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東京発!再生可能エネルギーへの道

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東京発!再生可能エネルギーへの道
3
④ 地熱利用の「地熱発電」及び「地熱利用」
東京発!再生可能エネルギーへの道
⑤ バイオマス発電
再生可能エネルギーは、環境に負荷を与えな
い貴重なエネルギーであり、化石燃料の代替エ
ネルギーとして、積極的に導入を図るべきもの
再生可能エネルギーには、次のようなものが
とされている。しかし、再生可能エネルギー全
ある。
体で見ると世界最大のアメリカの 1 / 6 以下であ
① 太陽エネルギー利用の「太陽光発電」及び
る。また、急速に発電容量を伸ばしているドイ
ツの風力発電は 1200 万 KW であり、我が国は
「太陽熱利用」
② 風力発電
41.5 万 KW と約 1/30 のレベルである。(2002 年
③ 小水力発電
末)
。
図表 2-39 主要各国の風力発電の導入状況(2000 年)
国 名
2002 年新規導入容量
2002 年末合計
ドイツ
3,247
12,001
スペイン
1,493
アメリカ
2002 年新規導入容量
2002 年末合計
カナダ
40
238
4,830
ポルトガル
63
194
410
4,685
フランス
52
145
デンマーク
497
2,880
オーストリア
45
139
インド
195
1,702
アイルランド
13
137
イタリア
103
785
オーストラリア
32
104
オランダ
217
688
ノルウェー
80
97
イギリス
87
552
ベルギー
12
44
中国
68
468
ウクライナ
3
44
日本
140
415
フィンランド
2
41
35
328
ポーランド
5
27
4
276
スウェーデン
ギリシャ
国 名
単位: 1000kw
NEDO 海外レポートから作成
図表2-40 主要各国の再生可能エネルギーの導入状況(2000年)
(石油換算千トン)
120,000
(%)
35
100,000
廃棄物
35
風力
25
潮力、波力、海洋
80,000
太陽光、太陽熱
20
60,000
15
40,000
10
20,000
0
バイオマス
5
0
日本
韓国
アメリカ カナダ イギリス フランス ドイツ イタリア スウェー オースト
デン
ラリア
地熱
水力
一次エネルギー
総供給量に占め
る再生可能エネ
ルギーの割合
(%)
(資料)外務省
46
特集 2 「都市と地球の温暖化」の進行と「東京発!温暖化対策」
図表 2-41 都有施設の再生可能エネルギーの導入実績
種 類
都は、臨海部において大都市では世界で初め
ての風力発電施設を設置したほか、都庁舎での
太陽光発電
風力発電
屋上緑化及び太陽光発電施設の設置、都バスに
場 所
都議会議事堂屋上ほか 16 施設
合計出力
573kw
東京臨海風力発電所(東京風ぐ
1,702kw
るま)ほか 3 施設
小水力発電
東村山浄水場ほか 1 施設
1,427kw
ンの運営など再生可能エネルギーの様々なリー
太陽熱利用
大塚病院ほか 34 施設
平均 2MJ/h
ディングプロジェクトを実施してきた。
下水熱利用
落合処理場ほか 11 施設
0.2 ∼ 42MJ/h
よる燃料電池バスの路線運行と水素ステーショ
これからの取組は、代替エネルギーとしての
再生可能エネルギーへの転換という意味だけで
なく、地域内での電力自給率の低さ(約 10 %)
を補い、地域分散型エネルギーを増加させるこ
焼却廃熱
利用
メタンガス
利用
下水汚泥の東部スラッジプラン
2,500kw
トほか 5 施設
小台下水処理場(消化ガス利用) 2,040kw
中央防波堤内側埋立処分場
960kw
(資料)環境局
東京に光と風のエネルギーを率先導入
大都市初! 風が生み出すエネルギーを利用開始
∼臨海部のランドマークを官と民との新しいビジネスモデルで∼
平成15年3月、東京都臨海部で初、
また大都市近郊
部では世界初の本格的風力発電所が誕生した(出力
850kWの設備を2基)。地球温暖化対策として、風力発
電施設を建設し、風力発電に関する様々な情報発信を
行うことで、化石燃料に依存しない自然エネルギーの利
用促進を図ることを目的としている。
本事業では、都が用地の提供及び固定資産税の減
免措置を、民間事業者((株)
ジェイウインド東京)が建
設費及び保守運転費の低減努力を行った。この結果、
事業としての採算性を確保し、発電事業を成立させると
ともに、共同で普及啓発事業を行うなど、官民協働の新
しいビジネスモデルを確立している。
これまでの大規模ウインドファームの建設とは異なり、
国際的な大都市での本格的な風力発電事業は世界的
に見ても珍しく、羽田空港を離着陸する飛行機からも見
られる臨海部の新しいランドマークであることから多方面
