...

本文 3 MB

by user

on
Category: Documents
10

views

Report

Comments

Transcript

本文 3 MB
平成15 年度
バイオメディカル計量ニーズ調査報告書
平成1 6 年3月
(独)産業技術総合研究所 計量標準総合センター
(株) 三 菱 総 合 研 究 所
1. 医療分野の計測器製造業におけるニーズ
2004 年度から IVD-MD に関する EU 指令が発効し、その中で、それぞれの IVD には
適切な標準物質へのトレーサビリティを検証することが義務づけられている。米国では、
FDA による審査制度の改革が進みつつあり、日本では、薬事法の一部改正が決まっており、
体外診断薬の審査制度の大きな改革が予定されている。
こうした動向に対応して、臨床検査における測定値の国際的互換性とトレーサビリティ
の必要性が高まってきたため、医療コストの削減、測定値の信頼性のより一層の向上を目
的に、グローバルハーモナイゼーションを推進する母体として臨床検査医学におけるトレ
ーサビリティ合同委員会 JCTLM(Joint Committee on Traceability in Laboratory
Medicine)が発足した。
JCTLM の行動計画として、2 年ごとのシンポジウム・ワークショップの開催と 2 つの
作業グループを立ち上げ、さしあたって、IVD-MD に関する欧州指令および他の国におけ
る同様な規則によって要求される校正物質と管理物質に表示値のトレーサビリティに関し
て、
世界中の IVD-MD 企業を具体的に支援することを目標に作業を続けている。
WG1 は、
標準物質と基準操作法を担当しており、WG2 は、基準測定検査の評価基準を担当してい
る。
1.1
IVD 標準物質の整備状況
JCTLM の WG1 の活動でリストアップされた標準物質と基準操作法に関する IVD 標準
物質の整備状況を付録 1 に示す。
この表において、αで示されたものが推奨で、βは保留、γは推奨しないという意味で
ある。また、カテゴリ 1~4 は、以下のような意味を表している。
・カテゴリ 1:基準操作法有り/標準物質有り
・カテゴリ 2:基準操作法有り/標準物質無し
・カテゴリ 3:基準操作法無し/標準物質有り
・カテゴリ 4:基準操作法無し/標準物質無し
また、国内標準欄の◎は国家標準を意味し、○は実用標準を意味し、●は標準が必要であ
るが候補未整備なものを意味している。
主な臨床検査欄の二重◎は最も重要な検査項目で、
○は次に必要な検査項目を表している。
付録 1 を参考にして、フェーズ I で 176 項目、フェーズ II で 326 項目ある臨床検査項目
1
2
表 1 今後必要な IVD 標準物質(つづき)
3
表 1 今後必要な IVD 標準物質(つづき)
4
1.2
開発すべき計量標準
医療計量標準について、医療計量のメーカー及びユーザーのニーズをヒアリングした結
果、開発すべき標準についてまとめると以下のようになる。
(1) 酵素の分野
酵素測定の標準物質が不足している。JCTLM にノミネートされている酵素の項目は 5
項目(9 物質)あるが、NIST は供給していない。また、ALP、AST、ALT は、人種差が
あるが、国際的に一本化する必要がある。JCCLS の酵素の標準物質はヒト由来であり、
動物由来である IRRM の標準物質に比べると優れており、この技術は日本にしかない。医
療の酵素でも、遺伝子組み替えで人工的に安定した標準物質の開発は有益である。
計量標準を開発すべき測定物
Lipase 、 Prostatic Acid Phosphatase 、 α -amylase,pancreatic human 、
Cholinesterase
(2) 代謝物・基質の分野
NIBSC は基質を対象としていないので、我が国の独自性を出す意味で、基質の分野で、
コレステロールの標準を開発すべきである。現時点では JCTLM にノミネートされていな
い。
計量標準を開発すべき測定物
LDL cholesterol
(3) タンパク質・ペプチドの分野
NIST は、タンパク質の標準研究に力を入れている。LGC はペプチド標準の研究に力を
入れており、NIST も 8 個のペプチド標準を開発中である。今後、タンパクの標準が重要
になると考えられている。現状では、プロテミクスを病気診断に利用する場合の測定標準
がない。また、市場が急成長しているダイエットサプリの成分検査のための標準が重要視
されてきている。このような状況から、健康サプリメントやプロテミクス(マススペクト
オリー)用のペプチドなどが必要になってくる。タンパクレベルになると、構造解析が必
5
要になり、スプリング 8 のような構造を解析する設備が必要になり、我が国はこの分野で
優位な技術を保有しているので、積極的に取り組むべき分野である。
計量標準を開発すべき測定物
C-peptide、PSA
(4) 核酸の分野
遺伝子診断(将来リスク、創薬分野等)の分野で、標準物質が不可欠になっている。ISO
に関する整備に発信できる分野として遺伝子を位置づけることができる。生化学分野では
日本の標準が先行している。検査数はそれほど多くないが、白血病・悪性リンパ腫関連の
遺伝子検査のための標準物質が必要。細胞顕微鏡での検査よりも有効である。ヒト遺伝子
検査の標準物質を準備し、検査キットとして発売すれば、検査のバラツキも少なくなる。
欧州では、EAC が中心となって、検査キットをリリースしているが、非常に高価であり、
健常人であっても問題のある結果がでる場合がある。また、PCR を用いた DNA の定量化
に関する標準が必要である。
NIST では、
CCQM で行われている定量的 PCR を用いた DNA
計測方法の標準化を重要視している。
計量標準を開発すべき測定物
Hepatitis B virus DNA
(5) ホルモンの分野
計量標準を開発すべき測定物
下垂体 GH
甲状腺・副甲状腺 Triiodothyronine、FT3、FT4
消化管 Insulin
(6) 血中ガス pH の分野
計量標準を開発すべき測定物
pCO2、pH、pO2
6
(7) ビタミンの分野
この分野は、JCTLM のリストにもあがっておらず、標準はほとんど無い状態である。
NIBSC はビタミンを対象としていないが、NIST はマルチビタミンの標準物質に関心が高
く、現在開発中である。
(8) 抗体・免疫の分野
医療関係の免疫装置の標準抗原を、現在は天然物を用いているが、組み替え体に変える
ことによって機能が安定する。
(9) 血中物質の分野
血液ウィルス学の分野および髄膜炎感染症の分離判定に用いる実用参照試薬の需要増
加が見られる。赤血球数を測る機器の世界指標の 90%を日本のシスメックスという会社が
持っている。また、日赤が血液成分検査の基準作りをやっており、血清成分(アルブミン
等)は WHO で基準作りがおこなわれている。
計量標準を開発すべき測定物
Platelet aggregation
(10) その他
癌診断の標準(生体材料)が必要である。日本では、病院が病理組織を企業に提供する
