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P082_083`¢−Efl

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P082_083`¢−Efl
Tractor test:
John Deere 6830 Premium AutoQuad Plus
テムのいくつかも、まだまだ使いや
ジョンディアトラクタのヘビーユーザー
みやい・よしまさ●㈲西南農
場代表取締役。北海道長沼町
で水田110ha、麦50ha、大
豆60haを作付け。トラクタ
やコンバインなど、機械のほ
とんどは米国のジョンディア
代理店から直接購入したもの
を愛用。
すくできるはずだ。しかしながら、
全体的には、ジョンディア社の量産
トラクタ6030型の基本設計は間違い
のない方向に向かっている。
▼
▼
明るくて便利、
そして極めて静
かな6830型プレ
ミアムの運転席
は、多くのユー
ザーから高い評
価を得るに違い
ない。
最も重要なコマン
ドセンターの制御
盤。 黒色のダイヤル
と3つの緑色のボタ
ンは、ユーザーの意
見が分けるかもしれ
ないが、もっと中央
に近い位置に取り付
けるべきだろう。
私がトラクタを購入する際、セールスマンからは、
(新車が基本ではあるが)ひとモデ
ル前(6820型)を勧められる。もちろん最新モデルが一番なのだが、販売店の売れ残
りは価格の点から見てもとても魅力的だ。米国では受注生産のため在庫は存在しないが、
日本で同じことをして1年後に顧客に届いたのでは商売にならないので、ある程度の販
売を見込んで発注するようだ。その結果、新型モデルの登場で旧モデルの売れ残りが発
生するわけだが、販売店も価格だけが動いてしまわないよう、むやみに販売するような
ことはしない。間違いなく購入する顧客のみに情報を流す。ということは、4年後あた
りに現在の6830シリーズの在庫が出る可能性がある。といっても、その時に“How
much ?”なんてことを聞いてはいけない。本当に購入したい時だけセールスに“いい
情報があったら教えてね ”と愛を込めてお願いしよう。ところで、あるテレビ番組で
次の様に発言したらジャケットをいただいた。
「いや∼参ったな∼、本当にいい席ですね
(ヤンマーいったな∼、本当にイセキですね)
」……。ちなみに、海外版だが、世界のト
ラクタについて語るWEBサイトもある(「Net Tractor Talk.COM」:http://www.
nettractortalk.com)
。
(プロフィ誌面より一部抜粋)
<エンジン>
2,100rpm(ECE R24)で99kW/135馬力、IPM稼
動時 118kW/160馬力、水冷6気筒パワーテック・
プラス・エンジン、4V-CRの技術、可変容量ター
ボ、容積6,788K、燃料タンク容量207R(2008年
から250Rと325R)
<ロアリンク>
Cat II/III:牽引リンク・コントロールと自動衝撃吸
収装置付きELC、オプションでホイールスリップ制
御システム。
<油圧系統>
スワッシュ・プレート。ポンプ60/110R/分、
200 bar、ダブル・アクティング・スプールバルブ
2本(最大4本)電子式タイミングと油圧フロー設定
機能付き、牽引式と積載式の外部補給用オイルタ
ンク10+15R
<車軸と走行装置>
前輪軸TLSプラス・サスペンション、後輪軸プレン
タリ・ドライブ、マルチ・プレート・デフロック、
電子油圧式連結、電子連結式4WD、前輪タイヤ
540/65 R28、後輪タイヤ650/65 R38(6830型テ
ストモデル)
出力とトルク
291
㎝
<PTO(IPM作動)>
最大値(1,900rpm):116.6kW
エンジン評価 (2,100rpm) :109.4kW
<燃料消費(IPM作動)>
仕様上最大出力:237g/kWh
仕様上最高速度:244g/kWh
最高速度と評価:33.3 l/hr・32.1 l/hr
<トルク(IPM作動)>
最大値:596Nm(1,600rpm)
上昇率:19.7%
エンジン速度低下率:23.8%
始動時トルク:114%
