方式
分散型
・現在ある関係町村の庁舎
・組織、機構を1ヶ所に集約する方式
・残った庁舎は、窓口的な機能を持たせ支所又は出張所と 「分庁」として各行政部門を
振り分け、業務を分散する。
する
・本庁に全ての業務を集中する
・支所においては、住民に直接関わりのある業務を行う
総合支所方式
まちなみ方式
・本庁には管理部門や事務
部門のみを配置し、対外事
務や、各総合支所との連絡
調整を行う
・商店街の空き店舗などを利用して庁舎機能とする
(空き店舗では必要床面積を補えない場合などは、
新庁舎を建設する。)
・既存の関係町村の庁舎は支所として利用する
・本庁のスペースの関係上、
一部の部門を支所に配置す
る
概
要
本庁
すべての業務
A
支
所
ッ
メ
リ
本庁
支所に置かざるを得な
かった業務以外の業務
B
支
所
C
支
所
A
支
所
B
支
所
C
支
所
福
祉
事
務
局
水
道
局
教
育
委
員
会
・業務を集中することで、業務の効率化が図れる
・住民に与える新市誕生の印象が強い
総務部門
企画部門
建設部門
農林部門
A
庁舎
B
庁舎
C
庁舎
D
庁舎
教育部門
商工部門
福祉部門
水道部門
商店街(本庁機能)
総務部門 企画部門 建設部門 農林部門
本庁
(最小限の職員)
A
総
合
支
所
B
総
合
支
所
C
総
合
支
所
・既存の施設を利用するた
め、建設費用(改装費程
度)は少なくてすむ
・住民にとって最も現況に近
く、違和感がない
・各業務が分散するため、
住民にわかりにくい
・管理上は、非効率的
・命令系統が複雑になり、
迅速な対応がとれない
・会議、決裁等に不便
・職員数が今と同程度必要
であり、合併による効果が
あまり期待できない
・新市の一体感が構成され
にくい
・命令系統が複雑になり、
迅速な対応がとれない
ト
・新庁舎を建設するとすれば、多大な建設費用が必要
ッ
デ
メ
リ
ト
評
価
★★★
★★★★
住民にとっても分かりやす
いが、案の中で最も建設
費が高い
集中型に比べて本庁の規
模が少し小さいため、建設
費が多少は安い。しかし、
それでも建設費の負担は
重い
★★
建設費用が少なくてすむ
が、業務上の非効率が大
きく、住民へのサービス低
下が懸念される
A庁舎
B庁舎
C庁舎
D庁舎
E庁舎
F庁舎
G庁舎
F庁舎
教育部門 商工部門 福祉部門 水道部門
A
支
所
B
支
所
C
支
所
・既存の空き店舗等を利用するため、建設費用は少
なくてすむ
・庁舎の配置をきっかけに、まちなみの整備を行うこ
とができる
・商店街の昼間人口が高くなる
・各業務が分散するため、住民にわかりにくい
・管理上は、非効率的
・迅速な対応がとれにくい
・会議、決裁等に不便
★
★★★★★
住民サービスは確保できる
が、合併による効果が最も
薄い
デメリットもあるが、歴史的まちなみを生み出し、市街
地活性化に寄与するメリットは最も質が高い。また、
分庁方式と違い部門間の移動距離が商店街の中に
制限されるので、業務の効率が格段に下がるわけで
はない。
50
6−4.ケーススタディー
6−3の比較で、評価の高かった「本庁方式−分散型」と「まちまみ方式」に
ついて、ケーススタディーを行う。
表 6-2:比較検討の結果
分庁方式
本庁方式
集中型
総合支所方式
まちなみ方式
分散型
①
②
6−4−1.本庁方式分散型
本庁を土佐山田町内に建設し、香北支所には建設都市課・水道課・環境課を配
置、さらに物部支所には農林課・農業委員会を配置、繁藤支所は既存の支所機能
のみの配置と想定して、ケーススタディーを行う。
本庁
土佐山田町内に新たに建設
繁藤支所
物部支所
香北支所
支所機能のみ
支所機能+
・農林課
・農業委員会
支所機能+
・建設都市課
・
水道 課
・環境課
図 6-6:本庁方式ケーススタディー模式図
51
□本庁方式のイメージ
□想定費用
合計
・土地購入
¥1,733,400,000(約 17 億円)
(JR 土佐山田駅周辺)
¥190,000/㎡×2,600 ㎡ =
¥494,000,000
・建物解体(RC 構造)
¥10,000/㎡×1,000 ㎥ =
¥10,000,000
・建物建設
¥1,000,000/㎡×1,205 ㎡ = ¥ 1,205,000,000
・舗装
¥30,000/㎡
×800 ㎡ = ¥24,000,000
・植栽
¥50,000/本
×8 本 = ¥400,000
52
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7500
7500
10000
5000
5000
5000
53000
5000
3000
7500
5000
4500
9000
9000
2000
3000
5000
5000
8000
8000
5000
8000
26000
6500
5000
34000