事は医療倫理上できない仕組みになっている。また、腫瘍マーカーも必要である。日本人
と疾患が似ているので東南アジアに普及する可能性あり。腫瘍マーカーは、安定性の問題
で NIBSC も重要視している。
糖尿病検査薬のアークレイは、世界的な日本の試薬メーカーで、この分野も有望である。
中国や東南アジアは、生活水準の向上と共に糖尿病患者が急激に増加傾向にあるので、ア
ジア戦略上、この分野の標準が必要である。糖鎖の関係は、まだ始まったばかりなので、
積極的に取り組む価値がある。
今後、伸びそうな分野として、細胞を使った発生(セルベース発生)の標準化が考えら
れる。また、プロテオン関連のマーカーもある。リコミナント(遺伝子組み替え体)等、
日本製の良い試薬がある。NRC ではダイエット薬品や漢方薬関連の標準に力を入れてい
7
る。IVD で gene typing を計るものがあり、NIST は将来臨床の利用が増えると予測して
いる。心臓麻痺に対する生化学マーカーも重要である。
計量標準を開発すべき測定物
APTT、D-dimer、PT、FDP
1.3
計量標準がない場合の問題点
計量標準がない場合の問題点について、医療計量のメーカー及びユーザーのニーズをヒ
アリングや文献調査の結果をまとめると以下のようになる。
(1) 全般的な問題点
・ 2005 年には薬事法が改正され、従来の日本の標準、計測が否定され海外の標準にトレ
ーサブルな計測が必要になる。海外から標準を購入し、値付け、方法、手順等が変化
せざるを得なくなる。
・ γGTP 検査では、日本は組み替え体の生成技術が発達しているので、人間組織から標
準を生成可能であるが、値付けの方法が認められないので、日本の標準は受け入れら
れなかった経緯がある。
・ 標準がない場合、海外の標準を買うコスト、時間の損失、特許料の負担や特許を使用
した製品販売が認められない場合がある。
・ 計測方法が確立している分野でも、国際標準に置き換えられる事によって、薬の臨床
試験を 1 からやり直さなければならなくなり、大きな損失を被ることがある。
・ 医薬品の開発サイクルは、薬 8~9 年、臨床検査薬は 2 年程度であり、標準や計測方法
のやり直しによる開発の遅れによる国際市場浸透の遅れは、回復不能であり、医療分
野の研究発展の阻害要因になる。
・ 2003 年 12 月 7 日以降、IVDD については、CE マークがないと EU 市場に流通させ
ることができなくなっている。CE マークは国際標準へのトレーサブル(値付け方法を
含む)を要求している。
・ 厚生労働省では、実際に分析機器が完成した時点で、規制の判断が行われ、許可の判
断が明確でないため、先頭で開発する企業のリスクが非常に大きい。試薬を含めた規
制基準を明確にすべきで、そのためにも標準が必要である。
8
・ 標準血清は、厚生労働省の検定が行われており、製造基準は明確に決められているが、
国際社会に適用できるか問題である。
・ 2003 年 2 月 15 日付けで、ISO15189 規格が発行された。この規格は臨床検査室の規
格で、ISO17025 だけではなく、ISO9001 も包括している。この規格による臨床検査
室の認定制度は、日本では確立されていないが、国内の審査登録機関が、ZLG(ドイ
ツの認証機関)からの許可を受けて、認証証を発行しようという動きがある。認証制
度が成り立つ条件として、標準物質は重要な役割を果たす。
・ 経済のグローバル化にともなって、企業経営もグローバル化して、どこからでも部品
供給を受け、どこにでも生産拠点をもつためには、グローバルな校正システムが必要
である。
・ 日本は、人血を材料として試薬を作成するしくみがないので、米国から供給されなく
なった場合、困った状況になる。
・ 標準がないために起こる問題点は、試験所間でデータの互換性がとれないことである。
分析方法や化学物質の標準がなければ、濃度の数値を単純に比較できないという問題
が起こっている。また、装置メーカーからの立場では、臨床検査機器製品などの装置
の検証や精度管理が行えないということである。今後の検査装置は、試薬との組み合
わせで使用される場合が多いことを考えると、試薬性状の安定性をどこに求めるのか
が、大きな課題である。
・ 個々の診断薬の適切な評価を行うために、厚生労働省の指示に基づき再点検が実施さ
れる可能性があることを考慮すると、我が国独自の検査パネルの整備が緊急に必要と
されている。
(2) 臨床化学検査分野
測定方法間差は、他の分野に比べて小さいが、反応特異性の差による測定法間差が存在
する。また、同一反応原理の測定法であっても化学試薬(あるいは酵素試薬)の原料およ
び IVD 試薬キットとしての組立の差異により測定値の試薬間差が生じることがある。メー
カー指定の血清ベースキャリブレータは、メーカーが価付けを行うことから、キャリブレ
ータの差異による測定値の誤差も生じることがある。
(3) 血液学分野(赤血球数・白血球数)
9
国際的に合意の得られた標準物質がない。現状では、各血球計数装置メーカーがキャリ
ブレータ(各社標準血球)を作成し市販しているが、その値付けには ICSH(International
Council for Standardization in Haematology) が推奨した計数機能を有する社内標準機
を用いて値を設定したものであり、検出孔の粒子の通過部位、粒子流の方式、血球浮遊液
の性状、血球希釈方式と希釈度、計測時間、粒子通過信号のアルゴリズム、吸飲方式と脈
圧の度合い、ノイズ除去方式など、それぞれの機種が特徴的な検知方式をとることから、
計数値は機種間で近似するものの全く一致する事はない。
白血球数は、赤血球を溶血後の大型残存粒子を白血球とみなすために、溶血剤の種類、
濃度、暴露時間、温度が微妙に影響するが、この溶血方式は各社の機密事項となっており、
ICSH もこの事に対する国際的な規定は行っていない。その結果、真値が古典的ギムザ法
数値にするのか、各社の基準機での電機的信号数値にするかにより異なり、これがメーカ
ーの差を生みだしている。
血液凝固学的検査は、凝固検査基準分析法が主に生物活性を計測するものであり、測定
値の再現性に大きな誤差が生じること、また、管理・校正用試料が一貫して生物活性のあ
る試料に依存してきたため、臨床化学検査と比較して明らかに遅れており、国際的には、
プロトロンビンのみに一次標準物質が設定されているにすぎないことや、正常血漿が健常
人プール血漿であり、生物学的性状が物理化学的手法で規定されておらず、病的基準を決
定する異常血漿の性状も同様であることや、他種類の標準血漿や異常血漿が製品として市
販されているが、機器と試薬を変更することで表示値を再現できないことなどが知られて
おり、それらが総合されて凝固検査の変動の大きさを作り出している。
(4) 尿検査の分野
尿検査は広く臨床的に活用されているにもかかわらず、尿検査を目的に作成された標準
物質は一つもなく、全て血清用標準物質の転用、あるいは個々の企業のホームメイド標準
物質を利用して、検査が行われている。
尿成分について、臨床導入前に検査前検査も含め、精度保証システムに沿った評価検討