<トランスミッション>
ギアの種類 4∼12km/hr レンジ:8
<後部リフト性能(油圧最大値90%)>
ボトム:6,040daN
ミドル:6,050daN
トップ:6,160daN
積載時リフト・レンジ:64.8㎝(23.0∼87.8㎝)
<牽引力>
最大値(1,700rpm):92.6kW(268g/kWh)
評価速度:78.6kW (286g/kWh)
燃料消費
241㎝
475㎝
※等級付け方式……「++」:非常に良い/
「+」:良い/「0」:平均/「--」:平均以下/
「--」:悪い
エンジン:+
パフォーマンスの特徴:2.4/燃料消費 :2.5/牽
引力:2.4
●最新のエンジン技術、強力なパフォーマンスの
出力カーブ。全体的に経済性は良好。しかし、低
出力PTO作業中は効率が低下。
トランスミッション:+
ギア間隔:2.4/シフト変換/機能:2.7/クラッ
チ・スロットル:1.6
●オートクアッド・プラス・エコシフト・トラン
スミッションは、利便性の高さが特徴。1,720rpm
で最高走行速度は時速40㎞。自動機能は使い勝手
が良い。
運転席:++
広さと快適さ:1.7/視界の良さ:2.1/暖房/換
気:1.6/騒音レベル:1.0/電気系統:2.2/品
質:2.0/メンテナンス:2.3
●騒音レベルは、プロフィ・トラクタテストで記
録された中で最低レベル。収納スペースは十分で
コマンド・センターを搭載したことは評価できる。
ブースト
ブースト
エンジン回転数
エンジン回転数
※個々の評価結果は、プロフィ誌の評価を抜粋した
もの。数学的に処理して結論付けたものではない。
農業経営者 2009年 1月号
82
ヨーロッパの農業機械テストの権威、
ドイツ「profi」誌に掲載された世界の農業機械情報
「ジョンディア6830」
「ジョンディア6830
6830」最終回
トラクタテスト
ジ
ョンディア6830型の運転席は、
ラス変速機搭載)の販売価格は約
我われがこれまでにテストし
64,600ポンド(約900万円)で、さら
たとえば、ロアリンク能力は相応
たトラクタの中でも70.3dBと最も静
に追加装備を搭載してジョンディ
の地位を占めてはいるが、リフトの
かで、ほとんど最高級車レベルだ。
ア・オートパワー無段ギアボックス
パフォーマンス曲線と持ち上げる総
この特徴を生かしてDLGを出発した
も付けると、フル装備で店頭表示価
重量は改良することで評価を高めら
6830型の性能を一言でいうとしたら、
格は70,046ポンド(約1,000万円)に
れる。PTOの厄介な連動や相変わら
「静寂」と表現するのが適切だろう。
なるという。あなたもその気になれ
ずペダルで操作するデフロックなど、
静かさについては「素晴らしい」と
ば買えるかも……。
「時代遅れ」の特性がそのまま残って
言うほかない。
いる点にも改善が必要だろう。コマ
さらに、油圧・空気圧サスペンシ
ンド・センターのような新しいアイ
の際立った特徴を挙げ
約8万円)、心地よいスプリング付き
ると、まず、インテリ
の助手席(238ポンド=約3万円)な
ジェント・パワー・マ
どのオプションを追加することで運
ネジメントを装備した
転席の快適さをもっと高めることが
エンジン。次に、ギア
できる。これらのオプションを装備
ボックスの豊富な選択
した6030型プレミアムは、購入者そ
肢。最後に、この上な
れぞれの要求と予算に合わせて能力
い幸福感にひたれる静
を発揮する。
かな運転席となる。だ
正価タグを見ると、ベースの6830
が、さらに発展させて
型プレミアム(パワークアッド・プ
利益を生み出す余地は
農業経営者 2009年 1月号
主ギアレバーが移動する
ゲート部分はややすべりが
悪く、短くて太い複数のス
プール(紡錘型)レバーも動
かしやすいとは言い難い。
▼
ジョンディア6830型
ートエアコンシステム(573ポンド=
▼
ョン(1,488ポンド=約20万円)やオ
83
残っている。
ダッシュボー
ドは整然として
いる。手抜かり
は走行速度と
PTOのデジタル
表示だけだ。
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