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18000
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2000
8000
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8000
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5000
5000
5000
5000
3000
5000
9000
8000
5000
8000
5000
8000
5000
8000
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5000
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5000
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10000
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5500
3000
2500
7500
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5000
5000
5000
5000
5000
7500
5000
7500
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6−4−2.まちなみ方式
本庁機能を土佐山田町商店街に設けて、
香北支所・物部支所・繁藤支所・には支所機能のみの配置を想定して行う。
土佐山田商店街(本庁機能)
企画部門
建設部門
農林部門
A庁舎
B庁舎
C庁舎
D庁舎
E庁舎
F庁舎
G庁舎
F庁舎
教育部門
商工部門
福祉部門
水道部門
香北支所
物部支所
繁藤支所
総務部門
3箇所全てが支所機能のみ
図 6-8:まちなみ方式ケーススタディー模式図
まちなみ方式イメージ
54
まちなみ方式では、以上の3つの庁舎の建設パターンが想定でる。
□A:新築のみ
空き地や空き店舗等の土地に新築のみで庁舎を建設する方法
□B:改修のみ
庁舎すべてを空き店舗の改修によって設ける方法
□C:新築+改修の兼用
A案とB案の折衷案で、一部の建物だけ新築し、その他は改修
によって設ける方法
A は、新築のみの案で、空き地や空き店舗等の土地に分散して新たに庁舎を建設
する方法。
B は、既存の建物の改修のみの案で、新たに建物を建設するのではなく、庁舎全
てを空き店舗の改修によって確保する方法。
C は、A 案と B 案の折衷案で、一部の建物だけ新たに設け、その他は改修によっ
て補う方式である。
以上これら 3 案について、配置計計画などを行い比較検討を行っていく。
55
(1)まちなみ方式−新築のみの建設パターン
現在の空き店舗や空き地を利用して、全て新築で庁舎を建設するとしたら、150m
以内に全ての事務室の配置を行う。
関連性の高い課は、近距離に配置する。
総務課・企画課・財政課・防災
福祉課
対策課・土地開発公社・議会
市長室・助役室
市民課・税務課・
保険課・出納課
水道課・環境課・建
設都市課
生涯学習課
農林課
学校教育課・少年
商工観光課・農業委員会
育成センター
図 6-9:まちなみ方式−新築のみでの建設パターン配置図
想定費用
・土地
合計
¥1,610,610,000(約 16 億円)
(JR 土佐山田駅周辺)
¥190,000/㎡×5,000 ㎡ =
¥950,000,000
・建物解体(木造)
¥500,000/件×28 件
= ¥14,000,000
・建物
¥200,000/㎡×3,087 ㎡ = ¥617,400,000
・舗装
¥30,000/㎡
×957 ㎡ = ¥28,710,000
・植栽
¥50,000/本
×10 本 = ¥500,000
56
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(2)改修のみの建設パターン
すべての事務室を改修のみで配置する場合は、400mの範囲に各課が点在する。
業務に必要な床面積を補うには、これだけの建物が必要になってしまう。
まちなみの再生に与える影響は広範囲であるが、利便性は大きく低下する。
費用は約 14 億円と想定している。
商工観光課・農業委員会
水道課・環境課・
市民課・税務課・
建設都市課
保険課・出納課
福祉課
農林課
生涯学習課・学校
市長室・助役室
教育課・少年育成
センター
総務課・企画課・財政課・防
災対策課・土地開発公社
議会
図 6-11:まちなみ方式−改修のみでの建設パターン配置図
想定費用
合計
・土地
¥1,435,000,000(約 14 億円)