が十分行われておらず、また一度臨床検査の項目として導入されると、ともすると再評価
と改善の機会が失われ、幾世代に渡り測定結果と病態解析に大きなズレを生じ、解決がさ
れないまま放置されているものも少なくない。
端的な例として、尿中β2-ミクログロブリン測定がある。1960 年にスウェーデンで尿か
10
ら精製され、日本では過去 20 年以上、現在まで腎臓尿細管障害マーカーとして広く利用
されているが、海外ではその尿中不安性が早くから指摘され、直ちにより安定性の高いα
1-ミクログロビリンに置き換えられて久しい。我が国では平成 12 年に腎臓病学会でよう
やくα1-ミクログロビリンの検査促進利用がうたわれたばかりで、この間に、現場の臨床
において多くの混乱、問題が起きていた可能性がある。
(5) 免疫血清検査分野
免疫化学的検査のうち、腫瘍マーカーは、現状では AFP と PSA の 2 項目のみにしか国
際的に認められた標準物質は存在せず、我が国で広く普及している CEA、CA19-9 および
CA125 については、IVD 試薬キット毎に大きな測定値の乖離が認められることが各種外
部精度管理調査の結果明らかになっている。
免疫血清検査分野のうち、HBs 抗原や HBc 抗体などの感染症の血清学的診断に利用さ
れる IVD 試薬キットや測定装置は、標準物質の整備も、基準分析法の勧告もなされていな
いものが多く、様々な外部精度管理調査の結果から大きな問題点の存在する試薬キットの
あることが指摘されている。
(6) 微生物検査の分野
分離培養検査および感受性検査用の培地には、自家製のものを含めて数多くのものが用
いられているが、その製法に関して適切な標準化がなされていないのが現状である。微生
物検査の特徴として、検査結果が一つの試薬・機器から発生するデータに基づくものでは
なく、他種類の検査結果を総合してもたらされるものであることから、機器・試薬の良否
とともに技術者の知識と技能に左右される点が多い。
1.4
現状の計量標準及び整備体制の改善すべき点
計量標準及び整備体制について、医療計量のメーカー及びユーザーのニーズをヒアリン
グ及び文献調査した結果、改善すべき点についてまとめると以下のようになる。
・ 厚生労働省が国際的な標準化の問題に無関心で経済産業省に丸投げしている状態を改
善し、所管の研究機関と産総研(AIST)の計量標準総合センターが密接に協力して、
標準開発を実施できるスキームを構築すべきである。また、標準の整備は、規制と密
11
接な関係があるので、今後、規制当局との情報交換が必要である。
・ JCCLS が行っている国内の標準認証(計量の認証機関等の意味合いとは異なる)や
JACR や HECTEF が担っている供給体制と独立して AIST が標準を整備することに
は無駄がある。
・ 分析機器工業会では、機器中心にしか考えておらず、機器と組み合わせて使用する試
薬については、試薬メーカーに任せきっている状態であるが、標準整備において、ど
のような計測に利用するかということをターゲットし、機器メーカーとの連携が必要
である。
・ 医療関係の標準整備にあたっては、医師と生化学分野が密接な連携をとる体制を構築
しなければならない。日本の医師の世界は、欧米と比較すると他分野との協力がほと
んどなく、国プロを実施する場合も、医局の体制をそのまま持ち込む傾向があり、改
善の必要がある。
・ 遺伝子検査において、検査センターが独自の基準で実施している検査を、クロスチェ
ックする体制を産総研中心に構築すべきである。
・ 標準を供給する業務は、研究業務と切り離して、サービスビジネスであるという前提
の体制を構築し、それに適した人材配置をするべきである。
・ メーカー及びユーザーに「分析値は信頼できるものでなければならない」という認識
が欠落していることである。産業界(メーカー)の利潤や臨床医の利便性のためでは
なく、患者の立場で、信頼できる(安心して臨床医の判断に委ねられる)分析値を得
るためには、標準物質の整備が必須の要件となることに対する認識が不十分である。
現在使われている(あるいは使える)標準物質の全てについて、不確かさの値を明示
することが望まれている。
・ 現在、臨床検査の現場では、データの互換性が全く無いと言って良いくらいである。
データの互換性が可能になるまで改善が必要である。
・ 具体的に改善すべき点やトレーサビリティが必要になるものを明らかにするには、
個々のニーズ解析が必要になってくる。一般的には、化学系はトレーサビリティがと
れない物質が多いので、順次、トレーサビリティを取っていくしかない。ただし、ト
レーサビリティが不完全でも、標準物質を整備することを優先すべきである。
・ 医療分野の標準物質に関して、検査装置、試薬に関しては薬事法の対象になっている
が、標準物質については対象外であり、標準物質が存在するかどうかは、薬事法の対
12
象にならないので、標準物質の整備がおろそかになってきたところがある。
・ 公衆衛生上特に重要である風疹抗体キットについて、以下のような改善すべき点があ
げられている。第一に国産及び輸入品の IgG-EIA、IgM-EIA 各キットの表示がまちま
ちで臨床家の間で混乱が生じでおり、WHO は国際単位の表示(IU)を推奨していること
から、我が国でも IU 表示への変更と統一が望まれる。第二に、我が国では感染者の抗
体産生確認のため、E1 タンパク質の赤血球凝集活性を抑制する HI 抗体価の測定が多
く用いられ臨床判断の基準にされているが、この価が E1、E2、C の全構成タンパク質
への結合を測定する IgG-EIA の測定値とどのように相関するか不明であり、解決が急
がれる。第三に、IgM 抗体の測定は妊婦の急性初感染の診断に有用であるが、再感染
例においても IgM 抗体産生が認められる例が報告され、測定キットの改善が必要であ
る。
1.5
IVD 関連分野の市場動向
(1) 臨床検査薬市場
臨薬協加盟 126 社の IVD に関する平成 14 年度売上金額を集計した資料を表 2 及び表 3
に、試薬のアジア市場を表 4 に示す。
表 2 体外診断用医薬品の 2002 年度国産品売上高と輸入品売上高
売上高(百万円)、下段は構成比(%)
尿糞便 血液学 生化学 免疫学 微生物 病理学
RI
その他
計
7371
9980 77005 70317
8196
137
8148
1525 182679
国産品
43
54.1
82.5
60.6
36.7
19.1
66.3
37
64.2
9755
8463 16377 45631 14152
582
4145
2595 101700
輸入品
57
45.9
17.5
39.4
63.3
80.9
33.7
63
35.8
17126 18443 93382 115948 22348
719 12293
4120 284379
国産+輸入計
100
100
100
100
100
100
100
100
100
表 3 体外診断用医薬品の分類輸出額
13
年度
2001年度
2002年度
輸出額(百万円):上段、対前年比(%):下段
尿糞便 血液学 生化学 免疫学 微生物 病理学
RI
その他
570
407 53916
9527
164
0
481
1