の注目を集めている。平成16年、大都会の中心部に導
入することで都心における自然エネルギーのシンボルと
して、都民や事業者への広報・啓発効果を高めたことと、
自治体の導入・普及への積極的姿勢とが特に高く評
価され、新エネルギー大賞(新エネルギー財団会長賞)
を受賞した。
47
「「学研キットボック
ス 電磁石・でかモー
ター」より」
とにより、防災や危機管理の面からも重要で
ある。
今後は、導入量は少ないとしても自らが実施
できるプロジェクトを積極的に進めていくとと
もに、建築物環境計画書制度により民間の建築
における導入の促進を図っていく。
都は、都市内のこうした実施事例を広く社会
に伝えていくことで、再生可能エネルギーの普
及を進める上での大きな役割を果たしていくこ
とを目指す。
臨海部は、東京都が進めている再生可能エネ
ルギーの実験的な取組だけでなく、リサイクル
施設をはじめ、民間の様々な施設があり、「持続
可能な都市施設ゾーン」ともいうべき地域であ
る。
今後、環境学習や環境教育の場として、多く
の子どもたちが総合的に環境問題を学び、活用
できるよう、施設相互の連携や学校や団体への
積極的な情報提供に努めていく。
危機管理の視点も踏まえ、日本最大規模の太陽光発電設備の建設に着手
平成16年1月、主要浄水場である朝霞浄水場におい
(1,120kW)、東
て、
日本最大、世界でも有数の規模である、国内初のメ
村 山 浄 水 場
ガワット級の太陽光発電設備(1,200kW)の建設に着
(1,050kW)の発
手した。この太陽光発電設備は、平成17年度から運用
電規模はメガワッ
開始の予定である。浄水場の最終処理工程である「ろ
ト級の発電設備と
過池」への異物混入を防ぐため、池全体に蓋をする「覆
なる。
がい化工事」に併せて、蓋の上部に太陽電池パネルを
都水道局は、都
設置する。これによって、水道水の安全性を高めるとと
内の総使用電力
もに、
自然エネルギーの活用による環境負荷の低減、省
の約1%を消費する大口需要家であることから、
エネル
エネルギーによるコスト縮減等を図る。
ギーの効率的な使用や自然エネルギーの導入により、
なお、平成15年度から平成18年度までの4年計画で、
環境負荷の低減を図り、地球温暖化の防止に貢献して
合計8浄水場(総発電規模約5,200kW)に順次、太陽
いくことを、
「東京都水道局環境計画」において「環境
光 発 電 設 備を設 置していく。この内、金 町 浄 水 場
基本方針」として掲げている。
導入効果
朝 霞 浄 水 場
全 体(8 浄水場)
環境負荷の低減
自然エネルギーの活用による地球温暖化防止に貢献
年間 CO2 削減量
約 450 トン
(自動車約 190 台分)
年間 CO2 削減量
約 2,000 トン
(自動車約 830 台分)
省エネルギー
発電量相当分の購入電力の削減
年間発電量
約 96 万 kWh
(一般家庭約 270 戸分)
年間発電量
約 420 万 kWh
(一般家庭約 1,200 戸分)
水道水の安全性向上
ろ過池上部を覆うことによる異物混入の防止
(都水道局資料より作成)
48
特集 2 「都市と地球の温暖化」の進行と「東京発!温暖化対策」
都庁舎から、緑化と太陽光発電を開始∼都庁舎グリーン化プロジェクト
平成14年10月、都は、ヒートアイランド対策の
推進のため、都庁舎グリーン化プロジェクトとし
て、東京都議会議事堂の屋上を緑化し、併せて太
陽光発電設備を設置した。発電された電力は、都
議会議事堂の電力系統につないで、屋上のガーデ
ンライトや議会棟の電力として利用している。
太陽光パネル面積は92m2で、定格最大出力は
12kW。自らの庁舎で率先導入し、その状況を広
く情報提供していくことで、太陽光発電導入につ
いての理解が進んでいくことを狙っている。
東京で体感「燃料電池バス」 ∼日本初!燃料電池バスの営業運行
東京だけでしか体感できない未来エネルギー「燃料電池バス」
東京都では、大気汚染対策及び地球温暖化対策の
国土交通省「燃料電池自動車実用化促進プロジェクト」
一環として、都と民間事業者との協働により、都営バス
との連携事業)。事業期間である平成17年3月までの
の営業路線において燃料電池バスを運行し、
「走行デ
間は、
日本で唯一、
「誰もが燃料電池バスを体感できる」
ータの収集」及び「燃料電池自動車の普及啓発」を行
スポットとなる。
っている(経済産業
省「水素・燃料電池
実証プロジェクト」、
期間限定ではあるが、東京だけでしか体験できない新
たな観光スポットとしても注目されている。
運行情報は
http://www.koutsu.metro.tokyo.jp/bus-index.html
東京だけでしか体感できない
未来エネルギー「燃料電池バス」
に、誰もが乗れます
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