(JR 土佐山田駅周辺)
¥190,000/㎡×7,000 ㎡ =
¥1,330,000,000
・看板建築の改修+内装工事
¥3,000,000/件×13 件 = ¥39,000,000
・古い建物の改修+内装工事
¥10,000,000/件×4 件 = ¥ 40,000,000
・RC 建物の内装工事
¥2,000,000/件×13 件 = ¥26,000,000
58
(3)新築+改修による建設パターン
市民が多く利用する課の建物を新築もしくは建替え、そのほかは空き店舗を改修
する案。これは、250m の範囲にすべての建物が納まるため、ゆっくり歩いても 5
分以内で端から端の建物への移動が可能である。建設費は 13 億円と想定している。
市民課・税務課・
商工観光課・農業委員会
総務課・企画課・財政課・防
保険課・出納課
災対策課・土地開発公社
生涯学習課・学校教育
課・少年育成センター
福祉課
市長室・助役室
水道課・環境課・建設都市課
農林課
議会
図 6-12:まちなみ方式−新築+改修による建設パターン配置図
想定費用
・土地
合計
¥1,335,750,000(約 13 億円)
(JR 土佐山田駅周辺)
¥190,000/㎡×5,000 ㎡ =
¥950,000,000
・建物解体(RC 構造)
¥10,000/㎡×75 ㎥ ×6 件 = ¥4,500,000
・建物解体(木造)
¥500,000/件×2 件
= ¥1,000,000
・看板建築の改修+内装工事
¥3,000,000/件×16 件 = ¥48,000,000
・古い建物の改修+内装工事
¥10,000,000/件×2 件 = ¥ 20,000,000
・建物
¥200,000/㎡×1,500 ㎡ = ¥300,000,000
・舗装
¥30,000/㎡
×400 ㎡ = ¥12,000,000
・植栽
¥50,000/本
×5 本 = ¥250,000
59
6−4−3.ケーススタディの比較
表 6-3:ケーススタディの比較表
費用
利便性
歴史的まちなみ
に与える影響
分散型
17億円
非常に
高い
無い
新築のみ
16億円
高い
範囲は狭いが
密度は濃い
改修のみ
14億円
低い
範囲は広いが
密度は薄い
方式
本庁方式
まちなみ
方式
新築+改修 13億円 やや高い
範囲・密度ともに
程好い
まちなみ方式の(新築+改修)の案が、最も費用が抑えられ、利便性はそれほ
ど高くはないが、歴史的まちなみに与える影響、つまり庁舎の配置によってまち
なみが整備される範囲とその整備の質の高さとして、ともに過剰な点がなく、適
度であることから、この方式での庁舎建設案を提案していきたいと考える。
60
7章
デザインの基本方針
7.デザインの基本方針
今回の設計のコンセプトである、
○新庁舎建設による、歴史的まちなみづくり
中心市街地の活性化に対して民間の力だけでなく、行政もまちづくりにプラスに
なるよう、まちの方向性まちなみの美しさをコンセプトにした庁舎づくりを行う。
を基本とし、土佐山田町の歴史や、都市計画等の関連計画、現況の課題をふまえ
て、デザインの基本方針を下記のように設定する。
■景観魅力の再生・創造
地区の持つ風土、歴史的な文脈を大切にしつつ、伝統や地域文化の感じられる
潤い豊かなものとなるよう建物の形態や色彩等に留意し、豊かな暮らしを送るに
ふさわしい、質の高い個性的な街となるようにする。
このことを大方針とし、以下に具体的な方針をしめしていく。
61
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7−2.民間の建物の方針
民間の建物の方針(一般建物の基準)の目標は、「まちなみの再生」とする。
これには、行政の力だけではなく、民間の事業者や、市民にも協力をしてもらう。
また、建物の建て方に関しては、庁舎の基準にほぼ準じる。
1.看板建築の看板を取り除くなど、民間事業者や市民に協力してもらう。
その他には、庭の緑化や、塀を生垣にするなども行ってもらう。
[建物の建て方]
2.高さは10mを越えない、地上2階以下とする
2.4寸∼5寸勾配の屋根勾配を設け、適度な軒の出にする
3.土佐派の建築様式を用いる
・
壁は土佐漆喰を使用する(色は白)
・
壁面には水切り瓦を用いる
・
瓦葺きの軒尻を有する
・
窓には格子をつける
4.室外の設備は、目立たない位置に設けるか修景措置を行う
7−3.通りの方針
通りの方針には、以下の2つがあげられる。
1.歩行環境の整備
商店街を散策路として長時間、買い物客が滞留・回遊するような歩行空間
の整備を行う。その例として、自動車交通の制限や、水路の再生がある。
特に、水路の再生に関しては、水路の蓋を取り除く事によって水の流れを
うかがえるようにする。また、ポケットパーク等に水の流れを引き込み、
親水性を高める。