618
108.4
278
68.3
40412
75
10823
113.6
243
148.2
0
0
491
102.1
2
200
計
65066
52867
81.3
表 4 試薬のアジア市場
マーケットサイズ
1000億円以上
500~1000億円
250~500億円
200~500億円
200億円以下
国名
日本
中国、インド
韓国、台湾
その他の国
試薬の中国市場(McEvoy and Farmer のマイケル・ファーマの講演資料から引用)
・中国の 1 年間の変化は、他のアジア諸国の 10 年間の変化に匹敵(The Economist)
・WTO 加盟がもたらす変化
−試薬に対する関税を、予想を上回るレベルまで削減
−流通に関する自由化
−トップ 10IVD 企業は、既に生産拠点を中国に設置
−10 社の半数以上が、2 年以内には自社流通網を確立
・試薬に対するオープン嗜好が日本と似ている
・生化学自動分析装置の現状
−日本製(オープン)
:約 1300 台 日立、オリンパス、島津、東芝
−イタリア製(オープン)
:約 1000 台
−その他(オープン)
:約 2000 台 大型臨床検査機器メーカー製
−クローズドシステム:約 500 台弱 大型臨床検査機器メーカー製
・2002 年には、800〜900 台の生化学自動分析装置を購入
・生化学テスト数(2002 年)
:約 20 億テスト
・日本からの輸送費や出張費が、アメリカ、ヨーロッパに比べて低い
(2) コレステロール・テスト市場
米国では、毎年 2 億 2 千万人件を超えるコレステロール・テストが行われており、米国
14
市場は 2002 年までに 2 億 8,800 万件に達すると予想されている。コレステロールを下げ
る薬の市場は 2005 年までに 210 億ドルになると予想されている。1999 年、米国人の 70%
以上がコレステロールのテストを受け、その内 30%が高コレステロールと診断されている。
(
(株)エムディ−アイ・ジャパン 「欧米医療デバイス・マーケット情報データ」から引
用)
(3) 血液ガス/電解質アナライザー市場
欧州における血液ガス及び電解質テストの件数は、1999 年 172 件から 2002 年 180 件
とほぼ線形にのびており、2005 年には 189 件と予想されている。
米国においては、POC 血液ガス/電解質テスト製品の市場分野は最も競合が激しい。
現在病院のベッドサイドで使われている血液凝固テスト製品の市場はかなり確立されてお
り、飽和状態である。米国における売上規模は、1999 年$4,600 から$ 7,800 とのびており、
2005 年には$13,800 と予想されている。
(
(株)エムディ−アイ・ジャパン 「欧米医療デ
バイス・マーケット情報データ」から引用)
(4) 乳癌薬理遺伝子及び予後のテスト市場
米国の薬理遺伝子及び予後のテスト製品市場は、主にこれらのテストの明瞭な基準や数
値評価が無いので、比較的小さい。この分野のテストは、今後数年間で 7.7%という相当
な比率で増大し、2006 年には売上が 1 億 2,900 万ドルに達すると予想されている。
(
(株)
エムディ−アイ・ジャパン 「欧米医療デバイス・マーケット情報データ」から引用)
(5) 癌マーカー市場
米国の病院ベース及び独立医療ラボでは、1999 年に 3,950 万件の癌診断マーカー・テ
ストが行われ、製品の販売では、2 億 2,840 万ドルと推定される。癌マーカーの売上の約
77.2%は PSA テストと関連している。乳頭腫ウィルス・テストは、癌マーカー市場の最も
速い成長分野である。2005 年までにこの米国市場は、約 2 億 7,400 万ドルに成長するこ
とが予想されている。
(
(株)エムディ−アイ・ジャパン 「欧米医療デバイス・マーケット
情報データ」から引用)
15
1.6
IVD 関連分野の技術動向
研究開発動向を日経バイオ年鑑 2004 から抜粋し表 5 に示す。
表 5 診断薬関連の研究開発動向
分類
免疫学的検査薬
対象・物質名
提携・組織名
開発段階
BNP診断用試薬「デタミ
ナーBNP」
協和メデックス、塩野義製
薬
ガン検出用簡易システム
日本製粉、産業技術総合研 開発成功発表(03年3
究所ブラディオン連携研究 月11日)
体長の田中真奈実氏ら
抗ガン剤感受性検査キッ
ト
特許キャピタル、聖マリア
開発に成功と発表(03
ンナ医科大学、科学技術振 年7月3日)
興事業団
小児白血病の予後を予測
する35遺伝子
国立がんセンター(研究)
新マーカー(ガ
ン関連)
膵臓ガンマーカー
国立がんセンター研究所病 抗体8種を作製(03年9
理部、同センター腫瘍プロ 月26日)
テオミクスプロジェクト
新マーカー(中
枢、循環器)
アルツハイマー病原因蛋
白質
三菱化学生命科学研究所神 発見したと発表(03年
経変性疾患研究ユニット、 5月12日)
科学技術振興事業団
高血圧に関係する一塩基
多型
国立循環器病センター、医
薬品機構
不整脈惹起性心疾患
九州大学大学院医学研究院 変異が関与する可能性
循環器内科学分野教授竹下 を指摘(03年4月11
日)
彰氏、同助手小池城司氏
アルコール性肝臓障害
マーカー
千葉大学大学院医学研究院 マーカー単離に成功
分子病態解析学教授野村文 (03年2月24日)
夫氏、日東紡績
幹細胞と腫瘍
慶應義塾大学医学部生理学 解明(03年3月)
研究室教授の岡野栄之氏ら
16
発表(03年4月17日)
論文発表(03年8月25
日)
発表(03年2月26日)
表 5 診断薬関連の研究開発動向(つづき)
分類
検査方法、シス
テム
対象・物質名
提携・組織名
C反応蛋白質検出用抗体
チップ
東北大学、第一化学薬品、
アイ・ティ・リサーチ
プロテオーム解析による
膀胱ガン検査法
福山臨床検査センター(受 開発成功(03年5月8
託)、広島大学理学研究科 日)
教授吉里勝利氏、科学技術
新興事業団(委託)
ラテックス粒子を用いた
免疫凝集法
藤倉化成
新方法開発発表(03年
9月、日本臨床検査自動
化学会)
MEMS利用の遺伝子検査
デバイス
日立製作所機械研究所
開発を発表(03年6月
19日)
金ナノ粒子を用いた遺伝
子診断法
理化学研究所バイオ工学研 開発を発表(03年6月
究室主任研究員の前田端夫 14日)
氏ら
抗カルシオリピン抗体検
出ラテックス粒子
日本大学生産工学部応用分 発表(03年4月、日本
子化学科の神野英毅氏ら
農芸化学会)
高感度磁気センサーと磁
気ナノマーカーを利用し
た高感度免疫検査システ
ム
医療・環境分析用のマイ
クロフロー・チップ
九州大学、九州工業大学、
ナインラボ、日立製作所、
九州イノアック
開発開始公表(03年6
月)
産総研九州センター、九州
大学、北九州市立大学、近
畿大学、同仁化学、京都電
子工業
開発開始公表(03年6
月)
マイクロアレイCGH法
エスアールエル、獨協医科 マーカー単離に着手
大学教授井村穣二氏、慶應 (02年12月11日)
義塾大学医学部教授清水信
義氏
DNAメチル化異常定量解
析キット
国立がんセンター研究所発 開発開始公表(03年7
がん研究部部長の牛島俊和 月)
氏ら、東京大学、住友化学