2.ゲートエリアとしての整備
駅前のシンボル軸として位置づけられる「駅前南北通り」等幹線道路の整
備により、駅前が新市の中心地区の魅力ある玄関口となるよう「顔づくり」
を行う。
63
8章
設計
8.設計
8−1.デメリットの解消法
まちなみ方式のデメリットを解消する方法として、まず、
「各業務が分散するた
め、住民に分かりにくい」ということが挙げられるが、これに対しては、市民が
頻繁に利用する、窓口業務の多い課については駅の近くもしくは、駐車場の近く
に配置することや、サインなどの充実を行い、
「市役所への用事イコールまち歩き
の楽しみ」というふうにして対処する。そのために、街路とまちなみを美しくし
て、歩いて楽しいまちに変えることが必要がある。
2つめのデメリットに「管理上非効率。迅速な対応が困難。会議・決裁等に不
便。」というのがある。これに対しては、高知工科大学の協力によりオンライン化
を整備し、テレビ会議やオンライン決裁などを行えるようにする。また、関連性
の強い課は近距離に配置することで、対応する。
3 つ目に、駐車場の確保については、現在の土佐山田庁舎解体後の跡地に駐車場
を配置し、駐車場から役所への移動を街歩きの楽しみに変えることや、シャトル
バスの運行などで補う。
歩いて楽しいまち
シャトルバスの運行を行う
なみを形成する
図 8-1:東本町1丁目‐断面パース
オンライン化を整備する
関連性の強い課は近距離に配置
64
8−2.庁舎の設計
まちなみ方式(新築+改修による建設)を導入し、商店街の通りに庁舎を配置す
る。新しく建てる庁舎のデザインは、「庁舎の方針」にのっとったものとする。
8−2−1.庁舎のデザイン
建物外観について・・・
壁は土佐漆喰をとし、窓には格子を用います。さらに側面には水切り瓦をつける
こととする。そして、一般お店や住宅と見分けやすくするために、庁舎のサイン
として暖簾と市章の入った垂れ幕を軒先に取り付ける。
また、庁舎以外の建物で看板建築のものは、看板を取り除き、漆喰や瓦屋根が伺
えるようにする。こうすることによって、趣のある建物郡の形成が行われる。
建物内部について・・・
内部は機能的となるよう、関連性の強い課は近距離に配置し、オンライン化を
進め、離れていても便利なように配慮を行う。
また、通りからロービーなどが伺えるようにし、外部と内部で一体感があるよう
にする。
関連性の強い課は近距離に配置
通りから内部がうかがえる
オンライン化を整備する
図 8-2:東本町一丁目‐庁舎B断面パース
65
現況写真:東本町一丁目(駅前南北通りと商店街の交差点付近)
看板建築の看板を取り除く
庁舎の目印は暖簾と市
壁は土佐漆喰
章の垂れ幕
窓には格子を使用
壁面に水切り
瓦を用いる
図 8-3:東本町一丁目パース
66
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2−2−3.庁舎の配置によるまちなみに対する効果
現在の建物の比率はこのようになっている。庁舎を配置する約 250mの範囲で、伝統的
な建築様式を用いた、趣のある建物は 16.6%しかない。
この比率をあげるために、まず、未利用地に新築庁舎を建設する。そして、RC の建物
を庁舎として建て替える。この2つはいずれも歴史的建築様式の趣きある建物とする。3
つ目は、看板建築を庁舎として改修する。すると以下のように変化する。
趣のある建築
7戸 (16.6%)
看板建築
21戸 (50.0%)
RC造等
10戸 (23.8%)
最近の建築
4戸 (9.5%)
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図 8-5:庁舎配置前の建築分類図
趣のある建築
看板建築
14 戸 (32.6%)
RC 造等
5 戸 (11.6%)
最近の建築
未利用地に新庁舎を建設
5 戸 (51.7%)
2 戸 (4.7%)
RCの建物を庁舎に建替え
看板建築を庁舎として改修
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図 8-6:庁舎配置後の建築分類図
68
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8−2−5.改修部分の立面図・パース
■改修範囲―1(東本町 1 丁目北側)
土地開発公社
企画課
総務課・財政課
農業委員会
図 8-19:改修範囲―1の立面の変化
■改修範囲―2(東本町 1 丁目南側)
建設都市課
環境課
図 8-20:改修範囲―2の立面の変化
79
■改修範囲―3(東本町 2 丁目南側)
図 8-21:改修範囲―3の立面の変化
水道課
■改修範囲―4(東本町 2 丁目南側)
この建物は伝統的建物様式を用いた建物外観であるので、内部のみ改修を行う。
農林課
図 8-22:改修範囲―4の立面の変化
80
■改修範囲―5(西本町 1 丁目北側)
学校教育化
少年育成センター
会議室
図 8-23:改修範囲―5の立面の変化
■改修範囲―6(西本町 1 丁目南側)
議会・議会事務局
図 8-24:改修範囲―6の立面の変化
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8−3.民間の建物の改修
庁舎の配置が無いところでも、このまちなみの変化にあわせ、役所だけではな
く、民間にも協力してもらい、市民の住宅や店舗が改修される。
例えば、ブロック塀が生垣に変わり、看板建築の看板が取り除かれる。
現況写真:東本町三丁目(郵便局周辺)
ブロック塀が生垣に変化する
看板が取り除かれる
図 8-26:東本町三丁目パース
83
■庁舎の配置が無い場所のパース(民間の建物の変化)
図 8-27: 民間の建物のパース
84
8−4.通りに対する設計
基準を元に通りの整備を行う。
電線を地中化することにより、通行の妨げがなくなる。さらに、看板など過大な
広告物の規制を行うことにより、すっきりした印象の通りとなる。また、水路の
ふたは最小限人が渡るところのみとし、道をあるいていると水面がうかがえるよ
うにして、親水性を高める。
水路を活かした親水空間の例(島根県津和野町の水路)
事例写真:島根県津和野町の水路
85
現況写真:東本町一丁目
最小限の看板(過大な広告は禁止)
電線を地中化する
水路のふたは建物出入り口のみに設置
図 8-28:東本町一丁目パース
86
■通りのパース
図 8-29:商店街の通りのパース
87
8−5.庁舎とまちなみの全体像
庁舎とまちなみのマップを作成した。
図 8-30:庁舎の配置とまちなみマップ
88
8−6.支所・駐車場の配置
庁舎が移動した後の、現況の庁舎の跡地について、以下のように対応する。
1.土佐山田町の庁舎は、町の所有地のみ駐車場として活用する。
(現在町が借り上げている土地に関しては、返還する
2.香北町・物部村の庁舎は、現況の建物をそのまま支所として利用する。
■支所
香北支所・物部支所・繁藤支所
の 3 箇所に配置を行う。
■駐車場
現在の土佐山田町役場(本庁)の場所に配置をする。
駐車場
返還予定地
図 8-31:土佐山田町役場の跡地利用図
89
9章
積算
9.積算
今回の設計を現実に行う際の費用(直接工事費)を以下に示す。
■庁舎建設費用(直接工事費)
・土地
合計
¥1,128,930,000
(約 11 億円)
(JR 土佐山田駅周辺)
¥190,000/㎡×4,500 ㎡ =
¥855,000,000
・建物解体(RC 構造)
¥10,000/㎡×75 ㎥ ×3 件 = ¥2,250,000
・建物解体(木造)
¥500,000/件×1 件
= ¥500,000
・看板建築の改修+内装工事
¥3,000,000/件×11 件 = ¥33,000,000
・古い建物の改修+内装工事
¥10,000,000/件×2 件 = ¥ 20,000,000
・建物
¥200,000/㎡×950 ㎡ = ¥190,000,000
・舗装
¥30,000/㎡
×906 ㎡ = ¥27,180,000
¥50,000/本
×20 本 = ¥1,000,000
・植栽
90
■通りの設計について
南北駅前通り+商店街(250mの範囲)
合計:¥656,500,000
(約 6 億 5 千万円)
南北駅前通り(250m)
・舗装
¥30,000/㎡×1000 ㎡= ¥30,000,000
・樹木
¥50,000/本×30 本 = ¥1,500,000
・照明
¥1,000,000/灯×50 灯 =
¥50,000,000
・電線地下埋設
¥300,000,000/Km×0.5Km = ¥150,000,000
南北駅前通り
商店街
(250mの範囲)
合計:¥231,500,000
(250mの範囲)
・看板建築の補修
¥3,000,000/件×30 件 =
¥90,000,000
・水路の整備
¥150,000/m×500m=
¥75,000,000
・舗装
¥30,000/㎡×4,500 ㎡ =
¥135,000,000
¥1,000,000/灯×50 灯 =
¥50,000,000
・照明
・電線地下埋設
¥300,000,000/Km×0.25Km =
商店街
(250mの範囲)
¥75,000,000
合計:¥425,000,000
91
南北駅前通り+商店街(1Kmの範囲)合計:¥1,454,500,000
商店街
(約 14 億 5 千万円)
(1Kmの範囲)
・看板建築の補修
¥3,000,000/件×81 件 =
¥243,000,000
・水路の整備
¥150,000/m×2,000m=
¥300,000,000
・舗装
¥30,000/㎡×6,000 ㎡ =
¥180,000,000
・照明