17
開発段階
開発発表(03年6月)
表 5 診断薬関連の研究開発動向(つづき)
分類
その他
遺伝子増幅法を
使わない遺伝子
検査薬
対象・物質名
提携・組織名
開発段階
「イレッサ」のレスポン
ダー判別キット
東京大学医科学研究所ヒト 開発順調と発表(03年
ゲノム解析センター長の中 8月29日)
村祐輔氏ら(発表、共同開
発)アストラゼネカ(共同開発)
「グリベック」のレスポ
ンダ−判別キット
東京大学医科学研究所ヒト 実用化間近かと発表
ゲノム解析センター長の中 (03年8月29日)
村祐輔氏ら(発表、共同開
発)、エスアールエル(共
同開発)
統合失調症の検査キット
(JST、委託)、新潟大学
委託発表(03年7月28
脳研究所教授の那波宏之氏 日)
(開発)、エスアールエル
(受託)
結核治療のファーマコ
ジェノミークス
大阪大学大学院薬学研究科 臨床研究開始予定(03
臨床薬効解析学教授の東純 年9月)
一氏ら、東芝
DNA型データベース3種
東京都老人医療センター、 ネット上で公開(03年
岐阜県国際バイオ研究所、 4月10日)
放射線医学総合研究所、科
学技術新興事業団(支援)
エイズの予後予測
米国California大学Los
Angeles校(学会発表)、
米国ViroLogic社
Th1とTh2のバランスを
判定するDNAマクロアレ
イ
北海道大学遺伝子病制御研 発表(02年12月4日)
究所免疫制御部門教授の西
村孝司氏ら
リガーゼ連鎖反応法用耐
熱性DNAリガーゼ
産業技術総合研究所人間系 単離に成功(03年9月
特別研究体主任研究員石川 10日)
一彦氏のグループ
PALSAR法を用いた簡易
測定検査薬
三光純薬、東海大学
有用手法を学会発表
(03年9月16日)
協同研究開発契約締結
発表(02年4月30日)
緑内障原因遺伝子変異の 国立感覚器センター、慶應
パネル検査
義塾大学、ビー・エム・エ
ル
プロトタイプ完成公表
(03年6月)
BRCA1、BRCA2遺伝子
共同研究開始(02年10
月中旬)
ファルコバイオシステムズ
18
表 5 診断薬関連の研究開発動向(つづき)
分類
対象・物質名
提携・組織名
開発段階
PCR法を利用し
た製品の動向
ガン検出用簡易システム
日本製粉、産業技術総合研 開発成功発表(03年3
究所ブラディオン連携研究 月11日)
体体長の田中真奈実氏ら
LCR法を利用し
た製品の動向
リガーゼ連鎖反応法用耐
熱性DNAリガーゼ
産業技術総合研究所人間系 単離に成功(03年9月
特別研究体主任研究員石川 10日)
一彦氏のグループ
LAMP法、ICAN
法を利用した製
品の動向
RT-LAMP法を利用した遺
伝子発現解析装置
(「GD-100」)
シスメックス
SARS RT-LAMP
栄研化学、長崎大学熱帯医 共同研究開始発表(06
学研究所教授の森田公一氏 年6月19日)
LAMP法を用いた遺伝子
検査用の濁度測定装置
モリテックス、栄研化学
発表(03年6月23日)
HPV検出キット
タカラバイオ、メデカジャ
パン(販売)
開発に成功し販売開始
(03年1月22日から)
19
開発発表(03年8月28
日)
表 5 診断薬関連の研究開発動向(つづき)
分類
DNAマイクロア
レイ技術利用検
査薬
対象・物質名
提携・組織名
開発段階
「レミケード」反応予測
チップ
ジェー・ジー・エス
開発中(03年10月現
在)
DNAマイクロアレイを利
用した診断技術
エスアールエル
開発が本格化(03年4
月)
結核菌など約20種類の抗
酸菌の同定ができるDNA
チップ
エスアールエル、東京農工
大学教授松永是氏(アドバ
イス)
臨床研究中(03年10月
現在)
ビーズ型DNAマイクロア
レイ利用のHLA遺伝子型
判別キット
湧永製薬(獲得)、日立ソ
フトウェアエンジニアリン
グ(サプライセンス)、
DNAチップ研究所(サプ
ライセンス)、米国
Luminex社(ライセンス)
開発に成功(03年4月
までに)
ビーズ型アレイを使った
血小板DNAタイピング検
査
湧永製薬(開発・技術導
入)、日本赤十字社(開発
協力)、日立ソフトウェア
エンジニアリング(サプラ
イセンス)、DNAチップ
研究所(サプライセン
ス)、米国Luminex社(ラ
イセンス)
開発成功(03年5月ま
で)
白血球抗原遺伝子型判定 ゲノムサイエンス研究所、
キット
日立ソフトウェアエンジニ
アリング(技術導出)、
DNAチップ研究所(技術
導出)
開発に成功(03年4月
現在)
電流検出方式のDNAチッ
プ検査の自動検査装置
「Genelyzer」
東芝
開発成功発表(03年6
月20日)
P450多型解析用DNAマ
イクロアレイの国内評価
ロシュ・ダイアグノス
ティックス(国内開発)、
スイスRoche Diagnostics
社(共同開発)、米国
Affymetrix社(共同開発)
計画推進を明らかに
(03年3月)
20
表 5 診断薬関連の研究開発動向(つづき)
分類
基礎研究
対象・物質名
提携・組織名
開発段階
膀胱ガンの術前の化学療
法に対する感受性予測シ
ステム
東京大学医科学研究所ヒト
ゲノム解析センター長の中
村祐輔氏ら
DNAメチル化異常定量解
析キット
国立がんセンター研究所発 開発開始公表(03年7
がん研究部部長の牛島俊和 月)
氏ら、東京大学、住友化学
希土類蛍光錯体標識イン
ベーダー法
早稲田大学理工学部教授の 開発開始公表(03年7
月)
松本和子氏ら、バイオメ
ディカルエンジニアリング
学会発表(03年9月25
日~27日)
造血期悪性腫瘍の微小残 筑波大学医学部附属病院。 発表(03年6月28日)
存病変(MRD)検出
東京大学医学部附属病院
医療・環境分析用のマイ
クロフロー・チップ
産総研九州センター、九州
大学、北九州市立大学、近
畿大学、同仁化学、京都電
子工業
発表開始公表(03年6
月)
臨床用DNAチップ
岩手大学、ニプロ、小林工
業、三共光学工業、セーコ
ン、ニュートン、秋田県立
大学、名古屋工業大学、東
京電機大学、東京工業大
学、秋田大学、秋田県工業
技術センター
開発開始公表(03年6
月)
BACクローンマイクロア
レイ
慶應技術大学医学部教授の 研究開始公表(03年5
清水信義氏ら、エスアール 月)
エル
遺伝子検査の肥満治療へ 京都府立医科大学付属病
の利用
院、松下記念病院、神戸中
央病院
外来で実施中(03年5
月)
簡便な抗生物質応答性難
聴の診断法
東北薬科大学臨床薬剤学教 開発を発表(03年3月
室教授の水柿道直氏と同講 28日)
師の平塚真弘氏ら
DNAコンジュゲート・プ
ローブ利用のキャピラ
リー電気泳動
理化学研究所
21
発表(03年3月18日)
表 5 診断薬関連の研究開発動向(つづき)
分類
対象・物質名
提携・組織名
開発段階
イメージング
○循環器系診断
薬
心筋炎診断用標識抗体
放射線医学総合研究所、千 開発中(03年3月現
葉大学大学院薬学研究院教 在)
授荒野泰氏、同医学研究院
助教授吉田勝哉氏、三重大
学医学部教授の吉田利通
氏、同講師今中恭子氏
モノクローナル
抗体体外診断薬
インフルエンザ抗原検出
用試薬
デンカ生研
発表(03年10月7日)
01年~03年に発
売された主な製