¥1,000,000/灯×200 灯 =
¥200,000,000
・電線地下埋設
¥300,000,000/Km×1Km =
商店街
(1Kmの範囲)
¥300,000,000
合計:¥1,223,000,000
92
10章
まとめ
10.まとめ
今回の設計では、土佐山田に多く残っている古い建物や、現在は使用されてい
ない井戸などを利用することによって、昔の町並みを再生し、商店街活性化への
きっかけとなるようにと行った。しかし、現実には、古い建物は壊され、活性化
を謳って新しい物が建てられている。都市計画においても、駅前を一掃して新し
く巨大な商業施設を建てるという計画がある。
このような事は、全国の商店街でも行われているが、成功した事例は少なく、
ほとんどの場合が失敗に終わっている。新しい物だけを建てて活性化を目指すだ
けでなく、古い物を再生する事によっても活性化を行ってほしい。
また、本修士設計では設計範囲を駅周辺及び商店街としたが、古い建物や水路、
拠点となるような場所は、周辺にも多くある。今回は、周辺地区までを設計する
には至らなかったが、周辺地区一体を整備する事により、商店街だけでなく、小
路や裏通りなど地区全体において、古い町並みが再生される。そして、古い町並
みが再生されることによって、商店街の活性化に大きく貢献できるはずである。
93
付録資料
井戸周辺の設計
付録資料.井戸周辺デザイン
公儀の井戸現況
公儀の井戸を水源としていた、柳湯の建物が取り壊されるのに際してして、井戸
の利用およびデザインの提案を商店街に対して行った。
いちおし提案内容:
商店街への提案 (井戸のあるポケットパーク+喫茶スペース)
井戸に親しみをもってもらえるように、井戸の周りでくつろげる空間を設けた。
市民の井戸端会議場をイメージし、思い切って喫茶スペースを併設する案を強く、
提案を行った。
以下に、今回提案した 3 案の概要を記す。
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参考資料
歴史的建物郡のあるまちなみ
参考資料.歴史的建物郡のある街並み
1.岐阜県大野郡白川村
−白川郷(世界遺産)
1995年12月、ドイツ・ベルリン
で開催されたユネスコの第19回世界
遺産委員会で日本から推薦されていた
白川郷-1
「白川郷・五箇山の合掌造り集落」が、
世界遺産として登録された。
国内では、姫路城、白神山地などに次
いで6件目の世界遺産で、保存に取り
組んできた長年の努力が世界的にも認
められたもので、世界遺産に登録され
てからは、日本中・世界中から多くの
観光客が訪れる観光地として有名にな
った。
「合掌造り」とは、木材を梁(はり)
白川郷-2
の上に手の平を合わせたように山形に
組み合わせて建築された、勾配の急な
茅葺きの屋根を特徴とする住居である。
こうした建物はほかの地方にも見られ
ますが、白川では「切妻合掌造り」と
いわれ、屋根の両端が本を開いて立て
たように三角形になっているのが特徴
で積雪が多く雪質が重いという白川の
自然条件に適合した構造に造られてい
る。また、建物は南北に面して建てら
れおり、これは白川の風向きを考慮し、
風の抵抗を最小限にするとともに、屋
根に当たる日照量を調節して夏涼しく、
冬は保温されるようになっている。
白川郷-3
2.埼玉県川越市
−蔵造りの町並み
室町時代に上杉氏が築城以来、城下町
として発展。江戸時代には、江戸城の
北の守りとして、大老や老中など有力
大名が配置。新河岸川の舟運で江戸と
結ばれて、江戸の文化が息づき、商都
としても繁栄した。小江戸と呼ばれる
川越-1
蔵造りの町並みは、明治 26 年(1893 年)
の川越大火を契機につくられた。大火
を免れた寛政 4 年(1792 年)建築の大沢
家住宅をはじめ、一番街を中心に多数
残され、蔵造り資料館では蔵の構造、
敷地内の各蔵の配置を見ることができ
る。
蔵造りゾーン・博物館ゾーン・喜多院
ゾーンの3つのゾーンがあり、観光客
が十分街で楽しめる工夫がある。
川越-2
文化庁の「全国重要伝統的建物群保存
地区」の指定をうけている。※
川越-3
3.徳島県美馬郡脇町南町
−うだつの街並み
江戸時代には、藍づくりが阿波の代表
的産業として急速に広がり、陸上交通
と水運に恵まれた脇町は藍の集散地と
して栄え、各種の商人達はその繁栄ぶ
りを顕示するように豪勢な「卯建(う
だつ)」をあげた町屋を建てた。その後
脇町南町-1
鉄道が吉野川の対岸(穴吹町)に開通
し、産業の中心が対岸に移ったことで
歴史的な建物が残ることになった。本
瓦葺・大壁造白漆喰塗りで、2階軒下
に装飾的な卯立をもつ特色ある町屋群
が豊かな町並みを形成している。
文化庁の「全国重要伝統的建物群保存
地区」の指定をうけている。※
脇町南町-2
脇町南町-3
4.愛媛県内子町内子町
−八日市護国の町並み
内子町の伝統的建造物の特性は、江戸
時代の中期から明治時代にかけて、外
壁を土壁で塗込にした町家が建てられ
たことである。とりわけ、明治中期に
なると、外部の漆喰壁にさまざまな彫
物をほどこし、腰に瓦を張った豪華な
内子町八日市護国-1
作りの家が多く建てられた。大正から
昭和初年にかけては、真壁造り 2 階建
瓦葺の形式に変ったが、これらの建物
の意匠も塗込造の家との調和がとれて
いる。
町並は、傾斜地を通る街道に沿って展
開しているので、敷地の造成に当って
は石垣を積み、しっかりとした側溝や
水路を設けている。
また、内子座も有名である。江戸末期
内子町八日市護国-2
から明治にかけて、和紙と木蝋で栄え
た内子は、豊かな富の蓄積が、文化の
殿堂
内子座
内子座
建設へと拍車をかた。
は、大正天皇即位を祝いに
建設された本格的な歌舞伎劇場であっ
た。
文化庁の「全国重要伝統的建物群保存
地区」の指定をうけている。※
内子町八日市護国-3
5.滋賀県近江八幡市
−水郷と古き商家のたたずまい
6.京都府京都市右京区
−嵯峨鳥居本
16 世紀後半、豊臣秀吉の甥である秀次
嵯峨野の西北、愛宕山のふもとにあり、
が築いた城下町で、整然とした碁盤状
農林業や漁業を営む集落として発展。
の町割りが今に伝えられている。武士
江戸時代には愛宕詣での門前町として
と町人の居住区の間につくられた八幡
賑わった。愛宕神社一之鳥居あたりは
堀には琵琶湖を往来する荷船が立ち寄
昔の町並みがよく残り、坂を上るにつ
り、自由な気風のもと町は商都として
れて民家が町家風から草葺きの田舎屋
も発展、堀沿いには蔵が建ち並んだ。
風に変わっていく。江戸時代から続く
城が滅んだあとも八幡商人の活発な商
茶店・料亭もある。町並みの中ほどに
いは広がり、堀沿いを中心に大規模な
千灯供養で知られる化野(あだしの)
町家が軒を連ねた。畳表や蚊帳を扱っ
念仏寺があり、街道を隔てて寺の向か
ていた豪商・旧西川家住宅が資料館と
いが曼荼羅山。五山送り火のひとつ「鳥
して公開されている。
居形」はこの山の斜面に灯される。
文化庁の「全国重要伝統的建物群保存
文化庁の「全国重要伝統的建物群保存
地区」の指定をうけている。※
地区」の指定をうけている。※
近江八幡
嵯峨鳥居本
※重要伝統的建造物群保存地区
22.
大津市坂本
(滋賀県)
23.
近江八幡市八幡
昭和 50 年の文化財保護法の改正によ
24.
五個荘町金堂
(滋賀県)
って伝統的建造物群の制度が発足し、
25.
京都市上賀茂
(京都府)
城下町、宿場町、門前町など全国各地
26.
京都市産寧坂
(京都府)
に残る歴史的な集落、町並みの保存が
27.
京都市祇園新橋
図られるようになった。市町村は、都
28.
京都市嵯峨鳥居本 (京都府)
市計画または条例により伝統的建造物
29.
美山町北
群保存地区を定め、国はその中から価
30.
富田林市富田林
値の高いものを重要伝統的建造物群保
31.
神戸市北野町山本通(兵庫県)
存地区として選定し、市町村の保存事
32.
橿原市今井町
業への財政的援助や技術的指導を行っ
33.
倉吉市打吹玉川
(鳥取県)
ている。平成 13 年 6 月 1 日で、57 地区
34.
大田市大森銀山
(島根県)
である。
35.
倉敷市倉敷川畔
(岡山県)
(北海道)
(京都府)
(京都府)
(大阪府)
(奈良県)
36. 成羽町吹屋
1.函館市元町末広町
(滋賀県)
(岡山県)
37.
竹原市竹原地区
(広島県)
2.弘前市仲町
(青森県)
38.
豊町御手洗
3.角館町角館
(秋田県)
39.
萩市堀内地区
40.
萩市平安古地区
(山口県)
5.川越市川越(埼玉県)
41.
柳井市古市金屋
(山口県)
6.佐原市佐原
42. 脇町南町
4.下郷町大内宿
(福島県)
(千葉県)
7.小木町宿根木
8.高岡市山町筋
(新潟県)
9.平村相倉
(富山県)
(富山県)
(富山県)
(広島県)
(山口県)
(徳島県)
43.
丸亀市塩飽本島町笠(香川県)
44.
内子町八日市護国 (愛媛県)
45.
室戸市吉良川町
46.
甘木市秋月
47.
吉井町筑後吉井
(福岡県)
48.
有田町有田内山
(佐賀県)
(高知県)
10.
上平村菅沼
11.
上中町熊川宿
12.
早川町赤沢
13.
東部町海野宿
(長野県)
49.
長崎市東山手
(長崎県)
14.
南木曾町妻籠宿(長野県)
50.
長崎市南山手
(長崎県)
15.
楢川村奈良井
51.
日南市飫肥
16.
白馬村青鬼
(長野県)
52.
日向市美々津
(宮崎県)
17.
高山市三町
(岐阜県)
53.
椎葉村十根川
(宮崎県)
18.
美濃市美濃町
54.
出水市出水麓
(鹿児島県)
19.
岩村町岩村本通り(岐阜県)
55.
知覧町知覧
20.
白川村荻町
56.
渡名喜村渡名喜島 (沖縄県)
21.