品、発売が近い
主な製品(一部
開発中を含む)
全自動酵素免疫測定シス
テム用肝細胞ガン診断試
薬
三光純薬、エーザイ、富士
レビオ
発表(03年2月25日)
22
2. 計量標準開発整備の方向性
1 章の調査結果を踏まえて、計量標準開発整備の方向性をまとめると以下のようになる。
(1) 全般的な方向性
・ アジアは、まだ精度管理や標準の体制が整っておらず、AIST 標準等を供給できる余地
があるので、体制整備すべきである。
・ 日本の薬事法は、徐々に FDA に近付ける方向にあるので、国内のメーカーへの影響が
できるだけ小さくなるように、選択的に標準整備を実施すべきである。
・ 要素技術自体が、機器より試薬や素材に移ってきており、試薬メーカーは良い薬がで
きると、それを用いて装置化することを狙っているので、そのようなビジネスに対応
する標準化を行わなければならない。
・ NMIJ は国の標準整備機関として、経済産業省、厚生労働省、農林水産省の共通組織
として運営され、個別の専門性については、各省所管の研究機関と連携を強化すべき
である。
・ 現在計測できない分野に挑戦して開発を行い、国内で規制をかけて国際標準に展開す
るという標準化戦略も考える必要がある。
・ 検査機器を輸出する場合は、ソフト部分が作り直しになっているので、相互認証を進
めるべきである。
(今後、どの分野が必要かを検討する必要がある)
・ 産学官の共同研究で、産総研を中心に学術アプローチとして文部科学省、医学的アプ
ローチとして厚生労働省、実用技術として経済産業省知的基盤課が関与し、臨床検査
薬協会、日本分析機器工業界、JSCC、JCLM、技師会、衛生検査所等の学会、協会の
とりまとめとして JCCLS が参加するような体制を構築して取り組み、産総研に情報
が集まる仕組みを構築する必要がある。
・ 細部にこだわらず手軽に使えるように環境を整備して、リーズナブルな価格で提供し、
先に広めたものが勝ちなので、汎用性の高い標準を目指すべきである。
・ 標準物質には、ピンポイントの標準物質とある程度幅をもった標準物質とがあり、ピ
ンポイントの標準物質は、装置の校正に利用され、幅をもった標準物質は、日常の定
期点検で利用される。産総研は、ピンポイントの標準物質を中心に整備し、幅をもっ
た標準物質は民間に任せるような役割分担が必要である。
・ 計量標準の重要性を理解してもらうための広報が重要である。NRC でも CRM の必要
23
性を理解してもらう努力をしている。
・ 遺伝子検査の分野は、変化が早く技術の将来動向や標準の必要性を見据えて研究に臨
む必要がある。
・ NIST は、標準を開発する場合、3 年後の需要を見込んで開発しており、NIST の業務
の優先を決める要素は、米国産業の強化(生産性向上等)と生活の質への貢献である。
開発すべき標準物質の選択は、標準がないと判断できないこと、生死に直結すること
に関する分野を優先すべきであり、また、複数の試薬メーカーがある場合には、試薬
の品質を一定範囲以内に保証する必要があるので標準物質が必要になる。いずれにし
ろ、標準を開発するポリシーを明確にして、市場が求めるものをリサーチして、優先
的に開発すべきである。
・ 遺伝子工学を利用して大量に生産する技術(温度条件の管理、汚染をなくすこと、大
量のタンクでの培養)は、日本にしかなく、味噌、醤油等の発行技術、醸造技術を応
用した日本独特のものであり、これらの技術を有効活用できる分野を特定する必要が
ある。
(2) 血液学分野における方向性
厚生労働省「平成 13 年度体外診断用医薬品標準化調査班調査報告書」によれば、ヘモ
グロビン関連の WHO の国際標準は、ロットの変更によって過去の値に対しトレーサブル
でないときがあり、今後は新しいロットの出荷時にその値付けを国内で再確認・追認証す
る制度ないしは厳密な測定のできる中立の機関を設置する必要があると指摘している。ま
た、凝固・線溶系の標準物質は、今後、測定原理や検出原理の開発改良によって、従来の
標準を見直す必要が出てくる可能性が高い。例えば、これまで生化学的な活性をもって測
定してきたものが、免疫学的な手法でタンパク質の測定に変わる場合などが多く予想され
る。現状、こうした状況に対応できる国内組織がないので、NMIJ は、この分野の既存組
織と連携を深め、国際的な活動に積極的な参加と協力を行い、標準物質の製造・配布をも
分担する力を持った組織と仕組みをどのようにして構築するかの検討を早急に開始すべき
である。
(3) 尿中個別タンパク質測定分野
免疫学的測定法の原点に立ち戻り、構造が均一で性状が定められた標準品の作成が必要
24
不可欠であり、将来的には、安全で均一性が高く、大量に安価で永続的供給が可能な遺伝
子産物、特にリコンビナント抗原の採用により、標準物質、コントロール・キャリブレー
タのトータルシステムから標準化を推進することが望まれる。
(4) 薬事面からの方向性
大臣承認項目は標準品があっても簡素化には結びつかないので、第三者認証品項目
(324)を中心に標準品を整備すべきである。
(5) WHO との関係を考慮した方向性
蛋白質やホルモン項目の多くはWHO が第一次の標準品として広く認識されているので、
基本的には日本で標準品を作成する場合、
これとの整合性、
関係付けが重要と考えられる。
多くの場合、精製品を凍結乾燥しているので、人血清とはマトリックスが異なる高希釈が
要求されるので、個々の企業で希釈誤差が生じやすい等の問題があるので、日本で作製す
る場合はこれらが解決される必要がある。また、多くの項目は生物活性で表示値が決めら
れるので、Lot 差が見られる場合がおおく、WHO を親とした場合、この問題が残る。今
後、WHO で作製する標準品は Lot 差がない事を望みたい。
(6) トレーサビリティの課題
標準品を設定した場合、トレーサビリティが確保されるか否かは、大変に難しい問題で
あり、標準品が作製された後にこの問題が明らかになると考えられる。また、ステロイド
類のように標準品が入手し易くても、ハプテンを付加し抗体作製をするので、抗体の交差
性に差を見ることもある。このように標準品を作成してもトレーサビリティが確保される
とは言えない場合もある。内分泌検査では甲状腺(T3、T4 等)はトレーサビリティを確
保出来そうである。また、抗体の測定系は標準品が作製できてもトレーサビリティの確保
は難しいので、優先順位は低くなる
25
付録 1 IVD 標準整備状況
26
付録 1 (つづき)
27
付録 1 (つづき)
28
付録 1 (つづき)
29
付録 1 (つづき)
測定物
作業状況
項目
JCTLM α-リスト 名称
Anticonvulsant drugs
(phenytoin,ethosuximi
de,ohenobarbital,primi
done,valproic
acid,carbamazepine)
薬
物
総(84)
薬
品
cocaine(metab.)
Marihuana(metab.)
Morphine
(Meth)amphetamine
Benzoylecgonine(cocaine met.)
Benzoylecgonine(cocaine metab.)