関町関宿
57.
竹富町竹富島
(福井県)
(山梨県)
(長野県)
(岐阜県)
(岐阜県)
(三重県)
(福岡県)
(宮崎県)
(鹿児島県)
(沖縄県)
参考文献
参考文献.
□
改訂版
土佐山田の文化財
土佐山田町文化財保護審議会
□
1997/3
土佐山田駅南地区土地区画整理事業(A 調査)報告書
高知県土佐山田町
□
1994/2
土佐山田駅北地区土地区画整理事業 B 調査概要報告書
高知県土佐山田町
□
土佐山田町教育委員会
緑の田園商工都市構想
土佐山田町
□
1998/3/31
1995/3
高知広域都市計画区域マスタープラン
高知県 2003 年
□
第 1 次高知中央地域ふるさと市町村圏計画
土佐山田町・高知市・南国市を含む 12 市町村
□
なんごく・こうち地方拠点都市地域・基本計画
拠点都市地域整備推進協議会
□
1997/3
高知県広域道路整備基本計画
高知県
□
1999/10
多自然・定住文化都市構想(第 4 次土佐山田町振興計画)
土佐山田町
2002/4
□ 国土利用計画(土佐山田町計画)
土佐山田町
□
2000/3
1980/12
土佐山田町農業振興地域整備計画書
土佐山田町
2003/4
□
土佐山田町地域防災計画
土佐山田町
□
2000/6
土佐山田駅南地区市街地総合再生事業基本計画
土佐山田町
□
1996/3
大規模工業団地開発事業(高知テクノパーク)
高知県
□
香美市まちづくり計画
こうほく 3 町村合併協議会
□
土佐山田マスタープラン
土佐山田町
□
2004/3
月刊商店建築5月号
地域科学研究会
1989/08/31
JTB 日本交通公社出版事務局
歴史のまちのみちづくり
1997/11/15
財団法人日本交通計画協会
日本の町なみデザイン
増田史男
□
建築資料研究社
歴史の町並み 200 選−訪ねてみたいむかし町、懐かし町
歴みち研究会
□
1998/01/01
1992/07/31
青野眞也
□
株式会社商店建築社
街を内包する駅・空港
岡並木
□
中心街元気マニュアル
64 地域の駅−新しい駅文化の創造−
建築設計資料
建築思潮研究所
□
増刊
2000/03/31
村上末吉
□
1996/3
建築雑誌
1998/11/25
増刊
日本建築学会
株式会社グラフィック社
作品選集 2002
2002/03/18
□
図説
日本建築のみかた
宮元建次
□
鹿島出版会
1999/2/1 建築資料研究社
町並みまちづくり物語
西村幸夫
□
1994/7/30
住まいを読む−現代日本住居論
鈴木成文
□
学芸出版社
現代の民家再考
降幡廣信
□
2001/3/15
1997/2/15
古今書院
歴史ある建物の活かし方−全国各地 119 の活用事例ガイド−
清水真一、蓑田ひろ子、三船康道、大和智
□
1999/7/25
学芸出版社
造景 36 地域・環境復活への道
2002/5/1 建築資料研究社
□
都市・建築・不動産・企画開発マニュアル 2002∼2003
2002/4/15
□
2001 年度版
2000/9/30
□
改訂版
デザイナーのための建築法規チェックリスト
彰国社
イラストレーション建築基準法
高木任之
□
エクスナレッジ
2003/11/20
学芸出版社
新しい建築法規の手引き(平成 15 年度
矢吹茂郎、田中元雄、加藤健三
□
水路が喜ぶ
渡部一二
□
基準法大改正増補版)
2003/1/31
水路の親水空間計画とデザイン
1996/4/25
技報堂出版
住宅建築別冊・34
石井修
建築思潮研究所
1988/5/20
住空間と緑
建築資料研究社
霞ヶ関出版社
□
新装普及版
日本庭園鑑賞事典
大橋治三、斎藤忠一
1998/9/20
東京堂出版
おわりに
おわりに
今回の修士設計をまとめるにあたって、ご指導ご協力をいただいた方々に心か
ら感謝の意を表します。
重山先生には、学部3年生の頃から熱心なご指導を賜りました。そのおかげで
今回の修士設計に挑戦し、まとめることが出来ました。厚く御礼申し上げます。
草柳先生、吉田先生をはじめとして貴重なご助言、ご意見を賜りました社会シ
ステム工学コースの諸先生方に、深く感謝の意を表します。
本修士設計においての資料の収集、調査に当たり、土佐山田町都市計画課の職
員方、商工会のみなさまにご協力を頂きました。心より感謝いたします。
また、この1年間共に修士設計を行いながら励まし合った修士二年のみなさん、
本作品中の資料作成ご協力いただいた学部4年生、3年生のみなさんに感謝いた
します。
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