Codeine
Desmopressin
Morphine glucuronide
Phencyclidine
δ9-THC
Alkaloids
Cannabinoids
Cocaine
Drugs of abuse
Heroin
LSD
Methadone
Opiates
THC
acetaminophen
Acyclovir
Aminopyrine
Aminosalicylic acid
Amiodarone
Antipyrine
Barbiturates
Benzodiazepine
carbamazepine
Chloropromazine
Chlorothiazide
Cholecalciferol
Cisplatin
Corticosteroid
Cortisone
Cyclosporine
Dexamethasone
Diazepam
Diphenylhydantoin
Ephedrine
Ethosuximide
Fentanyl
Furosemide
Gentamicin
Glycerol
Griseofulvin
Hexabarbital
High molecular weight kininogen
Hydrochlorothiazide
Ibuprofen
Indomethacin
Isoniazid
Isoprenaline
β-Endropin
Ketoconazole
Levodopa
Levonorgestrel
Meprobamate
6-Mercaptopurine
Methotrexate
Methyldopa
Norgestrel
Nortryptiline
Oxazepam
Paraldehyde
Penicillin
Pentobarbital
Phenobarbital
Phenothiazine
Phenylbutazone
Phenytoin
Prednisolone
Prednisone
Probenecid
Propoxyphene
Propranolol
Propylthiouracil
Quinidine
Quinine
Secobarbital
Sulfanilamide
Sulfadiazine
Sulfonamides
Sulfonylureas
Theophylline
Tobramycin
Tolbutamide
Tricyclic antidepressants
認証団体
RM-α
リスト
Category
(*3)
NIST
IRMM
その他現在供給されているCRM*1
その他(国外) その他(国内)
1
1
1
1.3(h/s)、4
3
3
3
3
3
3
3、4
3
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
30
CAP(3)
CAP
CAP
CAP
CAP
CAP
CAP
CAP
HECTEF
JCCLS
国内標準
物質候補
主な
臨床検査
付録 1 (つづき)
測定物
作業状況
項目
JCTLM α-リスト 名称
認証団体
RM-α
リスト
Warfarin
Dicumarol
Vanillylmandelic
Bromsulphthalein
Coombs' test
Indocyanine Green
Metyrapone
Phentolamine test
Pregnancy tests
Antibiotics (many)
Ristocetin co-factor
Chlortetracyclime
Rifampicin
Ristocetin-cofactor
Streptomycin
Tetracycline
検
査
薬
抗
生
物
質
Antithrombin
Factor Ⅱ
Factor Ⅸ
Factor Ⅶ
Factor Ⅶa
Factor Ⅷ
Factor Ⅹ
凝
固
因
子
Platelet Factor 4
総(28)
α(24)
β(4)
Protein C
Protein S
NIST
IRMM
その他現在供給されているCRM*1
その他(国外) その他(国内)
4
4
4
4
4
4
3
3
4
4
4
4
4
WHO 93/768
SSC Lot #2
WHO 99/826
SSC Lot #2
WHO 99/826
SSC Lot #2
WHO 99/826
SSC Lot #2
WHO 89/688
SSC Lot #2
SSC Lot #2
WHO 99/826
SSC Lot #2
WHO
SSC/ISTH
WHO
SSC/ISTH
WHO
SSC/ISTH
WHO
SSC/ISTH
WHO
SSC/ISTH
SSC/ISTH
WHO
SSC/ISTH
国内標準
物質候補
主な
臨床検査
SSC Lot #2
SSC Lot #2
WHO 83/505
W86/622HO
SSC Lot #2
WHO 93/590
SSC Lot #2
SSC/ISTH
SSC/ISTH
WHO
WHO
SSC/ISTH
WHO
SSC/ISTH
○
3
WHO
◎
○
3
WHO
◎
○
3
WHO
◎
○
3
○
3
WHO
○
3
CAP,WHO
○
3
WHO
3
WHO
○
3,4
WHO
○
3
○
3
○
3
◎
BCR-148
BCR-149S
3
Trombin
3
WHO
3,4
CAP
3
3,4
4
4
4
4
4
4
4
WHO
α-Thrombin
β-Thromboglobulin
Factor Ⅰ
Factor Ⅴ
Factor Ⅵ
Factor ⅩⅠ
Factor ⅩⅡ
Factor ⅩⅢ
Fibrin
PAP-1
JCCLS
WHO
CAP
Thromboplastin
von Willebrand Factor
HECTEF
4
factor B
Fibrinogen
Category
(*3)
WHO 97/586
SSC Lot #2
WHO
SSC/ISTH
○
WHO 83/501
WHO
○
WHO 92/654
WHO
○
31
WHO
◎
◎
◎
付録 1 (つづき)
測定物
作業状況
項目
JCTLM α-リスト 名称
認証団体
RM-α
リスト
Category
(*3)
NIST
IRMM
その他現在供給されているCRM*1
その他(国外) その他(国内)
HECTEF
JCCLS
国内標準
物質候補
主な
臨床検査
PhaseⅡ
血液型
血中ガス
pH
血液中
金属元素
anti-A
anti-AB
anti-B
anti-C
anti-c
anti-D(Rh0)
anti-double-standard DNA
anti-E
3
3
3
3
3
3
3
3
pCO 2
2
pH
2
pO 2
2
CO
4
Pb(bpvine blood)
1
SRM 955b
,966
BCR 194,
195,196
3
SRM 955b
,966
BCR 194,
195,196
Cd(bpvine blood)
Elements(bovine serum)
carotene
Trans-retinol
α-tocopherol
Cyanocobalamine
Ascorbic Acid
Biotin
ビタミン
4
Ergocalclferol
Pantothenic acid
Pyridoxal
Pyridoxal phosphate
Retinol
Retinol-binding protein
Riboflavin
Tocopherol(s)
Vitamin A
4
4
4
4
4
4
4
4
4
Vitamin B
1
4
Vitamin B
12
4
Vitamin B
2
4
Vitamin D
SRM 909b
SRM 968c
SRM 968c
WHO
SRM 970
4
3
Vitamin D-binding globulin
Vitamin E
Syphilitic serum
4
4
4
3
32
◎
◎
◎
○
●
◎
○
●
●
◎
○
SRM 1598
1
1
1
3,4
4
4
Dihydroxy vitamin D
(1,25;24,25;25;D1,D2
,D3)
Vitamin C
感染症
WHO
WHO
WHO
WHO
WHO
WHO
WHO
WHO
WHO
◎
付録 1 (つづき)
測定物
化
合
物
元
素
抗
体
・
免
疫
作業状況
項目
JCTLM α-リスト 名称 認証団体
RM-α Category
リスト
(*3)
NIST
IRMM
その他現在供給されているCRM*1
その他(国外) その他(国内) HECTEF
Pyruvate
ibid.-sulphate
1
2
Acid Phosphate
3
Folate
3
Lactate dehydrogenase
5-HIAA
5-Methyltetrahydrofolate
Acetaldehyde
Acetate
acetone
Acetylsalicylic acid
Acwroacetate
Aminolevulinic acid
Bicarbonate
Bromide
Catchholamines
choloquinone
Citrate
Deoxycholic acid
EPA
Ethylene glycol
Fatty acid free.total
Fluoride
Formic acid
Glycocholic acid
Hippuric acid
Homogentisic acid
Hydrazine
Hydrochloric acid
IAA
Iodide
Iodide, inorganic
Ketones
Lactate
Lactose
Malate
Mannose
Mevalonic acid
N-acetylglucosamine
NH4
Nicotine
Nitrate
Nitrite
Nitrogen balance
Nonprotein nitrogen
Oligosaccharides
Organic acids
Orotic acid
Orthophosphate
Oxalate
p-Aminohippurate
Phenylketones
Propionic acid
Pyrophosphate
Salicylate
Short-chain fatty acids
Sialic acid
Succinate
Sulphate
Valproic acid
Water
α-Ketoglutarate
β-hydroxybutyrate
Crn
IP
NEFA
PL
Fe
Al
Cd
Hg
Zn
Ag
As
Au
Co
Cu
H
I
Ionised Ca and MG
Mg
N
Ni
Pt
Se
V
3
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
1,3
2
2
2
2
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
CAP(3)
Antibodies
Hepatitis B surface antigen
IL
C1 inhibitor antigen
Hepatitis B e antigen
HIV core antigen
3,4
3,4
3
4
4
4
WHO
WHO
WHO
33
JCCLS
国内標準
主な
物質候補 臨床検査
CAP
○
CAP
○
◎
◎
○
◎
(○)
○
◎
付録 1 (つづき)
測定物
抗
体
・
免
疫
色
素
作業状況
項目
JCTLM α-リスト 名称 認証団体
Insulin antibodies,IgG
Lymphocytotoxic antibodies
Plasminogen activator antigen-1
Scleroderma antibody (SCL-70)
Smooth muscle antibodies
Thyroid antibodies
Von Willebrand factor antigen
ASO
HBc抗体
HBe抗原
HBe抗体
HBs抗原
HBs抗体
抗甲状腺マイクロゾーム抗体
抗サイログロブリン抗体
Oncostatin
Myoglobin
Urobilin
Urobilinogen
Erythropoietin
Heparin
Basophils
CD4+,8+,2,3,lymphocytes
Erythrocytes
Hematocrit
Hemopexin
Irreversibly sickled erythrocytes
11-Keto-thromboxane B
Leukoagglutinins
Leukocyte differential
Leukocytes
Leukotrienes; B
血
中
物
質
リ
ン
パ
球
骨
髄
受
容
体
抑
制
4,
2
C4 , E 4
MCH
MCHC
MCV
Megaloblasts
Monocytes
Neutrophils
Platelet-activating factor
Platelet aggregation
Platelet adhesiveness
Platelet aggregation
Platelets
Platelet size
Platelet volume
Reticulocytes
Sickle cells
Thrombomodulin
Thromboxane(s)
Transcortin
Lymphocyte autoantibodies
Lymphocyte autoantibodies
Lymphocyte B-cells
Lymphocyte CD 4 + count
Lymphocyte mitotic index
Lymphocyte response
to concanavalin A
Lymphocyte response
to phytohemagglutinin
Lymphocyte response
to mitogen
Lymphocytes
Lymphocyte T-cells
Natural killer cell activity
Natural killer cells
Natural killer lymphocytes
T lymphocytes
Myelobasts
Myelocytes
Promyeloblasts
Promyelocytes
Glucocorticoids receptors
Soluble interleukin-2 receptor
Soluble tumour
necrosis
factor receptor-A and
Leucemia inhibiting factor
plasminogen activatir inhibitor1
C1 inhibitor
Plasminogen activator inhibitor3.
Somatostatin
Tissue plasminogen activator inhibitor
Tissue plasminogen inhibitor
Trypsin inhibitor
Pregnanediol
Pregnanetriol
Therapeutics(TDM)
Allergens
Anti-nuclear factor
Elcatonin
Endotoxin
Gonadorelin
Insulin-like growth factor1
tetracosactide
5-Hydroxytryptamine
Amitryptiline
RM-α Category
リスト
(*3)
NIST
IRMM
その他現在供給されているCRM*1
その他(国外) その他(国内) HECTEF
JCCLS
国内標準
主な
物質候補 臨床検査
4
4
4
4
4
4
4
◎
◎
◎
◎
◎
◎
○
○
3
4
4
4
3
3,4
4
4
4
4
4
4
WHO
WHO
WHO
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
●
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
3
3,4
4
4
4
4
4
4
2,4
2,4
2
3
3
3
3
3
3
4
4
34
WHO
WHO
WHO
WHO
WHO
WHO
WHO
WHO
WHO
○
付録 1 (つづき)
測定物
作業状況
項目
JCTLM α-リスト 名称 認証団体
Angiotensinogen
APTT
base excess
4
4
4
CA 15-3,19-9,2729,50,
72,724,125,195,242,549
4
CA-M 17.1,26,29,43
Cervical secretion
Clotting time
Coagulation time
Colloid osmotic pressure
D-dimer
Ecgonine
Endothelins
Histamine
4
4
4
4
4
4
4
4
4
Insulin-like growth
factor
binding protein; 2,3,4
4
Insulin-like growth factor II
Inulin clearance
Iron saturation
I uptake
17-Ketogenic steroids
17-Ketosteroids
Kininogen
Kynurenine
Lecithin
Lipids. Total
Lupus antocoagulant
Lupus erythemathosus cells
Lysolecithin
Megestrol
Metanephrines, total
Myelin basic protein
Na/K ATPase
N-desethylamiodarone
Neurotensin
N-terminal propiomelanocortin
Occult blood
Osmolality
Osomotic fragility
Osteocalcin
Penicillamine
Phenolsulfonphthalein
Phosphoinositol
Phospholipids
Phaeochomocytoma test
Phosphatides, total
Phosphatidylglycerol
Phosphatidylethanolamine
Porphobilinogen
Porphyrins, total
Prealbumin
Procainamide
Procollagen I peptide
Procollagen type I C-terminal propeptide
Procollagen type III N-terminal propeptide
Prorenin
Prostaglandin(s), E and F
Protein electrophoresis
PT
Protoporphyrin
Pyridinoline
Quick's time
Renin activity
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
reverse T
131
そ
の
他
・
不
明
)
RM-α Category
リスト
(*3)
3
4
RF
S-adenosylmethionine
Serotonin
Sitosterol
Specific gravity
Sperm count
Spermidine
Spermine
Sperm morphology
Sperm motility
Sphingomyelin
Tachykinins
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
T 3 binding capacity
Temazepam
Thrombin time (TT)
Thromboplastin time
Thrombotest
Thyroxine-binding prealbumin
TIBC
Tricyclic antidepressants screen
Triglycerides
Trypsinogen
Tryptamine
Tumour necrosis factor, α and β
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
NIST
IRMM
その他現在供給されているCRM*1
その他(国外) その他(国内) HECTEF
JCCLS
国内標準
主な
物質候補 臨床検査
●
◎
●
◎
●
◎
◎
4
35
◎
付録 1 (つづき)
測定物
そ
の
他
・
不
明
)
作業状況
項目
JCTLM α-リスト 名称 認証団体
Type I collagen
crosslink
telo-peptide (ICTP)
Type III procollagen
Tyramine
UIBC
Uroporphyrin
Vanillylmandelic acid
Vasoactive intestinal polypeptide (VIP)
Viscosity
Von Willebrand ristocetin cofactor
Wassermann reation
White lood cells/ differential
Xanthine
Xylose excretion
Zifovudine
FDP
PRL
TTT/ZTT
シアル酸
RM-α Category
リスト
(*3)
NIST
IRMM
その他現在供給されているCRM*1
その他(国外) その他(国内) HECTEF
JCCLS
国内標準
主な
物質候補 臨床検査
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
◎
●
◎
○
○
36
平成15年度
バイオメディカル標準ニーズ調査報告書
平成16年3月
発 行 独立行政法人 産業技術総合研究所
計 量 標 準 総 合 セ ン タ ー
〒305-8563
茨城県つくば市梅園1-1-1
中央第3
TEL 029
(861 )4120
株式会社 三菱総合研究所
〒100-8141
東京都千代田区大手町二丁目3番6号
TEL (3277
03
)0741
印 刷 株式会社デジタル印刷
AIST04-B00007
Fly UP